JP6200540B1 - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】既存の検査用コネクタを利用し、遊技制御手段からの試験信号の出力が可能な状態、不可能な状態に切り換えられるようにし、試験信号の不正な出力をより確実に防止できるようにする。【解決手段】判定機器500が検査用コネクタ95に接続されることを条件に、遊技制御手段100の第1特定端子90への情報の出力をオンオフするスイッチ部SWがオフ状態からオン状態に切り換えられ、遊技制御手段100から出力ドライバIC80への試験信号を特定する情報の出力が可能になるようにする。【選択図】図4

Description

本発明は、遊技の試験を行うための試験信号を出力可能な機能を有する遊技機に関する。
一般に、遊技機である回胴式遊技機(スロットマシン)では、遊技の進行を制御する遊技制御手段等の遊技に関連する各種の機能が搭載された遊技制御基板と、遊技の進行に関連した演出の内容を決定する演出内容決定手段等の演出に関連する各種の機能が搭載された演出制御基板とを備え、演出制御基板から制御信号を出力して演出用周辺機器を制御することにより、スロットマシンの処理負荷を分散させることが行われている。そして、この種のスロットマシンでは、遊技者が所持するメダルの数を減少させない、あるいは、増加させるようにすることが可能なアシストタイム(以下、これを「AT」という)と称される期間を発生させる機能を備えることが提案されている。なお、以下ではこのAT機能を備えるものを「AT機」という。
AT機では、AT期間に移行するか否かの決定が演出制御基板の機能によりなされ、AT期間に移行すると、遊技制御基板の役抽選手段により、乱数抽選による複数役についての役抽選処理が実行され、例えば入賞時のメダルの払出枚数が同数の3種類の特定役のいずれかに内部当選したときに、どの特定役に内部当選したかの報知や、内部当選した特定役に入賞するための各ストップスイッチの押し順を報知するなどの報知演出が、演出用周辺機器により実行される。そして、報知演出による報知内容に基づき、遊技者が所定のタイミングで各ストップスイッチを操作したり、所定の押し順で各ストップスイッチを操作したりすることが可能になるため、遊技者が、内部当選した特定役に入賞させることができずに取りこぼすことを防止できる。
具体的に、AT機では、役抽選手段による役抽選結果が遊技制御基板から演出制御基板に送信され、演出制御基板の演出内容決定手段により、受信した役抽選結果に基づき各ストップスイッチの押し順や操作タイミングを遊技者に対して報知できるように、LEDランプや液晶表示器などを用いた報知演出の内容が決定される。したがって、演出内容決定手段により決定された演出の報知内容に従って各ストップスイッチが遊技者により操作されることにより、所定の入賞態様で図柄が表示されるように複数種類の図柄を可変表示するリールが停止制御されて、内部当選した特定役に入賞する。
ところで、上記した回胴式遊技機等の遊技機では、遊技機メーカや第三者試験機関等が、メダル等の遊技媒体の出玉率などについての遊技機の性能が所定の基準に則して設計されているか否かの評価など、遊技機の性能を評価するための試験を行うことができるように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
この種の遊技機は、遊技制御基板と演出制御基板とを備え、遊技の進行に関する情報を表す信号が遊技制御基板から演出制御基板に一方向通信により送信される。そして、演出制御基板において、遊技制御基板から出力された信号に基づいて演出の内容が決定される。そして、遊技制御基板は、遊技制御手段(例えば、CPU)と、遊技制御手段に接続された複数のドライバと、各ドライバそれぞれに対応して設けられた複数のコネクタとを備え、これらのコネクタがインターフェースを介して試験装置に接続されるようになっている。
そして、インターフェースを介して試験装置が接続された状態で、遊技制御手段からの制御指令信号に基づき、あるドライバから、リールを回転駆動するステッピングモータが有する複数の励磁相それぞれの励磁状態を示す位相情報を表す試験信号が出力され、他のドライバからは、遊技制御手段からの他の制御指令信号に基づき、フラグ情報(当選情報、入賞情報、再遊技情報)、特別役情報、メダルの投入許可情報、メダルの投入枚数情報、メダルの払出枚数情報、リールが初期位置を通過したことを示す情報、スタートスイッチやストップスイッチ等の操作器具が操作可能であることを示す情報、などの情報を表す試験信号(フラグ信号、特別役信号、投入許可信号、投入信号、払出信号、リールインデックス信号、操作許可信号)を生成し、これらの試験信号を出力する。
さらに、別のドライバからは、試験装置から入力される試験信号(操作信号)に基づき、ベットスイッチ、スタートスイッチ、ストップスイッチ、精算スイッチ、設定変更キー、打ち止め解除スイッチなどの操作器具の操作したのと同等の指示を与える信号を遊技機に送信し、メダルの投入を遊技機に指示する内容の信号を生成し、生成した試験信号を遊技制御手段に出力する。
ところで、演出制御基板は、演出制御手段(例えば、CPU)と、ドライバと、ドライバに対応して設けられたコネクタとを備え、ドライバは、演出制御手段からの制御指令信号に基づき、特定役への入賞に係る押し順や操作タイミング等の各ストップスイッチの操作態様に関するAT情報を表す試験信号(AT信号)や、(遊技の中断や再開なども含む)遊技者に演出を変更させる操作器具の操作等に関する遊技制御情報(遊技制御信号)など、演出の実行に関する情報を表す試験信号を生成して、コネクタを介してこの試験信号を出力する。
そして、インターフェースを介して遊技制御基板のコネクタや演出制御基板のコネクタに接続された試験装置は、上記した遊技機からの各種の試験信号に基づいて、遊技機に対して各種の試験信号を出力することにより遊技機を操作するとともに、遊技機から入力される各種の試験信号のうち、例えば投入メダルの投入枚数についての情報を表す投入信号および払出枚数についての情報を表す払出信号に基づいて、遊技機の性能を評価する。
しかしながら、上記したAT機では、AT期間に移行するか否かが演出制御基板により決定されるため、AT期間中の遊技以外においても、上記したように役抽選結果が遊技制御基板から演出制御基板に送信される。そのため、演出制御基板を不正に改造して特定の操作を行うことにより、強制的にATを発生させるなど本来報知が行われるはずのない遊技でも報知を受けることが可能になり、想定されている以上のメダルを払い出すという不正が行われることがある。
そこで、このような不正の対応策として、セキュリティ対策が施されている遊技制御基板が備える機能によりAT期間に移行するか否かを決定することを、本願出願人はすでに提案している(特開2014−150881号公報参照)。具体的には、AT期間に移行すると決定された場合にのみ、特定役への入賞に係る押し順等の各ストップスイッチの操作態様を確認することができる情報を表わす信号を演出制御基板に送信し、演出制御基板の制御により演出用周辺機器による報知演出を行うようにすることにより、遊技制御基板から演出制御基板に送信される情報が途中の信号線で抽出されないようにし、不正を防止するというものである。
特開2010−5258号公報(段落0022〜0042、図1〜図5ほか)
この種の遊技機では、試験装置を接続した状態で試験を行うときには、様々な試験を可能にするために、AT期間に移行する決定されたに関係なく、当選役の種類の詳細が遊技制御基板から出力されている方が望ましく、こうすると当選役と停止によるリール制御を確認したり、AT期間が継続するときの出玉率を確認したりするのに都合がよい。さらに、遊技場に設置された遊技機において不正の可能性がある挙動が発見されたときに、上記した試験を試験装置に接続すれば実施できるようにしておくのが好ましい。
したがって、上記したようにインターフェースを介して試験装置を接続すれば、すぐに試験を行うことが可能になるように遊技機を遊技場に設置した状態においても、遊技制御手段(CPU)から、インターフェース側に信号を出力する端子に情報を出力可能に遊技制御手段の動作プログラムを設定しておくことが好ましい。すなわち、試験時に試験信号を出力している端子に、遊技機の遊技場への設置時には試験信号を出力しないように試験時からプログラムを変更すると、遊技機の試験時と実際の遊技場への設置時とでプログラムが異なることになり、設置時と同じ状況で試験ができないため、公平な遊技機ではないと判断されるおそれがあるためである。
しかしながら、試験信号を出力する端子に不正にアクセスすることにより、AT期間に移行すると決定されたと否とに関係なく、当選役の種類の詳細を把握することができ、想定されている以上のメダルを払い出すという不正が行われることが考えられる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、試験信号の出力を利用した不正をより確実に防止できるようにすることを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明にかかる遊技機は、遊技の試験を行うための試験信号を出力可能な機能を有する遊技機において、遊技を制御する遊技制御手段が搭載された基板を備え、前記遊技制御手段は、遊技の進行に応じて前記試験信号を更新し、さらに遊技機は、前記遊技制御手段に設けられ、前記試験信号を出力する第1特定端子と、前記基板に設けられ、前記遊技制御手段が正規のものか否かを判定するために当該遊技制御手段に対して予め割り振られた固有情報を抽出する判定機器を接続する検査用コネクタと、前記遊技制御手段に設けられ、前記検査用コネクタに前記判定機器が接続されたか否かを判定する判定手段とを備え、前記固有情報は、前記遊技制御手段に設けられた第2特定端子から、前記検査用コネクタを介して前記判定機器へ出力可能であり、前記遊技制御手段は、前記判定手段により前記判定機器の接続が判定されたことを条件に、前記試験信号を特定する情報を前記第1特定端子から出力可能であり、前記試験信号は複数種類あり、出力可能となる前記試験信号は、前記判定手段の判定結果の種類に応じて種類が変更されるものであり、前記遊技制御手段は、電源投入に伴い所定の電源投入処理を実行する機能を有し、設定値の設定変更を伴う前記電源投入処理により、前記設定値の確定後も電源投入を継続することで、前記試験信号を前記第1特定端子から出力可能であり、前記設定値の設定変更を伴わない前記電源投入処理により、電源投入を継続することで前記試験信号の出力を禁止することを特徴としている。
このように構成することにより、遊技機の電源がオン状態である営業時間中に、正当な権限のない第三者が遊技機の電源を入れ直すことは不可能であり、例えば営業開始時における設定値の設定変更を伴う電源投入処理により、設定値の確定後も電源投入を継続することにより試験信号を出力可能になるので、設定値の設定変更を伴わない電源投入処理があっても、電源投入を継続することによる試験信号の出力が禁止されるため、不正行為をより確実に防止できてセキュリティ性の向上を図ることができる。
本発明の第1実施形態に係るスロットマシンの外観斜視図である。 図1のスロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。 図2の遊技制御基板および演出制御基板の機能を示す機能ブロック図である。 図1のスロットマシンと試験装置との接続状態を示す概略図である。
本発明を遊技機であるスロットマシンに適用した一実施形態について、図1ないし図4を参照して詳細に説明する。
<全体構成>
図1はスロットマシン1を示し、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態において、遊技媒体であるメダルが例えば3枚などの規定枚数投入され、後述するスタートスイッチ19が操作されることを条件に一回の遊技が実行開始されるものであり、筐体3の前面が前面扉5により開閉自在に閉塞され、この前面扉5のほぼ中央高さの位置に操作板7が配設されると共に、この操作板7の上方に正面板9が配設されている。
そして、この正面板9には横長矩形の表示窓11が設けられている。また、表示窓11の内側には、複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する左・中・右リール13L,13M,13Rが配置されている。左・中・右リール13L,13M,13Rには、例えば「7」「BAR」「Bell」「Cherry」「R1」「R2」を含む複数種類の図柄が合計21個、所定の配列でそれぞれ設けられている。また、各図柄には、0番から20番までのコマ番号が順に付されている。そして、例えば、コマ番号0番から20番までの図柄が印刷されたリールテープがリールの周面に貼り付けられて各リール13L,13M,13Rがそれぞれ形成される。また、各リール13L,13M,13Rが回転すると、コマ番号20番、19番、…、0番、20番、…の予め定められた順に複数の図柄がそれぞれ表示窓11に変動表示される。表示窓11からは、各リール13L,13M,13Rの回転が停止すると、図柄が上段、中段および下段にそれぞれ1個の合計3個ずつ覗くように設定されている。すなわち、3個すべてのリール13L,13M,13Rが停止すると、縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓11に停止表示されるようになっている。
また、各リール13L,13M,13Rをそれぞれ独立して回転駆動できるように、各リール13L,13M,13Rには、それぞれステッピングモータにより構成されるリールモータ14L,14M,14R(図2参照)が連結されている。そして、各リールモータ14L,14M,14Rそれぞれの励磁相が定期的に変更されることにより各リール13L,13M,13Rが回転駆動されて、複数種類の図柄が可変表示される。
さらに、操作板7には、内部に貯留されているクレジットメダルから1枚ずつのメダル投入を指示するためのベットスイッチ15、クレジットメダルから1ゲーム(遊技)あたりの最大投入枚数(ここでは3枚に設定)のメダル投入を指示するための最大ベットスイッチ17、各リール13L,13M,13Rを回転させて各図柄の可変表示を開始させるレバー状のスタートスイッチ19、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転をそれぞれ停止させて各図柄の可変表示を停止させる左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21R、クレジットメダルを払い出すための精算スイッチ23、およびメダル投入口25が設けられている。また、各リール13L,13M,13Rにより複数種類の図柄を可変表示する複数の可変表示列が形成されており、各ストップスイッチ21L,21M,21Rは、各リール13L,13M,13Rそれぞれに対応して設けられている。
また、正面板9の上方のほぼ中央には、動画などを表示して遊技者に当選や入賞などを告知したり、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様を報知したりする演出を行うための液晶表示器27が設けられ、液晶表示器27のすぐ上方には、各種の入賞図柄が表示された説明パネル29が設けられ、液晶表示器27および説明パネル29の左右には、音楽や音声などによる演出を行うためのスピーカ31L,31Rがそれぞれ設けられている。また、説明パネル29およびスピーカ31L,31Rの上辺には中央ランプ部33Mが配設され、その左右には左・右ランプ部33L,33Rがそれぞれ配設されている。各ランプ部33M,33L,33Rには、それぞれ発光ダイオードなどの光源が配設されている。これらのランプ部33M,33L,33Rは一体的に形成され、遊技者に当選や入賞を告知するなどの演出を行うための上部ランプ部33が構成されている。
また、操作板7の下方には、装飾画などが表示された下部パネル35が設けられ、この下部パネル35の左右には、それぞれ複数の光源が例えば2列に並んで配置された下部ランプ部37L,37Rが設けられ、下部パネル35の下方には、メダル払出口39や、このメダル払出口39から払い出されるメダルを受けるメダル受け41が設けられている。そして、正面板9には入賞ラインが描かれ、正面板9の左下隅にはクレジットメダルの貯留枚数を表示するクレジット表示器45が配設されている。このクレジット表示器45は、例えば2個の7セグメントLEDで構成され、2桁の貯留枚数(最大で50枚)が表示可能になっている。
また、正面板9の表示窓11の下方には、左ストップスイッチ21L、中ストップスイッチ21M、右ストップスイッチ21Rを操作する順番や、役抽選の結果などを報知(表示)するための報知用表示器60が配設されている。報知用表示器60は、例えば3個の7セグメントLEDで構成され、3桁の数字が表示可能になっている。したがって、各桁それぞれを、左から順番に、左ストップスイッチ21L、中ストップスイッチ21M、右ストップスイッチ21Rに対応させ、各桁それぞれに、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序に応じて、数字の”1”,”2”,”3”を表示させることにより、左ストップスイッチ21L、中ストップスイッチ21M、右ストップスイッチ21Rを操作する順番を報知することができる。また、例えば、後述する各役抽選結果のそれぞれに識別用の所定の数字を個別に割り当てて説明パネル29等に表示しておき、役抽選の結果に応じて報知用表示器60に所定の数字を表示させることにより、役抽選の結果を報知することができる。
また、各リール13L,13M,13Rを支持する支持枠体が、筐体3内の後壁に固定されている。筐体3内の支持枠体の下方には、メダルをメダル払出口39に排出するためのホッパーユニット43が配設されている。また、メダル投入口25付近の裏面側には、メダル投入口25に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して正規のメダルのみをホッパーユニット43に導くメダルセレクタ48(図2参照)が配設されている。
<電気的構成>
続いて、スロットマシン1の電気的構成について図2を参照して説明する。
図2に示すように、投入センサ53が、筐体3内部のメダル投入口25近傍であってメダルセレクタ48部分に設けられ、メダル投入口25に投入されたメダルを1枚ずつ検出する。払出センサ54が、ホッパーユニット43の出口に設けられ、メダル払出口39に払い出されるメダルを1枚ずつ検出する。
図2の左・中・右位置センサ55L,55M,55Rは、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置をそれぞれ検出するもので、例えば左・中・右リール13L,13M,13Rにそれぞれ設けられた突起部を検出するフォトインタラプタからなり、左・中・右リール13L,13M,13Rが回転すると、一周ごとに突起部を検出してその検出信号(リールインデックス信号)を遊技制御基板63に出力する。例えば、左・中・右位置センサ55L,55M,55Rが上記突起部を検出したときに、それぞれコマ番号20番の図柄が表示窓11の中段に位置するように構成されている。
図2のホッパーモータ57は、ホッパーユニット43に配設されて、その駆動によりメダルをメダル払出口39に向けて送出する。
また、スロットマシン1には、遊技の進行に関する制御を行うメインCPU61が実装された遊技制御基板63と、遊技制御基板63から送信された情報に基づき遊技の進行に合わせた演出の制御を行うサブCPU71が実装された演出制御基板73とが別々に設けられ、遊技制御基板63から演出制御基板73に対して一方向通信により各種のデータが送信される。
遊技制御基板63のRAM65は、スロットマシン1の遊技状態などの遊技に関するデータを一時的に記憶するものであり、これにより、フラグ格納手段651(図3参照)や特定記憶手段652(図3参照)などの各種の記憶領域が形成される。また、図3では図示省略されているが、RAM65には後述する試験信号を特定するための情報を記憶する試験信号特定情報記憶領域が設けられており、この領域は所定条件の成立(後述する検査用コネクタ95に判定機器500が接続されること)により、記憶情報の更新が行われる。遊技制御基板63のROM67は、予め設定されたデータ(抽選テーブル、停止テーブルなど)を含む遊技機用プログラム(スロットマシン1用のプログラム)を記憶する。
遊技制御基板63のメインCPU61は、タイマ割込などの割込機能を有し、ROM67に記憶された遊技機用プログラムを実行することにより、遊技の進行に関する処理を行う。また、メインCPU61は、後述する役抽選手段101による抽選処理における役抽選結果に関するデータ、各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の遊技者により操作される操作器具の操作に関するデータなどの種々のデータを、所定のコマンド形式で演出制御基板73のサブCPU71に送信する。
図2の演出制御基板73のメモリ75は、各種データを一時的に記憶するRAM部と、演出用の各種プログラムなどを記憶するROM部とを備えている。また、演出制御基板73のサブCPU71は、タイマ割込などの割込機能を有し、サブCPU71は、メインCPU61から送信されるスロットマシン1に関する各種のデータ、例えば役抽選手段101による抽選処理における役抽選結果や、各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の操作器具が操作されたかどうかの情報などに関するデータに基づき、メモリ75に格納されたプログラムを実行し、遊技者に対する遊技に関連する演出の内容を決定する。また、演出制御基板73のサブCPU71は、決定された演出の内容に基づいて、演出制御基板73が有するI/Oポートを介して、液晶表示器27やスピーカ31L,31Rなどの演出機器の制御を行う。
なお、スロットマシン1は、図2、図4に示すように、遊技制御基板63にインターフェースボード(I/F)300を介して試験装置400を接続することにより、試験装置400においてスロットマシン1の性能を評価するための試験を行うことができるように構成されている。この試験装置400に試験信号を出力するための構成については後に説明する。
(遊技制御基板)
次に、遊技制御基板63は、図3に示すように、メインCPU61がROM67に格納されたプログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能を備えている。
(1)遊技制御手段100
図3の遊技制御手段100は、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態においてスロットマシン1の遊技の進行を制御して、一般的な遊技である通常遊技および遊技者にとって通常遊技よりも有利な遊技である特別遊技を実行するものであり、操作態様判定手段100a、遊技状態設定手段100b、試験信号出力制御手段100c、試験信号入力制御手段100dを備えている。
a)操作態様判定手段100a
操作態様判定手段100aは、スロットマシン1に対する遊技者の操作態様を判定するものである。具体的には、各ベットスイッチ15,17、スタートスイッチ19、各ストップスイッチ21L,21M,21Rなどのスロットマシン1が備える各種スイッチに対する遊技者による操作の態様や、メダル投入口25への遊技者によるメダルの投入操作の態様など、遊技者によるスロットマシン1に対する種々の操作の態様を判定する。
b)遊技状態設定手段100b
遊技状態設定手段100bは、後述する役抽選手段101による抽選処理の結果や、表示窓11に表示された各リール13L,13M,13Rの図柄の表示態様の図柄判定手段107による判定結果などに基づいて、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれか1つにスロットマシン1の遊技状態を設定するものである。
例えば、通常遊技が実行される通常遊技状態において、各リール13L,13M,13Rの図柄が所定の特別役への入賞に係る表示態様で表示窓11に表示されると、スロットマシン1の遊技状態が、遊技状態設定手段100bにより特別遊技が実行される特別遊技状態に設定される。そして、特別遊技状態において、所定枚数のメダルが払い出される、所定数の遊技(ゲーム)が実行される、などの特別遊技終了条件が成立すれば、特別遊技を終了して、スロットマシン1の遊技状態が、遊技状態設定手段100bにより通常遊技状態に設定される。
また、通常遊技状態において、特別役に当選したにも関わらず当該特別役に入賞しなかった場合、すなわち、当該特別役への入賞に係る表示態様で各図柄が表示窓11に表示されるように各リール13L,13M,13Rが停止しなかった場合には、スロットマシン1の遊技状態が、遊技状態設定手段100bにより内部当選中遊技が実行される内部当選中遊技状態に設定される。また、内部当選中遊技状態において、入賞せずに内部で持ち越されている特別役に入賞すると、スロットマシン1の遊技状態が、遊技状態設定手段100bにより特別遊技状態に設定される。
試験信号出力制御手段100cは、試験時に遊技制御基板63に搭載される出力ドライバIC80(図4参照)に対し、試験信号の出力専用に遊技制御手段100に設けられた少なくとも1個の第1特定端子90(図4参照)を介して試験信号を出力する。そして、出力ドライバIC80は、図4に示すコネクタ92、インターフェースボード(I/F)300を介して試験信号出力制御手段100cからの情報を試験信号として試験装置400に出力することが可能であり、遊技者の操作によらずスロットマシン1を自動運転状態にして試験を行えるようになっている。なお、試験信号出力制御手段100cから出力される試験信号を特定するための情報は、遊技の進行に応じて更新される。
ここで、試験装置400に出力される試験信号として次のようなものがある。
・第1フラグ信号…当選情報(役抽選手段101による役抽選結果(当選)に関するフラグ情報)、
・第2フラグ信号…再遊技情報(リプレイタイムの種類を示すフラグ情報)、
・特別役信号…特別役情報(ボーナスゲームであるBB,CB,RB,SB中であることを示す情報)、
・投入許可信号…メダルの投入許可情報(メダルの投入が要求されていることを示す情報)、
・スタート許可信号…スタートスイッチの許可情報(必要な賭数が設定されたことに基づき、スタートスイッチの操作が有効になったことを示す情報)、
・払出信号…メダルの払出枚数情報(メダルが払い出されたことを示す払出センサ54の情報)、
・リールインデックス信号…リールが初期位置を通過したことを示す情報(各リール13L,13M,13Rそれぞれが備える突起が各位置センサ55L,55M,55Rを通過したことを示す情報)、
・停止許可信号…ストップスイッチの許可情報(各ストップスイッチ21L,21M,21R)の操作が有効になったことを示す情報)、
・AT信号…AT情報(小役重複当選(特定の役抽選結果)の場合における遊技者に有利な各ストップスイッチ21L,21M,21Rそれぞれの停止(操作)タイミングや押し順に関する情報)、
・遊技制御信号…遊技制御情報(遊技を進行する前に、演出が選択できる状態であるために、一旦試験による自動運転を中断することに関する情報)、
・励磁特定信号…左・中・右リールモータ14L,14M,14Rそれぞれの励磁相を特定可能な位相情報、
d)試験信号入力制御手段100d
試験信号入力制御手段100dは、試験時に遊技制御基板63に搭載されるコネクタ92(図4参照)および入力ドライバIC81(図4参照)を介して、試験装置400からスロットマシン1を操作するための試験信号(操作信号)が入力されると、入力ドライバIC81から遊技制御手段100に設けられた試験入力端子91(図4参照)を介して試験信号入力制御手段100dに入力される信号に基づき、遊技制御手段100がスロットマシン1の各部の制御を行う。なお、遊技機は、ドライバIC80,81、コネクタ92を試験の際に遊技制御基板63に搭載可能に構成されていればよく、常に搭載されている必要はない。
ここで、試験装置400から遊技制御手段100に入力される試験信号(操作信号)として、ベットスイッチ15、スタートスイッチ19、ストップスイッチ21L,21M,21R、精算スイッチ23、設定変更キー、打ち止め解除スイッチなどの操作器具の操作したのと同等の指示を与える信号がある。
ここで、スロットマシン1において実行される遊技の概略について説明する。
スロットマシン1は、3枚のメダルの投入により1回のゲーム(遊技)が行われるように構成され、投入センサ53、ベットスイッチ15または最大ベットスイッチ17により3枚のメダルのスロットマシン1への投入が検出されると、表示窓11の中央(中段)の水平な入賞ライン(センターライン)が有効となる。そして、規定枚数である3枚のメダルの投入を条件にスタートスイッチ19が操作されたことが検出されると、乱数を使用した抽選処理により、予め設定された役抽選結果のいずれかが役抽選手段101による抽選処理により選択される。また、左・中・右リール13L,13M,13Rの全ての回転が開始すると、表示窓11に表示される各リール13L,13M,13Rの図柄の判別が各リール13L,13M,13Rの回転角に基づいて開始される。
その後、すべてのストップスイッチ21L,21M,21Rの操作が有効となった後、左ストップスイッチ21Lの操作が検出されると左リール13Lが停止され、中ストップスイッチ21Mの操作が検出されると中リール13Mが停止され、右ストップスイッチ21Rの操作が検出されると右リール13Rが停止される。
そして、3個すべての左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rのすべてが操作されて左・中・右リール13L,13M,13Rの回転が停止されたときに、有効となった表示窓11の中段の入賞ライン上に所定の図柄が停止、すなわち各リール13L,13M,13Rの停止図柄が役への入賞に係る表示態様で表示窓11に表示されると、入賞となって入賞態様に応じた枚数のメダルが、クレジットされるか、メダル払出口39から払い出される。なお、メダルの払い出しに代えて、あるいはメダルの払い出しとともに、遊技者に対して所定の利益が付与されることもある。
スロットマシン1では、当選役として、特別役、複数の小役、AT移行役、再遊技役が予め設定されている。そして、役抽選手段101の役抽選結果として、特別役当選(ボーナス当選、リプレイタイム当選)と、小役当選と、AT移行役当選と、再遊技役当選(リプレイ当選)と、ハズレとが設定されている。また、小役当選には、少なくとも2個以上の小役により構成され、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様に応じて異なる小役に入賞する可能性のある小役重複当選(特定の役抽選結果)が含まれる。
また、入賞には、特別遊技(ボーナスゲーム、リプレイタイム)への移行に係る特別役入賞(ボーナス入賞、リプレイタイム入賞)と、メダルの払い出しに係る小役入賞と、AT期間への移行に係るAT移行役入賞と、再遊技(リプレイ)の実行に係る再遊技役入賞(リプレイ入賞)とがある。なお、特別役、複数の小役、AT移行役、再遊技役のそれぞれに入賞するための条件として、各リール13L,13M,13Rの回転が停止したときに表示窓11に表示される図柄の表示態様、すなわち、表示窓11の入賞ライン上に表示される各リール13L,13M,13Rの図柄の組み合わせが、各当選役ごとに予め設定されている。
そして、各リール13L,13M,13Rの表示窓11における表示図柄が特別役に対応する表示態様であれば、特別役入賞となって特別遊技(ボーナスゲーム、リプレイタイム)が実行される。また、各リール13L,13M,13Rの表示窓11における表示図柄が複数の小役のうちのいずれかに対応する表示態様であれば、小役入賞となって入賞した小役に設定されている払出枚数のメダルがホッパーユニット43から払い出される。
また、各リール13L,13M,13Rの表示窓11における表示図柄がAT移行役に対応する表示態様であれば、AT移行役入賞となってAT移行役に設定されている払出枚数のメダルがホッパーユニット43から払い出されると共に、後述するように、図3のフラグ格納手段651に格納されるAT期間中フラグの状態がONに設定される。また、各リール13L,13M,13Rの表示窓11における表示図柄が再遊技役に対応する表示態様であれば、再遊技役入賞となって、新たなメダルを投入することなく前回の遊技と同じ条件で再度遊技を行うことができる。
さらに、上記したように、役抽選手段101による小役当選に係る役抽選結果には、複数の小役に同時に当選する小役重複当選(特定の役抽選結果)が含まれており、役抽選手段101の役抽選結果として、種類の異なる複数の小役により構成された特定の役抽選結果(小役重複当選)が設定され、特定の役抽選結果を含む複数の役抽選結果のうちのいずれか1つが役抽選手段101により抽選によって選択される。その結果、役抽選手段101による抽選により、特定の役抽選結果が選択されて小役重複当選となると、特定の役抽選結果を構成する複数の小役への同時当選となる。
また、複数の特定の役抽選結果(小役重複当選)それぞれには、遊技者に有利になるストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様(押し順)が予め設定されている。そして、役抽選手段101による抽選により複数の特定の役抽選結果のうちのいずれか1つが選択されることにより複数の小役に同時に当選している場合に、当選した複数の小役のうち、優先的に入賞させる小役を各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序に応じて異ならせるように、各リール13L,13M,13Rが後述する停止制御手段104により停止制御される。
例えば、役抽選手段101による役抽選結果が特定の役抽選結果(小役重複当選)であった場合に、操作態様判定手段100aにより、その小役重複当選に設定された遊技者に有利になる操作態様で各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたと判定されると、同時に当選した複数の小役のうち、メダルの払出枚数が最も多く、遊技者に最も有利である小役への入賞に係る図柄が表示窓11に優先的に表示されるように、各リール13L,13M,13Rが停止制御手段104により停止制御される。一方、操作態様判定手段100aにより、その小役重複当選に設定された遊技者に有利になる操作態様で各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されなかったと判定されると、同時に当選した複数の小役のうち、遊技者に最も有利である小役に対応する図柄が表示窓11の入賞ライン上に表示されることはない。
ここで、複数の小役重複当選には、遊技者に有利な操作態様としてそれぞれ異なる操作態様が設定されており、例えば3種類の小役重複当選が設定されている場合に、第1の小役重複当選には、「左ストップスイッチ21Lが最初に操作される」という遊技者に有利な操作態様が設定され、第2の小役重複当選には、「中ストップスイッチ21Mが最初に操作される」という遊技者に有利な操作態様が設定され、第3の小役重複当選には、「右ストップスイッチ21Rが最初に操作される」という遊技者に有利な操作態様が設定される。また、各小役重複当選それぞれに設定された遊技者に有利な各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様を遊技者に報知するための演出が、「報知演出」として各小役重複当選(特定の役抽選結果)それぞれに予め設定されている。
ところで、特別遊技のうちボーナスゲームは、小役の当選確率が通常遊技に比べて高く設定されており、遊技メダルの払い出しを受けやすく通常遊技に比べて遊技者に有利な遊技であり、遊技者がより多くのメダルを獲得し得る遊技である。そして、ボーナスゲームに移行した後、予め設定された回数の遊技が行われるか、ボーナスゲームにおけるメダル払出枚数が、所定の上限枚数に達したときに、ボーナスゲームを終了して通常遊技へ移行するよう設定されている。
また、特別遊技のうちリプレイタイムは、再遊技役の当選確率が通常遊技に比べて高く設定されており、通遊技者が所持するメダルの数が減少するのが抑制される遊技であり、常遊技に比べて遊技者に有利な遊技である。そして、リプレイタイムに移行した後、予め設定された回数の遊技が行われるか、予め設定されたリプレイタイム終了役に入賞したときに、リプレイタイムを終了して通常遊技へ移行するよう設定されている。
なお、リプレイタイムの実行条件は、上記したように、リプレイタイムに係る特別役への入賞に限定されるものではない。例えば、ボーナスゲームが終了する際に、予め設定されたリプレイタイム実行抽選に当選するなどの条件が成立したときにリプレイタイムが実行されるようにしてもよい。
また、役抽選手段101の役抽選結果が、例えば特別役当選となると、特別役当選に基づいた図柄の停止制御が行われるが、このとき、特別役の入賞態様の図柄配列が引き当てられないと、内部当選中遊技状態に移行すると共に、この特別役当選は、特別役の入賞態様の図柄配列が引き当てられるまで持ち越される。また、小役当選は、役抽選結果が小役当選となった遊技で小役の入賞態様の図柄配列を引き当てられないと、次回の遊技には持ち越されない。
また、リプレイ当選の場合には、どのようなタイミングで各ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されても、再遊技役に対応する図柄が必ず入賞ライン上に揃うように左・中・右リール13L,13M,13Rに図柄が配置されているため、必ず再遊技役に入賞する。また、複数の小役重複当選のいずれかに当選の場合には、リプレイに対応する図柄と同様に、どのようなタイミングでストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されても、少なくとも当選した小役重複当選を構成する複数の小役のいずれかに対応する図柄が必ず入賞ライン上に揃うように左・中・右リール13L,13M,13Rに図柄が配置されている。そのため、当選した小役重複当選を構成する複数の小役のうちのいずれかに必ず入賞する。
なお、この実施形態では、「AT移行役」に入賞した遊技の次の遊技からAT(アシストタイム)期間となり、AT遊技が実行されるように構成されている。AT遊技では、抽選手段101の役抽選結果が特定の役抽選結果である複数の小役重複当選のいずれかであった場合に、いずれのストップスイッチを最初に操作するべきかなど、その小役重複当選応じて遊技者に有利な操作態様を遊技者に対して報知する演出が実行される。そして、AT期間に移行した後、予め設定された回数、例えば20回のAT遊技が行われるとAT期間が終了する。
(2)役抽選手段101
図3の役抽選手段101(役抽選手段)は、スタートスイッチ19が操作されたタイミングで、所定の報知演出が予め設定された特定の役抽選結果を含む複数の役抽選結果(特別役当選、小役当選(小役重複当選)、AT移行役当選、再遊技役当選、ハズレ)のうちのいずれか1つを現在の遊技における役抽選結果として、乱数と抽選テーブルとを使用した抽選処理により選択して決定するものであり、乱数発生手段、乱数抽出手段、抽選テーブル、および抽選判定手段を備えている。ここで、乱数発生手段は、抽選用の乱数を、所定の範囲内(例えば、10進数で0〜16383)で発生させるものであり、発振回路と、この発振回路が発生させたクロック信号をカウントするカウンタ回路とによって構成されている。また、乱数抽出手段は、乱数発生手段が発生させた乱数を、スタートスイッチ19が操作されたタイミングで抽出する。なお、乱数発生手段は、カウンタ回路などによって構成されるため、乱数発生手段が発生させる数値は、厳密には乱数ではない。ただし、スタートスイッチ19が操作されるタイミングは、ランダムであると考えられるため、乱数抽出手段が抽出する数値は、実質的には乱数として取り扱うことができる。なお、乱数発生器により乱数を生成してもよい。
さらに、抽選テーブルは、乱数発生手段が発生させる範囲内の各乱数について、予め設定されている役抽選結果のいずれかに該当するか否かが予め定められたものであり、乱数抽出手段により抽出された乱数と抽選テーブルとを照合することにより、抽出された乱数が複数の抽選結果のいずれに該当するかの判定が行われる。
(3)リール制御手段102
図3のリール制御手段102は、左・中・右リールモータ14L,14M,14Rを構成するステッピングモータの駆動回路を備え、ROM67に格納された励磁データテーブルに基づいてステッピングモータの各励磁相を励磁するためのパルス信号を出力して各リールモータ14L,14M,14Rを駆動することにより、各リール13L,13M,13Rを所定の回転態様で回転させるものである。
(4)リール検出手段103
図3のリール検出手段103は、左・中・右位置センサ55L,55M,55Rの検出信号と、左・中・右リール13L,13M,13Rを駆動する左・中・右リールモータ14L,14M,14Rへのリール制御手段102からの供給パルス数(ステップ数)とに基づき、左・中・右リール13L,13M,13Rそれぞれの回転位置を検出するものである。すなわち、このリール検出手段103は、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転中および回転停止時に、所定の基準位置(この実施形態では例えば、表示窓11の中段)に位置する図柄に対応するコマ番号をそれぞれ検出する。
(5)停止制御手段104
図3の停止制御手段104は、遊技者による各ストップスイッチ21L,21M,21Rに対する操作態様と役抽選手段101の役抽選結果とに基づき、各リール13L,13M,13Rの停止制御を行うものである。そして、役抽選手段101による役抽選結果が複数の役のいずれかへの当選であった場合に、停止制御手段104は、遊技者がストップスイッチ21L,21M,21Rを操作したタイミングが適切であれば、後述の図柄判定手段107により当選した役に入賞したと判定されるように、各リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。なお、当選した役の種類によっては、各ストップスイッチ21L,21M,21Rが遊技者によりどのようなタイミングで操作されても、当該当選した役に対応した入賞態様で停止図柄が表示窓11に表示されるように、各リール13L,13M,13R上での各図柄の配置位置が設定されている。
また、役抽選手段101の役抽選結果が特定の役抽選結果(小役重複当選)である場合には、同時に当選している複数の小役のうち、どの小役を優先的に入賞させるかという入賞の優先順位が、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序にかかる操作態様に応じて異なる順位となるように設定されている。例えば、上記したように3種類の第1〜第3の小役重複当選が設定されている場合に、「左ストップスイッチ21Lが最初に操作される」という遊技者に有利な操作態様が設定された第1の小役重複当選が役抽選手段101により選択された場合には、左ストップスイッチ21Lが最初に操作されれば、停止制御手段104は、第1の特定の小役重複当選を構成する複数の小役のうち、最もメダルの払出枚数が多い小役に入賞させるように各リール13L,13M,13Rの停止制御が行われる。
(6)演出実行決定手段105
図3の演出実行決定手段105は、遊技者に有利なストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様を報知する演出を行うか否かの決定を行うものである。例えば、役抽選結果が「小役重複当選」となった場合であっても、その旨を知ることができなければ、遊技者は、各ストップスイッチ21L,21M,21Rを有利な操作態様で操作するとは限らず、払出枚数の最も多い小役に必ずしも入賞させることができない。一方、AT遊技において、役抽選結果が「小役重複当選」となったときにその旨を報知する演出が行われ、各ストップスイッチ21L,21M,21Rを遊技者に有利な操作態様で操作するように促すことで、遊技者がメダルの払い出しを受ける機会を増やすことが可能となる。
そして、「AT移行役」に入賞した場合、演出実行決定手段105により、遊技者に有利な各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様を報知する演出を行う旨の決定がなされ、RAM65のフラグ格納手段651に格納されるAT期間中フラグの状態がONに設定される。なお、フラグ格納手段651に格納されるAT期間中フラグの状態は、予め設定された回数のAT遊技が実行されるとOFFに設定される。また、フラグ格納手段651を形成する各ビットのうちのいずれかをAT期間中フラグに割り当てて、当該ビットのON、OFFを設定することにより、AT期間中フラグの状態をフラグ格納手段651に格納することができる。このようなAT遊技では、役抽選手段101の役抽選結果が複数の小役重複当選(特定の役抽選結果)のいずれか1つであったときに、当該小役重複当選に予め設定されている遊技者に有利な各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様(操作順序)を遊技者に対して報知する演出が行われる。そして、AT期間に移行した後、予め設定された回数、例えば20回のAT遊技が行われるとAT期間が終了する。
また、後述するように、コマンド作成手段106は、演出実行決定手段105の決定結果に従い、コマンドを作成する。すなわち、演出実行決定手段105は、コマンド作成手段106で作成するコマンドを、小役重複当選(特定の役抽選結果)の種類を確認できるコマンド(遊技者に有利な操作態様(報知演出)を確認できるコマンド)とするか、小役重複当選の種類を確認できないコマンド(遊技者に有利な操作態様(報知演出)を確認できないコマンド)とするかを決定するものとしても機能する。
(7)コマンド作成手段106
図3のコマンド作成手段106は、役抽選手段101による抽選処理における役抽選結果に関するデータ、各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の遊技者により操作される操作器具の操作に関するデータ、などの種々のデータを演出制御基板73(サブCPU71)に送信するためのコマンドを生成するものである。そして、コマンド作成手段106により生成されたコマンドは、後述するようにコマンド送信手段109により演出制御基板73に送信される。なお、後述するように、演出制御基板73では、遊技制御基板63から送られてきたコマンドに基づき、実行する演出を選択する。換言すれば、演出制御基板73において実行される演出内容を指示するコマンドがコマンド作成手段106により作成される。
そして、コマンド作成手段106は、演出実行決定手段105により、遊技者に有利な操作態様を報知する演出を行わないと決定されているとき、すなわちAT期間中フラグがOFFに設定されていれば、「小役重複当選(特定の役抽選結果)」のいずれかが役抽選手段101による抽選により選択されたことは確認できるが、小役重複当選の種類を示すデータが含まれず、遊技者に有利なストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様(報知演出)を確認できないコマンドを作成する。また、コマンド作成手段106は、演出実行決定手段105により、遊技者に有利な操作態様を報知する演出を行うと決定されているとき、すなわちAT期間中フラグがONに設定されていれば、役抽選手段101による抽選により選択された「小役重複当選」の種類を示すデータが含まれ、遊技者に有利なストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様(報知演出)を確認できるコマンドを作成する。
例えば、上記したように3種類の第1〜第3の小役重複当選が設定されている場合に、コマンド作成手段106は、AT期間中フラグがOFFであるときには、役抽選結果が各第1〜第3の小役重複当選のいずれの場合であっても、役抽選手段101による抽選により選択された小役重複当選の種類を確認できないように、例えば同じ「1」というコマンドを作成する。一方、コマンド作成手段106は、AT期間中フラグがONであるときには小役重複当選の種類を確認することができるように、役抽選手段101による抽選により「第1の小役重複当選」が選択された場合には例えば「2」というコマンドを作成し、役抽選手段101による抽選により「第2の小役重複当選」が選択された場合には例えば「3」というコマンドを作成し、役抽選手段101による抽選により「第3の小役重複当選」が選択された場合には例えば「4」というコマンドを作成する。
なお、コマンド作成手段106は小役重複当選以外の役抽選結果については、AT期間中フラグがONであってもOFFであっても、同じコマンドを作成する。
(8)図柄判定手段107
図3の図柄判定手段107は、各リール13L,13M,13Rそれぞれの回転位置に基づき、停止制御手段104により停止制御されて停止した各リール13L,13M,13Rによる各図柄の表示態様が、予め定められた表示態様であるかどうかの判定を行うものであり、リール13L,13M,13Rが停止したときの図柄の表示結果が所定の入賞態様であるかどうかや、遊技状態を変更する契機として予め設定された所定の表示態様であるかどうかなどを判定する。
(9)払出制御手段108
図3の払出制御手段108は、図柄判定手段107による判定結果に基づき、遊技者に所定の利益を付与するものであり(利益付与手段)、図柄判定手段107により、複数の役のいずれかに入賞したと判定されたときに、メダル払い出しのある入賞であれば、クレジットメダルの貯留枚数が上限値(この実施形態では例えば50枚)に達した後は、ホッパーユニット43(ホッパーモータ57)を動作させて、入賞した役に対応した払出枚数だけメダルを払い出すことにより、遊技者に利益を付与する。また、払出制御手段108は、クレジットメダルの貯留枚数が上限値に達するまでは、メダル払い出しとして、ホッパーユニット43の動作に代えて上記払出枚数だけクレジットメダルを増加させる。
さらに、払出制御手段108は、図柄判定手段107により再遊技役に入賞したと判定されたときに、規定枚数(3枚)のメダルが投入されたものとして次遊技の入賞ラインを有効とする。
(10)コマンド送信手段109
図3のコマンド送信手段109は、遊技制御基板63から演出制御基板73へ、コマンド作成手段106により作成された種々のデータを含むコマンドを所定の情報として一方通行で送信するものであり、通常遊技状態および特別遊技状態などの遊技状態、役抽選手段101の役抽選結果、図柄判定手段107による図柄判定結果、各リール13L,13M,13Rの回転・停止状態、払出制御手段108によるメダルの払出状態などのスロットマシン1の状態を表すデータを含み、コマンド作成手段106により作成されたコマンドを演出制御基板73に送信する。
また、コマンド送信手段109は、投入センサ53による投入メダルの検出状態、ベットスイッチ15および最大ベットスイッチ17の操作状態などを表すデータを含み、コマンド作成手段106により作成されたコマンドを演出制御基板73に送信する。また、コマンド送信手段109は、スタートスイッチ19およびストップスイッチ21L,21M,21Rなどの各種スイッチが遊技者により操作されたことを示すデータを含み、コマンド作成手段106により作成されたコマンドを演出制御基板73に送信する。
(11)報知手段110
図3の報知手段110は、演出実行決定手段105により遊技者に有利な各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様を報知する所定の報知演出を実行すると決定されているとき、すなわち、AT期間中フラグがONに設定されているときに、抽選手段101の役抽選結果が複数の小役重複当選のうちのいずれか1つであった場合に、当選した小役重複当選に対応する遊技者に有利な各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序を遊技制御基板63により直接制御される報知用表示器60に表示することにより、遊技者に有利な操作態様を報知する報知演出を行う。例えば、上記したように3種類の第1〜第3の小役重複当選が設定されている場合に、「左ストップスイッチ21Lを最初に操作する」という遊技者に有利な操作態様が設定された第1の小役重複当選である場合には、報知用表示器60に「123」や「1−−」が表示される。なお、報知手段110は、小役重複当選の種類が分かる表示を報知用表示器60により行うようにしてもよい。
また、演出実行決定手段105により遊技者に有利な操作態様を報知する所定の報知演出を実行しないと決定されているとき、すなわちAT期間中フラグがOFFに設定されているときには、報知手段110は、遊技者に有利な操作態様が分からないように役抽選結果に応じた表示を報知用表示器60により行い、遊技者に有利な操作態様を報知する演出を行わない。
(12)接続判定手段111
図3の接続判定手段111(本発明における「判定手段」に相当)は、図4に示す所定の判定機器500を接続するために遊技制御基板63に設けられた検査用コネクタ95に接続されたかどうかを判定するものであり、正規の判定機器500が接続されたことを条件に、遊技制御手段100は特定記憶手段652(本発明における「特定記憶領域」に相当)の記憶情報を更新する。
上記したように、遊技制御基板63の遊技制御手段100を構成するメインCPU61のROM67が不正に改造されていない正規のものかどうかについて、風営法の規定に基づき試験機関等による立入検査が定期的に行われるが、その際に試験機関が使用する判定機器500を接続するための検査用コネクタ95が遊技制御基板63に設けられている。そして、接続判定手段111と検査用コネクタ95に接続される判定機器500との間で双方向通信が行われ、接続判定手段111により検査用コネクタ95に検査用の判定機器500が接続されたと判定されることを条件に、遊技制御手段100に設けられた第2特定端子96(図4参照)を介して、遊技制御手段100を構成するメインCPU61に予め割り振られた固有情報である識別番号が判定機器500に出力され、判定機器500は取得した識別番号が正規のものかどうかを判断し、正規なものであれば不正なROM改造はないと判定し、正規なものでなければ不正なROM改造があると判定するようになっている。
一方、遊技制御手段100では、判定機器500が検査用コネクタ95に接続されると、RAM65の特定記憶手段652に記憶されている記憶情報を更新し、特定記憶手段652に記憶情報に基づいて、遊技制御手段100を構成するメインCPU61の制御プログラムで、接続判定手段111は、試験出力処理に移行したときに、「特定記憶手段652は接続しているかどうか」との判定処理を行い、この判定結果がNOならばそのまま試験出力処理を抜け、判定結果がYESであれば、試験用信号データを更新する処理を行い、第1特定端子90へ試験信号を出力可能な状態になる。このとき、例えば遊技制御手段100により、判定機器500からその固有情報を取得して予め登録された固有情報かどうか判定するようにしてもよく、さらにセキュリティ性の向上を図るために、判定機器500との間の接続に関する情報を暗号化するのが望ましい。
(演出制御基板)
次に、演出制御基板73について詳細に説明する。図3の演出制御基板73は、遊技制御基板63から送信されたコマンドを受信し、遊技制御基板63の動作や状態に応じた演出を行うものである。図3に示すように、演出制御基板73は、メモリ75(図2参照)に格納されたプログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能を備えている。
(1)コマンド受信手段200
図3のコマンド受信手段200は、遊技制御基板63のコマンド送信手段109により送信された種々のデータを含むコマンドを所定の情報として受信するものである。コマンド受信手段200は、遊技制御基板63から送信されるコマンドを受信し、コマンドを受信すれば、コマンドの種類に応じて演出制御基板73が備える各機能に通知を行う。
(2)演出内容決定手段201
図3の演出内容決定手段201は、コマンド受信手段200により受信されたコマンドに応じて、演出の内容を決定するためのものである。具体的には、遊技の進行や、役抽選手段101の役抽選結果などに対応して予め設定された演出パターンから、液晶表示器27に表示される動画を決定したり、スピーカ31L,31Rから流れる音楽や音声の内容を決定したり、上部ランプ部33や下部ランプ部37L,37Rの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの演出の内容を決定する。
この演出内容決定手段201は、受信したコマンドがAT期間中に対応したものであり小役重複当選の種類を確認可能で、当該小役重複当選に設定された各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様が確認可能であれば、当該小役重複当選の種類に対応する遊技者に有利な操作態様がわかる報知演出を実行し、受信したコマンドがAT期間中に対応したものでなければ遊技者に有利な操作態様がわからない演出を実行するように演出内容を決定する。
ここで、演出内容決定手段201が決定する演出内容の例として、液晶表示器27に各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序を表示したり、スピーカ31L,31Rにより各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序を音声により報知したり、各ストップスイッチ21L,21M,21Rそれぞれに設けられたランプを所定順序で点滅させることにより各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序を報知したり、各リール13L,13M,13Rそれぞれに設けられたバックライトを所定順序で点滅させることにより各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序を報知したりするなどが挙げられる。
また、その他の役抽選結果を示すデータを含むコマンドを受信した場合も、同様に、それぞれの役抽選結果である可能性を示唆する演出群から一の演出を選択する。
そして、演出内容決定手段201は、決定した演出内容に関するデータを含む信号を表示制御手段202および音声制御手段203に送信する。
(3)表示制御手段202
図3の表示制御手段202は、演出内容決定手段201から送信された信号に含まれるデータに基づいて、液晶表示器27に動画(画像)を表示したり、上部ランプ部33や下部ランプ部37L,37Rなどの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの演出を実行するものである。
(4)音声制御手段203
図3の音声制御手段203は、演出内容決定手段201から送信された信号に含まれるデータに基づいて、スピーカ31L,31Rから音楽を流したり、音声を出力したりするなどの演出を実行するものである。
<試験信号の出力動作>
以上のようなスロットマシン1の性能を評価する場合、図4に示すように、遊技制御基板63にドライバ80,81、コネクタ92を搭載し、搭載したコネクタ92にインターフェースボード300を介して試験装置400を接続する。そして、遊技制御基板63に設けられた検査用コネクタ95に、不正メインCPUの改造の有無を判定するための判定機器500を接続すると、遊技制御手段100により特定記憶手段652の記憶情報が更新される。
このように、特定記憶手段652の記憶情報に基づき、メインCPU61の制御プログラムにおける試験出力処理に移行したときに、接続判定手段111により、特定記憶手段652は接続しているとの判定の結果がYESであると、試験用信号データを更新する処理が行われ、遊技制御手段100から出力ドライバIC80への試験信号の出力が可能になり、出力ドライバIC80からインターフェースボード(I/F)300を介して遊技制御基板63に接続された試験装置400に上記した各種の試験信号が出力される。
一方、インターフェースボード300を介して試験装置400を接続されていても、判定機器500が検査用コネクタ95に接続されない場合には、特定記憶手段652の記憶情報が更新されることはないため、接続判定手段111により検査用コネクタ95に判定機器500が接続されたと判定されることはない。そのため、判定機器500が検査用コネクタ95に接続されない限り、上記したRAM65の試験信号特定情報記憶領域の記憶情報が更新されることはないので、遊技制御手段100が第1特定端子90から試験信号を出力ドライバIC80に出力可能になることはなく、スロットマシン1が遊技場に設置されて遊技に供されている状態では、遊技制御手段100の第1特定端子90から試験信号は出力されず、試験信号が不正に利用されるおそれはない。
したがって、上記した実施形態によれば、不正メインCPUの改造の有無を判定する判定機器500が検査用コネクタ95に接続されることを条件に、遊技制御手段100の第1特定端子90への情報の出力をオンオフするメインCPU61のスイッチ部SWがオフ状態からオン状態に切り換えられ、遊技制御手段100から出力ドライバIC80への試験信号の出力が可能になるため、既存の検査用コネクタ95を利用し、正規に検査を行い得る者が判定機器500を検査用コネクタ95に接続したときにのみ遊技制御手段100を試験信号の出力が可能な状態に切り換えることができ、試験信号の不正な出力をより確実に防止することができる。
また、不正メインCPUの改造の有無を判定する判定機器500が遊技制御基板63に設けられている検査用コネクタ95に接続され、接続判定手段111により正規の判定機器500が接続されたと判定されたときに、遊技制御手段100により特定記憶手段652の記憶情報が更新され、特定記憶手段652の記憶情報に基づき、接続判定手段111により、正規の判定機器500が接続されたと判定されるため、特定記憶手段652の記憶情報に応じて判定機器500の接続を判定すればよく、より簡易な処理で判定機器500の接続判定を行うことができる。
また、遊技制御手段100から出力ドライバIC80へ試験信号を出力専用に第1特定端子90を設けたため、判定機器500が接続されていないときには、第1特定端子90は実質的に不使用端子となることから、遊技の進行における他の情報の出力処理に影響を与えることはなく、不使用状態の第1特定端子90を用いた新たな不正行為を防止することができる。
なお、本発明は上記した各実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
例えば、上記した実施形態では、インターフェースボード300を介して試験装置400を接続されていても、判定機器500が検査用コネクタ95に接続されないときに、特定記憶手段652の記憶情報が更新されずに接続判定手段111が検査用コネクタ95への判定機器500の接続ありとの判定をしないことにより、RAM65の試験信号特定情報記憶領域の記憶情報を更新しない場合について説明したが、RAM65の試験信号特定情報記憶領域の記憶情報の更新は行うものの、メインCPU61の制御により、第1特定端子90から出力ドライバIC80への出力を行わないようにしてもよい。
また、通常、遊技場において営業開始時にスロットマシン1の電源スイッチをオンして電源投入すると、遊技制御手段100は周知の電源投入処理を実行する機能を有していることから、接続判定手段111が、電源投入処理において判定機器500の接続判定の処理を実行するようにしてもよい。こうすると、スロットマシン1の電源がオン状態である営業時間中に、正当な権限のない第三者がスロットマシン1の電源を入れ直すことは不可能であり、営業開始時の電源投入処理の際に接続判定手段111による判定機器500の接続判定処理を実行することによって、不正行為をより確実に防止できてセキュリティ性の向上を図ることができる。
さらに、正規の判定機器500が検査用コネクタ95に接続されたと一旦判定された後は、検査用コネクタ95から判定機器500が外されるまで判定機器500の接続を監視し続けるようにし、セキュリティ性の一層の向上を図るようにしてもよい。
また、正規の判定機器500が検査用コネクタ95に接続されたと一旦判定された後、400ゲームなどの期間や、数時間などの一定期間や、スロットマシン1の電源が遮断(電断)されるまでの間は、試験信号が遊技制御手段100から出力可能になるようにしてもよい。こうすると、1つの試験装置400により複数台のスロットマシン1に対する検査を行うことが可能になって作業効率の向上に寄与することができる。
また、遊技制御手段100から試験装置400への試験信号は、上記したように複数種類あるが、試験装置400へ出力可能となる試験信号を、接続判定手段111の判定結果の種類に応じて種類が変更されるようにしてもよい。例えば、上記した全部の試験信号を出力可能にする状態と、スタートスイッチ19の許可情報であるスタート許可信号や再遊技情報等のみを出力可能にする状態とを、接続判定手段111の判定結果の種類に応じて変更できるようにする。こうすることにより、試験装置400による認証レベルの高低に応じた試験が可能になり、認証レベルの低い試験装置400に対して一部の試験信号のみを出力可能にすることで、試験装置400の認証レベルに応じたセキュリティ性の向上を図ることができる。
また、スロットマシン1の変更処理開始スイッチ(図示省略)がオンの状態で電源が投入されたときに所定の設定変更処理を開始して設定値(設定1〜設定6)を設定するときに、遊技制御手段100により設定変更開始で「1」、設定変更を伴わない電源オンで「0」を設定可能な所定のレジスタが設けられている場合に、試験装置400による試験時には、試験を実施する設定値に設定することでレジスタが「1」になり試験信号を出力可能な状態で試験を行うことができ、遊技場において営業終了後に設定変更を行い、その後に電源をオフし、翌営業開始前に電源投入することで、電源投入により当該レジスタが「0」になるため、試験信号が出力されるおそれはない。このように、特定のレジスタを遊技機のモード認識用に使用することにより、セキュリティ性を向上することができる。
また、遊技場に設置される遊技機に対して、上記した試験信号を試験装置に出力を許容する第1モードと出力を制限する第2モードとに選択的に切り換え設定できる機能を付加し、通常の遊技に供された状態では遊技場に設置された遊技機を第2モードに設定して試験信号が出力されないようにし、必要があれば遊技場に設置された遊技機を第1モードに切り換え設定して試験信号の出力を許容し、その場で試験できるようにしてもよい。
このとき、遊技制御手段の動作プログラムにモード切換機能を設け、遊技制御手段に対してモード切換指令を与えることにより、遊技制御手段の動作を第1モードと第2モードに切り換えることができる。
また、遊技制御基板63として、遊技場に設置するスロットマシン用の量産基板と、試験用に使用するスロットマシン用の試験基板とを準備し、試験基板についてのみ、上記した試験信号を出力する機能を設けてもよい。こうすると、量産基板を搭載し遊技場に設置されるスロットマシンにおいて、試験信号が不正に使用されることはない。
また、遊技制御基板63に搭載するメインCPU61として、量産チップを用いたものと、量産チップ以外の開発用チップ或いは見本機用チップを用いたものとを準備し、量産チップ以外の開発用或いは見本機用チップを用いたものについてのみ、上記した試験信号を出力する機能を設けてもよい。この場合も、量産チップをメインCPU61として遊技制御基板63に搭載しておくことにより、遊技場に設置されるスロットマシンにおいて、試験信号が不正に使用されることはない。
また、遊技制御基板63と試験装置400との間で暗号化通信を行い、両者の接続が正規、正常と判断されるときに、遊技制御手段100から試験信号を出力するようにし、セキュリティ性の向上を図るようにしてもよい。このとき、試験信号を暗号化して技制御基板63と試験装置400との間で送受信するようにしてもよい。
なお、上記した実施形態では、検査用コネクタ95に判定機器500が接続されることにより記憶情報が変更される特定記憶領域を、RAM65の特定記憶手段652とした場合について説明したが、特定記憶領域はこれに限るものではなく、例えばRAM65とは別のレジスタを利用してもよい。
また、上記した実施形態では、本発明をスロットマシン1に適用した例について説明したが、要するに遊技の試験を行うための試験信号を出力可能な機能を有する遊技機に本発明を適用することができる。
1…スロットマシン(遊技機)、63…遊技制御基板、90…第1特定端子、95…検査用コネクタ、96…第2特定端子、100…遊技制御手段、111…接続判定手段(判定手段)、500…判定機器、652…特定記憶手段(特定記憶領域)

Claims (1)

  1. 遊技の試験を行うための試験信号を出力可能な機能を有する遊技機において、
    遊技を制御する遊技制御手段が搭載された基板を備え、
    前記遊技制御手段は、遊技の進行に応じて前記試験信号を更新し、
    さらに遊技機は、
    前記遊技制御手段に設けられ、前記試験信号を出力する第1特定端子と、
    前記基板に設けられ、前記遊技制御手段が正規のものか否かを判定するために当該遊技制御手段に対して予め割り振られた固有情報を抽出する判定機器を接続する検査用コネクタと、
    前記遊技制御手段に設けられ、前記検査用コネクタに前記判定機器が接続されたか否かを判定する判定手段とを備え、
    前記固有情報は、前記遊技制御手段に設けられた第2特定端子から、前記検査用コネクタを介して前記判定機器へ出力可能であり、
    前記遊技制御手段は、前記判定手段により前記判定機器の接続が判定されたことを条件に、前記試験信号を特定する情報を前記第1特定端子から出力可能であり、
    前記試験信号は複数種類あり、
    出力可能となる前記試験信号は、前記判定手段の判定結果の種類に応じて種類が変更されるものであり、
    前記遊技制御手段は、電源投入に伴い所定の電源投入処理を実行する機能を有し、
    設定値の設定変更を伴う前記電源投入処理により、前記設定値の確定後も電源投入を継続することで、前記試験信号を前記第1特定端子から出力可能であり、前記設定値の設定変更を伴わない前記電源投入処理により、電源投入を継続することで前記試験信号の出力を禁止することを特徴とする遊技機。
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