JP6197556B2 - 弦楽器のピックアップ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ギター等の弦楽器の弦の振動をピックアップするピックアップ装置に関する。
サドルおよび駒(ギターの場合はブリッジと呼ばれることが多い)間に配置された複数の圧電素子により1本の弦の振動をピックアップするピックアップ装置が各種提案されている。例えば特許文献1に開示されたピックアップ装置では、ギターのブリッジのトップ面に可撓性回路基板が接着され、この可撓性回路基板上に弦の長手方向に沿って2個の圧電素子が配置されている。そして、弦を支持するサドルが弦の振動を2個の圧電素子に伝える。このピックアップ装置によれば、1本の弦の振動がサドルを介して2個の圧電素子に伝わり、2個の圧電素子の出力信号から弦振動の各種の成分を取り出すことができる。
特開2001−356774号公報
ところで、上述した従来のピックアップ装置は、1つの圧電素子に加わった圧力が駒等を介して隣の圧電素子に伝わりやすく、弦振動を正確に反映したピックアップ信号を得ることが難しいという問題があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、1つの圧電素子に加わった圧力が駒等を介して隣の圧電素子に伝わるのを防止することができ、弦振動を正確に反映したピックアップ信号を得ることができるピックアップ装置を提供することを目的とする。
この発明は、弦を支持するサドルと駒との間に配置された圧電素子により弦の振動をピックアップする弦楽器のピックアップ装置において、1つの弦に対して複数の圧電素子を設け、前記複数の圧電素子の各々に前記サドル側から別個に対向する複数の第1の凸部と、前記複数の圧電素子の各々に前記駒側から別個に対向する複数の第2の凸部とを設け、前記複数の圧電素子を前記第1の凸部と前記第2の凸部によって各々挟持してなることを特徴とする弦楽器のピックアップ装置を提供する。
この発明によれば、サドルおよび駒間において、複数の圧電素子の各々が別個の第1および第2の凸部により上下から挟持されているので、各圧電素子に伝達された力が隣接する圧電素子に伝わるのを防止することができる。
この発明の第1実施形態であるピックアップ装置を備えたギターの構成を示す斜視図である。 同ピックアップ装置のサドルの構成を示す斜視図である。 同ピックアップ装置を弦に垂直な平面により切断した構成を示す断面図である。 同ピックアップ装置の下側可撓性基板の信号配線面のレイアウトを示す平面図である。 同実施形態において弦の振動を軸方向成分に分離する際に想定する座標軸を説明する図である。 同実施形態において弦の振動を軸方向成分に分離する原理を説明する図である。 同実施形態の効果を示す図である。 同実施形態の他の効果を示す図である。 この発明の第2実施形態であるピックアップ装置を弦に垂直な平面により切断した構成を示す断面図である。 この発明の第2実施形態以降の各実施形態において使用するサドルの構成を示す斜視図である。 この発明の第3実施形態であるピックアップ装置を弦に垂直な平面により切断した構成を示す断面図である。 この発明の第4実施形態であるピックアップ装置を弦に垂直な平面により切断した構成を示す断面図である。 この発明の第5実施形態であるピックアップ装置を弦に垂直な平面により切断した構成を示す断面図である。 この発明の第6実施形態であるピックアップ装置を弦に垂直な平面により切断した構成を示す断面図である。 この発明の第7実施形態であるピックアップ装置を弦に垂直な平面により切断した構成を示す断面図である。
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態を説明する。
<第1実施形態>
図1はこの発明の第1実施形態であるピックアップ装置を備えたギター(エレクトリック・アコースティックギター)10の外観を示す図である。
ギター10は、胴11、指板12およびヘッド13を備えている。胴11の上面には駒14が固定されている。この駒14とヘッド13との間に6本の弦15が張設されている。この6本の弦15は、駒14上に設けられたピックアップ装置20により支持されている。
図2はピックアップ装置20におけるサドル22の構成例を示す斜視図である。図2に示すように、サドル22は、正四角錐形状をなしており、その正四角錐の頂点に当たる位置に弦15を受け容れる溝22bを有している。ピックアップ装置20は、このサドル22を6個有しており、この6個のサドル22により6本の弦15を支持する。
図3はピックアップ装置20を弦15と直交する平面により切断した構成を示す断面図である。なお、図3では、図面が煩雑になるのを防ぐため、ピックアップ装置20のうち2本の弦15のピックアップを行う部分のみが図示されている。
図3に示すように、ピックアップ装置20は、6本の弦15を支持する各サドル22の下面と駒14の上面との間に、高剛性ブロック31と、上側可撓性基板32と、圧電素子33と、下側可撓性基板34と、高剛性ブロック35とを挟んだ構成となっている。圧電素子33は、上側可撓性基板32または下側可撓性基板34を介して高剛性ブロック31と高剛性ブロック35とによって挟持されている。サドル22は、比較的ヤング率の低い合成樹脂、象牙、牛骨等を用いることができるが、好ましくはユリア系樹脂を用いることができる。また、高剛性ブロック31または高剛性ブロック35としては、金属またはセラミックからなるブロックを用いることが好ましい。金属としては例えばニッケル、鉄、銅又はそれらの合金であってもよいし、熱処理によって剛性を高めたものでもよい。セラミックとしては例えばアルミナ、ジルコニア、窒化アルミ等を用いることができる。ここで、高剛性ブロック31または高剛性ブロック35は導電体であっても絶縁体であってもよい。また、高剛性ブロック31と高剛性ブロック35は、サドル22並びに圧電素子33よりも剛性が高いことが望ましい。
各圧電素子33は、厚さ方向の応力に応じた電圧を出力する素子である。そして、図3では、サドル22および駒14間の方向(すなわち、上下方向)が各圧電素子33の厚さ方向となっている。
高剛性ブロック31と、圧電素子33と、高剛性ブロック35は、1つのサドル22に対して各々4個ずつ設けられる。1つのサドル22に着目すると、このサドル22の正方形状の底面の4隅に4個の高剛性ブロック31が各々固定されている。そして、この4個の高剛性ブロック31の直下の各領域を、4個の圧電素子33および4個の高剛性ブロック35が各々占めている。すなわち、高剛性ブロック31、圧電素子33、高剛性ブロック35は、駒14上の共通の領域を占めている。
そして、図3に示す構成において、複数のサドル22の各々の下面に各々固定された複数の高剛性ブロック31は、複数の圧電素子33の各々にサドル22側から駒14側に向けて別個に弦15からの振動を伝達する振動伝達部として機能する。このとき複数の高剛性ブロック31は弦15の張力によって複数の圧電素子33を付勢していると考えられる。また、駒14上に配置された複数の高剛性ブロック35は、複数の圧電素子33の各々を駒14側から各サドル22側に向けて別個に支持する支持部として機能する。このとき複数の高剛性ブロック35は、複数の高剛性ブロック31と同様に、弦15の張力によって複数の圧電素子33を付勢しているとも考えられる。また、複数の高剛性ブロック35は複数の高剛性ブロック31と共に、複数の圧電素子33を挟持している。
上側可撓性基板32の下面は、接地電極が全面に形成された接地面32aとなっている。各圧電素子33は、各々の一方の電極をこの接地面32aに接触させている。上側可撓性基板32は、各圧電素子33の一方の電極を接地する役割を果たすとともに、シールドとしての役割を果たす。
下側可撓性基板34の下面は、全面に亙って接地電極が形成された接地面34aとなっている。この接地面34aはシールドとしての役割を果たす。下側可撓性基板34は、この接地面34aを高剛性ブロック35の上に載せている。下側可撓性基板34の上面は、図4に示す信号配線パターンが形成された信号配線面34bとなっている。
図4に示すように、信号配線面34bには、1個のサドル22(1本の弦15)について4個の信号電極40_1、40_2、40_3、40_4が設けられている。これらの信号電極40_1、40_2、40_3、40_4に4個の圧電素子33の各電極面が載せられて電気的に接続される。また、信号配線面34bには弦15を横切る方向に4本の信号配線41、42、43および44が形成されている。6個のサドルに各々対応した6個の信号電極40_1(図4ではそのうち2個のみを図示。以下同様。)は信号配線41に接続され、6個の信号電極40_2は信号配線42、6個の信号電極40_3は信号配線43に、6個の信号電極40_4は信号配線44に各々接続されている。信号配線41〜44は、図示しない信号処理回路に接続されている。この信号処理回路は、信号電極40_1、40_2、40_3、40_4から得られる4個の圧電素子33の出力信号の処理を行ってピックアップ信号を生成する。図4において同一の種類の電極は信号配線によって接続されているが、各サドルごとに分離した配線にしてもよい。
この信号処理回路が行う信号処理の内容は次の通りである。まず、信号電極40_1、40_2、40_3、40_4に対して、図5に示すような相対方向を有するX軸、Y軸、Z軸を想定する。なお、図5では、図面が煩雑になるのを防止するため、信号電極40_iの番号iのみにより各信号電極の位置が示されている。図5に示すように、X軸はギターの弦15(図1参照)に平行な軸であり、Y軸は信号電極40_i(i=1〜4)を含む平面内において弦15と直交する方向の軸であり、Z軸は信号電極40_i(i=1〜4)を含む平面と直交する軸である。本実施形態では、信号電極40_i(i=1〜4)の出力信号を合成することにより、弦15の振動をX軸成分、Y軸成分、Z軸成分に分離して抽出する。
ここで、図6(a)〜(f)を参照し、弦15の振動の各成分の分離抽出処理について説明する。図6(a)はサドル22および信号電極40_i(i=1〜4)をY軸方向から見た図、図6(b)は同サドル22および信号電極40_i(i=1〜4)を上方から見た図である。なお、図6(a)では、図面が煩雑になるのを防止するため、高剛性ブロック31、上側可撓性基板32、下側可撓性基板34、高剛性ブロック35の図示を省略している。後述する図6(c)および(e)も同様である。図6(a)において弦15に加わるX軸方向の力成分は、信号電極40_2および40_4上の各圧電素子33と対向しているサドル22の下面を上方に持ち上げ、信号電極40_1および40_3上の各圧電素子33と対向しているサドル22の下面を下方に押し下げる。
また、図6(c)はサドル22および信号電極40_i(i=1〜4)をX軸方向から見た図、図6(d)は同サドル22および信号電極40_i(i=1〜4)を上方から見た図である。図6(c)において弦15に加わるY軸方向の力成分は、信号電極40_1および40_2上の各圧電素子33と対向しているサドル22の下面を上方に持ち上げ、信号電極40_3および40_4上の各圧電素子33と対向しているサドル22の下面を下方に押し下げる。
また、図6(e)はサドル22および信号電極40_i(i=1〜4)をY軸方向から見た図、図6(f)は同サドル22および信号電極40_i(i=1〜4)を上方から見た図である。図6(e)において弦15に加わる−Z軸方向(下向き)の力成分は、全ての信号電極40_i(i=1〜4)上の各圧電素子33と対向しているサドル22の下面を下方に押し下げる。
そこで、本実施形態における信号処理回路は、信号電極40_i(i=1〜4)の出力信号から弦15に加わるX軸方向の圧力値PX、Y方向の圧力値PYおよびZ軸方向の圧力値PYを示すピックアップ信号を生成する。ここで、信号電極40_i(i=1〜4)の出力信号が示す圧力値Pi(i=1〜4)と、信号処理回路のピックアップ信号が示すX軸方向の圧力値PX、Y方向の圧力値PYおよびZ軸方向の圧力値PZとの関係は次の通りである。
PX=P1−P2+P3−P4 ……(1)
PY=P1+P2−P3−P4 ……(2)
PZ=P1+P2+P3+P4 ……(3)
以上が本実施形態によるピックアップ装置20の構成の詳細である。
上記圧力値PX、PY、PZを正確に示すピックアップ信号を得るためには、他からの干渉を受けることなく1本の弦15の振動を余すことなく正確に4個の圧電素子33に伝える必要がある。本実施形態では、上側可撓性基板32および下側可撓性基板34間に複数の圧電素子33が挟まれており、柔軟性を有する上側可撓性基板32および下側可撓性基板34によって4個の圧電素子33はお互いに干渉されることはない。また、複数のサドル22の下面から突出した複数の高剛性ブロック31が上側可撓性基板32を介して複数の圧電素子33の各々にサドル22側から駒14側に向けて別個に接触している。さらに駒14の上面から突出した複数の高剛性ブロック35が下側可撓性基板34を介して、複数の圧電素子33の各々に駒14側から各サドル22側に向けて別個に支持するように接触している。すなわち、複数の高剛性ブロック31と複数の高剛性ブロック35とによって複数の圧電素子33が挟持されることで、複数の圧電素子33が付勢されている。このため、本実施形態によれば、他からの干渉を受けることなく弦15の振動を4個の圧電素子33に余すことなく正確に伝えることができる。この場合、複数のサドル22、複数の高剛性ブロック31、上側可撓性基板32、複数の圧電素子33、下側可撓性基板34、複数の高剛性ブロック35、駒14は接着剤等で接合されていてもよいし、必要な界面だけ接合してもよいし、接合していなくてもよい。以下、図7および図8を参照し、この効果について説明する。
図7に示す例では、図中、右側のサドル22が支持する弦15にY軸方向の力が加わり、右側のサドル22は、その下面の左側の領域を押し下げ、右側の領域を持ち上げている。しかし、左側のサドル22と右側のサドル22との間の区間において上側可撓性基板32が撓むため、右側のサドル22の下面の左側の領域の圧力は、左側のサドル22によって損なわれることなく、当該領域の直下の圧電素子33に伝達される。
また、図中右側のサドル22では、その下面の左側の領域が押し下げられる一方、右側の領域が持ち上げられる。しかし、サドル22の下面の中央付近の区間において上側可撓性基板32が撓むので、サドル22の下面の左側の領域の圧力(正の圧力)とサドル22の下面の右側の領域の圧力(負の圧力)は、互いに邪魔し合うことなく、各圧電素子33に伝達される。
また、右側のサドル22の下面の左側の領域が押し下げられたとしても、上側可撓性基板32が撓むので、当該領域の圧力が、当該領域の直下の圧電素子33と隣接する圧電素子33に伝達されるのを回避することができる。同様に、右側のサドル22の下面の右側の領域が持ち上げられたとしても、上側可撓性基板32が撓むので、当該領域の圧力(負の圧力)が、当該領域の直下の圧電素子33と隣接する圧電素子33に伝達されるのを回避することができる。従って、クロストークを防止することができる。
また、本実施形態では、柔軟な上側可撓性基板32および下側可撓性基板34を使用し、かつ、各圧電素子33と駒14との間に高剛性ブロック35を介在させるという特徴的な構成を採用したため、駒14を介した圧電素子33間のクロストークを低減することができる。
さらに詳述すると、図8に示すように、サドル22から圧電素子33まで伝わった圧力は、圧電素子33から駒14全体に伝わるため、駒14を撓ませることとなる。そして、仮に各圧電素子33を駒14に固着させたとすると、駒14の撓みは各圧電素子33に伝達され、各圧電素子33が撓む。各圧電素子33の撓みは、各圧電素子33にほぼ同相の出力を生じさせる。この結果、駒14を介した圧電素子33間のクロストークが発生する。
しかし、本実施形態では、柔軟な上側可撓性基板32および下側可撓性基板34が使用され、かつ、各圧電素子33と駒14との間に駒14よりサドル22側に突出して第2の凸部となる高剛性ブロック35が介在している。このため、駒14が撓んでも高剛性ブロック35は撓まない。従って、弦15の振動によって各圧電素子33が撓むのを防止し、隣接する圧電素子33間の駒14の撓みによるクロストークを防止することができる。
以上、弦15にY軸方向の力が加わった場合について説明したが、X軸方向の力が加わった場合についても同様である。
以上のように、本実施形態によれば、サドル22の支持する弦15が振動したとき、他のサドル22によって邪魔されることなく、また、隣接する圧電素子33間でクロストークを発生させることなく、当該サドル22の下の4個の圧電素子33により弦15の振動を正確に検出することができる。
また、本実施形態によれば、上側可撓性基板32の接地面32aおよび下側可撓性基板34の接地面34aが全ての圧電素子33を覆うシールドとして働くので、ピックアップ信号に外来ノイズが重畳するのを防止することができる。
<第2実施形態>
図9は、この発明の第2実施形態であるピックアップ装置を弦15に垂直な平面により切断した構成を示す断面図である。なお、図9において、図3(第1実施形態)に示された要素と共通する要素には同一の符号を使用し、その説明を省略する。本実施形態では、上記第1実施形態のサドル22(図2参照)に代えて、図10に示すサドル22Aが使用されている。このサドル22Aは、正方形状の底面の4隅から下方に突出した4個の脚部22a、22c、22eおよび22fを有している。また、このサドル22Aを採用したことに伴い、本実施形態では第1実施形態における高剛性ブロック31が削除されている。本実施形態では、サドル22Aの脚部22a、22c、22eおよび22fが、複数の圧電素子33の各々をサドル22A側から駒14側に向けて突出して別個に接触する複数の第1の凸部として機能する。本実施形態においても上記第1実施形態と同様な効果が得られる。
<第3実施形態>
図11は、この発明の第3実施形態であるピックアップ装置を弦15に垂直な平面により切断した構成を示す断面図である。なお、図11において、図9(第2実施形態)に示された要素と共通する要素には同一の符号を使用し、その説明を省略する。本実施形態では、上記第2実施形態における高剛性ブロック35が削除されている。その代りに本実施形態では、上記第2実施形態において高剛性ブロック35が占めていた領域、すなわち、各圧電素子33の下部領域に凸部14Bを有する駒14Aが設けられている。本実施形態では、この駒14Aの凸部14Bが、複数の圧電素子33の各々を駒14A側からサドル22A側に向けて突出して別個に接触する複数の第2の凸部として機能する。本実施形態においても上記第1実施形態と同様な効果が得られる。また、本実施形態によれば、駒14Aにおいて、各圧電素子33の圧力が伝わる各凸部14Bがその間の凹部によって分離されている。このため、各凸部14Bの上面の撓みが小さくなることで、圧電素子33間のクロストークを低減することができる。駒14の材料としては固めの木材が好ましく、例えばローズウッドや黒檀等が好ましい。
<第4実施形態>
図12は、この発明の第4実施形態であるピックアップ装置を弦に垂直な平面により切断した構成を示す断面図である。なお、図12において、図11(第3実施形態)に示された要素と共通する要素には同一の符号を使用し、その説明を省略する。本実施形態では、この駒14Aにおいて、複数の圧電素子33の下部領域の他、弦15の並び方向におけるピックアップ装置の両端の位置に2つの凸部14Bが設けられている。そして、下側可撓性基板34の両端部がこの2つの凸部14Bに載せられている。本実施形態によれば、上記第3実施形態と同様な効果の他、下側可撓性基板34を固定し易いという効果が得られる。
<第5実施形態>
図13は、この発明の第5実施形態であるピックアップ装置を弦に垂直な平面により切断した構成を示す断面図である。なお、図13において、図12(第4実施形態)に示された要素と共通する要素には同一の符号を使用し、その説明を省略する。本実施形態では、駒14Aにおいて凸部14Bにおける圧電素子33との対向面の寸法(矩形の場合は縦と横)を圧電素子33の下面の寸法(矩形の場合は縦と横)よりも小さくしている。本実施形態においても、上記第4実施形態と同様な効果が得られる。また、本実施形態によれば、駒14Aの曲げ振動が圧電素子33に伝わりにくくなるという効果が有られる。また、本実施形態によれば、凸部14Bと対向している圧電素子33の下面中央の領域に垂直方向の応力が集中するので、圧電素子33における垂直方向の圧力の検出精度を高めることができる。また、サドル22Aから圧電素子33より小さな凸部を突出させても同様の効果を得ることができる。この場合、凸部における圧電素子33との対向面の寸法が圧電素子33の上面または下面の寸法よりも小さくなるようにする。
<第6実施形態>
図14は、この発明の第6実施形態であるピックアップ装置を弦に垂直な平面により切断した構成を示す断面図である。なお、図14において、図9(第2実施形態)に示された要素と共通する要素には同一の符号を使用し、その説明を省略する。本実施形態は、上記第2実施形態における高剛性ブロック35をサドル22Aの外側にオフセットさせたものである。本実施形態によれば、上記第2実施形態と同様の効果の他、複数の高剛性ブロック35がサドル22Aの外側にオフセットしているので、弦15の振動に対してサドル22Aが安定するという効果が得られる。また、サドル22Aから突出させた凸部を外側にオフセットさせても同様の効果を得ることができる。この場合、凸部における圧電素子との対向面の寸法が圧電素子の上面又は下面の寸法よりも小さくなる。
<第7実施形態>
図15は、この発明の第7実施形態であるピックアップ装置を弦に垂直な平面により切断した構成を示す断面図である。なお、図15において、図9(第2実施形態)に示された要素と共通する要素には同一の符号を使用し、その説明を省略する。本実施形態では、上記第2実施形態における下側可撓性基板34を駒14上に直に固定し、この下側可撓性基板34の信号配線面34bの信号電極40_i(i=1〜4)(図4参照)の上に金属製の高剛性ブロック35を固定し、これらの高剛性ブロック35の上面に各圧電素子33の下面を固定している。本実施形態においても上記第2実施形態と同様な効果が得られる。この場合、高剛性ブロック35は導電体であることが好ましい。
<他の実施形態>
以上、この発明の各実施形態について説明したが、この発明には他にも実施形態が考えられる。例えば上記各実施形態では、本発明をギターのピックアップ装置に適用したが、本発明はギター以外の弦楽器にも勿論適用可能である。また、上記各実施形態において、高剛性ブロックの代わりに、高弾性樹脂からなるブロックを使用してもよい。
<各実施形態の応用>
この発明の各実施形態において、X軸方向の信号を優先的に得ることによってアタック感を得ることができる。具体的には、X軸方向の信号は弦の固有振動を拾っているために高周波成分が際立っており、演奏者の弾き方の特徴を抽出しやすくなる。Y軸方向の信号は響板の影響を受けないために減衰が少なく、サスティーン感を抽出しやすい。Z軸の信号は通常のギターの音が反映される。そこで、各軸ごとの信号をフィルタリングし、重み付けを調整して、合成をすることで、演奏者が希望する音質にすることができる。特にX軸方向の信号から例えば2kHzのハイパスフィルタによって高周波成分を抽出し、この抽出した信号の重み付けを大きくすることで、アタック感を高めることができる。Y軸方向の信号からは低周波側の信号を抽出し、この抽出した信号の重み付けを大きくすることでサスティーン感を高めることができる。
20……ピックアップ装置、15……弦、22,22A……サドル、14,14A……駒、14B……凸部、31,35……高剛性ブロック、32……上側可撓性基板、34……下側可撓性基板、32a,34a……接地面、34b……信号配線面、33……圧電素子、40_i(i=1〜4)……信号電極、41〜44……信号配線、22a,22c,22e,22f……脚部。

Claims (5)

  1. 弦を支持するサドルと駒との間に配置された圧電素子により弦の振動をピックアップする弦楽器のピックアップ装置において、
    1つの弦に対して複数の圧電素子を設け、
    電極が形成された下側可撓性基板を前記複数の圧電素子と前記駒との間に設け、
    電極が形成された上側可撓性基板を前記複数の圧電素子と前記サドルとの間に設け、
    前記複数の圧電素子の各々に前記サドル側から別個に対向する複数の第1の凸部と、前記複数の圧電素子の各々に前記駒側から別個に対向する複数の第2の凸部とを設け、
    前記複数の圧電素子を前記第1の凸部と前記第2の凸部によって各々挟持してなることを特徴とする弦楽器のピックアップ装置。
  2. 前記下側可撓性基板に形成された電極は前記複数の圧電素子から信号を取り出すための信号電極であり、前記上側可撓性基板に形成された電極は、前記複数の圧電素子を接地する接地電極であることを特徴とする請求項1に記載のピックアップ装置。
  3. 前記第1の凸部は、前記サドルの底面から下方に向けて突出した複数の脚部であることを特徴とする請求項1または2に記載のピックアップ装置。
  4. 前記第2の凸部は、前記駒の上面から前記複数の圧電素子に向けて突出した複数の凸部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1の請求項に記載のピックアップ装置。
  5. 弦を支持するサドルと駒との間に配置された圧電素子により弦の振動をピックアップする弦楽器のピックアップ装置において、
    1つの弦に対して複数の圧電素子を設け、前記複数の圧電素子の各々に前記サドル側から別個に対向する複数の第1の凸部と、前記複数の圧電素子の各々に前記駒側から別個に対向する複数の第2の凸部とを設け、
    前記複数の圧電素子を前記第1の凸部と前記第2の凸部によって各々挟持してなり、
    前記第1の凸部または第2の凸部における前記圧電素子との対向面の寸法を前記圧電素子の上面または下面の寸法よりも小さくしたことを特徴とするピックアップ装置。
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