JP2001349193A - トンネル用断熱防水板及びその取付構造 - Google Patents
トンネル用断熱防水板及びその取付構造Info
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Abstract
防水層の破損を防止する。 【解決手段】 本発明に係るトンネル用断熱防水板10
は、アンカーボルトとナットとの締結によりトンネルの
内壁面に張り詰める断熱防水板であって、断熱層11の
裏面に固定したこの断熱層より外方へ延出する接合縁を
備えた防水層と、該防水層の裏面にあって前記アンカー
ボルトとナットとの締結箇所に固定した浮座から構成さ
れ、これらの各構成部材を合成樹脂を主体とした難燃材
によってそれぞれ形成するとゝもに、前記浮座をJIS
K 6767で0.87kg/cm2〜3.00kg
/cm2の圧縮硬さとする。
Description
を被覆して外気との連通を遮断し、該トンネルの内壁面
から漏出した水を凍結させることなく排水するためのト
ンネル用断熱防水板及びその取付構造に関する。
構造については、例えば、特公昭50ー21764号公
報,特開昭52ー95841号公報等に開示されてお
り、本出願人も先に、図7乃至図11に示すようなもの
を提案した(実開昭57ー56900号参照)。
板(以下、単に断熱防水板という)110は、主とし
て、発泡合成樹脂製の断熱層111の裏面に合成樹脂製
の防水層112を接着するとゝもに、該防水層112の
裏面に発泡合成樹脂製のクッション113(図9参照)
を接着した構成としてある。また、前記断熱層111の
中央部に設けた取付孔111a及び該断熱層111より
外方へ延出する防水層112の接合縁112aは、アン
カーボルト120とナット120a(図9参照)との締
結箇所となっている。
のような取付け構造によってトンネルの内壁面1に張り
詰めていた。図9及び図10において、まず複数枚の断
熱防水板110を互いの接合縁112aどうしを重ね合
わせつつトンネルの内壁面1に配設し、各断熱防水板1
10の取付孔111a及び接合縁112aにアンカーボ
ルト120を打ち込み、該アンカーボルト120に螺合
したナット120aを締め付けて各断熱防水板110を
トンネルの内壁面1に固定する。
たナット120aの上部をシーリング材130でシール
し、前記取付孔111aには図8(a)に示すフォーム
キャップ114を、また各断熱防水板110の断熱層1
11相互間に形成された縦横に交差する目地溝110a
内には、図8(b)に示す目地フォーム115をそれぞ
れ嵌合して接着する。
各断熱防水板110の下端部Eを路床下における凍結深
度以上の深さHに埋設する。最後に、前記フォームキャ
ップ114及び目地フォーム115の表面をウレタン1
40などでシールするとゝもに、これらと断熱層111
の全表面にシラスバルーン等の無機質を主体とした防火
塗料150(図9参照)を塗布する。
構造によれば、クッション113で防水層112とトン
ネルの内壁面1との間に通水用の間隙を確保しつつ、各
断熱防水板110でトンネルの内壁面1を気密且つ水密
に被覆することになる。したがって、トンネルの内壁面
1を地熱によって暖めることができ、トンネルの内壁面
1から漏出した水を凍結させることなく防水層112に
沿って流下させ、路床下に排水することができる。
防水板110のトンネル内壁面1への固定は、その防水
層112の接合縁112a及び断熱層111にあけた取
付孔111aの底部に露出する防水層112の部分を、
アンカーボルト120に螺合したナット120aで締め
付けることにより行っている。しかし、トンネルの内壁
面1には凹凸があるため、前記防水層112は必ずしも
内壁面1に対して平行ではなく傾斜した状態で設置され
る場合が多い。さらに、前記接合縁112a及び取付孔
111aの底部裏側にはクッション113が接着してあ
るので、熟練者であってもナット120aの締め付けト
ルクの強さが常に一定になるとは限らない。
ネルの内壁面1に対してほゞ直角に確立することができ
るが、断熱防水板110の防水層112(接合縁112
a)はトンネルの内壁面1に対して平行ではなく、ある
程度傾斜した状態で配設される場合がある。その結果、
座金或いはナット120aの下面が防水層112の上面
と密着せず、ナット120aの締付力が防水層112の
取付孔周縁部全体に均等に作用しない。また、前記クッ
ション113はトンネルの内壁面1との間に通水用の間
隙を形成することのみを目的としていたので、その圧縮
硬さはJIS K 6767で約0.39kg/cm2 と軟らかか
った。
座金或いはナット120aの下面が防水層112の上面
と密着する状態まで締め付けてしまう場合が多いが、こ
のようにナット120aを強く締付けすぎた場合は、図
10に示すように、前記接合縁112aの一箇所に締付
け力が集中してしまうとゝもに、前記クッション113
の圧縮硬さが小さいこともあって、防水層112の接合
縁112aが局部的に変形する。そして、このような状
態が経年続くことにより、防水層112の接合縁112
aが次第に破損してしまう、という問題があった。
0,ナット120aによる防水層112の締結箇所にお
ける破損が、結果として断熱防水板110のトンネルの
内壁面1からの剥離をまねき、この剥離した断熱防水板
110がトンネル内の架線に接触した場合には、該断熱
防水板110に約22000Vの電圧が印加されて発火
する恐れがあった。なお、従来は、発火防止の手段とし
て各断熱防水板110等の全表面に防火塗料150を塗
布していたが、該防火塗料150は列車通過時に架線か
ら飛んできた火の粉を瞬時に消火する程度のものであ
り、剥離等した断熱防水板110が架線に接触して発火
した場合には、これを該防火塗料150で消火すること
は到底できず、剥離していない他の断熱防水板110等
への延焼を防ぐことができなかった。
では、各断熱層111相互間の目地溝110a内に目地
フォーム115を嵌合接着した構成となっていたが、該
目地フォーム115を目地溝110a内に保持せしめる
力は該目地フォーム115自身の復元による嵌合力が主
体であり、少量のシーリング材130による接着力は該
嵌合力を補助する程度にすぎなかった。このため、経年
により目地フォーム115の復元力が衰えて嵌合力が低
下した場合には、少量のシーリング材130の接着力の
みで目地フォーム115を保持することができなくな
り、該目地フォーム115が目地溝110aから将来的
に剥離してしまうという問題があった。
断熱防水板110の始端又は終端には目地溝110aが
形成されないので、従来は、各断熱防水板110の始端
又は終端である接合縁112aに目地フォーム115を
シーリング材130によって接着するのみであった。こ
のため、各断熱防水板110の始端又は終端では、シー
リング材130の接着力不足や劣化により、特に目地フ
ォーム115が剥離しやすいという問題があった。そし
て、剥離した目地フォーム115がトンネル内の架線に
接触した場合には、上記と同様、該目地フォーム115
に約22000Vの電圧が印加されて発火する恐れがあ
った。
れとほゞ同形の目地フォーム115を嵌合する構成とな
っていたので、該目地溝110a内により多くのシーリ
ング材130を充填するためのスペースが存在しなかっ
た。このため、アンカーボルト120を伝わってくる漏
水をシールすることができないという問題もあった。
解決するためになされたもので、防水層の破損によるト
ンネル用断熱防水板全体がトンネルの内壁面から剥離す
るのを防止することができるとゝもに、目地フォームの
剥離も防止することができ、万が一、これらトンネル用
断熱防水板又は目地フォームが剥離した場合でも、その
発火を効果的に防止することができるトンネル用断熱防
水板及びその取付構造を提供することを目的としたもの
である。
めに、本発明に係るトンネル用断熱防水板は、アンカー
ボルトとナットとの締結によりトンネルの内壁面に張り
詰める断熱防水板であって、断熱層の裏面に固定したこ
の断熱層より外方へ延出する接合縁を備えた防水層と、
該防水層の裏面にあって前記アンカーボルトとナットと
の締結箇所に固定した浮座から構成され、これらの各構
成部材を合成樹脂を主体とした難燃材によってそれぞれ
形成するとゝもに、前記浮座をJIS K 6767 で0.87
kg/cm2 〜3.00kg/cm2 の圧縮硬さとした
構成とした。
ーボルトを挿通する段付凹部を形成するとゝもに、該段
付凹部に、前記アンカーボルトの挿通孔を底部に設けた
有底の筒状部と、該筒状部の開口部に連成した前記断熱
層の表面と当接する鍔部とからなるアンカーキャップを
装着した構成とする。
に係るトンネル用断熱防水板の取付構造は、前記トンネ
ル用断熱防水板を互いの前記接合縁どうしを重ね合わ
せ、該重ね合わせた接合縁の部分をアンカーボルトとナ
ットとの締結によりトンネルの内壁面に張り詰める取付
構造であって、前記アンカーボルトに螺合したナットを
収容する溝を設けた横断面逆U字状の長尺体で且つ外周
面のコーナー部をカット面とした構成の目地フォーム
を、前記接合縁と両断熱層とで形成された目地溝内に嵌
合するとゝもに、該目地溝と前記目地フォームの各カッ
ト面とによって形成された間隙にシーリング材を充填し
た構成としてある。
た前記トンネル用断熱防水板の始端又は終端である接合
縁に、シーリング材によって前記目地フォームを接着す
るとゝもに、該目地フォームを前記断熱層の側面にピン
で固定した構成とし、より好ましくは、前記目地フォー
ムを、合成樹脂を主体とした難燃材によって形成した構
成とする。
態により詳細に説明すると、図1乃至図6において、1
0はトンネル用断熱防水板(以下、単に断熱防水板とい
う)で、図4及び図5に示すように、該断熱防水板10
を複数枚、アンカーボルト20とナット20aとの締結
によってトンネルの内壁面1に張り詰め、トンネルの内
壁面1から漏出した水を凍結させることなく排水するた
めものである。
るための断熱層で、難燃剤を添加した発泡ポリエチレン
樹脂等によって形成したものであり、具体例として、縦
2m,横1m,厚さ10〜200mmの縦長方形の板状
体で構成されている。11aは前記断熱層11の表面側
に形成した複数(図示では6箇所)の段付凹部で、この
段付凹部11a内に後述するアンカーキャップ14を装
着し、該アンカーキャップ14を介して前記アンカーボ
ルト20とナット20aとにより締結する。
するための防水層で、前記断熱層11の裏面に接着固定
したものであり、耐寒性及び難燃性をもたせるべく難燃
剤を添加したABS樹脂などによって形成されている。
そして、この防水層12の周辺には、前記断熱層11の
四辺よりそれぞれ外方に延出する接合縁12aを備えて
おり、各断熱防水板10をトンネルの内壁面1に張り詰
める場合は、互いのこの接合縁12aどうしを重ね合わ
せ、重ね合わせた前記接合縁12a部分の数箇所をアン
カーボルト20とナット20aにより締結する。
接着した浮座で、前記アンカーボルト20とナット20
aとの締結箇所である前記段付凹部11aと接合縁12
aの裏面にそれぞれ接着してある。具体的には、一方の
長辺側の接合縁12aには長尺な浮座13Aが接着して
あり、他方の短辺側の接合縁12aの裏側中央と各段付
凹部11aの裏側にはそれぞれ短尺な浮座13B,13
Cが接着してある。ただし、図4に示すように、複数枚
の断熱防水板10をトンネルの内壁面に張り詰める場
合、その始端又は終端に配設する断熱防水板10にあっ
ては、両方の長辺側の接合縁12a,12aの裏面にそ
れぞれ長尺な浮座13A,13Aを接着してある。
板10の防水層12とトンネルの内壁面1との間に通水
用の間隙を形成するためと、ナット20aの締付け力に
よる防水層12(接合縁12aを含む)を局部的に変形
させることなく、断熱防水板10をトンネルの内壁面1
に固定するためのものであり、この目的を達成するた
め、本実施形態ではこの浮座13A〜13Cを以下のよ
うな構成としている。
圧縮硬さが0.87kg/cm2 〜3.00kg/cm
2 (JIS K 6767)の範囲内とした。圧縮硬さが0.87
kg/cm2 より小さい場合は軟らかすぎて、ナット2
0aの締付け力に抗して防水層12の局部的な変形を阻
止することができなくなる。一方、3.00kg/cm
2 より大きい場合は硬すぎて、トンネルの内壁面1の凹
凸に順応することができなくなり、破損や漏水の原因と
なってしまう。なお、実験の結果では、1.00kg/
cm2 〜2.00kg/cm2 が最も好ましい。
S等の合成樹脂などからなるアンカーキャップで、該ア
ンカーキャップ14は段付凹部11a内におけるアンカ
ーボルト20に螺合したナット20aの締付け力を分散
させ、防水層12を局部的に変形させることなく断熱防
水板10をトンネルの内壁面に固定するためのものであ
り、この目的を達成するため、本実施形態ではこのアン
カーキャップ14を、図2に示すように、有底の筒状部
14aと、該筒状部14aの開口部に一体に形成した前
記断熱層11の表面11aと面接触する鍔部14bと、
底部14cに穿設した前記アンカーボルト20の挿通孔
14dからなる構成としたものである。
によって装着される円板状のフォームキャップで、前記
アンカーキャップ14の開口部を閉塞してトンネルの内
壁面1の断熱の完全化を図るためのものである。このフ
ォームキャップ15は、図2及び図6(a)に示すよう
に、その外径が前記アンカーキャップ14の筒状部14
aの内径より多少大きくしてあり、該筒状部14a内に
縮めながら押し込むことによって強固に嵌合するように
している。なお、図中15aはナット20aを逃がすた
めの凹部である。
2,浮座13A〜13C,アンカーキャップ14及びフ
ォームキャップ15などの原材料としては、発泡ポリエ
チレン樹脂,ABS樹脂,ポリスチレン樹脂(PS),
アクリロニトリル・スチレン樹脂(AS),ポリプロピ
レン樹脂(PP),ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)など
が挙げられ、また、これに添加する難燃剤としては、ビ
ニル基含有難燃剤や官能基含有難燃剤などのいわゆる反
応型難燃剤に、酸化アンチモンなどの難燃作用助長剤を
併用したもの、又は、水酸化アルミニウムや水酸化マグ
ネシウム等の無機系難燃剤などが挙げられる。
3A〜13C,14,15を塩素系難燃剤又はリン酸系
難燃剤を含むプラスチックや、自己消火機能を有するフ
ェノール樹脂又は難燃ポリエステル樹脂等によって形成
してもよい。さらに、これらの各構成部材は、トンネル
の内壁面を被覆するものであるから、万一各構成部材が
剥離してトンネル内の架線に接触した場合でも発火しな
いよう、少なくとも22000Vを印加しても発火しな
い程度の難燃性をもたせることが望ましい。
の実施形態を図4乃至図6を参照して説明すると、複数
の断熱防水板10を互いの接合縁12aどうしを重ね合
わせつつ上下,左右に配設し、各接合縁12aの数箇所
と各段付凹部11aに装着したアンカーキャップ14の
前記挿通孔14dの部分から、図示しないドリルによっ
てトンネルの内壁面1にアンカーボルト20の挿入孔1
2bを穿設する。そして、各挿入孔12b内にアンカー
ボルト20を打ち込み、この確立した各アンカーボルト
20に座金を介してナット20aを螺合し、これを締め
付けることにより各断熱防水板10をトンネルの内壁面
1に固定する。
aとの締結箇所には、防水層12の裏面側に圧縮硬さが
JIS K 6767で0.87kg/cm2 〜3.00kg/c
m2の浮座13A〜13Cが装着されているので、図6
(b)に示すように、ナット20aを強く締付けすぎた
場合でも前記接合縁12aの一箇所に締付け力が集中し
て、接合縁12aが局部的に変形するといった恐れがな
い。
ボルト20とナット20aによる締結箇所にあっては、
図6(a)に示すように、ナット20aの締付け力は、
アンカーキャップ14の鍔部14b下面と面接触する断
熱層11の表面11aと、底部14cの下面と面接触す
る断熱層11bに分散され、防水層12を局部的に変形
させることなく断熱防水板10をトンネルの内壁面に固
定することができる。
各ナット20aの部分にシーリング材30をそれぞれ充
填してシールし、各段付凹部11a内には、図6(a)
に示すように、フォームキャップ15を嵌合する。ま
た、張り詰めた各断熱防水板10の断熱層11の相互間
に形成された縦横に交差する目地溝10a内には、図6
(b)に示すように、長さの異なる二種類の目地フォー
ム16をそれぞれ嵌合する。
16は、図3に示すように、各アンカーボルト20に締
結したナット20aを収容する溝16aを設けた横断面
逆U字状の長尺体であって、その外周面の三箇所のコー
ナー部をカット面16bとした構成としている。そし
て、該目地フォーム16の各カット面16bによって形
成された断熱層11との間隙に更にシーリング材30を
充填し、該目地フォーム16を目地溝10a内に接着す
る。なお、目地フォーム16の幅は前記目地溝10aの
幅より多少大きく形成してあり、目地溝10aに縮めな
がらこれを押し込むことによって強固に嵌合するように
なっている。
熱防水板10の始端又は終端(端部10b=接合縁12
a)には前記目地溝10aが形成されないので、図6
(c)に示すように、前記目地フォーム16と同じ構成
の目地フォーム17(図3の符号17aは溝,17bは
カット面を示す)を、前記始端又は終端である接合縁1
2aにシーリング材30によって接着するとゝもに、該
目地フォーム17をその側端面から断熱層11の側面に
向け落下防止用のピン40を打ち込み、断熱層11の側
面に固定する。その後、当該箇所における浮座13A,
断熱防水板10及び目地フォーム17の各側面を更にシ
ーリング材30で入念にシールし、各断熱防水板10の
側端部10bからの寒気進入を防止する。
ームキャップ15及び目地フォーム16,17によりト
ンネルの内壁面1が気密かつ水密に被覆され、該トンネ
ルの内壁面1の断熱性が保持される。最後に、各断熱防
水板10とフォームキャップ15及び目地フォーム1
6,17の全表面に、シラスバルーン等の無機質を主体
とした防火塗料50(図6(a)〜(c)参照)を塗布
する。
付構造によれば、前記目地フォーム16,17のコーナ
ー部をカット面16b,17bとしたことによって、各
断熱防水板10の目地溝10a及び端部10bに多量の
シーリング材30が充填可能となり、これら目地フォー
ム16,17を強固に接着して剥離防止を図ることがで
きると同時に、アンカーボルト20のねじ溝を伝ってく
る漏水を確実に防止することができる。
側のみ接着される目地フォーム17を断熱層11の側面
に落下防止用のピン40で固定したことにより、その剥
離を効果的に防止することができる。更に、長尺の目地
フォーム16,17をそれぞれ22000Vの電圧の印
加に耐え得る難燃材によって形成したことにより、万が
一、これら目地フォーム16,17のいずれかが剥離し
てトンネル内の架線に接触した場合でも、その発火及び
延焼を確実に防止することができる。
本発明のトンネル用断熱防水板によれば、ナットを締め
付けすぎた場合でも、締結箇所における防水層が局部的
に変形することがなく、断熱層及び防水層の耐久性が向
上する。したがって、トンネル用断熱防水板の長期にわ
たる破損を確実に防止することができるとゝもに、トン
ネル用断熱防水板がトンネルの内壁面より剥離した場合
でも、その発火を効果的に防止することができる。ま
た、本発明のトンネル用断熱防水板の取付構造によれ
ば、長尺な目地フォームの剥離を確実に防止することが
でき、耐久性が向上するとゝもに、発火及び延焼を確実
に防止することができる、といった諸効果がある。
板の表面側及び裏面側からの斜視図である。
図である。
の斜視図である。
部分正面図である。
壁面に取付けた状態の縦断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 アンカーボルトとナットとの締結により
トンネルの内壁面に張り詰める断熱防水板であって、断
熱層の裏面に固定したこの断熱層より外方へ延出する接
合縁を備えた防水層と、該防水層の裏面にあって前記ア
ンカーボルトとナットとの締結箇所に固定した浮座から
構成され、これらの各構成部材を合成樹脂を主体とした
難燃材によってそれぞれ形成するとゝもに、前記浮座を
JIS K6767 で0.87kg/cm2 〜3.00kg/c
m2 の圧縮硬さとしたことを特徴とするトンネル用断熱
防水板。 - 【請求項2】 前記断熱層の表面側にアンカーボルトを
挿通する段付凹部を形成するとゝもに、該段付凹部に、
前記アンカーボルトの挿通孔を底部に設けた有底の筒状
部と、該筒状部の開口部に連成した前記断熱層の表面と
当接する鍔部とからなるアンカーキャップを装着したこ
とを特徴とする請求項1記載のトンネル用断熱防水板。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載のトンネル用断熱防
水板を互いの前記接合縁どうしを重ね合わせ、該重ね合
わせた接合縁の部分をアンカーボルトとナットとの締結
によりトンネルの内壁面に張り詰める取付構造であっ
て、前記アンカーボルトに締結したナットを収容する溝
を備えた横断面逆U字状の長尺体で且つ外周面のコーナ
ー部をカット面とした構成の目地フォームを、前記接合
縁と両断熱層とで形成された目地溝内に嵌合するとゝも
に、該目地溝と前記目地フォームの各カット面とによっ
て形成された間隙にシーリング材を充填したことを特徴
とするトンネル用断熱防水板の取付構造。 - 【請求項4】 請求項2記載のトンネル用断熱防水板
を、前記段付凹部でアンカーキャップを介してアンカー
ボルトとナットとの締結によりトンネルの内壁面に固定
するとゝもに、前記アンカーキャップ内にシーリング材
を介してフォームキャップを圧入したことを特徴とする
請求項3記載のトンネル用断熱防水板の取付構造。 - 【請求項5】 トンネルの内壁面に張り詰めた前記トン
ネル用断熱防水板の始端又は終端である接合縁に、シー
リング材によって前記目地フォームを接着するとゝも
に、該目地フォームを前記断熱層の側面にピンで固定し
たことを特徴とする請求項3又は4記載のトンネル用断
熱防水板の取付構造。 - 【請求項6】 前記目地フォーム及びフォームキャップ
を、合成樹脂を主体とした難燃材によって形成したこと
を特徴とする請求項3,4又は5記載のトンネル用断熱
防水板の取付構造。
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Cited By (7)
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