JP6207197B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、経血やおりものなどを吸収するための生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッド等の吸収性物品に係り、臀部の溝に沿って肌側に起立する起立部を備えた吸収性物品に関する。
従来より、パンティライナー、生理用ナプキン、失禁パッドなどの吸収性物品として、ポリエチレンシートまたはポリエチレンシートラミネート不織布などの不透液性バックシートと、不織布または透液性プラスチックシートなどの透液性トップシートとの間に綿状パルプ等からなる吸収体を介在したものが知られている。
この種の吸収性物品では、臀部の溝を伝う体液漏れを防止するため、吸収性物品の臀部の溝に対応する部位の幅方向中央部に長手方向に沿って肌側に起立する起立部を備えたものが存在する。たとえば、下記特許文献1では、本体部のうち表面材側に設けられ、本体部の長手方向の中心軸に沿って延びる立体部を備え、前記立体部は、使用者の肌当接面側に配置される外側シート及び該外側シートの非肌当接面側に配置される内側シートが互いに重ねられた積層シートと、前記外側シート及び内側シートの間に挟まれて前記立体部の長手方向に延びる弾性部材と、を備え、前記積層シートの幅方向における両端が接合されて中空の筒状に形成されたものが開示されている。
また、下記特許文献2では、ナプキン本体の肌側表面に設けられた隆起部を有し、前記隆起部は、ナプキン本体の肌側表面において横方向に間隔を開けた立ち上がり基端を有して前記肌側表面から離れる方向へ隆起しており、肛門対向部およびその後方では、立ち上がり基端の横方向の間隔が狭く、高さ寸法が高く形成されて、臀裂部の溝などに密着しやすくしたものが開示されている。
特許第4925632号公報 特開2006−181218号公報
しかしながら、上記特許文献1、2記載の吸収性物品では、肌側に起立する起立部が、1枚のシート材を折り畳んだ中空の筒状によって構成されているため、寝返り等によって起立部に横方向(吸収性物品の幅方向)の力が作用したときに倒れ込みやすく、臀部の溝に対する密着性が損なわれて伝い漏れを発生させる問題があった。
そこで本発明の主たる課題は、臀部の溝に沿って肌側に起立する起立部を備えた吸収性物品において、前記起立部が身体の動きによって倒れ込むのを防止し、臀部の溝に対する密着性を維持して、体液漏れを防止した吸収性物品を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、透液性表面シートと裏面シートとの間に吸収体が介在した吸収性物品において、
前記透液性表面シートの肌側両側部にそれぞれ、幅方向中央部で重なり代を有するように2枚のシートが配設され、
前記2枚のシートは、着用者の臀部の溝に対応する部位より前側において、前記重なり代部分の一方のシートを上層側、他方のシートを下層側に積層した状態でそれぞれ前記透液性表面シート側の面に接合されるとともに、着用者の臀部の溝に対応する部位より後側において、前記重なり代部分の一方のシートを下層側、他方のシートを上層側に積層した状態でそれぞれ前記透液性表面シート側の面に接合され、着用者の臀部の溝に対応する部位及びその近傍において、前記2枚のシートが前記透液性表面シート側の面に接合されずにそれぞれ幅方向内側が自由端とされ、前記自由端が交差するように設けられるとともに、それぞれ幅方向内側部分に長手方向に沿って弾性伸縮部材が配設されることにより、前記吸収性物品の幅方向中央部に長手方向に沿って肌側に起立する起立部が形成されていることを特徴とする吸収性物品が提供される。
上記請求項1記載の発明では、透液性表面シートの肌側両側部にそれぞれ、幅方向中央部で重なり代を有する状態で2枚のシートを配設し、この2枚のシートは、着用者の臀部の溝に対応する部位を基準として、各領域で以下のように設けられている。臀部溝対応部位より前側においては、前記重なり代部分の一方のシートを上層側、他方のシートを下層側に積層した状態でそれぞれ前記透液性表面シート側の面に接合されている。また、臀部溝対応部位より後側においては、前側とは逆に前記重なり代部分の一方のシートを下層側、他方のシートを上層側に積層した状態でそれぞれ前記透液性表面シート側の面に接合されている。一方、臀部溝対応部位及びその近傍においては、前記2枚のシートが前記透液性表面シート側の面に接合されずにそれぞれ幅方向内側が自由端とされ、この自由端が交差するように設けられるとともに、それぞれ幅方向内側部分に長手方向に沿って弾性伸縮部材が配設されることにより、前記吸収性物品の幅方向中央部に長手方向に沿って肌側に起立する起立部が形成されている。
前記起立部は、前記2枚のシートの自由端が交差する交点において、自由端の先端同士が突き合わされるように設けられるため、この交点で起立部の高さが最も高くなり、この交点より前側にいくに従って他方のシートが一方のシートの下側に徐々に入り込んで起立部の高さが徐々に低くなり、これとは逆に前記交点より後側にいくに従って一方のシートが他方のシートの下側に徐々に入り込んで起立部の高さが徐々に低くなるように形成される。
このように、前記起立部が、幅方向外側から内側に向けて延びる2枚のシートを前記交点で突き合わせ状態で配置することによって形成されているため、寝返り等によって起立部に横方向(吸収性物品の幅方向)の力が作用したときでも、起立部の倒れ込みが生じにくく、起立状態が維持され臀部の溝に対する密着性が損なわれることがなくなる結果、臀部溝を通じた体液の伝い漏れが防止できるようになる。
請求項2に係る本発明として、前記重なり代の幅は、前記起立部の基端幅と同等である請求項1記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項2記載の発明では、重なり代の幅を起立部の基端幅と同等とすることにより、2枚のシートの先端を臀部溝の奥まで入り込ませるのに十分な起立高さが得られるようになる。
請求項3に係る本発明として、前記2枚のシートは、前記起立部以外の部位において、幅方向内側端が幅方向外側に折り返された状態でそれぞれ前記透液性表面シート側の面に固定されている請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項3記載の発明では、前記起立部以外の部位において、2枚のシートの幅方向内側端を幅方向外側に折り返した状態でそれぞれ前記透液性表面シート側の面に固定することによって、前記起立部においては前記折り返し部分の折り返し状態が解除されて元の展開状態に戻ろうとする結果、2枚のシートの先端同士の交点で、前記折り返し部に対応する部分同士が対面して肌側に直立するように設けられるようになる。また、前記交点の前側及び後側においても、上層側に配置されるシートの先端が肌側に直立するように設けられる。このため、前記直立部分が臀部溝のより深部にまで入り込むようになり、臀部溝に対するフィット性がより一層向上でき、体液の漏れが防止できるようになるとともに、前記直立部分が吸収性物品の長手方向に長い距離に亘って形成されるため、臀部溝にフィットしやすくなる。
請求項4に係る本発明として、前記弾性伸縮部材は、前記シートの自由端の先端より幅方向外側に離れた位置に配置されている請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項4記載の発明では、自由端の先端部分に弾性伸縮部材を配置すると、弾性伸縮部材によって収縮したシートが硬くなり肌が擦れるおそれがあるため、前記弾性伸縮部材を前記シートの自由端の先端より幅方向外側に離れた位置に配置するようにしている。
以上詳説のとおり本発明によれば、臀部の溝に沿って肌側に起立する起立部を備えた吸収性物品において、前記起立部が身体の動きによって倒れ込むのが防止でき、臀部の溝に対する密着性を維持して、体液漏れが防止できるようになる。
本発明に係る生理用ナプキン1の一部判断展開図である。 そのII−II線矢視図である。 (A)は図1のIIIA−IIIA線矢視図、(B)は図1のIIIB−IIIB線矢視図、(C)は図1のIIIC−IIIC線矢視図である。 立体ギャザーBSの折り畳み状態を示す要部拡大横断面図である。 図1のV−V線矢視図である。 2枚のシート8A、8Bの透液性表面シート3側の面への接合領域を示す平面図である。 (A)は図1のII−II線矢視図、(B)は図1のIIIB−IIIB線矢視図である。 他の形態例に係る図1のII−II線矢視図である。 他の形態例に係る、(A)は図1のIIIA−IIIA線矢視図、(B)は図1のIIIB−IIIB線矢視図、(C)は図1のIIIC−IIIC線矢視図である。 他の形態例に係る図1のIIIB−IIIB線矢視図である。 生理用ナプキン1の製造要領を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
〔生理用ナプキン1の基本構造〕
本生理用ナプキン1は、ポリエチレンシートなどからなる不透液性裏面シート2と、経血やおりものなどを速やかに透過させる透液性表面シート3と、これら両シート2,3間に介装された綿状パルプまたは合成パルプなどからなる吸収体4と、この吸収体4の形状保持および拡散性向上のために前記吸収体4を囲繞するクレープ紙5と、体液排出部位を含む所定の長手方向範囲において左右一対の前部側立体ギャザーBSを形成するとともに、所定の臀部側部位において左右一対の後部側立体ギャザーBSを形成する立体ギャザーBS、BSと、着用者の臀部の溝に対応する部位(以下、臀部溝対応部位Hという。)においてナプキン幅方向中央部に長手方向に沿って肌側に起立する起立部10を形成するため、前記透液性表面シート3の肌側両側部にそれぞれ配置された2枚のシート材8A、8Bとから主に構成され、かつ前記吸収体4の周囲においては、その上下端縁部では少なくとも前記不透液性裏面シート2と透液性表面シート3との外縁部がホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合され、またその両側縁部では吸収体4よりも側方に延出している前記不透液性裏面シート2と、サイド不織布7とがホットメルトなどの接着剤やヒートシール等の接着手段によって接合され、これら不透液性裏面シート2とサイド不織布7とによる積層シート部分によって側方に突出するウイング状フラップW、Wが形成されているとともに、これよりも臀部側に位置する部分に第2ウイング状フラップW、Wが形成されている。
以下、さらに前記生理用ナプキン1の構造について詳述すると、
前記不透液性裏面シート2は、ポリエチレン等の少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートが好適に用いられる。前記不透液性裏面シート2の非使用面側(外面)には1または複数条の粘着剤層(図示せず)が形成され、身体への装着時に生理用ナプキン1を下着に固定するようになっている。前記不透液性裏面シート2としては、プラスチックフィルムと不織布とを積層させたポリラミ不織布を用いてもよい。
次いで、前記透液性表面シート3は、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。前記透液性表面シート3に多数の透孔を形成した場合には、経血やおりもの等(以下、まとめて体液という。)が速やかに吸収されるようになり、ドライタッチ性に優れたものとなる。
前記不透液性裏面シート2と透液性表面シート3との間に介在される吸収体4は、たとえばフラッフ状パルプと吸水性ポリマーとにより構成されている。前記吸水性ポリマーは吸収体を構成するパルプ中に、例えば粒状粉として混入されている。前記パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶解パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。本例のように、吸収体4を囲繞するクレープ紙5を設ける場合には、結果的に透液性表面シート3と吸収体4との間にクレープ紙5が介在することになり、吸収性に優れる前記クレープ紙5によって体液を速やかに拡散させるとともに、これら経血等の逆戻りを防止するようになる。
前記透液性表面シート3の幅寸法は、図示例では、図2および図3の横断面図に示されるように、吸収体4の幅よりも若干長めとされ、吸収体4を覆うだけに止まり、前記立体ギャザーBS、BSは前記透液性表面シート3とは別のサイド不織布7によって形成されている。前記サイド不織布7は、経血やおりもの等が浸透するのを防止する、あるいは肌触り感を高めるなどの目的に応じて、適宜の撥水処理または親水処理を施した不織布素材を用いて構成されている。かかる不織布7としては、天然繊維、合成繊維または再生繊維などを素材として、適宜の加工法によって形成されたものを使用することができるが、好ましくはゴワ付き感を無くすとともに、ムレを防止するために、坪量を抑えて通気性を持たせた不織布を用いるのがよい。
前記サイド不織布7は、図2および図3に示されるように、不透液性裏面シート2の外縁までの範囲に亘ってホットメルトなどの接着剤によって接着し、これら前記サイド不織布7と不透液性裏面シート2との積層シート部分により、ほぼ体液排出部に相当する吸収体側部位置に左右一対のウイングフラップW、Wを形成するとともに、これより臀部側位置に第2ウイング状フラップW、Wを形成している。これらウイング状フラップW、Wおよび第2ウイング状フラップW、Wの外面側にはそれぞれ粘着剤層(図示せず)を備え、ショーツに対する装着時に、前記ウイング状フラップW、Wが折返し線RL位置にて反対側に折り返し、ショーツのクロッチ部分に巻き付けて止着するようになっている。
前記サイド不織布7の内方側は二重に折り返され、この二重シート内部の所定位置に、その高さ方向中間部に両端または長手方向の適宜の位置が固定された複数条の糸状弾性伸縮部材11…、12…が配設され、体液排出部位を含む所定の長手方向範囲において、図2に示されるように、左右一対の前部側立体ギャザーBSを形成するとともに、臀部側部位において、図3(C)に示されるように、左右一対の後部側立体ギャザーBSを形成するようになっている。
前記立体ギャザーBSは、図4に示されるように、折り畳み状態で、ナプキン1の側方側から中心側方向に延在したシートが中心側位置で側方側に折り返される第1折返し部32と、この第1折返し部32に連続して側方側位置で中心側方向に折り返される第2折返し部33と、この第2折返し部33に連続して中心側位置で側方側に折り返される第3折返し部34とによって四つ折りとされ、下層側から順に第1折返し面35、第2折返し面36、第3折返し面37及び第4折返し面38を有するように形成される。ここで、前記第4折返し面38は、肌当接面部31を構成している。
そして、同図4に示されるように、前記第2折返し部33は、前記第4折返し面38(肌当接面部31)の外方側端縁31aよりも外側に位置するようにし、前記第4折返し面38(肌当接面部31)の外方側端縁31aよりも外側位置で前記第2折返し面36が使用面側に接合されるようになっている。
前記立体ギャザーBSは、前記ナプキン1の体液排出部位を含む前部側から臀部溝対応部位Hの略前側半分までの長手区間において、図2に示されるように、前記第2折返し面36の内、相対的に内側部分が長手方向に亘って使用面側に接合され、その他の折返し面同士は非接合とされ、前記吸収体4の側縁部又はその近傍から起立する側面起立部30と、この側面起立部30の先端から連続して形成されるとともに、前記ナプキン1の表面に対して略水平又は中心側に傾斜して形成される所定幅の肌当接面部31とを有し、前記側面起立部30が前記肌当接面部31の外方側端縁より外側に位置した状態で起立する前部側立体ギャザーBSとされている。前記側面起立部30及び肌当接面部31には、それぞれ、生理用ナプキン1の長手方向に沿って、1又は複数本の、図示例では2本又は3本の糸状弾性伸縮部材11…、12…が配設されている。
臀部溝対応部位Hのナプキン長手方向の略中央部(後段で詳述するように、2枚のシート材8A、8Bの自由端の先端が交差する交点であって、前記起立部10の起立高さが最大となる位置)では、図3(B)に示されるように、第1折返し面35、第2折返し面36、第3折返し面37及び第4折返し面38のすべての面が吸収体4側に接着され、折り畳まれた状態となっている。
一方、臀部溝対応部位Hのナプキン長手方向の略後側半分においては、図3(C)に示されるように、前記第1折返し面35と第2折返し面36とが非接合とされ、かつ前記第2折返し面36と第3折返し面37とが接合されるとともに、前記第3折返し面37と第4折返し面38とが接合され、前記第1折返し部32を起立点として外側方向に向けて直線傾斜状に起立する後部側立体ギャザーBSとされている。
従って、体液排出部位を含む所定の長手方向範囲においては、立体ギャザーの第4折返し面38が装着者の股間部に密着するように起立し、所定の臀部側部分では直線傾斜状に起立した立体ギャザーが臀部の丸みに沿って密着するようになるため、長手方向に亘って設けられた左右一対の立体ギャザーBS、BSによって、それぞれの部位の身体形状に合ったフィット性の高い立体ギャザーを形成することができるとともに、後段で詳述する起立部10の臀部溝に対するフィット性を低下させない状態で起立するようになる。
また、前記第2折返し部33が前記第4折返し面38の外方側端縁よりも外側に位置させた状態で折り畳んであるため、体液排出部位を含む所定の長手方向範囲における前部側立体ギャザーBSの自由端(第4折返し面38の外方側端縁)と、所定の臀部側部位における後部側立体ギャザーBSの自由端(第2折返し部33)との位置が夫々異なり、後部側立体ギャザーBSの自由端の方が相対的に外側に位置するようになる。その結果、体液排出部位を含む所定の長手方向範囲においては、図2に示されるように相対的に細幅(幅:L)の身体密着面(第4折返し面38)が股間部に確実に密着する一方で、臀部側部位では図3(C)に示されるように相対的に太幅(幅:L)で形成した身体密着面(第2折返し面〜第4折返し面の積層部分)が身体に密着し、確実に横漏れを防止できるようになる。
なお、前記前部側立体ギャザーBSよりも前側及び前記後部側立体ギャザーBSよりも後側においては、図5に示されるように、第1折返し面35、第2折返し面36、第3折返し面37及び第4折返し面38のすべての面が接着され、折り畳まれた状態となっている。
ところで、図2に示されるように、前記透液性表面シート3とサイド不織布7との間には、前記起立部10を形成するための2枚のシート材8A、8Bが介在されている。詳細には、前記透液性表面シート3の肌側両側部にそれぞれ、幅方向中央部で重なり代を有するように2枚のシート材8A、8Bが配設されている。前記2枚のシート材8A、8Bは、天然繊維、合成繊維または再生繊維などを素材として、適宜の加工法によって形成されたものを使用することができるが、好ましくは体液透過性及び親水性を備えた不織布を用いるのがよい。
前記2枚のシート材8A、8Bはそれぞれ、少なくとも内方側が二重に折り返され、この二重シート内部の所定位置に、両端または長手方向の適宜の位置が固定された1条又は複数条の、図示例では3条の弾性伸縮部材13が配設されている。前記弾性伸縮部材13としては、通常使用されるスチレン系ゴム、オレフィン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブタジエン、シリコン、ポリエステル等の素材を糸状又はテープ状にしたものを用いることができる。
前記2枚のシート材8A、8Bは、シート自体が伸縮性又は捲縮性を有するか、テンションをかけた伸縮素材を貼り合わせたものを使用することも可能である。このような伸縮素材としては、ラテックス、ウレタン、オレフィン系の繊維からなる伸縮材が好適に用いられる。また、後加工によって収縮し、伸縮可能となる素材を波状に印刷することによって伸縮性を付与してもよい。
〔起立部10について〕
次に、前記起立部10について説明する。前記起立部10は、前記2枚のシート材8A、8Bによって形成され、臀部溝対応部位Hの幅方向中央部に長手方向に沿って肌側に起立した部位のことである。
前記2枚のシート材8A、8Bは、臀部溝対応部位Hより前側において、前記重なり代14部分の一方のシート材8Aを上層側、他方のシート材8Bを下層側に積層した状態でそれぞれ前記透液性表面シート3側の面に接合されるとともに、前記臀部溝対応部位Hより後側において、前記重なり代14部分の一方のシート材8Aを下層側、他方のシート材8Bを上層側に積層した状態でそれぞれ前記透液性表面シート3側の面に接合されている。また、臀部溝対応部位H及びその近傍においては、前記2枚のシート材8A、8Bが透液性表面シート3側の面に接合されずにそれぞれ幅方向内側が自由端とされ、この自由端がナプキン長手方向の略中央部で交差するように設けられるとともに、各シート材8A、8Bの幅方向内側部分に長手方向に沿って弾性伸縮部材13が配設されることにより、ナプキン幅方向中央部に長手方向に沿って肌側に起立する起立部10が形成されている。
なお、前記2枚のシート材8A、8Bの透液性表面シート3側への接着領域を図示すると、図6に示されるようになる。図6は、透液性表面シート3と不透液性裏面シート2との間に吸収体4を介在させ、前記透液性表面シート3の表面側に前記2枚のシート材8A、8Bを配置した状態の平面図である。具体的に前記接着領域としては、臀部溝対応部位Hよりナプキン長手方向の前側及び後側では、2枚のシート材8A、8Bが全面に亘って透液性表面シート3側の面に接着剤によって接合された固定領域(斜線部)とされている。従って、臀部溝対応部位Hより前側及び後側に弾性伸縮部材13を延在させたときでも、この部分の弾性伸縮部材13の伸縮力はほとんど作用していない。一方、臀部溝対応部位Hに対応する長手区間では、幅方向両側部がそれぞれ透液性表面シート3側の面に接着剤によって接合された固定領域(斜線部)とされ、少なくとも前記重なり代14を含む幅方向中央部が前記透液性表面シート3側の面に固定されない非固定領域(非斜線部)とされている。
このように2枚のシート材8A、8Bを配置することによって、図3(B)に示されるように、前記2枚のシート材8A、8Bの自由端の先端同士がナプキン長手方向のほぼ中央部で交差するように設けられるとともに、この交点において自由端の先端同士が突き合わされるように設けられる。このとき、この交点で起立部10の高さが最も高くなる。一方、この交点より前側にいくに従って、同図3(A)に示されるように、他方のシート材8Bが一方のシート材8Aの下側に徐々に入り込んで、起立部10の高さが徐々に低くなる。その後、臀部溝対応部位Hより前側部分では前述の通り両シート材8A、8Bが重なり代14を有しながら透液性表面シート3側に固定されている。これとは逆に、前記交点より後側にいくに従って、同図3(C)に示されるように、一方のシート材8Aが他方のシート材8Bの下側に徐々に入り込んで起立部10の高さが徐々に低くなる。その後、臀部溝対応部位Hより後側では前述の通り両シート材8A、8Bが重なり代14を有しながら透液性表面シート3側に固定されている。
このように、前記起立部10は、幅方向外側から内側に向けて延びる2枚のシート材8A、8Bの先端部同士が前記交点で突き合わされるようにして配置されることによって形成されるため、寝返り等によって起立部10に横方向(ナプキン幅方向)の力が作用したときでも、起立部10の倒れ込みが生じにくく、起立状態が維持され臀部の溝に対する密着性が損なわれることがなくなる結果、臀部溝を通じた体液の伝い漏れが防止できるようになる。
前記重なり代14の幅は、図7に示されるように、起立部10の基端幅、すなわち臀部溝対応部位Hにおける両側部の接着領域同士の離間幅と同等であることが好ましい。両者の幅を同等とすることによって、同図7(B)に示されるように、2枚のシート8A、8Bの自由端の先端部同士が突き合わされる交点において、起立部10がほぼ正三角形に形成されるため、ナプキン幅方向からの力に対する変形がより一層生じにくくなる。重なり代14の幅が起立部10の基端幅より小さいと、底辺が広く高さが低い三角形となるため、臀部溝へのフィット性が低下する。一方、重なり代14の幅が起立部10の基端幅より大きいと、製造が難しくなるとともに、底辺が狭く高さが高い三角形となるため、ナプキン幅方向の力に対して強度的に弱くなるおそれがある。
前記2枚のシート材8A、8Bの重なり代14の幅は、24mm〜40mm程度が好ましい。これによって、起立部10の前記交点における起立高さが臀部溝の深さ(およそ21mm〜35mm)とほぼ同等となり、起立部10の先端を臀部溝の奥まで入り込ませることができるようになる。
前記2枚のシート材8A、8Bは、前記起立部10以外の部位(起立部10より前側及び後側)において、図8に示されるように、幅方向内側端を幅方向外側に折り返した折返し部8a、8bを形成した状態でそれぞれ透液性表面シート3側の面に固定されるようにしてもよい。これによって、起立部10においては、図9(B)に示されるように、それぞれのシート材8A、8Bの折返し部8a、8bの折り返し状態が解除されて元の展開状態に戻ろうとするため、2枚のシート材8A、8Bの先端同士の交点において、前記折返し部8a、8b同士が対面して肌側に直立する直立部が形成されるようになる結果、この直立部が臀部溝のより深部にまで入り込むようになり、臀部溝に対するフィット性が向上し、体液の漏れが防止できる。また、前記2枚のシート材8A、8Bの先端同士の交点より前側及び後側の起立部10においても、同図9(A)、(C)に示されるように、上層側に配置されるシートの折返し部8a又は8bが肌側に直立する直立部が形成されるため、前記直立部がナプキン長手方向の長い距離に亘って形成され、臀部溝にフィットしやすくなる。なお、前記折返し部8a、8bを形成する場合、折り返し基端部と折り返し先端部にそれぞれ弾性伸縮部材13を配置することが望ましい。
図10に示されるように、前記シート材8A、8Bに配設される弾性伸縮部材13は、前記シート材8A、8Bの自由端の先端より幅方向外側に離れた位置に配置することが好ましい。自由端の先端から弾性伸縮部材13までの前記シート材8A、8Bに沿った距離Sは、0〜5mm、好ましくは1〜2mmとするのがよい。先端に弾性伸縮部材13があると、弾性伸縮部材13によって収縮した部分が硬くなり、肌が擦れるおそれがある。先端から5mmを超えて離間させると、先端がダブついて臀部溝に対するフィット性が低下するため好ましくない。
なお、弾性伸縮部材13のテンションは、立体ギャザーBSに配置される糸状弾性伸縮部材11、12のテンションより高く、具体的には1.2倍〜2.0倍程度高く設定することが好ましい。これにより、起立部10が立体ギャザーBSより高く起立するようになる。
本生理用ナプキン1の製造に当たっては、図11に示されるように、ラインを縦流れ方向に流れる生理用ナプキンに対し、前記2枚のシート材8A、8Bを交差させて上層側と下層側の積層状態が交互に逆転するように配置することが好ましい。これによって、生理用ナプキン1の連続的な製造が可能となる。
〔他の形態例〕
上記形態例では、前記立体ギャザーBSは、図5などに示されるように、ナプキン外縁まで延在させたサイド不織布7の内方側部分によって構成していたが、前記サイド不織布7とは別の立体ギャザー形成用不織布によって形成し、この立体ギャザーBSの外側にサイド不織布を積層するようにしてもよい。
1…生理用ナプキン、2…不透液性裏面シート、3…透液性表面シート、4…吸収体、5…クレープ紙、7…サイド不織布、8A・8B…シート材、10…起立部、11・12…糸状弾性伸縮部材、13…弾性伸縮部材

Claims (4)

  1. 透液性表面シートと裏面シートとの間に吸収体が介在した吸収性物品において、
    前記透液性表面シートの肌側両側部にそれぞれ、幅方向中央部で重なり代を有するように2枚のシートが配設され、
    前記2枚のシートは、着用者の臀部の溝に対応する部位より前側において、前記重なり代部分の一方のシートを上層側、他方のシートを下層側に積層した状態でそれぞれ前記透液性表面シート側の面に接合されるとともに、着用者の臀部の溝に対応する部位より後側において、前記重なり代部分の一方のシートを下層側、他方のシートを上層側に積層した状態でそれぞれ前記透液性表面シート側の面に接合され、着用者の臀部の溝に対応する部位及びその近傍において、前記2枚のシートが前記透液性表面シート側の面に接合されずにそれぞれ幅方向内側が自由端とされ、前記自由端が交差するように設けられるとともに、それぞれ幅方向内側部分に長手方向に沿って弾性伸縮部材が配設されることにより、前記吸収性物品の幅方向中央部に長手方向に沿って肌側に起立する起立部が形成されていることを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記重なり代の幅は、前記起立部の基端幅と同等である請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記2枚のシートは、前記起立部以外の部位において、幅方向内側端が幅方向外側に折り返された状態でそれぞれ前記透液性表面シート側の面に固定されている請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品。
  4. 前記弾性伸縮部材は、前記シートの自由端の先端より幅方向外側に離れた位置に配置されている請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品。
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