JP6200201B2 - 錠剤検査装置 - Google Patents
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Description
従来の錠剤計数装置における検査方法は、薬包連続体を搬送手段によって所定の位置に搬送し、薬包内の錠剤数を計測する。計測した錠剤数と事前に取得した処方箋情報とを比較し、異常を判定することで、薬包の異常を検査する構成となっていた(特許文献1)。
また、それぞれの薬包体に錠剤情報が印字され、薬包体毎に、計測した錠剤数と印字された錠剤情報から読み取った錠剤数とを比較して検査を行うものもある(特許文献2)。
しかし、封入時に払い出しエラーや印字リボン切れ等の異常時には警告薬包が挿入される場合がある。
このような異常時に、処方箋情報と比較した場合、挿入される警告薬包により、処方箋情報と実際の薬包体との対応関係にずれが生じ、正確な検査ができないという問題がある。
警告薬包が挿入されない場合には、例えば、処方箋情報「No1」「No2」「No3」と、実際の薬包体「No1」「No2」「No3」との対応関係に、ずれは生じない。
しかし、例えば2つ目の薬包体に警告薬包が挿入される場合には、処方箋情報「No1」「No2」「No3」に対して、実際の薬包体は「No1」「警告薬包」「No2」「No3」となる。すなわち、処方箋情報「No1」には薬包体「No1」が正しく対応するが、処方箋情報「No2」に薬包体「警告薬包」が対応してしまうことで、処方箋情報「No3」に薬包体「No2」が対応してしまい、その後の処方箋情報と薬包体とは対応関係にずれが生じてしまう。
また、特許文献2では、薬包体それぞれに錠剤情報を印字しなければならないため、包装装置にその機能を持たせる必要がある上に、検査装置には印字された錠剤情報を読み取る装置が必要となる。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の錠剤検査装置において、前記薬包体鑑査部では、前記警告薬包体及び前記警告薬包体の前後いずれかの所定数の前記薬包体については判断を行わないことを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1又は請求項2に記載の錠剤検査装置において、それぞれの前記薬包体には、薬包情報が印字され、前記警告薬包体の前に連続する前記薬包体に印字した前記薬包情報が、前記警告薬包体の後に連続する前記薬包体に重複して印字されていることを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項3に記載の錠剤検査装置において、前記錠剤の分包順を前記薬包体の搬送順とする場合には、前記警告薬包体及び前記警告薬包体の後の前記薬包情報が重複して印字された所定数の前記薬包体については、前記薬包体鑑査部での判断を行わないことを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項3に記載の錠剤検査装置において、前記錠剤の分包順と逆順を前記薬包体の搬送順とする場合には、前記搬送順において前記警告薬包体の後の前記薬包情報が重複して印字された所定数の前記薬包体については、前記薬包体鑑査部での判断を行い、前記搬送順において前記警告薬包体の前の所定数の前記薬包体の記録に代えて前記記録部に記録を行うことを特徴とする。
図1は本発明の実施例による錠剤検査装置及びこの錠剤検査装置に対応する包装装置を示す構成図である。
まず、包装装置20について説明する。
包装装置20は、連続した分包紙を1回毎の服用分に区分し、それぞれの薬包体10毎に錠剤を投入する錠剤分包部21と、それぞれの薬包体10毎に印刷を行う印刷部22とを備えている。
処方箋情報出力部23は、処方箋情報部24に記憶されたデータに基づき、錠剤分包部21及び印刷部22に対して指示を行う。処方箋情報部24には、各薬包体10に分包される錠剤について、錠剤種類と錠剤数が、薬包番号と対応付けて記録されている。
ここで、印刷部22では、薬包情報として少なくとも錠剤の分包順を示す薬包番号を印字する。
なお、薬包情報として印字する情報としては、分包順を示す薬包番号、分包した錠剤を服用する患者名、錠剤の服用日時、分包した錠剤の薬剤名、分包した錠剤の個数、処方箋の処方番号、担当診療科、ロット番号、薬包情報もしくは薬包情報と結び付けられる番号の入力されたバーコード、のいずれか一つ以上を印字してもよい。
錠剤切れ検知部25が錠剤切れを検知すると、警告薬包情報出力部27は、処方箋情報出力部23に対して錠剤の分包異常を出力する。
処方箋情報出力部23は、警告薬包情報出力部27からの錠剤の分包異常を受けると、印刷部22に対して異常印字を印刷する指示を行い、錠剤分包部21に対しては所定数の薬包体10について錠剤の分包を行わない指示を行う。
その結果、印刷部22では、警告薬包体12(図1には図示しない)が印刷される。なお、警告薬包体12が印刷される前の所定数の薬包体10について、異常の可能性があるとして、警告薬包体12の後の所定数の薬包体10については、警告薬包体12の前に連続する薬包体10に印字した薬包番号が、警告薬包体12の後に連続する薬包体10に重複して印字される。
印刷異常検知部26が印刷異常を検知すると、警告薬包情報出力部27は、処方箋情報出力部23に対して印刷異常を出力する。
その結果、印刷部22では、複数の薬包体10に重複して同じ薬包番号を印字する。
錠剤検査装置30は、連続した薬包体10を搬送する搬送部31と、搬送部31を制御する搬送制御部32と、搬送部31で搬送される薬包体10を撮像する撮像手段33と、撮像手段33で得られる画像を処理する画像処理部34と、搬送制御部32及び画像処理部34からのデータが入力される処方制御部40とを備えている。
処方制御部40は、処方箋情報取得部41と、処方情報制御部42と、警告薬包体検出部43と、薬包体鑑査部44と、記録部45とを備えている。
処方情報制御部42は、処方箋情報取得部41で取得した錠剤情報を、搬送制御部32から送られてくる搬送タイミングに合わせて薬包体10の搬送順に薬包体鑑査部44に出力する。
画像処理部34では、処理された画像から薬包体10内の錠剤数を検出し、薬包体10内の錠剤数がゼロの場合については、警告薬包体検出部43では、画像処理部34で処理された画像から警告薬包体12を検出する。
薬包体鑑査部44は、画像処理部34で検出された錠剤数が処方情報制御部42から出力される錠剤情報の錠剤数と合致するかを判断する。
記録部45は、薬包体鑑査部44で判断した結果を記録する。なお、判断した結果が合致すれば例えば「OK」、合致しなければ例えば「NG」として、合致するか否かを記録する。
薬包体鑑査部44では、警告薬包体12及び警告薬包体12の前後いずれかの所定数の薬包体10については判断を行わないことが好ましい。このように、錠剤数の合致の判断を行わないことで、すなわち鑑査対象からスキップさせることで迅速に鑑査を行うことができる。
なお、警告薬包体12や警告薬包体12の前後に重複印字される薬包体10については、記録をしない対象又は鑑査をしない対象として、例えば熱スタンプのようなマーキングを行ってもよい。
なお、記録対象又は検査対象から外す薬包体10の所定数の設定は、包装装置20毎に、又は包装装置20の払い出し情報毎に、設定することが好ましく、処方箋情報取得部41において設定情報を取得するか、処方情報制御部42で設定する。
図2(a)は、錠剤の分包順を薬包体10の搬送順とする場合である。
図2(a)において、薬包体11aは48番目に、薬包体11bは49番目に、薬包体11cは50番目に、錠剤が分包されたことを示している。すなわち、印字された「#48」「#49」「#50」は、錠剤の分包順を示す薬包番号である。錠剤検査装置30による搬送順は、薬包体11a、薬包体11b、及び薬包体11cの順である。
薬包体11cの次に、異常印字「Attention」が印刷されている警告薬包体12が存在する。
錠剤切れ検知部25が錠剤切れを検知してから警告薬包体12が出力されるまでの薬包体10の数は、包装装置20によって異なるが、本実施例では、錠剤切れ検知部25が錠剤切れを検知してから警告薬包体12が出力されるまでの薬包体10の所定数を、2つとしている。
図2(a)の場合には、所定数の薬包体10を2つとしているため、警告薬包体12の前に連続する薬包体11b、11cに印字した薬包番号「#49」「#50」が、警告薬包体12の後に連続する薬包体11d、11eに重複して印字されている。
図2(a)の場合には、薬包体11a、薬包体11b、及び薬包体11cについては、薬包体鑑査部44で判断が行われ、その結果を記録部45に記録する。しかし、警告薬包体12と、警告薬包体12の後の薬包番号「#49」「#50」が重複して印字された2つの薬包体11d、11eについては、記録部45への記録を行わず、また薬包体鑑査部44での判断を行わない。
図2(b)において、薬包体13fは48番目に、薬包体13eは49番目に、薬包体13dは50番目に、錠剤が分包されたことを示している。すなわち、印字された「#48」「#49」「#50」は、錠剤の分包順を示す薬包番号である。錠剤検査装置30による搬送順は、薬包体13a、薬包体13b、及び薬包体13cの順である。
薬包体13dの次に、異常印字「Attention」が印刷されている警告薬包体12が存在する。
図2(b)の場合にも、所定数の薬包体10を2つとしているため、警告薬包体12の前に連続する薬包体13e、13dに印字した薬包番号「#49」「#50」が、警告薬包体12の後に連続する薬包体13c、13bに重複して印字されている。
図2(b)の場合には、薬包体13a、薬包体13b、及び薬包体13cについては、薬包体鑑査部44で判断が行われ、その結果を記録部45に記録する。警告薬包体12については、記録部45への記録を行わず、また薬包体鑑査部44での鑑査対象からスキップさせて判断を行わない。そして、薬包体13d、薬包体13e、及び薬包体13fについては、薬包体鑑査部44で判断が行われる。しかし、警告薬包体12の後の薬包番号「#49」「#50」が重複して印字された2つの薬包体13d、13eについては、警告薬包体12の前の2つの薬包体13b、13cの記録に代えて記録部45に記録を行う。すなわち、上書き記録を行う。このように、本実施例では、分包順と逆順で搬送する場合にも対応することができる。
12 警告薬包体
21 錠剤分包部
22 印刷部
23 処方箋情報出力部
24 処方箋情報部
25 錠剤切れ検知部
26 印刷異常検知部
27 警告薬包情報出力部
30 錠剤検査装置
31 搬送部
32 搬送制御部
33 撮像手段
34 画像処理部
40 処方制御部
41 処方箋情報取得部
42 処方情報制御部
43 警告薬包体検出部
44 薬包体鑑査部
45 記録部
Claims (5)
- 錠剤の分包時に異常が発生した場合に含まれることがある異常印字がなされた警告薬包体を含む連続する薬包体の錠剤数を検査する錠剤検査装置であって、
連続した前記薬包体を搬送する搬送部と、
前記搬送部を制御する搬送制御部と、
前記搬送部で搬送される前記薬包体を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段で得られる画像を処理する画像処理部と、
前記薬包体に包装される錠剤情報を取得する処方箋情報取得部と、
前記処方箋情報取得部で取得した前記錠剤情報を前記薬包体の搬送順に薬包体鑑査部に出力する処方情報制御部と、
前記画像処理部で検出された錠剤数が前記処方情報制御部から出力される前記錠剤情報の錠剤数と合致するかを判断する前記薬包体鑑査部と、
前記薬包体鑑査部で判断した結果を記録する記録部と、
前記警告薬包体を前記画像処理部で処理された前記画像から検出する警告薬包体検出部とを備え、
前記処方情報制御部では、前記薬包体鑑査部で判断した結果を、前記記録部に記録する処理を行い、前記警告薬包体検出部が前記警告薬包体を検出すると、前記警告薬包体及び前記警告薬包体の前後いずれかの所定数の前記薬包体については、前記記録部に記録させないことを特徴とする錠剤検査装置。 - 前記薬包体鑑査部では、前記警告薬包体及び前記警告薬包体の前後いずれかの所定数の前記薬包体については判断を行わないことを特徴とする請求項1に記載の錠剤検査装置。
- それぞれの前記薬包体には、薬包情報が印字され、前記警告薬包体の前に連続する前記薬包体に印字した前記薬包情報が、前記警告薬包体の後に連続する前記薬包体に重複して印字されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の錠剤検査装置。
- 前記錠剤の分包順を前記薬包体の搬送順とする場合には、前記警告薬包体及び前記警告薬包体の後の前記薬包情報が重複して印字された所定数の前記薬包体については、前記薬包体鑑査部での判断を行わないことを特徴とする請求項3に記載の錠剤検査装置。
- 前記錠剤の分包順と逆順を前記薬包体の搬送順とする場合には、前記搬送順において前記警告薬包体の後の前記薬包情報が重複して印字された所定数の前記薬包体については、前記薬包体鑑査部での判断を行い、前記搬送順において前記警告薬包体の前の所定数の前記薬包体の記録に代えて前記記録部に記録を行うことを特徴とする請求項3に記載の錠剤検査装置。
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