JP6204107B2 - 多層構造メタルマスク及びその製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、多層構造メタルマスク及びその製造方法に関するものである。
近年のメタルマスクの薄型化と印刷パターンの高精細化に伴い、メタルマスクの印刷時の経時変化により伸びが発生し、印刷基板との印刷位置に誤差が生じるという問題が発生している。また、薄膜で箔物のメタルマスクの基板面側に逃げ用の凹溝を設ける必要がある場合には、凹溝の形成により1層目皮膜の一部が薄くなり皮膜強度が弱くなるため、薄膜のメタルマスクが破断するケースも発生している。
また、多層構造メタルマスクの従来技術として、無光沢電鋳によって形成された一次電着層と、一次電着層の表面に光沢電鋳によって一体に形成された二次電着層と、ニ次電着層の表面に無光沢電鋳によって一体に形成された三次電着層の三層からなるスクリーン印刷用メッシュが知られている(例えば、特許文献1参照)。更にまた、第1層目を含む奇数層に形成された電気めっき層と、第2層目を含む偶数層に形成された無電解めっき層とからなる多層型皮膜構造を持つ多層構造メタルマスクが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平3−162995号公報 特開2008−279762号公報
近年ではメタルマスクの薄型化と印刷パターンの高精細化に伴い、高硬度で伸び難く、しかも板厚の均一な薄膜で箔物のメタルマスクの要求がある。また、特許文献2記載の多層構造メタルマスクでは、めっき液のコントロールが難しく、無電解めっきで5μmをめっきするには時間が掛かり過ぎるという問題があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、高硬度で伸びが少なく、印刷パターン部とそれ以外の他の領域との板厚差が少なく、経時変化の少ない多層構造メタルマスク及びその製造方法を提供するものである。
この発明に係る多層構造メタルマスクにおいては、開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が5〜10μmのNiめっき皮膜からなる高硬度光沢めっき層と、高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚の微細結晶皮膜層とを備えたものである。
また、この発明に係る多層構造メタルマスクにおいては、開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が5〜10μmのNiめっき皮膜からなる高硬度光沢めっき層と、高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚が4〜10μm程度の微細結晶皮膜層とを備えたものである。
また、板厚が1μm以下の微細結晶皮膜からなる下地層と、下地層の上に開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が5〜10μmのNiめっき皮膜からなる高硬度光沢めっき層と、高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚が4〜10μm程度の微細結晶皮膜層とを備えたものである。
また、板厚が1μm以下の微細結晶皮膜からなる下地層と、下地層の上に開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が5〜10μmのNiめっき皮膜からなる高硬度光沢めっき層と、高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚が4〜10μm程度の微細結晶皮膜層と、微細結晶皮膜層の上に指紋付着防止用としての硬度550Hv以上でかつ板厚が1μm程度のNiめっき皮膜からなる高硬度光沢めっき層とを備えたものである。
また、この発明に係る多層構造メタルマスクにおいては、開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が5〜10μmのNiめっき皮膜からなる第1の高硬度光沢めっき層と、第1の高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として第1の高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚の第1の微細結晶皮膜層と、第1の微細結晶皮膜層の上に開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が5〜10μmのNiめっき皮膜からなる第2の高硬度光沢めっき層と、第2の高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として第2の高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚の第2の微細結晶皮膜層とを備えたものである。
また、この発明に係る多層構造メタルマスクにおいては、開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が5〜10μmのNiめっき皮膜からなる第1の高硬度光沢めっき層と、第1の高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として第1の高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚が4〜10μm程度の第1の微細結晶皮膜層と、第1の微細結晶皮膜層の上に開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が10μm以下のNiめっき皮膜からなる第2の高硬度光沢めっき層と、第2の高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として第2の高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚が4〜18μm程度の第2の微細結晶皮膜層とを備えたものである。
また、板厚が1μm以下の微細結晶皮膜からなる下地層と、下地層の上に開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が5〜10μmのNiめっき皮膜からなる第1の高硬度光沢めっき層と、第1の高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として第1の高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚が4〜10μm程度の第1の微細結晶皮膜層と、第1の微細結晶皮膜層の上に開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が10μm以下のNiめっき皮膜からなる第2の高硬度光沢めっき層と、第2の高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として第2の高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚が4〜18μm程度の第2の微細結晶皮膜層とを備えたものである。
また、板厚が1μm以下の微細結晶皮膜からなる下地層と、下地層の上に開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が5〜10μmのNiめっき皮膜からなる第1の高硬度光沢めっき層と、第1の高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として第1の高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚が4〜10μm程度の第1の微細結晶皮膜層と、第1の微細結晶皮膜層の上に開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が10μm以下のNiめっき皮膜からなる第2の高硬度光沢めっき層と、第2の高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として第2の高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚が4〜18μm程度の第2の微細結晶皮膜層と、第2の微細結晶皮膜層の上に指紋付着防止用としての硬度550Hv以上でかつ板厚が1μm程度のNiめっき皮膜からなる高硬度光沢めっき層とを備えたものである。
また、この発明に係る多層構造メタルマスクにおいては、微細結晶皮膜層は、クエン酸めっき浴を用いてめっきし、高硬度光沢めっき層は、硬度550Hv以上で経時変化による伸びが少なくかつ板厚差が少ないホウ酸めっき浴を用いてめっきするものである。
また、この発明に係る多層構造メタルマスクの製造方法においては、板厚が1μm以下の微細結晶皮膜からなる下地層と、下地層の上に開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が5〜10μmのNiめっき皮膜からなる第1の高硬度光沢めっき層と、第1の高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として第1の高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚が4〜10μm程度の第1の微細結晶皮膜層と、第1の微細結晶皮膜層の上に開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が10μm以下のNiめっき皮膜からなる第2の高硬度光沢めっき層と、第2の高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として第2の高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚が4〜18μm程度の第2の微細結晶皮膜層とを備えた多層構造メタルマスクであって、多層構造メタルマスクの基板面側に逃げ用の凹溝を設け、第1の高硬度光沢めっき層と第2の高硬度光沢めっき層に、スルファミン酸Coを添加しためっき浴を使用することにより、逃げ用の凹溝を設けた部分の皮膜の強靭性を高めたものである。


この発明によれば、高硬度で伸びが少なく、印刷パターン部とそれ以外の他の領域との板厚差が少なく、経時変化の少ない多層構造メタルマスクが得られるという効果がある。
この発明の実施例1における多層構造メタルマスクを示す断面図である。 この発明の実施例1における多層構造メタルマスクの製造方法を示し、微細結晶皮膜を下地層として低電流密度でめっきした場合を示す断面図である。 比較例として、微細結晶皮膜を高電流密度でめっきした場合を示す断面図である。 この発明の実施例1における多層構造メタルマスクの製造方法を示し、下地層上に高硬度光沢めっき層を開口部周辺がダレないように比較的薄くめっきした場合を示す断面図である。 この発明の実施例1における多層構造メタルマスクの下地層の上に高硬度光沢めっき層を開口部周辺がダレないように比較的薄くめっきした場合を拡大して示す顕微鏡写真である。 比較例として、多層構造メタルマスクの下地層上に高硬度光沢めっき層を比較的厚くめっきした場合を拡大して示す顕微鏡写真である。 Niめっき皮膜の硬さと引張強さ、伸びの関係を示す特性図である。 この発明の実施例1における多層構造メタルマスクの製造方法を示し、高硬度光沢めっき層上に微細結晶皮膜層を板厚調整用として高硬度光沢めっき層よりも若干厚くめっきした後、その上に指紋付着防止用としての高硬度光沢めっき層を極薄でめっきした場合を示す断面図である。 この発明の実施例1における多層構造メタルマスクの製造方法により作製された多層構造メタルマスクの一部を拡大して示す顕微鏡写真である。 比較例として、高硬度光沢めっき層を厚くめっきすることにより作製された多層構造メタルマスクの一部を拡大して示す顕微鏡写真である。 この発明の実施例2における多層構造メタルマスクを示す断面図である。 この発明の実施例2における多層構造メタルマスクの製造方法を示し、第1の高硬度光沢めっき層上に第1の微細結晶皮膜層を板厚調整用として第1の高硬度光沢めっき層よりも若干厚くめっきし、第1の微細結晶皮膜層上に第2の高硬度光沢めっき層を開口部周辺がダレないように比較的薄くめっきし、第2の高硬度光沢めっき層上に第2の微細結晶皮膜層を板厚調整用として第2の高硬度光沢めっき層よりも若干厚くめっきした後、その上に指紋付着防止用としての高硬度光沢めっき層を極薄でめっきした場合を示す断面図である。 この発明の実施例2における多層構造メタルマスクの製造方法により作製された多層構造メタルマスクの要部を拡大して示す顕微鏡写真である。 この発明の実施例2における多層構造メタルマスクの印刷後の経時変化を示す特性図である。 比較例として、高硬度光沢めっき層を厚くめっきすることにより作製された多層構造メタルマスクの印刷後の経時変化を示す特性図である。 この発明の実施例3における多層構造メタルマスクを示す断面図である。 この発明の実施例3における多層構造メタルマスクの製造方法を示し、下地層上に第1の高硬度光沢めっき層をめっきし、第1の高硬度光沢めっき層上に第1の微細結晶皮膜層をめっきした状態を示す断面図である。 この発明の実施例3における多層構造メタルマスクの製造方法を示し、第1の微細結晶皮膜層の上に凹部形成用レジストを介して、第1の微細結晶皮膜層の上に第2の微細結晶皮膜層をめっきした場合を示す断面図である。 この発明の実施例3における多層構造メタルマスクの一部を拡大して示す斜視図である。 この発明の実施例3における多層構造メタルマスクの印刷開口パターンを拡大して示す平面図である。 この発明の実施例4における多層構造メタルマスクの製造方法を示し、メタルマスクの基板面側に逃げ用の凹溝を設けた場合を示す図11相当の断面図である。
この発明をより詳細に説明するため、添付の図面に従ってこれを説明する。なお、各図
中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化な
いし省略する。
実施例1.
図1はこの発明の実施例1における多層構造メタルマスクを示す断面図、図2は多層構造メタルマスクの製造方法を示し、微細結晶皮膜を下地層として低電流密度でめっきした場合を示す断面図、図3は比較例として、微細結晶皮膜を高電流密度でめっきした場合を示す断面図、図4は多層構造メタルマスクの製造方法を示し、下地層上に高硬度光沢めっき層を開口部周辺がダレないように比較的薄くめっきした場合を示す断面図、図5は多層構造メタルマスクの下地層の上に高硬度光沢めっき層を開口部周辺がダレないように比較的薄くめっきした場合を拡大して示す顕微鏡写真、図6は比較例として、多層構造メタルマスクの下地層上に高硬度光沢めっき層を比較的厚くめっきした場合を拡大して示す顕微鏡写真、図7はNiめっき皮膜の硬さと引張強さ、伸びの関係を示す特性図、図8は多層構造メタルマスクの製造方法を示し、高硬度光沢めっき層上に微細結晶皮膜層を板厚調整用として高硬度光沢めっき層よりも若干厚くめっきした後、その上に指紋付着防止用としての高硬度光沢めっき層を極薄でめっきした場合を示す断面図、図9は多層構造メタルマスクの製造方法により作製された多層構造メタルマスクの一部を拡大して示す顕微鏡写真、図10は比較例として、高硬度光沢めっき層を厚くめっきすることにより作製された多層構造メタルマスクの一部を拡大して示す顕微鏡写真である。
この発明の基本となる多層構造メタルマスクは、図1に示すように、板厚が約0.5μm程度の均一に施された微細結晶皮膜からなる下地層1と、この下地層1の上に開口部周辺がダレないように比較的薄くした硬い皮膜でかつ耐摩耗性・耐久性のある板厚が約5μm程度の高硬度光沢めっき層2と、この高硬度光沢めっき層2の上に板厚調整用、すなわち板厚を稼ぐために或いはマスクの設計値に合わせた厚さ配分となるように高硬度光沢めっき層2と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚が約7μm程度の微細結晶皮膜層3と、この微細結晶皮膜層3の上に指紋付着防止用として極薄の板厚が約1μm程度の高硬度光沢めっき層4とから構成されている。そして、下地層1は1μm以下が好ましく、高硬度光沢めっき層2は10μm以下が好ましく、微細結晶皮膜層3は4〜10μmが好ましい。なお、微細結晶皮膜からなる下地層1及び微細結晶皮膜層3はクエン酸めっき浴(スルファミン酸Ni+クエン酸3Na+光沢剤・応力調整剤等)を用いてめっきするが、その他のクエン酸めっき浴(硫酸Ni+塩化Ni+クエン酸+光沢剤・応力調整剤等)を用いても良い。また、高硬度光沢めっき層2及び指紋付着防止用としての高硬度光沢めっき層4は、硬度550Hv以上で経時変化の少ないホウ酸めっき浴(塩化Ni+アリルスルフォン酸Na+光沢剤・応力調整剤等)を用いてめっきする。ここでは、アリル基誘導体の中でもアリルスルフォン酸Naを用いるのが好ましい。また、その他のホウ酸めっき浴(スルファミン酸Ni+スルファミン酸Co+光沢剤・応力調整剤等)を用いても良い。また、ここでは、下地層1を微細結晶皮膜により形成しているが、下地層1は省略しても良いし、低電流密度で高硬度皮膜により形成しても良い。また、微細結晶皮膜層3の上に指紋付着防止用として極薄の高硬度光沢めっき層4を形成しているが、この高硬度光沢めっき層4は必要がなければ省略しても良い。
次に、この発明の基本となる多層構造メタルマスクの製造方法を説明する。
図2に示すように、SUS母材5上にパターン開口用レジスト6を形成し、SUS母材5上に初期電着でなるべく均一にNiめっき皮膜が形成されるように電流密度を極力低い電流密度0.1〜0.25A/dmで微細結晶のNi皮膜からなる板厚が約0.5μm程度(好ましくは1μm以下)の下地層1を形成する。低電流密度で行うめっきは時間が掛かり過ぎるので、約0.5μm程度として時間をかけ過ぎないようにしている。このように初期に均一なNiめっき皮膜を形成することにより、板厚の均一性を向上させることができる。また、この下地層1は、次の高硬度光沢めっき層のめっきとの結合性を良くするために、表面が微細凹凸を持つ皮膜となる。一方、図3に示す比較例のように、初期に低電流密度ではなく高電流密度でめっきを成長させると、パターン開口用レジスト6の付近でめっきの成長が集中することになるので、図3で明らかなように、比較例の下地層1aでは板厚の差が発生することになり、板厚の均一性を向上させることができなくなる。なお、高電流密度でめっきするというのは、反応速度が非常に早いということであり、反応速度が速すぎると、反応が均一に起こりにくく、板厚の均一性が得られないことになる。また、下地層1は省略しても良いし、低電流密度で高硬度皮膜により形成しても良い。
次に、図4に示すように、板厚の均一性が確保されている下地層1の上にパターン開口のエッジ部にダレが発生しないように比較的薄くした硬い皮膜でかつ耐摩耗性・耐久性のある板厚が約5μm程度(好ましくは10μm以下)の高硬度光沢めっき層2を形成する。この高硬度光沢めっき層2を、硬度550Hv以上で経時変化の少ないホウ酸めっき浴(塩化Ni+アリルスルフォン酸Na+光沢剤・応力調整剤等)を用いてめっきした実験結果によれば、めっき皮膜の厚さが約17μmになると、めっき頭頂部のエッジ部に目立つ程のダレが発生し始め、皮膜の厚さが約23μm以上になると、めっき頭頂部のエッジ部にダレが顕著に発生することが判った。図5は、高硬度光沢めっき層2の板厚が約5.7μmの場合の顕微鏡写真であり、パターン開口のエッジ部にダレが発生しにくいということが判る。一方、図6は、高硬度光沢めっき層2の板厚が約23μmの場合の顕微鏡写真であり、高硬度光沢めっき層2の板厚を厚くすると、パターン開口のエッジ部にダレが発生しやすくなることが判る。なお、図7はNiめっき皮膜の硬さと引張強さ、伸びの関係を示す特性図であり、Niめっき皮膜の硬さ(Hv)が増加すると、引張強さ(kg/mm)は直線的に増加する。また、Niめっき皮膜の伸び(%)は、硬さの増加につれて減少するが、硬さが300(Hv)以上では一定値となる。また、Niめっき皮膜の硬さが増加するにつれて耐摩耗性・耐久性は良くなる傾向にある。
次に、図8に示すように、板厚約5μm程度でパターン開口のエッジ部にダレが無い高硬度光沢めっき層2の上に板厚調整用として板厚を稼ぐために或いはマスクの設計値に合わせた厚さ配分となるように高硬度光沢めっき層2と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くしてめっきし、板厚が約7μm程度(好ましくは4〜10μm)の微細結晶皮膜層3を形成する。その後、微細結晶皮膜層3の上に極薄の板厚が約1μm程度でめっきした指紋付着防止用の高硬度光沢めっき層4を形成する。この高硬度光沢めっき層4は必要がなければ省略しても良い。図9は、上記製造方法により作製された多層構造メタルマスクの一部を拡大して示す顕微鏡写真であり、パターン開口のエッジ部にダレが発生することが少ないことが判る。一方、図10は、比較例の高硬度光沢めっき層を厚くめっきすることにより作製された多層構造メタルマスクの一部を拡大して示す顕微鏡写真であり、高硬度光沢めっき層の板厚を厚くすると、パターン開口のエッジ部にダレが発生し、印刷精度が悪くなることが判る。
実施例2.
図11はこの発明の実施例2における多層構造メタルマスクを示す断面図、図12は多層構造メタルマスクの製造方法を示し、第1の高硬度光沢めっき層上に第1の微細結晶皮膜層を板厚調整用として第1の高硬度光沢めっき層よりも若干厚くめっきし、第1の微細結晶皮膜層上に第2の高硬度光沢めっき層を開口部周辺がダレないように比較的薄くめっきし、第2の高硬度光沢めっき層上に第2の微細結晶皮膜層を板厚調整用として第2の高硬度光沢めっき層よりも若干厚くめっきした後、その上に指紋付着防止用としての高硬度光沢めっき層を極薄でめっきした場合を示す断面図、図13は多層構造メタルマスクの製造方法により作製された多層構造メタルマスクの要部を拡大して示す顕微鏡写真、図14は多層構造メタルマスクの印刷後の経時変化を示す特性図、図15は比較例として、高硬度光沢めっき層を厚くめっきすることにより作製された多層構造メタルマスクの印刷後の経時変化を示す特性図である。
この発明の実施例2の多層構造メタルマスクは、図11に示すように、板厚が約0.5μm程度の均一に施された微細結晶皮膜からなる下地層1と、この下地層1の上に開口部周辺がダレないように比較的薄くした硬い皮膜でかつ耐摩耗性・耐久性のある板厚が約5μm程度の第1の高硬度光沢めっき層2と、この第1の高硬度光沢めっき層2の上に板厚調整用、すなわち板厚を稼ぐために或いはマスクの設計値に合わせた厚さ配分となるように第1の高硬度光沢めっき層2と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚が約7μm程度の第1の微細結晶皮膜層3と、この第1の微細結晶皮膜層3の上に開口部周辺がダレないように比較的薄くした硬い皮膜でかつ耐摩耗性・耐久性のある板厚が約5μm程度の第2の高硬度光沢めっき層7と、この第2の高硬度光沢めっき層7の上に板厚調整用、すなわち板厚を稼ぐために或いはマスクの設計値に合わせた厚さ配分となるように第2の高硬度光沢めっき層7と同等若しくはそれよりも厚くした板厚が約15μm程度の第2の微細結晶皮膜層8と、この第2の微細結晶皮膜層8の上に指紋付着防止用としての板厚が約1μm程度の極薄の高硬度光沢めっき層9とから構成されている。そして、下地層1は1μm以下が好ましく、第1の高硬度光沢めっき層2は10μm以下が好ましく、第1の微細結晶皮膜層3は4〜10μmが好ましく、第2の高硬度光沢めっき層7は10μm以下が好ましく、第2の微細結晶皮膜層3は4〜18μmが好ましい。なお、微細結晶皮膜からなる下地層1、第1の微細結晶皮膜層3及び第2の微細結晶皮膜層8は、クエン酸めっき浴(スルファミン酸Ni+クエン酸3Na+光沢剤・応力調整剤等)を用いてめっきするが、その他のクエン酸めっき浴(硫酸Ni+塩化Ni+クエン酸+光沢剤・応力調整剤等)を用いても良い。また、第1の高硬度光沢めっき層2、第2の高硬度光沢めっき層7及び指紋付着防止用としての高硬度光沢めっき層9は、硬度550Hv以上で経時変化の少ないホウ酸めっき浴(塩化Ni+アリルスルフォン酸Na+光沢剤・応力調整剤等)を用いてめっきする。ここでは、アリル基誘導体の中でもアリルスルフォン酸Naを用いるのが好ましい。また、その他のホウ酸めっき浴(スルファミン酸Ni+スルファミン酸Co+光沢剤・応力調整剤等)を用いても良い。また、ここでは、第2の微細結晶皮膜層8の上に指紋付着防止用として極薄の高硬度光沢めっき層9を形成しているが、この高硬度光沢めっき層9は必要がなければ省略しても良い。
次に、図12に示すように、SUS母材5上にパターン開口用レジスト6を形成し、SUS母材5上に初期電着でなるべく均一にNiめっき皮膜が形成されるように電流密度を極力低い電流密度0.1〜0.25A/dmで微細結晶のNi皮膜からなる板厚が約0.5μm程度(好ましくは1μm以下)の下地層1を形成する。低電流密度で行うめっきは時間が掛かり過ぎるので、約0.5μm程度として時間をかけ過ぎないようにしている。板厚の均一性が確保されている下地層1の上にパターン開口のエッジ部にダレが発生しないように比較的薄くした硬い皮膜でかつ耐摩耗性・耐久性のある板厚が約5μm程度(好ましくは10μm以下)の第1の高硬度光沢めっき層2を形成する。次に、第1の高硬度光沢めっき層2の上に板厚調整用として板厚を稼ぐために或いはマスクの設計値に合わせた厚さ配分となるように第1の高硬度光沢めっき層2と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くしてめっきし、板厚が約7μm程度(好ましくは4〜10μm)の第1の微細結晶皮膜層3を形成する。次に、第1の微細結晶皮膜層3の上にパターン開口のエッジ部にダレが発生しないように比較的薄くした硬い皮膜でかつ耐摩耗性・耐久性のある板厚が約5μm程度(好ましくは10μm以下)の第2の高硬度光沢めっき層7を形成する。次に、第2の高硬度光沢めっき層7の上に板厚調整用として板厚を稼ぐために或いはマスクの設計値に合わせた厚さ配分となるように第2の高硬度光沢めっき層7と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くしてめっきし、第2の高硬度光沢めっき層7よりも厚くした板厚が約15μm程度(好ましくは4〜18μm)の第2の微細結晶皮膜層8を形成する。その後、第2の微細結晶皮膜層8の上に指紋付着防止用として板厚が約1μm程度でめっきした極薄の高硬度光沢めっき層9を形成する。この指紋付着防止用の高硬度光沢めっき層9は必要がなければ省略しても良い。図13は、上記製造方法により作製された多層構造メタルマスクの一部を拡大して示す顕微鏡写真であり、パターン開口のエッジ部にダレが発生することが少ないことが判る。そして、微細結晶皮膜層の単一層でメタルマスクを形成した場合、印刷パターン部とそれ以外の他の領域との板厚差が8〜9μmも発生していたのに対し、上記製造方法により作製された多層構造メタルマスクでは、印刷パターン部とそれ以外の他の領域との板厚差が4〜5μmとなり、板厚の均一性を向上させることができる。
次に、この発明による多層構造メタルマスクの印刷後の経時変化と、高硬度光沢めっき層を厚くめっきすることにより作製された比較例としての多層構造メタルマスクの印刷後の経時変化について、図14、図15の特性図に基づいて説明する。
図14、図15の特性図は、パターンサイズは218mm×71mm、1万回印刷後の伸びを示す。横軸は印刷回数、縦軸は伸び量(μm)を示し、XUはパターンの上側端部の伸び、XLはパターンの下側端部の伸び、YRはパターンの右側端部の伸び、YLはパターンの左側端部の伸びをそれぞれ示す。印刷方向はXLからXU、又はXUからXLの方向とする。また、印刷圧力:12Kgf、印刷速度:80mm/sec、ギャップ:2mm、印刷角度:60度である。
図15の高硬度光沢めっき層を厚くめっきすることにより作製された比較例としての多層構造メタルマスクでは、3000回印刷後の伸び量は、XUで24μm、XLで24μm、YRで4μm、YLで4μm、7000回印刷後の伸び量は、XUで34μm、XLで34μm、YRで5μm、YLで5μm、10000回印刷後の伸び量は、XUで41μm、XLで40μm、YRで8μm、YLで8μmであった。
これに対し、図14のこの発明による多層構造メタルマスクでは、3000回印刷後の伸び量は、XUで6μm、XLで7μm、YRで2μm、YLで2μm、7000回印刷後の伸び量は、XUで8μm、XLで8μm、YRで2μm、YLで1μm、10000回印刷後の伸び量は、XUで11μm、XLで12μm、YRで3μm、YLで2μmであり、経時変化が少ないことが判る。
実施例3.
図16はこの発明の実施例3における多層構造メタルマスクを示す断面図、図17は多層構造メタルマスクの製造方法を示し、下地層上に第1の高硬度光沢めっき層をめっきし、第1の高硬度光沢めっき層上に第1の微細結晶皮膜層をめっきした状態を示す断面図、図18は多層構造メタルマスクの製造方法を示し、第1の微細結晶皮膜層の上に凹部形成用レジストを介して、第1の微細結晶皮膜層の上に第2の微細結晶皮膜層をめっきした場合を示す断面図、図19は多層構造メタルマスクの一部を拡大して示す斜視図、図20は多層構造メタルマスクの印刷開口パターンを拡大して示す平面図である。
この発明の実施例3の多層構造メタルマスクは、図16及び図19に示すように、メタルマスクの基板面側にパターン開口周縁を矩形状に取り囲む凹部10を形成したものである。
図17に示すように、SUS母材5上にパターン開口用レジスト6aを形成し、SUS母材5上に初期電着でなるべく均一にNiめっき皮膜が形成されるように電流密度を極力低い電流密度0.1〜0.25A/dmで微細結晶のNi皮膜からなる板厚が約0.5μm程度(好ましくは1μm以下)の下地層1を形成する。低電流密度で行うめっきは時間が掛かり過ぎるので、約0.5μm程度として時間をかけ過ぎないようにしている。板厚の均一性が確保されている下地層1の上にパターン開口のエッジ部にダレが発生しないように比較的薄くした硬い皮膜でかつ耐摩耗性・耐久性のある板厚が約5μm程度(好ましくは10μm以下)の第1の高硬度光沢めっき層2を形成する。次に、第1の高硬度光沢めっき層2の上に板厚調整用として板厚を稼ぐために第1の高硬度光沢めっき層2と同等若しくはそれよりも若干厚くめっきし、板厚が約6μm程度(好ましくは4〜10μm)の第1の微細結晶皮膜層3を形成する。次に、図18に示すように、第1の微細結晶皮膜層3のパターン開口用レジスト6a形成領域の上に凹部形成用レジスト6bを形成し、第1の微細結晶皮膜層3の上に板厚が約3.5μm程度(好ましくは2.5〜5μm)の第2の微細結晶皮膜層8を形成する。また、第1の微細結晶皮膜層3の上に凹部形成用レジスト6bを形成する際、露光時にエッジ部のダレが無くレジストの形状が直線状となるので、基板面側にパターン開口周縁を矩形状に取り囲む凹部10を形成した場合、綺麗な直線状に形成することができる。
このように基板面側にパターン開口周縁を矩形状に取り囲む凹部10を有する多層構造メタルマスクの構造を図19に示し、印刷開口パターンの形状、配置例を図20に示している。
なお、下地層1の上の第1の高硬度光沢めっき層2の板厚を厚くして10数μmにすると、パターン開口のエッジ部にダレが発生することになる。このため、第1の高硬度光沢めっき層2の上に凹部形成用レジスト6bを形成する際、露光時にエッジ部のダレにより光が散乱してレジストの形状が直線にならないという問題がある。したがって、パターン開口のエッジ部にダレが発生したままの状態で、基板面側にパターン開口周縁を矩形状に取り囲む凹部10を形成した場合、凹部形成用レジスト6bが直線状でないため、凹部10が綺麗な直線状にならないという問題が発生する。これに対し、この実施例3では、その問題を解決することができる。
実施例4.
図21はこの発明の実施例4における多層構造メタルマスクを示す断面図である。
薄膜で箔物のメタルマスクの基板面側に逃げ用の凹溝11を設ける必要がある場合には、逃げ用の凹溝11を形成することにより凹溝11が形成された部分の板厚が薄くなるので、薄膜のメタルマスクの逃げ用の凹溝11の形成部分が破断する恐れがある。そのため、この実施例4においては、破断防止のために、第1の高硬度光沢めっき層2及び第2の高硬度光沢めっき層7に、特にスルファミン酸Coを添加しためっき浴を使用することにより、強靭性を高めためっき皮膜としたものである。
実施例5.
上記実施例1では、高硬度光沢めっき層2及び指紋付着防止用としての高硬度光沢めっき層4を、硬度550Hv以上で経時変化の少ないホウ酸めっき浴(塩化Ni+アリルスルフォン酸Na+光沢剤・応力調整剤等)を用いてめっきし、また上記実施例2では、第1の高硬度光沢めっき層2、第2の高硬度光沢めっき層7及び指紋付着防止用としての高硬度光沢めっき層9を、硬度550Hv以上で経時変化の少ないホウ酸めっき浴(塩化Ni+アリルスルフォン酸Na+光沢剤・応力調整剤等)を用いてめっきしたが、上記ホウ酸めっき浴(塩化Ni+アリルスルフォン酸Na+光沢剤・応力調整剤等)に代えて、別のホウ酸めっき浴を用いてめっきしても良い。別のホウ酸めっき浴の浴組成として、例えば、スルファミン酸Ni:400g/L、塩化Ni:30g/L、ホウ酸:30g/L、日本化学産業株式会社製のNSF−E:15ml/L、等からなるものが使用される。
なお、この発明のメタルマスクは、タッチパネルの配線パターン用メタルマスクや、ボール搭載用メタルマスク、ボール吸着用メタルマスク、フラックス用メタルマスク等に用いることができる。
1 微細結晶皮膜からなる下地層
2 第1の高硬度光沢めっき層
3 第1の微細結晶皮膜層
4 指紋付着防止用の高硬度光沢めっき層
5 SUS母材
6 パターン開口用レジスト
7 第2の高硬度光沢めっき層
8 第2の微細結晶皮膜層
9 指紋付着防止用の高硬度光沢めっき層
10 矩形状の凹部
11 逃げ用の凹溝

Claims (12)

  1. 開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が5〜10μmのNiめっき皮膜からなる高硬度光沢めっき層と、
    前記高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚の微細結晶皮膜層と、
    を備えたことを特徴とする多層構造メタルマスク。
  2. 開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が5〜10μmのNiめっき皮膜からなる高硬度光沢めっき層と、
    前記高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚が4〜10μm程度の微細結晶皮膜層と、
    を備えたことを特徴とする多層構造メタルマスク。
  3. 板厚が1μm以下の微細結晶皮膜からなる下地層と、
    前記下地層の上に開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が5〜10μmのNiめっき皮膜からなる高硬度光沢めっき層と、
    前記高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚が4〜10μm程度の微細結晶皮膜層と、
    を備えたことを特徴とする多層構造メタルマスク。
  4. 板厚が1μm以下の微細結晶皮膜からなる下地層と、
    前記下地層の上に開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が5〜10μmのNiめっき皮膜からなる高硬度光沢めっき層と、
    前記高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚が4〜10μm程度の微細結晶皮膜層と、
    前記微細結晶皮膜層の上に指紋付着防止用としての硬度550Hv以上でかつ板厚が1μm程度のNiめっき皮膜からなる高硬度光沢めっき層と、
    を備えたことを特徴とする多層構造メタルマスク。
  5. 微細結晶皮膜層は、クエン酸めっき浴を用いてめっきし、高硬度光沢めっき層は、硬度550Hv以上で経時変化による伸びが少なくかつ板厚差が少ないホウ酸めっき浴を用いてめっきすることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の多層構造メタルマスク。
  6. 開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が5〜10μmのNiめっき皮膜からなる第1の高硬度光沢めっき層と、
    前記第1の高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として第1の高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚の第1の微細結晶皮膜層と、
    前記第1の微細結晶皮膜層の上に開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が5〜10μmのNiめっき皮膜からなる第2の高硬度光沢めっき層と、
    前記第2の高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として第2の高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚の第2の微細結晶皮膜層と、
    を備えたことを特徴とする多層構造メタルマスク。
  7. 開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が5〜10μmのNiめっき皮膜からなる第1の高硬度光沢めっき層と、
    前記第1の高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として第1の高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚が4〜10μm程度の第1の微細結晶皮膜層と、
    前記第1の微細結晶皮膜層の上に開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が10μm以下のNiめっき皮膜からなる第2の高硬度光沢めっき層と、
    前記第2の高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として第2の高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚が4〜18μm程度の第2の微細結晶皮膜層と、
    を備えたことを特徴とする多層構造メタルマスク。
  8. 板厚が1μm以下の微細結晶皮膜からなる下地層と、
    前記下地層の上に開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が5〜10μmのNiめっき皮膜からなる第1の高硬度光沢めっき層と、
    前記第1の高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として第1の高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚が4〜10μm程度の第1の微細結晶皮膜層と、
    前記第1の微細結晶皮膜層の上に開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が10μm以下のNiめっき皮膜からなる第2の高硬度光沢めっき層と、
    前記第2の高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として第2の高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚が4〜18μm程度の第2の微細結晶皮膜層と、
    を備えたことを特徴とする多層構造メタルマスク。
  9. 板厚が1μm以下の微細結晶皮膜からなる下地層と、
    前記下地層の上に開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が5〜10μmのNiめっき皮膜からなる第1の高硬度光沢めっき層と、
    前記第1の高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として第1の高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚が4〜10μm程度の第1の微細結晶皮膜層と、
    前記第1の微細結晶皮膜層の上に開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が10μm以下のNiめっき皮膜からなる第2の高硬度光沢めっき層と、
    前記第2の高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として第2の高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚が4〜18μm程度の第2の微細結晶皮膜層と、
    前記第2の微細結晶皮膜層の上に指紋付着防止用としての硬度550Hv以上でかつ板厚が1μm程度のNiめっき皮膜からなる高硬度光沢めっき層と、
    を備えたことを特徴とする多層構造メタルマスク。
  10. 微細結晶皮膜層は、クエン酸めっき浴を用いてめっきし、高硬度光沢めっき層は、硬度550Hv以上で経時変化による伸びが少なくかつ板厚差が少ないホウ酸めっき浴を用いてめっきすることを特徴とする請求項6〜請求項9のいずれかに記載の多層構造メタルマスク。
  11. ホウ酸めっき浴はアリルスルフォン酸Naを含むことを特徴とする請求項10記載の多層構造メタルマスク。
  12. 板厚が1μm以下の微細結晶皮膜からなる下地層と、
    前記下地層の上に開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が5〜10μmのNiめっき皮膜からなる第1の高硬度光沢めっき層と、
    前記第1の高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として第1の高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚が4〜10μm程度の第1の微細結晶皮膜層と、
    前記第1の微細結晶皮膜層の上に開口部周辺がダレないように硬度550Hv以上でかつ板厚が10μm以下のNiめっき皮膜からなる第2の高硬度光沢めっき層と、
    前記第2の高硬度光沢めっき層の上に板厚調整用として第2の高硬度光沢めっき層と同等若しくはそれよりも若干厚く又は薄くした板厚が4〜18μm程度の第2の微細結晶皮膜層とを備えた多層構造メタルマスクであって、
    前記多層構造メタルマスクの基板面側に逃げ用の凹溝を設け、前記第1の高硬度光沢めっき層と第2の高硬度光沢めっき層に、スルファミン酸Coを添加しためっき浴を使用することにより、前記逃げ用の凹溝を設けた部分の皮膜の強靭性を高めたことを特徴とする多層構造メタルマスクの製造方法。
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