JP6206416B2 - インクジェットヘッド、画像形成装置及びインクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッド、画像形成装置及びインクジェットヘッドの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェットヘッド、画像形成装置及びインクジェットヘッドの製造方法に関する。
一般的に、インクジェット方式の画像形成装置は、複数のノズルが設けられたインクジェットヘッドを備える。複数のノズルは、所定の方向に沿って設けられることでノズル列を形成している。
また、温度によりインクの粘度が顕著に変化する相転移性のインクを用いた画像形成装置やインクの加熱によりインク内に生じた気泡でインクを吐出させるサーマルタイプの画像形成装置等、インクジェットヘッドにてインクの加熱が行われる画像形成装置がある。係る画像形成装置のインクジェットヘッドを構成する各部品には加熱による膨張、即ち、熱膨張が生じる。係る熱膨張により、インクジェットヘッド内の基板に反りが生じることがあるため、インクジェットヘッドの基板には反りへの対策が施される。基板の反りへの対策が施されたインクジェットヘッドとして、例えば、インクジェットヘッド内の基板を多層構成として補強材としたインクジェットヘッドや(例えば、特許文献1)、熱膨張を考慮して複数の基板どうしの接着を行ったインクジェットヘッド(例えば、特許文献2)が知られている。
特開2007−30283号公報 特開2006−21434号公報
ところで、ノズル列を挟んで対向する二側面の各々の膨張の度合いに差があると、図10に示すように、二側面の各々のノズル列方向に沿った長さの変化量に差が生じることにより、ノズル列にBOWと呼ばれる反りが生じる。係るノズル列の反りは各ノズルから吐出されるインクの着弾位置のずれを生じさせることから、インクの着弾位置の精度向上のためにはノズル列の反りを低減させる必要がある。しかしながら、従来のインクジェットヘッドは、基板の熱膨張への対策が行われているに過ぎず、二側面の膨張の度合いの差を低減させるものではなかったため、ノズル列の反りを低減させることができなかった。
本発明は、二側面の膨張の度合いの差によるノズル列の反りを低減させることができるインクジェットヘッド、画像形成装置及びインクジェットヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明によるインクジェットヘッドは、所定の一方向に沿って設けられた複数のノズルからインクを吐出するインク吐出手段と、前記一方向に沿って前記複数のノズルを挟むように設けられる温度変化手段と、前記インク吐出手段の前記一方向に沿う二側面の各々の膨張により生じる当該二側面の前記一方向の長さの変化量の差が縮まるように前記温度変化手段の動作を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェットヘッドであって、前記制御手段は、予め取得された前記インク吐出手段の二側面の各々の熱膨張率に基づいて、前記インク吐出手段の二側面の各々の膨張の度合いが均等になるように前記温度変化手段の動作を制御することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のインクジェットヘッドであって、前記制御手段は、前記複数のノズルの並び又は前記複数のノズルから吐出された複数のインクの液滴の並びの検出結果に基づいて、前記温度変化手段の動作を制御することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のインクジェットヘッドであって、前記制御手段は、画像形成中に検出された前記複数のノズルの並び又は前記複数のノズルから吐出された複数のインクの液滴の並びの検出結果に基づいて、前記温度変化手段の動作を制御することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドであって、前記温度変化手段は、前記二側面の各々に設けられ、前記制御手段は、前記二側面の各々に設けられた温度変化手段を個別に制御することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のインクジェットヘッドであって、前記温度変化手段は、前記二側面の各々に前記一方向に沿って複数設けられ、前記制御手段は、前記二側面の各々に設けられた複数の温度変化手段の各々の動作を個別に制御することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドであって、前記制御手段は、前記インク吐出手段内のインクの温度を所定の温度とするように前記温度変化手段の動作を制御することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1から7のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドであって、前記温度変化手段は、前記インク吐出手段を加熱又は冷却する熱電素子からなることを特徴とする。
請求項9に記載の発明による画像形成装置は、インクを吐出して画像を形成する画像形成装置であって、所定の一方向に沿って設けられた複数のノズルからインクを吐出するインク吐出手段及び前記一方向に沿って前記複数のノズルを挟むように設けられる温度変化手段を備えるインクジェットヘッドと、前記インク吐出手段の前記一方向に沿う二側面の各々の膨張により生じる当該二側面の前記一方向の長さの変化量の差が縮まるように前記温度変化手段の動作を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
請求項10に記載の発明によるインクジェットヘッドの製造方法は、所定の一方向に沿って設けられた複数のノズルからインクを吐出するインク吐出手段を設けるステップと、前記一方向に沿って前記複数のノズルを挟むように温度変化手段を設けるステップと、前記インク吐出手段の前記一方向に沿う二側面の各々の膨張により生じる当該二側面の前記一方向の長さの変化量の差が縮まるように前記温度変化手段の動作を制御する制御手段を設けるステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、二側面の膨張の度合いの差によるノズル列の反りを低減させることができる。
本発明の一実施形態である画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。 インクジェットヘッドの主要構成を示す斜視図である。 図2に示すインクジェットヘッドの分解斜視図である。 第2保持部の概略断面図である。 下方から見たインク吐出面の模式図である。 制御部による動作制御に係る処理の流れの一例を示すフローチャートである。 フレームの斜視図である。 図7Aに示す線Wの位置でX−Z平面に沿ってフレームを切断した場合の断面図である。 第2保持部の二側面の各々に複数の加熱部が設けられた一例を示す概略図である。 3箇所以上で第1保持部10aと第2保持部10bとを接続する接続部の一例を示すX方向から見た概略図である。 3箇所以上で第1保持部10aと第2保持部10bとを接続する接続部の一例を示すY方向から見た概略図である。 ノズル列に反りが生じた例を示す概略図である。
以下に、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
図1は、本発明の一実施形態である画像形成装置100の概略構成を示すブロック図である。
画像形成装置100は、インクを吐出して画像を形成する画像形成装置である。画像形成装置100は、例えば、画像取得部110、画像処理部120、画像形成部130、検出部140、操作表示部150、制御部160等を備える。画像形成装置100が備える各部は、バスBにより接続される。
画像取得部110は、画像形成装置100により記録媒体に形成される画像に対応する画像データを取得する。
具体的には、画像取得部110は、例えば、図示は省略するが、外部の機器と通信可能に接続されたネットワークインターフェースカード(Network Interface Card:NIC)や、外部の機器とデータ伝送可能に接続されたバスインターフェース等を有し、接続された外部の機器から画像データを取得する。外部の機器として、例えば、用紙等を光学的に読み取って画像データを生成して出力する画像読取装置や、画像形成装置100に対して画像データを送信するコンピューター、画像データが記録された記録装置、画像データが記録された記録媒体を読み出す読み出し装置等が挙げられる。
画像処理部120は、画像取得部110により取得された画像データに種々の画像処理を施す。
具体的には、画像処理部120は、例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の集積回路からなり、当該集積回路上に実装された機能に応じた画像処理を行う。画像処理部120により行われる画像処理として、例えば、RGB画像をCMYK画像に変換する等の色変換処理、カラー画像をモノクロ画像に変換する等の階調変換処理、予め設定されたスクリーン線数に基づいて画像を網点化するスクリーン処理等が挙げられる。
画像形成部130は、画像処理部120により画像処理が施された画像データに基づいて、記録媒体に画像を形成する。
具体的には、画像形成部130は、例えば、記録媒体を引き出して搬送する搬送部、搬送部により搬送される記録媒体に対してインクを吐出する複数のインクジェットヘッド1を有するキャリッジ、画像データに応じてインクジェットヘッド1及びキャリッジを駆動する駆動部、画像が形成された記録媒体を排出する排出部、インクジェットヘッド1にインクを供給する供給部、インクジェットヘッド1をクリーニングするためのクリーニング部等を有する。なお、インクジェットヘッド1は、キャリッジに複数設けられるが、図1では制御部160の制御下で動作する1つのインクジェットヘッド1の構成について図示し、他のインクジェットヘッド1の構成やその他の画像形成部130の各構成の図示を省略している。
検出部140は、複数のインクの液滴の並びの検出に係る動作を行う。
具体的には、検出部140は、例えば、図示は省略するが、記録媒体の記録面を撮像するよう設けられた撮像装置を有し、画像形成部130のインクジェットヘッド1からインクが吐出された記録媒体の記録面を撮像して撮像画像を制御部160に出力する。
操作表示部150は、画像形成装置100の動作に係る各種の入力及び表示出力を行う。
具体的には、操作表示部150は、例えば、図示は省略するが、タッチパネル方式の入力表示装置や、各種の選択操作や送り操作等を行うための上下左右移動キーや各種機能キー等を備え、ユーザの操作入力に対応した信号を制御部160に出力する。また、操作表示部150は、制御部160の制御下で、画像形成装置100の動作に係る各種の表示内容を入力表示装置にて表示する。
制御部160は、例えば、図示は省略するが、CPU、RAM、ROM等を有し、ROM等の記録装置から処理内容に応じた各種のソフトウェア・プログラムやデータ等を読み出して実行することで、画像形成装置100の動作に係る各種の処理を行う。
次に、インクジェットヘッド1について説明する。
図2は、インクジェットヘッド1の主要構成を示す斜視図である。図3は、図2に示すインクジェットヘッド1の分解斜視図である。
インクジェットヘッド1は、筐体2と、筐体2から延出された配線3とを有する。筐体2は、駆動基板11等のインクの吐出に係る各構成を有するフレーム10と、フレーム10に保持された駆動基板11等を覆うカバー20と、を有する。
以下、フレーム10に対するカバー20の立設方向に沿う方向をZ方向、Z方向に直交する方向であってフレーム10の長手方向に沿う方向をY方向、Z方向及びY方向に直交する方向をX方向と記載する。また、便宜上、Z方向に沿う方向のうち、カバー20から配線3が延出される方向を上方とし、その逆方向であって、インクジェットヘッド1からインクが吐出される方向を下方とする。
フレーム10は、駆動基板11を保持する第1保持部10a、後述するインクジェットヘッドチップ12を保持する第2保持部10b及び第1保持部10aと第2保持部10bとを接続する接続部10cを有する。
具体的には、フレーム10は、上方側で第1保持部10aが駆動基板11の板面裏側をガイドして駆動基板11を保持し、下方側で第2保持部10bがインクジェットヘッドチップ12等を保持している。そして、接続部10cが、第1保持部10aと第2保持部10bとの間に位置するように設けられている。本実施形態では、接続部10cが駆動基板11の下端側を支持しているが、一例であってこれに限られるものでない。
フレーム10は、例えば、アルミニウム等の金属からなるが、一例であってこれに限られるものでなく、任意の素材をフレーム10の素材として適宜用いることができる。
カバー20は、第2保持部10bより上側でフレーム10が有する構成を覆うよう設けられる。
具体的には、カバー20は、例えば、箱状に成型された樹脂である。カバー20は、その箱状の一面が開放されており、当該開放された一面側でフレーム10の第2保持部10bと当接し、当該当接部にてフレーム10と接着される。これにより、カバー20は、駆動基板11等、フレーム10が有する各構成のうち、第2保持部10bより上側の構成を覆う。
配線3は、例えば、フレキシブルプリント基板であり、カバー20の上方から延出される。配線3は、一方の端部3aが駆動基板11に接続され、他方の端部がコネクタ3bを介して制御部160に接続される。即ち、配線3は、インクジェットヘッド1と制御部160とを接続する。
次に、フレーム10が有するインクの吐出に係る各構成について説明する。
図4は、第2保持部10bの概略断面図である。
図5は、下方から見たインク吐出面の模式図である。
フレーム10は、所定の一方向(Y方向)に沿って設けられた複数のノズル12aからインクを吐出するインクジェットヘッドチップ12を有する。即ち、インクジェットヘッドチップ12を有するフレーム10は、インク吐出手段として機能する。
インクジェットヘッドチップ12は、例えば、X−Y平面に沿うインク吐出面に設けられた複数のノズル12aや、ノズル12aの各々を駆動する図示しないアクチュエーター、インクを複数のノズル12aに導入するためのインク導入口12b等を備える。インクジェットヘッドチップ12は、その上部から上方に突出した凸部12cを有し、第2保持部10bの内側にて上方に向かって設けられた凹部10dと係合することで第2保持部10bに保持される。また、インクジェットヘッドチップ12は、フレキシブルプリント基板Fを介して駆動基板11と接続されている。駆動基板11は、インクジェットヘッドチップ12によるインクの吐出に係る各種の回路や配線等を有する。
なお、図5におけるノズル12aは模式的な図示によるものであり、実際より大きな径で図示されている。実際のノズル12aの径は吐出されるインクの径に応じて決定される。
また、図5は、Y方向に沿って一列となるように設けられた複数のノズル12aを有するインクジェットヘッドチップ12を示しているが、一例であってこれに限られるものでない。例えば、インクジェットヘッドチップ12は、Y方向に沿う複数のノズル列を有していてもよい。
また、インクジェットヘッドチップ12は、2つのマニホールド13、14に挟まれるように設けられている。
具体的には、2つのマニホールド13、14は、X方向についてインクジェットヘッドチップ12を挟んで対向する位置に設けられる。2つのマニホールド13、14は、例えば、樹脂を素材とし、インクジェットヘッドチップ12を挟み込むことで箱状の形態となり、その内側にインクを導通させる導通路を形成する。2つのマニホールド13、14により形成される導通路は、連結部15を介して供給されたインクをインクジェットヘッドチップ12のインク導入口12bに導くインク供給路として機能する。
図示しないが、より具体的には、連結部15とマニホールド14とが連結され、マニホールド14を通してマニホールド13とインクジェットヘッドチップ12との間の空間にインクが導かれることで、インク導入口12bにインクが供給される。
本実施形態で用いられるインクは、加熱されることで流動性が大きく変化するインクであり、インクジェットヘッドチップ12内やインクジェットヘッドチップ12付近にてヒーター16a、16bにより加熱される。
具体的には、ヒーター16a、16bはそれぞれ、板状に設けられた電熱線であり、複数のノズル12aを挟むように設けられる。より具体的には、ヒーター16a、16bは、X方向についてインクジェットヘッドチップ12及び2つのマニホールド13、14を挟んで対向する位置に設けられる。
ヒーター16a、16bは、上方に延出された接続線16c、16dを介して制御部160と接続される。より具体的には、ヒーター16aと接続線16cとが接続され、ヒーター16bと接続線16dとが接続されることで、ヒーター16a、16bは個別に制御部160と接続される。ヒーター16a、16bはそれぞれ、制御部160の制御下で個別に動作し、2つのマニホールド13、14を加熱することで2つのマニホールド13、14及びインクジェットヘッドチップ12内に存するインクを加熱する。
ヒーター16a、16bや、ヒーター16a、16bが内側に設けられる第2保持部10bの二側面10e、10fは、Y−Z平面に沿うよう設けられる。即ち、ヒーター16a、16bや第2保持部10bの二側面10e、10fは、複数のノズル12aの並び方向に沿う。
また、インクジェットヘッド1は、インクジェットヘッドチップ12内に存するインクの温度を検出するための温度検知部17を有する。
具体的には、温度検知部17は、例えば、サーミスターであり、図4に示すように、マニホールド13とインクジェットヘッドチップ12との間に設けられてインク導入口12b内のインクの温度を検知する。
また、図2〜図5に示すように、複数のノズル12aがY方向に沿って配置されたインク吐出面と略同一平面上に、X−Y平面に沿う板状のチップ保持板18が設けられる。複数のノズル12aが設けられたインクジェットヘッドチップ12の下端部は、チップ保持板18に設けられた孔から下方に露出するよう設けられている。
インクジェットヘッド1は、連結部15を介して供給部と連結される。供給部から供給されたインクは、2つのマニホールド13、14を介してインク導入口12bに導かれる。インク導入口12bに導かれたインクや2つのマニホールド13、14内に存するインクは、ヒーター16a、16bの動作により所定の温度まで加熱される。インクは、所定の温度まで加熱されることで、吐出に適した流動性となる。そして、インクジェットヘッドチップ12は、制御部160の制御下で、複数のノズル12aの各々からインクを記録媒体上に吐出する。
次に、制御部160による制御、特に、ヒーター16a、16bの動作制御に係る処理について説明する。
制御部160は、予め定められた動作アルゴリズムに基づいて、ヒーター16a、16bの各々の動作を制御してインクジェットヘッドチップ12内に存するインクを所定の温度とする。ここで、当該動作アルゴリズムは、ヒーター16a、16bの動作に伴い加熱されることとなるフレーム10の熱膨張率、特に、第2保持部10bの二側面10e、10fの各々の熱膨張率を予め測定した測定結果に基づくものである。なお、熱膨張率とは、例えば、フレーム10の素材であるアルミニウムの温度と体積との相関関係や、フレーム10の各部の形状等、二側面10e、10fに係る物理的な各種の要因に基づいて計測される。また、当該動作アルゴリズムは、インクジェットヘッドチップ12内のインクを所定の温度とすると共に、フレーム10の熱膨張率の測定結果に基づいて、フレーム10の第2保持部10bの二側面10e、10fの各々の膨張の度合いが均等になるようにヒーター16a、16bの各々を動作させるよう定められている。即ち、制御部160は、予め取得されたフレーム10の二側面10e、10fの各々の熱膨張率に基づいて、フレーム10の二側面10e、10fの各々の膨張の度合いが均等になるようにヒーター16a、16bの各々の動作を制御する。
また、制御部160は、画像形成中に複数のノズル12aから吐出された複数のインクの液滴の並びを検出し、その検出結果に基づいて、ヒーター16a、16bの各々の動作を制御する。
具体的には、制御部160は、まず、検出部140から出力された撮像画像に含まれる複数のインクの液滴のうち、1つのインクジェットヘッド1の複数のノズル12aから吐出された複数のインクの液滴を抽出する。次に、制御部160は、抽出された複数のインクの液滴の並びにより形成される列を検出する。即ち、本実施形態の検出部140及び制御部160は協働により、複数のノズル12aから吐出された複数のインクの液滴の並びを検出する。
なお、撮像画像に含まれるインクの液滴の抽出や、複数のインクの液滴により形成される列の方向の特定に係る技術は、周知の技術であるので、詳細な説明を省略する。
列を形成する複数のインクの液滴の並びは、当該複数のインクを吐出した複数のノズル12aの並びに対応する。また、複数のノズル12aは、Y方向に沿って並ぶよう設けられている。これらのことから、インクジェットヘッド1の第2保持部10bに反りが生じていなければ、複数のインクの液滴の並びにより形成される列は、Y方向に沿うこととなる。
制御部160は、撮像画像から抽出された複数のインクの液滴の列がY方向に沿った列となっているか否か判定する。ここで、複数のインクの液滴の列がY方向に沿った列となっていると判定された場合、制御部160は、予め定められた動作アルゴリズムに基づいたヒーター16a、16bの動作制御を維持する。即ち、インクジェットヘッド1の第2保持部10bに反りが生じない限り、制御部160は、予め取得されたフレーム10の二側面10e、10fの各々の熱膨張率に基づいて、フレーム10の二側面10e、10fの各々の膨張の度合いが均等になるようにヒーター16a、16bの各々の動作を制御する。
一方、複数のインクの液滴の列がY方向に沿った列となっていないと判定された場合、制御部160は、複数のインクの液滴の並びがY方向に沿うようにヒーター16a、16bの各々の動作を制御する。
ここで、複数のインクの液滴の列がY方向に沿った列となっていない場合にフレーム10に生じている反りについて説明する。
インクジェットヘッド1の第2保持部10bは、フレーム10の二側面10e、10fの各々の膨張による体積変化、特にY方向の長さの変化について、一方の側面の変化量が相対的に大きく、他方の側面の変化量が相対的に小さい場合に、一方の面側に膨らむように反りを生じる。
制御部160は、上記のように、予め定められた動作アルゴリズムに基づいて、フレーム10の二側面10e、10fの各々の膨張の度合いが均等になるようにヒーター16a、16bの各々の動作を制御している。しかしながら、各ノズルの動作状況や新たなインクの流入の度合い等の各種の要因によりインクジェットヘッドチップ12内の温度は逐次変化することから、二側面10e、10fの間で膨張に伴う変化量に差異が生じる可能性は0でない。係る理由により、二側面10e、10fの各々の変化量に差異が生じた場合に、インクジェットヘッド1の第2保持部10bに反りが生じうる。インクジェットヘッド1の第2保持部10bの反りは、複数のノズル12aの並びによる列に反りを生じさせ、記録媒体上の複数のインクの液滴の並びによる列の反りとなって現れることとなる。この場合、制御部160は、フレームの二側面10e、10fの各々の膨張により生じる二側面10e、10fのY方向の長さの変化量の差が縮まるようにヒーター16a、16bの動作を制御することで、反りを低減、解消させる。
具体的には、複数のインクの液滴の列がY方向に沿った列となっていないと判定された場合に、制御部160は、複数のインクの液滴の列に反りが生じていると判定する。この場合、制御部160は、撮像画像内の複数のインクの液滴の列が、フレーム10の二側面10e、10fのいずれ側に弧を描くように反りを生じているか判定する。そして、制御部160は、反りの方向の判定結果に基づいて、フレーム10の二側面10e、10fのうち、複数のインクの液滴の列が弧を描いている側の側面の温度を下げる、逆側の側面の温度を上げる又はその両方を行うようにヒーター16a、16bの各々の動作を制御する。即ち、制御部160は、複数のインクの液滴の列が弧を描いている側の側面のヒーターをOFFにして温度を下げることにより当該側面の体積を縮小させる、逆側の側面のヒーターをONにして温度を上げることで当該側面の体積を増大させる又はその両方を行うことで、二側面10e、10fのY方向の長さの変化量の差を縮め、第2保持部10bの反りを解消させる。なお、制御部160は、第2保持部10bの反りを解消するためのヒーター16a、16bの動作制御中にも、インクジェットヘッドチップ12内に存するインクの温度を所定の温度とするようにヒーター16a、16bの動作を制御する。
反りの検出や反りの解消のための動作制御は、複数回行ってもよい。例えば、制御部160は、画像形成中、所定時間間隔で複数のインクの液滴の並びを検出し、反りが検出された場合に反りを低減、解消するためのヒーター16a、16bの各々の動作制御を行うようにしてもよい。
制御部160は、複数のインクジェットヘッド1について、上記の検出及びヒーター16a、16bの動作制御を個別に行う。
次に、制御部160による動作制御に係る処理の流れの一例を、図6のフローチャートを参照して説明する。
まず、制御部160は、予め取得されたフレーム10の二側面10e、10fの各々の熱膨張率に基づいた、所定の動作アルゴリズムによるヒーター16a、16bの動作制御を行い(ステップS1)、インクジェットヘッドチップ12内のインクを加熱する。
次に、温度検知部17によるインクジェットヘッドチップ12内のインクの温度検知が行われ(ステップS2)、温度検知の結果が制御部160に出力される。制御部160は、当該温度検知の結果から、インクジェットヘッドチップ12内のインクが所定の温度であるか否か判定する(ステップS3)。ここで、インクジェットヘッドチップ12内のインクが所定の温度でないと判定された場合(ステップS3:NO)、ステップS1の処理に移行する。一方、インクジェットヘッドチップ12内のインクが所定の温度であると判定された場合(ステップS3:YES)、制御部160は、画像形成の準備が整ったものとし、画像データに基づいた画像形成を行う(ステップS4)。なお、画像形成開始後も、制御部160は、予め取得されたフレーム10の二側面10e、10fの各々の熱膨張率に基づいた、所定の動作アルゴリズムによるヒーター16a、16bの動作制御を継続する。
画像形成開始後、制御部160は、検出部140による撮像画像に基づいて、複数のノズル12aから吐出された複数のインクの液滴の並びを検出する(ステップS5)。そして、制御部160は、複数のインクの液滴の並びがY方向に対して反りを生じているか否か判定する(ステップS6)。ここで、複数のインクの液滴の並びがY方向に対して反りを生じていると判定された場合(ステップS6:YES)、制御部160は、反りを解消するためのヒーター16a、16bの動作制御を行う(ステップS7)。具体的には、制御部160は、フレーム10の二側面10e、10fのうち、複数のインクの液滴の列が弧を描いている側の側面の温度を下げる、逆側の側面の温度を上げる又はその両方を行うようにヒーター16a、16bの各々の動作を制御する。
その後、制御部160は、画像形成が終了したか否か判定する(ステップS8)。ここで、画像形成が終了していないと判定された場合(ステップS8:NO)、ステップS5の処理に移行する。即ち、制御部160は、画像形成中、複数のインクの液滴の並びの検出を所定時間間隔で継続して行い、反りが検出された場合に反りを解消するためのヒーター16a、16bの各々の動作制御を行う。一方、画像形成が終了したと判定された場合(ステップS8:YES)、制御部160は、ヒーター16a、16bの動作によるインクの加熱を終了させて処理を終了する。
また、ステップS6にて、複数のインクの液滴の並びがY方向に対して反りを生じていないと判定された場合(ステップS6:NO)、ステップS8の処理に移行する。
次に、フレーム10の接続部及びフレーム10の膨張について説明する。
図7A、図7Bは、フレーム10を示す図である。図7Aは、斜視図であり、図7Bは、図7Aに示す線Wの位置でX−Z平面に沿ってフレーム10を切断した場合の断面図である。
フレーム10は、第1保持部10aと第2保持部10bとの間に形成された間隙10gを有する。図7Aにて図示する間隙10gは、第1保持部10aのY方向の両下端側に設けられた2つの接続部10c、10cの間に位置する間隙であるが、一例であってこれに限られるものでなく、複数の接続部間の間隙として設けられうる。
また、第1保持部10aは、第2保持部10bのX方向の中心線L1からずれた位置に設けられている。具体的には、図7Bに示すように、第1保持部10aは、第2保持部10bのX方向の幅D1の中心を通り、かつ、インク吐出面に直交する中心線L1上に対して、X方向に沿った一方(例えば、図7Bに示す右側)にずれた位置に設けられている。
第1保持部10aは、例えば、中心線L1上に対して駆動基板11のX方向の厚みに応じた量だけX方向に沿った一方にずれた位置に設けられる。これにより、第1保持部10aと、第1保持部10aに保持された駆動基板11を含んだフレーム10の上側の構造のX方向の厚みを中心線L1に対して略均等にすることができる。これに対し、仮に第1保持部10aが中心線L1上に設けられた場合、フレーム10の上側の構造がX方向についていずれか一方に偏った位置に設けられることで第2保持部10b等を含むインクジェットヘッド1全体のX方向の幅がより大きくなる。即ち、本実施形態のインクジェットヘッド1は、第1保持部10aが第2保持部10bのX方向の中心線L1からずれた位置に設けられていることで、X方向の幅がよりコンパクトとなっている。
また、接続部10cと第2保持部10bの接続面は、X方向の中心に対して対称に配置されている。
具体的には、図7Bに示すように、接続部10cは、例えば、第2保持部10bとの接続面のX方向の幅D2の中心が、第2保持部10bのX方向の中心線L1と一致するよう設けられる。即ち、接続部10cは、第2保持部10bとの接続面がX方向の中心に位置する。
仮に、第2保持部10bのX方向の中心線L1からずれた位置に設けられた第1保持部10aがそのまま下方に延設されて第2保持部10bと一体に設けられていた場合、第2保持部10bのうち、中心線L1を挟んで第1保持部10aが存する一方側の膨張に際して第1保持部10aによる収縮方向の応力が働く。一方、この場合、第2保持部10bのうち、中心線L1を挟んで第1保持部10aが存しない他方側には第1保持部10aによる収縮方向の応力が働かない。加えて、この場合、第1保持部10aが存する一方側には第1保持部10aによる放熱がより強く働くことから、一方側と他方側の間で放熱性能にも差が生じることとなる。これらのことから、この場合の第2保持部10bは、中心線L1を挟んだ一方側と他方側で加熱等の温度変化に伴う膨張の度合いが不均一となる。即ち、この場合、中心線L1を挟んで対向する位置に存する第2保持部10bの各々の部分は、温度変化に伴うY方向の伸縮の度合いが異なることとなる。よって、この場合、一方側が他方側に対してより顕著に膨張を生じたり、またその逆が生じたりすることで、第2保持部10bがY方向に対して反りを生じることとなる。ここで、第2保持部10bの内側で第2保持部10bにより保持されているインクジェットヘッドチップ12も第2保持部10bの反りによる応力を受けて反ることとなり、結果としてY方向に沿って設けられた複数のノズル12aによるノズル列が反りを生じる。
これに対し、本実施形態のインクジェットヘッド1の接続部10cは、第2保持部10bとの接続面が第2保持部10bのX方向の中心に位置する。これにより、第1保持部10aによる応力は、接続部10cを介して第2保持部10bの中心線L1上で加えられることとなる。また、第1保持部10aによる放熱が生じる場合も、第2保持部10bの中心から両側部の熱が略均等に伝達されることとなる。これらのことから、中心線L1を挟んで対向する位置に存する第2保持部10bの両側部の膨張に係り、第1保持部10aが両側部に与える影響は略均等なものとなる。よって、フレーム10の構造に起因する第2保持部10bの反りを防止することができることから、複数のノズル12aによるノズル列の反りを防止することができる。
以上、本実施形態の画像形成装置100によれば、フレームの二側面10e、10fの各々の膨張により生じる二側面10e、10fのY方向の長さの変化量の差を縮めるようヒーター16a、16bの各々の動作が制御されるので、膨張によるフレーム10の反りを低減、解消することができることから、二側面10e、10fの膨張の度合いの差によるノズル列の反りを低減、解消することができる。
また、予め取得されたフレーム10の二側面10e、10fの各々の熱膨張率に基づいて、フレーム10の二側面10e、10fの各々の膨張の度合いが均等になるようにヒーター16a、16bの各々の動作が制御されるので、ヒーター16a、16bの各々の動作による加熱の度合いをフレーム10の二側面10e、10fの各々の熱膨張率に基づいたものとすることができることから、より確実に膨張によるフレーム10の反りを防止することができ、二側面10e、10fの膨張の度合いの差によるノズル列の反りを防止することができる。
また、画像形成中に検出された複数のインクの液滴の並びに基づいて、ヒーター16a、16bの各々の動作が制御されるので、画像形成に伴いインクジェットヘッド1に生じる熱量の変化に柔軟に対応したヒーター16a、16bの動作制御によりフレーム10の反りを低減、解消することができ、二側面10e、10fの膨張の度合いの差によるノズル列の反りを低減、解消することができる。
また、インクジェットヘッドチップ12内のインクの温度が所定の温度となるようにヒーター16a、16bの各々の動作が制御されるので、インクジェットヘッド1から吐出されるインクの温度を所定の温度とすることができる。即ち、インクジェットヘッド1から吐出されるインクが示す特性に基づいて決定された、吐出に適したインクの温度を所定の温度とすることで、インクを吐出に適した温度とすることができる。
また、接続部10cと第2保持部10bの接続面が幅方向の中心に位置するので、中心線L1を挟んで対向する位置に存する第2保持部10bの各々の部分に対して第1保持部10aによる応力や放熱の影響を略均等にすることができることから、当該応力による第2保持部10bの反りを防止することができ、複数のノズル12aによるノズル列の反りを防止することができる。また、ノズル列の反りを防止したうえで、第1保持部10aを幅方向の中心からずれた位置とすることができるので、フレーム10の設計に際して、駆動基板11の厚みを考慮したうえで第1保持部10aの幅方向の位置を決定することができることから、ノズル列の反りの防止とインクジェットヘッド1の小型化とを両立することができる。
また、フレーム10は、第1保持部10aと第2保持部10bとの間に形成された間隙10gを有するので、第1保持部10aと第2保持部10bの間における熱膨張に伴う伸縮の度合いの差異を間隙10gで吸収することができることから、第1保持部10aから第2保持部10bへのX方向の応力の伝達を防止することができる。即ち、当該応力による第2保持部10bの反りをより確実に防止することができ、複数のノズル12aによるノズル列の反りを防止することができる。
また、インクジェットヘッドチップ12内等に存するインクを加熱するヒーター16a、16bを備えるので、インクジェットヘッド1にてインクを加熱する方式であっても、第1保持部10aの膨張に伴う応力による第2保持部10bの反りを防止することができ、複数のノズル12aによるノズル列の反りを防止することができる。
なお、本発明の実施の形態は、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、上記の実施形態では、検出部140や制御部160がインクジェットヘッド1と別個に設けられているが、一例であってこれに限られるものでない。
例えば、複数のノズル12aの並び又は当該複数のノズル12aから吐出された複数のインクの液滴の並びを検出する検出手段をインクジェットヘッド1に設けてもよい。具体例として、ロードセル等、インクジェットヘッド1のY方向に対する歪みを検出する歪みセンサとして機能する構成をインクジェットヘッド1に設け、当該構成により複数のノズル12aによるノズル列の反りを検出するようにする例等が挙げられる。
また、ヒーター16a、16bの各々の動作制御をインクジェットヘッド1で独立して行うようにしてもよい。この場合、ヒーター16a、16bの各々の動作制御を行う制御部として機能する構成(例えば、ICチップ等)は、例えば、駆動基板11に設けられる。
また、上記の実施形態における検出部140は、記録媒体上に吐出された複数のインクの液滴の並びを検出するよう設けられているが、一例であってこれに限られるものでない。例えば、検出部140として、インクジェットヘッド1のインク吐出面を撮像するよう設けられた撮像装置を用いて、複数のノズル12aの並びを検出するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、検出部140と制御部160とが協働して検出手段として機能しているが、一例であってこれに限られるものでない。例えば、撮像画像から複数のインクの液滴の並びにより形成される列を検出する処理を行う処理部を検出部140に設け、当該処理部による処理結果を制御部160に出力するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、画像形成中に複数のノズル12aから吐出された複数のインクの液滴の並びを検出し、複数のインクの液滴がY方向に沿って並ぶようにヒーター16a、16bの各々の動作を制御しているが、一例であってこれに限られるものでない。例えば、ヒーター16a、16bの動作を制御するための動作アルゴリズムを決定するための事前の測定作業に際して、画像形成中に生じうる複数のノズル12aの並び又は複数のインクの液滴の並びの反りの度合いを検出してもよい。この場合、当該反りを防止するためのフィードバック制御が動作アルゴリズムに含められる。即ち、制御部160は、当該動作アルゴリズに基づいたヒーター16a、16bの動作制御を行うことで、画像形成中に検出部140を用いた検出を行わずとも、画像形成中に生じうる反りを防止することができる。なお、この場合、事前の測定作業が行われることから、フレーム10の二側面10e、10fの各々の熱膨張率も同時に考慮することができる。
また、上記の実施形態では、ヒーター16a、16bは、それぞれが1つの加熱部であるが、一例であってこれに限られるものでない。例えば、二側面10e、10fの各々に複数の温度変化手段を設けてもよい。この場合、複数の温度変化手段として、例えば、図8に示すように、Y方向に沿って、第2保持部10bの二側面10e、10fの各々に複数の加熱部(例えば、図8に示す加熱部16h、16i、16j,16k等)が設けられる。そして、制御部160は、各側面に設けられた複数の加熱部の各々を個別に制御する。これにより、ヒーター16a、16bの各々の動作制御をよりきめ細かに行うことができることから、より確実に膨張によるフレーム10の反りを低減、解消、防止することができ、二側面10e、10fの膨張の度合いの差によるノズル列の反りを低減、解消、防止することができる。
また、上記においては、温度変化手段としてヒーターが用いられているが、一例であってこれに限られるものでない。例えば、ペルチェ素子等、フレームを加熱又は冷却する熱電素子を温度変化手段としてもよい。この場合、フレーム10の二側面10e、10fの膨張の度合いに差異が生じた際に、相対的に膨張の度合いが大きい側の側面を冷却する処理を加える等、冷却による二側面10e、10fの膨張の度合いの均等化を行うことができ、より柔軟な温度変化手段の動作制御によりフレーム10の反りを低減、解消、防止することができ、二側面10e、10fの膨張の度合いの差によるノズル列の反りを低減、解消、防止することができる。
また、上記の実施形態では、2つのマニホールド13、14に挟まれたインクジェットヘッドチップ12がフレーム10の第2保持部10bの内側に設けられる構造となっているが、一例であってこれに限られるものでない。例えば、フレーム10やインクジェットヘッドチップ12、2つのマニホールド13、14、ヒーター16a、16b等、フレーム10とフレーム10の第2保持部10bの内側に設けられた各構成は、独立した部品でなくともよく、その一部又は全部が一の構成であってもよい。また、インクジェットヘッドチップ12に対するインク供給路はマニホールド13、14等によるものに限らず、複数のノズル12aに対するインク供給が行えればよく、その具体的な形態は問わない。
また、上記の実施形態では、ヒーター16a、16bによる加熱に伴う膨張が生じる構成としてフレーム10、特に第2保持部10bが記載されているが、一例であってこれに限られるものでない。例えば、インクジェットヘッドチップ12の外側に設けられたフレーム10やマニホールド13、14が省略され、インクジェットヘッドチップ12とヒーター16a、16bのみが設けられている場合、加熱に伴う膨張が生じる構成はインクジェットヘッドチップ12の二側面となる。また、インクジェットヘッドチップ12の二側面とフレーム10の二側面との間に間隙がある場合等、フレーム10によるインクジェットヘッドチップ12の物理的拘束がない場合にも、同様に、加熱に伴う膨張が生じる構成はインクジェットヘッドチップ12の二側面となる。この場合、制御部160は、インクジェットヘッドチップ12の二側面の長さの変化量の差が縮まるようにヒーター16a、16bの動作を制御する。
本発明は、インクジェットヘッドチップ12のように、所定の一方向に沿って設けられた複数のノズルからインクを吐出するインク吐出手段と、ヒーター16a、16bのように、当該所定の一方向に沿って複数のノズルを挟むように設けられる温度変化手段と、制御部160のように、当該インク吐出手段の二側面の各々の膨張により生じる当該二側面の長さの変化量の差が縮まるように当該温度変化手段の動作を制御する制御手段と、を備えることを特徴とするものであり、フレーム10やマニホールド13、14等の有無は問わない。
また、上記の実施形態では、吐出前に加熱されるインクが用いられているが、一例であってこれに限られるものでない。例えば、吐出前に加熱を必要としないインクを用いてもよい。この場合、制御部160は、ノズル列の反りの低減、解消、防止のためにヒーター16a、16b等の温度変化手段の動作制御を行う。
また、図7A、図7Bに示す接続部10cは一例であってこれに限られるものでなく、接続部と第2保持部10bの接続面が、幅方向の中心に対して対称に配置されていればよい。
具体的には、例えば、図9A、図9Bに示す接続部10hのように、3箇所以上で第1保持部10aと第2保持部10bとを接続するようにしてもよい。図9A、図9Bに示す接続部10hは、第1保持部10aと接続された2つの基部10i及び2つの基部10jと、基部10iの各々から第2保持部10b側に向かって延設されて基部10iと第2保持部10bとを接続する脚部10kと、基部10jの各々から第2保持部10b側に向かってX方向に二叉の末広がり状となるよう延設されて基部10jと第2保持部10bとを接続する脚部10l、10mと、を有する。ここで、二叉の脚部10lと脚部10mはX方向の中心線L1を挟んで面対称の関係にある。また、基部10i、10j及び脚部10kはX方向の中心線L1を挟んで面対称の形状を有する。さらに、脚部10kは、第2保持部10bとの接続面が第2保持部10bの幅方向の中心に位置する。
接続部10hのように、3箇所以上で第1保持部10aと第2保持部10bとを接続することで、接続部の強度をより確実に確保することができる。これにより、フレームを一体成型する際に求められるフレームの強度を確保する等、フレームを製造する工程における技術的課題をより解消しやすくすることができ、より低コストでインクジェットヘッド1を提供することができる。また、接続部10hは、第2保持部10bのX方向の中心線L1を挟んで面対称となるよう設けられているので、二側面10e、10fの膨張の度合いをより確実に略均等にすることができる。
なお、フレーム10は、図9A、図9Bに示す基部10i及び脚部10kからなる接続部又は基部10j及び脚部10l、10mからなる接続部のいずれか一方のみを備えていてもよい。また、接続部は、第1保持部10aと第2保持部10bとを1箇所で接続してもよい。
また、上記の実施形態では、第2保持部10bの膨張に対して第1保持部10aが収縮方向の応力を加えると共に放熱を行う場合について記載しているが、一例であってこれに限られるものでない。例えば、第1保持部10aが駆動基板11の発熱等により膨張することで、第1保持部10aが第2保持部10bに対して膨張する方向の応力を加える場合についても、接続部と第2保持部10bの接続面が幅方向の中心に対して対称に配置されていることにより、当該応力による反りを防止することができる。また、この場合、第1保持部10aから第2保持部10bに熱が伝達されることも考えられるが、熱の伝達についても、接続部と第2保持部10bの接続面が幅方向の中心に対して対称に配置されていることにより、第2保持部10bの両側部に略均等に熱が伝わることとなるため、熱の伝達の不均衡による反りも防止することができる。
このように、従来、第1保持部10aと第2保持部10bの両側部のそれぞれの熱量や膨張の度合いの差により生じていた反りについて、接続部と第2保持部10bの接続面が幅方向の中心に対して対称に配置されていることにより、反りを防止することができる。
また、上記の実施形態における駆動基板11は、インクジェットヘッドチップ12によるインクの吐出に係る各種の回路や配線等を具備しているが、一例であってこれに限られるものでない。例えば、駆動基板11は、配線としてのみ機能するものであってもよい。
本発明は、インクジェットヘッド、画像形成装置及びインクジェットヘッドの製造方法として画像形成を行う技術に利用できる。
1 インクジェットヘッド
2 筐体
3 配線
10 フレーム
10a 第1保持部
10b 第2保持部
10c 接続部
11 駆動基板
12 インクジェットヘッドチップ
12a ノズル
13、14 マニホールド
16a、16b ヒーター
17 温度検知部
20 カバー
100 画像形成装置
110 画像取得部
120 画像処理部
130 画像形成部
140 検出部
150 操作表示部
160 制御部

Claims (10)

  1. 所定の一方向に沿って設けられた複数のノズルからインクを吐出するインク吐出手段と、
    前記一方向に沿って前記複数のノズルを挟むように設けられる温度変化手段と、
    前記インク吐出手段の前記一方向に沿う二側面の各々の膨張により生じる当該二側面の前記一方向の長さの変化量の差が縮まるように前記温度変化手段の動作を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記制御手段は、予め取得された前記インク吐出手段の二側面の各々の熱膨張率に基づいて、前記インク吐出手段の二側面の各々の膨張の度合いが均等になるように前記温度変化手段の動作を制御することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記制御手段は、前記複数のノズルの並び又は前記複数のノズルから吐出された複数のインクの液滴の並びの検出結果に基づいて、前記温度変化手段の動作を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記制御手段は、画像形成中に検出された前記複数のノズルの並び又は前記複数のノズルから吐出された複数のインクの液滴の並びの検出結果に基づいて、前記温度変化手段の動作を制御することを特徴とする請求項3に記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記温度変化手段は、前記二側面の各々に設けられ、
    前記制御手段は、前記二側面の各々に設けられた温度変化手段を個別に制御することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
  6. 前記温度変化手段は、前記二側面の各々に前記一方向に沿って複数設けられ、
    前記制御手段は、前記二側面の各々に設けられた複数の温度変化手段の各々の動作を個別に制御することを特徴とする請求項5に記載のインクジェットヘッド。
  7. 前記制御手段は、前記インク吐出手段内のインクの温度を所定の温度とするように前記温度変化手段の動作を制御することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
  8. 前記温度変化手段は、前記インク吐出手段を加熱又は冷却する熱電素子からなることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
  9. インクを吐出して画像を形成する画像形成装置であって、
    所定の一方向に沿って設けられた複数のノズルからインクを吐出するインク吐出手段及び前記一方向に沿って前記複数のノズルを挟むように設けられる温度変化手段を備えるインクジェットヘッドと、
    前記インク吐出手段の前記一方向に沿う二側面の各々の膨張により生じる当該二側面の前記一方向の長さの変化量の差が縮まるように前記温度変化手段の動作を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  10. 所定の一方向に沿って設けられた複数のノズルからインクを吐出するインク吐出手段を設けるステップと、
    前記一方向に沿って前記複数のノズルを挟むように温度変化手段を設けるステップと、
    前記インク吐出手段の前記一方向に沿う二側面の各々の膨張により生じる当該二側面の前記一方向の長さの変化量の差が縮まるように前記温度変化手段の動作を制御する制御手段を設けるステップと、
    を有することを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
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