以下、図面を参照し、本発明の実施形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<<1.写真撮影遊戯機の構成>>
<1.1.全体構成>
図1は、写真撮影遊戯機1を撮影ブース2側から見た斜視図である。図1を参照して、写真撮影遊戯機1は、撮影ブース2と、編集ブース3と、事前接客ブース4とを備える。撮影ブース2では、プレイヤを被写体とする写真画像が生成される。編集ブース3では、生成された写真画像が編集される。事前接客ブース4では、写真画像を生成するための設定条件を、写真画像を撮影及び生成する前に受け付ける。
<1.2.事前接客ブースの構成>
図2は、図1中の写真撮影遊戯機1のうち、事前接客ブース4と、撮影ブース2に含まれる正面筐体20Aとの斜視図である。
図2を参照して、事前接客ブース4には、受付装置40が配置される。受付装置40は、写真撮影遊戯機1の側面(正面筐体20Aの側面)に配置される。受付装置40は、ディスプレイ41と、コイン投入口42と、スピーカ43とを備える。ディスプレイ41の表面には図示しないタッチパネルが貼り付けられている。受付装置40は、ディスプレイ41のタッチパネルを介して、プレイヤの選択操作を受け付ける。受付装置40は、図2に示す配置位置と反対側の側面にも配置可能である。
プレイヤは、撮影ブース2で撮影する前に、コイン投入口42にコインを投入する。コインの投入によりプレイが開始され、プレイヤは、ディスプレイ41に表示される選択画面に従って、写真画像を生成するための設定条件を選択する。
<1.3.撮影ブースの構成>
撮影ブース2は、図2に示す正面筐体20Aと、図3に示す背面筐体20Bとを含む。
正面筐体20Aは、背面筐体20Bと隙間を設けて互いに対向して配置される。正面筐体20Aと背面筐体20Bとは、フレーム材等で連結される。撮影ブース2では、正面筐体20A及び背面筐体20Bにより、内部に空間が形成され、正面筐体20Aの側面と背面筐体20Bの側面との間に形成される隙間が、撮影ブース2内への出入り口となる。出入り口には、図示しないカーテン等が配置される。以降、撮影ブース2において、正面筐体20A側を「正面側」といい、背面筐体20B側を「背面側」という。
撮影ブース2は、撮影装置20を備える。撮影装置20は、正面筐体20Aの正面側に配置される。図2に示すように、撮影装置20は、カメラ21、正面ディスプレイ22、及び照明装置23B〜23H(発光手段)を含む。なお、照明装置23B〜23Hを区別しないときは照明装置23と称する。
カメラ21は、撮影ブース2の背面側を向くように配置され、プレイヤを正面から撮影して写真画像を生成する。
正面ディスプレイ22は、カメラ21でプレイヤを撮影するときに、プレイヤが自分の撮影ポーズを確認するためのモニタである。具体的には、正面ディスプレイ22は、カメラ21と同様に、撮影ブース2の背面側を向くように配置される。正面ディスプレイ22は、カメラ21で撮影されたプレイヤ(被写体)の映像を左右反転してライブ映像(動画)としてリアルタイムに表示する。そのため、プレイヤはカメラ21での撮影時に、正面ディスプレイ22に鏡のように映る自分の姿を見ながら撮影することができる。また、正面ディスプレイ22にはタッチパネルが貼り付けられており、タッチパネルを介してプレイヤの入力操作を受け付ける。
図2に示すように、照明装置23B〜23Hは、いずれも撮影ブース2の背面側に向いて配置される。照明装置23B、23C1、23C2、23D1、23D2、23G、23Hは、ストロボ光源及び蛍光灯光源を有する。照明装置23B、23C1、23C2、23D1、23D2、23G、23Hのストロボ光源は、後述のコンピュータ装置101(図6参照)の制御の下、後述する発光モードに応じた所定の発光量となるように充電される。そして、照明装置23B、23C1、23C2、23D1、23D2、23G、23Hのストロボ光源は、カメラ21が被写体を撮影する瞬間(つまり、ライブ映像を静止画として取り込む瞬間)に充電量に応じた発光を行い、発光面を介して被写体を照射する。照明装置23E、23Fは蛍光灯光源のみを有し、常時撮影ブースを照明する。
正面筐体20Aの正面の幅中央部分には、照明装置23B,23E,23Fが配置されている。また、正面筐体20Aの正面の幅中央部分よりも左側には、照明装置23C1及び23C2(左発光部)が配置されている。正面筐体20Aの正面の幅中央部分よりも右側には、照明装置23D1,23D2(右発光部)が配置されている。照明装置23C1は、照明装置23C2の上部に設けられ、照明装置23D1は、照明装置23D2の上部に設けられている。この例において、照明装置23C1及び23D1は、照明装置23C2及び照明装置23D2よりも発光面が小さい形状を有している。
以下、照明装置23B,23E,23Fを区別しないときは、正面照明装置230と称する。また、照明装置23C1及び23C2を区別しないときは、左照明装置23Cと称し、照明装置23D1及び23D2を区別しないときは、右照明装置23Dと称する。
上述したように、撮影ブース2の左側には上下2つの照明装置23C1,23C2が配置され、右側にも上下2つの照明装置23D1,23D2が配置されている。上側の照明装置23C1、23D1は、被写体の髪を照明するために設けられ、下側の照明装置23C2、23D2は、被写体の顔を照明するために設けられている。被写体の髪と顔とがそれぞれ照明されるように、照明装置23C1,23C2と照明装置23D1,23D2の上側と下側の照明装置の発光面は一定の角度をなしている。
なお、例えば、左照明装置23Cと右照明装置23Dの各発光面と略同等の大きさの発光面を有する1つの照明装置を左側と右側に各々配置することも考えられる。しかしながら、1つの照明装置の発光面の大きさが左照明装置23C又は右照明装置23Dと同じであっても発光面は1つなので、被写体の顔や髪全体が略均一に照明され、髪と顔とを部分的に照明することができない。また、1つの照明装置内のストロボ光源を2つに分けた場合であっても、発光面から照射される光は拡散されるので、被写体の顔と髪とを部分的に照明することができない。
次に、図3を参照して背面筐体20Bについて説明する。背面筐体20Bの背面には、背面パネル24が配置される。背面パネル24は、クロマキー合成用のパネルであってもよいし、クロマキー合成用のカーテンを備えてもよい。また、撮影ブース2の床面25には、クロマキー合成用の床マットや床板等の床部材(図示略)が設けられている。床部材は、例えば黄緑色であり、背面筐体20Bの背面パネル24と同じ色である。カメラ21は、床部材及び背面パネル24を背景とする撮影を行う。写真撮影遊戯機1は、クロマキー技術を用いることにより被写体以外の背景を容易に特定できる。
また、撮影ブース2の床面25には、被写体の位置、つまり撮影位置を固定するための椅子26(26L,26R)が設置されている。この例では、正面のカメラ21の位置を基準として略左右対称となるように、正面に向かって左側の椅子26Lと右側の椅子26Rが設置されている。図4Aは、椅子26の側面図であり、図4Bは、椅子26の分解斜視図である。図4A及び図4Bに示すように、椅子26は、腰掛け部261と、腰掛け部261を床面25に固定する固着部262とで構成されている。固着部262は、円弧状を有するプレート262a、支柱262b及び円形状を有する平板262cが連結されて構成されている。平板262cは、床面25に固定されている。腰掛け部261は、プレート262aの上面にビス止めされて固定されている。床面25から腰掛け部261の上面(座面)までの高さは、腰掛け部261に腰掛けた被写体(プレイヤ)の上半身がカメラ21で撮影されるように設定されている。
図3及び図4Bに示すように、腰掛け部261は、カメラ21の側(正面側)が円弧形状であり、背面側は直線形状に形成されている。背面側を直線形状とすることにより、3名以上で撮影を行う場合に、椅子26の後ろにプレイヤが立ちやすく、前後のプレイヤ間の距離を小さくすることができる。背面側も円弧形状に形成されている場合には、背面側が直線形状である場合と比べ、椅子26の後ろに立つプレイヤと椅子26に座っているプレイヤとの距離が大きくなる。前後のプレイヤ間の距離を縮めることにより、撮影された写真画像における前後のプレイヤの大きさの差が小さくなり、バランスの良い写真画像を提供することができる。
図5は、椅子26にプレイヤが座った状態を例示した模式図である。本実施形態では、床面25からカメラ21のレンズ中心21cまでの高さhは1450mm程度に設定されている。また、レンズ中心21cから椅子26の座面までの高さh1は850mm程度であり、床面25から座面までの高さh2は600mm程度に設定されている。日本の平均的な女子高校生の座高は850mm程度である。このような女子高校生がプレイヤとして腰掛け部261の座面に座った場合、図5に示すように、カメラ21のレンズ中心21cとプレイヤPの頭部上端が略同じ高さになるか、又はレンズ中心21cよりもプレイヤPの頭部上端が低くなる。
本実施形態では、プレイヤが2人である場合を想定して2つの椅子26L、26Rを設置しているが、プレイヤは3人以上であってもよい。プレイヤが2人である場合には、それぞれ椅子26に座った状態で撮影を行う。他方、プレイヤが3人以上である場合には、2人のプレイヤが椅子26に座り、他のプレイヤは椅子26の後ろまたは左右のスペースを利用し、立った状態で撮影を行うことができる。
<1.4.編集ブースの構成>
編集ブース3では、撮影ブース2で生成された被写体(プレイヤ)の写真画像に落書き画像等の編集画像を配置する編集処理が実施される。写真画像及び編集画像を合成することにより合成画像が生成される。
図1を参照して、編集ブース3には、編集装置30が配置される。図6は、編集装置30の斜視図である。図6に示すように、編集装置30は、2つの画像編集装置31と、シール紙排出装置32と、筐体33とを備える。2つの画像編集装置31は、互いに背中合わせになるように、筐体33の正面及び背面に配置される。
各画像編集装置31は、編集用のディスプレイ311と、2つのタッチペン312と、スピーカ313と、非接触通信装置97とを備える。ディスプレイ311は、画像編集装置31の中央に設けられ、撮影処理で生成された複数の写真画像を表示する。さらに、ディスプレイ311の表示画面上には透明なタッチパネルが貼り付けられている。画像編集装置31は、タッチパネルを介してユーザの編集操作を受け付ける。2つのタッチペン312は、編集用ディスプレイ311の両側に設けられる。タッチペン312は、ペン画像やスタンプ画像といった編集画像(落書き画像)をディスプレイ311で写真画像内に配置するために用いられる。つまり、プレイヤはタッチペン312を用いて、写真画像を編集する。本実施形態では、タッチペン312が画像の編集に用いられるが、プレイヤは、タッチペン312の代わりに、プレイヤの指でディスプレイ311のタッチパネルに直接触れてもよい。
スピーカ313は、編集プレイのための操作方法などの案内やBGMなどを出力する。編集終了後、写真撮影遊戯機1は写真画像と編集画像とを合成して合成画像を生成する。
シール紙排出装置32は、筐体33の側面下側に配置される。シール紙排出装置32は、プリンタ650(図7参照)を収納する。プリンタ650は、合成画像を印刷用紙であるシール紙に印刷する。シール紙排出装置32は、プリンタ650により印刷されたシール紙を排出口321に排出する。
<1.5.写真撮影遊戯機の機能構成>
図7は、写真撮影遊戯機1の機能ブロック図である。図7を参照して、写真撮影遊戯機1は、写真撮影遊戯機1全体を制御するコンピュータ装置101と、動作中のコンピュータ装置101からの指示を受け付けて、接続されている各種装置を制御する制御基板102と、クロマキーキャプチャボード17とを備える。これらは写真撮影遊戯機1の制御装置100として機能する。制御装置100は撮影装置20に搭載されていてもよいし、編集装置30に搭載されていてもよい。
コンピュータ装置101は、CPU(Central Processing Unit)103と、HDD(Hard Disk Drive)104と、メモリ105と、通信部106とを備える。CPU103は、メモリ105に記憶されたプログラムを実行して、コンピュータ装置101を制御する。制御プログラムは、コンピュータ装置101にインストールされることにより、HDD104に格納される。メモリ105は、コンピュータ装置101のメインメモリであり、CPU103により実行される制御プログラムの一時的な作業領域として用いられる。
本実施形態では、CPU103が制御プログラムを実行することにより、制御基板102は、発光制御部110により照明装置23の発光を制御する。具体的には、発光制御部110は、撮影時において、被写体の左側に照射される左側光量(第1光量)と右側に照射される右側光量(第2光量)とが異なるように、上述した左照明装置23Cと右照明装置23Dを充電するとともに、左照明装置23Cと右照明装置23Dを除く他の照明装置に対しても所定の発光量となるように充電する。つまり、写真撮影遊戯機1は、発光モードとして、右側光量よりも左側光量が大きい左発光モード(第1発光モード)と、左側光量よりも右側光量が大きい右発光モード(第2発光モード)とを有する。
HDD104は、本装置に所定の処理を実行させるための制御プログラム、処理に必要なグラフィックデータ、音声データ、生成された写真画像を示す写真画像データ、予め用意された複数のフレーム画像や複数のスタンプ画像等の各種画像データ、予め用意された複数の背景画像を示す背景画像データ、及びトリミング情報等の各種データを記憶する。
トリミング情報は、写真画像を所定のサイズにトリミングする際に参照される。図8Aは、本実施形態におけるトリミング情報を示している。トリミング情報80は、トリミング枠81と座標範囲82とを対応づけて記憶している。トリミング枠81には、写真画像におけるトリミング対象領域を識別する識別子が記憶されている。座標範囲82には、トリミング対象領域を示す座標が記憶されている。
図7に戻り、説明を続ける。上述したように、本実施形態では、右側発光モードと左側発光モードのいずれかの発光モードで撮影が行われる。撮影によって得られる写真画像は、発光モードによる照明の効果が反映された写真画像となっている。その写真画像に合成する背景画像も同じ照明の効果が反映された背景画像が合成される方が自然な仕上がりの写真画像を提供することができる。そのため、本実施形態では、一部の背景画像については、発光モードに応じて左右の明るさが異なる背景画像が用意されている。
HDD104は、さらに、上記各発光モードに応じた背景画像を規定した背景画像情報を記憶する。ここで、図8Bに背景画像情報を例示する。図8Bに示すように、背景画像情報700は、共通背景識別情報701と、左側発光用背景識別情報702及び右側発光用背景識別情報703との対応関係を示している。
図8Bにおいて、共通背景識別情報701で示される背景画像(以下、共通背景画像)は、左右の明るさが均一な単色の画像であり、右発光モード及び左発光モードに応じた背景画像の元となる画像である。左側発光用背景識別情報702で示される背景画像(以下、左発光背景画像)は、共通背景画像の左側の明るさが右側よりも明るくなるようにグラデーションがつけられた画像である。右側発光用背景識別情報703で示される背景画像(以下、右発光背景画像)は、共通背景画像の右側の明るさが左側よりも明るくなるようにグラデーションがつけられた画像である。このように、背景画像情報により、各共通背景画像には、左発光背景画像と右発光背景画像を示す識別情報が関連付けられている。
図7に戻り、説明を続ける。通信部106は、インターネット等のネットワークを介して図示しないサーバと通信する。
<1.5.1.事前接客処理時に動作する機能>
コンピュータ装置101は、事前接客ブース4での事前接客処理を実行する。具体的には、コンピュータ装置101は制御プログラムを実行し、デモ映像、名前入力画面などを受付用のディスプレイ41に表示する。コンピュータ装置101は、制御基板102を介して、ディスプレイ41及びスピーカ43と接続される。ディスプレイ41のタッチパネルは、ユーザの指の接触を検知し、それに応じた指示信号をコンピュータ装置101に送信する。スピーカ43は、コンピュータ装置101から与えられる指示信号に基づいて、案内音声、BGMなどを出力する。
<1.5.2.写真画像生成処理時に動作する機能>
コンピュータ装置101は、撮影ブース2での写真画像生成処理を実行する。具体的には、コンピュータ装置101は制御プログラムを実行し、必要に応じて正面ディスプレイ22を介して入力されたユーザの操作に応じて、制御信号を制御基板102に送信する。制御基板102は、撮影タイミングにおいて、発光制御部110により照明装置23を発光モードに応じて充電し発光させる。スピーカ450は、コンピュータ装置101から与えられる指示信号に基づいて、撮影プレイのための操作方法などの案内やBGMなどを出力する。
クロマキーキャプチャボード17は、カメラ21で撮影されている映像(被写体映像)を所定の時間間隔(たとえば30フレーム/秒)でデジタルデータ(静止画像)として取り込む。クロマキーキャプチャボード17は、取り込んだ静止画像の中からクロマキー技術により被写体以外の領域を検出し、その検出した領域に選択された所望の背景画像を合成する。コンピュータ装置101はさらに、被写体映像の顔部分に画像処理を施し、所定の画像サイズとなるように被写体映像をトリミングする。
<1.5.3.画像編集処理時に動作する機能>
コンピュータ装置101はさらに、編集ブース3での画像編集処理を実行する。具体的には、コンピュータ装置101は制御プログラムを実行し、編集用のディスプレイ311に対する入力操作に応じて、制御信号を制御基板102に送信する。コンピュータ装置101は、タッチパネルを有する編集用ディスプレイ311と接続され、それらを制御する。
ディスプレイ311のタッチパネルは、タッチペン312等の接触を検知し、それに応じた指示信号をコンピュータ装置101に送信する。ディスプレイ311は、コンピュータ装置101から送信された編集画像(落書き画像)を写真画像上に重ねて表示する。スピーカ313は、コンピュータ装置101から与えられる指示信号に基づいて、編集プレイのための操作方法などの案内やBGMなどを出力する。
<1.5.4.サーバとの通信時に動作する機能>
コンピュータ装置101はさらに、通信部106により、インターネット等のネットワークを介して図示しないサーバと通信する。そして、写真撮影遊戯機1で生成された画像をユーザの携帯端末にサーバ経由で提供可能にする。これにより、ユーザはユーザ端末に写真画像や合成画像を取得できる。
コンピュータ装置101は、ユーザの要求に応じて生成された写真画像及び合成画像を取得するのに必要なアクセス情報(たとえばURL)を、非接触通信装置97を介してユーザの携帯端末に送信してもよい。
<1.5.5.印刷処理時に動作する機能>
コンピュータ装置101は、プリンタ650と接続され、プリンタ650に対して印刷指示を送信し、印刷すべき合成画像を送信する。プリンタ650は、印刷すべき合成画像の受信を完了したとき、印刷指示に応じて印刷を開始する。
<1.5.6.その他の機能>
制御基板102はさらに、コンピュータ装置101の他に、蛍光灯14、コイン制御部112及びサービスパネル113に接続される。
<<2.写真撮影遊戯機の動作>>
<2.1.動作概要>
図9は、本実施形態による写真撮影遊戯機1の全体動作を示す動作フロー図である。写真撮影遊戯機1は、プレイの開始時に事前接客ブース4において受付処理を行うことにより、写真画像の生成条件を受け付ける事前接客処理を行う(ステップS10)。写真撮影遊戯機1は続いて、撮影ブース2において、プレイヤを被写体として撮影し、写真画像を生成する写真画像生成処理を行う(ステップS20)。
写真画像生成処理後、写真撮影遊戯機1は、編集ブース3において、プレイヤの操作に応じて写真画像に編集画像を配置し、合成画像を生成して印刷する画像編集処理を行う(ステップS30)。写真撮影遊戯機1はさらに、サーバを介して合成画像をプレイヤの所有する端末に送信する画像送信処理を行う(ステップS40)。以下、それぞれの処理について詳述する。
<2.2.事前接客処理>
図10は、図9におけるステップS10の事前接客処理を示す動作フロー図である。CPU103は、制御プログラムに基づいて、事前接客処理を実行する。CPU103は、写真撮影遊戯機1の利用を促すデモ画面を受付用のディスプレイ41に表示し(ステップS111)、コイン制御部112が、1プレイ分のコインの投入を受け付けるまで待機する(ステップS112:No)。コイン制御部112が、デモ画面の表示中に、1プレイ分のコインの投入を受け付けた場合(ステップS112:Yes)、CPU103は、プレイカウント値Npを更新する(ステップS113)。
ここで、プレイカウント値について説明する。プレイカウント値は、写真撮影遊戯機1の起動時から電源がオフにされるまで、1プレイごとにプレイ数を1カウントした累計値であり、後述する写真画像生成処理において参照される。CPU103は、1プレイ分のコインの投入を受け付けると、メモリ105内の前回のプレイまでのプレイカウント値Npを参照し、そのプレイカウント値Npに1を加算する。そして、その加算結果を新たなプレイカウント値Npとして、メモリ105内のプレイカウント値Npを更新する。
また、CPU103は、プレイカウント値Npの更新とともに、プレイを開始する説明画面をディスプレイ41に表示して、プレイヤの名前の入力を受け付ける(ステップS114)。CPU103は、名前入力画面をディスプレイ41に表示する。名前入力画面には、ローマ字入力ボタン及びひらがな入力ボタンが表示され、ユーザは、自分の名前を入力する。入力されたユーザの名前は、画像編集処理で用いられる編集画像の生成に利用される。
次に、CPU103は、背景画像データをHDD104から読出し、背景画像の選択画面をディスプレイ41に表示し、合成画像の生成に用いられる背景画像の選択操作を受け付ける(ステップS115)。
図11は、背景画像選択画面の表示例を示す模式図である。本実施形態では、背景画像は、ノーマル、パターン、デザイン、セットに分類されている。ノーマルには、左右の明るさが均一な単色の共通背景画像が分類されている。パターンには、一定のパターンで各種図柄が配置された背景画像が分類されている。デザインには、図柄がデザインされた背景画像が分類されている。
また、セットには、所定の撮影枚数だけ予め設定された背景画像を組み合わせたセット背景画像が分類されている。本実施形態では、セット背景画像の種類として、通常セット背景画像、バースデーセット背景画像、記念日セット背景画像、季節セット背景画像が用意されている。通常セット背景画像は、上述のノーマル、パターン、デザインの背景画像から予め設定された背景画像が組み合わされて構成されている。また、バースデーセット背景画像は、誕生日の日付入りの複数の背景画像が組み合わされて構成され、記念日セット背景画像は、記念日の日付入りの複数の背景画像が組み合わされて構成されている。また、季節セット背景画像は、季節に応じた複数の背景画像が組み合わされて構成されている。なお、通常セット背景画像において、ノーマルの背景画像が含まれている場合、その背景画像の表示領域には上述した共通背景画像が表示される。
図11の例では、ノーマルタブ112aが選択されている状態を示している。ノーマルの選択画面114には、ノーマルに分類された共通背景画像A〜Lの縮小画像116が表示される。パターンタブ112b、デザインタブ112cが選択された場合も同様に、それぞれの選択画面114において複数の背景画像の縮小画像116が表示される。セットタブ112dが選択された場合には、上記した各種セット背景画像の縮小画像116が選択画面114に表示される。
プレイヤは、タブ112a〜112dから所望する分類のタブをタッチして、選択画面114に背景画像の縮小画像116を表示させ、所定の撮影枚数分の背景画像又はセット背景画像を選択する。なお、バースデーセット背景画像と記念日セット背景画像のいずれかが選択された場合には、CPU103は、更に、誕生日又は記念日の日付入力画面(図示略)を正面ディスプレイ22に表示し、プレイヤによる日付入力操作を受け付ける。
本実施形態では、プレイヤによってノーマルタブ112aが選択され、ノーマルに分類された共通背景画像から撮影枚数分の背景画像が選択される場合について説明する。図12は、背景画像選択処理の動作フローを示す図である。
CPU103は、ノーマルの選択画面114に表示されている共通背景画像A〜Lから、撮影順に共通背景画像の選択操作を受け付ける(ステップS1151)。CPU103は、全ての撮影回の共通背景画像の選択操作を受け付けるまで(ステップS1152:No)、共通背景画像の選択操作を受け付ける。
そして、CPU103は、全ての撮影回の共通背景画像の選択操作を受け付けると(ステップS1152:Yes)、ステップS1151で受け付けた撮影回ごとの共通背景画像と、撮影回に対応する発光モードとを示す撮影情報を生成し、メモリ105に記憶する(ステップS1153)。ここで、撮影情報について説明する。
図13は、メモリ105に記憶される撮影情報を例示した図である。この例では、6回の撮影を行う場合を示している。図13に示すように、1〜6回の各撮影回に対し、A〜Fの共通背景画像がプレイヤによって選択されている。CPU103は、撮影回ごとに選択された共通背景画像を識別する背景画像識別情報「A〜F」と、各撮影回に対応する発光モードを示す発光モード情報(0又は1)とを対応づけてメモリ105に記憶する。本実施形態では、CPU103は、奇数回(1,3,5)の撮影時の発光モード情報として、左発光モードを示す「0」を設定し、偶数回(2,4,6)の撮影時の発光モード情報として、右発光モードを示す「1」を設定する。つまり、本実施形態では、撮影ごとに右発光モードと左発光モードとを交互に切り替える。
図10に戻り、説明を続ける。ステップS115の処理が終了すると、CPU103は、撮影ブース2が空いているか否かを判断する(ステップS116)。撮影ブース2が空いていない場合(ステップS116:No)、CPU103は、待機を指示する待機画面をディスプレイ41に表示する(ステップS117)。一方、撮影ブース2が空いている場合(ステップS116:Yes)、CPU103は、撮影ブース2への移動をプレイヤに促す誘導画面をディスプレイ41に表示し(ステップS118)、ステップS114、115において受け付けた入力データをHDD104に記憶し、プレイヤに対する事前接客処理を終了する(ステップS119)。
CPU103は、写真撮影遊戯機1の電源がオンにされている間、次のプレイヤのプレイ開始を待機するためのデモ画面表示に戻り、事前接客処理を繰り返し実行する。
<2.3.写真画像生成処理>
事前接客処理の後、写真撮影遊戯機1は、プレイヤを被写体とする撮影処理を行い、写真画像を生成する。図14は、図9におけるステップS20の写真画像生成処理の動作フロー図である。CPU103は、制御プログラムに基づいて写真画像生成処理を実行する。
CPU103は、撮影開始画面を正面ディスプレイ22に表示する(ステップS211)。撮影開始画面には、例えば、撮影開始ボタンと、撮影開始ボタンにタッチすることにより撮影を開始することを通知するメッセージとが表示される。プレイヤが撮影開始ボタンにタッチすることにより、CPU103は、ステップS212以下の処理を行う。
プレイヤが撮影開始ボタンにタッチすると、CPU103は、画角選択画面を正面ディスプレイ22に表示し、プレイヤから画角の選択を受け付ける(ステップS212)。本実施形態において、プレイヤは、2人で撮影を行う「2人用撮影」と3人以上で撮影を行う「3人以上撮影」のいずれか一方を選択することができる。CPU103は、画角の選択を受け付ける際、「2人用撮影」と「3人以上撮影」の各々に対応するライブ画像を正面ディスプレイ22に表示する。具体的には、CPU103は、カメラ21のズーム値を広角側に設定し、カメラ21で撮影されているライブ映像を「3人以上撮影」に対応する画角のライブ画像として表示する。また、CPU103は、カメラ21で撮影されているライブ映像において「3人以上撮影」のライブ画像よりも狭い範囲をトリミングする。そして、トリミングした範囲のライブ映像を「3人以上撮影」のライブ画像と同じサイズとなるように拡大するデジタルズーム処理を行ったライブ映像を、「2人用撮影」に対応する画角のライブ画像として表示する。
プレイヤは、2人で撮影を行う場合には、「2人用撮影」のライブ画像をタッチし、3人以上で撮影を行う場合には、「3人以上撮影」のライブ画像をタッチする。CPU103は、ステップS212においてプレイヤが選択したライブ画像に対応する画角となるようにカメラ21のズーム設定を行う(ステップS213)。
カメラ21のズーム設定後、CPU103は、ステップS214からステップS216の各撮影処理を順次開始する。ここで、ステップS214の「通常撮影」、ステップS215の「空間撮影」、ステップS216の「スペシャル撮影」の概要について説明する。
図15(a)は、「通常撮影」によって生成される写真画像を表した模式図であり、図15(b)は、「空間撮影」によって生成される写真画像を表した模式図である。図15(a)に例示する写真画像510は、被写体を撮影した画像を通常撮影用の画像サイズとなるようにトリミングすることにより生成される。その結果、写真画像510には、被写体500の上半身が含まれ、被写体500の頭部近傍からL1の長さの上部領域501が形成される。なお、本実施形態において、写真画像510の横と縦の比率は、1:1.25である。
一方、図15(b)に例示する写真画像520は、「通常撮影」と同様のズーム設定により被写体を撮影した画像を、「空間撮影」用の画像サイズとなるようにトリミングすることによって生成される。その結果、写真画像520には、被写体500の上半身が含まれ、被写体500の頭部近傍からL2(L1<L2)の長さの上部領域502が形成される。なお、本実施形態において、写真画像520の横と縦の比率は、1:1.4である。写真画像520は、写真画像510の上部領域501と比べて大きい上部領域502を有するため、画像編集処理において写真画像510よりも落書き画像を配置しやすくなっている。
「通常撮影」と「空間撮影」とによって得られた写真画像を元に、写真画像における被写体より上方の上部領域の大きさが異なる写真画像510、520が生成される。つまり、本実施形態において、写真画像520は第1の写真画像の一例であり、写真画像510は第2の写真画像の一例である。本実施形態では、「通常撮影」において4回撮影を行い、「空間撮影」において2回撮影を行う。従って、「通常撮影」によって得られる4枚の写真画像を元に4枚の写真画像510が生成され、「空間撮影」によって得られる2枚の写真画像を元に2枚の写真画像520が生成される。
次に、「スペシャル撮影」について説明する。本実施形態において、「スペシャル撮影」は、プレイヤによる選択に応じて、「4連写撮影」と「斜光おしゃ撮」のいずれかの撮影を行う。以下、これら各撮影と生成される写真画像の概要について説明する。
「4連写撮影」は、プレイカウント値Npと撮影回に応じた発光モードで、一定時間ごとに被写体を4回連続して撮影を行う処理である。また、「斜光おしゃ撮」は、プレイカウント値Npに応じた発光モードで1回の撮影を行う処理である。
「スペシャル撮影」において「4連写撮影」を行った場合には、写真画像生成処理において、「4連写撮影」によって得られた4枚の写真画像を元に、4枚1組の写真画像が生成される。図15(c)は、「4連写撮影」によって生成される写真画像を例示した模式図である。図15(c)に例示する写真画像531〜534は、「4連写撮影」によって得られた4枚の写真画像を所定サイズとなるようにトリミングをすることにより生成される。そして、写真画像531〜534は印刷される際、1組の写真画像530として、図15(c)に示すようにシール紙600の印刷レイアウトに従って撮影順に配列される。
また、「スペシャル撮影」において「斜光おしゃ撮」を行った場合には、写真画像生成処理において、「斜光おしゃ撮」によって得られた1枚の写真画像を元に、全体に特殊な画像処理を施した写真画像が生成される。図15(d)は、「斜光おしゃ撮」によって生成される写真画像を例示した模式図である。図15(d)に例示する写真画像540は、「斜光おしゃ撮」によって得られた1枚の写真画像を通常撮影の写真画像510と同様のトリミングを行い、例えばモノクロ調変換やセピア調変換等の特殊な画像処理を施すことにより生成される。
なお、「通常撮影」及び「空間撮影」によって得られる写真画像を元に生成される写真画像510、520は、事前接客処理でプレイヤによって選択された背景画像と合成される。他方、「スペシャル撮影」によって得られる写真画像を元に生成される写真画像531〜534、又は写真画像540は、CPU103によって決定された背景画像と合成される。
図14に戻り、「通常撮影」及び「空間撮影」の方法について詳細な説明を続ける。ステップS213の後、CPU103は、「通常撮影」(ステップS214)と「空間撮影」(ステップS215)を順次行う。図16は、「通常撮影」と「空間撮影」に共通する撮影処理の動作フロー図である。
CPU103は、1回目の通常撮影の開始前に、撮影カウンタ値として、N=1を設定する(ステップS2101)。そして、CPU103は、メモリ105から撮影情報(図13参照)を読み出し、撮影情報に基づいて、発光制御部110により照明装置23を充電する(ステップS2102)。そして、発光モードに応じた背景画像に、ライブ映像をクロマキー処理により背景部分を透明にした被写体映像を重ね合せて正面ディスプレイ22に表示する(ステップS2103)。なお、このとき表示されるライブ映像は、写真画像510(図15(a)参照)に利用される領域に映る被写体映像部分のみがトリミングされて表示される。
撮影情報に示すように、1回目の撮影における発光モードは「左発光モード」である。そのため、発光制御部110によって右照明装置23Dは充電されず、正面照明装置230と左照明装置23Cが所定の発光量となるように充電される。
CPU103は、撮影情報(図13参照)における撮影回「1」に対応する背景画像識別情報「A」及び発光モード情報「0」(左発光モード)に基づいて、HDD104内の背景画像情報700(図8B参照)からライブ映像と共に表示する背景画像を特定する。つまり、CPU103は、背景画像情報700において、共通背景識別情報701が「A」に対応する左発光用背景識別情報702「A_0」で示される左発光背景画像をHDD104から読み出す。そして、CPU103は、読み出した左発光背景画像(A_0)に、ライブ映像をクロマキー処理により背景部分を透明にした被写体映像を重ね合せて正面ディスプレイ22に表示する。これにより、共通背景画像「A」の左側が右側よりも明るくなるようにグラデーションがつけられた左発光背景画像「A_0」にライブ映像が重ね合わされた画面が表示される。プレイヤは、正面ディスプレイ22に表示された背景画像「A_0」により、1回目の撮影では左側が明るく照明されることを確認することができる。
CPU103は、照明装置23の充電が完了するまで(ステップS2104:No)、ライブ映像を表示して待機する。そして、照明装置23の充電が完了すると(ステップS2104:Yes)、CPU103は、照明装置23とカメラ21とを制御して、所定時間の経過後に、照明装置23により発光動作を行うとともに、カメラ21によりシャッター動作を行う。これにより、1回目の撮影による写真画像のデータがカメラ21からCPU103へ出力される(ステップS2105)。
1回目の撮影では、右照明装置23Dは充電されないため、発光動作を行っても発光量は0である。左照明装置23Cと正面照明装置230は充電量に応じた発光量で発光するため、撮影された写真画像の左側は、右側よりもより明るく照明されて撮影され、右側には影ができる。つまり、椅子26Lに座っている左側プレイヤの側は、椅子26Rに座っている右側プレイヤの側よりも明るく照明され、右側プレイヤの方が影となる。
CPU103は、撮影カウンタ値がN=4でない場合には(ステップS2106:No)、撮影カウンタ値をN=N+1に設定して(ステップS2107)、2回目も同様にステップS2102以下の処理を行う。
撮影情報(図13参照)より、2回目の撮影における発光モードは右発光モード(発光モード情報:1)である。右発光モードの場合、左発光モードとは逆に、発光制御部110によって左照明装置23Cは充電されず、正面照明装置230と右照明装置23Dが所定の発光量となるように充電される(ステップS2102)。
CPU103は、撮影情報における撮影回「2」に対応する背景画像識別情報「B」及び発光モード情報「1」を読み出す。そして、HDD104内の背景画像情報700(図8B参照)から共通背景識別情報701が「B」に対応する右発光用背景識別情報702「B_1」で示される右発光背景画像を読み出し、右発光背景画像(B_1)に、ライブ映像をクロマキー処理により背景部分を透明にした被写体映像を重ね合せて正面ディスプレイ22に表示する(ステップS2103)。
CPU103は、照明装置23の充電が完了すると(ステップS2104:Yes)、照明装置23とカメラ21とを制御し、所定時間の経過後に、照明装置23により発光動作を行うとともに、カメラ21によりシャッター動作を行う。これにより、撮影された写真画像の右側は、左側よりもより明るく撮影され、左側に影ができている写真画像のデータがカメラ21からCPU103へ出力される(ステップS2105)。つまり、2回目の撮影では、右側プレイヤの側が左側プレイヤの側よりも明るく撮影され、左側プレイヤの方に影ができている写真画像が生成される。
CPU103は、カウンタ値がN=4になるまで、3回目と4回目も1回目と2回目と同様の処理を繰り返す。そして、CPU103は、撮影カウンタ値がN=4になると(ステップS2106:Yes)、「通常撮影」を終了する。これにより、CPU103は、1回目と3回目の撮影では左発光モードで撮影された写真画像データをカメラ21から取得する。また、CPU103は、2回目と4回目の撮影では右発光モードで撮影された写真画像データをカメラ21から取得する。
CPU103は、「通常撮影」(ステップS214)に続いて、「通常撮影」からの撮影回が5回目と6回目の撮影、つまり、「空間撮影」を行う旨のガイダンスを正面ディスプレイ22に表示し、上述した図16の撮影処理を行う(ステップS215)。
なお、「空間撮影」は、「通常撮影」の開始から5回目と6回目の撮影であるが、「空間撮影」の撮影単位としては計2回の撮影である。そのため、図16において、CPU103は、撮影カウンタ値がN=1からN=2になるまでステップS2102からステップS2106の処理を行う。
図13に示す撮影情報の撮影回は、「通常撮影」からの撮影回を示している。CPU103は、ステップS2102及びステップS2103において、撮影回「5」と「6」に対応する背景画像識別情報と発光モード情報とを読み出す。これにより、「空間撮影」における1回目の撮影では、左発光モードに応じた発光量となるように正面照明装置230と左照明装置23Cが充電される。そして、正面ディスプレイ22には、共通背景画像「E」に対応する左発光背景画像「E_0」に、ライブ映像をクロマキー処理により背景部分を透明にした被写体映像が、重ね合わされた画面が表示される。また、「空間撮影」における2回目の撮影では、右発光モードに応じた発光量となるように正面照明装置230と右照明装置23Dが充電される。そして、正面ディスプレイ22には、共通背景画像「F」に対応する右発光背景画像「F_1」に、ライブ映像をクロマキー処理により背景部分を透明にした被写体映像が重ね合わされた画面が表示される。
なお、「空間撮影」において表示されるライブ映像は、写真画像520(図15(b)参照)に利用される領域に映る被写体映像部分のみがトリミングされて表示される。図17(a)は、写真画像520(図15(b)参照)の画像サイズ(縦横)の比率となるようにトリミングされたライブ映像を例示した模式図である。図17(a)において、ライブ映像400には、椅子26に腰掛けたプレイヤ(被写体)401の上半身が表示され、被写体401よりも上方の領域400aは、写真画像520の上部領域502に対応する領域である。本実施形態では、CPU103は、図17(b)に例示するように、ライブ映像400の領域400aにグレーや黒等の単色の帯状の画像402を重ねて表示する。図15(a)のライブ映像400が正面ディスプレイ22に表示されると、領域400aが空いているため、プレイヤ自身がライブ映像の中心に写るように移動する可能性がある。その場合、撮影後のトリミングによって生成される写真画像520の上部領域502に被写体が写り込み、一定の大きさの上部領域502を確保することができない。つまり、写真画像520において、被写体よりも上方に、被写体が写り込んでいない一定の領域を確保することができない。一方、図17(b)のように、ライブ映像400の領域400aに帯状の画像402を重ねて表示することにより、プレイヤが領域400aに写り込まないようにすることができ、写真画像520において一定の大きさの上部領域502をより確実に確保することができる。
なお、図17(b)の帯状の画像402に替えて、図17(c)に例示するように、ライブ映像400の領域400aに、吹き出し画像403をライブ映像に重ねて表示してもよい。要は、ライブ映像400の領域400aに、ライブ映像とは異なる画像を重ねて表示すればよい。また、図17(d)に例示するように、ライブ映像400の領域400aを更にトリミングしたライブ画像410を表示してもよい。領域400aがトリミングされているので、プレイヤが領域400aに写り込みにくくなり、上部領域502が確保しやすくなる。
図16に戻り、説明を続ける。CPU103は、ステップS2104〜S2106の処理により、「空間撮影」における1回目の撮影(「通常撮影」の開始から5回目の撮影)では、左発光モードで撮影された写真画像データをカメラ21から取得する。また、CPU103は、「空間撮影」における2回目の撮影(「通常撮影」の開始から6回目の撮影)では、右発光モードで撮影された写真画像データをカメラ21から取得する。
CPU103は、「空間撮影」(ステップS215)が終了すると、続いて「スペシャル撮影」を行う(ステップS216)。図18は、「スペシャル撮影」の撮影処理の動作フローを示す図である。CPU103は、スペシャル撮影開始画面として、「スペシャル撮影」を開始する旨のガイダンスとともに、「4連写撮影」の撮影開始ボタンと「斜光おしゃ撮」の撮影開始ボタンとを正面ディスプレイ22に表示する(ステップS2161)。
プレイヤは、「4連写撮影」と「斜光おしゃ撮」のいずれかの撮影開始ボタンをタッチする。CPU103は、タッチされた撮影開始ボタンが「4連写撮影」である場合には(ステップS2162:Yes)、HDD104内の背景画像データから「4連写撮影」用の4枚の背景画像を決定する(ステップS2163)。一方、CPU103は、タッチされた撮影開始ボタンが「斜光おしゃ撮」である場合には(ステップS2162:No)、HDD104内の背景画像データから「斜光おしゃ撮」用の1枚の背景画像を選択する(ステップS2164)。
図19は、「スペシャル撮影」における背景画像の選択処理の動作フローを示す図である。CPU103は、現在のプレイの事前接客処理においてプレイヤが選択した背景画像がセット背景画像であるか否か判断する(ステップS611)。具体的には、CPU103は、事前接客処理で選択された背景画像を、「通常撮影」及び「空間撮影」に対して設定した撮影情報から特定する。CPU103は、メモリ105内の撮影情報の背景画像識別情報において、セット背景画像に対応する識別情報が含まれている場合には、事前接客処理で選択された背景画像がセット背景画像であると判断し、セット背景画像以外の識別情報が含まれている場合には、セット背景画像でないと判断する。
ステップS611において、CPU103は、セット背景画像であると判断した場合(ステップS611:Yes)、所定のアルゴリズムに基づき、HDD104内の背景画像データからそのセット背景画像の種別に応じた撮影枚数分の背景画像を「スペシャル撮影」用の背景画像として決定する。そして、決定した背景画像の識別情報を「スペシャル撮影」における撮影回と対応づけてメモリ105に記憶する(ステップS612)。
また、ステップS611において、セット背景画像でないと判断した場合(ステップS611:No)、HDD104内のセット背景画像を除く背景画像データからランダムに撮影枚数分選択した背景画像を「スペシャル撮影」用の背景画像として決定する。そして、決定した背景画像の識別情報を「スペシャル撮影」における撮影回と対応づけてメモリ105に記憶する(ステップS613)。
図18に戻り、説明を続ける。CPU103は、ステップS2163又はステップS2164に続いて、メモリ105からプレイカウント値Npを読み出し、プレイカウント値Npに基づいて、「スペシャル撮影」用の撮影情報を生成する(ステップS2165)。
図20は、「スペシャル撮影」用の撮影情報の生成処理の動作フローを示す図である。CPU103は、メモリ105から読み出したプレイカウント値Npが奇数である場合(ステップS621:Yes)、スペシャル撮影における1回目の撮影時の発光モード情報として、左発光モードを示す「0」を設定する(ステップS622)。一方、プレイカウント値Npが偶数である場合(ステップS621:No)、CPU103は、スペシャル撮影における1回目の撮影時の発光モード情報として、右発光モードを示す「1」を設定する(ステップS623)。
CPU103は、「スペシャル撮影」の撮影枚数が2枚以上である場合、つまり、「4連写撮影」である場合には(ステップS624:Yes)、ステップS622又はS623で設定された発光モードに基づき、2回目以降の撮影時の発光モードを設定する(ステップS625)。
本実施形態では、「4連写撮影」における撮影ごとに、左発光モードと右発光モードとが交互に切り替わるように2回目以降の発光モードを設定する。つまり、1回目の撮影時の発光モードが「左発光モード」の場合(ステップS621でYes,S622)、2回目から4回目の各撮影の発光モード情報として、右発光モードを示す「1」、左発光モードを示す「0」、右発光モードを示す「1」が設定される。また、1回目の撮影時の発光モードが「右発光モード」の場合(ステップS621でNo,S623)、2回目から4回目の各撮影の発光モード情報として、上記とは逆に、左発光モードを示す「0」、右発光モードを示す「1」、左発光モードを示す「0」が設定される。
CPU103は、図13に示す撮影情報と同様、「スペシャル撮影」用の撮影情報(図示略)として、各撮影回に対する発光モード情報と、メモリ105内に記憶されている撮影回ごとの背景画像の識別情報とを対応づけてメモリ105に記憶する(ステップS626)。
図18に戻り、説明を続ける。ステップS2165の処理に続いて、CPU103は、ステップS2161で選択された「4連写撮影」又は「斜光おしゃ撮」の撮影処理を行う(ステップS2166)。
「スペシャル撮影」の撮影処理は、図16に示した「通常撮影」及び「空間撮影」の撮影処理と同様である。つまり、「4連写撮影」を行う場合には、CPU103は、撮影カウンタの値がN=1から4になるまで、ステップS2102からステップS2107の処理を繰り返す。これにより、CPU103は、左発光モードで撮影された2枚分の写真画像データと右発光モードで撮影された2枚分の写真画像データをカメラ21から取得する。
一方、「斜光おしゃ撮」を行う場合、撮影回数は1回だけなので、CPU103は、ステップS2101からステップS2106の処理を行い、撮影カウンタの値がN=1で終了する。これにより、CPU103は、左発光モード又は右発光モードで撮影された1枚分の写真画像データをカメラ21から取得する。
図14に戻り、説明を続ける。「スペシャル撮影」が終了すると、CPU103は、写真画像の目の写り(サイズ)を選択するための目の写り選択画面を正面ディスプレイ22に表示し、目の写りをプレイヤに選択させる。さらに、CPU103は、写真画像の明るさを選択するための明るさ選択画面を正面ディスプレイ22に表示して、明るさをプレイヤに選択させる(ステップS217)。
そして、CPU103は、ステップS214、215、216の各撮影処理で生成された写真画像の画像データにおける被写体の顔部分に、ステップS217で選択された目の写り及び明るさに応じた画像処理を施し、各写真画像をトリミングすることにより、写真画像510、写真画像520、写真画像530又は540を生成する。そして、CPU103は、各写真画像510、写真画像520、写真画像530又は540とメモリ105内に記憶されている撮影情報に基づく背景画像と合成することにより、編集画像との合成用写真画像を生成する(ステップS218)。
具体的には、CPU103は、HDD104内のトリミング情報80(図8A参照)に基づき、各撮影処理で生成された写真画像をトリミングする。ここで、図21を用いて「通常撮影」と「空間撮影」によって得られた写真画像に対するトリミングの具体例について説明する。図21(a)は、トリミング前の「通常撮影」及び「空間撮影」によって得られた写真画像と、写真画像に対して設定されているxy座標面とを示す図である。
図21(a)において、破線で示す矩形Aは、トリミング情報80におけるトリミング枠81の「A」に対応するトリミング対象領域である。以下、矩形Aをトリミング枠Aと称する。「通常撮影」により得られた写真画像50は、トリミング枠Aによってトリミングされる。トリミング枠Aの縦と横の長さの比率はX:Y1である。この例では、X:Y1=1:1.25である。xy座標面において、トリミング枠Aの座標範囲は、P11(x10,y11)からP12(x20,y12)が設定されている。
また、図21(a)において、破線で示す矩形Bは、トリミング情報80におけるトリミング枠81の「B」に対応するトリミング対象領域である。以下、矩形Bをトリミング枠Bと称する。「空間撮影」により得られた写真画像50は、トリミング枠Bによってトリミングされる。トリミング枠Bの縦と横の長さの比率はX:Y2(>Y1)である。この例では、X:Y2=1:1.4である。写真画像50に対して予め設定されたXY座標面において、トリミング枠Bの座標範囲は、P21(x10,y21)からP22(x20,y22)が設定されている。
「4連写撮影」用のトリミング対象領域については図示を省略するが、図15(c)に示す写真画像530のサイズとなるように、「4連写撮影」用のトリミング対象領域(トリミング枠C)の座標範囲が定められ、トリミング情報80に予め記憶されている。「斜光おしゃ撮」用のトリミング対象領域は、「通常撮影」用のトリミング枠Aと同様である。
CPU103は、「通常撮影」によって得られた4枚の各写真画像50を、トリミング情報80におけるトリミング枠81の「A」に対応する座標範囲82に基づいてトリミングすることにより、図21(b)(図15(a))に示す写真画像510を4枚生成する。また、CPU103は、「空間撮影」によって得られた2枚の写真画像50を、トリミング情報80におけるトリミング枠81の「B」に対応する座標範囲82に基づいてトリミングすることにより、図21(c)(図15(b))に示す写真画像520を2枚生成する。図21の(b)(c)に示すように、「空間撮影」用にトリミングされた写真画像520の上部領域502は、「通常撮影」用にトリミングされた写真画像510の上部領域501よりも大きくなっている。
CPU103は、「4連写撮影」の場合には、トリミング情報80におけるトリミング枠81の「C」に対応する座標範囲82に基づき、「4連写撮影」によって得られた4枚の写真画像50をトリミングする。また、CPU103は、「斜光おしゃ撮」の場合には、「斜光おしゃ撮」によって得られた1枚の写真画像50を、トリミング情報80におけるトリミング枠81の「A」に対応する座標範囲82に基づきトリミングする。
トリミングされた各写真画像は、図13に示す撮影情報における背景画像識別情報と発光モードとに対応する背景画像が合成される。「通常撮影」の写真画像に対してトリミングされた4枚の写真画像510は、左発光背景画像(A_0)、右発光背景画像(B_1)、左発光背景画像(C_0)、右発光背景画像(D_1)と各々合成される。これにより、背景画像が各々異なる図22(a)(b)に示す写真画像511及び512が2枚ずつ生成される。また、「空間撮影」の写真画像に対してトリミングされた2枚の写真画像520は、左発光背景画像(E_0)、右発光背景画像(F_1)と各々合成される。これにより、背景画像が各々異なる図23(a)(b)に示す写真画像521及び522がそれぞれ1枚ずつ生成される。
なお、図22(a)(b)と図23(a)(b)に示す各写真画像における背景画像503L,503Rは、便宜上、同様の背景画像となっている。実際には、撮影情報で設定されている共通背景画像に対応する背景画像であって、写真画像の撮影時における発光モードに対応する左発光背景画像(503L)と右発光背景画像(503R)が合成される。
また、「スペシャル撮影」の写真画像に対してトリミングされた写真画像は、「スペシャル撮影」用の撮影情報(図18:ステップS2165)の背景画像識別情報と発光モードとに対応する背景画像が合成される。これにより、「4連写撮影」の場合には、例えば、図24(a)に示すように、写真画像531〜534に背景画像503L,503Rが合成された4枚の写真画像531’〜534’が生成される。「斜光おしゃ撮」の場合には、図24(b)に示すように、写真画像541が生成される。
図14に戻り、説明を続ける。ステップS218の処理後、CPU103は、編集ブース3が空いているか否かを判断する(ステップS219)。編集ブース3が空いていない場合(ステップS219:No)、CPU103は、編集ブース3が空くまで待機を指示する待機画面を正面ディスプレイ22に表示する(S220)。編集ブース3が空いた場合(ステップS219:Yes)、CPU103は、編集ブース3への移動を指示する誘導画面を正面ディスプレイ22に表示する(ステップS221)。そして、CPU103は、背景画像が合成された全ての写真画像をHDD104に記憶し(ステップS222)、このプレイヤに対する写真画像生成処理を終了する。
なお、CPU103は、写真撮影遊戯機1の電源がオンにされている間、次のプレイヤの撮影開始画面表示に戻り、次のプレイヤに対する写真画像生成処理を繰り返し実行する。
<3.4.画像編集処理>
写真撮影遊戯機1は、写真画像生成処理の終了後、画像編集処理を実行する。CPU103は、制御プログラムに基づいて画像編集処理を実行する。画像編集処理では、CPU103は、落書き処理を実行し、落書き処理で生成された編集画像と、背景画像が合成された写真画像(511,512,521,522,530’,541)とを合成して合成画像を生成する。CPU103は、生成した合成画像をシール紙に印刷する。
落書き処理において、プレイヤは、背景画像が合成された写真画像(511,512,521,522,530’,541)に対して落書きをすることができる。そして、落書きした内容に基づいて編集画像が生成される。
図25は、写真撮影遊戯機1により実行される画像編集処理のフロー図である。CPU103は、画像編集処理の開始を促す移動待ち画面を編集用のディスプレイ311に表示する(ステップS311)。ユーザが、タッチペン312でディスプレイ311をタッチしたとき、残り編集時間のカウントダウンを開始する(ステップS312)。
<3.4.1.落書き処理>
次に、CPU103は落書き処理をする(ステップS313)。CPU103は、図26に示す編集画面をディスプレイ311に表示する。図26を参照して、編集画面には、左右に2つの編集領域60L及び60Rが表示される。2人のプレイヤは、編集領域60L,60Rで写真画像をそれぞれ編集することができる。また、写真画像が写真きりかえ領域75に表示され、左右のプレイヤの選択操作により、編集領域60L及び60Rのいずれかに割り当てられる。これにより、各々の編集領域60L、60Rで異なる写真画像を編集することができる。
編集画面にはさらに、編集ツールを選択するための編集ツール選択タブ61が表示される。タッチペン312(図6参照)により所望の編集ツール選択タブ61がタッチされると、タッチされた編集ツールに対応したパレット67が編集領域60L、60Rの下に表示される。各パレット67には、選択された編集ツールで利用可能なデザインの編集画像が表示された複数の選択ボタン64が配列されている。たとえば、SPECIAL(おすすめ)ツールが選択された右側のパレット67には、事前接客処理において入力された名前を元にデザインされた編集画像が表示された複数の選択ボタン64が表示されている。例えば、事前接客処理において、文字列「あみん」と文字列「みきぷ」が名前入力画面で入力された場合、CPU103は、「あみん」と「みきぷ」に基づいて、種々のデザインの編集画像を作製する。このように、事前接客処理で入力された文字列は、編集画像として利用される。
また、編集領域60Lと編集領域60Rの間には、事前接客処理で入力された誕生日又は記念日の日付領域62が表示される。「通常撮影」及び「空間撮影」用の背景画像としてバースデーセット背景画像や記念日セット背景画像が選択されている場合には、プレイヤは、日付領域62に表示された年月日を修正することができる。
さらに、日付領域62の下方には、事前接客処理で入力された名前を表示する名前領域63が表示される。プレイヤは、名前領域63に表示された名前を修正することができる。また、名前領域63に表示された名前がプレイヤによって修正された場合、CPU103は、修正後の名前を名前領域63に表示する。図26において、編集領域60Rの左側には、名前領域63の文字列が修正されたことを通知するコメント領域70が表示される。CPU103は、名前領域63の文字列が修正されると、コメント領域70に名前が修正されことを示す情報を表示する。
編集画面が表示された後、CPU103は、落書き時間が制限時間に達するか、ENDボタン68がタッチペン312でタッチされるまでの間、選択された写真画像に対応する編集画像の入力を受け付ける。CPU103がパレット67内の所望の選択ボタン64のタッチを検知すると、タッチされた選択ボタン64に表示されたデザインのツールが設定される。そして、編集領域60内のタッチを検知すると、タッチされた位置に、選択されたデザインの編集画像を入力する。
入力された編集画像は、写真画像に対応付けてメモリ105に格納される。落書き時間が制限時間に達するか、ENDボタン68のタッチを検知すると、CPU103は、落書き処理を終了する。
図25を参照して、落書き処理(ステップS313)の後に、CPU103は、写真画像生成処理で生成した写真画像それぞれについて、落書き処理で生成された編集画像を合成して合成画像を生成する(ステップS314)。
図27(a)(b)は、「空間撮影」の写真画像521,522に対して落書きがなされた合成画像を例示した模式図である。写真画像521,522の上部領域502(図21(c)参照)は、「通常撮影」によって得られた写真画像511,512の上部領域501(図21(b)参照)よりも大きい。そのため、プレイヤは、写真画像511,512に対して落書きするよりも、写真画像521,522に落書きする方が被写体の写りを邪魔することなく、写真画像521,522の上部領域502に編集画像を配置することができる。その結果、図27(a)(b)に示すように、被写体500に編集画像505が被さらず、被写体500と編集画像505とが一体的なデザイン性を有する写真画像5211,5221をプレイヤに提供することができる。
図25に戻り、説明を続ける。CPU103は続いて、生成された合成画像を、1枚のシール紙に印刷するシートレイアウトの選択を受け付け、プレイヤが選択したシートレイアウトに基づき、1枚のシール紙に印刷するためのシート画像を生成する(ステップS315)。
ここで、シート画像の生成例について説明する。図28A、28Bは、シール紙600のシートレイアウトを例示した模式図である。図28A、28Bのシートレイアウトの矩形状の領域610(610a〜610g,610A〜610F)は、ステップS314において生成された合成画像が配置される領域(以下、合成画像領域)である。
例えば、プレイヤによって図28Aのシートレイアウトが選択された場合、CPU103は、撮影情報(図13参照)を参照し、「通常撮影」及び「空間撮影」による6枚の写真画像に基づく合成画像のうち、左発光モードで撮影された写真画像に基づく合成画像は、上側の合成画像領域610a〜610cに配置し、右発光モードで撮影された写真画像に基づく合成画像は、下側の合成画像領域610d〜610fに配置する。さらに、CPU103は、「スペシャル撮影」(「斜光おしゃ撮」)による1枚の写真画像に基づく合成画像を矩形領域610gに配置する。これにより、例えば、図29Aに示すようなシート画像が生成される。
また、例えば、図28Bのシートレイアウトがプレイヤによって選択された場合、CPU103は、撮影情報(図13参照)を参照し、「通常撮影」及び「空間撮影」による6枚の写真画像に基づく合成画像のうち、左発光モードで撮影された写真画像に基づく合成画像は、左側の合成画像領域610A〜610Cに配置し、右発光モードで撮影された写真画像に基づく合成画像は、右側の合成画像領域610D〜610Fに配置する。これにより、例えば、図29Bに示すようなシート画像が生成される。
上記では、左発光モードで撮影された写真画像に基づく合成画像と、右発光モードで撮影された写真画像に基づく合成画像とが、上下又は左右の合成画像領域に分かれて配列されている例を示したが、要は、各合成画像は、合成画像の元となる写真画像の発光モードに応じて、合成画像領域に一定の規則性を有して配列されていればよい。
図25に戻り、説明を続ける。CPU103は、さらに、生成されたシート画像をプリンタ650に送信し印刷を開始する。プリンタ650は、送信されたシート画像を印刷する(ステップS316)。印刷が完了すると、プリンタ650は、シート画像が印刷されたシール紙を排出口321に排出する。
<3.4.2.画像送信処理>
上述の印刷(ステップS316)が開始されるとCPU103は画像送信処理を行う(ステップS317)。CPU103は、ステップS314で生成された合成画像をサーバ経由でプレイヤの端末に送信する。
上述した実施形態では、写真画像生成処理における撮影処理の撮影ごとに、左発光モードと右発光モードとを交互に切り替えて照明装置23を発光させることができる。そのため、例えば撮影範囲における左側だけが右側よりも明るくなるように照明装置23を発光させる場合と比べ、左右の明るさが交互に異なる写りの写真画像をプレイヤに提供することができる。また、左右いずれか一方の側だけを他方の側より明るく照明して撮影したいプレイヤにとっても満足した写りの写真画像を提供することができる。また、椅子26に座っている左右のプレイヤのいずれの側も交互により明るく照明されるので、左右の位置を変えることなく、写真の写りに関してプレイヤ間の公平性を担保することができる。
また、上述した実施形態では、撮影ブース2において椅子26を設置しているため、被写体の位置が固定される。その結果、被写体に対し、発光モードに応じた適切な光量の照明がなされ、発光モードに応じた光の効果がより反映された写りの良好な写真画像をプレイヤに提供することができる。また、プレイヤに身長差がある場合であっても、被写体の位置が固定されることによって身長差が縮まり、被写体の頭部の位置が揃いやすくなる。その結果、被写体の位置を固定しない場合と比べ、写真画像をトリミングした際の被写体のバランスがより良い写真画像を提供することができる。
また、上述した実施形態では、撮影ブース2において椅子26を設置しているため、頭部の位置が揃いやすい。その結果、撮影により得られた写真画像に対して一定のトリミング枠A及びBでトリミングを行っても、写真に写る複数の被写体それぞれの上部領域を同等程度の面積で確保することができる。上述した実施形態において「空間撮影」により得られた写真画像をトリミングして生成された写真画像521,522は、「通常撮影」により得られた写真画像をトリミングして生成された写真画像511,512と比べ、被写体の上部領域が大きいため、画像編集処理において、写真画像521,522の被写体部分に編集画像が被さりにくい。そのため、プレイヤは、写真画像511,512に比べ、被写体部分を気にすることなく写真画像521,522に対して落書きすることができる。従来のように、椅子を設置せず撮影した場合は、身長の低い被写体の上部領域が、身長の高い被写体の上部領域より大きく空いてしまいバランスが悪いものとなり、さらに「空間撮影」によりその差が顕著になる。対して、上述の実施形態では、椅子に座って撮影するため、その差を解消でき、バランスのよい写真に仕上がる。
また、上述した実施形態では、発光モードに応じた背景画像(左発光背景画像及び右発光背景画像)が写真画像と合成される。そのため、写真画像における被写体部分だけが発光モードに応じた明るさとなっている場合と比べ、違和感のない自然な写真画像をプレイヤに提供することができる。
また、上述した実施形態では、撮影ブース2の左側と右側にそれぞれ、照明装置23C1と23C2、照明装置23D1と23D2が上下に設けられているため、被写体の顔と髪を部分的に照明することができる。そのため、左右に1つの照明装置を設ける場合と比べ、片側だけの照明の効果がより反映された写真画像を提供することができる。
<<4.変形例>>
(1)上述した実施形態では、「通常撮影」と「空間撮影」によって得られた写真画像をトリミングする際、トリミング枠の縦と横の長さの比率が異なる例を説明したが、以下のように構成してもよい。
図30(a)は、「通常撮影」及び「空間撮影」によって得られた写真画像50とそのxy座標面とを表している。図30(a)の破線で示す矩形αは、「通常撮影」で得られた写真画像50に対するトリミング対象領域(以下、トリミング枠α)である。また、図30(a)の破線で示す矩形βは「空間撮影」で得られた写真画像50に対するトリミング対象領域(以下、トリミング枠β)である。トリミング枠α及びβの縦と横の長さの比率はX:Y(例えば、1:1.25)である。つまり、本変形例では、「通常撮影」と「空間撮影」によって得られた写真画像に対するトリミング枠の大きさは同じである。
本変形例では、上述したトリミング情報80に記憶されたトリミング枠A及びBに替え、トリミング枠α及びβの座標範囲をトリミング情報80において記憶するように構成する。図30(a)に例示するように、トリミング枠αは、xy座標面において、P31(x10,y31)からP32(x20,y32)の範囲である。また、トリミング枠βの座標範囲は、P41(x10,y41)からP42(x20,y42)である。
この例において、CPU103は、「通常撮影」によって得られた各写真画像50を、トリミング情報80におけるトリミング枠81の「α」に対応する座標範囲82に基づいてトリミングすることにより、図30(b)に示す写真画像5101を4枚生成する。また、CPU103は、「空間撮影」によって得られた各写真画像50を、トリミング情報80におけるトリミング枠81の「α」に対応する座標範囲82に基づいてトリミングすることにより、図30(c)に示す写真画像5201を2枚生成する。図30(b)(c)に示すように、「空間撮影」用にトリミングされた写真画像5201の上部領域502’の高さL2’は、「通常撮影」用にトリミングされた写真画像5101の上部領域501の高さL1よりも大きくなる。
要は、写真撮影遊戯機において、第1の写真画像と第2の写真画像は、長方形の形状を有し、トリミング手段は、前記第1の写真画像と前記第2の写真画像の長辺と短辺の比率のうち、長辺の比率が前記第2の写真画像よりも前記第1の写真画像が大きくなるように、撮影によって得られた写真画像をトリミングしてもよい。前記第1の写真画像と前記第2の写真画像における被写体より上方の領域は、前記長辺が延伸する一の方向に形成される。本構成によれば、長辺と短辺の比率が異なる第1の写真画像と第2の写真画像を提供することができる。また、写真撮影遊戯機において、トリミング手段は、前記第1の写真画像と前記第2の写真画像の長辺と短辺の長さの比率が同等となるように、撮影された写真画像をトリミングしてもよい。前記第1の写真画像と前記第2の写真画像における被写体より上方の領域は、前記長辺が延伸する一の方向に形成される。本構成によれば、長辺と短辺の比率が同等であって、被写体よりも上方の領域の大きさが異なる第1の写真画像と第2の写真画像を提供することができる。
(2)上述した実施形態では、左発光モード又は右発光モードの場合、左照明装置23C又は右照明装置23Dの充電を行わないように制御することにより、左照明装置23C又は右照明装置23Dの発光量を0にする例であったが、左照明装置23Cと右照明装置23Dの発光量が異なるように構成されていれば、以下のように構成してもよい。
CPU103は、左発光モードの場合には、左照明装置23Cよりも右照明装置23Dの発光量が小さくなるように発光制御部110により右照明装置23Dを充電し、右発光モードの場合には、右照明装置23Dよりも左照明装置23Cの発光量が小さくなるように発光制御部110により左照明装置23Cを充電する。つまり、発光モードに応じて左右の照明装置の発光量が異なるように左照明装置23Cと右照明装置23Dの充電を行う。これにより、左発光モードの場合には、写真画像における左側が右側よりも明るく照明され、右発光モードの場合には、写真画像における右側が左側よりも明るく照明される。
(3)上述した実施形態では、撮影回が奇数回と偶数回とで交互に発光モードが切り替わる例を説明したが、例えば、1、2回目の撮影時は左発光モード(又は右発光モード)、3、4回目の撮影時は右発光モード(又は左発光モード)、5、6回目の撮影時は左発光モード(又は右発光モード)のように発光モードを交互に切り替えてもよい。要するに、複数回の撮影毎に発光モードを切り替えてもよい。
また、例えば、1回目と5回目の撮影時の発光モードを左発光モード(又は右発光モード)、他の撮影回の撮影時の発光モードを右発光モード(又は左発光モード)として左照明装置23Cと右照明装置23Dを発光させてもよい。要するに、任意の撮影回に対して定められた発光モードで左照明装置23Cと右照明装置23Dを発光させてもよい。
(4)上述した実施形態では、ノーマルの背景画像、すなわち、図柄等がない単色の背景画像について、左発光モードと右発光モードとに応じた左発光背景画像と右発光背景画像を予め記憶し、発光モードに応じた背景画像を写真画像と合成する例を説明したが、以下のように構成してもよい。例えば、パターンやデザインの背景画像であっても、所定の背景色が設定されている背景画像の場合には、ノーマルの背景画像と同様、共通背景画像と、左発光モード及び右発光モードに応じた左発光背景画像及び右発光背景画像を予めHDD104に記憶しておく。そして、実施形態と同様、事前接客処理においてパターンやデザインの背景画像(共通背景画像)が選択された場合、CPU103は、選択された撮影回の発光モードに応じた左発光背景画像又は右発光背景画像をHDD104から読み出して写真画像と合成するようにしてもよい。
(5)上述した実施形態では、被写体の位置を固定する被写体固定手段として椅子26を例に説明したが、被写体固定手段として、プレイヤが腰掛けられる例えば棒形状の腰掛け部を撮影位置に固定してもよいし、被写体の立ち位置を示すマークを正面筐体20Bの床面25に設定してもよい。
(6)上述した実施形態では、撮影回に応じて発光モードを切り替える例を説明したが、例えば、発光モードの指定操作をプレイヤから受け付けるように構成してもよい。発光モードの指定操作は、撮影回ごと、又は、「通常撮影」、「空間撮影」、及び「スペシャル撮影」の各撮影単位でもよいし、プレイ単位に行ってもよい。
(7)上述した実施形態では、「スペシャル撮影」の際にプレイカウント値Npに応じて各撮影回における発光モードを決定する例を説明したが、「通常撮影」及び「空間撮影」と同様、「通常撮影」の開始からの撮影回数に応じて発光モードを決定してもよい。
(8)上述した実施形態では、被写体位置固定手段として椅子26が撮影ブース2内に設置される例を説明したが、撮影ブース2内に被写体位置固定手段が設置されていない写真撮影遊戯機1であってもよい。
(9)上述した実施形態では、左照明装置23Cと右照明装置23Dは、上下2つの照明装置で構成されている例を説明したが、例えば、左照明装置23C及び右照明装置23Dの発光面と略同等の大きさの発光面を有する1つの照明装置を、撮影ブース2の左側と右側に各々設けてもよい。この場合、被写体の顔と髪に部分的に光が照射されるように、左右の各照明装置の発光面が一定の角度をなして構成されていればよい。
以上、本発明の実施形態及び変形例を説明したが、上述した実施形態及び変形例は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施形態及び変形例に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施形態及び変形例を適宜変形して実施することが可能である。