JP6451148B2 - 内燃機関用のスパークプラグ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、中心電極の外周面に対向するように配された環状の接地電極を有する、内燃機関用のスパークプラグ及びその製造方法に関する。
自動車やコージェネレーション等の内燃機関に用いられるスパークプラグとして、中心電極の外周面に対向するように配された環状の接地電極を有するものが開示されている(特許文献1)。特許文献1に開示されたスパークプラグにおいては、接地電極が、ハウジングの先端部におけるかしめ部によって外周からかしめられることによって、ハウジングに固定されている。そして、中心電極の外周面と、環状の接地電極の内周面との間に火花放電ギャップが形成される。
特許第5075127号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されたスパークプラグにおいては、接地電極が、ハウジングの内側にかしめられた構造であり、接地電極はその外周においてハウジングと接触している。そのため、火花放電ギャップに面する接地電極の内周面から、ハウジングへの放熱経路が長くなりやすく、接地電極の温度上昇を招きやすい。接地電極の温度が上昇すると、火花放電ギャップ部の電極材の消耗量が増大し、火花放電ギャップの拡大が加速する。したがって、プラグの寿命を決める火花放電ギャップ距離へ達する時間が短くなり、長寿命のスパークプラグを得難いという問題がある。
また、接地電極がハウジングの内側に配されており、火花放電ギャップもハウジングの先端よりも基端側に配されている。そのため、火花放電ギャップにおいて生じた放電による火炎が成長し難いという問題、すなわち冷損が大きくなりやすいという問題があり、着火性の観点においても不利であるといえる。
さらに、特許文献1に開示されたスパークプラグにおいては、接地電極が、ハウジングの内側にかしめられた構造であり、接地電極の位置調整が困難であり、火花放電ギャップの調整がしにくいという問題がある。すなわち、中心電極の外周面と接地電極の内周面との間の火花放電ギャップを正確に形成するためには、中心電極に対する接地電極の相対位置の正確性が要求される。ところが、ハウジング等の各部品の寸法バラツキや、組付けバラツキがあると、ハウジングに対する所定の位置に接地電極を正確に配置しただけでは、所望の火花放電ギャップを形成することができない。それゆえ、中心電極に対する接地電極の位置調整を行う必要があるが、上述のようにハウジングのかしめ部の径方向内側に接地電極を挿入する構造においては、各部品の寸法バラツキや組み付けバラツキが大きい場合において、プラグ径方向に接地電極を移動することが制限され、正確なギャップ調整が困難である。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、長寿命であり、着火性を向上しやすく、かつ火花放電ギャップの調整がしやすい、内燃機関用のスパークプラグ及びその製造方法を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、筒状のハウジングと、
該ハウジングの内側に保持された筒状の絶縁碍子と、
該絶縁碍子の内側に保持されると共に、該絶縁碍子の先端側に突出した中心電極と、
上記ハウジングの先端側に固定される環状の接地電極と、を有し、
上記ハウジングは、該ハウジングの先端部に、他の部位よりも内径が小さい縮径部を有し、
上記接地電極は、上記縮径部の先端面上に突出するように配置されると共に、上記接地電極の内周面が上記中心電極の外周面に対向するように配置され、
上記接地電極の外径は、上記縮径部の先端面の外径よりも小さく、
また、上記縮径部は、上記絶縁碍子の先端よりも先端側に設けてある、ことを特徴とする内燃機関用のスパークプラグにある。
本発明の他の態様は、上記内燃機関用のスパークプラグを製造する方法であって、
上記絶縁碍子と上記中心電極との組立体を、上記中心電極が上記縮径部の内側を挿通するように、上記ハウジングの内側に組み付ける組付工程と、
該組付工程の後に、上記接地電極を上記ハウジングの上記縮径部に接合する接合工程とを有し、
上記接合工程において、上記接地電極と上記中心電極との間の火花放電ギャップの調整を行うことを特徴とする内燃機関用のスパークプラグの製造方法にある。
上記スパークプラグにおいては、接地電極の外径は、ハウジングの縮径部の先端面の外径よりも小さく、接地電極がハウジングの縮径部の先端面に接合されているため、接地電極とハウジングとは、プラグ軸方向において互いに対向して接触することとなる。これにより、接地電極とハウジングとの接触面積を大きく確保でき、かつ火花放電ギャップに面する接地電極の内周面からハウジングへの放熱経路を短くできる。それゆえ、燃焼に晒され高温になった接地電極から、エンジンヘッド等に取り付けられたハウジングへ効率よく放熱することが可能となり、接地電極の温度上昇を抑制することができる。したがって、接地電極の温度上昇を抑制することで、接地電極の内周面の電極消耗を抑制することができ、火花放電ギャップの拡大を遅らせることができる。すなわち、スパークプラグの長寿命化が可能となる。
また、接地電極がハウジングの先端面から突出しているため、火花放電ギャップもハウジングの先端よりも先端側に配されることとなる。そのため、火花放電ギャップにおける放電によって生じた火炎が成長する際、火炎がハウジングに接触することで熱を奪われ、火炎の成長を妨げられることを抑制することができる。すなわち冷損を抑制することで、火炎成長が妨げられることなく促進され、着火性を向上させることができる。
上記スパークプラグにおいては、中心電極の外周面に対向する環状の接地電極が、ハウジングにおける縮径部の先端面に接合されている。それゆえ、接地電極をハウジングに接合する際に、中心電極との位置関係を調整しやすい。すなわち、接地電極をハウジングに接合する際に、各部品の寸法バラツキや組み付けバラツキが大きい場合においても、接地電極を縮径部の先端面に沿って移動させながら、中心電極に対する相対位置を調整することができる。その結果、中心電極と接地電極との間の火花放電ギャップを容易に調整することができる。
また、上記内燃機関用のスパークプラグの製造方法においては、上記接合工程において、接地電極と中心電極との間の火花放電ギャップの調整を行う。それゆえ、接地電極をハウジングの縮径部に接合した時点で、接地電極と中心電極との間の火花放電ギャップの調整を完了することができる。これにより、容易かつ正確に、火花放電ギャップの調整を行うことができる。
以上のごとく、本発明によれば、長寿命であり、着火性を向上しやすく、かつ火花放電ギャップの調整がしやすい、内燃機関用のスパークプラグ及びその製造方法を提供することができる。
実施例1における、スパークプラグの先端部付近の断面斜視図。 実施例1における、スパークプラグのプラグ中心を通る断面による断面図。 実施例1における、先端側から見たスパークプラグの平面図。 実施例1における、スパークプラグの先端部付近の断面図。 実施例1における、(A)接地電極の平面図、(B)(A)のVb−Vb線矢視断面図。 実施例1における、接地電極を接合する前のスパークプラグの先端部付近の断面図。 実施例2における、接地電極の平面図。 実施例2における、他の接地電極の平面図。
上記スパークプラグは、例えば、自動車、コージェネレーション等の内燃機関における着火手段として用いることができる。
上記内燃機関用のスパークプラグにおいて、燃焼室へ挿入される側を先端側、その反対側を基端側とする。
また、本明細書において、プラグ軸方向とは、スパークプラグの軸方向を意味し、プラグ径方向とは、スパークプラグの径方向を意味し、プラグ周方向とは、スパークプラグの周方向を意味する。
(実施例1)
上記内燃機関用のスパークプラグ及びその製造方法の実施例につき、図1〜図6を用いて説明する。
本例のスパークプラグ1は、図1〜図4に示すごとく、筒状のハウジング2と、ハウジング2の内側に保持された筒状の絶縁碍子3と、絶縁碍子3の内側に保持されると共に、絶縁碍子3の先端側に突出した中心電極4と、ハウジング2の先端側に固定される環状の接地電極5と、を有する。
ハウジング2は、ハウジング2の先端部に、他の部位よりも内径D4が小さい縮径部21を有する。
本例において、中心電極4は略円柱形状を有し、略円筒形状のハウジング2、略円筒形状の絶縁碍子3、及び略円筒形状の接地電極5と、同軸状に配されている。
ここで、ハウジング2の縮径部21の先端面211とは、ハウジング2のうちプラグ軸方向の最も先端側に位置する面を示す。
図1に示すとおり、ハウジング2の先端面211は、プラグ軸方向に対して直交する平坦面となっている。また、接地電極5の基端面52及び先端面53も、平坦面となっている。そして、接地電極5の基端面52とハウジング2の縮径部21の先端面211とを面接触させた状態で、接地電極5がハウジング2に接合されている。
接地電極5は、ハウジング2の縮径部21の先端面211上に突出するように配置され、且つ、接地電極5の内周面51が中心電極4の外周面41に対向するように配置される。
この接地電極5は、図4に示すように、その外径D1がハウジング2の縮径部21の先端面211の外径D0よりも小さい。外径D1は5mm〜10mm、外径D0は12mm〜22mmであり、より好ましくは外径D1は5mm〜7mm、外径D0は14mm〜22mmである。
このように、外径D0よりも小さい外径D1を有する接地電極4は、ハウジング2の縮径部21の先端面211に接合されているため、接地電極4とハウジング2とは、プラグ軸方向において互いに対向して接触することとなる。これにより、火花放電ギャップに面する接地電極5の内周面51からハウジング2への放熱経路を短くしやすくなり、接地電極5の温度上昇を抑制することができる。
また、接地電極5は、ハウジング2の縮径部21の先端面211上に突出するように配置され、且つ、内周面51が中心電極4の外周面41に対向するように配置される。そのため、火花放電ギャップにおける放電によって生じた火炎の成長方向にハウジング2が位置しないため、火炎の成長がハウジング2で妨げられることを抑制することができる。すなわち火炎がハウジング2に接触して熱が奪われる冷損を抑制することができ、着火性を向上させることができる。
図4に示すごとく、接地電極5は、その先端面53が中心電極4の先端面43よりも先端側に配置されることが好ましい。特に、その位置関係は、接地電極5の先端面53が、中心電極4の先端面43よりも0.1mm〜0.3mm先端側に配置され、且つ、縮径部21の先端面211から0.8mm〜3mm先端側に配置されていることが好ましい。したがって、図4における中心電極4の先端面43と接地電極5の先端面53との間のプラグ軸方向の位置の差hは0.1mm〜0.3mmの範囲となり、接地電極5のプラグ軸方向の高さHは0.8mm〜3mmの範囲となることが好ましい。
これにより、中心電極4の外周面41の近傍の電界強度を効果的に強くすることができる。すなわち、接地電極5と中心電極4との間に電圧を印加したとき、接地電極5と中心電極4との間の火花放電ギャップにおいて電界が形成されるが、接地電極5が中心電極4よりも先端側に突出していることにより、中心電極4の外周面41には電界が集中しやすくなる。これにより、中心電極4から電子が放出されやすくなり、放電に必要な要求電圧を低減することができる。
接地電極5の高さHは、0.8mm以上とすることにより、中心電極4の外周面41における電界集中効果を高くすることができる。また、接地電極5の内周面51の耐消耗性を確保し、スパークプラグ1の寿命を長くすることができる。一方、高さHを3mm以下とすることにより、火花放電ギャップの基端部付近において火花放電が生じたときでも、冷損によって失火することを抑制し、着火性を確保することができるため好ましい。また、ハウジング2の内部空間13には、火花放電ギャップを介してガスが出入りすることとなるが、上記高さHが3mm以下であれば、ハウジング2の内部空間13へのガスの円滑な出入りを確保することができる。その結果、火花放電ギャップへのガスの導入が充分に行われ、着火性を確保することができる。
接地電極5は、その内径D3がハウジング2の縮径部21の内径D4よりも小さく、本例では、内径D3を2.8mm〜3.4mm、内径D4を3.6mm〜4.0mmとする。これにより、接地電極5をプラグ径方向に移動させながら火花放電ギャップの調整を容易に行うことができる。特に、接地電極5の内周面51と縮径部21の内周端縁212との関係において、各部品の寸法バラツキや組み付けバラツキが生じた場合においても、縮径部21の内周端縁212が、接地電極5の内周面51より径方向内側に位置することを防止できる。そして、接地電極5の内周面51は、全周にわたって、ハウジング2の縮径部21の内周端縁212よりも内側に突出することとなり、均一な火花放電ギャップを形成できる。すなわち、図1、図4に示すように、プラグ中心軸を含む断面において、スパークプラグ1を見た際、接地電極5の内周面51は、中心電極4の外周面41に平行に配置された状態で対向しており、両者の間には、図3に示すごとく、プラグ周方向の全周にわたって火花放電ギャップが形成され、安定した火花放電を実現できる。
図4、図5に示すごとく、接地電極5は、環状の電極母材54と、電極母材54の内周面に設けた貴金属層55とを有する。例えば、電極母材54は、ニッケル(Ni)基合金からなり、貴金属層55は、白金(Pt)、イリジウム(Ir)などの単体、もしくはこれらの合金からなる。そして、貴金属層55は、電極母材54に拡散接合されている。また、貴金属層55の厚みは、例えば0.1mm〜0.5mm程度とすることができる。接地電極5は、電極母材54と貴金属層55とを有することにより、接地電極5の耐消耗性を向上させて、スパークプラグ1の長寿命化を効果的に図ることができる。また、貴金属層55は電極母材54に溶接接合、拡散接合などで接合されるが、拡散接合されていることが好ましく、電極母材54に対する貴金属層55の密着強度を向上させることができると共に、貴金属層55から電極母材54への放熱性を向上させることができる。その結果、さらなるスパークプラグ1の長寿命化を図ることができる。
図1、図2に示すごとく、ハウジング2は、スパークプラグ1を内燃機関に取り付けるための取付ネジ部22を有し、例えばFe基合金かならなる。
また、絶縁碍子3は、外周側に設けられた被係止段部31を、ハウジング2の内周面に設けられた係止段部23に、プラグ軸方向に係止させた状態で、ハウジング2内に保持されている。絶縁碍子3の被係止段部31とハウジング2の係止段部23との間には、環状のパッキン11が介在している。
次に、本例のスパークプラグ1の製造方法について説明する。この製造方法は、以下の組付工程と接合工程とを有する。
組付工程は、図6に示すごとく、絶縁碍子3と中心電極4との組立体を、中心電極4が縮径部21の内側を挿通するように、ハウジング2の内側に組み付ける工程である。
接合工程は、上記組付工程の後に、図4に示すごとく、接地電極5をハウジング2の縮径部21に接合する工程である。
そして、接合工程において、接地電極5と中心電極4との間の火花放電ギャップの調整を行う。
なお、接合工程においては、図5に示す円環状の接地電極5を、その内周側に中心電極4が配置されるような状態で、ハウジング2の縮径部21の先端面211に載置する。そして、接地電極5を、ハウジング2の先端面211上において、プラグ径方向にスライドさせつつ、中心電極4との間の相対位置を調整しながら位置決めを行う。つまり、中心電極4の外周面41と接地電極5の内周面51との間の火花放電ギャップが、所望の大きさとなるように調整する。換言すると、火花放電ギャップがプラグ周方向の全周にわたって均一になるように、接地電極5を移動させながら位置決めする。ここで、ハウジング2の先端面211が、プラグ軸方向に対して直交する平坦面であると、接地電極5の位置決めが正確に実施できる。このようにして接地電極5の位置を正確な位置に合わせた状態で、接地電極5をハウジング2に溶接する。溶接に当たっては、例えば、抵抗溶接、レーザー溶接を用いることができる。また、溶接は、接地電極5の基端面52の外周端縁とハウジング2の先端面211との間において、プラグ周方向の全周にわたって行うことができる。
以上により、中心電極4の外周面41と接地電極5の内周面51との間に火花放電ギャップを正確に形成した状態で、図1〜図4に示すようなスパークプラグ1を得ることができる。
また、スパークプラグ1を製造する際には、接合工程において、接地電極5と中心電極4との間の火花放電ギャップの調整を行う。それゆえ、接地電極5をハウジング2の縮径部21に接合した時点で、接地電極5と中心電極4との間の火花放電ギャップの調整を完了することができる。これにより、容易かつ正確に、火花放電ギャップの調整を行うことができる。
接地電極5の高さH(中心電極4の先端面43から接地電極5の先端面53までのプラグ軸方向距離)は、0.8mm以上とすることにより、中心電極4の外周面41における電界集中効果を高くすることができる。また、接地電極5の内周面51の耐消耗性を確保し、スパークプラグ1の寿命を長くすることができる。一方、高さHを3mm以下とすることにより、火花放電ギャップの基端部付近において火花放電が生じたときでも、冷損によって失火することを抑制しやすく、着火性を確保することができる。また、ハウジング2の内部空間13には、火花放電ギャップを介してガスが出入りすることとなるが、上記高さHが3mm以下であれば、ハウジング2の内部空間13へのガスの円滑な出入りを確保することができる。その結果、火花放電ギャップへのガスの導入が充分に行われ、着火性を確保することができる。
上述した接地電極5の高さHが中心電極4の外周面41における電界集中効果に及ぼす影響を確認するため、以下の電界解析を行った。すなわち、図4に示すように、接地電極5の先端面53のハウジング2の縮径部21の先端面211からの高さHを種々変更した試料を作製し、高さHと電界集中効果との関係につき、電界解析を行った。
この電界解析に用いたスパークプラグ1の試料は、中心電極4の直径を2.4mmとし、接地電極5の内径D3を3.1mmとした。そして、上記高さHを0.3mmに保った状態で、接地電極5の高さHを徐々に変化させた。
このようなスパークプラグ1の試料を用いて、中心電極4に12kVの電圧を印加して、火花放電ギャップにおける電界解析を行った。その結果、高さHが0.8mm未満のときは、中心電極4の外周面41における電界強度は、高さHが小さいほど低くなるが、0.8mm以上とすることにより、プラグ軸方向における火花放電ギャップの中央部付近の電界強度は高い値にて飽和した。つまり、高さH≧0.8mmであれば、充分な電界集中効果が得られ、要求電圧を低減することができると考えられる。
また、接地電極5の高さHと着火性との関係についての評価も行った。試験に用いたスパークプラグ1は、中心電極4の直径を2.4mmとし、接地電極5の内径D3を3.1mmとした。そして、上記寸法hを0.3mmに保った状態で、接地電極5の高さHを
1.0mm、 1.5mm、 2.0mm、 2.5mm、 3.0mm、 3.5mm、 4.0mm、4.2mm、 4.5mmとしたスパークプラグの試料を用意した。
そして、それぞれの試料を16気筒100Lのコジェネエンジンに取り付け、ストイキにて、定格低回転(たとえば2000rpm)においてエンジンを運転した。この運転中に、エンジンの燃焼変動率(COV)を測定し、燃焼変動率が3%以下に抑えられている否かを評価した。その結果、接地電極5の高さHが3mm以下の試料を用いた場合においては、燃焼変動率は充分に抑制されていた。この結果から、接地電極5の高さHを3mm以下とすることにより、充分に安定した着火性を得ることができると考えられる。
したがって、高さHが0.8mm〜3mmであることにより、要求電圧を低減すると共に、スパークプラグ1の寿命を充分に確保し、かつ、着火性を向上させることができる。
以上のごとく、本例によれば、長寿命であり、着火性を向上しやすく、かつ火花放電ギャップの調整がしやすい、内燃機関用のスパークプラグ及びその製造方法を提供することができる。
(実施例2)
本例は、図7、図8に示すごとく、接地電極5の内周面51に切欠溝511を形成した例である。
すなわち、接地電極5は、内周面51から切り込まれた切欠溝511をプラグ軸方向に沿って形成してなる。切欠溝511は、内周面51における周方向の複数個所に形成されている。本例においては、4本の切欠溝511が、接地電極5におけるプラグ周方向の4箇所に等間隔に形成されている。
また、切欠溝511は、図7に示すごとく、貴金属層55の厚みよりも深く形成されて、電極母材54の一部まで切り込まれていてもよいし、図8に示すごとく、貴金属層55の厚みよりも浅く形成されて、貴金属層55が切欠溝511によって分断されていない状態であってもよい。
その他は、実施例1と同様である。なお、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
本例の場合には、厳しい冷熱サイクルの環境下においても、火花放電ギャップの寸法変化が生じることを効果的に防ぐことができる。すなわち、線膨張係数が比較的大きい電極母材54の内側に、線膨張係数が比較的小さい貴金属層55を形成した接地電極5の構造においては、接地電極5が厳しい冷熱サイクルを繰り返したとき、貴金属層55に塑性変形が生じることが考えられる。すなわち、電極母材54が冷熱サイクルに応じて収縮したとき、内周側の環状の貴金属層55は、周方向への逃げ場がないと、径方向内側へ部分的に塑性変形してしまうことが考えられる。そうすると、厳しい冷熱サイクルの環境下においては、中心電極4の外周面41との間の距離が部分的に小さくなってしまい、火花放電ギャップが部分的に寸法変化してしまうという事態も考え得る。
そこで、接地電極5の内周面51に切欠溝511を設けることにより、電極母材54から貴金属層55が力を受けても、切欠溝511において貴金属層55の縮径分を吸収することができ、その結果、厳しい冷熱サイクルの環境下においても、貴金属層55の歪みを確実に防ぎ、火花放電ギャップの寸法変化を確実に防ぐことができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
1 スパークプラグ
2 ハウジング
21 縮径部
211 (縮径部の)先端面
3 絶縁碍子
4 中心電極
41 (中心電極の)外周面
5 接地電極
51 (接地電極の)内周面

Claims (8)

  1. 筒状のハウジング(2)と、
    該ハウジング(2)の内側に保持された筒状の絶縁碍子(3)と、
    該絶縁碍子(3)の内側に保持されると共に、該絶縁碍子(3)の先端側に突出した中心電極(4)と、
    上記ハウジング(2)の先端側に固定される環状の接地電極(5)と、を有し、
    上記ハウジング(2)は、該ハウジング(2)の先端部に、他の部位よりも内径(D4)が小さい縮径部(21)を有し、
    上記接地電極(5)は、上記縮径部(21)の先端面(211)上に突出するように配置されると共に、上記接地電極(5)の内周面(51)が上記中心電極(4)の外周面(41)に対向するように配置され、
    上記接地電極(5)の外径(D1)は、上記縮径部(21)の先端面(211)の外径(D0)よりも小さく、
    また、上記縮径部(211)は、上記絶縁碍子(3)の先端よりも先端側に設けてある、ことを特徴とする内燃機関用のスパークプラグ(1)。
  2. 上記接地電極(5)の先端面(53)は、上記中心電極(4)の先端面(43)よりも先端側に配されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用のスパークプラグ(1)。
  3. 上記接地電極(5)の内径(D3)は、上記縮径部(21)の内径(D4)よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関用のスパークプラグ(1)。
  4. 上記接地電極(5)は、環状の電極母材(54)と、該電極母材(54)の内周面に設けた貴金属層(55)とを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関用のスパークプラグ(1)。
  5. 上記貴金属層(55)は、上記電極母材(54)に拡散接合されていることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関用のスパークプラグ(1)。
  6. 上記接地電極(5)は、上記内周面(51)から切り込まれた切欠溝(511)を、プラグ軸方向に沿って形成してなることを特徴とする請求項4又は5に記載の内燃機関用のスパークプラグ(1)。
  7. 上記接地電極(5)の先端面(53)は、上記中心電極(4)の先端面(43)よりも、0.2mm〜0.3mm先端側に配置されており、かつ、上記縮径部(21)の先端面(211)から0.8mm〜4mm先端側の位置に配されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の内燃機関用のスパークプラグ(1)。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の内燃機関用のスパークプラグ(1)を製造する方法であって、
    上記絶縁碍子(3)と上記中心電極(4)との組立体を、上記中心電極(4)が上記縮径部(21)の内側を挿通するように、上記ハウジング(2)の内側に組み付ける組付工程と、
    該組付工程の後に、上記接地電極(5)を上記ハウジング(2)の上記縮径部(21)に接合する接合工程とを有し、
    上記接合工程において、上記接地電極(5)と上記中心電極(4)との間の火花放電ギャップの調整を行うことを特徴とする内燃機関用のスパークプラグ(1)の製造方法。
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