JP6199821B2 - サスペンション装置 - Google Patents

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Description

本発明は、振動や衝撃等の負荷を減衰するサスペンション装置に関する。
サスペンション装置は、例えば車両に適用され、車両に加わる振動や衝撃を減衰して乗り心地を向上する。近年では、この種のサスペンション装置として、特許文献1の図6に開示されているように、送りねじ機構部及びモータを備え、モータの電磁作用により減衰力を生じさせる車両用懸架装置(電磁サスペンションとも呼ばれる)が開発されている。
特許文献1の図6に開示の送りねじ機構部は、モータが機械的に接続され回転軸回りに回転自在なねじ軸部と、ねじ軸部に螺合し回転軸方向に沿って直線的に変位可能な変位部(ナット)とを備える。サスペンション装置は、外部から負荷を受けると、変位部がねじ軸部と相対的に直進運動し、この直進運動に伴いねじ軸部を回転させる。モータは、ねじ軸部から回転が伝達されることで、回転運動を抑制する回転トルクを発生させる。これにより、変位部の直進運動が抑制されて、サスペンション装置にかかる負荷を減衰させる。
特開2013−244841号公報
ところで、上記のように、送りねじ機構部により減衰力を発生させるサスペンション装置は、特に大きな負荷が急激にかかった際に、変位部のみに減衰力を生じさせることが難しくなる。すなわち、モータは、大きな負荷に対応して大きな回転トルクをかけるが、この回転トルクは変位部の直進運動だけに変換されずに他の構成にも伝わる。その結果、モータやサスペンション装置自体がねじ軸部の軸心回りに回転して、サスペンション装置の周囲の構成に影響を及ぼす、また変位部の直進運動が低下してスムーズな減衰がなされない等の不都合が生じる。
ここで、上記の不都合の対策として、送りねじ機構部と収容部材との間にリニアスプライン等の機構を追加したり、モータやサスペンション装置自体をゴムマウントやブッシュを介して車体に取り付けたりすることが考えられる。しかしながら、これらの構成を採用した場合は、製造コストが増加する、又はゴムマウントやブッシュによって振動伝達特性が変化する等の別の課題が生じる。
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであって、簡単な構成により、ねじ軸部の回転運動と変位部の直進運動との変換効率を向上して良好に減衰力を生じさせることができるサスペンション装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、ねじ軸部、及び前記ねじ軸部の外周面に配置される変位部を有し、前記ねじ軸部の回転運動と前記変位部の直進運動とを機械的に変換可能な送りねじ機構部と、前記ねじ軸部に回転トルクを付与可能に接続されるモータと、前記モータを固定すると共に前記変位部を摺動可能に収容する収容部材と、を備えるサスペンション装置であって、前記ねじ軸部の回転軸と前記変位部の中心軸とをずらして配置することを特徴とする。
上記によれば、サスペンション装置は、ねじ軸部の回転軸と変位部の中心軸とをずらして配置するという簡単な構成により、ねじ軸部の回転運動と変位部の直進運動との変換効率を向上することができる。すなわち、変位部及びねじ軸部は、モータの回転トルクを受けて相対的に回転運動するように働いても、モータを固定している収容部材に接触してその回転が規制又は抑制される。従って、ねじ軸部の回転トルクが変位部の直進運動に効率的に変換され、変位部を良好に変位させることができると共に、回転トルクによるサスペンション装置自体やモータの回転を防止又は抑制することができる。また、サスペンション装置は、回転抑制するための他の構成が不要となるので、製造コストの増加を抑えることができる。さらに、サスペンション装置は、他の構成を加えることによる振動伝達特性の変化が抑えられるので、車両の乗り心地の悪化を防止することもできる。
この場合、前記変位部は、前記サスペンション装置を外部に取り付けるための接続部材を回転自在に支持可能な軸受部を備えることが好ましい。
このように、変位部が軸受部により接続部材を回転自在に支持することで、接続部材は、中心軸から偏心した変位部によって回転力(捩れ)がかからない構造となる。これにより、変位部がねじ軸部に対して曲がることが抑制されるので、変位部の摺動抵抗を低減して一層スムーズに変位させることができる。
本発明によれば、サスペンション装置は、簡単な構成により、ねじ軸部の回転運動と変位部の直進運動との変換効率を向上して良好に減衰力を生じさせることができる。
本発明の一実施形態に係るサスペンション装置の全体構成を示す側面断面図である。 図1のサスペンション装置の筐体、ナット及びねじ軸部を拡大して示す側面断面図である。 図2のIII−III線断面図である。 変形例にかかるサスペンション装置の全体構成を示す側面断面図である。
以下、本発明に係るサスペンション装置について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態に係るサスペンション装置10は、車両用の外力緩和装置として構成されている。すなわち図1に示すように、サスペンション装置10は、車体12と車輪14の間に設けられ、路面の凹凸等からの外力(振動又は衝撃等)を緩和すると共に、車輪14を路面に押さえつけることで、乗り心地や操縦安定性等を向上する。なお、サスペンション装置10の設置対象は、車両に限定されず、例えば振動を抑制する制振装置として任意の箇所に適用することができる。
特に、本サスペンション装置10は、従来から知られるバネや油圧による緩和構造ではなく、電磁的に減衰力を発生させる構造となっている。具体的には、ナット16(変位部15)及びねじ軸部18を含む送りねじ機構部20と、ねじ軸部18に機械的に接続されるモータ22とを備える。
ナット16は、ねじ軸部18の外周面に配置され、ねじ軸部18の回転軸Sr方向に沿って直進運動する。ねじ軸部18は、ナット16の直進運動を回転運動に変換することで回転軸Sr回りに回転する。ねじ軸部18の回転は、サスペンション装置10の回転伝達機構部24を介してモータ22に伝達され、モータ22内で誘導起電力を生じさせる。モータ22には制御部26が接続され、制御部26は誘導起電力に基づきモータ22を逆方向に回転させる回転トルクを生じさせる。ねじ軸部18は、この回転トルクをモータ22から受けることで、ナット16の直進運動を減衰させる。これによりサスペンション装置10は装置全体の上下動を緩和する。以下、このサスペンション装置10の構成についてより詳細に説明する。
サスペンション装置10は、上記の送りねじ機構部20を収容するため、全体として上下方向に長く、さらに上下方向に伸縮(上下動)可能な筐体28を備える。筐体28の上端部は、車体12の懸架箇所(例えば、車体フレームやボディの懸架部)に取り付けられる。筐体28の下端部は、車輪14に回転駆動力を伝達する駆動伝達部14a(例えば、ドリブンギアやシャフト)に取り付けられる。なお、図1中では、サスペンション装置10を上下方向に延びた適用状態で図示しているが、サスペンション装置10は傾斜や横向き等の姿勢で設置されてもよい。
筐体28は、車体12の懸架箇所に接続される内筒30(インナーチューブ)と、内筒30を摺動可能に収容する外筒32(アウターチューブ)と、外筒32の下部側に連結されると共に車輪14の駆動伝達部14aに接続されるハウジング34とを含む。すなわち、筐体28の伸縮性は、内筒30と外筒32の相対移動により実現される。
サスペンション装置10の内筒30は、送りねじ機構部20のナット16と一体的に変位可能な変位部15の一部を構成する。この内筒30は、断面円形状に形成され、軸方向に長尺な円筒状を呈している。内筒30の内部には、断面円形状の空洞部36が形成され、内筒30の上端部には、空洞部36を閉塞する閉塞部38が設けられる。
この空洞部36は、内筒30の中心軸Oiに対して多少ずれる位置に設定されている。つまり、空洞部36の軸心部Siは、内筒30の中心軸Oiとずれたまま、内筒30の下端から閉塞部38に至るまで中心軸Oiと平行に延びている。この空洞部36の位置ずれの作用効果については後に詳述する。
閉塞部38の中心部(内筒30の中心軸Oi)には、車体12の懸架箇所とサスペンション装置10を接続する接続部材40が挿入される。接続部材40は、棒状に形成され、図2に示すように、その下部には閉塞部38への挿入状態で離脱不能とする脱落防止機構42(フランジ等)が設けられている。
閉塞部38は、接続部材40の挿入箇所の内周面に、接続部材40を回転自在に軸支する接続部材用軸受44を備える。なお、図2中では、接続部材用軸受44として玉軸受を適用しているが、軸受の構造は特に限定されるものではなく、例えば、ころ軸受、すべり軸受、磁気軸受等の種々の構成を適用し得る。
一方、サスペンション装置10の外筒32は、図1に示すように、送りねじ機構部20を収容する収容部材として構成される。この外筒32は、内筒30と同程度の軸方向長さを有し、且つ内筒30よりも一回り大径の円筒状を呈している。外筒32の内部には、内筒30の外径よりも若干大径な内周面32aにより構成され、外筒32の上下に貫通する収容空間46が形成されている。収容空間46の下部側は、外筒32がハウジング34に固着されることで閉じると共に、送りねじ機構部20のねじ軸部18が挿入される。この収容空間46には、ねじ軸部18と共に変位部15(ナット16及び内筒30)が収容され、外筒32の上部側開口46aからは内筒30が進退自在に露出される。
図2に示すように、収容空間46の上部側には、内周面32aから径方向内側に若干突出し、この内周面32aを環状に周回する金属製の外筒側ブッシュ47が配置されている。外筒側ブッシュ47は、外筒32の軸方向の異なる位置に複数(図2中では2つ)設けられる。2つの外筒側ブッシュ47は、外筒32の中心軸Ooと内筒30の中心軸Oiの平行状態を維持しつつ、内筒30の摺動を案内する。
外筒32内に収容される送りねじ機構部20は、上述したように、ナット16及びねじ軸部18を含み、ナット16の直進運動とねじ軸部18の回転運動とを変換する。ナット16は、内筒30の下端部に連結固定され、ねじ軸部18に対し内筒30を一体的に変位させる変位部15である。このため、ナット16の外周面の外形は、内筒30の外周面の外形と一致するように形成される。
ナット16は、軸方向に沿って延びる円筒状の貫通部16aを有し、この貫通部16aを構成する内周面にはボール保持部材48が密着保持されている。貫通部16aは、ナット16の中心軸Onから多少ずれる位置に設けられ、ナット16と内筒30の連結状態で、その軸心部Snが空洞部36の軸心部Siに一致して連続するように設定されている。
ボール保持部材48の内部には、ねじ軸部18の外径に略一致する内径で、上下に貫通形成された挿入孔50が設けられる。挿入孔50を構成するボール保持部材48(ナット16)の内周面には、複数のボール52(転動体)が転動可能且つ脱落不能に保持されている。ボール52は、ナット16とねじ軸部18を僅かに離間させ、転動によりねじ軸部18に対しナット16を円滑に変位させる。
また、ナット16の外周面には、径方向外側に若干突出するナット側ブッシュ54が設けられている。ナット側ブッシュ54は、外筒側ブッシュ47と同様に、ナット16及び内筒30の姿勢を維持する。また、ナット側ブッシュ54は、外筒側ブッシュ47に引っ掛かることで、外筒32から内筒30の離脱を防止する。
一方、ねじ軸部18は、下部側のハウジング34内部で回転可能に軸支され、ハウジング34から外筒32の上部側開口46a付近(又は外筒32の途中部分)まで延びる中実棒状の部材である。ねじ軸部18の外周面には、ねじ溝56が螺旋状に切り欠かれている。ねじ溝56の断面は、円弧状(三角状、ゴシックアーチ状等)に形成され、比較的広い溝幅に設定されている。
ねじ軸部18は、サスペンション装置10の組立状態で、ナット16の挿入孔50及び内筒30の空洞部36に挿入される。この状態では、ナット16内に収容された複数のボール52の一部分がねじ軸部18のねじ溝56に入り込む。また、サスペンション装置10は、筐体28(内筒30及び外筒32)の中心軸Oi、Oo及びナット16の中心軸Onとずれた位置に、ねじ軸部18の回転軸Sr(軸心)を配置して、ハウジング34により該ねじ軸部18を回転自在に保持している。ねじ軸部18は、ナット16の直進運動に伴って複数のボール52がねじ溝56に沿って斜めに転動することで、ナット16と相対的に回転する。また、ねじ軸部18は、モータ22の回転トルクが伝達されることで軸心回りに回転し、ナット16の直進運動を抑制する減衰力を発生させる。
ねじ軸部18を収容保持するハウジング34は、サスペンション装置10の下側部分の筐体28を構成し、サスペンション装置10を車輪14側に取り付ける。このハウジング34は、ねじ軸部18の一部を収容するねじ軸部側保持部58と、モータ22の一部を収容するモータ側保持部60とを有する。ねじ軸部側保持部58とモータ側保持部60は、図1に示すように一体成形されていてもよく、或いは別体に形成してねじ止め等の連結手段により連結する構成でもよい。
ねじ軸部側保持部58は、外筒32の外径に一致し且つ保持用空間62を内部に有する筒状に形成されている。ねじ軸部側保持部58の上部には、保持用空間62を覆う上底部64が設けられ、この上底部64にはねじ軸部18が貫通する貫通口64aが形成されている。また、ねじ軸部側保持部58は、充分な厚みを有する下底部66により保持用空間62を閉塞しており、下底部66の下部には車輪14の駆動伝達部14aに接続される環状の取付部68が一体成形されている。
下底部66の保持用空間62側には、ねじ軸部18の下端部を収容保持する凹部66aが設けられる。凹部66aの内周面には、ねじ軸部18を回転自在に軸支する第1ねじ軸部用軸受70が設置されている。さらに、ねじ軸部側保持部58は、下底部66から上方に離間した位置(上底部64の近傍位置)に中間壁部72を突出させており、この中間壁部72にもねじ軸部18を回転自在に軸支する第2ねじ軸部用軸受74が設けられている。第1及び第2ねじ軸部用軸受70、74は、ねじ軸部18の基端側を支持することで、ねじ軸部18の上部側のぶれを抑制して回転を促す。なお、第1及び第2ねじ軸部用軸受70、74の構造は、特に限定されず、接続部材用軸受44で挙げたものを適宜選択し得る。
中間壁部72と下底部66の隙間に存在するねじ軸部18には、回転伝達機構部24の一部であるねじ軸部側プーリ76が強固に固定されている。ねじ軸部側プーリ76の側周縁部には無端状のベルト78が巻かれている。このベルト78は、ねじ軸部18とモータ22との間において回転力を伝達する回転伝達機構部24の一部を構成している。
一方、モータ側保持部60は、ねじ軸部側保持部58よりも大径且つ軸方向に短い筒状に形成されている。モータ側保持部60の内部には、モータ22の一部を収容するモータ収容空間部80が設けられ、その下端側にはモータ収容空間部80を閉塞する底壁82が形成されている。モータ側保持部60は、上端開口部からモータ収容空間部80に挿入されたモータ22の本体部90を固定保持する。モータ側保持部60の底壁82には、モータ22の回転子88を回転自在に軸支する回転軸用軸受84が設けられている。
モータ収容空間部80に存在する回転子88には、モータ側プーリ86が強固に固定される。モータ側プーリ86は、ねじ軸部18とモータ22の間の回転力を伝達する回転伝達機構部24であり、モータ側プーリ86の側周縁部にはベルト78が巻かれている。なお、回転伝達機構部24は、上記の構成(ねじ軸部側プーリ76、ベルト78及びモータ側プーリ86)に限定されず種々の構造を採ることができ、例えば、複数のギアを組み合わせた構造でもよい。
モータ22は、回転子88と、回転子88の一部を収容してこの回転子88を電磁的に回転させる回転機構部90aを有した本体部90とを含む。モータ22の回転子88は、モータ側保持部60内を貫通し、回転軸用軸受84に軸支されつつモータ側保持部60の下側から露出している。本体部90は、回転子88が突出する側の周壁がねじ止めや接着等の所定の接続手段によりモータ側保持部60に強固に固定される。
本体部90内の回転機構部90aは、例えば回転子88に取り付けられるロータと、ロータに回転モーメントを発生させるステータとにより構成される。また、回転機構部90aは、ロータの回転に起因して、ステータが誘導起電力を生じさせる。モータ22には、制御部26が電気的に接続され、本体部90にて発生した誘導起電力は制御部26に出力される。
制御部26は、例えば、演算部、記憶部及び入出力部を有するコンピュータとして構成され、モータ22からの誘導起電力に基づき、モータ22の回転駆動を制御する機能を有する。制御部26は、モータ22の誘導起電力を検出すると、回転子88の回転方向と逆向きの方向に回転トルクを生じさせるようにモータ22に電力を供給する。制御部26は、誘導起電力に比例して回転子88に回転トルクをかける。このため、回転子88が勢いよく回転する場合、制御部26は、この回転子88の回転に応じて高い回転トルクをかけるように制御する。
なお、制御部26は、コンピュータとして構成せず、所定の電気回路を採用してモータ22を回転させる構成とすることもできる。また、制御部26は、外力を検出するセンサ(例えば重力センサ等:図示せず)に接続され、センサの検出信号に基づきモータ22の回転トルクを制御する構成でもよい。すなわち、サスペンション装置10は、ねじ軸部18の回転に依らず、制御部26の制御指示に応じて能動的に減衰力を生じさせる構成とすることもできる。
本実施形態に係るサスペンション装置10は、基本的には以上のように構成される。次に、変位部15(ナット16の空洞部36及び内筒30の挿入孔50)の軸心部Sn、Si及びねじ軸部18の回転軸Srと、ナット16、内筒30及び外筒32の中心軸On、Oi、Ooとの位置ずれについて詳述すると共に、その作用効果について説明する。
このサスペンション装置10は、図2及び図3に示すように、変位部15及び筐体28の形状によって、ねじ軸部18の回転軸Srと変位部15の中心軸On、Oiをずらして配置している。すなわち、ナット16及び内筒30は同一の外形(断面円形状)で上下に連結固定され相互の中心軸On、Oiが一致している。その一方で、内筒30の中心軸Oiに対し空洞部36の軸心部Siが間隔Dだけずれ、且つナット16の中心軸Onに対し挿入孔50の軸心部Snが間隔Dだけずれている。
ねじ軸部18は、これら挿入孔50及び空洞部36に挿入されて、その回転軸Srが挿入孔50及び空洞部36の軸心部Sn、Siに一致して配置される。そのため、ねじ軸部18の回転軸Srも、変位部15の中心軸On、Oiから間隔Dだけ偏心することになり、外筒32の中心軸Ooからも間隔Dだけ偏心する。間隔Dは、変位部15の外周面と外筒32の内周面との距離(隙間G)よりも大きく設定される。これにより、変位部15は、ねじ軸部18の回転トルクを受けた際に、回転作用が働いても外筒32の内周面32aに接触する。つまり変位部15とねじ軸部18の相対回転が規制(又は抑制)される。
以下、本サスペンション装置10の作用について、図1を参照して、路面の凹凸により急激に下部側(車輪14側)から上方向(矢印A1方向)に向かって大きな負荷がかかった場合の動作を例に説明していく。この場合、車体12側に固定されている内筒30及びナット16は、外筒32及びねじ軸部18と相対的に下方向(矢印A2方向)に変位する。このナット16の変位に伴い、ナット16が螺合されているねじ軸部18は、例えば、時計回りの方向(矢印B1方向:図3も参照)に回転する。このねじ軸部18の回転が、回転伝達機構部24を介してモータ22の回転子88にも伝達され、モータ22は、回転子88の回転に伴い誘導起電力を制御部26に出力する。
制御部26は、この誘導起電力に基づきモータ22に電力を適宜供給する制御を行い、回転子88に対して反時計回りの回転トルク(反力)を生じさせる。制御部26は、大きな負荷に対して比較的大きな回転トルクをかけ、この回転トルクが回転伝達機構部24を介してねじ軸部18に伝達される。ねじ軸部18は、反時計回りの方向(矢印B2方向)に回転トルクをかけることで、ナット16を矢印A2方向に変位させる、すなわちナット16の直進運動に減衰力を生じさせる。
この際、送りねじ機構部20は、大きな回転トルクをナット16の直進運動に変換するだけでなく、ナット16とねじ軸部18を相対的に回転運動させるように作用する。このため、ナット16は、図3に示すように、ねじ軸部18の回転軸Sr回り(矢印B2方向)に回転運動しようとする。逆に、ねじ軸部18は、ナット16の回転方向と逆回りに回転するように作用する。しかしながら、ねじ軸部18の回転軸Srが変位部15の中心軸On、Oi(つまり外筒32の中心軸Oo)からずれていることで、図3中の太線に示すように、ナット16が外筒32の内周面32aに接触して、ナット16とねじ軸部18の相対回転を規制する。
つまり、ねじ軸部18の回転軸Srの位置ずれによりナット16とねじ軸部18の相対回転が外筒32にロックされるので、結局ナット16は、ねじ軸部18の回転運動を略全て直進運動に変換する。その結果、サスペンション装置10は、ナット16に対しより確実に減衰力を生じさせて、車両にかかる負荷を良好に吸収して減衰させることができる。
なお、変位部15は、ねじ軸部18の回転トルクにより外筒32の内周面32aに接触するまで若干回転する、すなわちねじ軸部18から曲げ応力を受ける。サスペンション装置10は、この曲げ応力が車体12の懸架箇所に接続する接続部材40に伝わらないように、接続部材用軸受44により接続部材40を回転自在に軸支している(図2参照)。これにより、接続部材40が車体12に良好に懸架され続けて、変位部15がねじ軸部18に対して曲がることが抑制されるため、変位部15の摺動抵抗を低減して一層スムーズに変位させることができる。
ねじ軸部18のずれ量である間隔Dの実際値としては、サスペンション装置10の大きさにもよるが、車両に適用されるサスペンション装置10では、例えば2mm〜10mmの範囲内が好ましく、より好適には3〜5mmの範囲内に設定されるとよい。間隔Dが2mmよりも下回ると、間隔Dが隙間Gよりも小さくなり、ねじ軸部18をずらしたことによる効果を充分に得ることが難しくなる。間隔Dが10mmよりも上回ると、変位部15の直進運動に影響が生じて、スムーズに移動することが難しくなる。
以上のように、本実施形態に係るサスペンション装置10によれば、ねじ軸部18の回転軸Srと変位部15の中心軸On、Oiとをずらして配置するという簡単な構成により、ねじ軸部18の回転運動と変位部15の直進運動との変換効率を向上することができる。すなわち、変位部15及びねじ軸部18は、モータ22の回転トルクを受けて相対的に回転運動するように働いても、モータ22を固定している筐体28に接触してその回転が規制又は抑制される。従って、ねじ軸部18の回転トルクが変位部15の直進運動に効率的に変換され、変位部15を良好に変位させることができると共に、回転トルクによるサスペンション装置10自体やモータ22の回転を防止又は抑制することができる。また、サスペンション装置10は、回転抑制するための他の構成が不要となるので、製造コストの増加を抑えることができる。さらに、サスペンション装置10は、他の構成を加えることによる振動伝達特性の変化が抑えられるので、車両の乗り心地の悪化を防止することもできる。
なお、本発明にかかるサスペンション装置10は、上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形例及び応用例をとり得る。例えば、サスペンション装置10は、ナット16の挿入孔50の軸心部Snが位置ずれしていれば、ナット16及び内筒30の回転を抑制することができる。このため、内筒30の空洞部36をねじ軸部18が進入可能な程度に大きく形成しておけば、空洞部36の軸心部Siは内筒30の中心軸Oiに一致させてもよい。
図4に示す変形例に係るサスペンション装置10Aは、内筒30が車輪14側に接続され、外筒32及びハウジング34が車体12側に接続される構成となっている点で、サスペンション装置10と異なる。また、サスペンション装置10Aのねじ軸部18は、筐体28の上部側においてモータ22のロータ92(電機子)に直接接続され、ステータ94の磁気により回転トルクがかかる構成となっている。この場合でも、送りねじ機構部20のねじ軸部18の回転軸Srがナット16の中心軸Onに対しずれるように配置していることで、ねじ軸部18にかかる回転トルクをナット16及び内筒30の直進運動に効率的に変換することができる。
要するに、ねじ軸部18に回転トルクをかけるモータ22は、その取付位置や構造等を自由に設計することができる。また、サスペンション装置10の上下を逆向きに変えて使用することも可能である。
さらに、サスペンション装置10A’は、図4中の二点鎖線で示すように、制振部材96(コイルバネ等)有する制動抑制装置として構成されてもよい。つまり、筐体28内の構造である送りねじ機構部20及びモータ22は、内筒30と外筒32の相対的変位位置を調整して制振部材96の全長を制御する構成、いわゆるショックアブソーバとして機能する。このように、ショックアブソーバとして機能する場合でも、送りねじ機構部20のねじ軸部18の回転軸Srが変位部15の中心軸On、Oiに対しずれるように配置していることで、変位部15を良好に変位させ得る。従って、サスペンション装置10A’は、精度の高い減衰制御を行うことができる。
上記において、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。
10、10A、10A’…サスペンション装置
15…変位部 16…ナット
18…ねじ軸部 20…送りねじ機構部
22…モータ 28…筐体
30…内筒 32…外筒
40…接続部材 44…接続部材用軸受
i、On、Oo…中心軸 Si、Sn、Sr…軸心部

Claims (1)

  1. ねじ軸部、及び前記ねじ軸部の外周面に配置される変位部を有し、前記ねじ軸部の回転運動と前記変位部の直進運動とを機械的に変換可能な送りねじ機構部と、
    前記ねじ軸部に回転トルクを付与可能に接続されるモータと、
    前記モータを固定すると共に前記変位部を摺動可能に収容する収容部材と、を備えるサスペンション装置であって、
    前記ねじ軸部の回転軸と前記変位部の中心軸とをずらして配置し、
    前記変位部は、前記サスペンション装置を外部に取り付けるための接続部材を回転自在に支持可能な軸受部を備え
    ことを特徴とするサスペンション装置。
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