JP6210445B2 - カーボンナノチューブの製造方法 - Google Patents

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本発明は、カーボンナノチューブの製造方法に関する。
カーボンナノチューブ(以下、CNTということがある)は、機械的強度や電子伝導性等の観点から、優れたナノテクノロジー素材として、幅広い分野への応用が期待されている。特に、電池用途における研究開発が活発に行われており、例えば、燃料電池の電極を構成する導電材としてCNTを用いることで、電極の電子伝導性、ガス拡散性等の向上が可能と考えられている。
CNTの製造方法としては、例えば、アーク放電法、レーザー蒸着法、化学気相成長法(CVD法)等が知られている。特に、熱CVD法やプラズマCVD法等のCVD法を利用した方法は、CNTの配向や長さ等の構造制御が可能であることから、研究開発が進められている(例えば、特許文献1〜3等)。
例えば、特許文献1には、真空チャンバに炭素含有の原料ガスを導入し、プラズマCVD法によって、CNTを基板表面に気相成長させる方法であって、基板がプラズマに曝されないようにプラズマを発生させ、加熱手段によって基板を所定温度に加熱し、プラズマで分解された原料ガスを基板表面に接触させて基板表面にCNTを成長させる方法が開示されている。
また、特許文献2には、触媒金属層を有する基板を熱化学気相蒸着装置に入れ、装置内に不活性ガスおよび原料ガスを供給し、熱化学気相蒸着法により触媒金属層を微粒子化すると共に生成した触媒微粒子にCNTを成長させるにあたり、供給する原料ガスの濃度変化量を制御することでCNTの成長密度を制御する方法が記載されている。
特開2005−350342号公報 特開2006−062924号公報 特開2009−018953号公報
しかしながら、従来、CVD法において、基板上に成長するCNT間の間隔を調節することによって、CNTの密度を制御することは困難であった。特に、1×1011本/cm以下のような低密度化は難しかった。さらに、従来のCVD法では、CNTの密度制御には、リソグラフィ等の高価なプロセスが必要であるために、高いコストを要し、また、プロセスが煩雑化するという問題があった。
基板上のCNT間の間隔は、例えば、CNTを用いて電極を形成する場合、電極の電子伝導性、ガス拡散性(物質拡散性)等に大きく影響する。そのため、CNTの間隔制御は非常に重要である。従って、用途や目的に応じて、CNTの間隔を広範囲にわたって制御可能な技術の開発が求められている。また、CNTの密度制御方法には、低コスト且つ簡易であることも求められている。
本発明は、上記実状を鑑みて成し遂げられたものであり、本発明の目的は、CNTの間隔を、簡易的且つ低コストで、広範囲にわたって制御可能なCNTの製造方法を提供することである。
本発明のカーボンナノチューブの製造方法は、カーボンナノチューブ成長触媒を担持した基板の表面にカーボンナノチューブを成長させるカーボンナノチューブの製造方法であって、
真空チャンバ内に、カーボンナノチューブ成長触媒を担持した基板を配置する工程と、
前記真空チャンバ内に、炭素原子を含む分子構造を有する炭素源ガスを少なくとも含む原料ガスを導入すると共に、プラズマ発生手段を用いて前記真空チャンバ内にプラズマを発生させることによって、前記炭素源ガスをプラズマで分解し、該分解された前記炭素源ガスを前記基板の表面に接触させることで、前記基板の表面にカーボンナノチューブを成長させる工程と、を有し、
前記カーボンナノチューブ成長工程において、プラズマ発生領域において分解された前記炭素源ガスが前記基板表面に到達するのを可能とする一方、前記プラズマ発生領域において発生したプラズマが前記基板表面に到達するのを阻止することが可能な遮断部材を配置し、
前記原料ガスが、窒素原子を含む分子構造を有する含窒素ガスをさらに含み、該原料ガスにおける前記含窒素ガスに由来する窒素原子量が0.265mg/L以上、0.835mg/L以下であり、前記原料ガスの総体積を100体積%としたときの前記含窒素ガスの体積割合(%)が、1.19体積%以上、3.85体積%以下であり、
前記カーボンナノチューブ成長工程において、前記基板の周囲雰囲気の圧力が3.33〜4.00kPaであり、前記基板温度が550℃以上、800℃以下であることを特徴とする。
本発明によれば、カーボンナノチューブの間隔を、簡易的且つ低コストで、広範囲にわたって制御可能である。
記含窒素ガスは、Nガス及びNHガスより選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本発明においては、前記基板の表面に、Co、Ni及びFeから選ばれる少なくとも1種を含むカーボンナノチューブ成長触媒が配置されていることが好ましい
本発明によれば、CNTの間隔を、簡易的且つ低コストで、広範囲にわたって制御可能なCNTの製造方法を提供することができる。従って、本発明によれば電子伝導性、ガス拡散性等に優れた電極の作製が可能である。
本発明において使用可能なプラズマCVD装置の一例を説明する断面模式図である。 参考例1、実施例2〜4、比較例1におけるCNTの間隔距離及び密度を示す図である。 参考例1、実施例2〜4、比較例1におけるCNTの間隔距離及び成長速度を示す図である。 参考例1で得られたCNTのFE−SEM写真を示す図である。 実施例2で得られたCNTのFE−SEM写真を示す図である。 実施例3で得られたCNTのFE−SEM写真を示す図である。 実施例4で得られたCNTのFE−SEM写真を示す図である。 比較例2〜5におけるCNTの間隔距離を示す図である。 比較例2で得られたCNTのFE−SEM写真を示す図である。 比較例3で得られたCNTのFE−SEM写真を示す図である。 比較例4で得られたCNTのFE−SEM写真を示す図である。 比較例5で得られたCNTのFE−SEM写真を示す図である。 参考例5〜7におけるCNTの間隔距離を示す図である。 参考例5で得られたCNTのFE−SEM写真を示す図である。 参考例6で得られたCNTのFE−SEM写真を示す図である。 参考例7で得られたCNTのFE−SEM写真を示す図である。
本発明のカーボンナノチューブの製造方法は、カーボンナノチューブ成長触媒を担持した基板の表面にカーボンナノチューブを成長させるカーボンナノチューブの製造方法であって、
真空チャンバ内に、カーボンナノチューブ成長触媒を担持した基板を配置する工程と、
前記真空チャンバ内に、炭素原子を含む分子構造を有する炭素源ガスを少なくとも含む原料ガスを導入すると共に、プラズマ発生手段を用いて前記真空チャンバ内にプラズマを発生させることによって、前記炭素源ガスをプラズマで分解し、該分解された前記炭素源ガスを前記基板の表面に接触させることで、前記基板の表面にカーボンナノチューブを成長させる工程と、を有し、
前記カーボンナノチューブ成長工程において、プラズマ発生領域において分解された前記炭素源ガスが前記基板表面に到達するのを可能とする一方、前記プラズマ発生領域において発生したプラズマが前記基板表面に到達するのを阻止することが可能な遮断部材を配置し、
前記原料ガスが、窒素原子を含む分子構造を有する含窒素ガスをさらに含み、該原料ガスにおける前記含窒素ガスに由来する窒素原子量が20mg/L以下であることを特徴とする。
以下、本発明の構成及び実施態様例について詳しく説明する。
本発明者らは、プラズマCVDを利用したCNT成長工程において、プラズマ発生領域において発生したプラズマが基板表面に到達するのを阻止した状態で、真空チャンバ内に、CNTの原料となる炭素源ガスと共に窒素原子を含む分子構造を有する含窒素ガスを特定量(含窒素ガスに由来する窒素原子量が原料ガス中20mg/L以下となる量)供給することで、基板上に成長するCNTの間隔を容易に制御できることを見出した。
具体的には、本発明者らは、図1に示すプラズマCVD装置10に対して、炭素源ガスと特定量の含窒素ガスとを含む原料ガスを供給することで、基板上のCNTの間隔を制御することに成功した。
ここで、図1に示すプラズマCVD装置10によるCNTの作製について簡単に説明する。図1は、本発明において使用可能なプラズマCVD装置10を簡略化した断面模式図であり、真空ポンプ等の一部の構成の記載を省略している。尚、図1のプラズマCVD装置10は、本発明において使用可能なプラズマCVD装置の一例であり、本発明において使用されるプラズマCVD装置は、プラズマCVD装置10に限定されない。
プラズマCVD装置10は、真空チャンバ1と、該真空チャンバ1内に配置された基板保持手段2(以下において、「サセプタ保持台2」ということがある。)と、真空チャンバ1内に原料ガスを導入する原料ガス導入手段3と、真空チャンバ1内にプラズマを発生させるプラズマ発生手段4と、真空チャンバ1内の気体を外部へ排出する排気手段5と、を有している。
サセプタ保持台2にはサセプタ2aが埋設されており、CNT成長触媒を担持した基板6がサセプタ2aの上側に載置される。サセプタ2aの下方には、基板6を加熱する加熱手段7が備えられている。加熱手段7は、その周囲が石英8で覆われていると共に、加熱手段7内に流入してきた気体を外部へ排出可能な排気手段9を有している。
プラズマ発生手段4は、サセプタ保持台2側へと延びた側面遮断部材4xによって、その側面全体が覆われている。さらに、プラズマ発生手段4は、サセプタ保持台2と対向する端面と、該端面と対向するサセプタ保持台2の表面との間に、板状の端面遮断部材4yが備えられている。端面遮断部材4yは、側面遮断部材4xと連結されている。これら側面遮断部材4x及び端面遮断部材4yは、プラズマ発生手段4によりプラズマ発生領域4z(電極4a、側面遮断部材4x、及び、端面遮断部材4yによって囲まれた領域。以下において同じ。)で発生したプラズマが、サセプタ保持台2上の基板6の表面に到達することを抑制すると共に、プラズマ発生領域4zで発生したプラズマにより分解された原料ガスが基板6の表面に到達することを可能とするものである。
プラズマ発生手段4は、コミュニケーションホールで連結されたガスシャワーヘッド一体型マルチホロー式プラズマ発生電極4a(以下において、単に「電極4a」ということがある。)を有しており、電極4aは、不図示の電源に接続されている。プラズマCVD装置10では、電極4aに所定の高周波電位を印加することによって、電極4aからプラズマを発生させることができる。このようにしてプラズマ発生領域4zに発生させたプラズマは、側面遮断部材4x及び端面遮断部材4yによって、基板6表面への到達が抑制されている。
原料ガス導入手段3により、真空チャンバ1内へと導入された原料ガスは、電極4aから発生したプラズマにより分解され、端面遮断部材4yを通過して、基板6へと到達し、基板6の表面にて垂直配向CNTの成長反応が進行する。
本発明において、プラズマ発生領域で発生したプラズマが基板表面に到達するのを阻止した状態で、真空チャンバ内に、炭素源ガスと特定量の含窒素ガスとを含む原料ガスを供給することによって、基板上に成長するCNTの間隔を容易に制御できるメカニズムは、以下のように考えられる。
すなわち、真空チャンバ内に炭素源ガスと特定量の含窒素ガスとを導入した場合、プラズマ発生手段により真空チャンバ内にプラズマを発生させることによって、導入した炭素源ガス及び含窒素ガスがプラズマにより分解され、炭素源ガス由来の活性種及び含窒素ガス由来の活性種が生成する。
そして、生成した炭素源ガス由来の活性種及び含窒素ガス由来の活性種は、遮断部材を通過してCNT成長触媒担持基板の表面に到達し、基板上のCNT成長触媒と反応する。
ここで、基板表面に存在するCNT成長触媒の粒径が、粒度分布の範囲内でそれぞれ異なる場合において、一般的に、粒径の小さなCNT成長触媒は、粒径の大きなCNT成長触媒と比較して、比表面積が大きいため、触媒活性が高い。そのため、粒径の小さなCNT成長触媒は、粒径の大きなCNT成長触媒よりも速く活性種と反応する。
従って、粒径の小さなCNT成長触媒は、粒径の大きなCNT成長触媒と比較して含窒素ガス由来の活性種と反応しやすいため、CNT成長触媒表面では、CNT前駆体が形成されにくく、CNTの成長が阻害される。一方、粒径の大きなCNT成長触媒は、含窒素ガス由来の活性種による不活化の影響が少なく、触媒表面でCNT前駆体が形成され、CNT成長反応が進行する。
以上のように、特定量の窒素原子を含む原料ガスを用いることによって、基板上のCNT成長触媒の一部を不活化することができ、基板上に成長するCNTの間隔を広げることができると考えられる。
ゆえに、本発明においては、原料ガス中の含窒素ガス量を窒素原子量20mg/L以下の範囲内において調節することによって、調節したガスの量に応じた量の粒径の小さなCNT成長触媒を含窒素ガス由来の活性種と反応させる一方、粒径の大きなCNT成長触媒は、炭素源ガス由来の活性種と反応させることができ、その結果、CNTの間隔を制御することができる。
尚、含窒素ガスに由来する窒素原子量が20mg/Lより多い場合、CNT成長速度が著しく下がるおそれがあり、また、CNTを基板表面に垂直配向させることが難しいといった問題が生じる。本発明においては、原料ガス中の窒素原子量を20mg/L以下とすることにより、CNTの成長速度(反応速度)を確保しつつ、CNTの間隔距離を制御することが可能であり、さらには、基板上に略垂直配向したCNTを製造させることも可能である。
また、上記遮断部材を配置せず、プラズマ発生領域において発生したプラズマが基板表面に到達するのを阻止しない場合、原料ガス中の窒素原子量を20mg/Lとしても、CNTの間隔を制御できないことが本発明者らにより確認されている。これは、プラズマが基板に到達することで極めて強いエッチング作用が生じ、全てエッチングされて、CNTが生成しないためである。
さらに、含窒素ガスの代わりに、He、Ar等の不活性ガスやHO、O等のガスを原料ガスに添加しても、含窒素ガスを添加した場合に得られるようなCNTの間隔を制御する効果は得られず、本発明における含窒素ガスの添加は、炭素源ガスの希釈効果ではないと考えられる(後述の比較例2〜5参照)。
本発明によれば、例えば、従来よりもCNTの間隔を3倍にすることも可能であり、CNTの密度を100分の1にすることもできる。
また、本発明によれば、CNT成長工程において、含窒素ガスの添加量を調節するだけでCNTの間隔を制御することができるため、極めて工程が簡便であり、従来技術と比較して低コストでCNTの間隔を制御することができる。
本発明のCNT製造方法は、少なくともCNT成長触媒担持基板配置工程及びCNT成長工程を有する。以下、各工程について説明する。
(CNT成長触媒担持基板配置工程)
CNT成長触媒担持基板配置工程は、真空チャンバ内に、カーボンナノチューブ成長触媒を担持した基板を配置する工程である。
まず、CNT成長触媒担持基板を準備する。
CNT成長触媒担持基板は、基板の表面にCNT成長触媒を担持させて構成される。
基板としては、垂直配向CNTを製造する際に用いることが可能な公知の基板を適宜用いることができる。例えば、Al、Cu、ステンレス、Si、SiC、ゼオライト、活性炭等が挙げられる。基板は、必要に応じて表面の洗浄を行ってもよい。基板の洗浄方法としては、例えば、真空中における加熱処理等が挙げられる。基板の形状は、特に限定されず、例えば、板状やシート状等が挙げられる。また、これら基板の表面には、触媒の失活を防ぐための緩衝層が設けられていることが好ましい。緩衝層の材料としては、例えば、Al、SiO、TiN、TiO等が挙げられる。
CNT成長触媒としては、例えば、Co、Ni、Fe、Pd、W、Mo、Mn、Ti又はこれらの金属の少なくとも1種を含む合金等が挙げられる。中でも炭化物が生成しやすいという観点から、Co、Ni及びFeから選ばれる少なくとも1種がより好ましい。より具体的には、低温(例えば、400〜600℃)ではCo、600℃以上ではFeが好ましい。
CNT成長触媒を基板上に担持させる方法は特に限定されない。例えば、上記金属又は上記金属の錯体等の化合物を含む溶液を基板上に塗布する方法、或いは、高周波(RF)スパッタリング法、電子ビーム蒸着法等によって基板上に金属薄膜を形成し、不活性雰囲気下又は減圧下、該金属薄膜を700〜750℃程度に加熱することで、上記金属薄膜を微粒子化する方法等が挙げられる。
CNT成長触媒は、通常、5〜20nm程度の粒径を有していることが好ましい。このような粒径を有するCNT成長触媒を基板上に担持させるためには、上記金属薄膜の膜厚は2〜30nm程度とすることが好ましい。
次に、CNT成長触媒担持基板を真空チャンバ内に配置する。
ここで、本発明に用いることができるプラズマCVD装置について説明する。本発明において、プラズマCVD装置は、カーボンナノチューブ成長工程において、プラズマ発生領域において分解された炭素源ガスが基板表面に到達するのを可能とする一方、プラズマ発生領域において発生したプラズマが基板表面に到達するのを阻止することが可能な遮断部材を有するものであれば特に限定されない。尚、プラズマ発生領域において分解された炭素源ガスが基板表面に到達するのを可能とする遮断部材は、プラズマ発生領域において分解された含窒素ガスも基板表面に到達させることが可能である。
本発明に用いることができるプラズマCVD装置の一例として、例えば、図1に示すプラズマCVD装置10を挙げることができる。
図1に示すプラズマCVD装置10では、側面遮断部材4x及び端面遮断部材4yにより、プラズマ発生領域4zの外縁及び端面からのプラズマの流出を抑制することが可能であり、基板6の表面へのプラズマの到達を抑制することができる。
図1において、端面遮断部材4yは、プラズマ(イオン、電子)の通過を抑制する一方、該プラズマによって活性化された原料ガス成分の活性種を通過することが可能である。端面遮断部材4yは、その厚さ方向に貫通する複数の孔4yhが設けられており、上記のような選択的な物質透過性を有している。
端面遮断部材4yは、プラズマCVD装置の使用時に、プラズマ(イオン、電子)の通過を抑制し、且つ、原料ガス成分の活性種を通過可能であれば、孔4yhの形状、端面遮断部材4yにおける配置形態、数等の具体的な構造、材料等に特に限定はない。例えば、金属製のメッシュ部材、金属板に機械加工、レーザー加工、エッチング(化学的、電気的)等により、その厚さ方向に貫通孔を形成したもの等を端面遮断部材4yとして用いることができる。
上記貫通孔としては、異常放電を抑制しつつ、基板6側へのプラズマの流出を抑制することができ、カーボンナノチューブの成長速度を高めることができることから、断面形状が丸状の丸孔であることが好ましい。電界集中による異常放電が発生すると、垂直配向CNTが基板表面に均一に成長し難いという問題があるが、丸孔とすることによってこの問題を防ぐことができる。なお、本発明において、貫通孔の断面形状が丸状であるとは、端面遮断部材4yをその厚さ方向に対して垂直に切断した際の貫通孔の形状が、角のない形状であることを意味し、真円状、楕円状の他、多角形の角を丸めた形状等が含まれるが、異常電位防止の観点から真円状が好ましい。また、丸孔の端部は、面取りされ、孔の内部(奥部)に向かってテーパー形状となっていることが好ましい。
また、上記貫通孔は、直径が1mm以上5mm以下であることが好ましい。このような直径を有する貫通孔を形成することにより、真空チャンバ内の圧力を高くした場合(例えば、4.5kPaよりも高くした場合)であっても異常放電を抑制することが可能になるので、カーボンナノチューブの成長速度を高めやすくなるためである。ここで、貫通孔の直径とは、端面遮断部材4yをその厚さ方向に対して垂直に切断した際の貫通孔の断面形状を円とみなし、該断面の面積から算出される直径とする。
さらに、上記貫通孔は、端面遮断部材において、千鳥状に配置されていることが好ましい。このように配置することにより、端面遮断部材の強度を高めやすくなるためである。
また、端面遮断部材4yは、開口率が20%以上であることが好ましく、また、50%以下であることが好ましい。このような開口率を有する端面遮断部材を用いることで、プラズマが基板表面に到達するのを抑制しつつ、端面遮断部材の強度を保つことができる。
端面遮断部材の開口率は、例えば、写真撮影による画像処理等により測定することができる。
端面遮断部材4yを構成する材料としては、例えば、モリブデン、タングステン等の高融点金属、炭素板に代表される炭素材料等が挙げられる。中でも、熱による変形を抑え、異常放電を抑制することが可能なことから、炭素材料が好ましい。
端面遮断部材と基板との間の距離は、特に限定されないが、12mm以上27mm以下であることが好ましい。CNTの成長速度を確保しやすいためである。
本発明において、遮断部材は、プラズマ発生領域において分解された炭素源ガスが基板表面に到達するのを可能とする一方、プラズマ発生領域において発生したプラズマが基板表面に到達するのを阻止することができればよく、その配置形態は特に限定されない。例えば、少なくともプラズマ発生領域と基板との間に配置した形態が挙げられる。
具体的には、図1のプラズマCVD装置10においては、少なくともプラズマ発生領域4zと基板6との間に端面遮断部材4yを有していればよいが、プラズマ発生領域4zの外縁からのプラズマ、カーボン活性種の流出も抑制し、さらにCNTの成長速度の向上等ができることから、プラズマ発生領域4zの側面を覆う側面遮断部材4xをさらに有することが好ましい。また、側面遮断部材4xが備えられていることにより、プラズマにより発生させた活性種が、プラズマ発生領域4zの外縁から流出し難くなるので、活性種をCNT成長触媒担持基板6の表面へと供給しやすくなり、さらにCNTの成長速度を高めることができる。
側面遮断部材4xとしては、プラズマCVD装置の使用時に、プラズマ及び活性種の流出を抑制可能且つ高温に耐えられる素材で構成されているものが挙げられる。側面遮断部材に用いることが可能な物質としては、SUS304等に代表されるステンレス鋼(以下において、単に「SUS」ということがある。)のほか、モリブデン、タングステン、カーボン、石英等を例示することができる。側面遮断部材の形状は、例えば、貫通孔を有しない円筒形状とすることができる。
プラズマCVD装置10に関する上記説明では、ガスシャワーヘッド一体型マルチホロー式プラズマ発生電極4aが用いられる形態を例示したが、本発明において、プラズマ発生手段は、ガスシャワーヘッド一体型マルチホロー式プラズマ発生電極に限定されず、例えば、平行平板型の電極等、ガスシャワーヘッド一体型マルチホロー式プラズマ発生電極以外の電極を採用することもできる。ただし、大面積のCNTを成膜可能な観点からは、ガスシャワーヘッド一体型マルチホロー式プラズマ発生電極を用いることが好ましい。
プラズマ発生用電源としては、圧力に応じて一般的なものを使用することができる。例えば、高周波(例えば、RF、VHF)電源、パルス電源、直流電源等が挙げられる。
加熱手段7は、基板6を所望の温度へと加熱することが可能な公知の加熱手段を適宜用いることができる。
加熱手段7は、図1に示すように、加熱手段7と周辺部材との絶縁確保の観点から、基板6を加熱する加熱部位以外の周囲が、石英、サファイア等の絶縁性耐熱材で覆われていることが好ましい。このように、加熱手段7を石英8等の絶縁性耐熱材で覆い、加熱手段7と周辺部材との絶縁を確保することによって、加熱手段7への異常放電による故障の発生を抑制することができる。また、絶縁性耐熱材として石英を用いた場合、基板の急速な加熱が可能になるというメリットもある。絶縁性耐熱材としては、CNTを形成する際の温度環境に耐え得る絶縁性物質であれば特に限定されない。
また、図1に示すように、加熱手段7には排気手段9が備えられていることが好ましい。排気手段9を用いて、加熱手段7内に流入した気体を排出することにより、伝熱効率の低下や漏電を抑制することができ、長期間にわたって異常放電発生抑制効果を得ることが可能になるからである。
排気手段5は、真空チャンバ1内の圧力を、プラズマCVD法によってCNTを成長させる際の適当な圧力へと低減可能に構成されていれば、その形態は特に限定されない。排気手段には、例えば、公知のロータリーポンプやターボ分子ポンプ等を用いることができる。
(CNT成長工程)
CNT成長工程は、真空チャンバ内に、炭素源ガス及び含窒素ガスを少なくとも含む原料ガスを導入すると共に、プラズマ発生手段を用いて前記真空チャンバ内にプラズマを発生させることによって、前記炭素源ガスをプラズマで分解し、該分解された前記炭素源ガスを基板の表面に接触させることで、前記基板の表面にカーボンナノチューブを成長させる工程である。
CNT成長工程では、上記遮断部材を配置した状態で、CNTの成長に適した温度に加熱した基板に対して、プラズマで分解(活性化)された原料ガスを供給する。
尚、原料ガスの供給に先立ち、減圧した真空チャンバ内に後述する還元性ガス(例えば、水素ガス等)を導入することが好ましい。CNT成長触媒表面の酸化膜を除去し、安定にCNTを成長させることができるからである。
原料ガスは、少なくとも炭素源ガス、及び、原料ガス中の窒素原子量が20mg/L以下となる含窒素ガスを含む。通常はさらにエッチングガスを含み、必要に応じて発光スペクトル取得用ガスを含んでいてもよい。
炭素源ガスは、炭素原子を含む分子構造を有していればよく、例えば、メタン、エタンエチレン、アセチレンなどの炭化水素ガスまたはメタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール等を気化させたものが挙げられる。ススの発生を抑制する観点から、メタン、エタン、メタノール、エタノール等の低カーボン量原料を用いることが好ましい。
原料ガスにおける炭素源ガスの量は、成長させたいCNTの長さ等により異なるが、20vol%以上、特に30vol%以上、さらに40vol%以上とすることが好ましく、90vol%以下、特に80vol%以下、さらに60vol%以下とすることが好ましい。
含窒素ガスは、窒素原子を含む分子構造を有していればよく、例えば、窒素(N)、アンモニア、ヒドラジン、トリエチルアミン、トリメチルアミン等が挙げられる。好ましくは、窒素及びアンモニアより選ばれる少なくとも一種であり、特に窒素が好ましい。
本発明において、原料ガスにおける含窒素ガスに由来する窒素原子量は、20mg/L以下である。CNT成長速度とCNT間隔調整効果とのバランスの観点から10mg/L以下であることが好ましく、5mg/L以下であることがより好ましく、2mg/L以下であることが特に好ましく、1mg/L以下であることがさらに好ましい。
一方、CNT間の間隔を大きく広げられる観点から含窒素ガスに由来する窒素原子量は0.01mg/L以上であることが好ましく、特に0.05mg/L以上であることが好ましく、さらに0.1mg/L以上、中でも0.3mg/L以上であることが好ましい。
エッチングガスは、基板表面以外の箇所にカーボンが析出するのを防ぐことができ、また、CNT表面へのカーボン析出を防ぐことができるものであれば特に限定されず、例えば、水素、アルゴン、酸素、水等が挙げられる。
原料ガスにおけるエッチングガスの量は、例えば、20vol%以上、特に30vol%以上、さらに40vol%以上とすることが好ましく、90vol%以下、特に80vol%以下、さらに60vol%以下とすることが好ましい。
発光スペクトル取得用ガスは、プラズマの発生量の確認、制御等を目的として原料ガスに添加されるものであり、例えば、アルゴン、ヘリウム、キセノン等が挙げられる。
原料ガスにおける発光スペクトル取得用ガスの量は、例えば、1vol%以上、特に3vol%以上、さらに5vol%以上とすることが好ましく、10vol%以下、特に8vol%以下、さらに6vol%以下とすることが好ましい。
CNT成長工程において、基板の周囲雰囲気の圧力は、1.33kPa(≒10Torr)以上であることが好ましく、2.67kPa(≒20Torr)以上であることが特に好ましく、3.33kPa(≒25Torr)以上であることがさらに好ましい。また、基板の周囲雰囲気の圧力は、6.67kPa(≒50Torr)以下であることが好ましく、5.33kPa(≒40Torr)以下であることが特に好ましく、4.00kPa(≒30Torr)以下であることがさらに好ましい。
中でも、基板の周囲雰囲気の圧力は3.33kPa(≒25Torr)〜4.00kPa(≒30Torr)の範囲内であることが好ましい。上記周囲雰囲気の圧力を1.33kPa以上、特に2.67kPa(≒20Torr)以上とすることにより、遮断部材を通過するプラズマ量を最小限にすることができる。また上記周囲雰囲気の圧力を6.67kPa以下、特に4.00kPa以下とすることにより、異常放電が発生する確率を低減することができる。
ここで、基板の周囲雰囲気の圧力とは、基板表面におけるCNT成長時の反応圧力であり、典型的には、CNT成長工程における真空チャンバ内の圧力である。
CNT成長工程において、基板温度は、400℃以上であることが好ましく、特に450℃以上、さらに550℃以上であることが好ましい。400℃以上であることにより、高いCNT成長速度(例えば、0.1μm/min以上)を得ることができる。また、CNT成長工程において、基板温度は、950℃以下であることが好ましく、特に850℃以下、さらに800℃以下であることが好ましい。基板温度を、950℃以下、中でも800℃以下とすることにより高いCNT成長速度を得ることができる。
ここで、プラズマCVD装置を用いて、CNT成長触媒担持基板の表面に垂直配向CNTを作製する場合について、図1を用いてその概要を以下に説明する。
垂直配向CNTを作製する場合には、例えば、CNT成長触媒担持基板6を、サセプタ保持台2上に配置した後、排気手段5を用いて真空チャンバ1内を減圧する。その後、水素ガスを真空チャンバ1内へ流入させながら、加熱手段7を用いて基板6を加熱する。
次いで、原料ガス導入手段3を用いて、炭素源ガス及び含窒素ガス、さらにはエッチングガス等を含む原料ガスを、真空チャンバ1内へと導入しながら、サセプタ2aと電極4aとの間に所定の電位を印加することにより、電極4aからプラズマを発生させる。
こうしてプラズマを発生させると、真空チャンバ1内へと導入された原料ガスが、電極4aにより発生させたプラズマによって活性化される。電極4aにより発生させたプラズマは、側面遮断部材4x及び端面遮断部材4yによってCNT成長触媒担持基板6への到達が抑制される。一方、プラズマによって活性化された原料(活性種)は、端面遮断部材4yの孔4yhを通過してCNT成長触媒担持基板6へと達し、CNT成長触媒担持基板6の表面に垂直配向CNTが成長する。
本発明によれば、基板上に当該基板の面方向に対して実質上垂直配向したCNTを得ることができ、さらに、CNTの間隔を制御することができる。なお、ここでいう基板の面方向に対して実質上垂直配向したCNTとは、チューブ長さ方向の形状が直線状及び/又は直線状でないCNTを含むものであり、チューブ長さ方向の形状が直線状の場合には当該直線と基板の面方向との角度、チューブ長さ方向の形状が直線状でないCNTの場合には両端面の中心部を結ぶ直線と基板の面方向との角度が、90°±30°となっているものである。90°±30°の範囲内であれば、垂直(90°)に配向した場合と同様の効果が得られる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
[CNTの製造]
参考例1)
図1に示すプラズマCVD装置を用いて、以下のようにして基板上にCNTを成長させた。尚、以下において、供給するガスの流量は、標準状態における値である。
まず、純度99.9%表面研磨Al基板の表面に、高周波(RF)スパッタリング法により、CNT成長触媒層として、TiN層を20nm、さらにその上に純Co(純度4N)層を2.0nm堆積させた。スパッタリング条件は圧力を1.33×10−3Pa(≒10−5Torr)、入力RF条件を60MHz/200Wとした。スパッタ処理時間は、TiNで5分間、Coで20秒間とし、いずれもスパッタ時のAl基板温度は室温(30℃)とした。
以上のようにしてCNT成長触媒層で被覆した基板6を、一度大気中に出した後、サセプタ保持台2上に載置した。
真空チャンバ1内の圧力を4Pa以下に脱気した後、加熱手段7により、基板6の温度を30分かけて室温(30℃)から550℃まで昇温した。この間、常時、水素ガスを流量480sccm(≒8.11×10−1Pa・m/s)で電極4aより真空チャンバ内1へ流入させた。
以降、プラズマ点灯中も基板温度が550℃に保たれるように加熱手段7を設定した。
原料ガスとして、流量240sccm(≒4.06×10−1Pa・m/s、47.81vol%)のCHガス(純度6N、炭素源ガス)、原料ガスにおける窒素原子量が、0.089mg/L(流量2sccm≒3.38×10−3Pa・m/s、0.40vol%)のNガス(純度5N、含窒素ガス)、240sccm(≒4.06×10−1Pa・m/s、47.81vol%)のHガス(純度6N、エッチングガス)、20sccm(≒3.38×10−2Pa・m/s、3.98vol%)のArガス(純度6N、発光スペクトル取得用ガス)を含むものを真空チャンバに供給した。
なお、プラズマ点灯時の基板周囲雰囲気圧力(真空チャンバ1内圧力)は4.00kPa(≒30Torr)、プラズマ発生用RFは13.56MHz、電源入力は2400Wとした。
側面遮断部材4xとしては、厚さ2mmのSUS304を用いた。また、端面遮断部材4yとしては、直径3mmの丸状の断面形状を有する孔(丸孔)が、6mm間隔で千鳥状に設けられた、厚さ1mmの炭素板を用いた。端面遮断部材4yと基板6と間の距離を15mmの位置に固定し、プラズマ点灯後5分間をCNT成長時間として処理を実施した。
(実施例2)
参考例1において、原料ガスを以下のように変更した以外は、参考例1と同様の条件で、CNTを製造した。
原料ガスとして、流量240sccm(≒4.06×10−1Pa・m/s、47.43vol%)のCHガス(炭素源ガス)、原料ガスにおける窒素原子量が、0.265mg/L(流量6sccm≒1.01×10−2Pa・m/s、1.19vol%)のNガス(含窒素ガス)、240sccm(≒4.06×10−1Pa・m/s、47.43vol%)のHガス(エッチングガス)、20sccm(≒3.38×10−2Pa・m/s、3.95vol%)のArガス(発光スペクトル取得用ガス)を含むものを用いた。
(実施例3)
参考例1において、原料ガスを以下のように変更した以外は、参考例1と同様の条件で、CNTを製造した。
原料ガスとして、流量240sccm(≒4.06×10−1Pa・m/s、47.06vol%)のCHガス(炭素源ガス)、原料ガスにおける窒素原子量が、0.433mg/L(流量10sccm≒1.69×10−2Pa・m/s、1.96vol%)のNガス(含窒素ガス)、240sccm(≒4.06×10−1Pa・m/s、47.06vol%)のHガス(エッチングガス)、20sccm(≒3.38×10−2Pa・m/s、3.92vol%)のArガス(発光スペクトル取得用ガス)を含むものを用いた。
(実施例4)
参考例1において、原料ガスを以下のように変更した以外は、参考例1と同様の条件で、CNTを製造した。
原料ガスとして、流量240sccm(≒4.06×10−1Pa・m/s、46.15vol%)のCHガス(炭素源ガス)、原料ガスにおける窒素原子量が0.835mg/L(流量20sccm≒3.38×10−2Pa・m/s、3.85vol%)のNガス(含窒素ガス)、240sccm(≒4.06×10−1Pa・m/s、46.15vol%)のHガス(エッチングガス)、20sccm(≒3.38×10−2Pa・m/s、3.85vol%)のArガス(発光スペクトル取得用ガス)を含むものを用いた。
(比較例1)
参考例1において、原料ガスを以下のように、含窒素ガスを含まないこととした以外は、参考例1と同様の条件で、CNTを製造した。
原料ガスとして、流量240sccm(≒4.06×10−1Pa・m/s、48.00vol%)のCHガス(炭素源ガス)、240sccm(≒4.06×10−1Pa・m/s、48.00vol%)のHガス(エッチングガス)、20sccm(≒3.38×10−2Pa・m/s、4.00vol%)のArガス(発光スペクトル取得用ガス)を含むものを用いた。
(比較例2)
含窒素ガスの代わりにHeガス(純度6N)を用い、原料ガスにおけるヘリウム原子量が、それぞれ、(a)0.126mg/L(流量10sccm≒1.69×10−2Pa・m/s、2.00vol%)、(b)0.246mg/L(流量20sccm≒3.38×10−2Pa・m/s、3.85vol%)、(c)0.363mg/L(流量30sccm≒5.07×10−2Pa・m/s、5.66vol%)、(d)0.475mg/L(流量40sccm≒6.76×10−2Pa・m/s、7.41vol%)となるようにした以外は参考例1と同様の条件でCNTを製造した。
(比較例3)
含窒素ガスの代わりにArガス(純度6N)を用い、原料ガスにおけるアルゴン原子量が、それぞれ、(a)1.259mg/L(流量10sccm≒1.69×10−2Pa・m/s、2.00vol%)、(b)2.469mg/L(流量20sccm≒3.38×10−2Pa・m/s、3.85vol%)、(c)3.633mg/L(流量30sccm≒5.07×10−2Pa・m/s、5.66vol%)、(d)4.754mg/L(流量40sccm≒6.76×10−2Pa・m/s、7.41vol%)となるようにした以外は参考例1と同様の条件でCNTを製造した。
(比較例4)
含窒素ガスの代わりにHOガス(純度5N)を用い、原料ガスにおけるHO分子量が、それぞれ、(a)0.286mg/L(流量5sccm≒8.45×10−3Pa・m/s、1.00vol%)、(b)0.566mg/L(流量10sccm≒1.69×10−2Pa・m/s、2.00vol%)となるようにした以外は参考例1と同様の条件でCNTを製造した。
(比較例5)
含窒素ガスの代わりにOガス(純度6N)を用い、原料ガスにおける酸素原子量が、それぞれ、(a)0.254mg/L(流量5sccm≒8.45×10−3Pa・m/s、1.00vol%)、(b)0.354mg/L(流量7sccm≒1.17×10−2Pa・m/s、1.38vol%)となるようにした以外は参考例1と同様の条件でCNTを製造した。
[CNTの評価]
参考例1、実施例2〜4及び比較例1〜5で得られたCNTについて、基板上のCNT間隔距離、基板上のCNT密度、及び、CNT成長速度を以下のようにして評価した。
<CNT間隔距離>
CNT成長前後の重量増加分を全てCNTであるとし、電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM)又はTEM(透過型電子顕微鏡)により測定したCNTの径を基に、全てのCNTが正方配置であると仮定して平均間隔距離(平均ピッチ)(nm)を算出した。尚、CNT密度は、2g/cmとした。
<CNT密度>
上記にて求めたCNT間隔距離(nm)より、本数/nmを算出した。
<CNT成長速度>
FE−SEMを用いて測定されたCNT成長高さを、プラズマ点灯時間で除し、算出した。すなわち、CNT成長速度=(CNT成長高さ)/(プラズマ点灯時間)を算出した。
参考例1、実施例2〜4及び比較例1で得られたCNTについて、CNT間隔距離とCNT密度を図2に、CNT間隔距離及びCNT成長速度を図3に示す。
また、参考例1、実施例2〜4で得られたCNTのFE−SEM写真を図4(参考例1)、図5(実施例2)、図6(実施例3)、図7(実施例4)に示す。なお、図4〜図7において、(1)は(2)の部分拡大写真である。
図2〜図7に示したように、原料ガス中の窒素原子量が1.0mg/L以下の範囲内において、成長速度(反応速度)を確保しつつ、窒素原子量が増えるとともに、CNTの間隔が大きく変化していることがわかる。
比較例2で得られたCNTについて原料ガス中のヘリウム原子量に対するCNT間隔距離を図8に示す。なお、図8には、参考例1、実施例2〜4及び比較例1より得られた、原料ガス中の窒素原子量に対するCNT間隔距離もあわせて示す。
また、比較例2で得られたCNTのFE−SEM写真を図9に示す。図9中の(a)〜(d)は、比較例2の原料ガス中の上記ヘリウム原子量条件(a)〜(d)に対応している。なお、図9中(1)は(2)の部分拡大写真である。
図8及び図9に示したように、原料ガス中のヘリウム原子量が増えてもCNTの間隔はほとんど変化しないことが確認された。
比較例3で得られたCNTについて、原料ガス中のアルゴン原子量に対するCNT間隔距離を図8に示す。
また、比較例3で得られたCNTのFE−SEM写真を図10に示す。図10中の(a)〜(d)は、比較例3の上記原料ガス中のアルゴン原子量条件(a)〜(d)に対応している。なお、図10中(1)は(2)の部分拡大写真である。
図8及び図10に示したように原料ガス中のアルゴン原子量が増えてもCNTの間隔はほとんど変化しないことが確認された。
比較例4で得られたCNTについて、原料ガス中のHO分子量に対するCNT間隔距離を図8に示す。
また、比較例4で得られたCNTのFE−SEM写真を図11に示す。図11中の(a)〜(d)は、比較例4の原料ガス中のHO分子量条件(a)〜(d)に対応している。なお、図11中(1)は(2)の部分拡大写真である。
図8及び図11に示したように原料ガス中のHO分子量が増えてもCNTの間隔はほとんど変化しないことが確認された。
比較例5で得られたCNTについて、原料ガス中の酸素原子量に対するCNT間隔距離を図8に示す。
また、比較例5で得られたCNTのFE−SEM写真を図12に示す。図12中の(a)〜(d)は、比較例5の原料ガス中の上記酸素原子量条件(a)〜(d)に対応している。なお、図12中(1)は(2)の部分拡大写真である。
図8及び図12に示したように原料ガス中の酸素原子量が増えてもCNTの間隔はほとんど変化しないことが確認された。
図2、3及び図8に示すように、含窒素ガスを含み、該含窒素ガスに由来する窒素原子の量が、20mg/L以下の原料ガスを用いた参考例1、実施例2〜4においては、CNTの間隔を変化させることができた。具体的には、実施例4では、参考例1の100分の1の密度にすることができた。しかも、参考例1、実施例2〜4はCNTの成長速度が確保されており、CNTの生産性が良好であることが確認された。一方、窒素原子を含まない、He、Ar、HO、Oを原料ガスに添加した比較例2〜5は、He原子量、Ar原子量、HO分子量、O原子量を20mg/L以下の範囲で変化させても、CNT間隔を変化させることはほとんどできなかった。
以上の結果から、真空チャンバ内に導入する原料ガスに含窒素ガスを添加し、原料ガスにおける該含窒素ガスに由来する窒素原子量を20mg/L以下の範囲で変化させることによって、CNTの間隔を制御することができることがわかる。
また、比較例2〜5と参考例1、実施例2〜4との対比から、窒素原子量20mg/L以下での含窒素ガスの添加によるCNT密度の低下効果は、原料ガスの希釈によるものではなく、窒素原子の作用であることがわかる。
尚、アンモニアを含窒素ガスとして用いた場合、次のような理由から、上記参考例1、実施例2〜4でその効果が実証されている窒素(N)と同様に、CNTの間隔距離を制御できると推測される。
すなわち、窒素(N)と水素(H)とを含む混合ガスをプラズマ化した場合、アンモニアが生成することが知られている(例えば、Haruo UYAMA and Osamu MATSUMOTO:“AMMONIA FORMATION PROCESS FROM NITROGENHYDROGEN PLASMA PREPARED USING MICROWAVE DISCHARGE” ISPC−10 Bochum、Aug.1991)。そのため、含窒素ガスとして窒素(N)を用いた場合に、原料ガスに水素ガスが含まれていると、プラズマ発生領域において、アンモニアが生成する場合がある。含窒素ガスとして窒素(N)を用いた上記参考例1、実施例2〜4においても、エッチングガスとして水素(H)が原料ガスに添加されており、プラズマ発生領域において、アンモニアが生成したと推測される。参考例1、実施例2〜4においては、CNT間隔を制御できることが確認されていることから、含窒素ガスとしてアンモニアを用いた場合、含窒素ガスとして窒素(N)を用いた場合と同様に、CNT間隔を制御できると考えられる。
参考例5)
参考例1において、原料ガスを以下のように変更した以外は、参考例1と同様の条件で、CNTを製造した。
原料ガスとして、流量240sccm(≒4.06×10−1Pa・m/s、44.0vol%)のCHガス(炭素源ガス)、原料ガスにおける窒素原子量が1.85mg/L(流量45sccm≒7.61×10−2Pa・m/s、8.3vol%)のNガス(含窒素ガス)、240sccm(≒4.06×10−1Pa・m/s、44.0vol%)のHガス(エッチングガス)、20sccm(≒3.38×10−2Pa・m/s、3.7vol%)のArガス(発光スペクトル取得用ガス)を含むものを用いた。
参考例6)
参考例1において、原料ガスを以下のように変更した以外は、参考例1と同様の条件で、CNTを製造した。
原料ガスとして、流量240sccm(≒4.06×10−1Pa・m/s、40.68vol%)のCHガス(炭素源ガス)、原料ガスにおける窒素原子量が3.42mg/L(流量90sccm≒1.52×10−1Pa・m/s、15.25vol%)のNガス(含窒素ガス)、240sccm(≒4.06×10−1Pa・m/s、40.68vol%)のHガス(エッチングガス)、20sccm(≒3.38×10−2Pa・m/s、3.39vol%)のArガス(発光スペクトル取得用ガス)を含むものを用いた。
参考例7)
参考例1において、原料ガスを以下のように変更した以外は、参考例1と同様の条件で、CNTを製造した。
原料ガスとして、流量240sccm(≒4.06×10−1Pa・m/s、38vol%)のCHガス(炭素源ガス)、原料ガスにおける窒素原子量が4.76mg/L(流量135sccm≒2.28×10−1Pa・m/s、21vol%)のNガス(含窒素ガス)、240sccm(≒4.06×10−1Pa・m/s、38vol%)のHガス(エッチングガス)、20sccm(≒3.38×10−2Pa・m/s、3vol%)のArガス(発光スペクトル取得用ガス)を含むものを用いた。
[CNTの評価]
参考例5〜7で得られたCNTについて、基板上のCNT間隔距離、基板上のCNT密度、を参考例1、実施例2〜4と同様に評価した。
参考例5〜7で得られたCNTについて、CNT間隔距離を図13に示す。なお、図13には、参考例1、実施例2〜4及び比較例1より得られた、原料ガス中の窒素原子量に対するCNT間隔距離もあわせて示す。
参考例5〜7における基板上のCNT密度は、それぞれ、3.0×1010本/cm参考例5)、7.1×1010本/cm参考例6)、1.2×1011本/cm参考例7)であった。
また、参考例5〜7で得られたCNTのFE−SEM写真を図14(参考例5)、図15(参考例6)、図16(参考例7)に示す。なお、図14〜図16において、(1)は(2)の部分拡大写真である。
図2〜図7、図13〜図16に示したように、原料ガス中の窒素原子量が5mg/L以下の範囲内において、窒素原子量が増えるとともに、CNTの間隔が大きく変化しており、窒素原子量が1mg/L近傍の時にCNT間隔距離が最大になっていることがわかる。1mg/L近傍の時にCNT間隔距離が最大になるメカニズムは、現状不明だが、プラズマ中で窒素によって発生する微量物質がCNT成長触媒表面のCNT反応に影響を与えている可能性がある。
1 真空チャンバ
2 サセプタ保持台(基板保持手段)
2a サセプタ
3 原料ガス導入手段
4 プラズマ発生手段
4a 電極(ガスシャワーヘッド一体型マルチホロー式プラズマ発生電極)
4x 側面遮断部材
4y 端面遮断部材
4yh 孔
4z プラズマ発生領域
5 排気手段
6 CNT成長触媒担持基板
7 加熱手段
8 石英
9 排気手段
10 プラズマCVD装置

Claims (3)

  1. カーボンナノチューブ成長触媒を担持した基板の表面にカーボンナノチューブを成長させるカーボンナノチューブの製造方法であって、
    真空チャンバ内に、カーボンナノチューブ成長触媒を担持した基板を配置する工程と、
    前記真空チャンバ内に、炭素原子を含む分子構造を有する炭素源ガスを少なくとも含む原料ガスを導入すると共に、プラズマ発生手段を用いて前記真空チャンバ内にプラズマを発生させることによって、前記炭素源ガスをプラズマで分解し、該分解された前記炭素源ガスを前記基板の表面に接触させることで、前記基板の表面にカーボンナノチューブを成長させる工程と、を有し、
    前記カーボンナノチューブ成長工程において、プラズマ発生領域において分解された前記炭素源ガスが前記基板表面に到達するのを可能とする一方、前記プラズマ発生領域において発生したプラズマが前記基板表面に到達するのを阻止することが可能な遮断部材を配置し、
    前記原料ガスが、窒素原子を含む分子構造を有する含窒素ガスをさらに含み、該原料ガスにおける前記含窒素ガスに由来する窒素原子量が0.265mg/L以上、0.835mg/L以下であり、前記原料ガスの総体積を100体積%としたときの前記含窒素ガスの体積割合(%)が、1.19体積%以上、3.85体積%以下であり、
    前記カーボンナノチューブ成長工程において、前記基板の周囲雰囲気の圧力が3.33〜4.00kPaであり、前記基板温度が550℃以上、800℃以下であることを特徴とする、カーボンナノチューブの製造方法。
  2. 前記含窒素ガスが、Nガス及びNHガスより選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載のカーボンナノチューブの製造方法。
  3. 前記基板の表面に、Co、Ni及びFeから選ばれる少なくとも1種を含むカーボンナノチューブ成長触媒が配置されている、請求項1又は2に記載のカーボンナノチューブの製造方法。
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