JP6201116B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技球が始動口に入球したことに起因して行われる抽選の結果を報知する図柄を備えたパチンコ遊技機に関するものである。
従来、パチンコ遊技機は、遊技盤面上に普通図柄抽選を行うための普通図柄作動ゲート、普通図柄抽選の抽選結果を報知する普通図柄表示装置、特別図柄の抽選を行うための特別図柄始動口、普通図柄抽選が当たった際に開放される所定入賞口(普通電動役物)、該所定入賞口内に設けられ特別図柄の抽選を行うための特別図柄始動口、特別図柄の抽選結果を報知する特別図柄表示装置、特別図柄抽選が当たったことで開放される大入賞口を備えた構成が一般的であり、特別図柄抽選が当選したことで開始される遊技を大当り遊技(特別遊技)と称している。
上記の構成を基に、大当り遊技の終了後には大当り図柄の種類に応じて、特別図柄抽選の当選確率が高く設定された高確率遊技状態、普通図柄抽選が当たったことによる普通電動役物の開放時間が延長される開放延長状態、該開放延長状態と併用し、特別図柄、普通図柄の変動時間が短縮される時間短縮状態(時短状態)となり、高確率中の大当り当選確率をアップするだけではなく、開放延長機能の作動により遊技球の減少を抑え、時短状態により単位時間中における図柄変動回数をアップし、次の大当りを早く獲得することを可能とする確率変動機能(確変機能)を備えた遊技機がある。尚、高確率遊技状態に対して特別図柄抽選の抽選確率が低く設定された遊技状態を低確率遊技状態、若しくは通常遊技状態と称している。
また、大当りが生起すると、大当り遊技の終了後に遊技状態が高確率遊技状態に制御されるが、その高確率遊技状態は、予め設定された特別図柄の変動回数を実施(抽選回数を実施)すると遊技状態を低確率遊技状態に移行制御する構成がある(確変回数切りタイプ)<特許文献1>。
特開2000−288219号公報
特許文献1の構成では、大当り遊技終了後の予め定められた期間のみが高確率遊技状態となり、遊技者は、その期間中が有利な遊技状態中であることを認識しながら遊技を行うが、予め定められた回数として遊技状態の移行が行われるため、有利な状態がいつ終了するかが把握できてしまい面白みに欠けてしまう。
また、大当り図柄の種類に応じて高確率遊技状態を保持する期間(変動回数)に変化を与える構成としても、大当り図柄の種類によって高確率遊技状態を保持する期間が把握できてしまい、その期間の長短の変化は生まれるが、有利な期間を認識したうえで遊技を行うことには変わりはなく面白みに欠ける。
本願発明は、上記した状況に対して考え出されたものであり、大当り遊技終了後の高確率遊技状態への移行期間は予め定められた期間としながらも、遊技者にとってはその期間が不確定であると認識させることが可能な弾球遊技機を提供することを目的とする。
請求項1記載の弾球遊技機は、
遊技領域に第1始動口と、可変入賞装置からなる第2始動口を設け、
該第1始動口への遊技球の入球に起因して乱数を取得することで第1遊技実行条件が成立後、第1開始条件が成立した時に可変表示を開始し、大当りが生起するか否かの導出結果を示す第1識別情報と、
前記第2始動口への遊技球の入球に起因して乱数を取得することで第2遊技実行条件が成立後、第2開始条件が成立した時に可変表示を開始し、大当りが生起するか否かの導出結果を示す第2識別情報と、
前記第1遊技実行条件が成立しているものの前記第1開始条件が成立していない時に前記第1始動口への遊技球の入球によって取得した前記乱数を、所定の上限値まで記憶する第1保留記憶手段と、
前記第2遊技実行条件が成立しているものの前記第2開始条件が成立していない時に前記第2始動口への遊技球の入球によって取得した前記乱数を、所定の上限値まで記憶する第2保留記憶手段と、
前記大当りの終了後から前記第1識別情報と前記第2識別情報との可変表示回数の合計が予め定められた所定回数となるまで、前記大当りが生起する確率が通常遊技状態よりも高い高確率遊技状態とする高確率遊技手段と、
前記大当りの終了後から前記可変入賞装置が作動した時の開放時間が通常遊技状態に比べて長い開放延長状態とする開放延長手段と、
前記第1識別情報と前記第2識別情報との導出表示に対応した演出表示を演出表示装置に表示する演出表示手段と、を備え、
前記第1開始条件の成立を前記第1識別情報の導出表示の終了とし、前記第2開始条件の成立を前記第2識別情報の導出表示の終了とすることによって、前記第1識別情報と前記第2識別情報とが同時に可変表示を実施可能とし、前記第1識別情報よりも前記第2識別情報から生起する大当りの方が遊技者に有利であり、前記可変入賞装置に入球可能な遊技球の流下経路と同一の流下経路上に前記第1始動口を配置した弾球遊技機において、
前記演出表示手段は、前記開放延長状態でなければ、前記第1識別情報に対応した演出表示を前記第2識別情報に対応した演出表示よりも容易に認識可能な態様で実施する第1演出表示を行い、前記開放延長状態で且つ前記高確率遊技状態ならば、前記第2識別情報に対応した演出表示を前記第1識別情報に対応した演出表示よりも容易に認識可能な態様で実施する第2演出表示を行い、該第2演出表示の実施中は、前記第2識別情報の可変表示回数のみを前記演出表示装置に表示する
ことを特徴とする弾球遊技機である。

第2始動口となる可変入賞装置は、入球口の大きさが開閉又は拡縮する構成であればよく、普通電動役物としてもよい。普通電動役物は、閉鎖時に遊技球が全く入球しない構成でも入球が困難な構成でもよい。第1識別図柄は、第1特別図柄及び演出図柄としてもよく、同様に第2識別図柄は、第2特別図柄及び演出図柄としてもよい。
始動口への1個の遊技球の入球に起因して取得(抽出)する乱数は複数種類としてもよく、大当りを生起させるか否かの当否判定に用いる当否(大当り)判定用乱数の他に、少なくとも該当否判定用乱数の判定結果に応じて表示する導出結果(確定図柄)の種類と、図柄の変動内容(可変表示時間)とを決定するために用いる乱数とするのが好適であり、例えば大当り図柄決定用乱数、リーチ決定用乱数、変動パターン決定用乱数としてもよい。また、当否判定結果を報知する確定図柄の種類及び図柄の可変表示時間(変動時間)を決定する乱数の抽出時期は、始動口への遊技球の入球時に限らず、図柄の変動開始直前に行われる大当り判定実施時としてもよい。
第1遊技実行条件は、第1始動口へ遊技球が入球した時に成立する条件であり、入球によって遊技に係る各種乱数を取得することによって成立してもよく、保留記憶処理(第1保留記憶手段)で行われる乱数値等の抽出格納処理が実行されたこととしてもよい。第2遊技実行条件も同様に第2始動口へ遊技球が入球した時に成立する条件であり、入球によって遊技に係る各種乱数を取得することによって成立するものでもよく、保留記憶処理(第2保留記憶手段)で行われる乱数値の抽出格納処理が実行されたこととしてもよい。
「前記第1開始条件の成立を前記第1識別情報の導出表示の終了とし、前記第2開始条件の成立を前記第2識別情報の導出表示の終了とした」とは、第1開始条件が成立、即ち、第1始動口への入球に起因する保留記憶がある状態で第1始動口への入球に起因して大当りが生起するか否かの抽選結果に基づく第1識別情報の可変表示を新たに開始するには、第1識別情報の導出表示の終了、即ち、第1識別情報の可変表示が終了し導出結果が所定時間示された状態であればよく、第2開始条件が成立、即ち、第2始動口への入球に起因する保留記憶がある状態で第2始動口への入球に起因して大当りが生起するか否かの抽選結果に基づく第2識別情報の可変表示を新たに開始するには、第2識別情報の導出表示の終了、即ち、第2識別情報の可変表示が終了し導出結果が所定時間示された状態であればよい。
従って、第1識別情報は、第2識別情報が可変表示又は所定時間の導出結果の表示を行っているか否かに拘らず第1開始条件を成立させ、第2識別情報も、第1識別情報が可変表示又は所定時間の導出結果の表示を行っているか否かに拘らず第2開始条件を成立させる。これにより、第1識別情報と第2識別情報とは同時に可変表示及び導出結果の表示が可能な構成(同時変動を行う構成)となっている。
但し、第1識別情報又は第2識別情報の何れか一方の導出結果が大当りを示した場合、大当りを示した時点で他方の識別情報が可変表示を実施中(又は導出結果の所定時間の表示中)であれば、他方の可変表示(又は導出結果の所定時間の表示)を中断し、一方の大当りが終了後に他方の中断していた可変表示(又は導出結果の所定時間の表示)を再開する再開手段を備える構成としもよい。また、一方が大当りを示した時点で他方の可変表示を強制的に終了して導出結果を表示し、一方の大当りが終了するまで開始条件の成立を待機する終了手段を備える構成も考えられる。強制的に可変表示を終了する場合は、当否判定の結果に拘らず導出結果としてはずれを表示する。
大当り終了後は、第1識別情報と第2識別情報との可変表示回数(当否判定回数としてもよい)の合計数が予め定められた所定回数となるまで、高確率遊技手段によって高確率遊技状態となるが、該所定回数は、大当りを示す第1識別情報又は第2識別情報の種類に対応して予め設定されていてもよいし、全ての大当りで毎回同じ回数が設定されてもよい。また識別情報の種類に対応して設定されている場合、その回数は少ない場合は0回としてもよいし多い場合は10000回としてもよい。また、第1識別情報と第2識別情報とで個々に所定回数が設定されていてもよく、これにより第1識別情報と第2識別情報とで同じ大当り図柄であった場合でも高確率状態を保持する設定回数が異なる構成としてもよい。
第1演出表示では、遊技者は第1識別情報に対応した演出表示が容易に認識可能となり、第2演出表示では第2識別情報に対応した演出表示が容易に認識可能となる。この場合、第1演出表示では、第2識別情報に対応した演出表示は第1識別情報に対応した演出表示よりも遊技者に確認しづらい態様(容易な認識が不能な態様)で表示され、第2演出表示では、第1識別情報に対応した演出表示は第2識別情報に対応した演出表示よりも遊技者に確認しづらい態様で表示される。確認しづらい態様とは、大きさが小さい、表示する箇所が隅の方、表示色が周囲と似ている等、又はこれらが重複したものであってもよく、対応した演出表示を演出表示装置に表示しない構成も含む。また、第1演出表示と第2演出表示とでは、遊技者が一目で区別ができるように表示態様を変化させてもよいし、対応する識別情報が異なるだけで表示態様自体は変化のない構成としてもよい。
前記開放延長状態で且つ前記高確率遊技状態ならば、前記第2識別情報に対応した演出表示を前記第1識別情報に対応した演出表示よりも容易に認識可能な態様で実施する第2演出表示を行い、該第2演出表示の実施中は、前記第2識別情報の可変表示回数のみを前記演出表示装置に表示するが、該表示の内容は、第2識別情報が可変表示を新たに開始する毎に表示する回数を示す態様が加算された態様に変化する構成が好適である。なお、開放延長手段による開放延長状態では、可変入賞装置の開放時間が通常遊技状態に比べて長くなるとともに、単位時間当たりの作動回数も通常遊技状態に比べて多くなる。
第1識別情報と第2識別情報とは同時に可変表示を行うことが可能な構成であるため、第2演出表示の実施中においても第1識別情報と2識別情報とはそれぞれの開始条件が成立すれば可変表示を開始するが、演出表示装置に可変表示の実施数として表示されるのは第2識別表示の可変表示回数のみの構成となる。
請求項2記載の弾球遊技機は、
請求項1記載の弾球遊技機において、
前記第1始動口への遊技球の入球に起因して取得した前記乱数に基づいて、前記第1識別情報の可変表示時間を決定する第1変動時間決定手段と、
該第1変動時間決定手段が前記可変時間を決定する変動パターンテーブルを、平均変動時間が異なる複数の変動パターンテーブルの中から決定するテーブル決定手段と、
前記第1始動口への遊技球の入球に起因して取得した前記乱数に基づいて大当りが生起する場合の前記第1識別情報の種類と、前記第2始動口への遊技球の入球に起因して取得した前記乱数に基づいて大当りが生起する場合の前記第2識別情報の種類とを決定する大当り図柄決定手段と、を備え、
前記テーブル決定手段は、前記高確率遊技状態であれば、該高確率遊技状態を実施することとなった前記大当り生起時に前記大当り図柄決定手段が決定した大当りを示す前記第1識別情報の種類、又は大当りを示す前記第2識別情報の種類に応じて前記変動パターンテーブルの種類を決定する
ことを特徴とする弾球遊技機である。
大当り終了後の高確率遊技状態では、第1始動口への入球に基づいて第1識別情報の可変表示を行う場合、該大当りを生起させた第1識別情報又は第2識別情報の種類に応じて、平均変動時間の異なる複数の変動パターンテーブルの中から一つの変動パターンテーブルを決定し、可変表示時間を決定する。一方、高確率遊技状態における第2識別情報の可変表示時間は、大当り図柄の種類に拘らず毎回同じ変動パターンテーブルから決定され、高確率遊技状態中に決定する変動時間はリーチ確率を低く設定することによりほぼ1種類で一定となる。
従って、高確率遊技状態において第2識別情報が任意の一定回数の変動表示を行う間に、第1識別情報が変動可能となる回数は、大当り図柄の種類によって決定される変動パターンテーブルの種類によって異なる構成となる。
請求項3記載の弾球遊技機は、
請求項1又は請求項2記載の弾球遊技機において、
前記演出表示手段は、前記高確率遊技状中に前記大当りが生起することになる前記第1識別情報の可変表示を開始すると、実施中の前記第2演出表示を前記第1演出表示に切り替える
ことを特徴とする弾球遊技機である。
請求項1に記載の弾球遊技機によれば、大当り終了後から第1識別情報と第2識別情報との可変表示回数の合計数が予め定められた所定回数となるまで高確率遊技状態となり、第1識別情報と第2識別情報とを同時変動可能とし、第2識別情報の大当りの方が遊技者に有利とし、開放延長状態で且つ高確率遊技状態ならば演出表示装置上では第2識別情報に対応した演出表示を主として行い、高確率遊技中の変動回数として第2識別情報の変動回数のみを演出表示装置に表示することで、実際には、第1識別情報と第2識別情報の可変表示回数の合計数で高確率遊技状態は終了するが、遊技者には第2識別情報の可変表示回数分のみ高確率状態であったかのように見える。これにより、遊技の進行状況によって様々に異なる第1識別情報と第2識別情報との可変表示回数の割合によって、高確率遊技状態ごとに該高確率遊技状態を保持した可変表示回数が異なるように見せることができる。
請求項2に記載の弾球遊技機によれば、請求項1と同一の効果を奏しながら、大当り図柄の種類の違いによって高確率遊技状態中の第1識別情報の可変表示時間に違いが生じるため、第1識別情報と第2識別情報との可変表示回数の割合の変化を高確率遊技状態ごとに更に顕著とすることが可能となる。
請求項3に記載の弾球遊技機によれば、第2演出表示を実施している演出表示装置上の演出表示が突然切り替わることにより遊技者に驚きを与え、大当りの前兆演出として興趣を添えることができる。
パチンコ機50の正面図 遊技盤1の正面図。 パチンコ機50の裏面図。 遊技機の電気的構成を示すブロック図。 主制御装置80で実行されるメインルーチンの概要を示すフローチャート。 主制御装置80が行う始動入賞処理を示すフローチャート。 主制御装置80が実行する当否判定処理を示すフローチャート1。 主制御装置80が実行する当否判定処理を示すフローチャート2。 主制御装置80が実行する当否判定処理を示すフローチャート3。 主制御装置80が実行する当否判定処理を示すフローチャート4。 高確率遊技状態で用いる複数の第1特図用の変動パターン選択テーブルと、変動時間と、大当り図柄の関係を示す図表。 主制御装置80が実行する特別遊技処理を示すフローチャート1。 主制御装置80が実行する特別遊技処理を示すフローチャート2。 主制御装置80が実行する特別遊技処理を示すフローチャート3。 サブ統合制御装置83が実行する変動表示画面設定処理を示すフローチャート。 サブ統合制御装置83が実行する変動指示コマンド受信処理を示すフローチャート。 演出図柄表示装置6に表示される演出表示例1。 演出図柄表示装置6に表示される演出表示例2。
以下に本発明の好適な実施形態について説明する。尚、本発明の実施の形態は下記の実施形態例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する種々を採ることができ、各実施例に記載された内容を適宜組み合わせることが可能なことはいうまでもない。
図1に示すように、弾球遊技機の一種であるパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて各部を保持する構造である。外枠51の左側上下には、ヒンジ53が設けられており、該ヒンジ53の他方側には図3に記載する内枠70が取り付けられており、内枠70は外枠51に対して開閉可能な構成になっている。前枠52には、板ガラス61が取り外し自在に設けられており、板ガラス61の奥には図2に記載する遊技盤1が内枠70に取り付けられている。
前枠52の上側左右には、スピーカ66が設けられており、パチンコ機50から発生する遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また、遊技者の趣向性を向上させるために前枠52に遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65も複数設けられている。前枠52の下方には、上皿55と下皿63が一体に形成されている。下皿63の右側には発射ハンドル64が取り付けられており、該発射ハンドル64を時計回りに回動操作することによって発射装置(図示省略)が可動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。また、上皿55の上部ほぼ中央には、遊技者が操作可能な演出ボタン67が配置されている。
このパチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書き等を行うためのプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50は、貸出ボタン57、精算ボタン58及び残高表示器59を有するCR精算表示装置を備えている。また、本機は機外に賞球を払出す構成となっているが、所定数の遊技球を機内に封入し、発射した遊技球を遊技機内で回収して循環的に使用することで遊技を行う封入式遊技機としても何ら問題なく本発明の効果を発揮する。
図2は、本実施例のパチンコ機の遊技盤1の正面図である。図2に示すように遊技盤1には、公知のガイドレール2a、2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられている。この遊技領域3には多数の遊技釘4が植設されている。
遊技領域3のほぼ中央部には、センターケース5が配されている。センターケース5は、公知のものと同様に、ワープ入口、ワープ通路、ステージ、演出図柄表示装置6(液晶表示装置であり演出図柄を表示する。本発明の演出表示装置に相当)の画面を臨ませる窓等を備えている。センターケース5の下には、第1始動口11(本発明の第1始動口に相当)と第2始動口12とが配置され、センターケース5の左方には、ゲート17が配置されている。第2始動口12は開閉可能な翼片を供えた普通電動役物を備えており、この翼片が開放しないと遊技球は第2始動口12に入球できない構成となっている(本発明の第2始動口に相当)。
遊技領域の右下部には、複数個のLEDからなる普通図柄表示装置7と、普通図柄保留数表示装置8と、第1特別図柄保留数表示装置18と、第2特別図柄保留数表示装置19と、7セグメント表示装置からなる第1特別図柄表示装置9、第2特別図柄表示装置10とが配置されている。遊技中の遊技者は演出図柄表示装置6の表示内容に注目して遊技を行うため、この位置の表示装置の表示内容を確実に認識することは困難となる。
第2始動口12の下方にはアタッカー式の大入賞口14が配置されている。また、第1始動口11の左方には、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33及び第4左入賞口34が設けられている。なお、この第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34は、入球率が変化しない普通入賞口である。
上記のように遊技盤1を構成することによって、普通図柄作動ゲート17に遊技球が入球(普通図柄作動スイッチ17a(図4参照)が遊技球を検出)すると、普通図柄表示装置7で普通図柄が変動表示を開始し、所定時間後に停止した普通図柄の態様に応じて、後述する普通電役ソレノイド12b(図4参照)を駆動させる。普通電役ソレノイド12bが駆動すると、ほぼ同期して普通電動役物の羽根部材が開放して、第2始動口12への入球(第2始動口スイッチ12a(図4参照)の検出)が可能となるように構成されている。尚、本実施形態におけるパチンコ機では、普通電動役物の羽根部材が駆動する開放時間は、通常時は0.2秒(1回)、時短状態(開放延長状態)では1.8秒(2回)である。また、本実施例では、第2始動口12は普通電動役物の羽根部材が駆動しなければ遊技球が入球不可能な構成となっているが、入球が困難なだけで入球可能な構成としてもよい。
第1始動口11に遊技球が入球(第1始動口スイッチ11a(図4参照)が遊技球を検出)すると、第1特別図柄表示装置9において第1特別図柄(本発明の第1識別情報に相当)が変動を開始し、所定時間後に停止する。また、第2始動口12である普通電動役物に遊技球が入球(第2特図始動スイッチ12a(図4参照)が遊技球を検出)すると、第2特別図柄表示装置10において第2特別図柄(本発明の第2識別情報に相当)が変動表示を開始し、所定時間後に停止する。
第1特別図柄(以降、第1特図ともいう)および第2特別図柄(以降、第2特図ともいう)の図柄変動は、一方の特別図柄が変動中であっても、他方の特別図柄の当否判定が実行されると、各特別図柄表示装置9、10は変動表示を開始する。これにより二つの特別図柄は同時に変動表示を実施する。演出図柄表示装置6では、その時点の遊技状態に応じて、第1特別図柄に連動した演出表示を主とする第1演出表示(本発明の第1演出表示に相当)、又は第2特別図柄に連動した演出表示が主となる第2演出表示(本発明の第2演出表示に相当)の何れかを表示する(詳細は図を用いて後述する)。
第1特別図柄及び第2特別図柄の確定表示した態様に応じて、後述する大入賞口ソレノイド14b(図4参照)が駆動する。大入賞口ソレノイド14bが駆動すると、ほぼ同期して大入賞口14の扉部材が開放し、大入賞口14への遊技球の入球(カウントスイッチ14a(図4参照)が遊技球を検出)が可能となるように構成されている。
また、第1始動口11、第2始動口12に遊技球が入球したとき、又は普通図柄作動ゲート17を遊技球が通過したときに取得する当否乱数等の種々の乱数を、保留記憶として主制御装置50に格納(記憶)するとともに、第1始動口11及び第2始動口12への入球に起因する各種コマンドをサブ統合制御装置83(図4参照)に送信する処理を行う。以後、第1始動口11に遊技球が入球したときに格納される保留記憶を第1保留記憶、第2始動口12に遊技球が入球したときに格納される保留記憶を第2保留記憶、普通図柄作動ゲート17を遊技球が通過したときに格納される保留記憶を普図保留記憶として説明する。
本実施形態においては、普通図柄保留数表示装置8、第1特別図柄保留数表示装置18、第2特別図柄保留数表示装置19による各々の点灯数の最大個数は4個(最大保留記憶数が4個)となっている。また、それぞれの保留記憶数が0であっても、第1始動口11、第2始動口12に遊技球が入球したとき、又は普通図柄作動ゲート17を遊技球が通過したときに取得される当否乱数等の種々の乱数は、最大値未満の記憶数がある場合と同様に主制御装置50に格納される。
第1特図始動スイッチ11a又は第2特図始動スイッチ12aが遊技球を検出し、その場合の第1保留記憶又は第2保留記憶の数が4個未満であれば、抽出した大当り判定用乱数、大当り図柄決定用乱数1、大当り図柄決定用乱数2、小当り図柄判定用乱数、リーチ決定用乱数、変動パターン決定用乱数を第1又は第2保留記憶として記憶領域に格納する(本発明の第1遊技実行条件又は第2遊技実行条件の成立に相当)。
保留記憶された各種乱数は、後述する当否判定処理によって予め設定されている値との比較判定が行われ、大当り判定用乱数の当否判定結果が大当り図柄決定用乱数の値に基づいて第1特別図柄表示装置9、第2特別図柄表示装置10、演出図柄表示装置6に表示される(本発明の導出結果の表示に相当)。
尚、本実施形態におけるパチンコ機は確率変動機として構成されている。具体的に説明すると、本実施形態のパチンコ機による遊技は、大入賞口14を閉鎖した遊技と大入賞口14を開放する大当り遊技とに大別され、大入賞口14を閉鎖した遊技には、大きく分類して、通常確率状態(以下、通常状態)と、該通常状態に比べて遊技者にとって有利な状態(大当りとなる確率が高く、大当りし易い)となる高確率遊技状態(以下、確率変動状態とも記載)とが存在する。
大当りが生起すると、大当り図柄の種類に拘らず、大当り遊技終了後は第1特図と第2特図の変動回数の合計が100回になるまで、特別図柄及び普通図柄の変動時間が短縮され、かつ普通電動役物の開放延長機能が作動(本発明の開放延長状態とする開放延長手段に相当)する時短状態(開放延長状態)となる。特別図柄及び普通図柄の変動時間(変動開始から結果が表示されるまでの時間)が短縮されると、一定時間内に変動表示が行なわれる回数が増大される。
更に、大当り終了後から第1特図と第2特図の変動回数の合計が10回になるまで高確率遊技状態となる。従って、大当り遊技終了後から第1特図と第2特図の変動回数の合計が10回になるまでは、時短状態で且つ高確率遊技状態となり、それ以降の合計が100回となるまでは時短状態のみ継続する。
図3は、パチンコ機50の裏面を示し、前述した遊技盤1を脱着可能に取り付ける内枠70が前述した外枠51に収納されている。この内枠70には、上方から、球タンク71、タンクレール72及び払出装置73が設けられている。この構成により、遊技盤1上の入賞口に遊技球が入球すれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球を払出装置73により前述した上皿55に排出することができる。また、パチンコ機50の裏側には、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置、電源基板85が設けられている。なお、電源基盤85はバックアップ装置を備えている。
主制御装置80、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83は遊技盤1に設けられており、払出制御装置81、発射制御装置、電源基板85が内枠70に設けられている。なお、図3では、発射制御装置が描かれていないが、発射制御装置は払出制御装置81の下(裏側)に設けられている。また、球タンク71の右側には、外部接続端子78が設けられており、この外部接続端子78より、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータに送られる。なお、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子78には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠用(枠側(前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施例では、一つの外部接続端子78を介してホールコンピュータへ遊技状態や遊技結果を示す信号を送信している。
図4は、パチンコ機50の電気的構成を示すブロック図となり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するだけのためのいわゆる中継基板及び電源回路等は記載していない。また、詳細な図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えているが、本実施例では発射制御装置84にはCPU、ROM、RAMは設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置84にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口スイッチ11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ12a、普通図柄を作動させるゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ14a、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34に入球した遊技球を検出する左入賞口スイッチ31a等の検出信号が入力される。
主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。また主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている第1特別図柄表示装置9(図では第1特図表示装置)、第2特別図柄表示装置10(図では第2特図表示装置)及び普通図柄表示装置7の表示、第1特別図柄保留数表示装置18(図では第1特図保留数表示装置)、第2特別図柄保留数表示装置19(図では第2特図保留数表示装置)、普通図柄保留数表示装置8(図では普図保留数表示装置)の点灯を制御する。
更に、主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを制御することで大入賞口14の開閉を制御し、普通電動役物ソレノイド(図4では普電役物ソレノイドと表記)12bを制御することで第2始動口12となる普通電動役物の開閉動作を制御する。主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力される他、図柄変動や大当り(特別遊技ともいう)等の管理用の信号が外部接続端子78に出力されてホールコンピュータ87に送られる。
主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が行われ、払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ20を制御して賞球を払い出す。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ21の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出スイッチ21の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
なお、払出制御装置81はガラス枠開放スイッチ35、内枠開放スイッチ36、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23からの信号が入力され、満杯スイッチ22により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れスイッチ23により球タンクに遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると払出モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。なお、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ20の駆動を再開させる。
また、払出制御装置81はCRユニット端子板24を介してプリペイドカードユニットと交信することで払出モータ20を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出スイッチ21に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。なお、CRユニット端子板24は精算表示基板25とも双方向通信可能に接続されており、精算表示基板25には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン、精算を要求するための返却ボタン、残高表示器が接続されている。
また、払出制御装置81は、外部接続端子78を介して賞球に関する情報、枠(内枠、前枠)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータに送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。なお本実施例では遊技球を払い出す構成であるが、入賞等に応じて発生した遊技球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
発射制御装置84は発射モータ30を制御して、遊技領域3に遊技球を発射させる。なお、発射制御装置84には払出制御装置81以外に発射ハンドルからの回動量信号、タッチスイッチ28からのタッチ信号、発射停止スイッチ29から発射停止信号が入力される。回動量信号は、遊技者が発射ハンドルを操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドルを触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドルを触っていても遊技球は発射できないようになっている。
サブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカからの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部はランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ26を制御する。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が主制御装置80からの入力及び演出ボタン67の操作に応じた信号入力に基づいて生成したものとがある)に基づく制御を行い、演出図柄等の演出画像を演出図柄表示装置6の画面6aに表示させる。尚、サブ統合制御装置83と主制御装置80とは間に演出中継端子板65を介した主制御装置80からサブ統合制御装置83への一方向通信回路として構成され、サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とはサブ統合制御装置83から演出図柄制御装置82への一方向通信回路として構成されている。
次に、図5を用いて、主制御装置80が実行するメインルーチンを説明する。メインルーチンは、約2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行される。本実施形態では、S10〜S65までの1回だけ実行される処理を「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるS70の処理を「残余処理」と称する。「本処理」は上記割り込みにより定期的に実行されることになる。
マイコンによるハード割り込みが実行されると、まず正常割り込みであるか否かが判断される(S10)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判断するためのものである。正常割り込みでない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるマイコンの暴走等が考えられるが、マイコンの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えて良いので、ほとんどが電源投入時である。電源投入時にはRAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
S10が否定判定、即ち、正常割り込みでないと判断されると(S10:no)、初期設定(例えば前記メモリの所定領域への所定値を書き込み、特別図柄及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み等)が為され(S15)、残余処理(S70)に移行する。
正常割り込みとの肯定判断がなされると(S10:yes)、初期値乱数更新処理が実行される(S20)。この処理は、初期値乱数の値についてこの処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、この処理実行前の初期値乱数の値に+1するが、この処理を実行する前の乱数値が最大値である「3966」のときには次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「3966」までの3967個の整数を繰り返し昇順に作成する。
S20に続く大当り決定用乱数更新処理(S25)は、初期値乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、最大値である「3966」のときは次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「3966」までの3967個の整数を繰り返し昇順に作成する。なお、大当り決定用乱数の最初の値は、初期値乱数設定処理で設定された値となる。例えば、この値が250であったとすると、大当り決定用乱数は「250」「251」「252」・・・「3966」「0」「1」・・・と更新されていく。
なお、大当り決定用乱数が1巡(3967回、更新されること)すると、そのときの前記初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にし、大当り決定用乱数は、その初期値から+1するインクリメント処理を行う。そして、再び大当り決定用乱数が1巡すると、その時の初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にする動作を行なう。つまり、この一連の動作を繰り返し続けることになる。前述の例では大当り決定用乱数が「249」になると1巡であるから、「249」の次は前記初期値乱数の値となる。仮に初期値乱数の値が「87」だったとすると、「249」「87」「88」・・・「3966」「0」「1」・・・「86」と変化していき、「86」の次は新たな前記初期値乱数の値となる。
大当り図柄決定用乱数1更新処理(S30)は「0」〜「99」の100個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。大当り図柄決定用乱数2更新処理(S31)は「0」〜「49」の50個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。小当り図柄判定用乱数更新処理(S33)は「0」〜「149」の150個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
S33に続く当り決定用乱数更新処理(S35)は、「0」〜「996」の997個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。なお、当選することとなる値は通常確率状態では31〜40、高確率状態では31〜996である。なお、この当り決定用乱数更新処理は普通図柄の抽選に使用し、その他の初期値乱数、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数1、大当り図柄決定用乱数2、小当り図柄判定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数は特別図柄の抽選に使用する。
リーチ判定用乱数更新処理(S40)は、「0」〜「228」の229個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。なお、通常確率状態時で変動時間短縮機能未作動時にリーチとなる値の数は21で、値は「0」〜「20」であり、通常確率状態時で変動時間短縮機能作動時にリーチとなる値の数は5で、値は「0」〜「4」であり、高確率状態時にリーチとなる値の数は6で、値は「0」〜「5」である。
変動パターン決定用乱数更新処理(S45)は、「0」〜「1020」の1021個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
続く入賞確認処理(S50)では、第1始動口11、第2始動口12の入賞の確認及びパチンコ機50に設けられ主制御装置80に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。本実施例では、遊技球が第1始動口11、第2始動口12に入賞すると大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数1、大当り図柄決定用乱数2、変動パターン決定用乱数、リーチ判定用乱数など複数の乱数を取得されるのだが、保留記憶できる数を第1始動口11と第2始動口12でそれぞれ4個までとしており、保留記憶が満タンである4個のときに遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入賞しても賞球が払出されるだけで、前記複数の乱数は保留記憶されない構成になっている。
続いて、大当りか否かを判定する条件成立判定手段としての当否判定処理(S55)を行う。この当否判定処理(S55)が終了すると、続いて画像出力処理等の各出力処理(S60)が実行される。各出力処理(S60)では、遊技の進行に応じて主制御装置80は演出図柄制御装置82、払出制御装置81、発射制御装置84、サブ統合制御装置83、大入賞口ソレノイド14b等に対して各々出力処理を実行する。即ち、入賞確認処理(S50)により遊技盤1上の各入賞口に遊技球の入賞があることが検知されたときには、賞球としての遊技球を払い出すべく払出制御装置81に賞球データを出力する処理を、遊技状態に対応したサウンドデータをサブ統合制御装置83に出力する処理を、パチンコ機50に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく演出図柄制御装置82にエラー信号を出力する処理を各々実行する。
続く不正監視処理(S65)は、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)に対する不正が行われていないか監視する処理であり、所定時間内における入賞口への遊技球の入球が予め決定された規定数よりも多いか否かを判断して、多かった場合には不正と判断され、その旨を報知する処理である。つまり、不正判断手段は、主制御装置80に設けている。
本処理に続く前述の残余処理は、初期値乱数更新処理(S70)から構成されるが、前述したS20と全く同じ処理である。この処理は無限ループを形成し、次の割り込みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行される。前述したS10〜S65までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当り処理を実行するか否か、特別図柄の表示態様の相違等により割り込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割り込み毎に異なり、図7に示された割り込み処理が1回実行されることにより初期値乱数に更新される値も一律ではなくなる。これにより、初期値乱数が大当り決定用乱数と同期する可能性は極めて小さくなる。大当り決定用乱数が1巡したときの、初期値乱数の値(0〜3966の3967通り)が、同程度に発生するとすれば、同期する確率はわずか1/3967である。また、前述した当り決定用乱数更新処理(S35)も残余処理内において実行するよう構成しても良い。
次に図6に示したフローチャートを用いて、主制御装置80が実行する始動入賞処理を説明する。始動入賞処理は、第1始動口11、第2始動口12に遊技球が入球したとき、又は普通図柄作動ゲート17を遊技球が通過したときに取得する当否乱数等の種々の乱数を、保留記憶として主制御装置80に格納(記憶)する処理であり、本発明の第1保留記憶手段及び第2保留記憶手段に相当する処理となる。また本処理では、記憶した乱数が予め設定された値か否かを後述する当否判定を実施する以前に確認する処理を行い、第1始動口11及び第2始動口12への入球に起因する各種コマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理となる。以後、第1始動口11に遊技球が入球したときに格納される保留記憶を第1保留記憶、第2始動口12に遊技球が入球したときに格納される保留記憶を第2保留記憶、普通図柄始動ゲート17を遊技球が通過したときに格納される保留記憶を普図保留記憶として説明する。
本実施形態においては、普通図柄保留数表示装置8、第1特図保留数表示装置18、第2特図保留数表示装置19による各々の点灯数の最大個数は4個(最大保留記憶数が4個)となっているが、これに限るわけではなく、例えばそれぞれの最大記憶個数が8個であってもよい。また、それぞれの保留記憶数が0であっても、第1始動口11、第2始動口12に遊技球が入球したとき、又は普通図柄作動ゲート17を遊技球が通過したときに取得される当否乱数等の種々の乱数は、最大値未満の記憶数がある場合と同様に主制御装置80に格納される。
始動入賞処理を開始すると、第1始動口スイッチ11aが遊技球を検出したか否か判定する(S100)。否定判定なら(S100:no)S130に進み、肯定判定なら(S100:yes)、主制御装置80に格納されている第1保留記憶の数が上限値(=4個)未満か否か判定する(S105)。否定判定なら(S105:no)S130に進み、肯定判定であれば(S105:yes)、抽出した大当り判定用乱数、大当り図柄決定用乱数1、大当り図柄決定用乱数2、小当り図柄判定用乱数、リーチ決定用乱数、変動パターン決定用乱数を第1保留記憶として記憶し第1保留記憶の数を示す第1保留記憶カウンタに1を加算する(S110)。
S110に続いては、記憶した第1保留記憶の先読判定を行う(S115)。具体的には、大当り判定用乱数の値が大当りを生起する値か否かを確認し、大当り値なら大当り図柄の種類を確認する。大当り判定がハズレなら、小当りを生起する値か否かを確認し、ハズレならリーチ決定用乱数がスーパーリーチとなる値か否かを確認する。スーパーリーチでなければ、リーチとなる値か否かを確認し、変動パターン決定用乱数の値から変動時間を確認する。上記判定を行うことによって、記憶した乱数値が、遊技者が大当りの期待が持てる特定の値か否か(はずれでも大当りを期待させる演出が可能な否か)を判定する。
続いて、S115の判定結果から第1先読判定コマンドを生成してサブ統合制御装置53に送信し(S120)、S110で加算した第1保留記憶カウンタの値を示す第1保留数指示コマンドをサブ統合制御装置83に送信する(S125)。
S125の処理、又はS100、S105の否定判定(S100:no、S105:no)に続いては、第2始動口スイッチ12aが遊技球を検出したか否か判定する(S130)。否定判定なら(S130:no)S160に進み、肯定判定なら(S130:yes)、主制御装置80に格納されている第2保留記憶の数が上限値(=4個)未満か否か判定する(S135)。否定判定なら(S135:no)S160に進み、肯定判定であれば(S135:yes)、抽出した大当り判定用乱数、大当り図柄決定用乱数1、大当り図柄決定用乱数2、小当り図柄判定用乱数、リーチ決定用乱数、変動パターン決定用乱数を第2保留記憶として記憶し第2保留記憶数を示す第2保留記憶カウンタに1を加算し(S140)、S110と同様に記憶した第2保留記憶の先読判定を行う(S145)。
続いて、S145の判定結果から第2先読判定コマンドを生成しサブ統合制御装置53に送信し(S150)、S140で加算した第2保留記憶カウンタの値を示す第2保留数指示コマンドをサブ統合制御装置83に送信して(S155)、S160に進む。
S160では、普通図柄作動スイッチ17aが遊技球を検出したか否か判定する(S160)。否定判定なら(S160:no)リターンに抜け、肯定判定なら(S160:yes)、主制御装置80に格納されている普図保留記憶数が上限値(=4個)未満か否か判定する(S165)。否定判定なら(S165:no)リターンに抜け、肯定判定であれば(S165:yes)、抽出した当り判定用乱数と当り図柄決定用乱数とを普図保留記憶として記憶し、普図保留記憶数を示す普図保留記憶カウンタに1を加算し(S170)、加算した普図保留記憶カウンタの値を示す普図保留記憶数指示コマンドをサブ統合制御装置83に送信し(S175)、リターンする。
サブ統合制御装置83は第1及び第2保留記憶数指示コマンドを受信すると、受信したコマンドが示す保留記憶数に応じて演出図柄表示装置6上で表示する各保留記憶数を変化させる指示信号を演出図柄制御装置82に送信する。また、本実施例では、演出図柄表示装置6上では普通図柄の保留記憶数表示は行わないが、普図保留記憶数指示コマンドの受信に応じて表示する構成としてもよいし、普図保留記憶数指示コマンド自体を送信しない構成としてもよい。また、普図の先読判定を実施し判定結果をサブ統合制御装置に送信する構成も考えられる。これにより、普通電動役物(第2始動口12)の開放を期待させる先読予告の実施が可能となる。
次に、図7から図10に示したフローチャートを用いて主制御装置80が行う当否判定処理を説明する。本処理は、第1始動口スイッチ11a又は第2始動口スイッチ12aでの遊技球の検出に起因して抽出された乱数値に基づいて大当り遊技(特別遊技)を実行するか否かを判定する処理となり、第1特図と第2特図とを同時変動可能とするために、第1特図と第2特図とにおいて個別に実施される処理となる。以下は、第1特図の処理を行う場合を説明し、第2特図については援用とする。
本処理を開始すると、役物連続作動装置の作動を確認して大当り遊技中であるか否かを確認し(S200)、肯定判定なら(S200:yes)、後述する特別遊技処理に移行し、否定判定、即ち、大当り遊技中でなければ(S200:no)、第1特図(第2特図)が変動中であるか否かを確認し(S205)、変動中でなければ(S205:no)、特図の確定図柄が確定表示中であるか否かを確認し(S210)、確定表示中でなければ(S210:no)、第1保留記憶があるか否か判定する(S215)。否定判定なら(S215:no)後述する特別遊技処理に移行し、肯定判定なら(S215:yes)、記憶数を減算し、保留記憶のシフト処理を行う(S220)。該シフト処理により特図の保留記憶のうち最も古い保留記憶が当否判定の対象となる。
次に確変フラグが0か否か判定する(S225)。確変フラグは主制御装置80が記憶する値であり、値が1なら高確率遊技状態であることを、値が0なら通常遊技状態であることを判断する。S225が否定判定、即ち、高確率遊技状態なら(S225:no)、当否判定の対象とした保留記憶の大当り判定用乱数値と予め設定された高確率時に用いる確変テーブルとを比較して、判定対象の乱数値が確変テーブル内の判定値と一致するか比較する(S235)。S225が肯定判定なら(S225:yes)当否判定の対象とした保留記憶の大当り判定用乱数値と予め設定された通常確率(低確率)の通常テーブルとを比較して、判定対象の乱数値が通常テーブル内の判定値と一致するか比較する(S230)。なお、本実施例では、確変テーブルは大当り確率が1/30、通常テーブルは1/300の設定となっている。
続くS240では、S230又はS235の結果が大当り(判定値と同一)であるか否か判定する。肯定判定なら(S240:yes)、図柄モード設定処理を行う(S245)。図柄モード設定処理では、当否判定の対象とした保留記憶の種類(第1保留記憶又は第2保留記憶)と、判定対象となる保留記憶の大当り図柄決定用乱数1に基づいて、大当り遊技の内容と大当り遊技終了後の遊技状態を決定する図柄モードを設定する(S245)。
大当り遊技終了後の遊技状態は、どちらの特別図柄でも同じ内容が設定されるが、大当り遊技の内容は、第1特図が大当りとなった場合には、二分の1の割合(10種類の大当り図柄のうち5種類)で大入賞口14が10回の開閉動作を行う大当り遊技と12回の開閉動作を行う大当り遊技とのどちらかが設定され、第2特図が大当りとなった場合には、毎回大入賞口14が15回の開閉動作を行う大当り遊技が設定される。この構成により、本実施例では、第1始動口11への遊技球への入球に基づく当否判定処理から大当りが生起した場合よりも、第2始動口12への遊技球の入球に基づく当否判定から生起した大当りの方が遊技者に有利となっている。第2特図の大当りの方が遊技者に有利な構成であるならばこれに限るわけではなく、大当り遊技終了後の特典内容が有利となる構成であってもよく、例えば、第2特図が大当りとなった場合のほうが高確率状態または/及び時短状態を保持する特別図柄の変動回数が多く設定される構成としてもよい。
続いて、設定した図柄モードの種類と判定対象となる保留記憶の大当り図柄決定用乱数2に基づいて大当り図柄選択処理を行う(S250)。これは、図柄モードの設定によって決定した大当りの種類(大当り遊技の内容と大当り遊技終了後の遊技状態)を大当り図柄によって報知するために、図柄モードの種類毎に設定された図柄郡の中から表示する図柄を決定する処理となる。
次にS245で設定した図柄モードに基づいてモードバッファ設定処理を行う(S255)。モードバッファは当否判定時に決定した大当り遊技終了後の遊技状態の内容を、該遊技状態を設定する大当り遊技終了時まで記憶する装置である(大当り遊技中は遊技状態を設定する確変フラグ及び時短フラグをクリアする必要があるため)。モードバッファとしては、具体的な遊技内容(確変機能および開放延長機能(時短機能)の作動とその作動回数)は記憶せず、具体的な遊技内容に対応した値を記憶する構成となっている。
次に、S250で選択した大当り図柄の種類を記憶し(S258)、S245で設定した図柄モードに基づいて大当り遊技の内容となる大入賞口の開放パターン設定処理を行い(S260)、当否判定の対象とした保留記憶のリーチ決定用乱数および変動パターン決定用乱数に基づいて、第1特別図柄表示装置9(第2特別図柄表示装置10)、及び演出図柄表示装置6に表示する図柄の変動時間となる変動パターンを、変動パターン選択テーブルから選択する(S265)。
なお、第1特別図柄に係るS265の処理が高確率遊技中に実施される場合は、前回の大当り図柄の種類に基づいて設定された(後述するS660で設定)変動パターン選択テーブルから変動パターンを選択する。S258の大当り図柄の記憶処理は、大当り遊技終了後の第1特別図柄用の変動パターン選択テーブルを設定するために行われる。詳細については後述する。
次に、選択した大当り図柄および変動パターンの情報を、変動指示コマンドとしてサブ統合制御装置83へ送信する(S270)。この情報を受信したサブ統合制御装置83からの指示に基づいて、演出図柄制御装置82は演出図柄表示装置6を制御し、大当り図柄および変動パターンの情報に対応する演出図柄の変動表示を開始する。サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に、主制御装置80は、第1特別図柄表示装置9(又は第2特別図柄表示装置10)を直接制御して特別図柄の変動を開始する。
S240が否定判定、即ちハズレなら(S240:no)、S230又はS235の比較処理の結果が小当りであるか否か判定し(S275)、肯定判定なら(S275:yes)、小当り図柄を選択し(S280)、続いて小当り遊技の開放パターン設定処理を行い(S260)、小当り図柄に対応する変動パターン選択処理を行い(S265)、小当り図柄および変動パターンの情報となる変動指示コマンドをサブ統合制御装置83へ送信する(S270)。この情報を受信したサブ統合制御装置83からの指示に基づき演出図柄制御装置82は演出図柄表示装置6を制御し、小当り図柄および変動パターンの情報に対応する演出図柄の変動表示を開始する。サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に、主制御装置80は、第1特別図柄表示装置9(又は第2特別図柄表示装置10)を直接制御して特別図柄の変動を開始する。
S275が否定判定なら(S275:no)、ハズレ図柄を選択し(S285)、続いてハズレ図柄に対応する変動パターン設定処理を行い(S265)、ハズレに関する図柄及び変動パターンの情報となる変動指示コマンドをサブ統合制御装置53へ送信する(S260)。この情報を受信したサブ統合制御装置83からの指示に基づき演出図柄制御装置82は演出図柄表示装置6を制御し、ハズレ図柄および変動パターンの情報に対応する演出図柄の変動表示を開始する。サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に主制御装置80は、第1特別図柄表示装置9(又は第2特別図柄表示装置10)を直接制御して特別図柄の変動を開始する。
S270に続いては、図8のフローチャートに進み、確変フラグが1か否か判定する(S300)。肯定判定なら(S300:yes)、高確率遊技状態への移行期間を規制するための確変カウンタからデクリメントを行い(S305)、確変カウンタの値が0か否か判定する(S310)。肯定判定なら(S310:yes)、確変フラグに0をセットする(S315)。この処理により高確率遊技状態から通常遊技状態に移行する。なお、確変カウンタには大当り遊技終了時に10がセットされている。
S315、S300の否定判定、S310の否定判定に続いては(S300:no、S310:no)、時短フラグが1か否か判定する(S320)。時短フラグは主制御装置80が記憶する値であり、値が1なら時短状態及び開放延長状態であることを、値が0なら時短状態及び開放延長状態ではないことを判断する。肯定判定なら(S320:yes)、時短状態(及び開放延長状態)の付与期間を制限するための時短カウンタからデクリメントを行い(S325)、時短カウンタの値が0か否か判定する(S330)。肯定判定なら(S330:yes)、時短フラグに0をセットする(S315)。この処理により時短状態及び開放延長状態が終了する。なお、時短カウンタには大当り遊技終了時に100がセットされている。
S335、S320の否定判定、S330の否定判定に続いては(S320:no、S330:no)、遊技状態を示す確変フラグや時短フラグの情報等を含む状態指定コマンドを、サブ統合制御装置83へ送信し(S340)、後述する「特別遊技処理」に移行する。
図7に戻り、S205が肯定判定、即ち、第1特別図柄(第2特別図柄)が変動中なら(S205:yes)、図9のフローチャートに進み、図柄の変動時間が終了したか否か判定し(S350)、肯定判定なら(S350:yes)、第1特図表示装置9(又は第2特図表示装置10)の図柄の変動表示を終了させる制御を行い、サブ統合制御装置83へ演出図柄の変動表示を終了させる図柄確定コマンドを送信する確定図柄表示処理を行う(S355)。S355、又はS350の否定判定(S350:no)に続いては、特別遊技処理に移行する。
図7に戻り、S210が肯定判定、即ち、第1特別図柄(又は第2特別図柄)の確定図柄の表示中なら(S210:yes)、図10のフローチャートに進み、確定図柄の表示時間が終了したか否か判定する(S400)。肯定判定なら(S400:yes)、第1特別図柄(又は第2特別図柄)の確定図柄表示を終了させる処理を行い、サブ統合制御装置83へ演出図柄の確定表示を終了指示するコマンドを送信する確定図柄表示終了処理を行う(S405)。
S405、又はS400の否定判定(S400:no)に続いては、確定図柄表示を行った第1特別図柄(又は第2特別図柄)が大当り図柄か否か判定する(S410)。否定判定なら(S410:no)、特別遊技処理に移行し、肯定判定なら(S410:yes)、第2特別図柄が当該処理中に変動しているか否かを確認し、変動中であれば第2特別図柄の変動を強制的に終了する(S415)。本実施例では、変動を強制的に終了する場合は、他方の特別図柄(この場合は第2特別図柄)の当否判定の結果が大当りであっても当否結果を破棄して強制的に終了する構成となっている。しかしながら、他方の変動を中断(他方の変動時間の計時を中断)し、大当り遊技終了後再開する構成も考えられる。この構成では、他方の特別図柄の抽選によって得た特典が無駄にならず不利益を受けることがない。
S415に続いては、確変フラグが1か否か判定し(S420)、肯定判定なら(S420:yes)、確変フラグに0をセットする(S425)。S425、又はS420の否定判定(S420:no)に続いては、時短フラグが1か否か判定し(S430)、肯定判定なら(S430:yes)、時短フラグに0をセットする(S435)。これらの処理により大当り遊技(特別遊技)中での遊技状態を通常状態にリセットする。
S435、又はS430の否定判定(S430:no)に続いては、条件装置の作動を開始する処理を行い(S440)、役物連続作動装置の作動を開始する処理を行い(S445)、サブ統合制御装置83へ大当り開始演出を指示するコマンドを送信し(S450)、特別遊技処理に移行する。尚、条件装置は大当り遊技で役物連続作動装置の作動に必要な装置であり、役物連続作動装置は大入賞口14の特別電動役物を連続して作動させる装置である。
次に、図11から図13を用いて特別遊技処理を説明する。本処理では大当り遊技終了時に、確変フラグと時短フラグを設定することにより、大当り遊技終了後から高確率遊技状態と時短状態とに移行させる処理(本処理の高確率遊技手段、開放延長手段に相当)を行い、当否判定時に記憶した大当り図柄の種類に基づいて、高確率遊技中に第1特別図柄が変動表示を行う場合に用いる変動パターン選択テーブルを設定する(本発明のテーブル決定手段に相当)。
本処理を開始すると、役物連続作動装置が作動中か否か判定する(S500)。否定判定なら(S500:no)リターンし、肯定判定なら(S500:yes)、大入賞口14が開放中か否か判定する(S505)。否定判定なら(S505:no)、インターバル中か否か判定し(S510)、インターバル中でなければ(S510:no)、大当り終了演出中か否か判定し(S515)、大当り終了演出中でなければ(S515:no)、大当り開始演出時間が終了したか否か判定し(S520)、大当り開始演出時間が終了していなければ(S520:no)リターンし、終了していれば(S520:yes)、大入賞口14を開放させる処理を行い(S525)リターンする。
S505が肯定判定、即ち、大入賞口14が開放中なら(S505:yes)、図12のS550に進み、大入賞口14に規定入賞数(9個)の入賞があったか否か判定し(S550)、否定判定なら(S550:no)、大入賞口14の開放時間が終了したか否か判定し(S555)、S555が否定判定なら(S555:no)リターンする。S550、又はS555が肯定判定なら(S550:yes、S555、yes)、大入賞口14を閉鎖する処理を行い(S560)、サブ統合制御装置83へ大当りインターバル演出の開始を指示するコマンドを送信する大当りインターバル処理を行って(S565)リターンする。
図11の戻り、S510が肯定判定、即ち、インターバル中なら(S510:yes)、図12のS570に進み、大当りインターバル時間が終了したか否か判定し(S570)、否定判定なら(S570:no)リターンする。肯定判定なら(S570:yes)、大当り遊技の最終ラウンドが終了したか否か判定し(S575)、肯定判定なら(S575:yes)、サブ統合制御装置83に大当り終了演出を指示するコマンドを送信して大当り遊技を終了し(S580)リターンする。否定判定なら(S575:no)、大入賞口14の開放処理を行って(S585)リターンする。
図11の戻り、S515が肯定判定、即ち、大当り終了演出中なら(S515:yes)、図13のS600に進み大当り終了演出の時間が終了したか否か判定する(S600)。否定判定なら(S600:no)リターンし、肯定判定なら(S600:yes)、役物連続作動装置の作動を停止する処理を行い(S605)、条件装置の作動を停止する処理を行う(S610)。
続いては、本実施例の遊技機は、大当り図柄の種類に拘らず全ての大当り遊技終了後に高確率遊技状態と時短状態(開放延長状態)とに移行する構成であるため、確変カウンタに10をセットする確変設定処理を行い(S620)、確変フラグに1をセットし(S625)、時短カウンタに100をセットする時短設定処理を行い(S635)、時短フラグに1をセットする(S640)。
続いて、サブ統合制御装置83へ大当り終了コマンドと、高確率遊技状態と時短状態を示す状態指定コマンドを送信し(S645、650)、S258で記憶した当り図柄の種類を参照し(S655)、参照した当り図柄の種類に応じて、確変用の第1特別図柄の変動パターン選択テーブルを設定し(本発明のテーブル決定手段に相当)(S660)、当り図柄記憶エリアをクリアし(S665)リターンする。以上が、特別遊技処理となり、大当り遊技終了時に確変用の第1特別図柄の変動パターン選択テーブルを設定する構成となっている。
次に、特別遊技処理のS660で設定した確変用の第1特別図柄の変動パターン選択テーブルの内容を図14に示した図表を用いて説明する。本実施例では、第1特別図柄の確変用の変動パターン選択テーブルとして3種類の平均変動時間が異なるテーブルが用意されている。具体的には、大当り図柄が、「1」「3」「5」「7」の場合は、変動パターン選択テーブルAが大当り遊技終了時にS660で設定される。変動パターン選択テーブルAの内容は、最も多く選択される基本秒数が最短の3.0秒となり、最長が60.0秒となっている、この場合の平均変動秒数は乱数値に基づく選択比率より6.5秒となっている。
大当り図柄が、「2」「6」「8」の場合は、変動パターン選択テーブルBが大当り遊技終了時にS660で設定される。変動パターン選択テーブルBの内容は、最も多く選択される基本秒数が最短の11.0秒となり、最長が60.0秒となっている、この場合の平均変動秒数は乱数値に基づく選択比率より14.5秒となっている。
大当り図柄が、「4」「9」「0」の場合は、変動パターン選択テーブルCが大当り遊技終了時にS660で設定される。変動パターン選択テーブルCの内容は、最も多く選択される基本秒数が3.0秒か11.0秒の何れかとなり、最長が60.0秒となっている、この場合の平均変動秒数は乱数値に基づく選択比率より10.5秒となっている。
上記した各変動パターン選択テーブルの内容より、変動パターン選択テーブルAが選択された場合が単位時間内における第1特図の変動回数が一番多くなり、変動パターン選択テーブルCが選択された場合が単位時間内における第1特図の変動回数が最も少なくなる。このように選択された変動パターン選択テーブルの種類によって、高確率遊技状態における単位時間当たりの第1特別図柄の変動回数が変化する構成となっている。従って、変動パターン選択テーブルAが選択された場合は、後述する演出図柄表示装置6上の変動回数表示部に表示される数値が結果的に小さな値になる確率が高く、変動パターン選択テーブルAが選択された場合は、大きな値になる場合が多い。
次に、図15を用いて、サブ統合制御装置83が実行する変動表示画面設定処理を説明する。本処理は、主制御装置80から受信した状態指定コマンドが示す遊技状態に応じて、第1特別図柄に対応した演出を主とした第1演出表示画面(本発明の第1演出表示に相当)と第2特別図柄に対応した演出を主とした第2演出表示画面(本発明の第2演出表示に相当)とを切り替える処理となり、本発明の演出表示手段の一部に相当する。
本処理を開始すると、状態指定コマンドを受信したか否か判定する(S700)。否定判定なら(S700:no)リターンし、肯定判定なら(S700:yes)受信した状態指定コマンドが示す遊技状態が、通常遊技状態(高確率状態でも時短状態でもない)を示すか否か判定する(S705)。肯定判定なら(S705:yes)、変動表示画面フラグが1か否か判定する(S710)。変動表示画面フラグは、サブ統合制御装置83が記憶する値であり、値が0なら第1演出表示画面を用いて演出表示を行うことを、値が1なら第2演出表示画面を用いて演出表示を行うことを判断する。なお、第1演出表示画面は第1特別図柄に対応した演出を主とした画面構成であり、第2演出表示画面は第2特別図柄に対応した演出を主とした画面構成となる(詳細は図を用いて後述する)。
S710が否定判定、即ち、第1演出表示画面を用いた演出表示の実施中なら(S710:no)、画面を切り替える必要がないためリターンし、肯定判定、即ち、第2演出表示画面の表示中なら(S710:yes)、演出図柄制御装置82に第1演出画面に切り替える指示信号を送信し(S715)、変動表示画面Fに0を設定して(S720)リターンする。
S705が否定判定、即ち、受信した状態指定コマンドが通常遊技状態以外を示していたなら(S705:no)、変動表示画面フラグが0か否か判定する(S725)。肯定判定なら(S725:yes)、演出図柄制御装置82に第2演出画面に切り替える指示信号を送信し(S730)、変動表示画面Fに1を設定して(S735)リターンする。
S725が否定判定なら(S725:no)、受信した状態指定コマンドの内容から高確率遊技状態が終了した直後か否か判定し(S740)、否定判定なら(S740:no)リターンし、肯定判定なら(S740:yes)、演出図柄表示装置6上の高確率表示と変動回数表示とを終了する指示信号を演出図柄表示装置82に送信し(S745)、サブ統合制御装置83が備える変動回数カウンタをクリアして(S750)リターンする。
以上がサブ統合制御装置83が実行する変動表示画面設定処理となり、主制御装置80から受信する状態指定コマンドの内容に応じて演出図柄表示装置6に表示する演出表示態様を第1演出表示画面か第2演出表示画面かに切り替える処理を行っている。
次に、図16を用いて、サブ統合制御装置83が実行する変動指示コマンド受信処理を説明する。本処理は、変動指示コマンドを受信すると、該コマンドが第1か第2かどちらの特別図柄を示すものであっても、受信時の変動表示画面フラグを参照して演出図柄表示装置6に表示する態様を選択し、演出表示の開始を指示する処理となり、本発明の演出表示手段に相当する。
本処理を開始すると、変動指示コマンドを受信したか否か判定する(S800)。否定判定なら(S800:no)リターンし、肯定判定なら(S800:yes)振分乱数を抽出し(S805)、変動表示画面フラグの値を参照することによって現在実施されているのが第1演出表示なのか第2演出表示なのか確認し(S810)、該確認した内容と、受信した変動指示コマンドの内容と、S805で抽出した振分乱数の値とに基づいて、新たに変動を開始する特別図柄に対応して演出図柄表示装置6上で変動表示を開始する演出表示態様及び確定表示する演出図柄をサブ統合制御装置83が記憶する複数種類の変動態様及び演出図柄の中から選択する処理を行う(S815)。
続いて、直近で受信している状態指定コマンドの内容に基づいて、当該処理時が通常遊技状態か否か判定する(S820)。肯定判定なら(S820:yes)、S815で選択した変動態様及び演出図柄を演出図柄表示装置6に表示する指示信号を演出図柄制御装置82に送信して(S825)リターンする。これにより、受信した変動指示コマンドが第1特図を示す場合は、演出図柄表示装置6では第1演出表示画面のメインとなる表示態様として変動を開始し、受信した変動指示コマンドが第2特図を示す場合は、同様に演出表示装置6は第1演出表示画面ではあるが、一方の演出表示(第1特図に対応した演出表示)よりも目立たない表示態様として変動を開始する(具体的な表示内容は図を用いて後述する)。
S820が否定判定、即ち、当該処理中の遊技状態が高確率遊技状態で且つ時短状態か、若しくは時短状態なら(S820:no)、受信した変動指示コマンドが第2特図に対応したものか否か判定し(S830)、肯定判定なら(S830:yes)、当該処理中が高確率遊技状態か否か判定する(S835)。S835が否定判定なら(S835:no)上述したS825に進み、肯定判定、即ち、高確率遊技中の第2特図に対応した演出変動を実施するなら(S835:yes)、サブ統合制御装置83が備える変動回数カウンタにインクリメントし(S840)、S840で加算された値を演出図柄表示装置6に表示する指示信号を演出図柄制御装置82に送信し(S845)S825に進む。S835の否定判定、若しくはS845に続いて演出表示態様開始指示(S825)が行われると、演出図柄表示装置6では、第2演出表示画面のメインとなる演出表示態様が変動を開始する。
S830が否定判定、即ち、当該処理中の遊技状態が高確率遊技状態で且つ時短状態か若しくは時短状態で、受信した変動指示コマンドが第1特図に対応したものなら(S830:no)、高確率遊技状態か否か判定する(S850)。S850が肯定判定なら(S850:yes)、第1特図に対応した変動指示コマンドが大当りとなる変動態様か否か判定し(S855)、肯定判定なら(S855:yes)、第2特図の変動に対応した演出表示が実施されているか(A)、実施されているならその変動が大当りとなるものか(B)、大当りとなるならばその変動表示が終了するのは(確定表示が行われるのは)当該処理中の大当りとなる第1特図の変動表示が終了するよりも後か(C)どうかを確認する処理を行い(S860)、S860の確認結果を参照して第2演出表示画面から第1演出表示画面に切り替えが可能か否か判定する(S865)。S865の判定は、上記(A)(B)(C)の条件が全て成立していた場合に否定判定となる。
S865が肯定判定なら(S865:yes)、第2演出表示画面を第1演出表示画面に切り替える指示信号を演出図柄制御装置82に送信し(870)、変動表示画面フラグに0をセットし(S875)、S815で選択した演出表示態様を変更する。詳しくは、S815では、S810の時点で変動演出フラグの値を参照して演出表示態様を選択したが、この時点で選択した演出変動態様は、第2演出表示画面における目立たない変動演出に対応した演出変動態様であるため、S870,S875によって第2演出表示画面から第1演出表示画面に切り替えたことに合わせて演出表示態様の種類を変更する処理(目立つ態様に変更する)となる(S880)。S880に続いては、S825に進む。
S850、S855、S865が否定判定(S850:no、S855:noS865:no)の場合もS825に進むが、この場合、S825の演出表示態様開始指示に応じて演出図柄表示装置6で実施される表示態様は、時短状態中の第1特図に対応した演出図柄の変動表示態様となるため、第2演出表示で一方の演出表示(第2特図に対応した演出表示)よりも目立たない表示態様となる。
以上が、サブ統合制御装置83が実行する変動指示コマンド受信処理となる。上述したように、図15を用いて説明した変動表示画面設定処理により、主制御装置80から受信した状態指定コマンドの内容に応じて演出図柄表示装置6上の演出画面を第1特図に対応する演出をメインとした第1演出表示画面か第2特図に対応する第2演出表示画面かに切替を行ったうえで、変動指示コマンド受信処理では、変動指示コマンド受信時が第1演出表示画面か第2演出表示画面かと、受信した変動指示コマンドが第1特図を示すか第2特図を示すか、とに応じて演出図柄表示画面6に表示する演出態様を選択する構成となっている。
なお、本実施例では、高確率遊技状態で且つ時短状態においては、演出図柄表示装置6には第2特図に対応した演出をメインに表示する第2演出表示画面を表示しているが、この状態で受信した変動指示コマンドが第1特図の大当りを示す場合は、S860で第2特図に対応した演出変動状況を確認し、変動表示中の第2特図が当該処理中(これから演出表示を開始する)の第1特図よりも早く大当りが確定しなければ、第2演出表示画面から第1演出表示画面に切り替え、第1特図に対応した演出をメインとした大当りに至る演出表示を演出図柄表示装置6で開始する。
第1演出表示画面と第2演出表示画面とは、後述するようにその違いが明確に認識可能(本実施例では背景色が異なる)な構成であるため、時短状態であるが故に第2特図に対応した演出がメインである期間において、第1特図がメインの画面に突然変化することで遊技者に意外性を与えることになり、この意外性を第1特図の大当りへ予兆とすることができる。
次に、図17,18を用いて、演出図柄表示装置6に表示される演出表示例を説明する。図17,18で説明する内容は、遊技状態に応じた表示画面の内容となり、上述した通常遊技状態で表示する第1演出表示画面(本発明の第1演出表示に相当)と高確率遊技状態且つ時短状態における第2演出表示画面(本発明の第2演出表示に相当)と時短状態における第2演出表示画面とになる。
図17の(1)は、第1演出表示画面を表示する演出図柄表示装置6となる。具体的な表示内容は、画面の中段から上段にかけて、左中右図柄で構成される第1特図演出図柄表示部が配置され、その下に第1特図保留記憶数表示部が配置されている。第1特図演出図柄表示部では、通常遊技状態における第1特図の変動表示に対応した演出表示が実施される。
一方、画面の右下部には、同様に左中右図柄で構成された第2特図演出図柄表示部が配置され、画面下端の中央には第2特図保留記憶数数表示部が配置される。第2特図演出図柄表示部では、通常遊技状態における第2特図の変動表示に対応した演出表示が実施される。通常遊技状態においては、第2始動口12に遊技球が入球する機会が少ないため、第2特図演出図柄表示部において演出表示を実施する機会も少なく、左中右図柄が停止している状態が長い。
この構成により、第1演出表示画面では、第1特図と第2特図とが同時に変動を行っていた場合でも、より大きな表示領域を用いて演出表示を実施する第1特図の方が、遊技者が容易に認識が可能な構成となっている。
図17の(2)は、第2演出表示画面を表示する演出図柄表示装置6となる。表示内容は、背景色の違いにより、遊技者による第1演出表示画面と第2表示画面との区別は容易となるが、その基本構成は(1)の第1演出表示画面と同一としたうえで、各表示部で表示する内容が第1特図と第2特図とが逆になっている。具体的には、画面の中段から上段にかけて、左中右図柄で構成される第2特図演出図柄表示部が配置され、その下に第2特図保留記憶数表示部が配置されている。第2特図演出図柄表示部では、時短状態(この場合は高確率遊技状態を含む)における第2特図の変動表示に対応した演出表示が実施される。
一方、画面の右下部には、同様に左中右図柄で構成された第1特図演出図柄表示部が配置され、画面下端の中央には第1特図保留記憶数表示部が配置される。第1特図演出図柄表示部では、時短状態(高確率遊技状態を含む)における第1特図の変動表示に対応した演出表示が実施される。時短状態では、開放延長機能が作動するため第2始動口12となる普通電動役物に遊技球が頻繁に入賞することによって、第2特図も変動表示を常時実施する状態となるが、第1始動口11への遊技球の入球頻度は時短状態であっても通常遊技状態と変わりがないため、第1特図と第2特図(第2特図演出図柄表示部の左中右図柄と第1特図演出図柄表示部の左中右図柄)とが同時に変動する機会が増加する。
また、高確率状態における第2演出表示画面では、画面の左上部に高確率状態報知部を配置し「確率変動」の文字列を表示する。これにより、この高確率報知が行われている期間は、通常状態に比べ大当りが生起しやすい期間であることを遊技者は認識する。
更に、高確率状態における第2演出表示画面では、画面左下部に変動回数表示部を配置し、高確率遊技状態中の変動回数を第2特図に対応した数だけ表示する。本実施例の高確率遊技状態は、第1特図と第2特図との変動回数の合計数が所定数(本実施例では10回)に達すると時短状態はそのままに高確率遊技状態から通常遊技確率(低確率)に移行する。これにより、高確率は第1特図と第2特図との変動数の合計が予め設定された所定数(本実施例では10回)に達するまで保持されるため、変動回数表示部に表示される数字は、高確率遊技状態での当否判定があと何回実施可能か、言い換えれば、高確率で当否判定を実施する回数があと何回残っているかの目安ともなる。
但し、本発明では、変動回数表示部に表示される回数は第2特図の変動回数のみとしたため、実際に高確率遊技状態から低確率に移行するのは、変動回数表示部の表示には加算されない第1特図の変動回数を合算した数が10になった場合となる。
従って、本実施例の盤面構成では、高確率遊技状態においても通常に遊技球を発射していれば第1始動口11にも遊技球は入球し第1特図は変動表示(当否判定)を実施するため、高確率から低確率に移行する時点で変動回数表示部に表示された数字は、10よりも少ない数になる。尚且つ、第1特図の当否判定時にどのような変動パターンが選択されたかによって、単位時間当たりの第1特図の変動回数が高確率遊技状態ごとに異なるため、高確率から低確率に移行する時点で変動回数表示部に表示される数字も毎回同じになることはない。
これにより、遊技者は、高確率遊技状態を保持する特図の変動回数が毎回同じではなく不確定であると認識し、高確率遊技状態が発生する毎により多くの変動回数に亘って高確率を保持することを期待するようになる。
図18の(3)は、時短状態(開放延長状態)における第2演出表示画面となり、(2)の状態から高確率状態報知部と変動回数表示部を外した構成となる。
以上が実施例の説明となる。大当り遊技終了後に時短状態になると普通電動役物が頻繁に作動を行うようになるため、第2始動口12への遊技球の入球に基づいた第2特図の変動も頻繁に実施されるが、第1始動口11へは遊技状態の変化に関わりなく遊技球が入球する。これにより、本実施例では第1特図と第2特図とが同時変動を行う構成であるため、時短状態中は同時変動を行う機会が増加するが、第2特図からの大当りの方が遊技者が多くの遊技球を獲得することになるため、遊技者がより注目する第2特図を主とした第2演出表示を行う構成となっている。実施例では、第1演出表示画面と第2表示画面とを背景色の違いで容易に区別が可能な構成としたが、容易に区別が可能であればこの構成に限るわけではなく、各表示部の大きさ,形,色等の態様が異なる構成でもよい。
第1演出表示画面と第2演出表示画面の区別に可動役物を用いる構成としてもよく、これにより、更に遊技状態の違いに基づく表示内容の違いを遊技者にはっきり認識させるとともに、高確率遊技状態で第1特図が大当りの変動を開始する場合、同時に可動役物が作動することで、より大きなインパクトを遊技者に与えることができる。
高確率を保持する特図の変動回数の所定数は本実施例では毎回同じ10回としたが、大当り図柄の種類に応じて異なる回数を設定する構成としてもよい。この場合でも、高確率の変動回数として変動回数表示部に表示される回数は、設定された回数とは異なる(設定された回数よりも小さい)回数となるが、高確率となる変動回数が多い大当り図柄、少ない大当り図柄という形で遊技者が認識し、なおかつ、多い大当り図柄の場合でも、毎回高確率を保持する変動回数が同じにならず、大当り図柄で多回数を得たうえで、実際の遊技で思っていたよりも多くの変動回数を高確率で行えたという状況を作ることができ、更に高確率での特図の変動回数を不確定に感じさせることができる。
また、高確率遊技中の第1特図の変動時間を極めて短く設定してもよく(1秒前後、又は1秒以内)、これにより、高確率遊技中に第1特図保留記憶数表示部に保留記憶を示す態様を表示する期間が減り、高確率遊技中には第1特図が変動せずに高確率遊技状態の終了に影響を与えていないように見せかけることができる。
また、実施例における第1演出表示画面と第2演出表示画面とでは、右下部に表示する第2特図演出図柄表示部と第1特図演出図柄表示部とを、どちらも左中右の演出図柄で構成したが、当り又は外れの2種類の区別が可能な単純な図柄構成(形状が2種類、又は色が2種類等)としてもよく、これにより更にメインで表示する演出図柄を目立たせることができるとともに、高確率遊技状態時の第1特図の変動が高確率状態の終了に影響を与えていないように見せかけられる。
以上のように、本発明の弾球遊技機によれば、高確率遊技状態の終了景気を不確定に見せかけることが可能となる。従って、特別図柄を複数備えたうえで同時変動可能な構成とした弾球遊技機に適用することができる。
1 遊技盤
6 演出図柄表示装置
11 第1始動口
11a 第1始動口スイッチ
12 第2始動口
12a 第2始動口スイッチ
80 主制御装置
82 演出図柄制御装置
83 サブ統合制御装置

Claims (3)

  1. 遊技領域に第1始動口と、可変入賞装置からなる第2始動口を設け、
    該第1始動口への遊技球の入球に起因して乱数を取得することで第1遊技実行条件が成立後、第1開始条件が成立した時に可変表示を開始し、大当りが生起するか否かの導出結果を示す第1識別情報と、
    前記第2始動口への遊技球の入球に起因して乱数を取得することで第2遊技実行条件が成立後、第2開始条件が成立した時に可変表示を開始し、大当りが生起するか否かの導出結果を示す第2識別情報と、
    前記第1遊技実行条件が成立しているものの前記第1開始条件が成立していない時に前記第1始動口への遊技球の入球によって取得した前記乱数を、所定の上限値まで記憶する第1保留記憶手段と、
    前記第2遊技実行条件が成立しているものの前記第2開始条件が成立していない時に前記第2始動口への遊技球の入球によって取得した前記乱数を、所定の上限値まで記憶する第2保留記憶手段と、
    前記大当りの終了後から前記第1識別情報と前記第2識別情報との可変表示回数の合計が予め定められた所定回数となるまで、前記大当りが生起する確率が通常遊技状態よりも高い高確率遊技状態とする高確率遊技手段と、
    前記大当りの終了後から前記可変入賞装置が作動した時の開放時間が通常遊技状態に比べて長い開放延長状態とする開放延長手段と、
    前記第1識別情報と前記第2識別情報との導出表示に対応した演出表示を演出表示装置に表示する演出表示手段と、を備え、
    前記第1開始条件の成立を前記第1識別情報の導出表示の終了とし、前記第2開始条件の成立を前記第2識別情報の導出表示の終了とすることによって、前記第1識別情報と前記第2識別情報とが同時に可変表示を実施可能とし、前記第1識別情報よりも前記第2識別情報から生起する大当りの方が遊技者に有利であり、前記可変入賞装置に入球可能な遊技球の流下経路と同一の流下経路上に前記第1始動口を配置した弾球遊技機において、
    前記演出表示手段は、前記開放延長状態でなければ、前記第1識別情報に対応した演出表示を前記第2識別情報に対応した演出表示よりも容易に認識可能な態様で実施する第1演出表示を行い、前記開放延長状態で且つ前記高確率遊技状態ならば、前記第2識別情報に対応した演出表示を前記第1識別情報に対応した演出表示よりも容易に認識可能な態様で実施する第2演出表示を行い、該第2演出表示の実施中は、前記第2識別情報の可変表示回数のみを前記演出表示装置に表示する
    ことを特徴とする弾球遊技機。
  2. 請求項1記載の弾球遊技機において、
    前記第1始動口への遊技球の入球に起因して取得した前記乱数に基づいて、前記第1識別情報の可変表示時間を決定する第1変動時間決定手段と、
    該第1変動時間決定手段が前記可変時間を決定する変動パターンテーブルを、平均変動時間が異なる複数の変動パターンテーブルの中から決定するテーブル決定手段と、
    前記第1始動口への遊技球の入球に起因して取得した前記乱数に基づいて大当りが生起する場合の前記第1識別情報の種類と、前記第2始動口への遊技球の入球に起因して取得した前記乱数に基づいて大当りが生起する場合の前記第2識別情報の種類とを決定する大当り図柄決定手段と、を備え、
    前記テーブル決定手段は、前記高確率遊技状態であれば、該高確率遊技状態を実施することとなった前記大当り生起時に前記大当り図柄決定手段が決定した大当りを示す前記第1識別情報の種類、又は大当りを示す前記第2識別情報の種類に応じて前記変動パターンテーブルの種類を決定する
    ことを特徴とする弾球遊技機。
  3. 請求項1又は請求項2記載の弾球遊技機において、
    前記演出表示手段は、前記高確率遊技状中に前記大当りが生起することになる前記第1識別情報の可変表示を開始すると、実施中の前記第2演出表示を前記第1演出表示に切り替える
    ことを特徴とする弾球遊技機。
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