JP6200115B1 - 穿孔ガイド装置およびガイド孔の穿孔方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】熟練技術を持たない作業者でも升目枠の中心位置にアンカー孔を正確に穿孔できる穿孔ガイド装置およびアンカー孔の穿孔方法を提供すること。【解決手段】穿孔ガイド装置30は升目枠21の表面21aに当接可能な寸法を有するガイド板31と、ガイド板31とドリル機40の間に介装される押えバネ35とを具備し、ガイド板31の中心にガイド孔32を有すると共に、その周縁部に升目枠21の側面21bに当接可能な複数の係止爪33を有し、ガイド板31を升目枠21の表面21aに当接させると共に、複数の係止爪33を隣り合う周囲の升目枠21の側面21bに係止させてガイド板31を位置決めし、ビット42に外装した押えバネ35のバネ力でガイド板31を升目枠21に押し付けながら、ガイド板31のガイド孔32にビット42を案内して升目枠の中心にアンカー孔を穿孔する。【選択図】図1

Description

本発明はトンネルの内壁、橋梁の床版、梁、桁等のコンクリート躯体にアンカー孔を穿孔する穿孔方法に関し、特に格子補強筋で補強された格子升の中心位置に正確に穿孔できる穿孔ガイド装置およびガイド孔の穿孔方法に関する。
経年劣化や疲労損傷に伴いトンネル躯体や橋梁の床版等のコンクリート構造物において、コンクリート片の剥落が生じる。
コンクリート構造物の剥落防止対策のひとつとして、FRP製の格子補強筋をコンクリート躯体の表面に固定する工法が知らされている。
格子補強筋とは樹脂を含浸させながら強化繊維を交差させて積層して格子状に形成した補強材で、多数の格子枠が連続して形成されている。
特許文献1,2には、格子補強筋の升目枠に外装可能な固定ワッシャと、固定ワッシャを固定するアンカーボルトとを使用してコンクリート構造物の表面に格子補強筋を固定することが開示されている。
固定ワッシャは格子補強筋の1升目分の寸法に対応した方形の板体であり、その中心にボルト孔を有している。
格子補強筋をコンクリート構造物に固定するには、格子補強筋が取り付けたられたコンクリート構造物の表面にアンカーボルトの打込み位置に合せてハンマードリルでアンカー孔を穿孔し、格子補強筋の表面側に被せた固定ワッシャのボルト孔に貫挿させたアンカーボルトをアンカー孔に打込むことで格子補強筋の表面を押え付ける。
固定ワッシャが固定機能を発揮するには、升目枠の中心位置にアンカー孔を穿孔して固定ワッシャの周縁部を格子補強筋の升目枠に当接させて取り付けなければならない。
特開2006−9266号公報 特許第6046302号公報
従来のアンカー孔の穿孔技術には次のような問題点がある。
<1>従来は作業者が目視して升目枠の中心と思われる位置にビットを直接押し当ててアンカー孔を穿孔していたが、正確な位置に穿孔することが技術的に難しい。
コンクリート面が湾曲面であったり上向き面であったりすると、アンカー孔の穿孔位置にずれが生じ易い。
<2>位置合わせのために何度も穿孔を繰り返すと、コンクリート表面が不用意に削られて新たな損傷を引き起こすことになる。
<3>升目枠の中心にマーキングを施しても穿孔初期にビットがぶれるのでマーキング位置に穿孔するには熟練が必要である。
<4>穿孔作業に多くの時間を要すると格子補強筋の固定作業の作業効率が悪化して工期が長くなる。
本発明は以上の点に鑑みて成されたもので、その目的とするところはつぎの穿孔ガイド装置およびガイド孔の穿孔方法を提供することにある。
<1>熟練技術を持たない作業者でも升目枠の中心位置にアンカー孔を正確に穿孔できること。
<2>穿孔時にビットの横振れを効果的に規制できて、コンクリート構造物の壁面を荒らさないこと。
<3>コンクリート構造物の壁面に穿孔位置を示すマーキングを施す必要がないこと。
<4>升目枠の中心に穿孔初期にビットがぶれるのでマーキング位置に穿孔するには熟練が必要である。
<5>アンカー孔の穿孔作業時間を短縮して、アンカーボルトを用いた格子補強筋の固定作業の作業効率を改善すること。
本発明は、複数の升目枠が連続して形成された格子補強筋をコンクリート構造物の壁面に配置し、任意の升目枠の中心にアンカーボルト設置用のアンカー孔をドリル機で穿孔する穿孔ガイド装置であって、前記升目枠の表面に当接可能な寸法を有するガイド板と、
該ガイド板とドリル機の間に介装される伸縮具とを具備し、前記ガイド板はその中心にドリル機のビットが挿通可能なガイド孔を有すると共に、その周縁部に升目枠の側面に当接可能な位置ずれ防止機構を有する。
本発明の他の形態において、前記位置ずれ防止機構を隣り合う周囲の升目枠の側面に係止してガイド板が位置決めされたとき、ガイド板のガイド孔が特定位置の升目枠の中心の延長線上に位置する。
本発明の他の形態において、前記位置ずれ防止機構がガイド板の辺部に同一方向に折曲されて形成された複数の係止爪である。
本発明の他の形態において、前記位置ずれ防止機構がガイド板の角部に同一方向に折曲されて形成された複数の係止爪である。
本発明の他の形態において、前記位置ずれ防止機構がガイド板の中央部に形成された凹部であり、係止爪機能を有する凹部の側面が升目枠の側面と当接可能に構成されている。
本発明の他の形態において、前記複数の係止爪がガイド板の角部に同一方向に折曲されて形成されている。
本発明の他の形態において、前記押えバネがコイルバネである。
本発明の他の形態において、前記格子補強筋がマトリックス樹脂を含浸させながら複数の強化繊維を格子状に交差させて積層して複数の升目枠が連続して形成されている。
本発明の他の形態において、前記コンクリート構造物がトンネルの内壁、橋梁の床版、梁、または桁の何れか一つであることを特徴とする、請求項1に記載の穿孔ガイド装置。
本発明は前記した何れかひとつの穿孔ガイド装置を使用し、ガイド板を升目枠の表面に当接させると共に、複数の係止爪を隣り合う周囲の升目枠の側面に係止させてガイド板を位置決めし、ビットに外装した押えバネのバネ力でガイド板を升目枠に押し付けながら、ガイド板のガイド孔にビットを案内して升目枠の中心にアンカー孔を穿孔する。
本発明は次の効果のうちの少なくとも一つを奏する。
<1>穿孔ガイド装置がドリル機のビットのガイド機能を有するガイド板と、ガイド板を付勢する押えバネ等の伸縮具を具備していることで、熟練技術を持たない作業者でも升目枠の中心位置にアンカー孔を正確に穿孔することができる。
<2>升目枠にガイド板を位置決めした状態で穿孔できるので、穿孔時にビットの横振れを効果的に規制でき、さらにアンカー孔の周囲の壁面を荒らさずに済む。
<3>ガイド板がビットのガイド機能を有するので、コンクリート構造物の壁面に穿孔位置を示すマーキングを施す必要がない。
<4>アンカー孔の穿孔作業時間を大幅に短縮できるので、アンカー孔内にアンカーボルトを設置して格子補強筋を固定する固定作業の作業効率を大幅に改善することができる。
本発明に係る穿孔ガイド装置の斜視図 複数の係止爪を有するガイド板の説明図で、(A)は4つの辺部に複数の係止爪を形成したガイド板の斜視図、(B)は相対向する一対の辺部に複数の係止爪を形成したガイド板の斜視図 複数の係止爪を有するガイド板の説明図で、(A)は4つの角部に複数の係止爪を形成したガイド板の斜視図、(B)は相対向する一対の角部に複数の係止爪を形成したガイド板の斜視図 アンカー孔の穿孔方法の説明図で、(A)は穿孔ガイド装置のガイド板を格子補強筋の升目枠に位置決めした穿孔ガイド装置とコンクリート構造物の縦断面図、(B)はアンカー孔の穿孔時における穿孔ガイド装置とコンクリート構造物の縦断面図 図4におけるV−Vの断面図 固定ワッシャとアンカーボルトを併用した格子補強筋の固定方法の説明図で、(A)はアンカー孔にアンカーボルトを取り付ける工程を示したコンクリート構造物の縦断面図、(B)は固定ワッシャの斜視図、(C)はアンカーボルトに固定ワッシャを取り付ける工程を示したコンクリート構造物の縦断面図 アンカーボルトにナットを締付けて格子補強筋の固定を完了したコンクリート構造物の縦断面図 図7におけるVIII−VIIIの断面図
以下に図面を参照しながら本発明について詳細に説明する。
<1>前提とするコンクリート構造物
図1を参照して説明すると、本発明が前提とするコンクリート構造物10はトンネル、床版、梁、桁等を含み、保護である露出した壁面11にメッシュ状の補助網25と格子状の格子補強筋20が付設されている。
尚、以降の説明にあたり「壁面」とは、コンクリート構造物の露出面を意味し、坑壁や側壁等の垂直面に限らず、天井面等の上面や湾曲面等も含むものである。
更に「底面」とは供用時に壁面側に位置する面であり、「表面」とはその反対の面を指す。
<1.1>格子補強筋
格子補強筋20はマトリックス樹脂を含浸させながら複数の強化繊維を交差させて積層した格子状を呈する硬化補強材である。
強化繊維を交差させた格子補強筋20には、方形空間を画成する複数の升目枠21が連続して形成される。
格子補強筋20の交差部は他の直線部と同一厚に形成される。
格子補強筋20を構成する強化繊維の交差角度は図示した90°に限定されず、90°以外の角度でもよい。
本発明では後述する穿孔ガイド装置30を使用することで升目枠21の中心にアンカー孔12を穿孔するものである。
格子補強筋20を構成する強化繊維としては、例えばガラス繊維、炭素繊維、セラミックス繊維を含む無機繊維、またはボロン、チタン、スチール等の金属繊維、またはアラミド、ポリエステル、ポリエチレン、ナイロン、PBО、高強度ポリプロピレン等の有機繊維等を使用できる。
マトリックス樹脂としては、例えばビニルエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、
ポリエステル系樹脂、オレフィン系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリカーボネート樹脂等が使用可能である。
格子補強筋20の寸法は使途により適宜選択されているが、一般的には筋幅が3〜10mm、厚さが1〜10mmであり、格子間距離が30〜150mmとされている。
<1.2>補助網
メッシュ状の補助網25は格子補強筋20より網目寸法の小さな例えば繊維強化プラスチックや金網等の網状物であり、格子補強筋20で捕捉できない小形の剥落物を捕捉するために機能する。補助網25は必須ではなく省略する場合もある。
<2>穿孔ガイド装置
図1を参照して説明すると、穿孔ガイド装置30は升目枠21の中心にアンカー孔12を穿孔する際にドリル機40のビット42を正確な穿孔位置にガイドするための装置であり、升目枠21の表面21aに当接可能な寸法を有するガイド板31と、ガイド板31の片面とドリル機40のドリルヘッド41との間に絶縁リング34を介して介装する伸縮具とを具備する。
絶縁リング34は必須ではなく省略する場合もある。
<2.1>ガイド板
ガイド板31は格子補強筋20から反力を得てドリル機40のビット42を位置決めするための金属製または樹脂製の平板である。
ガイド板31はその中心にビット42が挿通可能なガイド孔32を有すると共に、その周縁部に升目枠21の側面21bに外接または内接させてガイド板31の位置決めを行う位置ずれ防止機構を有する。
ガイド板21の外形は方形に限定されず、升目枠21の四辺の表面21aに当接可能であればガイド板21の外形に制約はない。
<2.1.1>位置ずれ防止機構
本例では位置ずれ防止機構がガイド板31の周縁部に、升目枠21の側面21bと当接可能な複数の係止爪33である場合について説明する。
複数の係止爪33はガイド板31の周縁部を直角に屈曲して形成されていて、穿孔時にガイド板31のガイド孔32を升目枠21の中心に位置するように位置決めする機能と、ガイド板31の自由な移動と回転を規制する機能を併有する。
<2.1.2>係止爪の例示
図2,3はガイド板31を底面側から見たときの係止爪33の形成例を示している。
図2はガイド板31の辺部を同一方向に折曲して帯状の係止爪33を形成した形態を示している。
図2(A)はガイド板31の4辺に係止爪33を形成した形態を示していて、ガイド板31を升目枠21に嵌挿し得るように、ガイド板31の角部に相当する隣り合う各係止爪33,33の間が切欠いて形成されている。
図2(B)はガイド板31の対向する一対の辺に2つの係止爪33を形成した形態を示している。
図3はガイド板31の角部に短冊状の係止爪33を形成した形態を示していて、(A)はガイド板31の四つ角に4つの係止爪33を形成した形態を示し、(B)はガイド板31の対向する1組の角部に係止爪33を形成した形態を示している。
要はガイド板31の周縁部に升目枠21の側面21bと当接可能な複数の係止爪33が形成してあればよい。
図示を省略するが、ガイド板31の他の位置ずれ防止機構として、ガイド板31の中央部に升目枠21に収容可能な凹部を形成し、係止爪機能を付与した凹部の側面を升目枠21の側面21bに当接させて位置決めするようにしてもよい。
<2.2>伸縮具
伸縮具はドリル機40に反力を得て穿孔ガイド板31を格子補強筋20へ向けて押し付ける弾性体である。
本例では伸縮具がコイルバネ製の押えバネ35を適用した形態について説明するが、伸縮具は弾性変形が可能なゴムや軟質樹脂等の弾性素材で筒状に形成したものでもよい。
押えバネ35の全長は、ビット42に外装したときに押えバネ35の端部からビット42の先端部が数センチ程度突出する寸法関係にある。
押えバネ35がビット42の全長より長いと、ビット42の先端部が隠れてビット42をガイド板31のガイド孔32に挿通し難くなるからである。
<2.3>ガイド板と押えバネの関係
ガイド板31と押えバネ35は別体の形態で使用してもよいが、ガイド板31の中心に押えバネ35の一端を接続して一体に形成してもよい。
<2.4>絶縁リング
絶縁リング34はドリルヘッド41と回転が押えバネ35に伝達するのを防止ための部材であり、例えば公知の座金等を使用できる。
<3>格子補強筋の固定手段
図6,7を参照して格子補強筋20の固定手段について説明すると、本例では格子補強筋20の升目枠21に外装可能な固定ワッシャ50と、固定ワッシャ50を固定するアンカーボルト60とを併用して固定する。
<3.1>固定ワッシャ
固定ワッシャ50は格子補強筋20の升目枠21の表面に当接可能な寸法を有する方形または円形等の板体であり、例えば鋼やステンレス等の金属素材、又は樹脂等の非金属素材で形成されている。
固定ワッシャ50はその中央にボルト孔51を有すると共に、その周縁部を升目枠21の表面21aに当接して格子状補強筋20を固定できる構造であれば公知の固定ワッシャを適用できる。
<3.2>固定ワッシャの例示
図6(B)を参照して本例で例示した固定ワッシャ50について説明すると、固定ワッシャ50は方形板の中心に開設したボルト孔51と、ボルト孔51の周囲に開設された複数の窓穴52と、隣り合う窓穴52の間に放射状に形成された複数の橋絡部53と、固定ワッシャ50の外周部に形成されていて升目枠21の表面に当接可能な押え枠54とを有している。
固定ワッシャ50は格子補強筋20に対する位置決め手段を具備していてもよい。
本例では固定ワッシャ50は押え枠54の角部に直角に屈曲した複数の位置決め爪55を有していて、これら複数の位置決め爪55を升目枠21の側面21bに外接させることで固定ワッシャ50を位置決めすることができる。
固定ワッシャ50の位置決め手段
は例示した位置決め爪55に限定されず、固定ワッシャ50の押え枠54を除いた部位を窪ませて凹部を形成し、この凹部を升目枠21の空間内に収容させて固定ワッシャ50を位置決めするようにしてもよい。
<3.3>アンカーボルト
アンカーボルト60は固定ワッシャ50を格子状補強筋20に押し付けて固定するアンカー材で、図示した芯棒打込式の拡張アンカーの他に接着式アンカー、ねじ込み式アンカー等の公知のアンカー材を使用できる。
[施工方法]
穿孔ガイド装置30を使用したアンカー孔の穿孔方法と、固定ワッシャ50及びアンカーボルト60を併用した格子補強筋20の固定方法について説明する。
1.アンカー孔の穿孔方法
図4,5を参照して穿孔ガイド装置30を使用したアンカー孔12の穿孔方法について説明する。
<1>ガイド板のセット
図4(A)を参照して説明すると、コンクリート構造物10の壁面11にはメッシュ状の補助網25を介して格子状の格子補強筋20が接着等により付設されている。
格子補強筋20の特定位置の升目枠21の中心にアンカー孔12を穿孔するには、ガイド板31の裏面を升目枠21へ向けて被せる。
ガイド板31を被せることで、ガイド板31の裏面が升目枠21の表面21aに当接すると共に、複数の係止爪33を隣り合う周囲の升目枠21の側面に係止してガイド板31を升目枠21へ位置決めする。
ガイド板31のセット作業は作業者がガイド板31を片手で摘まんで軽く抑え付けるだけで済む。
セットを終えたガイド板31はそのガイド孔32が特定位置の升目枠21の中心を通る延長線上に位置することになる。
<2>穿孔開始
図4(A)を参照して説明すると、ドリル機40のビット42の根元に絶縁リング34を差し込み、更にビット42に押えバネ35を外装した状態で、ビット42の先端をガイド板31にガイド孔32に差し込み、コンクリート構造物10の穿孔を開始する。
ビット42を押し込むことで押えバネ42が収縮変形しながらガイド板31に弾接する。
押えバネ42のバネ力によってガイド板31が升目枠21に押し付けられるので、穿孔中にガイド板31を作業員が手で押さえる必要がない(図4(B))。
押えバネ35のバネ力はガイド板31を介して格子補強筋自体を壁面11に押し付ける役割もはたす。
ビット42をガイド孔12で案内しながら所定の深さまで削孔する。
ガイド孔32が特定位置の升目枠21の中心線上に位置するため、ガイド板31のガイド孔32にビット42を差し込むだけの簡単な作業で以て、ビット42の平面的な変位を規制しながら特定位置の升目枠21の中心に合せて正確な位置にアンカー孔12を穿孔することができる(図4(B))。
絶縁リング34はビット42の回転が押えバネ35に伝達するのを防止する。
仮にビット42の回転が押えバネ35を通じてガイド板31に伝達しても、複数の係止爪33が周囲の升目枠21の側面に係止するので、ガイド板31が供回りをすることがない(図5)。
2.格子補強筋の固定方法
図6,7を参照しながら、固定ワッシャ50とアンカーボルト60を併用した格子補強筋20の固定方法について説明する。
<1>アンカーボルトの取付け
図6(A)を参照して説明すると、アンカー孔12にアンカーボルト60を挿通した後に芯棒を打撃して固定する。
アンカー孔12が特定位置の升目枠21の中心に穿孔されているので、アンカーボルト60を特定位置の升目枠21の中心位置に固定できる
<2>固定ワッシャのセット
図6(C)を参照して説明すると、格子状補強筋20から突出するアンカーボルト60の頭部に固定ワッシャ50のボルト孔51を挿通し、固定ワッシャ50の表面側からナット61を螺着して締め付ける。
この際、固定ワッシャ50が位置決め手段(例えば複数の位置決め爪55等)を有する場合は、図8に示すように位置決め手段(例えば複数の位置決め爪55等)を升目枠21の側面21bに外接または内接させて位置決めする。
図7はナット61を締付けて固定ワッシャ50をコンクリート構造物10の壁面11に向けて押圧して固定した状態を示す。
固定ワッシャ50の中心部を締付けることで橋絡部53が弾性変形するので、その弾性復元力により押え枠54の押え枠54を介して升目枠21を弾力的に固定できると共に、その弾性復元力により振動や衝撃等によるナット61の緩みも効果的に防止できる。
固定ワッシャ50に窓穴53が開設してある場合は、窓穴53を通じて固定ワッシャ50の設置箇所の壁面11の劣化状況等を目視して点検することができる。
10 コンクリート構造物
11 コンクリート構造物の壁面
12 アンカー孔
20 格子補強筋
21 升目枠
21a 升目枠の表面
21b 升目枠の側面
30 穿孔ガイド装置
31 ガイド板
32 ガイド孔
33 係止爪(位置ずれ防止機構)
34 絶縁リング
35 押えバネ(伸縮具)
40 ドリル機
41 ドリルヘッド
42 ビット

Claims (9)

  1. 複数の升目枠が連続して形成された格子補強筋をコンクリート構造物の壁面に配置し、任意の升目枠の中心にアンカーボルト設置用のアンカー孔をドリル機で穿孔する穿孔ガイド装置であって、
    前記升目枠の表面に当接可能な寸法を有するガイド板と、
    該ガイド板とドリル機の間に介装される伸縮具とを具備し、
    前記ガイド板はその中心にドリル機のビットが挿通可能なガイド孔を有すると共に、その周縁部に升目枠の側面に当接可能な位置ずれ防止機構を有することを特徴とする、
    穿孔ガイド装置。
  2. 前記位置ずれ防止機構を隣り合う周囲の升目枠の側面に係止してガイド板が位置決めされたとき、ガイド板のガイド孔が特定位置の升目枠の中心の延長線上に位置することを特徴とする、請求項1に記載の穿孔ガイド装置。
  3. 前記位置ずれ防止機構がガイド板の辺部に同一方向に折曲されて形成された複数の係止爪であることを特徴とする、請求項1に記載の穿孔ガイド装置。
  4. 前記位置ずれ防止機構がガイド板の角部に同一方向に折曲されて形成された複数の係止爪であることを特徴とする、請求項1に記載の穿孔ガイド装置。
  5. 前記位置ずれ防止機構がガイド板の中央部に形成された凹部であり、係止爪機能を有する凹部の側面が升目枠の側面と当接可能に構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の穿孔ガイド装置。
  6. 前記伸縮具が押えバネであることを特徴とする、請求項1に記載の穿孔ガイド装置。
  7. 前記格子補強筋がマトリックス樹脂を含浸させながら複数の強化繊維を格子状に交差させて積層して複数の升目枠が連続して形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の穿孔ガイド装置。
  8. 前記コンクリート構造物がトンネルの内壁、橋梁の床版、梁、または桁の何れか一つであることを特徴とする、請求項1に記載の穿孔ガイド装置。
  9. 前記請求項1乃至8の何れか一項に記載の穿孔ガイド装置を使用し、
    ガイド板を升目枠の表面に当接させると共に、複数の係止爪を隣り合う周囲の升目枠の側面に係止させてガイド板を位置決めし、
    ビットに外装した押えバネのバネ力でガイド板を升目枠に押し付けながら、ガイド板のガイド孔にビットを案内して升目枠の中心にアンカー孔を穿孔することを特徴とする、
    ガイド孔の穿孔方法。
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