JP2020137596A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】立体ギャザーの突出高さを高くし、漏れを防止するとともに、違和感を軽減する。【解決手段】肌当接面側の長手方向両側部にそれぞれ、長手方向に沿うとともに幅方向に所定の間隔を空けて複数のループ部用弾性部材14が配設されたギャザーシート7により着用者の肌側に突出する中空のループ状立体ギャザー10を形成する。ループ部用弾性部材14は、ループ部の両側にそれぞれ配置された両側弾性伸縮部材15と、両側弾性伸縮部材15の中間に配置された複数の中間弾性伸縮部材16とから構成する。隣り合う中間弾性伸縮部材16同士の離隔距離Bが、両側弾性伸縮部材15とこれに隣接する中間弾性伸縮部材16との離隔距離A、Cより小さくする。中間弾性伸縮部材16によってギャザーシート7に伸縮性が付与された区間の長さDが、両側弾性伸縮部材15によってギャザーシート7に伸縮性が付与された区間の長さEより長くする。【選択図】図2

Description

本発明は、主には生理用ナプキン、おりものシート、失禁パッド、トイレタリー等の吸収性物品に係り、詳しくは肌当接面側の長手方向両側部にそれぞれ、肌側に突出する中空のループ状の立体ギャザーが形成された吸収性物品に関する。
従来より、前記吸収性物品として、ポリエチレンシートまたはポリエチレンシートラミネート不織布などの不透液性裏面シートと、不織布または透液性プラスチックシートなどの透液性表面シートとの間に綿状パルプ等からなる吸収体を介在したものが知られている。
特に夜用の生理用ナプキンにおいては、着用中に経血等の体液が幅方向に流れて側縁部から漏れる横漏れを防止するため、肌当接面側の長手方向両側部にそれぞれ、肌側に突出する立体ギャザーが形成されたものが多く市場に提供されている。
前記立体ギャザーとしては、ギャザー形成用不織布が2つ折り又は3つ折りに折り畳まれて吸収性物品の長手方向両端部で吸収体側に接合されることにより、長手方向中間部で先端が自由端部を成すようにして肌側に起立する起立壁状立体ギャザーがある。また、下記特許文献1、2では、基壁部の上端部に連接され、着用時に着用者の肌に当接する面状の弾性伸縮部を含んで構成され、断面視略T字状を形成するように起立する立体ギャザーが開示されている。
また、この他に、中空のループ状を成すようにして肌側に突出するループ状立体ギャザー(例えば、下記特許文献3、4)も広く知られている。
特許第3871563号広報 特許第5395630号公報 特許第5123583号公報 特許第5119041号公報
上述の2つ折り又は3つ折りの起立壁状立体ギャザーや上記特許文献1、2に開示される断面視略T字状の立体ギャザーは、肌側への起立高さを高くすることができる利点があるが、幅方向に倒れやすく、倒れた状態で装着した場合には体液の漏れや違和感が生じる欠点があった。
他方で、上記特許文献3、4に記載されるような前記ループ状立体ギャザーは、幅方向の倒れ込みが生じにくいが、肌側への突出高さが不充分で、装着時に肌面とループ状立体ギャザーとの間に隙間が生じやすく、この隙間から体液が漏れるおそれがあった。
そこで本発明の主たる課題は、中空のループ状の立体ギャザーを備えた吸収性物品において、立体ギャザーの突出高さを高くし、漏れを防止するとともに、違和感を軽減した吸収性物品を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、肌当接面側の長手方向両側部にそれぞれ、長手方向に沿うとともに幅方向に所定の間隔を空けて複数の弾性伸縮部材が配設されたシート部材により着用者の肌側に突出する中空のループ状立体ギャザーが形成された吸収性物品において、
前記弾性伸縮部材は、ループ部の両側にそれぞれ配置された両側弾性伸縮部材と、前記両側弾性伸縮部材の中間に配置された複数の中間弾性伸縮部材とからなり、
隣り合う前記中間弾性伸縮部材同士の離隔距離が、前記両側弾性伸縮部材とこれに隣接する前記中間弾性伸縮部材との離隔距離より小さく、
前記中間弾性伸縮部材によって前記シート部材に伸縮性が付与された区間の長さが、前記両側弾性伸縮部材によって前記シート部材に伸縮性が付与された区間の長さより長いことを特徴とする吸収性物品が提供される。
上記請求項1記載の発明では、中空のループ状立体ギャザーが形成された吸収性物品において、ループ状立体ギャザーを構成するシート部材に配設される弾性伸縮部材として、ループ部の両側にそれぞれ配置された両側弾性伸縮部材と、前記両側弾性伸縮部材の中間に配置された複数の中間弾性伸縮部材とから構成している。そして、隣り合う前記中間弾性伸縮部材同士の離隔距離を、前記両側弾性伸縮部材とこれに隣接する前記中間弾性伸縮部材との離隔距離より小さくするとともに、前記中間弾性伸縮部材によって前記シート部材に伸縮性が付与された区間の長さを、前記両側弾性伸縮部材によって前記シート部材に伸縮性が付与された区間の長さより長くしている。これによって、前記中間弾性伸縮部材がループ部に沿った中間部において、相対的に密に配置されるとともに相対的に長手方向に長い区間に配置されるため、中間弾性伸縮部材の弾性力によってループ状立体ギャザーの上端部が肌側に高く起立しやすくなり、高く起立したループ部の上端が肌面に密着することによって漏れが防止できるようになる。また、立体ギャザーが中空のループ状立体ギャザーからなるため、装着時にギャザーが倒れにくく、肌面に密着した状態が維持できるとともに、装着時の違和感が軽減できるようになる。
請求項2に係る本発明として、両側のループ状立体ギャザーにそれぞれ、前記弾性伸縮部材が4〜6本配設されている請求項1記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項2記載の発明では、各部の弾性伸縮部材による効果を明確に発揮する観点から、各ループ状立体ギャザーに、前記弾性伸縮部材を4〜6本配設している。これらの弾性伸縮部材は、前記両側弾性伸縮部材としてループ部の両側に1本ずつ配置するとともに、その中間に前記中間弾性伸縮部材として2〜4本配置するようにしてもよいし、前記両側弾性伸縮部材としてループ部の両側に2本ずつ配置するとともに、その中間に前記中間弾性伸縮部材として2本配置するようにしてもよい。
請求項3に係る本発明として、前記中間弾性伸縮部材の伸長率が、前記両側弾性伸縮部材の伸長率より大きい請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項3記載の発明では、前記中間弾性伸縮部材の弾性力によってループ状立体ギャザーの上端部をより高く肌側に起立させるため、中間弾性伸縮部材の伸長率を、両側弾性伸縮部材の伸長率より大きくしている。
請求項4に係る本発明として、前記中間弾性伸縮部材によって前記シート部材に伸縮性が付与された区間の前端が、前記両側弾性伸縮部材によって前記シート部材に伸縮性が付与された区間の前端より前側に位置し、前記中間弾性伸縮部材によって前記シート部材に伸縮性が付与された区間の後端が、前記両側弾性伸縮部材によって前記シート部材に伸縮性が付与された区間の後端より後側に位置している請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項4記載の発明では、前記中間弾性伸縮部材によって前記シート部材に伸縮性が付与された区間を、前記両側弾性伸縮部材によって前記シート材に伸縮性が付与された区間より前側及び後側にそれぞれ延在させることにより、前記中間弾性伸縮部材によるシート部材の吊り下げ効果によって、ループ状立体ギャザーを肌側により高く起立させることができるようになる。
請求項5に係る本発明として、前記ループ状立体ギャザーの中空内部に、該ループ状立体ギャザーの基端側に固定端を有し、先端が自由端部を成すように着用者の肌側に起立する押上げ用立体ギャザーが設けられ、前記押上げ用立体ギャザーの自由端部に自由端部用弾性部材が長手方向に沿って配置されており、前記押上げ用立体ギャザーの自由端部によって前記ループ状立体ギャザーが中空内部から押し上げられている請求項1〜4いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項5記載の発明では、ループ状立体ギャザーの中空内部に起立壁状の立体ギャザーからなる押上げ用立体ギャザーを設け、この押上げ用立体ギャザーの自由端部によってループ状立体ギャザーを中空内部から押し上げている。これによって、ループ状立体ギャザーが肌側に突出しやすくなり、ループ状立体ギャザーの肌面への密着性がより良好となり、体液の漏れが防止できる。また、押上げ用立体ギャザーの自由端部に配置された前記自由端部用弾性部材は、ループ状立体ギャザーのシート部材を介して肌面に接触しているため、弾性部材の肌当たりが柔らかなものとなり、装着時の違和感が軽減できる。
請求項6に係る本発明として、前記押上げ用立体ギャザーは、前記ループ状立体ギャザーの基端部から連続するシート部材によって形成されている請求項5記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項6記載の発明では、前記押上げ用立体ギャザーを前記ループ状立体ギャザーの基端部から連続するシート部材によって形成しているため、押上げ用立体ギャザーが形成しやすく、ループ状立体ギャザーが肌側に突出しやすくなる。
請求項7に係る本発明として、前記ループ状立体ギャザー及び押上げ用立体ギャザーは、前記シート部材が、吸収性物品の幅方向断面視で、吸収性物品の幅方向外方側から幅方向内方側に延在されるとともに、幅方向内方側位置で着用者の肌側に折り返された第1折返し部と、この第1折返し部に連続して幅方向外方側に延在されるとともに、幅方向外方側位置で着用者の非肌側に折り返された第2折返し部とによって三つ折りされた状態で、着用者の非肌側から順に第1シート部、第2シート部及び第3シート部を有するとともに、
前記第1シート部を長手方向の全長に亘ってその着用者の非肌側に配置された部材に接合する第1接合部と、前記第2シート部を前記第2折返し部寄りの位置において長手方向の全長に亘って前記第1シート部に接合する第2接合部と、前記第3シート部の長手方向両端部をそれぞれ前記第2シート部に接合する第3接合部とを備えており、
長手方向両端部に設けられた前記第3接合部の間の長手区間において、少なくとも前記第3シート部が前記第1接合部及び前記第2接合部を基端として着用者の肌側に突出する中空の前記ループ状立体ギャザーを形成するとともに、前記第2シート部が前記第2接合部を基端として前記ループ状立体ギャザーの中空内部において着用者の肌側に起立する前記押上げ用立体ギャザーを形成する請求項5、6いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項7記載の発明は、前記ループ状立体ギャザー及び押上げ用立体ギャザーを形成するためのシート部材の折り畳み状態及び接合状態について規定したものである。具体的には、シート部材を所定の形態で三つ折りとし、各層の適宜の位置に接合部を設けることによって、長手方向の中間部に前記ループ状立体ギャザー及び押上げ用立体ギャザーを形成している。
請求項8に係る本発明として、前記押上げ用立体ギャザーの自由端部は、少なくとも着用者の股下に対応する長手区間において、前記ループ状立体ギャザーが着用者の肌側に最も高く突出する部分に位置している請求項5〜7いずれかに記載の吸収性物品。が提供される。
上記請求項8記載の発明では、前記押上げ用立体ギャザーの自由端部が、少なくとも着用者の股下に対応する長手区間において、前記ループ状立体ギャザーが着用者の肌側に最も高く突出する部分に位置しているため、前記押上げ用立体ギャザーによってループ状立体ギャザーが肌側に突出しやすくなる。
以上詳説のとおり本発明によれば、ループ状の立体ギャザーの突出高さが高くなり、漏れが防止できるとともに、違和感が軽減できるようになる。
本発明に係る生理用ナプキン1の一部破断展開図である。 図1のII−II線矢視図である。 図1のIII−III線矢視図である。 弾性伸縮部材を伸張させた状態の長手方向中間部におけるギャザーシート7の幅方向内方側部分を示す拡大断面図である。 長手方向両端部におけるギャザーシート7の幅方向内方側部分を示す拡大断面図である。 各接合部を示す、生理用ナプキン1の平面図である。 ギャザーシート7の幅方向内方側部分の接合部を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
〔生理用ナプキン1の基本構造〕
本発明に係る生理用ナプキン1は、図1〜図3に示されるように、ポリエチレンシートなどからなる不透液性裏面シート2と、経血やおりものなど(以下、まとめて体液ともいう。)を速やかに透過させる透液性表面シート3と、これら両シート2、3間に介装された綿状パルプまたは合成パルプなどからなる吸収体4と、肌当接面側の両側部に長手方向のほぼ全長に亘って設けられるとともに、前記吸収体4の略側縁部を起立基端とし、かつ少なくとも着用者の体液排出部Hに対応する領域を含むナプキン長手方向の所定の区間内(着用者の股下部に対応する区間内)において肌側に突出する左右一対の立体ギャザーBS、BSを形成するギャザーシート7、7とを備え、かつ前記吸収体4の周囲においては、その前後端縁部では前記不透液性裏面シート2と透液性表面シート3との外縁部がホットメルトなどの接着剤やヒートシール、超音波シール等の接合手段によって接合され、またその両側縁部では吸収体4よりも側方に延出している前記不透液性裏面シート2と前記ギャザーシート7とがホットメルトなどの接着剤やヒートシール、超音波シール等の接合手段によって接合され、ほぼ体液排出部Hに相当する吸収体側部位置にそれぞれ外方に延出する左右一対のウイング状フラップW、Wが形成されるとともに、これより後部側(臀部側)の後部両側部にそれぞれ外方に延出する左右一対の後部フラップW、Wが形成されたものである。なお、図示例では、前記吸収体4の形状保持および拡散性向上のために、前記吸収体4をクレープ紙又は不織布などからなる被包シート5で囲繞しているが、この被包シート5はなくてもよい。また、図示しないが、前記透液性表面シート3の非肌側に隣接して、前記透液性表面シート3とほぼ同形状の親水性の不織布などからなるセカンドシートを配設してもよい。
以下、さらに前記生理用ナプキン1の構造について詳述すると、
前記不透液性裏面シート2は、ポリエチレン等の少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、蒸れ防止の観点から透湿性を有するものを用いるのが望ましい。この遮水・透湿性シート材としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートが好適に用いられる。前記不透液性裏面シート2の非肌側面(外面)にはナプキン長手方向に沿って1または複数条の粘着剤層(図示せず)が形成され、身体への装着時に生理用ナプキン1を下着に固定するようになっている。前記不透液性裏面シート2としては、プラスチックフィルムと不織布とを積層させたポリラミ不織布を用いてもよい。
次いで、前記透液性表面シート3は、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高で圧縮復元性が高い点で優れている。前記透液性表面シート3に多数の透孔を形成した場合には、体液が速やかに吸収されるようになり、ドライタッチ性に優れたものとなる。不織布の繊維は、長繊維または短繊維のいずれでもよいが、好ましくはタオル地の風合いを出すため短繊維を使用するのがよい。また、エンボス処理を容易とするために、比較的低融点のポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系繊維のものを用いるのがよい。また、融点の高い繊維を芯とし融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維やサイド−バイ−サイド型繊維、分割型繊維の複合繊維を好適に用いることもできる。
前記不透液性裏面シート2と透液性表面シート3との間に介在される吸収体4は、たとえば綿状パルプと吸水性ポリマーとにより構成されている。前記吸水性ポリマーは吸収体を構成するパルプ中に、例えば粒状粉として混入されている。前記パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶解パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。前記吸収体4の目付は、300〜750g/m、好ましくは300〜400g/mとするのがよい。
また、前記吸収体4には合成繊維を混合しても良い。前記合成繊維は、例えばポリエチレン又はポリプロピレン等のポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系、ナイロンなどのポリアミド系、及びこれらの共重合体などを使用することができるし、これら2種を混合したものであってもよい。また、融点の高い繊維を芯とし融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維やサイド−バイ−サイド型繊維、分割型繊維などの複合繊維も用いることができる。前記合成繊維は、体液に対する親和性を有するように、疎水性繊維の場合には親水化剤によって表面処理したものを用いるのが望ましい。
前記吸収体4の肌当接面側には、幅方向中央部であって、着用者の体液排出部Hに対応する領域を含む部位に、ナプキン長手方向に細長く、肌側に向けて増厚した吸収体の中高部6を備えるのが好ましい。前記中高部6は、概ね着用者の体液排出部Hから臀部溝の開始位置にかけての部位を覆うように設けられ、ウイング状フラップWから後部フラップWの中間部までの長手区間に設けられている。前記中高部6は、吸収体4との一体的な積繊によって形成してもよいし、別々に積繊したものを積層してもよい。この中高部6の厚みは、厚くし過ぎると吸収体4の剛性が上がり身体への密着性が低下するため、3〜20mm、好ましくは5〜15mmとするのが好ましい。なお、前記吸収体4を被包シート5で囲繞する場合、図2に示されるように、前記吸収体4と中高部6を一体的に被包してもよいし、図示しないが、吸収体4及び中高部6をそれぞれ別々に被包シートで囲繞した後積層してもよい。
一方、前記透液性表面シート3の幅寸法は、図示例では、図2及び図3の横断面図に示されるように、吸収体4の幅寸法よりも若干長めとされ、吸収体4を覆うだけに止まり、それより外方側は前記透液性表面シート3とは別のギャザーシート7、具体的には経血やおりもの等が浸透するのを防止する、あるいは肌触り感を高めるなどの目的に応じて、適宜の撥水処理または親水処理を施した不織布素材を用いて構成されたギャザーシート7が配設されている。
かかるギャザーシート7としては、天然繊維、合成繊維または再生繊維などを素材として、適宜の加工法によって形成されたものを使用することができるが、好ましくはゴワ付き感を無くすとともに、ムレを防止するために、坪量を抑えて通気性を持たせたソフトな不織布を用いるのがよい。特に、弾性部材の収縮力によって肌側に高く突出した状態で肌面に接触しても肌触りのよいソフトさを備えた不織布が好ましい。具体的には、坪量を13〜23g/mとしたスパンボンド法により作製された不織布を用いるのが望ましく、かつ体液の透過を確実に防止するためにシリコン系、パラフィン系、アルキルクロミッククロリド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布が好適に使用される。
前記ギャザーシート7は、図2及び図3に示されるように、幅方向中間部より外側部分を所定の内側位置から不透液性裏面シート2の外縁までの範囲に亘ってホットメルトなどの接着剤によって接着し、所定の位置に所定のフラップ部が形成されている。このフラップ部は、ほぼ体液排出部Hに対応する部分の両側部に左右一対のウイング状フラップW、Wを形成するとともに、これより後部側(臀部側)の後部両側部に後部フラップW、Wを形成している。このウイング状フラップWを含む長手区間が着用者の股下部に対応する。これらウイング状フラップW、Wおよび後部フラップW、Wの外面側(不透液性裏面シート2側)にはそれぞれ粘着剤層(図示せず)が備えられ、ショーツに対する装着時に、前記ウイング状フラップW、Wを基端部の折返し線RL位置にて反対側に折り返し、ショーツのクロッチ部分に巻き付けて止着するとともに、前記後部フラップWをショーツの内面に止着するようになっている。
〔立体ギャザー〕
前記立体ギャザーBSは、前記ギャザーシート7の幅方向内方側部分がほぼ二重に折り返されるとともに、この二重シート内部に両端または長手方向の適宜の位置が固定された複数本のループ部用弾性伸縮部材14、14…が生理用ナプキン1の長手方向に沿うとともに幅方向に所定の間隔を空けて配設され、この二重シートが適宜に折り畳まれて、所定の部位が接合部で接合されることによって、着用者の肌側に突出するように形成された中空のループ状立体ギャザー10を含んでいる。前記ギャザーシート7の幅方向内方側部分は、前後端部では図3に示されるように、適宜に折り畳まれた状態で吸収体4側に接着されることによって、少なくとも体液排出部Hを含む着用者の股下部に対応するナプキン長手方向の所定の区間内において、図2に示されるように、肌側に突出する立体ギャザーBS、BSが左右一対で形成されている。
前記ループ部用弾性部材14は、ループ部の両側にそれぞれ配置された両側弾性伸縮部材15、15と、前記両側弾性伸縮部材15、15の中間に配置された複数の中間弾性伸縮部材16…とから構成されている。
前記両側弾性伸縮部材15は、ループ状立体ギャザー10の両側部にそれぞれ配置され、装着時に肌面に当接するループ部の上部より下方側(基端側)位置において、主にループ部の両側を外方に広げ、中空部のループ状断面を維持するために設けられるものである。前記両側弾性伸縮部材15は、前記中間弾性伸縮部材16から幅方向に所定の間隔を空けて1本又は互いに幅方向に所定の間隔を空けて複数本配置されている。図示例では、前記両側弾性伸縮部材15がループ部の両側にそれぞれ1本ずつ配置されている。
一方、前記中間弾性伸縮部材16は、ループ状立体ギャザー10のループ部の上部に配置され、ループ部の上部を肌側に引き上げて、装着時にループ部の上部を肌面に当接しやすくするために設けられるものである。前記中間弾性伸縮部材16は、互いに幅方向に所定の間隔を空けて複数本配置されている。
図4は、立体ギャザーBSに配設される弾性伸縮部材を伸張して、ギャザーシート7に弾性伸縮部材の収縮力による収縮変形を生じさせないようにし、表面シート3側に折り畳んで積層した状態を示す断面図である。本生理用ナプキン1では、図4に示されるように、隣り合う前記中間弾性伸縮部材16、16同士の離隔距離Bが、前記両側弾性伸縮部材15とこれに隣接する中間弾性伸縮部材16との離隔距離A及びCより小さくなっている。すなわち、B<A及びB<Cの関係を有している。前記離隔距離Bとしては2〜9mmが好ましく、前記離隔距離A、Cとしては7〜15mmが好ましい。前記離隔距離A、Cはそれぞれ、この範囲の寸法を有していれば、同じ寸法である必要はなく、異なった寸法で形成してもよい。
また、図1に示されるように、前記中間弾性伸縮部材16によってギャザーシート7に伸縮性が付与された区間のナプキン長手方向に沿う長さDは、前記両側弾性伸縮部材15によってギャザーシート7に伸縮性が付与された区間のナプキン長手方向に沿う長さEより長くなっている。弾性伸縮部材によってギャザーシート7に伸縮性が付与された区間とは、自然状態において、弾性伸縮部材の収縮力によって、ギャザーシート7が収縮している生理用ナプキン1の長手方向の区間のことであり、弾性伸縮部材の両端部がギャザーシート7に連続して接合されることにより伸縮性が失われた範囲、及び/又は弾性伸縮部材の両端部がギャザーシート7に連続して接合されないことにより、弾性伸縮部材の弾性力がギャザーシート7に作用していない範囲を除く、生理用ナプキン1の長手方向中間の区間のことである。
このような構成によって、前記中間弾性伸縮部材16、16がループ部の上端部において、相対的に密に配置されるとともに相対的に長い区間に配置されるため、中間弾性伸縮部材16の弾性力が狭い範囲に集中して作用するとともに、長手方向に長い区間に亘って作用するため、中間弾性伸縮部材16の弾性力によってギャザーシート7が吊り上げられ、ループ状立体ギャザー10の上端部が肌側に高く起立しやすくなり、高く起立した上端部が肌面に密着することによって漏れが防止できるようになる。また、立体ギャザーBSが中空のループ状立体ギャザー10を備えているため、装着時にギャザーが倒れにくく、肌面に密着した状態が維持できるとともに、装着時の違和感が軽減できるようになる。
両側のループ状立体ギャザー10にはそれぞれ、前記ループ部用弾性部材14(前記両側弾性伸縮部材15及び中間弾性伸縮部材16を合計したループ部に設けられる弾性伸縮部材)が4〜6本配設されるようにするのが好ましい。これにより、各弾性伸縮部材の作用効果が明確になり、ループ状立体ギャザー10の肌側への起立高さをより確実に高くすることができる。これらの弾性伸縮部材の配置は任意であり、前記両側弾性伸縮部材15として両側に1本ずつ配置するとともに、その中間に前記中間弾性伸縮部材16として2〜4本ずつ配置してもよいし、前記両側弾性伸縮部材15として両側に2本ずつ配置するとともに、その中間に前記中間弾性伸縮部材16として2本配置してもよい。前記両側弾性伸縮部材15を両側に2本ずつ配置する際は、離隔幅が2〜9mmであるのが好ましい。更に、前記両側弾性伸縮部材15は左右対称の本数である必要はなく、異なる本数で配置してもよい。図示例では両側弾性伸縮部材15として両側に1本ずつ配置するとともに、その中間に中間弾性伸縮部材16として2本配置した、合計4本のループ部用弾性伸縮部材14…が配設されている。
前記ループ部の上端部をより肌側に起立させる観点から、前記中間弾性伸縮部材16の伸長率を、前記両側弾性伸縮部材15の伸長率より大きくするのが好ましい。これにより、前記中間弾性伸縮部材16の収縮力によってループ部の上端部がより高く肌側に起立する。前記中間弾性伸縮部材16の伸長率としては、150〜200%、前記両側弾性伸縮部材15の伸長率としては、100〜150%とするのが好ましい。前記伸長率は、自然長を100%としたときの伸長率である。
上述の中間弾性伸縮部材16によってギャザーシート7に伸縮性が付与された区間の長さを相対的に長くする際、図1に示されるように、前記中間弾性伸縮部材16によってギャザーシート7に伸縮性が付与された区間の前端が、前記両側弾性伸縮部材15によってギャザーシート7に伸縮性が付与された区間の前端より前側に位置し、前記中間弾性伸縮部材16によってギャザーシート7に伸縮性が付与された区間の後端が、前記両側弾性伸縮部材15によってギャザーシート7に伸縮性が付与された区間の後端より後側に位置するように配置するのが好ましい。すなわち、中間弾性伸縮部材16によってギャザーシート7に伸縮性が付与された区間を、両側弾性伸縮部材15によってギャザーシート7に伸縮性が付与された区間より前側及び後側にそれぞれ延在させている。これによって、上端部に前後に長く延在する中間弾性伸縮部材16によるギャザーシート7の吊り下げ効果によって、ループ状立体ギャザー10を肌側により高く起立させることができるようになる。
また、中間弾性伸縮部材16によってギャザーシート7に伸縮性が付与された区間の長さを相対的に長くする際、図1に示されるように、両側弾性伸縮部材15によってギャザーシート7に伸縮性が付与された区間の前側及び後側にそれぞれほぼ同じ長さだけ長くするのが好ましい。これにより、中間弾性伸縮部材16によるギャザーシート7の吊り下げ効果が前後でほぼ均等になり、前側から後側に亘って肌側への起立高さを高くすることができる。一方、前側をより高く起立させ、後側に行くに従って起立高さを徐々に低くしたい場合には、中間弾性伸縮部材16によってギャザーシート7に伸縮性が付与された区間の延出量を前側で大きくし、後側で小さくすることができる。
前記立体ギャザーBSの構造について更に詳しく説明すると、前記立体ギャザーBSは、上述のループ状立体ギャザー10と、前記ループ状立体ギャザー10の中空内部に長手方向に沿って配置され、前記ループ状立体ギャザー10の基端側に固定端を有し、先端が自由端部12を成すように着用者の肌側に起立する押上げ用立体ギャザー11とから構成するのが好ましい。前記押上げ用立体ギャザー11の自由端部には自由端部用弾性部材13が長手方向に沿って配置されている。前記押上げ用立体ギャザー11の自由端部12によって前記ループ状立体ギャザー10が中空内部から押し上げられている。
前記押上げ用立体ギャザー11によってループ状立体ギャザー10が押し上げられることによって、ループ状立体ギャザー10が肌側により高く突出しやすくなり、ループ状立体ギャザー10の肌面への密着性がより良好となり、体液の漏れがより確実に防止できる。また、押上げ用立体ギャザー11の自由端部12に配置された自由端部用弾性部材13が、ループ状立体ギャザー10のシート部材を介して肌面に接触しているため、弾性部材の肌当たりが柔らかなものとなり、装着時の違和感が軽減できる。このように、ループ状立体ギャザー10が本来倒れにくい構造であることに加えて、押上げ用立体ギャザー11によってループ状立体ギャザー10が着用者の肌側に押し上げられ、肌側に高く突出しているため、ループ状立体ギャザー10が肌面に密着した状態が維持でき、体液の漏れが防止できる。
前記ループ状立体ギャザー10は、図4に示されるように、吸収体4の略側縁部を基端として、断面形状が縦長の略ドーム型の中空のループ状に着用者の肌側に突出している。ループ状立体ギャザー10の基端部は、幅方向に離隔する2条の接合部によって吸収体4側に接合されているのが好ましい。基端部の接合部より肌側に突出するループ部には、上述の通り、両端又は長手方向の適宜の位置が固定された状態で、複数本の、図示例では4本のループ部用弾性部材14、14…が伸張状態で配置されている。
前記押上げ用立体ギャザー11は、図4に示されるように、前記ループ状立体ギャザー10の中空内部に配置され、前記ループ状立体ギャザー10の基端側に固定端(接合部)を有し、先端が自由端部12を成す起立壁状の立体ギャザーである。
前記押上げ用立体ギャザー11の固定端部は、ループ状立体ギャザー10の基端側の中空内部であれば任意の位置に配置することができる。つまり、図示例のように、ループ状立体ギャザー10が生理用ナプキン1の幅方向に離隔する2条の接合部(後述する第1接合部25及び第2接合部26)を基端として中空のループ状を形成する形態において、幅方向内側若しくは外側の接合部又はその近傍に固定端部を有していてもよいし、これらの接合部の中間部に固定端部を有していてもよい。好ましくは、製造を簡略化する観点及び押上げ用立体ギャザー11の起立方向が内側に向くようにする観点から、幅方向外側の接合部(第2接合部26)に固定端部を有するのがよい。
前記押上げ用立体ギャザー11の自由端部12は、ループ状立体ギャザー10の内面に当接することにより、内側からループ状立体ギャザー10が肌側に突出するのを補助している。前記押上げ用立体ギャザー11の断面形状は、図示例では略直線状に形成されているが、略く字状又は略Z状など、中間部で1又は複数に折り曲げられた形状で形成してもよい。また、図示例では押上げ用立体ギャザー11の自由端部12のみに自由端部用弾性部材13が配置されているが、基端部との中間に1又は複数本の弾性部材を配置してもよい。
前記押上げ用立体ギャザー11は、前記ループ状立体ギャザー10と別体のシート部材によって形成してもよいが、図4に示されるように、ループ状立体ギャザー10の基端部から連続するシート部材によって形成するのが好ましい。ループ状立体ギャザー10から連続するシート部材で形成することによって、ループ状立体ギャザー10の中空内部に押上げ用立体ギャザー11を簡単に設けることができるようになる。
前記ループ状立体ギャザー10及び押上げ用立体ギャザー11の具体的な構造について説明すると、前記ループ状立体ギャザー10及び押上げ用立体ギャザー11は、ギャザーシート7の幅方向内方側部分をほぼ二重に折り返した二重シート内部の適宜の位置に、生理用ナプキン1の長手方向に沿って弾性部材(前記自由端部用弾性部材13及びループ部用弾性部材14…)を配置したシート部材が、図4及び図5に示されるように生理用ナプキン1の幅方向断面視で、生理用ナプキン1の幅方向外方側から幅方向内方側方向に延在されるとともに、幅方向内方側位置で着用者の肌側に折り返された第1折返し部20と、この第1折返し部20に連続して幅方向外方側に延在されるとともに、幅方向外方側位置で着用者の非肌側に折り返された第2折返し部21とによって三つ折りされた状態で、着用者の非肌側から順に第1シート部22、第2シート部23及び第3シート部24を形成している。
また、図6及び図7に示されるように、前記第1シート部22を前記第1折返し部20から若干幅方向外方側に入った位置において長手方向の全長に亘ってその着用者の非肌側に配置された部材(透液性表面シート3)に接合する第1接合部25と、前記第2シート部23を前記第2折返し部21寄りの位置において長手方向の全長に亘って前記第1シート部22に接合する第2接合部26と、前記第3シート部24の長手方向両端部をそれぞれ第2シート部23に接合する第3接合部27とを備えている。また、本実施形態例では、前記第1シート部22の長手方向両端部をそれぞれ前記第1折返し部20寄りの位置において透液性表面シート3に接合する第4接合部28が設けられている。前記第4接合部28と第1接合部25との境界は必ずしも明確である必要はなく、幅方向に接続していてもよい。この場合、長手方向中間部の第1接合部25のみが存在する区間から、第1接合部25の側縁を長手方向両端まで延長した延長線を境に、第1接合部25と第4接合部28とを区別することができる。なお、図6(A)は前記第1シート部22と透液性表面シート3との接合部(前記第1接合部25及び第4接合部28)を示す平面図、図6(B)は第2シート部23と第1シート部22との接合部(前記第2接合部26)を示す平面図、図6(C)は第3シート部24と第2シート部23との接合部(前記第3接合部27)を示す平面図である。
そして、長手方向両端部に設けられた前記第3接合部27、27の間の長手区間において、少なくとも前記第3シート部24が前記第1接合部25及び第2接合部26を基端として着用者の肌側に突出する中空のループ状立体ギャザー10を形成するとともに、前記第2シート部23が前記第2接合部26を基端としてループ状立体ギャザー10の中空内部において着用者の肌側に起立する押上げ用立体ギャザー11を形成している。即ち、前記ループ状立体ギャザー10は、幅方向に離隔する2条の第1接合部25及び第2接合部26を基端として中空のループ状を成すように肌側に突出しており、前記押上げ用立体ギャザー10は、このループ状立体ギャザー10の一方側(幅方向外方側)の基端部を成す第2接合部26を基端として肌側に起立している。
以上の構造によって、1枚のギャザーシート7でループ状立体ギャザー10と押上げ用立体ギャザー11とを連続的に形成することができる。また、本実施形態例に係る立体ギャザーは、押上げ用立体ギャザー11が幅方向外方側に設けられた第2接合部26を基端として幅方向内方側に向けて延びる第2シート部23によって形成されるため、押上げ用立体ギャザー11が肌側に起立した状態で、自由端部12が幅方向内方側を向くようになるため、幅方向内方側から幅方向外方側に向けた圧力に対して、内部の押上げ用立体ギャザー11の抵抗力によって、ループ状立体ギャザー10が幅方向外方側に倒れにくい構造となっている。
図5、図6(C)及び図7に示される実施形態例では、第3接合部27は、第3シート部24と第2シート部23とをほぼ全幅に亘って接合しているが、少なくとも前記自由端部用弾性部材13と重なる第1折返し部20寄りの位置に設けられていれば、それより第2折返し部21側には設けなくてもよい。
前記第3接合部27は、生理用ナプキン1の長手方向端部から前記中間弾性伸縮部材16によってギャザーシート7に伸縮性が付与された区間の端部にかけて設けられるとともに、両側部が前記両側弾性伸縮部材15によってギャザーシート7に伸縮性が付与された区間の端部まで延在して設けられている。
前記第3接合部27を設けることによってループ状立体ギャザー10が肌側に突出しなくなり、図5に示されるようにギャザーシート7が折り畳まれた状態で表面シート3の表面側に積層されるようになるが、この第3接合部27は、図6(C)に示されるように、生理用ナプキン1の長手方向の両端部のみに設けられ、その中間部には設けないのが望ましい。
また、前記第4接合部28は、生理用ナプキン1の長手方向端部から前記中間弾性伸縮部材16によってギャザーシート7に伸縮性が付与された区間の端部にかけて設けられている。
前記弾性部材13、14の収縮力が作用した自然状態における前記押上げ用立体ギャザー11の自由端部12は、図2に示されるように、少なくとも着用者の股下に対応する長手区間において、前記ループ状立体ギャザー10が着用者の肌側に最も高く突出する部分に位置しているのが好ましい。着用者の股下部に対応する長手区間は、生理用ナプキン1が長手方向に最も大きく湾曲変形し、長手方向に沿って配置された弾性部材の収縮力によって立体ギャザーBSが肌側に最も高く引き上げられる部分である。ここで、前記押上げ用立体ギャザー11の自由端部12は、ループ状立体ギャザー10の中空内部において自由に位置を変えることができるように配置されているため、ループ状立体ギャザー10の中空内部のうち、着用者の肌側に最も高く突出する部分に移動しやすく、押上げ用立体ギャザー11によってループ状立体ギャザー10が肌側へ突出するのを内側から押し上げるようにして補助することにより、ループ状立体ギャザー10がより一層肌側に高く突出し、着用者の肌面と密着した状態が維持できるようになる。これにより、体液の漏れ防止効果が助長される。
このような効果をより一層顕著にする観点から、押上げ用立体ギャザー11の自由端部12に配置された自由端部用弾性部材13の伸長率を、ループ状立体ギャザー10のループ部に配置されたループ部用弾性部材14の伸長率より大きくしてもよい。これにより、押上げ用立体ギャザー11によるループ状立体ギャザー10の押上げ効果を更に高めることができ、ループ状立体ギャザー10がより一層肌側に突出するようになる。また、ループ状立体ギャザー10に配置されたループ部用弾性部材14は、肌面に直接接触するため、伸長率を高くすると肌面に対する肌当たりが悪化して装着感が低下するが、押上げ用立体ギャザー11の自由端部12に配置された自由端部用弾性部材13は、ループ状立体ギャザー10を介して肌面に当接しているため、伸長率を高めても装着感が大きく低下することがない。前記自由端部用弾性部材13の伸長率は、ループ部用弾性部材14の伸長率に対して、1〜3倍、好ましくは1.2〜2倍とするのがよい。
1…生理用ナプキン、2…不透液性裏面シート、3…透液性表面シート、4…吸収体、5…被包シート、6…中高部、7…ギャザーシート、10…ループ状立体ギャザー、11…押上げ用立体ギャザー、12…自由端部、13…自由端部用弾性部材、14…ループ部用弾性部材、15…両側弾性伸縮部材、16…中間弾性伸縮部材、20…第1折返し部、21…第2折返し部、22…第1シート部、23…第2シート部、24…第3シート部、25…第1接着部、26…第2接着部、27…第3接着部、28…第4接着部

Claims (8)

  1. 肌当接面側の長手方向両側部にそれぞれ、長手方向に沿うとともに幅方向に所定の間隔を空けて複数の弾性伸縮部材が配設されたシート部材により着用者の肌側に突出する中空のループ状立体ギャザーが形成された吸収性物品において、
    前記弾性伸縮部材は、ループ部の両側にそれぞれ配置された両側弾性伸縮部材と、前記両側弾性伸縮部材の中間に配置された複数の中間弾性伸縮部材とからなり、
    隣り合う前記中間弾性伸縮部材同士の離隔距離が、前記両側弾性伸縮部材とこれに隣接する前記中間弾性伸縮部材との離隔距離より小さく、
    前記中間弾性伸縮部材によって前記シート部材に伸縮性が付与された区間の長さが、前記両側弾性伸縮部材によって前記シート部材に伸縮性が付与された区間の長さより長いことを特徴とする吸収性物品。
  2. 両側のループ状立体ギャザーにそれぞれ、前記弾性伸縮部材が4〜6本配設されている請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記中間弾性伸縮部材の伸長率が、前記両側弾性伸縮部材の伸長率より大きい請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品。
  4. 前記中間弾性伸縮部材によって前記シート部材に伸縮性が付与された区間の前端が、前記両側弾性伸縮部材によって前記シート部材に伸縮性が付与された区間の前端より前側に位置し、前記中間弾性伸縮部材によって前記シート部材に伸縮性が付与された区間の後端が、前記両側弾性伸縮部材によって前記シート部材に伸縮性が付与された区間の後端より後側に位置している請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品。
  5. 前記ループ状立体ギャザーの中空内部に、該ループ状立体ギャザーの基端側に固定端を有し、先端が自由端部を成すように着用者の肌側に起立する押上げ用立体ギャザーが設けられ、前記押上げ用立体ギャザーの自由端部に自由端部用弾性部材が長手方向に沿って配置されており、前記押上げ用立体ギャザーの自由端部によって前記ループ状立体ギャザーが中空内部から押し上げられている請求項1〜4いずれかに記載の吸収性物品。
  6. 前記押上げ用立体ギャザーは、前記ループ状立体ギャザーの基端部から連続するシート部材によって形成されている請求項5記載の吸収性物品。
  7. 前記ループ状立体ギャザー及び押上げ用立体ギャザーは、前記シート部材が、吸収性物品の幅方向断面視で、吸収性物品の幅方向外方側から幅方向内方側に延在されるとともに、幅方向内方側位置で着用者の肌側に折り返された第1折返し部と、この第1折返し部に連続して幅方向外方側に延在されるとともに、幅方向外方側位置で着用者の非肌側に折り返された第2折返し部とによって三つ折りされた状態で、着用者の非肌側から順に第1シート部、第2シート部及び第3シート部を有するとともに、
    前記第1シート部を長手方向の全長に亘ってその着用者の非肌側に配置された部材に接合する第1接合部と、前記第2シート部を前記第2折返し部寄りの位置において長手方向の全長に亘って前記第1シート部に接合する第2接合部と、前記第3シート部の長手方向両端部をそれぞれ前記第2シート部に接合する第3接合部とを備えており、
    長手方向両端部に設けられた前記第3接合部の間の長手区間において、少なくとも前記第3シート部が前記第1接合部及び前記第2接合部を基端として着用者の肌側に突出する中空の前記ループ状立体ギャザーを形成するとともに、前記第2シート部が前記第2接合部を基端として前記ループ状立体ギャザーの中空内部において着用者の肌側に起立する前記押上げ用立体ギャザーを形成する請求項5、6いずれかに記載の吸収性物品。
  8. 前記押上げ用立体ギャザーの自由端部は、少なくとも着用者の股下に対応する長手区間において、前記ループ状立体ギャザーが着用者の肌側に最も高く突出する部分に位置している請求項5〜7いずれかに記載の吸収性物品。
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