JP6205548B2 - 吸熱マット、保護カバー - Google Patents

吸熱マット、保護カバー Download PDF

Info

Publication number
JP6205548B2
JP6205548B2 JP2012270444A JP2012270444A JP6205548B2 JP 6205548 B2 JP6205548 B2 JP 6205548B2 JP 2012270444 A JP2012270444 A JP 2012270444A JP 2012270444 A JP2012270444 A JP 2012270444A JP 6205548 B2 JP6205548 B2 JP 6205548B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
elastic member
endothermic
heat
hole
computer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012270444A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014115885A (ja
Inventor
清二 市原
清二 市原
関根 正裕
正裕 関根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SAITAMA PREFECTURE
Original Assignee
SAITAMA PREFECTURE
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SAITAMA PREFECTURE filed Critical SAITAMA PREFECTURE
Priority to JP2012270444A priority Critical patent/JP6205548B2/ja
Publication of JP2014115885A publication Critical patent/JP2014115885A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6205548B2 publication Critical patent/JP6205548B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Cooling Or The Like Of Electrical Apparatus (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Description

本発明は、発熱機器の温度上昇を緩和する吸熱マットに関し、特にノートパソコンなどのデジタル電子機器の使用時に発生する発熱に伴う性能低化を防ぐ吸熱マットに関する。
LANやインターネットの普及に伴い、あらゆるオフィス業務のコンピュータ化が進んでいる。近年は、一人一台のパソコン利用環境が整ったことに伴って、据置型のデスクトップパソコンから、場所を取らず、持ち運びや片付けの簡単なノートパソコンへの転換が急速に進んでいる。その結果、オフィスには数十台から百台以上のノートパソコンが作業机に置かれる状態となっている。
ノートパソコンは、便利で十分な機能を備えているが、小型軽量化のために冷却機能の一部が取り除かれているため、長時間使用すると発熱してパフォーマンスが低下するなどの障害が起きることがある。このような現状を鑑みて、ノートパソコンの冷却機能を補助する用具の開発が進められている。
このような用具として、ノートパソコン用の下敷きマットが開発されている。特許文献1には、ニット素材のような内部が中空であるシート材をノートパソコンとデスクの間に配置することで、ノートパソコン下方の空気の流れを促進して冷却効果を高める方法が開示されている。また、特許文献2には、同様の効果を得ることを目的として、ノートパソコンとの接触面に網目状の開口を有し、内部に通風路を設けた通風隙間形成用シートが開示されている。
また、特許文献3には、通気経路を形成することによる冷却に変えて、吸熱による冷却を行うシートが開示されている。特許文献3に開示のシートでは、可撓性を有するフィルムで形成される扁平なケース内部に流動性のある吸熱剤を密封した構造を有することを特徴としている。
特開2002−366261号公報 特開2007−65851号公報 実用新案登録第3075690号公報
上記先行文献1、2に開示のシートにおいて、充分な冷却効果を得るためには、通風路としての空洞を確保して通気性を高める必要があり、結果としてシートの厚みが大幅に増加してしまうという問題がある。
上記先行文献3に記載のシートは、この問題点を解決しているものの、密着性を向上させるために流動性のある吸熱剤を封入した可撓性を有するフィルムで構成されているため、このシートに載置されたノートパソコンが不安定になり、キーボードの操作性が低下してしまうと言った問題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を鑑み、高い冷却効果と操作性を維持しつつ、厚みを抑えた吸熱マット及び保護カバーを提供することを目的とする。
本発明の吸熱マットは、発熱機器の下方に設置される吸熱マットであって、少なくとも次の構成要素を備える。
(1)載置される前記発熱機器の脚部を支える土台部、
(2)前記土台部の上面よりも所定の高さ分突き出した状態で配置され、前記発熱機器の底面から吸熱する吸熱部。
また、本発明の保護カバーは、本体とディスプレイとが回動可能な状態で連結されているノートパソコンに取り付けられる保護カバーであって、少なくとも以下の構成要素を備える。
(1)載置されるノートパソコンの本体底面の四隅にそれぞれ配置されている脚部を支える弾性部材と、前記弾性部材の上面よりも所定の高さ分突き出した状態で配置され、前記ノートパソコンの本体底面から吸熱する吸熱部材と、を備える第1カバー部、
(2)前記ディスプレイ背面に取り付けられる弾性部材を備える第2カバー部。
本発明によれば、高い冷却効果と操作性を維持しつつ、厚みを抑えた吸熱マット及び保護カバーを提供することができる。
実施形態1に係る吸熱マットの外観図である。 実施形態1に係る吸熱マットの六面図である。 作業机とノートPCの間に介在する吸熱マットが衝撃を吸収する様子を模式的に説明する図である。 実施形態1の変形例に係る吸熱マットの六面図である。 実施形態2に係る吸熱マットのy方向(縦方向)の中央付近の断面図である。 実施形態3に係る吸熱マットのy方向(縦方向)の中央付近の断面図である。
以下、本発明の各実施形態について図面を参照して詳細に説明する。以下の説明において同一の符号が付された部分は実質的に同一の機能を有している。また、発明の明確化のため、重複部分は適宜説明が省略されている。
(実施形態1)
本実施形態1に係る吸熱マットは、載置される発熱機器を安定的に支えると共に、当該発熱機器で発生する熱を吸収する。発熱機器は、使用時に発熱を伴う装置であり、例えばデジタル電子機器がある。
本実施形態1では、発熱機器は、具体的にノートパソコンであるとして説明する。ノートパソコンは、本体部分とディスプレイ部分が回動可能な状態で連結されているデジタル電子機器であり、本体内部にCPU(Central Processing Unit)やバッテリーなどの発熱を伴う部品を具備する。
通常、ノートパソコンの底面の四隅付近には、底面下方に空間ができるように0.5mm〜5mm程度の高さを有する脚部が設置されている。脚部の高さは、ノートパソコンの種類や大きさにより様々であるが、近年では小型化の傾向から脚部の高さが0.5mm〜3mm程度と低く設計されている。
当該脚部は、底面に取り付けられた滑り止めストッパであるゴム部材や、底面の一部に形成される突起部分などで構成される。ノートパソコンを載置するデスク等に当該脚部が接触してノートパソコン本体を支えることで、本体底面の下方に通気路となる空間が形成され、底面付近で生じている不要な熱を空気の対流により外部に放熱できるよう設計されている。
図1は、本実施形態1に係る吸熱マット10の外観図であり、図2は、吸熱マット10の六面図である。吸熱マット10は、載置されるノートパソコンの脚部を支える土台部11と、ノートパソコンの底面から吸熱する吸熱部12と、を備える。
土台部11は、中央付近に貫通孔を有するシート状の弾性部材で構成され、当該貫通孔部分に吸熱部12が配置される。キーボード操作時の操作性を損なわないよう、弾性部材は、1mm〜15mm程度の薄さに設計されている。より好ましくは、1mm〜3mm程度の薄さに設計される。
弾性部材は、脚部を安定して支えられるよう、圧縮弾性率Eが50〜500kPaである部材の中から選択される。このような部材として、内部に無数の細かな孔が空いた多孔質部材であるスポンジがある。
土台部11は、ノートパソコンの脚部と接触してノートパソコン本体を支えると共に、吸熱部12の外枠として機能する。従って、本明細書においては、土台部11のことを外枠部又は額縁部と称することがある。
吸熱部12は、ノートパソコンの本体底面であって、当該底面の四隅にそれぞれ配置されている四カ所の脚部の内側の領域と接触することで吸熱する。吸熱部12は、周囲から熱を吸収する吸熱反応を起こす吸熱部材で構成される。土台部11の中央に設けられた貫通孔部分に、土台部11の上面よりも所定の高さ分突き出した状態で当該吸熱部材が配置されることで、吸熱部12が形成される。
吸熱部材がノートパソコン20の本体底面と接触すると、吸熱反応が促進され、ノートパソコン20本体で発生している熱が吸熱部材によって吸収される。吸熱反応が完了した後は、接触面付近で吸収された熱は、吸熱部材自体の熱伝導性によって吸熱マット10の底面側へ伝わり、そこから外部へ放熱される。吸熱部材の熱伝導率が空気の熱伝導率よりも高いため、ノートパソコン20で発生した熱は、吸熱部材を通って吸熱マット10の裏側全体より放出される。このような熱伝導経路が形成されることで、ノートパソコン20が継続して冷却される。
ノートパソコン底面と接触して吸熱できるように、吸熱部12は、載置されるノートパソコンの脚部の高さに合わせて、土台部11の上面より0.5mm〜5mm程度の高さ分突き出すように設計されている。
吸熱部12は、ノートパソコン底面に密着した状態を維持できることが好ましい。凹凸があるノートパソコン底面に吸熱部12が密着することで、熱抵抗となる空隙が減少し、吸熱効果が向上するためである。本実施形態1では、吸熱部12がノートパソコン底面に密着した状態で、土台部11がノートパソコンの脚部を支えられるよう、吸熱部12は変形が容易な吸熱部材で構成される。
例えば、吸熱部12は、圧縮弾性率Eが50〜500kpaの関係を満たし、貯蔵弾性率E′と損失弾性率E″との比率であるtanδ=E″/E′の値が0.5以上である吸熱部材を用いると良好である。tanδの値が0.5以上であることで、衝撃や振動に対する高い防振機能も兼ね備える。このような吸熱部材として吸熱ゲルがある。
吸熱ゲルとしては、例えば、硫酸ナトリウムとベントナイトを主成分とし、これに水を適量調合して硫酸ナトリウムを水和させることで生じる飽和液と結晶液の混合物質を用いると良好である。当該結晶は、32℃前後において、50Kcal/Kgの融解熱を吸収して融解し、温度が下がると再び結晶化する性質を有している。このように、硫酸ナトリウムとベントナイトを主成分とし、更に炭素繊維を含む充填材を混入した恒温冷媒である吸熱ゲルを封入した熱伝導性の封袋を吸熱部12とする。
吸熱マット10は、上述した性質を有する弾性部材と吸熱部材で構成されることで、防振マットとしても機能する。図3は、吸熱マット10を介在させてデスク30に置かれているノートパソコン20を表している。
吸熱マット10にノートパソコン20を載置すると、ノートパソコン20の脚部と同程度の高さ分だけ弾性部材の上面から突き出している吸熱部材がノートパソコン20の本体底面と接触する。吸熱部材は、ノートパソコン20の重みで圧縮されてノートパソコン20の底面に密着する。吸熱部材が圧縮されて変形することで、ノートパソコン20の脚部と接触する部分の弾性部材が圧縮され、弾性部材の反発力で脚部が支えられる。
この状態でノートパソコン20やデスク30に振動や衝撃が加えられたとしても、弾性部材や吸熱部材によって振動や衝撃が吸収されるため、ノートパソコン20が適切に保護される。
キーボード操作時には、ノートパソコン20本体に乗せられる手のひらから鉛直方向に力が加わることで、ノートパソコン20本体の底面が吸熱部材により密着すると共に、脚部がより強く弾性部材に押し付けられて沈み込む。従って、脚部は弾性部材によって安定的に支えられ、キーボードの操作性が保たれる。
以上説明したように、本実施形態1に係る吸熱マット10によれば、吸熱部12を囲むように配置された土台部11がノートパソコン20の脚部を支えることで操作時の安定性を向上させることができる。
従来の吸熱マットは、平らな吸熱部のみから構成されていたため、ノートパソコンの中央付近が吸熱部で支えられる一方、ノートパソコンの脚部は浮いた状態になっていた。この状態で、キーボードを操作するためにノートパソコン本体の端に手を載せると、回転モーメントによってノートパソコンがぐらついてしまい、安定性と操作性が著しく低いと言う問題があった。
一方、本実施形態1に係る吸熱マット10によれば、ノートパソコン本体の底面中央付近を吸熱部12が熱を吸収しながら物理的に支えると共に、土台部11がノートパソコン本体の底面の四隅に配置された脚部を支える。そのため、安定性と操作性を維持することが可能となる。
また、本実施形態1に係る吸熱マット10によれば、土台部11を弾性部材で構成していることを特徴としている。ノートパソコンに加わる衝撃や振動が加わった場合、加えられる力に応じてノートパソコンと接触している弾性部材及び吸熱部材が変形することで衝撃や振動のエネルギーが吸収される。
限られたオフィススペース内の作業では、人の移動や不注意による振動や衝撃がノートパソコンに加わり、ハードディスクや光磁気ディスクのデータ破損などの事態を生じることがある。作業中のノートパソコンの破損や故障は、保存前の貴重な情報の喪失を含め、極めて重大な損害をもたらす。そこで、図3に示すように、防振機能を有する本実施形態1の吸熱マット10を下敷きとしてノートパソコン20を使用することで、急激な衝撃等が加えられても、吸熱マット10が衝撃等を吸収し、ノートパソコン20を適切に保護することができる。
また、適度な厚みのある土台部11が周縁部分として設けられていることで、飲料等の液体を作業机上にこぼしたとしても、土台部11の側面で液体がせき止められるため、ノートパソコンを濡らして破損されることを防ぐことができる。ここで、この効果を高めるため、土台部11や吸熱部12は、撥水加工処理を施しておくと更に良好である。また、土台部11や吸熱部12に撥水性材料を用いることも好ましい。
なお、上記説明では、吸熱部12が土台部11に対して左右前後対称な位置関係で、土台部11の中央に設置される場合について説明したがこれに限定されるものではない。ノートパソコンにおいて、使用に伴う発熱によってパフォーマンス低下を生じる部品としてCPUが挙げられるが、ノートパソコンの設計上、CPUは本体内部の中央から外れた場所に配置されることが多い。そこで、CPUの位置に合わせて、土台部11に対して左右前後非対称な位置関係で吸熱部12を配置しても良い。すなわち、土台部11を構成する弾性部材において、左右前後が非対称な位置に貫通孔を設け、そこに吸熱部材を嵌め込む構成としても良い。
また、上記説明では、土台部11である弾性部材の中央付近に貫通孔を設け、吸熱部材を嵌め込んで固着させることで吸熱部12を形成する場合について説明したがこれに限定されるものではない。
例えば、土台部11の上面中央付近に矩形形状の窪み部分を設け、そこに吸熱部材を嵌め込んで固着させることにより吸熱部12を形成しても良い。但し、この場合において吸熱部材で吸収された熱が外部に効率良く放熱できるよう、窪み部分の弾性部材の厚さを十分薄くしておくことが好ましい。
吸熱部材として大きな容量を確保して冷却効果を高めると言った観点からは、弾性部材に貫通孔を設け、そこに吸熱部材を嵌め込む構成の方が好ましい。また、ノートパソコンの4カ所の脚部の内側を領域全体と接触するように広い面積を有する吸熱部材を用いることで吸熱効果を高めることができる。一方、吸熱マット10自体は小型軽量化するために、土台部11である弾性部材の上面は脚部を支えられる程度の幅があれば十分である。従って、弾性部材の上面面積よりも面積の広い長方形形状の開口を有する貫通孔が当該弾性部材に設けられ、そこに吸熱部材が嵌め込まれることで吸熱部12が形成される構成とすることが好ましい。
また、弾性部材として熱伝導性を有する材料を用いることで、吸熱部材に吸収された熱が熱伝導性の弾性部材を伝って外部へ効率良く放熱することができる。
また、上記説明では、土台部11である弾性部材の中央付近に矩形形状の開口を有する貫通孔が設けられ、貫通孔部分に直方体形状の吸熱部材が配置されることで吸熱部12が形成される場合について説明したが、これに限定されるものではない。貫通孔の開口形状は、楕円形状や波型形状その他任意の形状で良く、また、貫通孔の数を複数としても良く、当該貫通孔に合わせた形状の吸熱部材を嵌め込むことで吸熱部12を形成することが可能である。
また、吸熱部材を複数の小細胞に分割し、弾性部材に分割された吸熱部材をマトリクス配置することで、吸熱部12を形成しても良い。
また、図4に示すように、吸熱部12となる吸熱部材の左右両側に弾性部材を接合することで土台部11を形成しても良い。その他、吸熱部12となる吸熱部材の前後両側に弾性部材を接合することで土台部11を形成しても良い。また吸熱部12の四隅に弾性部材を接合することで土台部11を形成しても良い。但し、吸熱マット10の形を保つ観点から、図1、2に示すように貫通孔を設けた弾性部材に吸熱部材を嵌め込む構成がより好ましい。
なお、上記説明では、載置されるノートパソコンの形状に合わせて、土台部11は、内部に貫通孔を有する直方体形状である場合について説明したが、これに限定するものではない。土台部11は、所定の厚みを有するシート状であれば良く、形状自体は直方体形状に限定されるものではない。
また、上記説明では土台部11を構成する弾性部材はスポンジ弾性体であるものとして説明したがこれに限定されるものではなく、ゴム等の弾性部材を用いることができる。
また、上記説明では、土台部11は弾性部材から構成されるものとして説明したが、これに限定されるものではない。例えばプラスチックや金属など弾力性を有しない部材を土台部11として用いることも可能である。このような部材を用いることでノートパソコンの脚部を安定して支えることができる。但し、スポンジなどの弾性部材を用いる場合と比較して防振効果が低くなる。また、脚部が沈み込まないため、吸熱部材とノートパソコンとの密着性が低下する。このような観点から、土台部11に弾性部材を用いることが好ましい。
(実施形態2)
図5は、本実施形態2に係る吸熱マット40のy方向中央の断面である。本実施形態2に係る吸熱マット40は、弾性部材41と、非弾性部材42と、吸熱部材43と、を備える。
弾性部材41と非弾性部材42は積層されており、当該積層されたシートの中央付近に貫通孔が設けられている。当該積層された弾性部材41と非弾性部材42が、ノートパソコンの脚部を支える土台部として機能する。例えば、弾性部材41としては、スポンジを、非弾性部材42としては、プラスチックをそれぞれ用いる。
弾性部材41と非弾性部材42が積層されたシートの中央付近に設けられている貫通孔には、吸熱部材43が弾性部材41の上面より所定の高さ分突き出した状態で配置されている。
吸熱部材43は、載置されるノートパソコンの底面と接触して吸熱する。吸熱部材43としては、実施形態1で説明したように、硫酸ナトリウムとベントナイトを主成分とし、更に炭素繊維を含む充填材を混入した恒温冷媒である吸熱ゲルを封入した熱伝導性の封袋を用いることができる。
本実施形態2の吸熱マット40によれば、非弾性部材42が枠として機能することで、吸熱マット40の形状を維持することができる。また、弾性部材41が脚部と直接接触して支える構成とすることで、安定してノートパソコンを支えることができる。
なお、非弾性部材42として、プラスチックに変えて金属を用いることも可能である。非弾性部材42としては、弾性部材42よりも圧縮弾性率が高い部材であれば良い。また、高い圧縮弾性率を有する第1の弾性部材の上に低い圧縮弾性率を有する第2の弾性部材を積層することで土台部を形成しても良い。このような構成とすることで、高い防振機能と冷却機能を維持することができる。
(実施形態3)
図6は、本実施形態3に係る吸熱マット50のy方向中央の断面図である。吸熱マット50は、弾性部材41と、吸熱部材43と、基盤シート51と、熱伝導性シート52と、を備える。
弾性部材41は、載置されるノートパソコンの脚部を支える土台部として機能する。弾性部材41は、熱導電性シート52を介して脚部を支える。弾性部材41としては、例えば圧縮弾性率Eが50≦E≦500kPaであってtanδの値が0<tanδ<0.25の関係を満たすスポンジ等の部材である。
吸熱部材43は、ノートパソコンの底面から吸熱を行う吸熱部として機能する。吸熱部材43は、熱伝導性シート52を介してノートパソコンの本体底面と接触する。吸熱部材43は、例えば吸熱ゲルが充填された封袋からなる。吸熱部材43を覆う部分の熱伝導性シート52の高さが、弾性部材51を覆う部分の熱伝導性シート52の高さよりもノートパソコンの脚部の高さ程度高くなるように吸熱ゲルの充填量が調整される。
基盤シート51は弾性部材41よりも薄くて圧縮弾性率が高く、熱伝導性を有するシート状部材であり、吸熱マット50の底面を構成する。材料中央の貫通孔に吸熱部材43が嵌め込まれている弾性部材41の底面に薄いシート状の基盤シート51が張り付けられる。本実施形態3では、薄いシート状のプラスチック板が基盤シート51として用いられる。
熱伝導性シート52は、吸熱マット50の上面を構成する。熱伝導性シート52は、弾性部材41の中央の貫通孔に所定の高さ分突き出した状態で配置されている吸熱部材43及び当該弾性部材41を一体として覆う。熱伝導性シート52としては、シワや折れが生じにくい硬さと柔軟性を有する薄い熱伝導性のシート材が用いられる。また、液体がこぼれた場合に対応できるよう、熱伝導性シート52は、撥水性を有するシート材であるとさらに良好である。
以上のように、吸熱マット50は、基盤シート51、弾性部材41及び吸熱部材43、熱伝導性シート52の順番に積層されてなる。基盤シート51を備えることで、吸熱マット50の形状を保ち、裏面より熱を放散させることができる。また、土台部として機能する弾性部材41と吸熱部として機能する吸熱部材43とを覆う熱伝導性シート52を備えることで、ノートパソコンに対する冷却効果を高めることができる。
(他の実施形態)
実施形態1〜3では、吸熱マットをノートパソコンの下敷きマットとして使用する場合について説明した。一方、本発明の実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、実施形態1〜3に係る吸熱マットを利用して保護カバーを形成することができる。保護対象である携帯端末がノートパソコンである場合、保護カバー(ノートパソコン用カバー)は、ノートパソコンで発生した不要熱を吸収することでパフォーマンス低下を防止すると共に、振動や衝撃からノートパソコンを保護する。
通常、ノートパソコンは、本体とディスプレイとが回動可能な状態で連結されている。このようなノートパソコンに取り付けられる保護カバーとして、本体部分を保護する第1カバー部と、ディスプレイ部分を保護する第2カバー部とが接続された折り畳み式の形態を取ることができる。
当該第1カバー部は、載置されるノートパソコンの本体底面の四隅にそれぞれ配置されている脚部を支える弾性部材と、当該弾性部材の上面よりも所定の高さ分突き出した状態で配置され、ノートパソコンの本体底面から吸熱する吸熱部材と、を備える。第2カバー部は、ディスプレイ背面に取り付けられ、ディスプレイを保護する弾性部材を備える。
タッチパネル式ディスプレイがパーソナルコンピュータと一体となったタブレットコンピュータの場合、当該第1カバー部は、載置されるタブレットパソコンの底面の外周部に取り付けられる弾性部材と、当該弾性部材の上面よりも所定の高さ分突き出した状態で配置され、タブレットコンピュータの底面から吸熱する吸熱部材と、を備える。第2カバー部は、着脱可能、もしくは、開閉可能な形態で取り付けられ、収納時や輸送時にタッチパネル式ディスプレイを保護する弾性部材を備える。
その他、実施形態1〜3に係る吸熱マットを有するノートパソコン収納袋やノートパソコン収納ケースと言った形態を取ることも可能である。
また、上記説明において、発熱機器は、キーボードとディスプレイ(表示パネル)とを少なくとも備えるノートパソコンであるとして説明したが、これに限定されるものではなく、タッチパネルを有する携帯端末機器や、その他入力手段を有し、使用に伴って不要な発熱を生じる各種電子機器であっても良い。この場合も、本発明の吸熱マットを機器下方に介在させることで、高い冷却効果と操作性を維持しつつ、厚みを抑えた吸熱マットを提供することができる。
なお、本発明の吸熱マットは、吸熱効果によりノートパソコン等のデジタル電子機器を冷却するマットであるため、冷却マット又は冷却シートと称されることがある。また、本発明の吸熱マットは、衝撃や振動を吸収するマットでもあるため、防振マット又は防振シートと称されることがある。その他、こぼれた液体からノートパソコンを保護するマットでもあるため、防濡マット又は防濡シートと称されることがある。
本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明は、ノートパソコンなどの発熱を生じる機器の下敷きマットや機器を保護する保護カバー、収納ケース等に利用することができる。
10 吸熱マット
11 土台部
12 吸熱部
20 ノートパソコン
30 デスク
40 吸熱マット
41 弾性部材
42 非弾性部材
43 吸熱部材
50 吸熱マット
51 基盤シート
52 熱伝導性シート

Claims (10)

  1. 発熱機器であるノートパソコンの下方に設置される吸熱マットであって、
    載置される前記発熱機器の脚部を支える圧縮弾性率が50〜500kPaである弾性部材からなり、前記弾性部材の上面面積よりも面積の広い開口を有する貫通孔を有する額縁状の土台部と、
    前記土台部の上面から0.5mm〜5mmの高さ分突き出した状態で前記貫通孔に配置され、前記発熱機器の底面から前記発熱機器に密着した状態で吸熱する、恒温冷媒である吸熱部材からなる吸熱部と、
    を備える吸熱マット。
  2. 前記土台部は、1mm〜15mmの高さを有するシート状の弾性部材からなり、
    前記吸熱部は、前記シート状の弾性部材の上面から0.5mm〜5mmの高さ分突き出した状態で前記シート状の弾性部材の中央付近に配置される吸熱部材からなることを特徴とする、
    請求項1に記載の吸熱マット。
  3. 前記貫通孔は、前記弾性部材の上面面積より面積の広い長方形形状の開口を有し、前記開口と略同一形状の断面積を有する直方体形状の吸熱部材が前記貫通孔に嵌め込まれることで前記吸熱部が形成されてなることを特徴とする、
    請求項1または2に記載の吸熱マット。
  4. 前記吸熱部材は、硫酸ナトリウムとベントナイトを主成分とし、更に炭素繊維を含む充填材を混入した恒温冷媒を密封した封袋で構成されることを特徴とする、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の吸熱マット。
  5. 前記弾性部材は、圧縮弾性率が50〜500kPaであるスポンジ弾性体であることを特徴とする、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の吸熱マット。
  6. 前記弾性部材の上面と前記吸熱部材の上面とを一体として覆う熱伝導性シートを更に備えることを特徴とする、
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の吸熱マット。
  7. 前記弾性部材よりも薄くて圧縮弾性率の高いシート状部材が前記弾性部材の底面に張り付けられていることを特徴とする、
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載の吸熱マット。
  8. 前記発熱機器は、本体とディスプレイとが回動可能な状態で連結されているノートパソコンであり、
    前記土台部は、載置される前記ノートパソコンの本体底面の四隅にそれぞれ配置された四カ所の脚部を支え、
    前記吸熱部は、前記本体底面における前記四カ所の脚部の内側の領域と密着することで、前記ノートパソコンの本体底面から吸熱することを特徴とする、
    請求項1乃至のいずれか1項に記載の吸熱マット。
  9. 本体とディスプレイとが回動可能な状態で連結されているノートパソコンに取り付けられる保護カバーであって、
    載置されるノートパソコンの本体底面の四隅にそれぞれ配置されている脚部を支える圧縮弾性率が50〜500kPaである弾性部材からなり、前記弾性部材の上面面積よりも面積の広い開口を有する貫通孔を有する、額縁状の土台部と
    前記土台部の上面から0.5mm〜5mmの高さ分突き出した状態で前記貫通孔に配置され、前記ノートパソコンの本体底面に密着した状態で吸熱する恒温冷媒である吸熱部材からなる吸熱部と、
    を備える第1カバー部と、
    前記ディスプレイ背面に取り付けられる弾性部材を備える第2カバー部と、
    を少なくとも有することを特徴とする保護カバー。
  10. タッチパネル式ディスプレイとコンピュータが一体となったタブレットコンピュータに取り付けられる保護カバーであって、
    載置されるタブレットコンピュータの底面に取り付けられ、圧縮弾性率が50〜500kPaである弾性部材からなり、前記弾性部材の上面面積よりも面積の広い開口を有する貫通孔を有する、額縁状の土台部と、
    前記土台部の上面から0.5mm〜5mmの高さ分突き出した状態で前記貫通孔に配置され、前記タブレットコンピュータの本体底面から前記発熱機器に密着した状態で吸熱する恒温冷媒である吸熱部材からなる吸熱部と、
    を備える第1カバー部と、
    着脱可能又は開閉可能な形態で、前記タッチパネル式ディスプレイを覆う弾性部材を備える第2カバー部を有し、
    前記第2カバー部は、着脱可能、もしくは、開閉可能な形態で取り付けられ、収納時や輸送時にタッチパネル式ディスプレイを保護する弾性部材を備えることを特徴とする保護カバー。
JP2012270444A 2012-12-11 2012-12-11 吸熱マット、保護カバー Active JP6205548B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012270444A JP6205548B2 (ja) 2012-12-11 2012-12-11 吸熱マット、保護カバー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012270444A JP6205548B2 (ja) 2012-12-11 2012-12-11 吸熱マット、保護カバー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014115885A JP2014115885A (ja) 2014-06-26
JP6205548B2 true JP6205548B2 (ja) 2017-10-04

Family

ID=51171799

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012270444A Active JP6205548B2 (ja) 2012-12-11 2012-12-11 吸熱マット、保護カバー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6205548B2 (ja)

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2869633B2 (ja) * 1996-05-02 1999-03-10 清二 市原 恒温冷媒及びその応用品
JPH10262719A (ja) * 1997-03-27 1998-10-06 Mitsubishi Electric Corp ノートパソコン収納ケース
JPH10290709A (ja) * 1997-04-18 1998-11-04 Swanee:Kk 電源を内蔵するパソコン用の鞄
JP2000347770A (ja) * 1999-06-04 2000-12-15 Asaba Seisakusho:Kk ノートパソコンの温度上昇抑制方法
JP2005147637A (ja) * 2003-11-20 2005-06-09 Seiji Ichihara 冷却シ−ト材
TW200523723A (en) * 2004-01-05 2005-07-16 Tamai Kasei Co Ltd Cooling pad
JP2007065851A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Interim Japan:Kk 通風隙間形成用シート
JP2009157411A (ja) * 2006-04-21 2009-07-16 Mochida Shoko Kk ノートパソコンの冷却方法
JP2008088223A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Seiji Ichihara 冷却体
JP2010014304A (ja) * 2008-07-02 2010-01-21 Nichiei Shutter Kk オイルミスト発生源を有する建物
JP2010257236A (ja) * 2009-04-24 2010-11-11 Sanwa Kk 冷却台
US20110005721A1 (en) * 2009-07-10 2011-01-13 Sam Sum Integrated cooling lapdesk without electronics

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014115885A (ja) 2014-06-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4498419B2 (ja) 電子機器
US8443874B2 (en) Heat dissipating structure and portable phone
JP4528590B2 (ja) 電子機器
JP4947428B2 (ja) 断熱シート及び筐体
JP6934093B1 (ja) 電子機器及び冷却モジュール
JP6885194B2 (ja) 電子機器
JP2011081437A (ja) 電子機器
JP6578616B1 (ja) 電子機器
JP2008198864A (ja) 電子機器および半導体パッケージ
US20230121174A1 (en) Electronic apparatus
JP4592495B2 (ja) 電子機器
JP2021061319A (ja) 電子機器、制御装置、制御方法及びプログラム
JP2010055642A (ja) 電子機器
JP6205548B2 (ja) 吸熱マット、保護カバー
TWI672582B (zh) 行動電子裝置之散熱緩衝導電複合成型結構(三)
JP2014216610A (ja) 放熱構造体及び電子機器
JP6135378B2 (ja) 電子機器
JP2010257236A (ja) 冷却台
KR20090079449A (ko) 전자모듈용 방열구조체 및 이를 구비한 전자기기
WO2020052028A1 (zh) 柔性电子装置
JP2013026229A (ja) 電子機器
JP3177917U (ja) 放熱保護カバー
JP6671023B2 (ja) 電子機器、電子機器の筐体、及び電子機器の筐体の補強部材
TWM307825U (en) Hard disk cushion sheath and electronic device having the same
JP6024978B2 (ja) 電子機器および電子部品収納ケース

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151209

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20151221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20160623

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170131

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170328

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170627

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170724

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6205548

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250