JP4833131B2 - 紙おむつ - Google Patents

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本発明は、紙おむつに関するものである。特に、成人男性用とする場合に好ましい紙おむつに関するものである。
この種の通常使い捨てされる紙おむつは、従来から汎用されており、例えば、透液性の表面シートとこの表面シートの裏面側に積層された吸収コアとが備わる本体部を有し、この本体部の裏面側が製品の外面となる外装シートで覆われている。そして、通常、本体部は、製品(紙おむつ)の幅方向中央部域に配置されている。
この種の紙おむつは、現在においても、尿漏れの防止効果を向上させようと、さまざまな研究・開発がされ続けている。例えば、「本体部の両側部に脚周り用起立ギャザーが設けられ、また、外装シートの背側端部にかかる脚周り用起立ギャザーを覆うように背周り用起立ギャザーが設けられ、製品状態において、これら脚周り用起立ギャザー及び背周り用起立ギャザーで囲まれた部分に尿を収容するポケット空間が形成された形態の紙おむつ」がある(例えば、特許文献1参照。)。この紙おむつは、製品の背側端部域からの尿漏れの防止には適するが、尿漏れは、当然、製品の股間部域からも生じる。したがって、現在では、製品の股間部域の吸収性能を高めるためとして、製品の股間部域における吸収コアの幅を、一般的な着用者の股間部の幅(例えば、成人男性で30〜100mm。)よりも広く、通常150〜300mmにするのが、一般的である。しかしながら、この形態によると、例えば、着用者が歩行可能な成人である場合には、歩行の際に違和感が生じるおそれがある。そこで、この問題を解決する紙おむつとして、「製品の股間部域における吸収コアを含む両側部を、それぞれ内側に折り曲げることができる形態の紙おむつ」が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、この形態の紙おむつによると、製品の股間部域の厚みが増し、ゴワゴワしたものとなり、結局、歩行の際に違和感が生じるおそれがある。特に、この形態の紙おむつは、前身頃側の股間部域もゴワゴワしたものとなるため、紙おむつを男性用とするには、全く適さないものとなる。
特開2001−37809号公報 特開2003−10244号公報
本発明が解決しようとする主たる課題は、製品の股間部域からの漏れが確実に防止され、しかも製品の股間部域がゴワゴワしたものとならない紙おむつを提供することにある。
この課題を解決した本発明は、次のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
透液性の表面シートと、この表面シートの裏面側に積層された吸収コアと、が備わる本体部を有し、この本体部の裏面側が製品の外面となる外装シートで覆われ、
前記本体部は、前記製品の幅方向中央部域に配置された、紙おむつであって、
前記本体部の少なくとも前記吸収コアは、前記製品の腹部域から股間部域にかけてのみ配置され、
前記吸収コアの背側周縁外方の前記外装シートには、前記背側周縁に沿った軌跡を描く脚周り用弾性伸縮部材が、この軌跡の方向に伸長した状態で固定されて、設けられ、
前記吸収コアの背側端部を覆い、更に前記背側周縁外方まで広がる立体シートが、前記外装シートの前記脚周り用弾性伸縮部材が固定された領域において、接合されて、設けられている、ことを特徴とする紙おむつ。
〔請求項2記載の発明〕
前記吸収コアの両側部と重なる前記本体部は、前記外装シートに固定されていない、請求項1記載の紙おむつ。
〔請求項3記載の発明〕
前記本体部の両側部には、
背腹方向に沿って配置され、かつ幅方向外側端部が固定された帯状のギャザーシートと、このギャザーシートの幅方向内側端部に、前記背腹方向に伸長した状態で固定されて設けられた起立用弾性伸縮部材と、が備わり、この起立用弾性伸縮部材の収縮によって前記幅方向内側端部が前記表面シートから浮き上がる構成とされた起立ギャザーが設けられ、
この起立ギャザーの背側端部を覆うように、又はこの起立ギャザーの背側端部に覆われるように前記立体シートが設けられている、請求項1又は請求項2記載の紙おむつ。
本発明によると、製品の股間部域からの漏れが確実に防止され、しかも製品の股間部域がゴワゴワしたものとならない紙おむつとなる。
次に、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下では、紙おむつが「パンツ型の使い捨て紙おむつ」である場合を例に説明するが、本発明は、紙おむつが「止着テープ型の使い捨て紙おむつ」である場合等にも適用可能である。
〔基本的構造〕
本形態の紙おむつTについて、図1に展開状態の平面図を、図2に製品状態の正面図を、それぞれ示した。
本形態の紙おむつTは、本体部Hを有し、この本体部Hの裏面側が、長方形状や砂時計形状等とされた、図示例では砂時計形状とされた、製品の外面となる外装シート5で覆われている。本体部Hは、製品の幅方向中央部域(後述するように、本形態では、外装シート5が製品の外形を規定するため、製品の幅方向中央部域は、外装シート5の幅方向中央部域と一致する。)に、適宜ホットメルト接着剤等で固定される等して、配置されている。
本形態において、外装シート5は、紙おむつTの外面全体に及んで製品の外形を規定するものであり、通常、連続シートで形成される。外装シート5は、1枚の不織布等からなるシートで形成されていても、2枚、3枚、4枚又はそれ以上の複数枚のシートを積層した積層シートで形成されていてもよい。本形態では、2枚のシートを積層した積層シートで形成されている(図3及び図4参照)。
この外装シート5は、ムレ防止等の観点から、不透液性(撥水性)を有する場合においても、通気性を有するのが好ましい。外装シート5の素材は、特に限定されない。例えば、ポリプロピレン主体の熱融着繊維及びレーヨン繊維を混綿したレーヨンスパンレース不織布と、ウレタンやイソプレンゴム系の材料を主体とするメルトブロー不織布と、を熱融着、超音波接合、ホットメルト接着剤等の接着剤による接合等をして一体化したものを、用いることができる。この素材を用いる場合においては、前者の不織布(レーヨンスパンレース不織布)が着用者側(肌側)となるようにするのが好ましい。本形態においては、外装シート5の表面側(肌面側)に、不透液性の裏面シート2が設けられており、尿等の体液の裏抜けが防止されている。したがって、外装シート5自体は、透液性であってもよい。
外装シート5は、本体部Hを積層固定した後、最終製造工程等において、図2に示すように、腹部域Fの両側縁部と背部域Bの両側縁部とを、背腹方向(腹部域Fと背部域Bとを結ぶ方向)全長にわたって、熱融着、熱圧着、超音波シール、ホットメルト等の接着剤による接着等によって接合する。これにより、ウエスト開口部WO及び左右一対のレッグ開口部LOが形成された製品状態の紙おむつTとなる。図2においては、外装シート5の腹部域Fの両側縁部と背部域Bの両側縁部との接合部を、符号29で示している。
なお、本明細書においては、ウエスト開口部WOの縁を「ウエスト開口縁」と、レッグ開口部LOの縁を「レッグ開口縁」といい、このレッグ開口縁と接合部29とが交差する位置、すなわちレッグ開口縁の始まり位置を「レッグ開口始端」という。そして、ウエスト開口縁からレッグ開口始端までの領域を、前身頃においては製品の「腹部域」F(本形態では、外装シート5が製品の外形を規定するため、製品の腹部域は、外装シート5の腹部域と一致する。)と、後身頃においては製品の「背部域」B(本形態では、外装シート5が製品の外形を規定するため、製品の背部域は、外装シート5の背部域と一致する。)という。また、レッグ開口部LOを有する領域、すなわち前身頃側のレッグ開口始端から後身頃側のレッグ開口始端までの領域を製品の「股間部域」K(本形態では、外装シート5が製品の外形を規定するため、製品の股間部域は、外装シート5の股間部域と一致する。)という。
本形態において、腹部域F及び背部域Bは、図1に示すように、それぞれ製品状態において上側に位置するウエスト部W1と、このウエスト部W1の下側に位置する腰下部W2という概念で区別することができる。これらウエスト部W1及び腰下部W2の背腹方向の長さは、製品のサイズによっても異なるが、製品の背腹方向の長さが160〜350mmの場合は、ウエスト部W1が10〜50mm、腰下部W2が150〜300mmであると好ましい。
そして、外装シート5には、1枚のシートで形成される場合は裏面(外面)に、複数枚のシートで形成される場合はシート間に、幅方向に沿った軌跡を描く弾性伸縮部材21,22…が、この軌跡の方向に伸長した状態で固定されて、設けられている。より詳細には、ウエスト部W1においては、ウエスト開口縁のフィット性を高めるための弾性伸縮部材21が、1本又は複数本、図示例では複数本、並行して設けられている。また、腰下部W2においては、腰下部周りのフィット性を高め、尿の前後漏れを軽減するための弾性伸縮部材22が、1本又は複数本、図示例では複数本、並行して設けられている。この弾性伸縮部材21,22としては、例えば、適宜の太さ及び断面形状を有する天然又は合成の糸状ゴム、帯状ゴム等を用いることができる。ただし、図示例のように、背腹方向に相互に隣接する弾性伸縮部材21,22…の離間距離は、腰下部W2におけるよりもウエスト部W1における方が短い方が好ましい。また、弾性伸縮部材22は、本体部Hと、特にある程度の剛性を有する吸収コア3と重なる部分が、外装シート5に固定された状態において切断され、もって伸縮力が弱められているのも好ましい。
本形態において、外装シート5には、レッグ開口縁及び股間部域Kのフィット性を高めるための脚周り用弾性伸縮部材23が、1本又は複数本、図示例では3本、設けられている。この弾性伸縮部材23は、腹部域F又は背部域B側から股間部域K側へレッグ開口縁に沿った軌跡を描き、続いて股間部域Kにおいて幅方向反対側への軌跡を描き、更に股間部域K側から腹部域F又は背部域B側へレッグ開口縁に沿った軌跡を描き、以上の軌跡の方向に伸長した状態で固定されて、設けられている。
一方、本体部Hは、図3及び図4に示すように、不織布や多孔フィルムなどからなる長方形状、砂時計形状等の形状とされた着用者の肌に直接触れる透液性の表面シート1と、この表面シート1の裏面側に積層され、高分子吸収性ポリマーが添加された積繊パルプ等からなり、長方形状や砂時計形状等の形状とされた、図示例では腹部域F側から股間部域K側に向かって先細とされたある程度の剛性を有する吸収コア3と、この吸収コア3の裏面側に積層された、ポリエチレンシートやポリラミ不織布、ミクロボイドを形成して蒸気は透過するが液は透過しないシート等からなる不透液性の裏面シート2と、が備わる。図示例では、吸収コア3は、ティシュペーパーやクレープ紙等からなる被覆シート4で被覆されて、形状保持が図られている。被覆シート4は、透液性であれば足り、その素材は特に限定されない。例えば、表面シート1として例示したのと同様の素材を用いることができる。具体的には、例えば、ティシュペーパー等の衛生薄葉紙、クレープ紙、不織布、孔開きシート等を用いることができる。また、図示はしないが、透液性の表面シート1の下には、不織布等からなるセカンドシートを設け、体液拡散性の向上を図ることもできる。このセカンドシートは、体液拡散性・透液性を有するものであれば足り、例えば、表面シート1と同様の素材等を用いることができる。ただし、例えば、スパンレース、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド又はクレープ紙であると、好ましい。また、セカンドシートは、表面シート1よりも透液性が高いものが好ましく、表面シート1よりも繊維密度が小さい、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ナイロン、レーヨン、ビニロン、アクリル等からなる不織布であるのがより好ましい。
一方、裏面シート2は、不透液性であれば足り、その素材としては、例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のオレフィン系樹脂や、ポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布、防水フィルムを介在させて実質的に不透液性を確保した不織布(この場合は、防水フィルムと不織布とで不透液性の裏面シート2が構成される。)等を用いることができる。もちろん、この他にも、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不透液性かつ透湿性を有する素材も用いることができる。この不透液性かつ透湿性を有する素材のシートとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性シートを例示することができる。
また、吸収コア3がいかなる材料によって形成されているかも、特に限定されない。吸収コア3としては、例えば、フラッフ状のパルプ繊維集合体(積繊パルプ)内に、粒状の高分子吸収性ポリマーが混入されてなるもの等を、用いることができる。かかる高分子吸収性ポリマーとしては、自重の例えば10倍以上の体液を吸収して保持するものを使用することができる。この例としては、でんぷん系や、セルロース系、合成ポリマー系等のものがあり、でんぷん‐アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん‐アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体等のものを用いることができる。高分子吸収性ポリマーの形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
積繊パルプや高分子吸収性ポリマー等の量的配置、密度分布は、汎用を目的とする場合には均一であるのが好ましいが、特別の吸収特性を発揮させることを目的とする場合は、その目的に応じて偏らせるのが好ましい。
一方、積繊パルプの原料素材は、特に限定されない。例えば、綿状パルプや合成パルプ等の公知の素材を用いることができる。また、パルプの原料繊維は特に限定されず、例えば、機械パルプ、化学パルプ、溶解パルプ等の木材から得られるセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維等を用いることができる。ただし、セルロース繊維の原材料となる木材は、広葉樹より針葉樹の方が、繊維長が長いため、機能及び価格の面で好ましい。
ところで、図3の(1)及び(2)から明らかなように、本形態の紙おむつTは、少なくともある程度の剛性を有する吸収コア3が、本形態では本体部Hが、外装シート5(製品)の腹部域Fから股間部域Kにかけて配置されており、背部域Bには配置されていない形態となっている。この形態は、紙おむつTを成人男性用とする場合に特に好適である。男性用とする場合は、本体部Hを腹部域Fから股間部域Kにかけて延在させておけば、尿を十分に吸収させることができる。他方、背部域Bに本体部H、特にある程度の剛性を有する吸収コア3を配置しないことで、背部域Bが薄くなるため、着用者の装着違和感が軽減され、また、着用者の動きが阻害されにくくなる。
本形態において、表面シート1は、透液性であれば足りる。したがって、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシート等を用いることができる。また、これらのうち不織布は、その原料繊維が何であるかが、特に限定されない。例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維等や、これらから二種以上が使用された混合繊維などを用いることができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等を採用することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、サーマルボンド法が、好ましい加工方法である。
他方、図6に示すように、本体部Hの両側部には、起立ギャザー30を設けることができる。この立体ギャザー30は、背腹方向に沿って配置され、かつ幅方向外側端部が固定された、本形態では、表面シート1の側端部と裏面シート2の側端部との間に挟まれて、ホットメルト接着剤等によって接合固定された、帯状のギャザーシート31と、このギャザーシート31の幅方向内側端部に、本形態では、図7に示すように、折り返して二重とされたギャザーシート31の間に、背腹方向に沿って、この方向に伸長した状態で固定されて設けられた、例えば、適宜の太さ及び断面形状を有する天然又は合成の糸状ゴム、帯状ゴム等からなる単数又は複数の起立用弾性伸縮部材32と、が備わる。そして、本起立ギャザー30は、起立用弾性伸縮部材32の収縮によってギャザーシート31の幅方向内側端部が表面シート1から浮き上がるようになっている。
ここで、起立用弾性部伸縮部材32は、尿と接すると収縮するものであるのが好ましい。この形態によると、排尿があった場合において、起立用弾性伸縮部材32が収縮し、ギャザーシート31の起立が高まる。したがって、尿等の横漏れ防止効果が向上する。
ギャザーシート31としては、例えば、PE、PP(不織布)等をスパンボンド、SMS、ポイントボンド、エアスルー、エアーポイント等によって製造したものを用いることができ、特にSMS、スパンボンドによって製造したものを用いるのが好ましい。
〔特徴的構造〕
次に、本実施の形態の特徴的な構造について、説明する。
本形態においては、前述したとおり、通常の紙おむつと同様に、外装シート5に脚周り用弾性伸縮部材23が伸長固定されて、設けられている。しかしながら、本形態においては、これに加えて、「かかる脚周り用弾性伸縮部材23と本体部H、特に吸収コア3とが、図4、図5及び図8に示すように、吸収コア3の背側周縁3e外方の外装シート5に、背側周縁3eに沿った軌跡を描く脚周り用弾性伸縮部材23が、この軌跡の方向に伸長した状態で固定されて、設けられた関係とされている」との特徴を有する。しかも、「吸収コア3の背側端部を覆い、更に背側周縁3e外方まで広がる立体シート10が、外装シート5の脚周り用弾性伸縮部材23が固定された領域において、例えば、外装シート5に、図示例では、一部が外装シート5に、残部が表面シート1に、接合されて、設けられている」との特徴も有する。これらの特徴を有することにより、立体シート10及び吸収コア3は、脚周り用弾性伸縮部材23から、この脚周り用弾性伸縮部材23が収縮する方向への力を、より具体的には、図8に示すように、吸収コア3の幅方向両側部及びこの側方においては、腹側から背側への収縮力X及びYを受け、吸収コア3の背側端部及びこの背側においては、幅方向内方への収縮力Zを受けることになる。そして、この収縮力X,Y及びZによって、立体シート10が表面側に起立し、他方、吸収コア3の背側端部が裏面側にカップ状に凹むため、立体シート10と吸収コア3の背側端部との間に、尿を収容する大きなポケット空間が形成される。したがって、本形態の紙おむつTによると、股間部域Kからの尿漏れが生じにくくなる。もちろん、本形態の紙おむつTは、股間部域Kの両側部を折り曲げる等するものでもないため、股間部域Kがゴワゴワしたものとなるおそれもない。特に、股間部域Kの吸収コア3の存在しないところに、脚周り用弾性伸縮部材23が固定され、この固定部分が幅方向内方(Z方向)に収縮することになるため、股間部域Kが幅狭となり、ごわつき感がより軽減する。
立体シート10は、その構造が特に限定されず、例えば、1枚のシート又は複数枚のシートを積層した積層シートで形成することができる。ただし、シートの腹側端部(自由端部)に、幅方向に伸長した状態の弾性伸縮部材を固定して設けておけば、立体シート10の起立がより深まって、ポケット空間がより大きなものとなるため、好ましいものとなる。本形態では、図5及び図9の(1)に示すように、1枚のシート11の腹側端部(自由端部)11fを裏側に折り返し、この折り返し部の内側に1本又は複数本の、図示例では2本の弾性伸縮部材12を固定した構造となっている。
また、本実施の形態では、立体シート10を構成するシート11の腹側端縁11eが、幅方向に並行な形状となっているが、これに限定する趣旨ではない。例えば、図9の(2)に示すように、腹側端縁11eが、腹側に膨らんだ弧を描いた形状とすることや、図9の(3)に示すように、腹側端縁11eの幅方向中央部が、背側に凹んだ形状とすること等もできる。前者(図9の(2))の形態によれば、ポケット空間に尿を収容した場合においてシート11の腹側端縁11eが垂れ下がったとしても、腹側端縁11eからの尿の溢れが防止される。他方、後者(図9の(3))の形態によれば、陰嚢の下にシート11が入り込みやすく、したがってポケット空間に陰嚢が入りやすくなる。
シート11等の立体シート10を構成するシートとしては、前述した起立ギャザー30と同様のものを用いることができる。同様に、立体シート10を構成する弾性伸縮部材12としては、起立用弾性伸縮部材32と同様のものを用いることができる。
ここで、以上のような形態とする場合においては、図4に示すように、吸収コア3の両側部Sと重なる本体部Hが、外装シート5に固定されていないのが好ましい。この形態によると、脚周り弾性伸縮部材23が、ある程度の剛性を有する吸収コア3からX,Y方向への収縮を阻害する力を受けることがなく、より大きな収縮力が立体シート10及び吸収コア3の両側部にかかることになるため、ポケット空間がより大きなものとなる。
この形態(吸収コア3の両側部Sと重なる本体部Hが、外装シート5に固定されていない形態)において、本体部Hのいかなる部位が外装シート5に固定されていなければならないかは、特に限定されない。ただし、吸収コア3の腹側端部及び背側端部と重なる本体部Hのみが、外装シート5に固定されている形態によると、脚周り弾性伸縮部材23に対するX,Y方向の拘束がより減少することになるため、より好ましいものとなる。
ところで、本形態においては、前述したように、本体部Hの両側部に起立ギャザー30を設けることもできる。そして、このように起立ギャザー30を設ける場合においては、図6に示すように、この起立ギャザー30の背側端部30aを覆うように立体シート10が設けられているのが好ましい。この形態によると、起立ギャザー30の起立によって、立体シート10が押し上げられ、起立が大きくなるため、ポケット空間がより大きなものとなる。
本発明は、特に成人男性用の紙おむつとして、適用可能である。
紙おむつの展開状態の平面図である。 紙おむつの製品状態の正面図である。 図1のI−I線断面図及びII−II線断面図である。 図1のIV−IV線断面図である。 図1のV−V線断面図である。 起立ギャザーを有する本体部の平面図である。 図6のIII−III線断面図である。 吸収コア、脚周り用弾性伸縮部材及び立体シートの関係を説明するための図である。 立体シート及び立体シートを構成するシートの形態例である。
符号の説明
1…表面シート、2…裏面シート、3…吸収コア、4…被覆シート、5…外装シート、10…立体シート、12,21,22,23,32…弾性伸縮部材、29…接合部、30…立体ギャザー、31…ギャザーシート、B…背部域、F…腹部域、H…本体部、K…股間部域、LO…レッグ開口部、T…紙おむつ、W1…ウエスト部、W2…腰下部、WO…ウエスト開口部。

Claims (3)

  1. 透液性の表面シートと、この表面シートの裏面側に積層された吸収コアと、が備わる本体部を有し、この本体部の裏面側が製品の外面となる外装シートで覆われ、
    前記本体部は、前記製品の幅方向中央部域に配置された、紙おむつであって、
    前記本体部の少なくとも前記吸収コアは、前記製品の腹部域から股間部域にかけてのみ配置され、
    前記吸収コアの背側周縁外方の前記外装シートには、前記背側周縁に沿った軌跡を描く脚周り用弾性伸縮部材が、この軌跡の方向に伸長した状態で固定されて、設けられ、
    前記吸収コアの背側端部を覆い、更に前記背側周縁外方まで広がる立体シートが、前記外装シートの前記脚周り用弾性伸縮部材が固定された領域において、接合されて、設けられている、ことを特徴とする紙おむつ。
  2. 前記吸収コアの両側部と重なる前記本体部は、前記外装シートに固定されていない、請求項1記載の紙おむつ。
  3. 前記本体部の両側部には、
    背腹方向に沿って配置され、かつ幅方向外側端部が固定された帯状のギャザーシートと、このギャザーシートの幅方向内側端部に、前記背腹方向に伸長した状態で固定されて設けられた起立用弾性伸縮部材と、が備わり、この起立用弾性伸縮部材の収縮によって前記幅方向内側端部が前記表面シートから浮き上がる構成とされた起立ギャザーが設けられ、
    この起立ギャザーの背側端部を覆うように、又はこの起立ギャザーの背側端部に覆われるように前記立体シートが設けられている、請求項1又は請求項2記載の紙おむつ。
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