JP6198942B2 - イオンミリング装置、及び試料加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、イオンミリング装置、及び試料加工方法に関し、例えば、イオンビームにより試料をミリングする際の試料へのダメージを防止するための技術に関するものである。
イオンミリング装置は、真空排気した試料室に試料を設置し、10kV程度以下に印加したアルゴンイオンビームを集束させずに試料に照射し、物理スパッタリング現象を利用して試料表面から原子を弾き飛ばし、無応力で試料表面を研磨する装置であり、走査電子顕微鏡(SEM)や透過電子顕微鏡(TEM)用試料を作成する際に使用される。
例えば、特許文献1には、スパッタリング収率の低い材料(イオンビームが当たっても削れない材料)によって形成された遮蔽板(マスク)を有するイオンミリング装置が開示されている。この遮蔽板(マスク)によって、試料の一部を遮蔽板端面から50〜200μm程度露出させつつ、試料の露出部分以外をイオンビームから遮蔽する。つまり、試料を部分的に露出させつつ、イオンビーム照射を行うことによって、試料が遮蔽板の端面に沿った形状に加工される。
特開2007−14996号公報
イオンミリング装置のイオンビームは、加速電圧が10kV程度、イオンビーム電流は200μA程度であるため、イオンビーム照射によって生ずる熱量は概ね2J/s程度となる。
熱に弱い試料、例えば樹脂等の低融点試料を加工する場合、特許文献2に開示されているように、遮蔽版(マスク)と試料台を冷却源に接続し、試料の冷却を行う。しかし、熱に弱い試料(例えば、ゴム、ガラス等)では、試料のイオンビームによる熱増加量に比べて、冷却源からの冷却が十分な冷却効果を得られない。
そこで、イオンビームによる試料への熱ダメージを低減するため、保守・操作性を考慮して、ペニング型イオンビームの磁力を変更しないで、3kV程度の低加速電圧でイオンビームを照射させ、試料への熱ダメージを低減させる方法がある。
しかし、集束させていないイオンビームでは、加速電圧を低くすることにより、イオンビームの試料への照射領域が広がるため、試料が高温となる領域も大きくなってしまう。通常、熱伝導率の小さい試料では、試料ホルダ・試料台・遮蔽版(マスク)への熱伝達よりもイオンビーム照射による熱の供給が多くなる。このため、試料の温度が融点よりも上昇してしまい、その結果、熱ダメージを防ぐことができず、試料が変形してしまう。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、低加速電圧のイオンビーム照射による試料への熱ダメージを低減するための技術を提供する。
上記目的を達成するために、本発明では、イオンミリング装置において、試料マスクとイオン源との間に、イオンビームの試料に対する照射領域を規制するためのビーム照射領域規制部材を配置する。このビーム照射領域規制部材により、3kV程度の低加速電圧で広がったイオンビームの照射領域を制限し、試料の観察加工部分以外にはイオンビームが照射されないようにする。これにより、試料への熱ダメージを低減する。
本発明に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、本発明の態様は、要素及び多様な要素の組み合わせ及び以降の詳細な記述と添付される特許請求の範囲の様態により達成され実現される。
本発明によれば、試料への熱ダメージを抑えることが可能となる。
本発明の実施形態に係るイオンミリング装置の概略構成を示す図である。 イオンミリング装置の試料台近傍の構造を示す図である。 スリット付遮蔽板の別の構成(変形例)を示す図である。 イオンミリング装置の変形例の構成を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。添付図面では、機能的に同じ要素は同じ番号で表示される場合もある。なお、添付図面は本発明の原理に則った具体的な実施形態と実装例を示しているが、これらは本発明の理解のためのものであり、決して本発明を限定的に解釈するために用いられるものではない。
本実施形態では、当業者が本発明を実施するのに十分詳細にその説明がなされているが、他の実装・形態も可能で、本発明の技術的思想の範囲と精神を逸脱することなく構成・構造の変更や多様な要素の置き換えが可能であることを理解する必要がある。従って、以降の記述をこれに限定して解釈してはならない。
本発明の実施形態は、走査形電子顕微鏡(SEМ)や透過形電子顕微鏡(TEM)などで観察する試料の観察・分析面を、イオンビームを照射して、目的の観察面を形成するためのイオンミリング装置に係るものである。特に、熱に弱い試料の観察面を形成するためのイオンミリング装置に関する。実施形態ではアルゴンイオンビームを照射するためのイオン源を搭載したイオンミリング装置を例に採って説明するが、イオンビームはアルゴンイオンビームに限られることはなく、種々のイオンビームの適用が可能である。
<イオンミリング装置の構成>
図1は、本発明の実施形態に係るイオンミリング装置の構成を示す図である。当該イオンミリング装置100は、真空チャンバ14と、真空排気系6と、リニアガイド11と、真空チャンバ14の上面に設置されたイオン源1と、真空チャンバ14の前面に設置された試料ステージ8と、を有している。
真空チャンバ14には、試料ユニットベース5が設けられる。また、試料ユニットベース5には、試料マスクユニット微動機構4が搭載される。搭載方法は、試料マスクユニット微動機構4の下面(イオンビームが照射されるマスク面の対面側)と試料ユニットベース5の上面を接触させて、ねじで固定される。そして、試料ユニットベース5は、イオンビームの光軸に対して任意の角度に回転傾斜できるように構成されている。回転傾斜させる方向と傾斜角度は、試料ステージ8により制御される。試料ステージ8を回転傾斜させることにより、試料マスクユニット微動機構4上に設置する試料ホルダ7及び試料3をイオンビームの光軸に対して所定の角度に設定することができる。更に、試料ステージ8の回転傾斜軸と試料上面(マスク下面)の位置を一致させて、効率良く平滑な加工面を作製している。
試料ユニットベース5は、真空チャンバ14の容器壁の一部を兼ねるフランジ10に搭載されている試料ステージ8(回転機構)を介して配置されており、フランジ10をリニアガイド11に沿って引き出して真空チャンバ14を大気状態に開放した時に、試料ユニットベース5が真空チャンバ14の外部へ引き出されるように構成されている。このようにして、試料ステージ引出機構が構成される。
さらに、試料ユニットベース5は、イオンビームの光軸に対して任意の角度に回転傾斜できるように構成されている。回転傾斜させる方向と傾斜角度は、試料ステージ8により制御される。従って、試料ステージ8を回転傾斜させることにより、試料ホルダ7上に設置される試料3をイオンビームの光軸に対して所定の角度に設定することができる。更に、試料ステージ8の回転傾斜軸と試料上面(マスク下面)の位置を一致させて、効率良く平滑な加工面を作製している。
試料マスクユニット微動機構4は、イオンビームの光軸に対して垂直方向の前後左右、すなわち、X方向とY方向に移動できるように構成されている。よって、試料ホルダ7も、イオンビームの光軸に対して垂直方向の前後左右、すなわち、X方向とY方向に移動できるようになっている。
試料保持部材9は、試料3をより強固に固定する部材であり、例えば樹脂等で構成されている。試料保持部材9は試料3とともに削られるものであり、試料3をミリングする度に交換される。
マスク(遮蔽板)2は、試料保持部材9もしくは試料と接触した状態で配置され、試料3の先端部分のみを露出させてその露出部分のみをイオンビームによってミリングできるようにするためのものである。マスク(遮蔽板)2は、マスクホルダ12によって固定される。なお、マスク2とマスクホルダ12を一体として形成しても良い。ただし、その場合には、マスク2は前回のミリング動作で削れてしまっていることが多いため、ミリング動作ごとに一体型のマスク+マスクホルダを取り換えることが望ましい。
さらに、スリット付遮蔽板13がマスク2を覆うように配置される。イオン源1から放出されたイオンビームはスリット付遮蔽板13によって照射面積が制限され、スリット幅を超える領域に対応するイオンビームが試料3に照射されないようになっている。また、スリット遮蔽板13は、先端から下方に所定の長さだけ延びる折り返し部131を有している。この折り返し部131により、回り込んだイオンビームが試料に照射されることを防止している。
さらに、スリット付遮蔽板13の折り返し部131が、試料マスクユニット微動機構4に接触させることで、スリット付遮蔽板13を冷却すれば、試料マスクユニット微動機構4も冷却されて、試料3の放熱効果を向上させることができる。
試料マスクユニット微動機構4は、二軸の試料平面移動手段とは独立した一軸もしくは二軸の微動構造を有する。また、試料や前記遮蔽板および各微動構造は、イオンミリング本体から容易に着脱可能であり、イオンビーム照射位置と試料の位置調整を光学顕微鏡観察下で行うことができるようになっている。
<一般的なイオンミリング装置の課題>
電子顕微鏡用試料を作成するためのイオンミリング装置100において、イオンビームの照射条件は、例えば加速電圧が10kV程度以下、イオンビーム電流は200μA程度以下である。このとき、イオンビーム照射によって試料に与えられる熱量は、加速電圧にイオンビーム電流を乗じたジュール熱として算出でき、前記の加速電圧、イオンビーム電流では概ね2J/s程度以下である。
また、イオンミリング装置100では、分析・観察に必要とする試料面を得るため、試料へのイオンビーム照射時間は数時間を要することがある。このとき、樹脂等の低融点試料では、イオンビーム照射による試料の温度上昇による形状の変形や損傷が無視できない。
イオンビーム照射による試料の温度上昇を抑制するためには、イオンビーム照射による熱が試料から効率的に試料保持構造等に熱伝達できる試料保持手段を用いたり、或いは、イオンビーム照射熱エネルギーを下げて試料への温度上昇値を抑える手段を用いたりすることが可能である。試料3への温度上昇を抑える手段を用いれば、加速電圧を下げることでイオンビーム照射による発熱量を抑えることができる。加速電圧を3kV程度、イオンビーム電流が200μA程度以下の条件では、イオンビーム照射によって試料に与えられる熱量は概ね0.6J/s程度と、加速電圧が10kV程度のイオンビームに比べて、約1/3の熱量になる。
しかしながら、イオンミリング装置100のペニング型イオンビームは、イオンビームを集束させいないため、加速電圧を3kV程度にした場合、イオンビームが広がり、試料へのイオンビーム照射面積が、10kV程度の加速電圧と比べて増加する。
その結果、低加速度のイオンビーム照射による試料の温度上昇を抑制する効果は小さくなる。
そこで、本発明の実施形態では、上述したように、イオンミリング装置100に、新たなスリット付遮蔽板13を搭載した機構を設けている。
<スリット付遮蔽板の構成>
図2は、試料ユニットベース5に搭載される各部材の構成を示す図である。特に本実施形態では、上述の課題を解決するために新たにスリット付遮蔽板13を設けている。具体的には、遮蔽板中央部に開口(スリット)を有するスリット付遮蔽板13を、試料とマスク2の手前(紙面手前)に設置する。スリット付遮蔽板13は、その開口部分が試料3の観察面と重なるように設置・固定される。
上記の機構により、加速電圧3kV程度の低加速電圧でイオンビーム20が、スリット付遮蔽板13、マスク(遮蔽板)2、及び試料3に向けて照射される。低加速電圧で広がったイオンビームは、初めにスリット付遮蔽板13に照射される。スリット付遮蔽板13の開口部(スリット)以外では、イオンビーム20が遮断されるため、開口部分に照射されたイオンビーム20だけが、スリット付遮蔽板13を通り抜けることになる。
スリット付遮蔽板13を通り抜けたイオンビーム20は、マスク(遮蔽板)2と試料3(及び試料保持材9)に照射される。照射される領域は、観察加工面のみに照射されるため、試料3への熱ダメージを軽減した状態で、マスク(遮蔽板)2の端面に沿った形状に試料を加工することが可能となる。
また、スリット付遮蔽板13の開口部の形状は、観察面以外を遮断できるのであれば、形状はどのような形でも良い。ここではスリットとしたが、円形や楕円形の開口部であっても良い。従って、スリット付遮蔽板13は、単に、イオンビーム20の照射面積を制限するビーム照射領域規制部材(手段)と称することができる。
スリット付遮蔽板13は、先端部分から試料ホルダ7の方向に垂直に延びる折り返し部131を有している。この折り返し部131によりイオンビーム20の回り込みを防止し、試料3の必要箇所以外にイオンビーム20が照射されないようにしている。
なお、スリット付遮蔽板13は、図2に示されるように、試料ユニットベース5に搭載される。ただし、変形例で後述するように、試料ユニットベース5の手前に別ユニットとして搭載するようにしてもよい。試料ユニットベース5に搭載する場合は、試料3の位置を調整してマスク2から試料3が露出する部分を決めるためのマスク微調整機構(図示せず)とは連動しない構造で、マスク(遮蔽板)2と試料3をスリット付遮蔽板13で覆い被せる形で設置し、ねじで固定とする。スリット付遮蔽板13をマスク(遮蔽板)2と試料3の上から被せることによって、マスク(遮蔽板)2と試料3の固定材として機能させることが可能となる。
また、スリット付遮蔽板13は、スパッタ収率の低い材質で構成する必要性がない。このため、冷却機構を備えたイオンミリング装置100では、スリット付遮蔽板13をマスク2よりも熱伝導性の高い材質(例えば銅)で構成し、スリット付遮蔽板13を冷却することによって、マスク(遮蔽板)2や試料3の放熱効果を向上させ、イオンビーム20による試料3への熱ダメージを抑える効果をさらに高めるようにしても良い。
さらに、スリット付遮蔽板13の折り返し部131を、試料マスクユニット微動機構4に接触させることで、スリット付遮蔽板13を通して試料マスクユニット微動機構4を冷却することが可能となり、試料3の放熱効果を向上させることができる。
上記構成によって、イオンミリング装置の低加速電圧によるイオンビーム照射で、試料の熱損傷を抑えることができる。
<変形例>
(1)図3は、スリット付遮蔽板13の別の構成例を示す図である。当該スリット付遮蔽板13は、複数種類の幅のスリットを有するスリット板132と、スリット板132の先端部から試料ホルダ方向に延びる折り返し部131と、を有している。
スリット板132は、複数の異なる幅のスリットを有している。このスリット板132は、スリット板可動機構(図示せず)によってY方向にスライドするようになっている。これにより、所望のスリット幅に変えてミリング処理を実行することが可能となる。また、スリット板132は着脱可能であっても良い。この場合、複数の異なる幅のスリットを有するスリット板自体を複数種類用意しておき、ユーザ所望のスリット板に付け替えるようにしても良い。一方、折り返し部131は、試料ホルダ7に固定されている。なお、スリット板132を、固定のスリット板と可動のスリット板から構成し、可動のスリット板をY方向に移動させて所望のスリット幅を実現するようにしても良い。
(2)図4は、イオンミリング装置100の変形例の構成を示す図である。当該変形例では、スリット付遮蔽板13は、マスク2及び試料3とは接触させず、それらの上方(イオン源1とマスク2の間の空間)に設置されている。取り付けは、例えば、スリット付遮蔽板13の端部を真空チャンバ14の天井面に固定し、そこから延びるように設置すればよい。なお、この場合、上述の実施形態で示したように、折り返し部131を設けなくても良い。イオンビーム20の回り込みを考慮しなくても良いからである。
<まとめ>
本発明の実施形態によるイオンミリング装置では、イオンビームの加速電圧を3kV程度にした場合、イオンビームが広がってしまうため、その広がった照射領域を規制するための規制部材をマスクとイオン源との間に設ける。規制部材は、所定幅のスリットや所定の大きさの開口部等を有する遮蔽板によって実現される。このように規制部材を設けることにより、イオンビームが試料に照射される領域を小さくすることができるため、熱に弱い試料がイオンビームの熱によって変形してしまうという不都合を回避することができるようになる。
実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。また、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。本発明は、具体例に関連して記述したが、これらは、すべての観点に於いて限定の為ではなく説明の為であることに留意すべきである。明細書と具体例は典型的なものに過ぎず、本発明の範囲と精神は後続する請求範囲で示される。
1・・・イオン源
2・・・マスク(遮蔽板)
3・・・試料
4・・・試料マスクユニット微動機構
5・・・試料ユニットベース
6・・・真空排気系
7・・・試料ホルダ
8・・・試料ステージ
9・・・試料保持材
10・・・フランジ
11・・・リニアガイド
12・・・マスクホルダ
13・・・スリット付遮蔽板
14・・・真空チャンバ
20・・・イオンビーム

Claims (12)

  1. 試料に対してイオンビームを照射して前記試料をミリングするイオンミリング装置であって、
    前記イオンビームを放出するイオン源と、
    試料を載置して固定する試料ホルダと、
    前記試料を覆い、前記試料の一部のみをミリングする対象として露出させるための試料マスクと、
    前記試料マスクを固定するためのマスクホルダと、
    前記試料マスクと前記イオン源との間に配置され、前記イオンビームの前記試料に対する照射領域を規制するためのビーム照射領域規制部材と、を有し、
    前記ビーム照射領域規制部材は、前記マスクホルダに接して設置されることを特徴とするイオンミリング装置。
  2. 請求項において、
    前記ビーム照射領域規制部材は、その先端から延びる、前記イオンビームの回り込みを防止するための折り込み部を有することを特徴とするイオンミリング装置。
  3. 請求項1において、
    前記ビーム照射領域規制部材は、前記試料マスクから空間的に離間して配置されることを特徴とするイオンミリング装置。
  4. 請求項1において、
    前記ビーム照射領域規制部材は、所定幅のスリット或いは所定の大きさの開口部を有する遮蔽板であることを特徴とするイオンミリング装置。
  5. 請求項1において、
    さらに、前記ビーム照射領域規制部材を冷却するための冷却機構を有することを特徴とするイオンミリング装置。
  6. 請求項5において、
    前記ビーム照射領域規制部材は、前記試料マスクよりも熱伝導性が高い材料で構成されることを特徴とするイオンミリング装置。
  7. 試料に対してイオンビームを照射して前記試料をミリングするイオンミリング装置であって、
    前記イオンビームを放出するイオン源と、
    試料を載置して固定する試料ホルダと、
    前記試料を覆い、前記試料の一部のみをミリングする対象として露出させるための試料マスクと、
    前記試料マスクと前記イオン源との間に配置され、前記イオンビームの前記試料に対する照射領域を規制するためのビーム照射領域規制部材と、を有し、
    前記ビーム照射領域規制部材は、複数の異なる幅のスリットを有する遮蔽板で構成され、
    さらに、前記ビーム照射領域規制部材を移動させて前記複数の異なる幅のスリットのそれぞれを前記試料の露出部分に対向させるための遮蔽板移動機構を有することを特徴とするイオンミリング装置。
  8. 試料に向かってイオンビームを照射し、前記試料をイオンミリングすることにより前記試料を加工する試料加工方法であって、
    前記試料を試料ホルダに載置し、
    前記試料ホルダに載置された前記試料の上に、前記試料を覆い、その一部のみをミリングする対象として露出させるための試料マスクを載置し、
    前記試料マスクとイオン源との間であって、前記試料マスクを固定するためのマスクホルダに接するように、前記イオンビームの前記試料に対する照射領域を規制するためのビーム照射領域規制部材を配置し、
    3kV程度の加速電圧で前記イオン源から放出されるイオンビームを、前記ビーム照射領域規制部材を介して前記試料の露出部分に照射することを特徴とする試料加工方法。
  9. 請求項において、
    前記ビーム照射領域規制部材は、その先端から延びる、前記イオンビームの回り込みを防止するための折り込み部を有することを特徴とする試料加工方法。
  10. 請求項において、
    前記ビーム照射領域規制部材を、前記試料マスクから空間的に離間して配置することを特徴とする試料加工方法。
  11. 請求項において、
    前記ビーム照射領域規制部材は、所定幅のスリット或いは所定の大きさの開口部を有する遮蔽板であることを特徴とする試料加工方法。
  12. 試料に向かってイオンビームを照射し、前記試料をイオンミリングすることにより前記試料を加工する試料加工方法であって、
    前記試料を試料ホルダに載置することと、
    前記試料ホルダに載置された前記試料の上に、前記試料を覆い、その一部のみをミリングする対象として露出させるための試料マスクを載置することと、
    前記試料マスクとイオン源との間に、前記イオンビームの前記試料に対する照射領域を規制するためのビーム照射領域規制部材を配置することと、
    3kV程度の加速電圧で前記イオン源から放出されるイオンビームを、前記ビーム照射領域規制部材を介して前記試料の露出部分に照射することと、を含み、
    前記ビーム照射領域規制部材は、複数の異なる幅のスリットを有する遮蔽板で構成され、
    さらに、遮蔽板移動機構により、前記ビーム照射領域規制部材を移動させて前記複数の異なる幅のスリットのそれぞれを前記試料の露出部分に対向させることを含むことを特徴とする試料加工方法。
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