JP6197818B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、走行中の車両の姿勢を制御する車両姿勢制御システムを備えた車両の制御装置に関し、車両用駆動制御の技術分野に属する。
走行中の車両の姿勢を制御する車両姿勢制御システムとして、車両走行中に横滑りが検知されたときに該横滑りが抑制されるように車両の姿勢を制御するDSC(Dynamic Stability Control)システムが知られている。
このDSCシステムでは、車両の旋回時に、走行ラインが外側に膨らむアンダステアが検知された場合、エンジンの出力トルクを低下させると共に内輪に制動力を加えることにより前輪の横滑りが抑制され、走行ラインが内側に巻き込むオーバステアが検知された場合、エンジンの出力トルクを低下させると共に外輪に制動力を加えることにより後輪の横滑りが抑制される。
一方で、サーキット場でスポーツ走行を行う場合等、コンピュータを用いたシステムによる姿勢制御によらず、旋回時に運転者が自らの運転操作に応じた車両の走行状態ないし挙動を要求することがあり、このような旋回時にDSCシステムが作動すると、運転者の意図した走行を行えない不具合がある。
また、DSCシステムでは、駆動輪のスリップを検知したときにエンジンの出力トルクを低減させるトラクション機能を有するが、積雪時や路面凍結時の停車状態において発進を試みるときに駆動輪の滑りが生じる場合、該滑りが生じる度にDSCシステムが作動すると、その度にエンジンの出力トルクが低下されることによって、発進が困難になることがある。
これらの問題を解消するために、DSCシステムを搭載した車両の運転席近傍には、DSCシステムのオン・オフを切り換えるためのDSC切換スイッチが設けられることがある。この場合、運転者は、必要に応じてDSC切換スイッチをオフ操作することで、DSCシステムの作動を禁止することができるため、上記のような不具合を回避できる。
ところで、車両に搭載される自動変速機では、状況に応じて種々の自動制御が行われる。自動変速機の自動制御の具体例としては、Dレンジの選択によって実行される自動変速モードにおいて自動的に変速を行う通常の自動変速のほかに、Mレンジの選択によって実行されるマニュアルモード(手動変速モード)においてエンジンの過回転(オーバレブ)やエンジンストールを回避するための強制的な変速を自動的に行う強制的自動変速、Dレンジ選択時に一時的に手動で変速が行われるダイレクトモード(一時的手動変速モード)を終了させて自動変速モードへ自動的に復帰させる変速モード復帰制御、Dレンジでの停車中に発進変速段用の摩擦締結要素をスリップ制御又は解放制御することで変速機を自動的にニュートラル状態とするニュートラルアイドル制御等が挙げられる。
このような自動制御の一例として、特許文献1の図6には、基本的には手動で変速が行われるマニュアルモードにおいても、エンジン保護の観点から、所定車速以上の高車速状態になると自動的に強制的なシフトアップが行われることが開示されている。
特開平8−210497号公報
しかしながら、上述したような自動変速機の各種自動制御は、運転者の意図に関係なく自動的に実行されるため、自動制御が実行されることによって、運転者の意図に反した運転状態となることがある。
例えば、マニュアルモードでの車両走行中に強制的自動変速が実行されたり、ダイレクトモードでの車両走行中に自動変速モードに自動的に復帰されて自動変速が行われたりするとき、運転者が意図するような加速やエンジンブレーキが得られなくなることがある。また、シフトレンジが走行レンジである停車状態において速やかに車両を発進させたいとき、この意図に反してニュートラルアイドル制御が実行されると、発進変速段用の摩擦締結要素の締結にかかる時間の分だけ発進が遅れるため、運転者が望むような発進応答性が得られない。
そこで、本発明は、DSCシステム等の車両姿勢制御システムを利用して、自動変速機の自動制御の作動を抑制可能にすることで、運転者の要求に適った運転状態を実現しやすくすることを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る車両の制御装置は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、
自動変速機と
行中の車両の姿勢を制御する車両姿勢制御を行う車両姿勢制御手段と、
前記車両姿勢制御の作動を抑制するための乗員による操作が行われる操作手段と、
前記車両姿勢制御とは無関係であり且つ前記自動変速機の動作に関係する所定の自動制御を行う自動制御手段と、
前記自動制御手段を制御する制御手段と、を備えた車両の制御装置であって、
前記制御手段は、前記操作手段の操作に応じて前記車両姿勢制御の作動が抑制されているとき、前記自動制御の作動を抑制する自動制御抑制手段を備えていることを特徴とする。
ここでいう車両姿勢制御及び自動制御の作動の「抑制」には、これらの制御の作動を禁止すること、及び、これらの制御の程度や頻度を低下させることが含まれるものとする。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、
前記自動制御は、前記自動変速機の変速比が自動的に変更される自動変速を含むことを特徴とする。
さらに、請求項3に記載の発明は、前記請求項2に記載の発明において、
前記自動変速機の変速モードは、車両の走行状態に応じて自動変速が行われる自動変速モードと、乗員の所定操作によって手動で変速比が変更される手動変速モードとを備え、
前記自動制御は、前記手動変速モードにおいて所定条件が成立したときに強制的に行われる自動変速を含むことを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明において、
シフトレンジが走行レンジである状態における前記自動変速機の変速モードは、車両の走行状態に応じて自動変速が行われる自動変速モードと、乗員の所定操作によって一時的に手動で変速比が変更される一時的手動変速モードとを備え、
前記自動制御は、前記一時的手動変速モードから前記自動変速モードへ自動的に復帰させるモード復帰制御を含むことを特徴とする。
さらに、請求項5に記載の発明は、前記請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の発明において、
前記制御手段は、停車状態においてシフトレンジが走行レンジであることを含む所定条件が成立したときに、前記自動変速機をニュートラル状態とするニュートラルアイドル制御を実行するニュートラルアイドル制御手段を備え、
前記自動制御は、前記ニュートラルアイドル制御を含むことを特徴とする。
またさらに、請求項6に記載の発明は、前記請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の発明において、
前記車両はエンジンを備え、
前記制御手段は、
所定の自動停止条件が成立したとき、前記エンジンを自動的に停止させるアイドルストップを実行するアイドルストップ制御手段と、
前記操作手段の操作に応じて前記車両姿勢制御の作動が抑制されているとき、前記アイドルストップを抑制するアイドルストップ抑制手段と、を更に備えていることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、前記請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の発明において、
前記車両姿勢制御は、前記車両の横滑りが検出されたときに該横滑りを低減させる横滑り低減制御であることを特徴とする。
請求項1に記載の発明に係る車両の制御装置では、車両姿勢制御の作動を望まないときは、燃費性能や走行安定性よりも加速性や俊敏性等を重視した走行を希望し、自動変速機の所定の自動制御も望まないものと仮定できることから、操作手段の操作に応じて車両姿勢制御の作動が抑制されているときは、自動変速機の前記自動制御の作動も抑制される。そのため、上記のように車両姿勢制御システムを利用して、運転者の意図に反した自動変速機の自動制御が抑制されることで、運転者の要求に適った運転状態を実現しやすくなる。
また、請求項2に記載の発明によれば、操作手段の操作に応じて車両姿勢制御の作動が抑制されているとき、運転者が望まない自動変速が抑制されることで、運転者の要求に適った運転状態を実現しやすくなる。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、操作手段の操作に応じて車両姿勢制御の作動が抑制されていると共に、手動変速モードで車両が走行しているときに、運転者の意図に反した強制的自動変速が抑制されることで、運転者が要求する変速比において所望の加速やエンジンブレーキ等を得やすくなる。
またさらに、請求項4に記載の発明によれば、操作手段の操作に応じて車両姿勢制御の作動が抑制されていると共に、一時的手動変速モードで車両が走行しているときに、運転者の意図に反した自動変速モードへの自動復帰が抑制されることで、運転者が要求する変速比において所望の加速やエンジンブレーキ等を得やすくなる。
また、請求項5に記載の発明によれば、操作手段の操作に応じて車両姿勢制御の作動が抑制されていると共に、シフトレンジが走行レンジである停車状態において、運転者の意図に反したニュートラルアイドル制御が抑制されることで、発進用の摩擦締結要素の締結状態が維持されたり、より速やかな締結が実現されたりするため、運転者が望むような発進応答性が得られる。
さらに、請求項6に記載の発明によれば、車両姿勢制御の作動を望まないときは、燃費性能や走行安定性よりも発進性や加速性を重視した走行を希望し、停車中ないし車両走行中におけるアイドルストップも望まないものと仮定できることから、操作手段の操作に応じて車両姿勢制御の作動が抑制されているときは、自動変速機の所定の自動制御に加えて、アイドルストップも抑制される。そのため、アイドルストップをオフするための操作手段をわざわざ操作しなくても、或いは、そのような操作手段が設けられていない場合でも、上記のように車両姿勢制御システムを利用して、停車中ないし車両走行中における運転者の意図に反したアイドルストップが抑制されることで、運転者の要求に適った発進応答性や加速応答性が得られる。
また、請求項7に記載の発明によれば、横滑り低減制御の作動を望まないときは、燃費性能や走行安定性よりも加速性や俊敏性等を重視した走行を希望し、自動変速機の所定の自動制御も望まないものと仮定できることを利用して、操作手段の操作に応じて横滑り低減制御作動抑制されているときは、運転者の意図に反した自動変速機の自動制御が抑制されることで、運転者の要求に適った運転状態を実現しやすくなる。
本発明の実施形態に係る車両の制御装置のシステム図である。 シフトレバーを示す斜視図およびその操作位置を示す平面図である。 ステアリングダウンスイッチ及びステアリングアップスイッチの配置を示す平面図および正面図である。 DSC切換スイッチ及びその周辺部を示す斜視図である。 自動変速機の自動制御を抑制するための第1制御例を示すフローチャートである。 自動変速機の自動制御を抑制するための第2制御例を示すフローチャートである。 自動変速機の自動制御を抑制するための第3制御例を示すフローチャートである。 自動変速機の自動制御を抑制するための第4制御例を示すフローチャートである。 参考制御例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
[制御システム]
図1に示すように、本実施形態に係る車両の制御装置は、車両の駆動源としてのエンジン1と、エンジン1の出力を変速して駆動輪側に伝達する自動変速機2とに関する各種制御を行うコントロールユニット100を備えている。コントロールユニット100は、例えば、エンジン1に搭載されたECU(Engine Control Unit)と、自動変速機2に搭載されたTCM(Transmission Control Module)とで構成される。
コントロールユニット100には、エンジン1の回転数を検出するエンジン回転数センサ61、アクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ62、ブレーキペダルの踏み込みを検出するブレーキセンサ63、車両の走行速度を検出する車速センサ64、運転者の操作によってDSC(Dynamic Stability Control)制御をオン・オフさせるためのDSC切換スイッチ65、及び、運転者によって選択されている自動変速機2のレンジを検出するレンジセンサ66からの信号が入力される。
また、コントロールユニット100には、後述のようにシフトレバー3(図2(a)参照)の近傍に設けられたダウンシフトスイッチ34及びアップシフトスイッチ35、及び、後述のようにステアリングホイール4(図3(a)及び図3(b)参照)に設けられたダウンシフトスイッチ46及びアップシフトスイッチ47からの信号が入力される。
なお、これら以外にも、車両の旋回方向への回転角速度を検知するヨーレートセンサ、エンジン1の冷却水の温度を検出するエンジン水温センサ、エンジン1の排気通路に設置された触媒装置の温度を検出する触媒温度センサ等の各種機器からの信号がコントロールユニット100に入力されるようにしてもよい。
コントロールユニット100は、各種入力信号に基づき、エンジン1に制御信号を出力して、エンジン1の動作を制御する。
また、コントロールユニット100は、各種入力信号に基づき、自動変速機2に制御信号を出力して、自動変速機2の動作を制御する。例えば、選択されたレンジや車両の走行状態に応じて、自動変速機2の油圧回路に設けられた油圧制御弁の開閉ないし出力圧が制御されることで、自動変速機2を構成するクラッチやブレーキ等の摩擦締結要素が締結、解放又はスリップ制御されることで、自動変速機2の変速制御が行われる。
[変速モード]
自動変速機2の変速モードは、車両の走行状態に応じて自動的に変速する自動変速モードと、運転者のシフト操作によって変速するマニュアルモード(手動変速モード)及びダイレクトモード(一時的手動変速モード)との間で切り換え可能となっている。マニュアルモードは、自動変速モード中における運転者による後述の操作によって開始され、自動変速モードへ戻すための後述の操作が行われるまで継続的に実行される。一方、ダイレクトモードは、自動変速モード中における後述の所定操作によって開始されたときから所定条件の成立によって終了するまでの間に一時的に実行される。
図2(a)に示すように、自動変速機2のレンジを切り換えるためのシフトレバー3は、ガイド部材31に設けられた一連の操作経路32に沿って操作されるようになっている。図2(b)に示すように、前記操作経路32上には、パーキングレンジ(Pレンジ)位置、リバースレンジ(Rレンジ)位置、ニュートラルレンジ(Nレンジ)位置、及びドライブレンジ(Dレンジ)位置が設けられている。そして、シフトレバー3がDレンジ位置に操作されたときに、自動変速機2の変速モードが前記自動変速モードに設定されるようになっている。
さらに、Dレンジ位置の側方にはマニュアルレンジ(Mレンジ)位置33が設けられており、シフトレバー3がDレンジ位置から該Mレンジ位置33に操作されたときに、自動変速機2の変速モードが前記マニュアルモードに切り換えられるようになっている。
このMレンジ位置33は前後に長い操作領域を有し、その中央の中立位置からシフトレバー3を前方(図2(b)に示す矢印A方向)へ操作すれば、ダウンシフトスイッチ(以下、「シフトレバーダウンスイッチ」という。)34がオンされて、自動変速機2の変速段が1段ダウンシフトし、後方(図2(b)に示す矢印B方向)へ操作すれば、アップシフトスイッチ(以下、「シフトレバーアップスイッチ)という。)35がオンされて、変速段が1段アップシフトするようになっている。そして、操作後は中立位置に戻り、次の操作に備えるようになっている。
図3(a)及び図3(b)に示すように、ステアリングホイール4は、中央のパドル部41と、該パドル部41からT字状に延びる3本のスポーク42,43,44と、これらのスポークに支持されたホイール部45とで構成されている。そして、左右のスポーク42,43の表側の前方位置、即ちホイール部45を握った運転者の左右の手の親指が位置する部位の近傍に左右一対のダウンシフトスイッチ(以下、「ステアリングダウンスイッチ」ともいう。)46,46が設けられており、また、該スポーク42,43の裏側における前記パドル部41の所定の部位、即ちホイール部45を握った運転者の左右の手の親指以外の指が位置する部位の近傍に左右一対のアップシフトスイッチ(以下、「ステアリングアップスイッチ」ともいう。)47,47が設けられている。
このステアリングダウンスイッチ46,46及びステアリングアップスイッチ47,47は、次の2つの機能を有する。第1の機能は、前記シフトレバー3がMレンジ位置に操作されてマニュアルモードが選択されているときに、前記シフトレバーダウンスイッチ34及びシフトレバーアップスイッチ35の代わりに、変速段をダウンシフト又はアップシフトさせる機能であり、第2の機能は、シフトレバー3がDレンジ位置に操作されて自動変速モードが選択されているときに、ステアリングダウンスイッチ46,46又はステアリングアップスイッチ47,47のいずれか一つがオン操作されることにより、変速モードを自動変速モードから前記ダイレクトモードに切り換えて変速段をダウンシフト又はアップシフトさせる機能である。
いずれの場合においても、一対のステアリングダウンスイッチ46,46のいずれか一方(又は両方)を図3(a)に示す矢印A’方向に押し下げ操作すれば、該スイッチ46がオンされて自動変速機2の変速段が1段ダウンシフトし、また、一対のステアリングアップスイッチ47,47のいずれか一方(又は両方)を矢印B’で示すように手前へ引き寄せ操作すれば、該スイッチ47がオンされて変速段が1段アップシフトする。
[DSC制御]
コントロールユニット100は、ヨーレートセンサ等からの入力信号に基づいて車両の横滑りが検知されたときに該横滑りを低減させるDSC制御(横滑り低減制御)を行う。
DSC制御では、横滑りが検知されたとき、エンジン1の出力トルクを低下させたり所定の車輪に制動力を加えたりすることで、車両の横滑りを抑制する。例えば、車両の旋回時にアンダステアが検知されたときに行われるDSC制御では、エンジン1の出力トルクが低下されると共に内輪に制動力が加えられることにより前輪の横滑りが抑制され、車両の旋回時にオーバステアが検知されたときに行われるDSC制御では、エンジン1の出力トルクが低下されると共に外輪に制動力が加えられることにより後輪の横滑りが抑制される。
また、DSC制御では、駆動輪のスリップが検知されたとき、エンジンの出力トルクを低減させるトラクション機能を有し、該機能によって駆動輪のスリップが抑制される。
コントロールユニット100の始動時において、DSC制御は、横滑り又は駆動輪のスリップが検知されたときに自動的に作動するように設定されている。そして、運転者がDSC制御を作動させたくない場合には、図4に示すように例えば運転席前方のインストルメントパネル5に配設されたDSC切換スイッチ65を操作することで、DSC制御をオフすることができる。DSC切換スイッチ65の操作によってDSC制御がオフされると、横滑り及び駆動輪のスリップの有無に関わらず、DSC制御が作動することはない。
DSC切換スイッチ65の操作によってDSC制御がオフされているときは、再びDSC切換スイッチ65を操作することで、DSC制御がオンされる。これにより、初期設定と同様、横滑りが検知されたときにDSC制御が自動的に作動される。
このように、運転者によるDSC切換スイッチ65の操作によって、DSC制御は、その作動が許容される作動モードと、作動が禁止される作動禁止モードとの間で切り換えられる。
なお、本実施形態では、DSC制御の作動を抑制する作動抑制モードの一例として、作動禁止モードが設定されているが、作動禁止モードに代えて又はこれに加えて、作動抑制モードの別のモードが設定されてもよい。別のモードとしては、例えば、DSC制御の開始条件となる閾値の変更によりDSC制御が行われる頻度を低減させたり、DSC制御によるエンジンの出力トルクを低下させる程度や車輪に加える制動力の大きさ等を低減させたりする作動低減モード等が挙げられる。
[自動変速機の各種自動制御]
ところで、コントロールユニット100は、自動変速機2の動作に関して、自動変速モードでの自動変速の他に、種々の自動制御を行う。該自動制御の具体例として、マニュアルモードでの強制的自動変速、ダイレクトモードから自動変速モードへの自動復帰、ニュートラルアイドル制御等が挙げられる。続いて、これらの自動制御の内容について簡単に説明する。
[マニュアルモードでの強制的自動変速]
シフトレバー3の操作によってMレンジが選択されることで自動変速機2の変速モードがマニュアルモードとされているとき、上述した通り、基本的には運転者の手動操作によって自動変速機2の変速が行われる。
しかしながら、マニュアルモードであっても、エンジンの過回転やエンジンストール等を防止するために、コントロールユニット100は、所定条件が成立したとき、又は、所定条件が成立した状態が所定時間継続したときに、強制的なシフトアップ又は強制的なシフトダウンを行う。
強制的シフトアップの条件としては、例えば、エンジン回転数が所定回転数以上になることや、エンジン1の排気系に設けられた触媒装置の温度が所定温度以上になること等が挙げられる。これにより、マニュアルモードにおいて運転状態に応じた変速段よりも低変速段での運転が行われ、エンジン回転数や触媒装置の温度が過度に上昇した場合、強制的なシフトアップの実行によってエンジン回転数が低下することで、触媒装置の温度も低下し、エンジン1や触媒装置の保護を図ることができる。
強制的シフトダウンの条件としては、例えば、エンジン回転数が所定回転数以下になること等が挙げられる。これにより、マニュアルモードにおいて運転状態に応じた変速段よりも高変速段での運転が行われ、エンジン回転数が過度に低下した場合、強制的なシフトダウンの実行によってエンジン回転数が上昇することで、エンジンストールを回避することができる。
[ダイレクトモードから自動変速モードへの自動復帰]
上述したように、ダイレクトモードは、自動変速モードの途中で一時的に実行されるものであるため、ダイレクトモードの実行中において、コントローラ100は、所定の復帰条件が成立したときに、ダイレクトモードから自動変速モードへ自動的に復帰させる。
復帰条件としては、例えば、ステアリングダウンスイッチ46又はステアリングアップスイッチ47の誤操作等によってダイレクトモードが開始された後、急加速走行等が行われることなく定常走行状態が継続されたまま所定時間が経過すること、及び、ダイレクトモードで行われた急加速走行やエンジンブレーキ走行等が終了すること又はこの終了時から所定時間経過すること等が挙げられる。これにより、ダイレクトモードで選択された変速段での運転が不要になったとき、自動変速モードに自動的に復帰されることで、速やかに、円滑な定常走行を再開できる。
[ニュートラルアイドル制御]
ニュートラルアイドル制御は、エンジンの燃費向上を図るためにDレンジでの停車中において変速機をニュートラル状態とする制御であり、所定の条件(例えば、Dレンジ、車速ゼロ、ブレーキオン、アクセルオフ、且つ、アイドルストップ非制御)が成立したときに実行される。
具体的に、ニュートラルアイドル制御では、例えば、ニュートラルアイドル制御開始直前の1速状態のときに締結されていた少なくとも1つの発進用摩擦締結要素をスリップ制御又は解放することで、ニュートラル状態が実現される。なお、次の発進時の応答性を考慮すれば、該発進用摩擦締結要素を完全には解放せず、スリップ状態に維持することが好ましい。
ニュートラルアイドル制御によって自動変速機2をニュートラル状態とすることで、トルクコンバータのタービンが無負荷ないし極低負荷でエンジン1に追従して回転するため、タービンが固定される1速での停車状態に比べて、トルクコンバータ及びエンジン1の負荷が軽減されて、エンジン1の燃費が向上する。
[抑制制御]
上述した自動変速機2の各種自動制御は、運転者の意図に関係なく自動的に実行されるものである。しかしながら、運転者の意思に反して自動変速機2の自動制御が実行されると、運転者が望むような加速性や発進応答性、エンジンブレーキ等が得られなくなる問題が生じ得る。
そこで、本実施形態では、運転者が上述のDSC制御の作動を望まないときは、燃費性能や走行安定性よりも加速性や俊敏性等を重視した走行を希望し、自動変速機2の所定の自動制御も望まないものと仮定し、DSC切換スイッチ65の操作によってDSC制御がオフされているときは、コントロールユニット100によって、以下のように自動変速機2の自動制御の作動を抑制する抑制制御を行うこととした。
なお、ここでいう自動制御の作動の「抑制」には、自動制御の作動を禁止すること、及び、自動制御の程度や頻度を低下させることが含まれるものとする。また、本実施形態では、自動変速機2の各種自動制御をオフするための操作手段が車両に設けられていないものとするが、そのような操作手段が設けられてもよい。
以下、図5〜図8に示すフローチャートを参照しながら、第1〜第4制御例に係る抑制制御について説明する。
[第1制御例]
図5に示す第1制御例に係る抑制制御では、DSC切換スイッチ65の操作によってDSC制御がオフされているとき、マニュアルモードにおける強制的な自動変速が抑制される。
図5に示すフローチャートを参照しながら、第1制御例の制御動作について具体的に説明する。
先ず、ステップS1では、DSC切換スイッチ65、レンジセンサ66等からの各種入力信号が読み込まれる。
続くステップS2では、レンジセンサ66からの入力信号に基づいて、自動変速機2の変速モードがマニュアルモードであるか否かが判定される。ステップS2の判定の結果、自動変速モード又はダイレクトモードであればリターンされ、マニュアルモードである場合のみステップS3に進む。
ステップS3では、DSC切換スイッチ65からの入力信号に基づいて選択されたDSC制御のモードが、作動モード又は作動禁止モードのいずれであるかが判定される。
ステップS3の判定の結果、DSC制御が作動モードである場合、ステップS5に進んで、マニュアルモードにおける強制的な自動変速は抑制されることがない。そのため、上述したような所定条件が成立した場合には、通常通り、強制的なシフトアップ又はシフトダウンが実行されることで、エンジンや触媒の保護又はエンジンストールの防止が図られる。
一方、ステップS3の判定の結果、DSC制御が作動禁止モードである場合、ステップS4において、マニュアルモードにおける強制的な自動変速が抑制される。具体的には、例えば、強制的な自動変速を行うための所定条件の成立の有無に関わらず自動変速が禁止されたり、強制的な自動変速の頻度が低減されるように所定条件の閾値が変更されたり、所定条件成立状態が所定時間継続したときに強制的な自動変速が行われる場合にはその所定時間が延長されたり、アクセル開度又はこれに関連する値が所定の閾値を超えたときにより低変速比側にシフトダウンするキックダウンが禁止されたり、該キックダウンの前記閾値が高開度側に変更されることでキックダウンが行われ難くしたりする。
ただし、強制的な自動変速が抑制されているときでも、極低車速まで車両が減速されたときは、エンジンストールを回避するために1速へのシフトダウンが行われる。
以上の第1制御例によれば、マニュアルモードにおける強制的な自動変速をオフするための専用の操作手段を設けなくても、又は、仮にそのような操作手段が設けられている場合にわざわざ該操作手段を操作しなくても、マニュアルモードでの車両走行中において、DSC切換スイッチ65の操作によってDSC制御がオフされているときは、燃費性能や走行安定性よりも加速性や俊敏性等を重視した走行を希望する運転者の意向に合わせて、強制的自動変速が抑制されることで、運転者が要求する変速比において所望の加速やエンジンブレーキ等を得やすくなる。
なお、第1制御例では、DSC制御がオフされているときに、マニュアルモードでの強制的な自動変速が抑制される例を説明したが、自動変速モードでの通常の自動変速も抑制されるようにしてもよい。具体的には、例えば、車速とアクセル開度に基づく変速線図に従って自動変速が行われる場合、DSC制御がオフされているときは、変速線図において、低変速段が使用される領域が通常よりも拡大されるようにシフトアップラインが変更されることで、シフトアップが抑制されるようにしてもよい。また、自動変速モードでのキックダウンが禁止又は行われ難くしてもよい。
[第2制御例]
図6に示す第2制御例に係る抑制制御では、DSC切換スイッチ65の操作によってDSC制御がオフされているとき、ダイレクトモードから自動変速モードへの自動復帰が抑制される。
図6に示すフローチャートを参照しながら、第2制御例の制御動作について具体的に説明する。
先ず、ステップS11では、DSC切換スイッチ65、レンジセンサ66、シフトレバーダウンスイッチ34、シフトレバーアップスイッチ35、ステアリングダウンスイッチ46及びステアリングアップスイッチ47等からの各種入力信号が読み込まれる。
続くステップS12では、レンジセンサ66、シフトレバーダウンスイッチ34、シフトレバーアップスイッチ35、ステアリングダウンスイッチ46及びステアリングアップスイッチ47からの入力信号に基づいて、自動変速機2の変速モードがダイレクトモードであるか否かが判定される。ステップS12の判定の結果、自動変速モード又はマニュアルモードであればリターンされ、ダイレクトモードである場合のみステップS13に進む。
ステップS13では、DSC切換スイッチ65からの入力信号に基づいて選択されたDSC制御のモードが、作動モード又は作動禁止モードのいずれであるかが判定される。
ステップS13の判定の結果、DSC制御が作動モードである場合、ステップS15に進んで、自動変速モードへの自動復帰は抑制されることがない。そのため、上述したような所定条件が成立した場合には、通常通り、速やかに自動変速モードに復帰され、円滑な定常走行が再開される。
一方、ステップS13の判定の結果、DSC制御が作動禁止モードである場合、ステップS14において、自動変速モードへの自動復帰が抑制される。具体的には、例えば、自動復帰のための所定条件の成立の有無に関わらず、シフトレバー3が操作されたり停車したりしない限りダイレクトモードが継続されたり、自動復帰が行われ難くなるように自動復帰までのカウント時間が延長されたりする。
以上の第2制御例によれば、ダイレクトモードから自動変速モードへの自動復帰をオフするための専用の操作手段を設けなくても、又は、仮にそのような操作手段が設けられている場合にわざわざ該操作手段を操作しなくても、ダイレクトモードでの車両走行中において、DSC切換スイッチ65の操作によってDSC制御がオフされているときは、燃費性能や走行安定性よりも加速性や俊敏性等を重視した走行を希望する運転者の意向に合わせて、ダイレクトモードが継続されることで、運転者が要求する変速比において所望の加速やエンジンブレーキ等を得やすくなる。
[第3制御例]
図7に示す第3制御例に係る抑制制御では、DSC切換スイッチ65の操作によってDSC制御がオフされているとき、ニュートラルアイドル制御が抑制される。
図7に示すフローチャートを参照しながら、第3制御例の制御動作について具体的に説明する。
先ず、ステップS21では、DSC切換スイッチ65等からの各種入力信号が読み込まれる。
続くステップS22では、DSC切換スイッチ65からの入力信号に基づいて選択されたDSC制御のモードが、作動モード又は作動禁止モードのいずれであるかが判定される。
ステップS22の判定の結果、DSC制御が作動モードである場合、ステップS24に進んで、ニュートラルアイドル制御は抑制されることがない。そのため、Dレンジでの停車中に上述したような所定条件が成立した場合には、ニュートラルアイドル制御が通常通り実行されることで、自動変速機2がニュートラル状態となり、エンジン1の燃費が向上する。
一方、ステップS22の判定の結果、DSC制御が作動禁止モードである場合、ステップS23において、ニュートラルアイドル制御が抑制される。具体的には、ニュートラルアイドル制御が行われ難くなるように、例えば、ブレーキペダルの踏み込み量が所定量未満であるときはニュートラルアイドル制御が禁止されたり、所定条件成立時からニュートラルアイドル制御が開始されるまでの時間が延長されたり、前回の発進時から少なくとも1回所定車速以上に達する加速が行われない限り次のニュートラルアイドル制御が実行されない場合に、前記所定車速がより高車速に設定されたりする。
また、ステップS23では、発進性が向上するようにニュートラルアイドル制御の内容が抑制されてもよい。具体的には、例えば、ニュートラルアイドル制御において発進用摩擦締結要素がスリップ制御される場合、トルクコンバータのタービン回転数がエンジン回転数との差が通常よりも大きくなるような(タービン回転数が通常よりも低回転数となるような)スリップ制御が行われてもよい。これにより、ニュートラルアイドル制御中におけるエンジン及びトルクコンバータの負荷が増大する代わりに、発進時における発進用摩擦締結要素のより速やかな締結が可能となり、発進性が向上する。
以上の第3制御例によれば、ニュートラルアイドル制御をオフするための専用の操作手段を設けなくても、又は、仮にそのような操作手段が設けられている場合にわざわざ該操作手段を操作しなくても、Dレンジでの停車中において、DSC切換スイッチ65の操作によってDSC制御がオフされているときは、燃費性能よりも発進性等を重視した走行を希望する運転者の意向に合わせて、ニュートラルアイドル制御が抑制されることで、発進用の摩擦締結要素の締結状態が維持されたり、より速やかな締結が実現されたりするため、運転者が望むような発進応答性が得られる。
なお、以上で説明した第1〜第3制御例は、単独で実行されてもよいし、これらのうちいずれか2つ又は全ての制御例が組み合わされてもよい。
[第4制御例]
図8に示す第4制御例に係る抑制制御では、DSC切換スイッチ65の操作によってDSC制御がオフされているとき、自動変速機2の所定の自動制御が抑制されると共に、エンジン1のアイドルストップも抑制される。
図8に示すフローチャートを参照しながら、第4制御例の制御動作について具体的に説明する。
先ず、ステップS31では、DSC切換スイッチ65等からの各種入力信号が読み込まれる。
続くステップS32では、DSC切換スイッチ65からの入力信号に基づいて選択されたDSC制御のモードが、作動モード又は作動禁止モードのいずれであるかが判定される。
ステップS32の判定の結果、DSC制御が作動モードである場合、ステップS35及びステップS36に進んで、自動変速機2の所定の自動制御及びエンジン1のアイドルストップは抑制されることがない。そのため、マニュアルモードでの強制的な自動変速、ダイレクトモードから自動変速モードへの自動復帰、ニュートラルアイドル制御等、自動変速機2の各種自動制御は、所定条件成立時に通常通り実行されると共に、停車中又は車両走行中に所定のアイドルストップ条件が成立したときにエンジン1が自動的に停止される。
なお、アイドルストップ条件としては、シフトレンジがDレンジ又はNレンジであること、アクセルが全閉であること、ブレーキスイッチがオンであること、バッテリ残容量が所定量以上であること、前回のアイドルストップが解除された後に少なくとも1回所定車速以上まで加速されたこと等が挙げられ、これらの条件が全て成立したときに、アイドルストップが実行され、これにより、エンジン1の燃費が向上する。
一方、ステップS32の判定の結果、DSC制御が作動禁止モードである場合、ステップS33において、自動変速機2の所定の自動制御が抑制される。具体的には、例えば、マニュアルモードでの強制的な自動変速、ダイレクトモードから自動変速モードへの自動復帰、ニュートラルアイドル制御等の各種自動制御のうち、少なくとも1つの所定の自動制御が抑制される。
また、続くステップS34で、エンジン1のアイドルストップが抑制される。具体的には、アイドルストップ条件の成立の有無に関わらずアイドルストップが禁止されたり、アイドルストップの頻度が低減されるようにアイドルストップ条件が変更されたりする。
なお、アイドルストップ条件の変更は、例えば、前回のアイドルストップが解除された後に少なくとも1回所定車速以上まで加速されたことが条件の1つとされる場合、前記所定車速がより高車速に設定されること等によって行ってもよい。
以上の第4制御例では、DSC制御の作動を望まないときは、燃費性能や走行安定性よりも発進性や加速性を重視した走行を希望し、停車中ないし車両走行中におけるアイドルストップも望まないものと仮定できることから、DSC切換スイッチ65の操作によってDSC制御の作動がオフされているときは、自動変速機2の所定の自動制御に加えて、アイドルストップも抑制される。
これにより、アイドルストップをオフするための操作手段をわざわざ操作しなくても、或いは、そのような操作手段が設けられていない場合でも、上記のようにDSC切換スイッチ65の操作を利用して、停車中ないし車両走行中における運転者の意図に反したアイドルストップが抑制されることで、運転者の要求に適った発進応答性や加速応答性が得られる。
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態では、DSC切換スイッチ65の操作に応じてDSC制御の作動が完全に禁止されているときに、自動変速機の自動制御が抑制される例を説明したが、本発明は、DSC切換スイッチ65又は別の操作手段の操作に応じてDSC制御の作動の頻度や程度が低下されているときに、自動変速機の自動制御を抑制する構成も含むものとする。
また、上述の実施形態では、車両姿勢制御の一例として、ヨーイングを抑制するDSC制御(横滑り低減制御)を挙げて説明したが、本発明において、車両姿勢制御には、DSC制御に限らず、例えば、ピッチングやローリングを抑制するような制御も含まれるものとする。
[参考制御例]
以下、図9に示すフローチャートを参照しながら、参考制御例について説明する。
図9に示す参考制御例において、先ず、ステップS101では、DSC切換スイッチ65等からの各種入力信号が読み込まれる。
続くステップS102では、DSC切換スイッチ65からの入力信号に基づいて、DSC制御がオフされているか否かが判定される。
ステップS102の判定の結果、DSC制御がオフされていない場合、ステップS104に進んで、エンジン1のアイドルストップは抑制されることがない。そのため、停車中又は車両走行中に上述したような所定のアイドルストップ条件が成立したとき、エンジン1が自動的に停止される。
一方、ステップS102の判定の結果、DSC制御がオフされている場合、ステップS103において、エンジン1のアイドルストップが抑制される。具体的には、アイドルストップ条件の成立の有無に関わらずアイドルストップが禁止されたり、アイドルストップの頻度が低減されるようにアイドルストップ条件が変更されたりする。
以上のように、参考制御例では、DSC切換スイッチ65の操作によってDSC制御の作動が抑制されているとき、アイドルストップも抑制される。これにより、アイドルストップをオフするための操作手段をわざわざ操作しなくても、或いは、そのような操作手段が設けられていない場合でも、上記のようにDSC切換スイッチ65の操作を利用して、停車中ないし車両走行中における運転者の意図に反したアイドルストップが抑制されることで、運転者の要求に適った発進応答性や加速応答性が得られる。
以上のように、本発明によれば、DSCシステム等の車両姿勢制御システムを利用して、自動変速機の自動制御の作動を抑制可能にすることで、運転者の要求に適った運転状態を実現しやすくすることが可能となるから、自動変速機及び車両姿勢制御システムを搭載した車両の製造産業分野において好適に利用される可能性がある。
1 エンジン
2 自動変速機
3 シフトレバー
4 ステアリングホイール
5 インストルメントパネル
65 DSC切換スイッチ(操作手段)
100 コントロールユニット(制御手段)

Claims (7)

  1. 自動変速機と
    行中の車両の姿勢を制御する車両姿勢制御を行う車両姿勢制御手段と、
    前記車両姿勢制御の作動を抑制するための乗員による操作が行われる操作手段と、
    前記車両姿勢制御とは無関係であり且つ前記自動変速機の動作に関係する所定の自動制御を行う自動制御手段と、
    前記自動制御手段を制御する制御手段と、を備えた車両の制御装置であって、
    前記制御手段は、前記操作手段の操作に応じて前記車両姿勢制御の作動が抑制されているとき、前記自動制御の作動を抑制する自動制御抑制手段を備えていることを特徴とする車両の制御装置。
  2. 前記自動制御は、前記自動変速機の変速比が自動的に変更される自動変速を含むことを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記自動変速機の変速モードは、車両の走行状態に応じて自動変速が行われる自動変速モードと、乗員の所定操作によって手動で変速比が変更される手動変速モードとを備え、
    前記自動制御は、前記手動変速モードにおいて所定条件が成立したときに強制的に行われる自動変速を含むことを特徴とする請求項2に記載の車両の制御装置。
  4. シフトレンジが走行レンジである状態における前記自動変速機の変速モードは、車両の走行状態に応じて自動変速が行われる自動変速モードと、乗員の所定操作によって一時的に手動で変速比が変更される一時的手動変速モードとを備え、
    前記自動制御は、前記一時的手動変速モードから前記自動変速モードへ自動的に復帰させるモード復帰制御を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両の制御装置。
  5. 前記制御手段は、停車状態においてシフトレンジが走行レンジであることを含む所定条件が成立したときに、前記自動変速機をニュートラル状態とするニュートラルアイドル制御を実行するニュートラルアイドル制御手段を備え、
    前記自動制御は、前記ニュートラルアイドル制御を含むことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車両の制御装置。
  6. 前記車両はエンジンを備え、
    前記制御手段は、
    所定の自動停止条件が成立したとき、前記エンジンを自動的に停止させるアイドルストップを実行するアイドルストップ制御手段と、
    前記操作手段の操作に応じて前記車両姿勢制御の作動が抑制されているとき、前記アイドルストップを抑制するアイドルストップ抑制手段と、を更に備えていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の車両の制御装置。
  7. 前記車両姿勢制御は、前記車両の横滑りが検出されたときに該横滑りを低減させる横滑り低減制御であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の車両の制御装置。
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