JP5431203B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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本発明は、経血やおりものなどを吸収するための生理用ナプキン、パンティーライナー、失禁パッド等の吸収性物品、詳しくは前記吸収性物品の両側部に高いクッション性及び復元性を備えるとともに、横漏れ防止効果に優れたギャザーが形成された吸収性物品に関する。
従来より、パンティライナー、生理用ナプキン、失禁パッドなどの吸収性物品として、ポリエチレンシートまたはポリエチレンシートラミネート不織布などの不透液性バックシートと、不織布または透液性プラスチックシートなどの透液性トップシートとの間に綿状パルプ等からなる吸収体を介在したものが知られている。
この種の吸収性物品にも幾多の改良が重ねられ、体液の漏れを防止するための手段が種々講じられている。これら体液漏れ防止手段の一つとして、表面側両側部に横漏れを防止する立体ギャザーを備えたものが存在する。例えば、図12に示される生理用ナプキン50では、吸収体51の両側部に夫々サイド不織布52を配置し、このサイド不織布52の内部に1又は複数の弾性伸縮部材53、53を伸長状態で配置することにより、弾性伸縮部材53,53の収縮力によって表面側に起立する立体ギャザー54が形成されている。
このような従来の吸収性物品50では、前記立体ギャザー54の内、起立先端部を長手方向に沿って線状に肌に接触させたり、起立先端の折り畳み部分を長手方向に沿って面状に肌に接触させたりすることにより経血等の横漏れを防いでいた。この場合、立体ギャザー54の肌への接触は専ら弾性伸縮部材53、53の伸縮力によって行われ、一重又は二重のシート材からなる起立壁面には反発力やクッション性という効果は付与されていない。
一方、下記特許文献1には、多重に折り返されたシートの複数の折り返しの山が部分的に接合されて一体化された接合部を有することにより、シートが多重に折り返されて蛇腹状に形成されたサイド部材が、前記吸収体の両側部それぞれに沿って配されている吸収性物品が開示されている。
また、下記特許文献2には、表面層における長手方向の両側部に互いに離間して形成され、シート状部材により中空部を有するように構成される一対のギャザーを備え、前記一対のギャザーそれぞれは、シート状部材が、該吸収性物品の肌当接面側に凸となるような立体形状部を有し、該立体形状部は、該吸収性物品の長手方向に延びるように形成された接合部により表面層に接合されるとともに、前記中空部を構成するようにして形成された吸収性物品が開示されている。
特開2008−110029号公報 特開2009−6065号公報
しかしながら、前記吸収性物品50に備えられるような立体ギャザー54では、横漏れが生じやすかった。即ち、起立先端部が線状に肌と接触するタイプでは、起立先端部と肌との接触が解除されることによって容易に横漏れが生じやすく、起立先端部が面状に肌と接触するタイプでも、身体の動きや装着状態などによっては、肌との接触が線状になることがあり、同様の問題が生じ得る。かかる問題は、前記立体ギャザー54の起立壁面自体に反発力やクッション性という効果が備えられていないため、さらに引き起こしやすい。
一方、上記特許文献1記載の吸収性物品では、特許文献1の段落[0027]に記載されるように、蛇腹状のサイド部材は、その低反発性、低復元性から耐圧分散性に優れ、蛇腹状のサイド部材を吸収体の両側縁部に配することにより、ナプキン着用時に着用者の両太股付け根内側により左右から幅方向内方へ圧縮力を受けた時に、ナプキンの幅方向の変形を専らサイド部材の変形により吸収して、吸収体が変形することを防止するというものである。このため、蛇腹状のサイド部材自体はクッション性を発揮するものではなく、立体ギャザーとしての機能は有さない。したがって、別途立体ギャザーを設けない限り、横漏れを防止する効果は得られない。
また、上記特許文献2記載の吸収性物品では、両側部のギャザーが中空部を有するものから構成されているが、このような中空部では太もも内側からの押圧力などによって潰れやすく十分なクッション性が得られ難いばかりでなく、十分な復元性が得られ難い。また、断面円形の中空部とした場合には、肌との接触は長手方向に沿ってほぼ1本の線状となるため、この1本の線状部分の接触が解除された場合には経血等の横漏れが生じやすくなる場合がある。
そこで本発明の主たる課題は、高いクッション性及び復元性を備えるとともに、横漏れ防止効果に優れたギャザーを有する吸収性物品を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、透液性の表面シートと裏面シートとの間に吸収要素が介在されるとともに、少なくとも表面側の両側部に前後方向に沿って表面側に突出する立体ギャザーを備えた吸収性物品であって、
前記立体ギャザーは、両側で交互に多重に折り返して蛇腹状とした一方側の折り返し部において山折り先端部同士を接合し、他方側の折り返し部において谷折り先端部から山折り側に所定長さで接合した不織布シートの前記一方側折り返し部の接合点及びその両側面を前記吸収性物品の表面側両側部にそれぞれ接合し、展開状態で、前記一方側折り返し部の接合点を中心とする複数の扇状セルを放射状に連接した断面形状で形成されることを特徴とする吸収性物品が提供される。
上記請求項1記載の発明では、立体ギャザーとして、両側で交互に多重に折り返して蛇腹状とした一方側の折り返し部において山折り先端部同士を接合し、他方側の折り返し部において谷折り先端部から山折り側に所定長さで接合した不織布シートの前記一方側折り返し部の接合点及びその両側面を前記吸収性物品の表面側両側部にそれぞれ接合し、展開状態で、前記一方側折り返し部の接合点を中心とする複数の扇状セルを放射状に連接した断面形状で形成されるものとしてある。このような立体ギャザーとすることにより、各扇状セルの前記一方側折り返し部の接合点から放射状に形成される複数の側壁部が支柱となって、立体ギャザーの表面側からの圧力に対して高いクッション性が得られるようになる。
また、表面側からの圧力が解除されると、前記扇状セルの側壁部の復元力によって立体ギャザー表面が外側に押し上げられるため、立体ギャザーが復元性に優れるようになる。
さらに、立体ギャザーが展開状態で前記一方側折り返し部の接合点を中心とする複数の扇状セルを放射状に連接した断面形状で形成されることにより、吸収性物品の幅方向中心側から両側に向けて各扇状セルの外面部と肌との接触面が多重に亘って形成されるため、各接触面で経血等の堰き止め効果が生じ、経血等の横漏れが段階的に防止できるようになる。
請求項2に係る本発明として、前記吸収性物品の両側部にはそれぞれ、装着時に下着のクロッチ部分を巻き込むように外側に折り返して使用されるウイング状フラップが備えられ、
前記立体ギャザーは、前記ウイング状フラップの形成区間において、前記不織布シートの前記一方側折り返し部の接合点を前記ウイング状フラップの折り返し線に沿って接合し、且つその外側側面をウイング状フラップの表面側に接合するとともに内側側面を吸収性物品の表面側に接合し、前記ウイング状フラップを外側に折り返した使用状態で、ウイング状フラップの折り返し線位置を中心とする複数の扇状セルを表面側から反対面側にかけて放射状に連接した断面形状で形成される請求項1記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項2記載の発明は、ウイング状フラップの形成区間において、ウイング状フラップを装着時に下着のクロッチ部分を巻き込むように外側に折り返した際、前記立体ギャザーが吸収性物品の表面側から反対面側にかけて形成されるようにしたものである。具体的には、立体ギャザーとして、ウイング状フラップの形成区間において、前記不織布シートの前記一方側折り返し部の接合点を前記ウイング状フラップの折り返し線に沿って接合し、且つその外側側面をウイング状フラップの表面側に接合するとともに内側側面を吸収性物品の表面側に接合し、前記ウイング状フラップを外側に折り返した使用状態で、ウイング状フラップの折り返し線位置を中心とする複数の扇状セルを表面側から反対面側にかけて放射状に連接した断面形状で形成するようにしてある。このため、下着のクロッチ部分でのクッション性に優れ、肌当たりが良好となり、装着感が向上するようになる。また、クロッチ部分からの経血等の漏れが確実に防止できるようになる。
請求項3に係る本発明として、前記立体ギャザーは、吸収性物品の幅方向断面に対して、両側部の前記扇状セルが撥水性を有する不織布シートによって構成され、中間部の前記扇状セルが親水性を有する不織布シートによって構成されている請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項3記載の発明では、吸収性物品の幅方向断面に対して、両側部の前記扇状セルを撥水性を有する不織布シートによって構成し、中間部の前記扇状セルを親水性を有する不織布シートによって構成した立体ギャザーとすることにより、吸収性物品の幅方向中心側から両側に向けて流れ出る経血等を吸収性物品の幅方向中心側に位置する撥水性の扇状セルによって堰き止めることができる。また、この撥水性の扇状セルを越えて外側に流出した経血等は、立体ギャザーの中間部に形成された親水性の扇状セルによって吸収することができ、この親水性の扇状セルに吸収された経血等は、吸収性物品の幅方向外側に撥水性の扇状セルが位置しているため、下着まで染み出ることが無い。
請求項4に係る本発明として、前記吸収性物品の後側において、前記不織布シートの両側面を前記吸収性物品の表面側に接合する構成に代えて、不織布シートの片側面を前記吸収性物品の表面側に接合し、その上面に不織布シートの他方側面を折り畳んで接合してある請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項4記載の発明は、吸収性物品の後側において立体ギャザーを起立させないことで臀部の違和感や余計な膨らみによる吸収性物品表面と臀部との間の隙間を防止できるようにしたものである。
以上詳説のとおり本発明によれば、高いクッション性及び復元性を備えるとともに、横漏れ防止効果に優れたギャザーを有する吸収性物品が提供できるようになる。
本発明に係る生理用ナプキン1の一部破断展開図である。 そのII−II線矢視図である。 立体ギャザーBSの形成要領を示す断面図(その1)である。 立体ギャザーBSの形成要領を示す断面図(その2)である。 ウイング状フラップWの形成区間の横断面図を示す、(A)は個装状態、(B)は装着状態である。 他の形態に係る立体ギャザーBSの形成要領を示す断面図である。 立体ギャザーBSの断面図である。 不織布シート7の平面図である。 他の形態例に係る生理用ナプキン1の展開図である。 図9のX−X線矢視図である。 立体ギャザーBSの断面図である。 従来の吸収性物品50を示す一部破断展開図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
本発明に係る生理用ナプキン1は、図1及び図2に示されるように、ポリエチレンシート、ポリプロピレンシートなどからなる不透液性の裏面シート2と、経血やおりものなどを速やかに透過させる透液性の表面シート3と、これら両シート2,3間に介在された綿状パルプまたは合成パルプなどからなる吸収体4及びこの吸収体4の形状保持および拡散性向上のために前記吸収体4を囲繞するクレープ紙5を含む吸収要素6と、表面両側部にそれぞれ長手方向に沿って表面側に突出して設けられる左右一対の立体ギャザーBS、BSを形成するための不織布シート7,7とから構成されている。また、前記不織布シート7の一部7aが側方に延在されるとともに、同じく側方に延在された裏面シート2の一部とによってウイング状フラップW、Wが形成されている。なお、ウイング状フラップWは、前記表面シート3の延在部分と裏面シート2の延在部分とによる積層シートによって形成するようにしてもよい。
以下、さらに前記生理用ナプキン1の構造について詳述すると、
前記不透液性裏面シート2は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂シートなどの少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、この他にポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布や、さらには防水フィルムを介在して実質的に不透液性を確保した上で不織布シート(この場合には防水フィルムと不織布とで不透液性裏面シートを構成する。)などを用いることができる。近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートである。前記裏面シート2の非使用面側(外面)には1または複数条の粘着剤層(図示せず)が形成され、身体への装着時に生理用ナプキン1を下着に固定するようになっている。
次いで、前記透液性表面シート3は、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。
前記不透液性裏面シート2と透液性表面シート3との間に介在される吸収体4は、たとえばフラッフ状パルプと吸水性ポリマーとにより構成されている。前記吸水性ポリマーは吸収体を構成するパルプ中に、例えば粒状粉として混入されている。前記パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶解パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。
また、前記吸収体4には合成繊維を混合しても良い。前記合成繊維は、例えばポリエチレン又はポリプロピレン等のポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系、ナイロンなどのポリアミド系、及びこれらの共重合体などを使用することができるし、これら2種を混合したものであってもよい。また、融点の高い繊維を芯とし融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維やサイドバイサイド型繊維、分割型繊維などの複合繊維も用いることができる。前記合成繊維は、体液に対する親和性を有するように、疎水性繊維の場合には親水化剤によって表面処理したものを用いるのが望ましい。
本例のように、吸収体4を囲繞するクレープ紙5を設ける場合には、結果的に透液性表面シート3と吸収体4との間にクレープ紙5が介在することになり、吸収性に優れる前記クレープ紙5によって体液を速やかに拡散させるとともに、これら経血等の逆戻りを防止するようになる。
立体ギャザーBSを形成するための前記不織布シート7としては、重要視する機能の点から撥水処理不織布または親水処理不織布を使用することができる。たとえば、経血やおりもの等が浸透するのを防止するとともに、カブレを防止し、且つ肌触り感を高めるなどの機能を重視するならば、シリコン系、パラフィン系、アルキルクロミッククロリド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用いることが望ましい。また、前記ウイング状フラップW、Wにおける経血等の吸収性を重視するならば、合成繊維の製造過程で親水基を持つ化合物、例えばポリエチレングリコールの酸化生成物などを共存させて重合させる方法や、塩化第2スズのような金属塩で処理し、表面を部分溶解し多孔性とし金属の水酸化物を沈着させる方法等により合成繊維を膨潤または多孔性とし、毛細管現象を応用して親水性を与えた親水処理不織布を用いるようにすることが望ましい。さらに、後段で詳述するように、部分的に撥水性及び親水性を備えた不織布とすることもできる。
前記ウイング状フラップW、Wは、ほぼ体液排出部Hに想到する吸収体側部位置に左右一対で形成される。また、これより臀部側位置に前記裏面シート2と、不織布シート7の延在部分又は表面シート3の延在部分とによる積層シート部分によって側方に突出する第2ウイング状フラップ(図示せず)を形成することもできる。これらウイング状フラップW、W及び第2ウイング状フラップの外面側にはそれぞれ粘着剤層8…を備え、ショーツに対する装着時に、前記ウイング状フラップW、Wを折り返し線RL位置にて反対側に折り返し、ショーツのクロッチ部分に巻き付けて止着するようになっている。
(立体ギャザー構造)
次に立体ギャザーBSの構造について詳細に説明する。
前記立体ギャザーBSは、図3及び図4に示されるように、両側の折り返し部10、11で交互に多重に折り返して蛇腹状とした一方側の折り返し部10において山折り先端部10a…同士を接合部12…で接合し、他方側の折り返し部11において谷折り先端部11bから山折り先端部11a側に向けて所定長さの接合部13…で接合した不織布シート7の前記一方側折り返し部10の接合点12A及びその両側面7A、7Bを前記生理用ナプキン1の表面側両側部にそれぞれ接合することにより形成する。これにより、立体ギャザーBSは、生理用ナプキン1の展開状態で、図4に示されるように、前記一方側折り返し部10の接合点12Aを中心とする複数の扇状セル14、14…を放射状に連接した断面形状で形成されるようになる。即ち、生理用ナプキン1の表面側両側部には、各扇状セル14、14…の外面部14a、14a…が周方向に連続することによって、全体として略半円形状の断面で外側に突出する立体ギャザーBS、BSが左右一対で形成されるようになる。
かかる立体ギャザーBSでは、各扇状セル14の前記接合点12Aから放射状に設けられる複数の側壁部14b、14b…が支柱となって、立体ギャザーBSの表面側からの圧力に対して高いクッション性が得られるようになる。
また、表面側からの圧力が解除されると、各扇状セル14の側壁部14b、14b…の復元力によって立体ギャザーBS表面が外側に押し上げられるため、立体ギャザーBSの復元性が優れるようになる。
さらに、立体ギャザーBSが展開状態で一方側折り返し部10の接合点12Aを中心とする複数の扇状セル14、14…を放射状に連結した断面形状で形成されることにより、生理用ナプキン1の幅方向中心側両側に向けて各扇状セル14の外面部14aと肌との接触面が多重に亘って形成されるため、各接触面で経血等の堰き止め効果が生じ、経血等の横漏れが段階的に防止できるようになる。
加えて、個装状態からウイング状フラップW、Wを拡げると、立体ギャザーBS、BSがポップアップカードのように展開するので、外観のインパクトがあり、立体ギャザーの形成状態が印象に残りやすく、装着中の安心感が得られるようになる。
一方、図示例のように生理用ナプキン1の両側部にウイング状フラップW、Wを備える場合、このウイング状フラップW、Wの形成区間(ウイング状フラップWの折り返し基端部の生理用ナプキン1の長手方向区間)において、前記立体ギャザーBSは、前記ウイング状フラップWを図5(A)に示される個装状態から図5(B)に示される装着状態にしたときに、生理用ナプキン1の表面側(肌当接面側)からウイング状フラップWの折り返し端部を跨いで反対面側にかけて形成されるようにすることが好ましい(以下、このようなウイング状フラップWの形成区間において表面側から反対面側にかけて形成される立体ギャザーを「ウイング部の立体ギャザー」ともいう。)。
このように構成するには、前記ウイング状フラップWの形成区間において、不織布シート7の前記一方側折り返し部の接合点12Aを前記ウイング状フラップWの折り返し線RLに沿って接合し、且つその外側側面7Aをウイング状フラップWの表面側に接合するとともに内側側面7Bを生理用ナプキン1の表面側に接合し、前記ウイング状フラップWを外側に折り返した使用状態で(図5(B))、ウイング状フラップWの折り返し線RL位置を中心とする複数の扇状セル14、14…を表面側から反対面側にかけて放射状に連接した断面形状で前記立体ギャザーBSを形成する。即ち、ウイング状フラップWの形成区間においては、各扇状セル14、14…の外面部14a、14a…によって断面略円形状に外側に突出する立体ギャザーBSが左右一対で形成されるようになる。
このように、ウイング状フラップWの形成区間において立体ギャザーBSを表面側から反対面側にかけて形成することにより、ショーツのクロッチ部分の側縁においてもクッション性に優れ、肌当たりが良好となり、装着感が向上するようになる。
ウイング部の立体ギャザーBSは、半円形状の立体ギャザーBSの外側に、別部材によって同じく半円形状とした立体ギャザーBSを接合することにより構成してもよいし、予めウイング状フラップWの形成区間を幅方向に長くした不織布シート7を、このウイング状フラップWの形成区間で他の区間より多く蛇腹状に折り返すことにより構成してもよい。また、ウイング状フラップWの形成区間だけ別部材の不織布シート7によって構成してもよい。
前記扇状セル14、14…は、図4に示される略半円形状に形成される立体ギャザーBSの場合周方向に3個以上、図5(B)に示される略円形状に形成される立体ギャザーBSの場合周方向に6個以上形成されるようにする。前記扇状セル14を3個以上で形成した場合、前記側壁部14bが周方向に2本以上で形成され、前記扇状セル14を6個以上で形成した場合、前記側壁部14bが周方向に5本以上で形成されるようになり、いずれも立体ギャザーBSの十分なクッション性が確保できる支柱本数となる。
前記立体ギャザーBSには、図6に示されるように、他方側の折り返し部11において谷折り先端部11bから山折り先端部11a側に所定長さで接合した接合部13の部材長手方向に沿って糸状弾性伸縮部材15、15…を伸張状態で接合することができる。これにより、扇状セル14の側壁部14bの起立状態を維持することができ、立体ギャザーBSのクッション性及び復元性を向上させることができるようになる。
前記立体ギャザーBSは、図7に示されるように、生理用ナプキン1の幅方向断面に対して、両側部の扇状セル14A、14Aが撥水性を有する不織布シート7によって構成され、中間部の扇状セル14B…が親水性を有する不織布シート7によって構成されるようにすることができる。このような立体ギャザーBSとするには、図8に示されるように、幅方向両側部を撥水性とし、その中間部を親水性とした不織布シート7を長手方向に沿う折り線L1、L2にてそれぞれ山折り及び谷折りすることにより蛇腹状とし、所定の接合部12、13で接合することにより形成することができる。
このような立体ギャザーBSにより、生理用ナプキン1の幅方向中心側から両側に向けて流れ出る経血等を生理用ナプキン1の幅方向中心側に位置する撥水性の扇状セル14Aによって堰き止めることができる。また、この撥水性の扇状セル14Aを越えて外側に流出した経血等があったとしても、立体ギャザーBSの中間部に形成された親水性の扇状セル14Bによって吸収することができる。この親水性の扇状セル14Bに吸収された経血等は、生理用ナプキン1の幅方向外側に撥水性の扇状セル14Aが位置することにより、下着まで染み出ることが無くなる。
前記立体ギャザーBSは、生理用ナプキン1の後側において、不織布シート7の両側面7A、7Bを生理用ナプキン1の表面側に接合する構成に代えて、図9及び図10に示されるように、不織布シート7の片側面7Bを生理用ナプキン1の表面側に接合しておき、その上面に不織布シート7の他方側面7Aを折り畳んで外側からエンボスを施すかホットメルト接着材等を塗布することにより接合した構成とすることが好ましい。このように生理用ナプキン1の後側で立体ギャザーBSを起立させないことによって、臀部の違和感や余計な膨らみによる生理用ナプキン1の表面と臀部との間の隙間が防止できる。
ところで、前記立体ギャザーBSを確実に半円形状又は円形状に形成し、所定のクッション性等を発揮させるためには、図11に示されるように、接合部13の半径方向長さrと各扇状セルの外面部の周方向長さsとの比を以下の範囲で形成することが好ましい。すなわち、図11に示される半円形状の立体ギャザーBSの場合、r:s=1:(π/側壁部14bの本数)とする。また、図5(B)に示される円形状の立体ギャザーBSの場合、r:s=1:(2π/側壁部14bの本数)とする。
具体的に前記半径方向長さrとしては、5mm〜15mm程度が好ましく、8mm〜12mm程度がより好ましい。前記周方向長さsとしては、上記関係式に適合する範囲内とすることができ、具体的には3〜11mm、好ましくは5〜10mmである。
なお、生理用ナプキン1の個装状態では、少なくとも前記ウイング状フラップWがナプキン1の表面側に腹折りされることにより、前記立体ギャザーBSは1の表面側に折り畳まれている。また、吸収体が介在しない生理用ナプキン1の両側フラップ部を生理用ナプキン1の長手方向に亘って表面側に腹折りした状態で個装するようにしてもよい。
1…生理用ナプキン、2…裏面シート、3…表面シート、4…吸収体、5…クレープ紙、6…吸収要素、7…不織布シート、8…粘着剤層、10・11…折り返し部、12・13…接合部、12A…接合点、14…扇状セル、14a…外面部、14b…側壁部、15…糸状弾性伸縮部材、BS…立体ギャザー、RL…折り返し線、W…ウイング状フラップ

Claims (4)

  1. 透液性の表面シートと裏面シートとの間に吸収要素が介在されるとともに、少なくとも表面側の両側部に前後方向に沿って表面側に突出する立体ギャザーを備えた吸収性物品であって、
    前記立体ギャザーは、両側で交互に多重に折り返して蛇腹状とした一方側の折り返し部において山折り先端部同士を接合し、他方側の折り返し部において谷折り先端部から山折り側に所定長さで接合した不織布シートの前記一方側折り返し部の接合点及びその両側面を前記吸収性物品の表面側両側部にそれぞれ接合し、展開状態で、前記一方側折り返し部の接合点を中心とする複数の扇状セルを放射状に連接した断面形状で形成されることを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記吸収性物品の両側部にはそれぞれ、装着時に下着のクロッチ部分を巻き込むように外側に折り返して使用されるウイング状フラップが備えられ、
    前記立体ギャザーは、前記ウイング状フラップの形成区間において、前記不織布シートの前記一方側折り返し部の接合点を前記ウイング状フラップの折り返し線に沿って接合し、且つその外側側面をウイング状フラップの表面側に接合するとともに内側側面を吸収性物品の表面側に接合し、前記ウイング状フラップを外側に折り返した使用状態で、ウイング状フラップの折り返し線位置を中心とする複数の扇状セルを表面側から反対面側にかけて放射状に連接した断面形状で形成される請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記立体ギャザーは、吸収性物品の幅方向断面に対して、両側部の前記扇状セルが撥水性を有する不織布シートによって構成され、中間部の前記扇状セルが親水性を有する不織布シートによって構成されている請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品。
  4. 前記吸収性物品の後側において、前記不織布シートの両側面を前記吸収性物品の表面側に接合する構成に代えて、不織布シートの片側面を前記吸収性物品の表面側に接合し、その上面に不織布シートの他方側面を折り畳んで接合してある請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品。
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