JP6205028B1 - 蒸発装置およびそれに用いる固定具 - Google Patents
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Abstract
【課題】発熱抵抗体の加熱室への適切な固定性を維持すること。【解決手段】 蒸着室10の中に長手を水平にして配置し、連続的に供給される帯状のフィルムに対して蒸着原料を蒸着させるための蒸発装置100であって、蒸着原料を溶融して蒸気を放散する横倒し姿勢の円筒基調の加熱室101と、加熱室101の軸に平行に配して加熱室101を外側から加熱する複数の棒状ヒータ131と、を有し、棒状ヒータ131は二本が組となり、その間に少なくとも二つの台座201が介在することにより棒状ヒータ131の平行配置が形成され、さらに、台座201を中心として円周方向に沿って対称に延伸した押さえ羽根202により、当該組の棒状ヒータ131の円周方向への離間を抑制しつつ、当該棒状ヒータ131を加熱室101側へ押さえつけ、棒状ヒータ131を位置決め包持した蒸発装置100。【選択図】図5
Description
本発明は、フィルムコンデンサ等を製造する際に用いる亜鉛等の蒸発装置に関し、特に、加熱源である棒状の発熱抵抗体の固定性を持続させる技術に関する。
従来、フィルムコンデンサを製造する際には、クーリングローラ自体またはクーリングローラに沿ってあてがわれた帯状のフィルムに対して、蒸発装置(エバポレータ)から亜鉛等の蒸着原料を放散して蒸着していた。
この蒸発装置は、大きく分け、ルツボを収容した横倒し姿勢の円筒基調の加熱室と、加熱室の軸に平行に配して加熱室を外側から加熱する10本〜16本程度の棒状またはコイル状の発熱抵抗体と、により構成される。ルツボの中の蒸着原料は発熱抵抗体からの熱により蒸発し、加熱室表面に設けられたマスク(スリット)を通過して、クーリングローラやフィルムに帯状に蒸着していく。
ここで、従来では、発熱抵抗体は、ネジ留めされるなどして加熱室に固定されていた。
しかしながら、従来の技術では以下の問題点があった。
加熱室は発熱抵抗体をネジ留め等して一体化するが、膨張率の違いや熱履歴に由来する歪み等よりネジが緩んだり外れたりしてしまい、発熱抵抗体がずれ、これに由来する温度ムラによりマスクに目詰まりが生じて品質劣化を招く、という問題点があった。
また、これを防ぐべくボルトを強く締めると、発熱抵抗体の外側にある碍子が加熱中に割れ、絶縁不良の原因となるといった問題も生じる。
また、加熱室は所定回数の使用により廃棄されるが、発熱抵抗体は寿命が長く、適宜繰り返し用いられる。しかしながら、例え同形の加熱室であっても実際は発熱抵抗体の加熱室への装着は、位置決めが難しく、作業(加熱室との一体化)を簡便におこないたい、という潜在的な要請もある。
加熱室は発熱抵抗体をネジ留め等して一体化するが、膨張率の違いや熱履歴に由来する歪み等よりネジが緩んだり外れたりしてしまい、発熱抵抗体がずれ、これに由来する温度ムラによりマスクに目詰まりが生じて品質劣化を招く、という問題点があった。
また、これを防ぐべくボルトを強く締めると、発熱抵抗体の外側にある碍子が加熱中に割れ、絶縁不良の原因となるといった問題も生じる。
また、加熱室は所定回数の使用により廃棄されるが、発熱抵抗体は寿命が長く、適宜繰り返し用いられる。しかしながら、例え同形の加熱室であっても実際は発熱抵抗体の加熱室への装着は、位置決めが難しく、作業(加熱室との一体化)を簡便におこないたい、という潜在的な要請もある。
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、発熱抵抗体の加熱室への適切な固定性を維持することを目的とする。
請求項1に記載の蒸発装置は、真空槽の中に長手を水平にして配置し、連続的に供給される帯状のフィルムその他の蒸着対象に対して亜鉛その他の蒸着原料を蒸着させるための蒸発装置であって、蒸着原料を溶融して蒸気を放散する横倒し姿勢の円筒基調の加熱室と、加熱室外側に加熱室の軸に平行に配して加熱室を加熱する複数の発熱抵抗体と、を有し、発熱抵抗体は二本が組となり、その間に、加熱室外側に立設する少なくとも二つの台座体が介在することにより発熱抵抗体の平行配置が形成され、さらに、台座体を中心として円筒の円周方向に沿って対称に延伸した押さえ体により、当該組の発熱抵抗体の円周方向への離間を抑制しつつ、同発熱抵抗体を加熱室側へ押さえつけ、発熱抵抗体を位置決め包持したことを特徴とする。
すなわち、請求項1に係る発明は、スペーサである台座体を間にかませつつ上からの押さえ体により、発熱抵抗体の平行配置および離間抑制、加熱室側へ向けた保持を実現し、これにより、発熱抵抗体の加熱室への適切な固定性を維持することが可能となる。
なお、蒸着対象は、フィルムに限らずクーリングローラおよびその上に連続形成された積層体である場合もある。蒸着原料も、亜鉛の他、例えば、マグネシウムやリチウムを挙げることができる。
加熱室には、フィルムやクーリングローラに対峙する側にマスクないしスリットが適宜形成されている。また、加熱室は、蒸着原料の放散に適するように、適宜、マスク部分が円筒側周から立ち上がって形成されていてもよい。
発熱抵抗体は、電熱棒とその周囲の碍子とにより構成される。外形は通常円柱形である。なお、電熱棒は加熱室端部でU字に折り曲げられることもあるが、この場合、二本の発熱抵抗体と数えるものとする。すなわち、円周方向に数えられる数を本数とするものとする。
台座体の立設態様は溶接であっても、係合・嵌合であってもよく、台座体が加熱室外側に安定的に固定されるのであれば特に限定されない。
押さえ体は、発熱抵抗体を包持するのであれば、板体であっても、棒体であってもよく、特に限定されない。
加熱室には、フィルムやクーリングローラに対峙する側にマスクないしスリットが適宜形成されている。また、加熱室は、蒸着原料の放散に適するように、適宜、マスク部分が円筒側周から立ち上がって形成されていてもよい。
発熱抵抗体は、電熱棒とその周囲の碍子とにより構成される。外形は通常円柱形である。なお、電熱棒は加熱室端部でU字に折り曲げられることもあるが、この場合、二本の発熱抵抗体と数えるものとする。すなわち、円周方向に数えられる数を本数とするものとする。
台座体の立設態様は溶接であっても、係合・嵌合であってもよく、台座体が加熱室外側に安定的に固定されるのであれば特に限定されない。
押さえ体は、発熱抵抗体を包持するのであれば、板体であっても、棒体であってもよく、特に限定されない。
請求項2に記載の蒸発装置は、請求項1に記載の蒸発装置において、台座体は、押さえ体を差し込む差込溝が切られており、押さえ体は、短冊状の平板の両端が発熱抵抗体の離間を抑制すべく所定の曲率にて対称に曲げられ、中央が前記差し込み溝に差し込まれた∩字部と、∩字部を弾性力により加熱室側へ押しやる弾性力付加部と、を有することを特徴とする。
すなわち、請求項2に係る発明は簡便な構成にて、安定的な固定性を確保することができる。弾性力を用いるので、碍子等に過剰な負荷をかけず好適な押圧力にて安定的な固定性が確保される。
差込溝は、軸に平行に入れられた切れ込みとするのが好ましい。水平な切れ込みとする他、例えば、山折りのような切れ込みとして、∩字部による発熱抵抗体に対する押さえつけ力や離間抑制力を付与するようにしてもよい。
短冊状とは、∩字部を形成する部分の形状を示すものであり、全体としては別の形状であってもよい。例えば、凸字状の形状であって、突き出た部分が弾性力付加部や差込溝への差し込み場所として機能し、それ以外が∩字部を形成する態様であっても良い。
曲率は、一定でなく、先にいくほど曲がりが強くなる態様であっても良い。このような形状とすることにより、離間が抑制され、包持力も高まる。
弾性力付加部は、特に限定されないが、例えば、上述のように凸字状の突き出た部分を用いて差込溝上空から押しあたり弾性力を付加するようにしても良いし、差込溝の幅を広くとり、差込溝内で∩字部上部と差込溝上壁との間に介在させる波板とすることもできる。
短冊状とは、∩字部を形成する部分の形状を示すものであり、全体としては別の形状であってもよい。例えば、凸字状の形状であって、突き出た部分が弾性力付加部や差込溝への差し込み場所として機能し、それ以外が∩字部を形成する態様であっても良い。
曲率は、一定でなく、先にいくほど曲がりが強くなる態様であっても良い。このような形状とすることにより、離間が抑制され、包持力も高まる。
弾性力付加部は、特に限定されないが、例えば、上述のように凸字状の突き出た部分を用いて差込溝上空から押しあたり弾性力を付加するようにしても良いし、差込溝の幅を広くとり、差込溝内で∩字部上部と差込溝上壁との間に介在させる波板とすることもできる。
請求項3に記載の発熱抵抗体固定具は、亜鉛その他の蒸着原料を溶融して蒸気を放散する横倒し姿勢の円筒基調の加熱室と、加熱室の軸に平行に配して加熱室を外側から加熱する複数の発熱抵抗体と、を有する蒸発装置に関し、当該蒸発装置に用いる発熱抵抗体固定具であって、発熱抵抗体が二本で組となって平行配置されるべく、当該二本の間の少なくとも二箇所に介在してそれぞれが両方の発熱抵抗体に外接する台座体と、それぞれの台座体を中心として円筒の円周方向に沿って対称に延伸する押さえ体であって、当該組の発熱抵抗体の円周方向への離間を抑制しつつ、同発熱抵抗体を加熱室側へ押さえつけ、発熱抵抗体を位置決め包持する押さえ体と、を具備したことを特徴とする。
すなわち、請求項3に係る発明は、スペーサである台座体を間にかませつつ上からの押さえ体により、発熱抵抗体の平行配置および離間抑制、加熱室側に向けた保持を実現し、これにより、発熱抵抗体の加熱室への適切な固定性を維持することが可能となる。
請求項4に記載の発熱抵抗体固定具は、請求項3に記載の発熱抵抗体固定具において、台座体は、押さえ体を差し込む差込溝が切られており、押さえ体は、短冊状の平板の両端が発熱抵抗体の離間を抑制すべく所定の曲率にて対称に曲げられ、中央が前記差し込み溝に差し込まれた∩字部と、∩字部を弾性力により加熱室側へ押しやる弾性力付加部と、を有することを特徴とする。
すなわち、請求項4に係る発明は簡便な構成で、安定的な固定性を確保することができる。弾性力を用いるので、碍子等に過剰な負荷をかけず好適な押圧力にて安定的な固定性が確保される。
本発明によれば、発熱抵抗体の加熱室への適切な固定性を維持することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。ここでは、フィルムコンデンサ用の亜鉛蒸着フィルムを製造する真空蒸着装置に備わる蒸発装置について説明する。図1は、本発明の蒸発装置を備えた真空蒸着装置の模式図である。図2は、本発明の蒸発装置の斜視図である。図3は、本発明の蒸発装置の断面図である。図4は、本発明の固定具の斜視図である。図5は、本発明の固定具を中心とした蒸発装置の部分拡大図である。
真空蒸着装置1は、蒸着室10のなかに、巻出体20と、クーリングロール30と、巻取部40と、アルミ蒸発源50と、蒸発装置100と、備え、これらを主要な構成としている。
蒸着室10は、図示しない脱気装置により所定の真空度まで室内の脱気がおこなわれる真空槽である。
巻出体20は、所定の誘電率を有するコンデンサ用の幅広フィルムを巻き付けてあり、一定の供給速度となるようにフィルムを連続的に繰り出す。
巻取部40は、亜鉛が蒸着されたフィルムを順次巻き取る。巻取速度はフィルム供給速度と同速とし、蒸着フィルムにたわみが発生しないようにしている。なお、蒸着終了後、蒸着フィルムは後工程でコンデンサに適宜加工される。
クーリングロール30は所定径、所定軸長の金属円柱であって、巻出体20から繰り出されたフィルムをフィルム幅方向がクーリングロール30の軸方向となるようにして所定の中心角分を巻き付ける冷却体である。この巻き付いた接触部分に亜鉛蒸気が吹きあたり、クーリングロール30の裏あてによりフィルムが冷やされて金属が凝結する。すなわち、亜鉛がフィルムに蒸着していく。
アルミ蒸発源50は、亜鉛蒸着を良好にするための前処理として蒸発装置100の直近上流に配する。これにより、フィルムに亜鉛の蒸着核としてアルミニウムが蒸着する。
蒸発装置100は、クーリングロール30の下方にその長手方向がクーリングロール30の軸方向と一致するように配置される。すなわち、蒸発装置100は、クーリングロール30と一定間隔を保ちつつ下方に配置される。そして、加熱室101と、ヒータ102と、を主要な構成としている。
加熱室101は、蒸着原料である亜鉛を入れたルツボ111を収容した、横倒し姿勢の円筒基調の形状である。ただし、上方の側面に軸に平行に切り欠いた位置から上方に立ち上がり形成された角筒様の取付口121が設けられており、取付口121の上面は水平に広がる返し122が長手左右に形成されている。
マスク141は、返し122と同じ幅であって取付口121を塞ぐ長方形基調の鋼板である。ただし、下面には取付口121に差し込み嵌合する長手の2本の脚142が備わる。脚142外側は取付口121内側と面接触をする関係にあり、取付口121外側からの加熱を脚142も享受する。また、マスク141左右長手の片、すなわち返し122に対応する縁片部145の下には炭素繊維からなるシート状のガスケットGを挟み、縁片部145と返し122とがボルト留めまたは金具などにより結合される。この構造によりマスク141の接触部分の気密性が良好に保たれ、取付口121への取付作業性も優れる。
また、マスク141中央には孔143が所定間隔で一列に長手方向に配され、スリット144を形成している。亜鉛蒸気はスリット144から放散され、上方のフィルムに蒸着していく。
一方、加熱室101の外周にはヒータ102が固定具200により固定され、ヒータ102によって加熱室101が加熱される。詳細には、加熱室101の長手方向(円筒基調である筐体の軸方向)に平行に12本の棒状ヒータ131が配されている。棒状ヒータ131は発熱抵抗体すなわち電流により発熱する金属棒であって、碍子により被覆されている。
ただし、棒状ヒータ131は、端部でU字状に折り曲げられ、二本1組となっており、さらに隣の組と同一回路、すなわち、直列接続するようにしている。なお、本実施の形態では、下8本が第1系統、取付口121近傍に配される上4本が第2系統として、別の組(別回路)としている。
次に、棒状ヒータ131を加熱室101に固定する固定具200について説明する。固定具200は、台座201と押さえ羽根202とにより構成される。
前述したように、棒状ヒータ131は組となっているが(全部で6組)、各組の棒状ヒータ131の間にはそれぞれ3箇所、同形の台座201が介在する。この台座201は、加熱室101の外壁に固着され、軸に平行に一直線上に並ぶ。台座201の外形は略直方体であって、幅方向の両面それぞれは棒状ヒータ131が当接する。この位置関係であるので、組の棒状ヒータ131は、互いに平行となり、かつ、加熱室101の軸に対しても平行となる。また、台座201には、図示したように上部に軸方向に所定深さまで溝211が切ってあり、押さえ羽根202が差し込まれる。なお、この溝211の下面は、棒状ヒータ131の上面より若干低い位置とする。次に説明するように、弾性力により固定具200の包持性を高めるためである。
押さえ羽根202は、所定厚みの凸形の鋼板から切り出されて形成されている。凸の突き出した部分は折り上げられ、残った短冊状部分は両端が所定の曲率にて対称に曲げ下げられ∩字部221を形成する。また、折り上げ部分には、略L字に曲げられたやや薄手の金属板が溶着されており板バネ部222を形成する。
∩字部221の中央が台座201の溝211に差し込まれることにより、∩字部221の両端が加熱室101の円周方向にそって対称に配向し、端部が下側に曲がっていることも伴って、棒状ヒータ131二本を台座201側に寄せるようにして抱え込むこととなる(台座201と棒状ヒータ131との当接性が高まる)。
また、板バネ部222先端が台座201の上面にあたることにより、その形状由来のバネ力が発生し∩字部221を加熱室101側に適度に押さえつける。
すなわち、押さえ羽根202により、組の棒状ヒータ131を適正に位置決め包持する。また、加熱により加熱室101や棒状ヒータ131が膨脹しても(膨脹に差があったとしても)、バネ力によりその固定性や包持性は維持される。蒸発装置100では、棒状ヒータ131の位置ずれ、特に、加熱室101から径方向への浮きは、例え数mmであっても加熱室101内の温度分布に影響を与え、マスク141の目詰まりの原因となるが、蒸発装置100では、安定的な固定が維持され、結果として蒸着品質の信頼性が維持される。
また、板バネ部222先端が台座201の上面にあたることにより、その形状由来のバネ力が発生し∩字部221を加熱室101側に適度に押さえつける。
すなわち、押さえ羽根202により、組の棒状ヒータ131を適正に位置決め包持する。また、加熱により加熱室101や棒状ヒータ131が膨脹しても(膨脹に差があったとしても)、バネ力によりその固定性や包持性は維持される。蒸発装置100では、棒状ヒータ131の位置ずれ、特に、加熱室101から径方向への浮きは、例え数mmであっても加熱室101内の温度分布に影響を与え、マスク141の目詰まりの原因となるが、蒸発装置100では、安定的な固定が維持され、結果として蒸着品質の信頼性が維持される。
なお、棒状ヒータ131の各組における3つの台座と押さえ羽根は同形であるが、本実施の形態では、棒状ヒータ131は上4本と下8本は別系統であり、別系統では棒状ヒータ131の間隔が若干異なる(図3参照)。したがって、別系統の組と比較した場合、台座の幅や∩字部の幅は異なるものとなることを妨げない。
なお、加熱室101はいわば消耗品であって、棒状ヒータ131は加熱室101から取り外して再利用されるが、従来では新たな加熱室が前の加熱室と同形でない場合など、基準がなく取り付けや位置決めが必ずしも一定していなかったところ、本発明の場合は、固定具200により、簡便かつ十全な取り付けが可能となる。
なお、本発明は、上記の態様に限定されない。例えば、台座201は、組の棒状ヒータ131に対して3個としたが、平行を保つのであれば2個であってもよい。
また、図6に示した様に、板バネ部222も、凸の突きだし部分を鋭角となるまで折り返し、溝211の中でバネ力を発揮させるようにしてもよい(図6a)。別途湾曲したU字板の片端を∩字部に溶着させるなどしてもよい(図6b)。この他、溝211を水平一文字に切り欠くことにかえ、軸方向に平行に山状に切り欠いて、ある程度弾性力のある薄さとした板体を挿入し、その包持性を高めるようにしてもよい(図6c)。
本発明は、フィルムコンデンサ用のエバポレータに適用するだけでなく、真空槽等の中で長手を水平にして配置し、棒状や柱状のヒータを側周面に軸に沿って配置して内部を加熱し、真空槽内の原料を蒸発させる筒基調の蒸発装置に適宜利用することができる。
1 真空蒸着装置
10 蒸着室
20 巻出体
30 クーリングロール
40 巻取部
50 アルミ蒸発源
100 蒸発装置
101 加熱室
102 ヒータ
111 ルツボ
121 取付口
122 返し
131 棒状ヒータ
141 マスク
142 脚
143 孔
144 スリット
145 縁片部
200 固定具
201 台座
202 押さえ羽根
211 溝
221 ∩字部
222 板バネ部
10 蒸着室
20 巻出体
30 クーリングロール
40 巻取部
50 アルミ蒸発源
100 蒸発装置
101 加熱室
102 ヒータ
111 ルツボ
121 取付口
122 返し
131 棒状ヒータ
141 マスク
142 脚
143 孔
144 スリット
145 縁片部
200 固定具
201 台座
202 押さえ羽根
211 溝
221 ∩字部
222 板バネ部
Claims (4)
- 真空槽の中に長手を水平にして配置し、連続的に供給される帯状のフィルムその他の蒸着対象に対して亜鉛その他の蒸着原料を蒸着させるための蒸発装置であって、
蒸着原料を溶融して蒸気を放散する横倒し姿勢の円筒基調の加熱室と、
加熱室の軸に平行に配して加熱室を外側から加熱する複数の発熱抵抗体と、
を有し、
発熱抵抗体は二本が組となり、その間に、加熱室外側に立設する少なくとも二つの台座体が介在することにより発熱抵抗体の平行配置が形成され、
さらに、台座体を中心として円筒の円周方向に沿って対称に延伸した押さえ体により、当該組の発熱抵抗体の円周方向への離間を抑制しつつ、同発熱抵抗体を加熱室側へ押さえつけ、発熱抵抗体を位置決め包持したことを特徴とする蒸発装置。 - 台座体は、押さえ体を差し込む差込溝が切られており、
押さえ体は、
短冊状の平板の両端が発熱抵抗体の離間を抑制すべく所定の曲率にて対称に曲げられ、中央が前記差し込み溝に差し込まれた∩字部と、
∩字部を弾性力により加熱室側へ押しやる弾性力付加部と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の蒸発装置。 - 亜鉛その他の蒸着原料を溶融して蒸気を放散する横倒し姿勢の円筒基調の加熱室と、加熱室の軸に平行に配して加熱室を外側から加熱する複数の発熱抵抗体と、を有する蒸発装置に関し、当該蒸発装置に用いる発熱抵抗体固定具であって、
発熱抵抗体が二本で組となって平行配置されるべく、当該二本の間の少なくとも二箇所に介在してそれぞれが両方の発熱抵抗体に外接する台座体と、
それぞれの台座体を中心として円筒の円周方向に沿って対称に延伸する押さえ体であって、当該組の発熱抵抗体の円周方向への離間を抑制しつつ、同発熱抵抗体を加熱室側へ押さえつけ、発熱抵抗体を位置決め包持する押さえ体と、
を具備したことを特徴とする発熱抵抗体固定具。 - 台座体は、押さえ体を差し込む差込溝が切られており、
押さえ体は、
短冊状の平板の両端が発熱抵抗体の離間を抑制すべく所定の曲率にて対称に曲げられ、中央が前記差し込み溝に差し込まれた∩字部と、
∩字部を弾性力により加熱室側へ押しやる弾性力付加部と、
を有することを特徴とする請求項3に記載の発熱抵抗体固定具。
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