JP6195121B2 - 成形体、金型の製造方法、金型および光学素子 - Google Patents

成形体、金型の製造方法、金型および光学素子 Download PDF

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Description

本発明は、金型により成形される成形体に関し、特に照明ユニットに用いる光学部品として好適な成形体に関し、また、金型の製造方法、金型および光学素子に関し、特に照明ユニットに用いる光学素子を成形するのに好適な金型の製造方法、金型およびそれにより成形される光学素子に関する。
光源を光透過性が高い素材から形成される導光体の側方に配置し、光源からの光を導光体の面方向に導光して、導光体の発光面に並設されるLED等の光源に対して導光体の発光面から放出される光を散乱させるように構成する場合において、導光体の発光面と反対側面において多数の凹凸部を形成して発光面の明るさが均一になるようにした面発光装置が実用化されている。しかるに、導光体を樹脂等から転写成形すると安価に製造できる。
このような導光体の製造技術が特許文献1〜3に開示されている。
特許文献4には、多数の突起部を有してなり、一部を粗面とし、残りを鏡面とした導光板を転写成形するための金型の製造方法が開示されている。かかる金型は、電鋳により突起部に対応した多数の凹部を形成し、その後サンドブラスト処理を行い、更に表面研磨を行うことで、凹部内を粗面とし、凹部と凹部との間を鏡面としている。
特開2000−176973号公報 特開2007−122958号公報 特開平10−172321号公報 特開平10−172320号公報
ここで、特許文献1には、導光体の溝状凹凸形状に対応する金型を放電加工により粗面で形成することで、導光体の溝状凹凸表面を全て粗面にする技術が開示されている。しかるに、特許文献1の技術によれば、金型における凹部分の頂点も粗面となっているので、当該部に転写した樹脂が剥離する際、粗さを形成する微小凹凸に入り込んで固化した樹脂が、微小凹凸形状自身に引っ掛かり、変形しながら離型されたり、固化した樹脂が破断して一部が金型に残されたまま離型する事が有り、これにより高精度な成形体を得られない恐れがある。特に、高転写を求めて高流動の樹脂を選択する場合、樹脂の分子量が相対的に低くなる事で樹脂の強度が低下し、この様な現象が起こり易くなる。
次に、特許文献2には、導光体の溝状凹凸形状に対応する金型の一部に、サンドブラストにより粗面を形成することで、導光体の溝状凹凸表面の一部を粗面にする技術が開示されている。特許文献2においても、上記と同様に高精度な成形体を得られない恐れがある。
更に、特許文献3には、金型部材に傾斜面を有する凹部を形成し、粗面加工法により平滑面と凹部とを所定粗さの粗面に加工し、次に、鏡面加工法により前記平滑面のみを鏡面にした前記金型部材を用いて導光部材を製造することにより、凹部の傾斜面全域を粗面とした金型部材を製造する技術が開示されている。特許文献3においても、上記と同様に高精度な成形体を得られない恐れがある。特に、特許文献3の段落[0051]および図7に、金型部材の凹部断面において水平部を設ける手法が公開されているが、該水平部と斜面の境界付近を含め凹部全体が粗面になっているので、成形体を離型させる際に、凹部斜面の水平部との境界付近の微小凹凸に入り込んで固化した樹脂が、微小凹凸形状自身に引っ掛かり、変形しながら離型されるので、成形体の変形部がバリとなって水平部より突出して形成される問題と、凹面との境界付近の水平部が局所的に盛り上がる様な変形が生ずる問題が有る。このバリは、最表面に露出する形となるので、接触により脱落し易くゴミになる問題が有る。また、バリや局所変形が、形状不良となる問題が有る。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、斜面が粗面で形成される凸部を有しつつも高精度な形状を備えた成形体を提供することを目的とする。
また、特許文献4の技術で導光板を成形する場合、以下に述べる問題点がある。その1つは、特許文献1による金型の凹部は母型から電鋳工程を経て形成されるため、形状精度が悪いにも関わらず工程に時間がかかりコストが増大するということである。又、別の問題としては、金型の凹部内をブラスト処理することで樹脂の成形性が低下するということである。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、簡素な工程であって処理時間も少ないにも関わらず、高精度な形状を形成できる金型の製造方法、それにより製造される金型および、この金型により成形された光学素子を提供することを目的とする。
請求項1に記載の成形体は、金型より成形された成形体であって、前記金型との離型方向に対して傾斜した1つもしくは複数の斜面を含む凸部を備え、前記凸部の前記斜面の一部の領域を粗面とし、前記粗面は算術平均粗さRa>0.2μmの面であり、前記粗面より前記凸部の頂点に近い側である前記頂点の近傍を前記粗面よりも面粗度が低い平滑面とする。
本発明によれば、前記凸部の前記斜面の一部の領域を粗面とし、前記粗面より前記凸部の頂点に近い側である前記頂点の近傍を前記粗面よりも面粗度が低い平滑面としているので、巨視的には粗面を得ながらも、離型の際に、前記金型の凹部の底部(すなわち前記成形体の前記凸部の頂点部に対応する)又はその近傍における前記凸部の損傷を抑制することが出来る。ここで、例えば「粗面」とは、算術平均粗さRa>0.2μmの面をいい、「平滑面」とは、算術平均粗さRa≦0.2μmの面をいうものとする。尚、「凸部の頂点」とは、凸部が先端を有する形状の場合は、その先端をいい、凸部が天面を有する台地状であるならば、その天面と傾斜面との交差部をいう。
請求項2に記載の成形体は、請求項1に記載の発明において、前記平滑面は、前記凸部の前記頂点から前記斜面に沿って5μm以上にわたって延在していることを特徴とする。
これにより前記粗面の機能を維持しながら、離型時の損傷を防止できる。特に、前記平滑面の範囲が5μm以上の場合は、厳しい転写条件においても離型による損傷が抑制され、本発明の効果が増大する。尚、前記平滑面の角度は、前記斜面の角度と同一である必要は無く、離型の妨げにならない範囲で任意に設定できる。
請求項3に記載の成形体は、請求項1又は2に記載の発明において、前記金型の離型方向に対して、前記斜面の少なくとも1つは45度未満の傾き角で傾斜していることを特徴とする。
前記金型の離型方向に対して45度未満の急斜面上に前記粗面を設けても、前記粗面の機能を維持しながら、離型時の損傷を抑制できる。
請求項4に記載の成形体は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記金型は複数の溝を有しており、前記斜面は、前記溝の側面により転写されることを特徴とする。
前記金型の溝を転写した前記凸部を前記成形体に形成することで、光学部品として用いたときに所望の光学性能を発揮できる。
請求項5に記載の成形体は、請求項4に記載の発明において、前記溝は、前記金型の離型方向に対して直交する溝底を有し、前記側面のうち外側の領域を前記粗面を転写する粗面転写部とし、前記溝底及び前記側面の外側の領域と前記溝底との間に挟まれた前記側面の内側の領域を前記平滑面を転写する平滑面転写部とすることを特徴とする。
前記側面のうち外側の領域を前記粗面を転写する粗面転写部とし、前記溝底及び前記側面の外側の領域と前記溝底との間に挟まれた前記側面の内側の領域を前記平滑面を転写する平滑面転写部とすると、前記成形体において、前記溝底と当該溝底に隣接した斜面の一部の平滑面により転写される前記凸部の頂部が平滑な平面部となるため、当該平面部の表面から突出する形のバリや局所変形および樹脂の残存を防止する事が出来、前記成形体の出来栄えが向上する。但し、溝底は必ずしも必要でない。
請求項6に記載の成形体は、請求項4に記載の発明において、前記溝は、前記金型の離型方向に対して直交する溝底を有し、前記溝底と前記側面のうち外側の領域とを前記粗面を転写する粗面転写部とし、前記側面の外側の領域と前記溝底との間に挟まれた前記側面の内側の領域を前記平滑面を転写する平滑面転写部とすることを特徴とする。
前記金型の溝底を粗面とした場合でも、それに隣接した斜面の一部を平滑面とすることで、成形時のバリや局所変形および樹脂の残存を防止する事が出来、前記成形体の出来栄えが向上する。
請求項7に記載の成形体は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記金型は複数の円錐面を有しており、前記斜面は、前記円錐面により転写されることを特徴とする。
前記金型の円錐面を転写した前記凸部を前記成形体に形成することで、光学部品として用いたときに所望の光学性能を発揮できる。
請求項8に記載の成形体は、請求項1〜7のいずれかに記載の発明において、前記成形体は、光学用透明樹脂より成形された光学部品であることを特徴とする。
前記成形体を、光の透過・反射、清浄性などにおいて特に高機能が求められる光学部品に適用したときに、機能低下を招く成形体の頂点部損傷等を防ぐ事が出来る。
請求項9に記載の成形体は、請求項8に記載の発明において、前記光学部品は、入射光を前記粗面により拡散する機能を有する導光体であることを特徴とする。
前記粗面による拡散性を維持しながら、前記凸部頂点近傍の損傷を防ぎ、高品質な成形品としての導光体を得られる。
請求項10に記載の金型の製造方法は、光学素子を成形する金型の製造方法であって、
金型の素材を切削可能なすくい面が、第1の縁部と、前記第1の縁部に対して第1の角度で交差する方向に延在する第2の縁部と、前記第1の縁部と前記第2の縁部とをそれぞれ連結する第3の縁部とを含む第1の切削工具を用いて、金型の素材の表面に複数の溝を形成する第1工程と、
前記複数の溝を含む前記金型の素材の表面に粗面加工を施す第2工程と、
金型の素材を切削可能なすくい面が、第4の縁部と、前記第4の縁部に対して前記第1の角度より小さい第2の角度で交差する方向に延在する第5の縁部と、前記第4の縁部と前記第5の縁部とをそれぞれ連結する直線状の第6の縁部とを含む第2の切削工具を用いて、前記第3の縁部により形成された前記複数の溝の溝底及び当該溝底に隣接する斜面の前記溝底近傍を平面状に加工する第3工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、前記第1の工程により加工された前記金型の素材に対して、前記第2の工程により粗面加工を行うことで、前記複数の溝を含む前記金型の素材の表面を粗面とすることができる。その後、前記第3の工程により前記複数の溝の溝底を平面状に加工することで、形成された複数の溝が、鏡面化された溝底と、その両側において前記溝底より全体的に粗度が荒い斜面とからなる金型を製造することができる。かかる金型から転写成形された光学素子は、所望の性能を発揮できる。
即ち、切削加工で複数の溝を加工形成することで、従来必要だった電鋳工程を廃止でき,金型製造に必要である期間を短縮するとともにコストを抑えることができる。また,粗面加工としてブラスト加工を行う場合、凹部が微小であるとブラスト粒子が入りにくく、面を荒らす効果が減少し粗さのムラが発生する恐れがあるが, 切削加工で複数の溝を加工形成することで、粗さのムラが抑制されて,粗面内が均一な粗度となり、金型から転写成形される光学素子として光の制御が期待される範囲内において良好な拡散効果を得ることが可能である。加えて、前記溝底を鏡面化することで、光学素子成形後の離型性を高めることができる。尚、本明細書中、「粗面」とは、粗面化処理により形成された面をいい、「鏡面」とは、切削加工により形成された面であって、少なくとも粗面よりも粗度が低い面をいうものとする。「粗面加工」としては、サンドブラスト処理や化学薬品処理などがある。
請求項11に記載の金型の製造方法は、請求項10に記載の発明において、前記第1の切削工具の前記第1の縁部は直線状であり、前記第1の縁部により切削される前記複数の溝の第1斜面は平面であり、前記第1の切削工具の前記第2の縁部は直線状であり、前記第2の縁部により切削される前記複数の溝の第2斜面は平面であり、前記第1の切削工具の前記第3の縁部は直線状であり、前記第3の縁部により切削される前記複数の溝の溝底は平面であることを特徴とする。
本発明により製造された金型により、斜面が粗面とされランド部が鏡面化された、断面が台形状の複数の山部形成した表面を有する光学素子を転写成形することができる。かかる光学素子は導光板として好適である。
請求項12に記載の金型の製造方法は、請求項11に記載の発明において、前記第2の切削工具の前記第4の縁部により、前記複数の溝の前記溝底に隣接した第1斜面の一部を切削し、前記第2の切削工具の前記第5の縁部により、前記複数の溝の前記溝底に隣接した第2斜面の一部を切削することを特徴とする。
本発明により製造された金型は、前記複数の溝の前記溝底に隣接した第1斜面の一部及び第2斜面の一部を切削しているので、かかる部位が鏡面化することとなる。これにより、前記金型を用いて樹脂の成形を行ったときに、溝底と第1斜面及び第2斜面の交差部に固化した樹脂が引っ掛かって離型を阻害したり或いは離型時に欠損したりするという不具合を回避できる。
請求項13に記載の金型の製造方法は、請求項11又は12に記載の発明において、前記金型の素材の切削加工時に、前記第2の切削工具の前記第4の縁部の前記溝底に対する傾き角は、前記第1の切削工具の前記第1の縁部の前記溝底に対する傾き角よりも1度以上小さく、且つ前記第2の切削工具の前記第5の縁部の前記溝底に対する傾き角は、前記第1の切削工具の前記第2の縁部の前記溝底に対する傾き角よりも1度以上小さいことを特徴とする。
これにより、前記第2の工程により粗面加工された前記第1斜面及び前記第2斜面全てを鏡面化することがなく、かかる金型から転写成形された光学素子の所望の性能を確保できる。
請求項14に記載の金型の製造方法は、請求項10〜13のいずれかに記載の発明において、前記第1の工程において、前記第1の切削工具と前記金型の素材とは直交する3軸方向に相対駆動されるようになっており、前記第3の工程において、前記第2の切削工具と前記金型の素材とは直交する3軸方向に相対駆動されるようになっていることを特徴とする。
これによりフライカット加工やシェーパ加工にて前記金型の素材を切削加工することができる。
請求項15に記載の金型の製造方法は、請求項10〜14のいずれかに記載の発明において、前記第1の工程と前記第3の工程のうち少なくとも一方における切削はフライカット方式であることを特徴とする。
請求項16に記載の金型の製造方法は、請求項10〜15のいずれかに記載の発明において、前記第1の工程と前記第3の工程のうち少なくとも一方における切削はシェーパ方式であることを特徴とする。
請求項17に記載の金型の製造方法は、請求項10〜16のいずれかに記載の発明において、 前記金型の素材の切削加工時に、前記第1の切削工具の前記第1のすくい面を、前記金型の素材に対する相対移動方向に投影したときに、前記複数の溝の断面形状に一致することを特徴とする。
例えば、前記第1の切削工具の前記第1のすくい面を相対移動方向に沿って前後に傾けることで、前記すくい面の投影形状が変化するから、これにより前記複数の溝の前記第1斜面及び前記第2斜面の傾き角を任意に調整できる。
請求項18に記載の金型の製造方法は、請求項10〜17のいずれかに記載の発明において、前記第1の工程において、同一の溝内で前記第1の切削工具を複数回走査することにより、1つの溝を形成することを特徴とする。
これにより前記複数の溝の幅を任意に調整できる。
請求項19に記載の金型の製造方法は、請求項10〜18のいずれかに記載の発明において、前記第3の工程の前に、前記第1の工程で形成した複数の溝の位置を検出する検出工程を有することを特徴とする。
これにより前記第1の工程で形成した複数の溝と、前記第2の切削工具とを精度良く位置決めできる。
請求項20に記載の金型の製造方法は、請求項10〜19のいずれかに記載の発明において、前記第2の切削工具は単結晶ダイヤモンド製であることを特徴とする。
これにより、前記溝底を高精度に鏡面化できる。
請求項21に記載の金型の製造方法は、請求項10〜20のいずれかに記載の発明において、前記金型の素材における前記複数の溝を形成する表面には、メッキ層が形成されていることを特徴とする。メッキとしては、Ni−Pメッキなどがある。
これにより被切削性が向上するため、高精度な溝を切削加工により形成できる。
請求項22に記載の金型は、離型方向に対して傾斜した1つもしくは複数の斜面を含む溝を備え、前記溝の前記斜面の一部の領域が、算術平均粗さRa>0.2μmの粗面であり、前記粗面より前記溝の溝底に近い側である前記溝底の近傍が、前記粗面よりも面粗度が低い平滑面であることを特徴とする。
なお、上記溝が、鏡面化された溝底と、その両側において前記溝底より全体的に粗度が荒い斜面とからなり、前記溝底と前記斜面との交差部近傍の前記斜面の一部が鏡面化されていることが好ましい
これにより、前記金型を用いて樹脂の成形を行ったときに、溝底と第1斜面及び第2斜面の交差部に固化した樹脂が引っ掛かって離型を阻害したり或いは離型時に欠損したりするという不具合を回避できる。
請求項23に記載の光学素子は、金型により成形された光学素子であって、前記金型との離型方向に対して傾斜した1つもしくは複数の斜面を含む凸部を備え、前記凸部の前記斜面の一部の領域が、算術平均粗さRa>0.2μmの粗面であり、前記粗面より前記凸部の頂点に近い側である前記頂点の近傍が、前記粗面よりも面粗度が低い平滑面であることを特徴とする。

本発明によれば、斜面が粗面で形成される凸部を有しつつも高精度な形状を備えた成形体を提供することができる。
本発明によれば、簡素な工程であって処理時間も少ないにも関わらず、高精度な形状を形成できる金型の製造方法、それにより製造される金型および、この金型により成形された光学素子を提供することができる。
第1の実施形態の金型の製造方法を実施できる加工装置の一例であるX、Z、Y軸の3軸超精密加工機の斜視図である。 図1の3軸超精密加工機に取り付けられる切削工具の全体を示す図である。 金型の素材WKの加工工程を示す図である。 製造された金型を用いた樹脂の成形工程(a)(b)(c)を示す図である。 樹脂の成形工程を示すフローチャートである。 比較例にかかる成形体の成形時・離型時の状態を示す図である。 本実施形態にかかる成形体の成形時・離型時の状態を示す図である。 変形例にかかる成形体の成形時・離型時の状態を示す図である。 別な比較例にかかる成形体の成形時・離型時の状態を示す図である。 別な変形例にかかる成形体の成形時・離型時の状態を示す図である。 照明ユニットの要部構成を示す説明図である。 照明スタンドの概要を示す概略説明図である。 第2の実施形態を説明するための図であって、(a)は図1の3軸超精密加工機に取り付けられる切削工具の全体を示す図であり、(b)は第1の切削工具T1のすくい面SPの拡大形状(A)を示し、(c)は第2の切削工具T2のすくい面SPの拡大形状(A)を示す。 第2の実施形態を説明するための図であって、(a)は第1の工程において第1の切削工具T1により切削される金型の素材WKの状態を示し、(b)は第2の工程においてサンドブラスト処理される金型の素材WKの状態を示し、(c)は第3の工程において第2の切削工具T2により切削される金型の素材WKの状態を示し、(d)は、第3の工程後の金型の素材WKの溝を拡大して示す図であるが、粗面は誇張して示している。 第2の実施形態の変形例を示す図14(a)と同様な図である。 第2の実施形態の別な変形例を示す図であり、3軸超精密加工機の回転部RTの軸線方向に見た図である。
以下に本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
〈第1の実施形態〉
図1は、本実施形態の金型の製造方法を実施できる加工装置の一例であるX、Z、Y軸の3軸超精密加工機の斜視図である。図1において、ベースBS上に、X方向に移動可能なX軸ステージXSと、それに直交するZ方向に移動可能なZ軸ステージZSが載置されている。X軸ステージXS上には、X方向及びZ方向に直交するY方向(高さ方向)に移動可能なY軸ステージYSが載置されており、Y軸ステージYSは、回転部RTを回転駆動する回転機構RSを支持している。回転部RTの周囲には、図2に示す切削工具T1又はT2がすくい面SPを周方向に向けて取り付けられている。一方、Z軸ステージZS上には、金型の素材となる金型の素材WKが取り付けられている。尚、Z軸ステージZS上に載置された金型の素材WKの加工部を観察できる顕微鏡等の光学検出部OSが、ベースBS上に設けられている。
図2は、図1の3軸超精密加工機に取り付けられる切削工具を示す図である。図2において、切削工具Tは、回転部RTに取り付けられる支持部THと、すくい面SPとを有している。すくい面SPの形状は台形形状である。
図2に示すように、切削工具Tのすくい面SPが、直線状の第1の縁部E1と、第1の縁部E1に対して交差する方向に延在する直線状の第2の縁部E2と、第1の縁部E1と第2の縁部E2とをそれぞれ連結する直線状の第3の縁部E3とにより輪郭付けられている。
図1の3軸超精密加工機を用いた金型の加工工程について説明する。図1において、回転部RTに取り付けた切削工具Tを、金型の素材WKの側方(図で奥側)における切削開始点に位置させる。金型の素材WKの表面WPには、Ni−Pメッキが施されているものとする。まず、Y軸ステージYSの位置を調整し、回転機構RSにより回転部RTを回転させ、切削工具Tをその周方向に回転させる。かかる状態から、X軸ステージXSをX方向に移動させると、金型の素材WKが、切削工具Tの回転軌跡内に相対移動し、すくい面SPにより加工面(金型の転写面になる)WPを回転軌跡に沿った円弧状に切削することができる。切削工具Tの回転速度に対して、X軸ステージXSの移動速度が遅ければ、円弧状の溝を連続する形で、断面を図3(a)に示す直線状の溝GVを形成できる。X軸ステージXSが金型の素材WKの全長以上の距離にわたって移動(走査)することで、最初の溝加工が終了する。
その後、Y軸ステージYSにより切削工具TをY軸方向に上昇させ、金型の素材WKとの干渉を回避しつつ、X軸ステージXSを逆のX方向に移動させまた下降させて切削開始点に戻す。更にZ軸ステージZSにより、切削工具Tの刃幅(図3(a)参照)以下の所定量だけワークWSを相対移動させた後、再び切削工具Tを回転させながら、X軸ステージXSをX方向に移動させることで、隣接した平行な溝GVの加工を行える。このようにして、溝加工が終了するごとに切削開始点に切削工具Tを戻し、その都度Y軸ステージYSを微量移動させることで、図3(b)に示すごとき、それぞれ溝底BTと斜面S1,S2からなる複数の溝構造を形成することができる。
かかる加工方法は、フライカット加工と呼ばれる方法であるが、切削工具Tが回転走査しているために、周期的に金型の素材WKから離れることから、摩擦熱による切削工具T1の温度上昇を抑え、その損耗を抑制することができる。又、切削工具Tが金型の素材WKから周期的に離れるので、切削加工により生じた切れ粉を自然に除去することが可能となる。しかしながら、切削工具Tを回転させることなく、X方向に移動させるシェーパ加工を行っても良い。
次いで、溝GVの溝底BT及び、溝底BTの近傍の斜面S1,S2にわたって、マスキングテープMTを貼り付けた後、図3(b)に示すように、複数の溝GVを含む金型の素材WKの上面WPにサンドブラスト処理を行って、上面WP全体に粗面処理を施す。
その後、金型の素材WKからマスキングテープMTを剥がすことで、図3(c)に示すような溝構造を形成することができる。即ち、マスキングテープMTが貼り付けられていた溝GVの溝底BT及び、溝底BTの近傍の斜面S1,S2は平滑面(平滑面転写面)のままであるが、それ以外の斜面S1,S2は粗面(粗面転写面)となっている。
尚、金型の製造方法の変形例としては、マスキングテープMTを貼り付けることなく、複数の溝GVを含む金型の素材WKの上面WP全体にサンドブラスト処理を行った後、図3(a)に点線で示す細幅の切削工具を用いて、溝GVの溝底BT及び、溝底BTの近傍の斜面S1,S2のみを切削して平滑面とすることができる。このとき、2種類の切削工具の位置を合わせるために、光学検出部OSを用いることができる。
光学素子の成形装置を説明する。図4において、121は可動側金型、122は固定側金型である。上述した溝GVは、可動側金型121に形成されている。可動側金型121には、射出成形機123からの樹脂材料が型内に注入されるゲート121aが設けられている。ゲート121aからの樹脂の射出方向は、光学素子の溝と交差する方向としたが、溝に沿う方向としても良い。また、溝GVは固定側金型に形成されていても良い。
図5は、図4に示す成形装置を用いた光学部品の製造方法を概念的に説明するフローチャートである。まず、不図示の金型温度調節機により、金型121、122とを成形に適する温度まで加熱する(ステップS10)。これにより、両金型121、122においてキャビティを形成する金型部分の表面やその近傍の温度を成形に適する温度状態とすることができる。
次に、図4(a)に示すように、可動側金型121を固定側金型122側に向けて前進させて型閉じを開始させる(ステップS11)。その後、可動側金型121と固定側金型122とが必要な圧力で締め付けられる型締めが行われる(ステップS12)。
次に、図4(b)に示すように、不図示の射出装置を動作させて、型締めされた両金型121、122との間のキャビティ中に、光学用透明樹脂である溶融樹脂を、ゲート121aを介して必要な圧力で注入する射出を行わせる(ステップS13)。
溶融樹脂をキャビティ内に導入した後は、キャビティ中の溶融樹脂が放熱によって徐々に冷却されるので、かかる冷却にともなって溶融樹脂が固化し成形が完了するのを待つ(ステップS14)。
次に、図4(c)に示すように、可動側金型121を固定側金型122から離間させる型開きを行う(ステップS15)。その後、成形品の突き出しが行われ(ステップS16)、成形品である成形体1は離型される(ステップS17)。
ここで、比較例を参照して、本実施形態にかかる成形体の離型時の状態を説明する。
図6は、比較例にかかる成形体の成形時・離型時の状態を示し、図7は、本実施形態にかかる成形体の成形時・離型時の状態を示す。まず、図6に示す比較例では、金型Mにおける溝GVを含む表面WP全体に、粗面処理が施されているものとする。ここで、金型Mの溝GVの溝底BTにより、成形体1の凸部としてのランド部Lのトップ面L1が転写成形され、溝GVの斜面S1,S2により、ランド部Lの斜面L2,L3が転写成形されるものとする。
図6(a)に示すように、比較例の金型を用いて成形を行うと、溝GVの溝底BTと斜面S1,S2の粗面の微小凹部に樹脂が入り込んで固化する。よって図6(b)に示す離型時には、溝GVの形状を転写した成形体1のランド部Lにおいて、トップ面L1と斜面L2,L3が粗面の微小凹部より抜け出る際に抵抗が生じる(アンカー効果という)。成形体1の角部は強度が相対的に低いため、図6(b)に示すように、トップ面L1と斜面L2,L3の角部が変形してバリBRが発生したり、或いは図6(c)に示すように、トップ面L1の両面が垂れ下がるように変形(D)したり、図6(d)に示すように、角部の樹脂がちぎれて残存(F)することがある。角部からのバリBRは、接触により落下してゴミなどの異物となり、製造品質を低下させる恐れがある。又、トップ面L1の変形(D)は、成形体1を光学部品として用いた場合に、光学性能を低下させる恐れがある。又、角部の樹脂がちぎれることにより、成形体の形状が所望の形状と変わってしまう他、新たな成形を行う前に、金型に残存した樹脂(F)を取り除く必要がある。
これに対し、本実施形態によれば、図7(a)に示すように、成形体と金型の離型方向(図7で上下方向)に対して直交する溝GVの溝底BT及び、溝底BTの近傍(内側の領域)の斜面S1,S2は平滑面転写部FPとしているから、離型時に溝底BTとその近傍において樹脂の剥離抵抗が少なくなり、バリも生じることなく離型性に優れるので、溝GVの形状を精度良く転写できる。又、溝底BTの近傍以外(外側の領域)の斜面S1,S2は粗面転写部HPとしているから、図7(b)に示すように、ランド部Lの斜面L2,L3の殆どが粗面となるため、成形体1を光学部品としたときに所望の拡散効果を発揮できる。尚、ランド部Lの斜面L2,L3の最も内側の位置(ランド面L1との境界)から斜面に沿って、5μm以上にわたって平滑面が延在していると好ましい。又、斜面L2、L3の少なくとも1つ(ここではL3)は、金型の離型方向に対してθ=45度未満の傾き角で傾斜していると好ましい。
図8は、変形例にかかる金型を示す図である。本変形例においては、図8(a)に示すように、金型に形成された溝GVは、成形体と金型の離型方向(図8で上下方向)に対して直交する溝底BTを有し、溝底BTと側面S1,S2のうち外側の領域とを粗面転写部HPとし、側面S1,S2の粗面転写部HPと溝底BTとの間に挟まれた側面S1,S2の内側の領域を平滑面転写部FPとする。
このように、粗面転写部HPと溝底BTとの間に挟まれた部位に平滑面転写部FPを設けると、離型時に側面S1,S2の溝底BT近傍における樹脂の剥離抵抗が少なくなり、図8(b)に示すように、バリも生じることなく、溝GVの形状を精度良く転写できると共に、離型性に優れる。
図9は、別な比較例にかかる金型を示す図であり、図10は、別な変形例にかかる金型を示す図である。図9、10に示す金型は、溝GVが溝底を有しておらず、互いに交差する斜面S1,S2のみからなるが、図9の比較例では、斜面S1,S2全体に粗面加工を施しており、図10の変形例では、斜面S1,S2の交差部のみ、平滑面転写部FPとし、それ以外を粗面転写部HPとしている。変形例の構成は、溝GVを切削加工した後、斜面S1,S2の交差部のみをマスキングしてサンドブラスト処理することで得られる。ここで、金型Mの溝GVの斜面S1,S2により、三角断面形状の凸部Pの斜面L2,L3が転写成形されるものとする。
図9(a)に示すように、比較例の金型を用いて成形を行うと、溝GVの斜面S1,S2の交差部にある微小凹部に樹脂が入り込んで固化する。よって離型時にはアンカー効果により、図9(b)に示すように、斜面S1,S2の交差部の樹脂がちぎれて残存し(F)、高精度な成形を行えない他、新たな成形を行う前に、金型Mに残存した樹脂(F)を取り除く必要がある。
これに対し図10に示す変形例では、溝GVの斜面S1,S2は、その交差部近傍が平滑面転写部FPであり、それ以外が粗面転写部HPであるから、図10(b)に示すように、離型時に斜面S1,S2の交差部近傍において樹脂の剥離抵抗が少なくなり、樹脂のちぎれも抑制され離型性に優れるので、溝GVの形状を精度良く転写して凸部Pを形成できる。尚、本変形例では、金型に溝GVを設けたが、これを同じ断面の円錐面を複数個ドット状に設けても良い。かかる場合、斜面S1,S2は単一の円錐面となる。
本実施形態にかかる金型により成形された光学部品の用途について説明する。図11は、かかる光学部品を導光体1として用いてなり、面発光する照射面を備えた照明ユニットUを示している。図12は、かかる照明ユニットUを利用した照明スタンドSTを示している。照明スタンドSTは、台座部31と支柱32とを備え、該支柱32の先端側に照明ユニットUを装着し、該照明ユニットUの面発光する第1主面11を該照明面と略平行に設置して使用するようにしている。
図11において、照明ユニットUは、例えば面発光する第1主面11、および、この第1主面に対向する第2主面12を備える導光体1と、該導光体1の入射面13となる一つの側面部に配設される複数の発光素子2と、を備えて、発光素子2が射出する光を導光体1内で導光して第1主面11から射出するものである。
導光体1は、紙面に垂直な方向を長手方向とする平板状であって、照射面である第1主面11を露出するようにして、発光素子2と共にケース3に一体的に収容されて構成される。
発光素子2は、入射面13の方向に照明光を射出する光源であればよく、例えば、線状の光源(冷陰極管)や入射面13の長手方向に間隔をおいて配設する複数の点状光源(LED)を用いることができる。また、低消費電力で発光強度が高く、白色発光するLEDを用いることが好ましい。そのために、本実施形態では白色LEDを用いることとした。
そのために、発光素子2に代えてLED2として以後説明する。LED2は、ケース3内に収容される基板21の長手方向(紙面に垂直な方向)に略等間隔(例えば、約15mmピッチ)で複数配列されている。
LED2は、白色LEDであり、青色LEDと、青色LEDからの光に励起されて所定波長の励起光を発光する蛍光体(例えば、黄色蛍光体)を組み合わせて白色発光するものである。また、白色LEDは、赤色LED、青色LED、緑色LEDを組み合わせた高演色LEDを用いてもよい。高演色LEDを用いることにより、高い色再現性の必要な用途に好適な照明ユニットを実現することが可能である。
基板21は、例えば、入射面13の長手方向の全幅程度の長さとされ、この基板21に複数のチップ型のLED2を所定ピッチで搭載する。このように、基板21は、長手方向に一体とされるが、複数の基板に分け、それぞれを電気的に接続する構成としてもよい。
また、基板21は、照明ユニット外部に配置される電源回路(不図示)とリード線により接続され、電気回路に設ける明るさ調整ボタンにより、LEDに流れる電流を調整することで、照明ユニットの明るさを調整可能である。
LED2から出射された光は入射面13から入射し、導光体1内を導光される。すなわち、導光体1の下面(第1主面11)と上面(第2主面)との間で光は全反射されながら導光され、全反射角から外れた光が、第1主面11から出射されて面発光する構成とされる。
また、面発光する際に、本実施形態では、導光体1の照明光を射出する主面(第1主面11)の向かう垂線方向とは異なる傾斜した方向に強い光を照射可能な照明ユニットUとしている。
光路偏向手段15は、入射面13の長手方向に平行な略三角断面の複数のV溝から構成することができる。また、本実施形態では、第2主面12に設ける複数のV溝からなる光路偏向手段15を採用している。この構成であれば、光路偏向手段15を、射出面に対向する反対側の第2主面12に設けるので、照度分布の均一化を図ることができ、射出面位置での照度分布をより均一にできる。
また、光路偏向手段15を構成するV溝は、入射面側の第1A斜面と該第1A斜面と共に前記V溝を形成する第2A斜面とを有しており、この第1A斜面と第2A斜面との傾斜角度を変えることで、第1主面11の垂線方向から所定角度偏向する照明光の最大強度光の方向を調整することができる。又、光路偏向手段15を構成するV溝の斜面は、粗面加工を施されているので拡散効果が生じ、光の制御に好適である。
ここで、導光体1は、可視光を透過する透明な材料(例えば、屈折率が約1.5のPMMA:アクリル)からなると好ましい。
LED2から出射された光束は、第1主面11と第2主面12との間を全反射しながら導光され、光路偏向手段15により反射拡散され全反射角から外れた光束が、第1主面11から照明光として射出される。ここで、第2主面12の外側に反射板4を配置することで、光路偏向手段15により偏向されて第2主面12の外側に漏れ出した光を反射して再び導光体1内に戻すことができ、第1主面11から射出する照明光の強度を大きくすることができ、高効率の照明ユニットUを実現することができる。
反射板4は、その内面にミラー処理やミラーフィルムを貼付した樹脂板や、白色塗装の白色反射処理やミラー処理を施した反射面を有するアルミ板金などを用いることができる。また、導光体1を収容するケース3の内面を、例えば、アルミ製板金に白色塗装の白色反射処理やミラー処理を施した反射面として形成してもよく、反射フィルム(例えば、きもと社製のレフホワイト)を用いる構成としてもよい。
また、第1主面11の外側に拡散板5を配置している。この構成であれば、光路偏向手段15が離散的に配置される複数のV溝から構成されていても、射出面(第1主面11)における照明光の照度ムラ(輝度ムラ)を低減して、均一で目に優しい高品位な照明ユニットUを実現することが可能である。拡散板5は透光性を有する従来公知の樹脂拡散板や樹脂拡散フィルムを用いることができる。
本実施形態によれば、図12において、照明スタンドSTを机上30の奥に配置して、照明ユニットUの射出面(第1主面11)を机上面に対して平行に配設しても、最大強度照明光は観察者40側に傾いているので、手元を十分明るく照明できる。
〈第2の実施形態〉
上述の図1の3軸超精密加工機により本実施形態の金型の製造方法を実施することができる。図1において回転部RTの周囲には、図1の切削工具Tの位置に図13に示す切削工具T1又はT2がすくい面SPを周方向に向けて取り付けられている。
図13は、図1の3軸超精密加工機に取り付けられる切削工具を示す図である。図13(a)において、切削工具T1,T2は、回転部RTに取り付けられる支持部THと、すくい面SPとを有している。すくい面SPの形状は台形形状であるが、第1の切削工具T1と、第2の切削工具T2とで異なっている。
即ち、図13(b)に示すように、第1の切削工具T1は、すくい面SPが、直線状の第1の縁部E1と、第1の縁部E1に対して交差する方向に延在する直線状の第2の縁部E2と、第1の縁部E1と第2の縁部E2とをそれぞれ連結する直線状の第3の縁部E3とにより輪郭付けられている。第1の縁部E1と第2の縁部E2との交差角はγ1である。ここで、第1の縁部E1と第3の縁部E3との交差角θ1は、一例として150度であり、第2の縁部E2と第3の縁部E3との交差角θ2は、一例として120度である。
これに対し、図13(c)に示すように、第2の切削工具T2は、すくい面SPが、直線状の第4の縁部E4と、第4の縁部E4に対して交差する方向に延在する直線状の第5の縁部E5と、第4の縁部E4と第5の縁部E5とをそれぞれ連結する直線状の第6の縁部E6とにより輪郭付けられている。第4の縁部E4と第5の縁部E5との交差角はγ2(<γ1)である。ここで、第4の縁部E4と第6の縁部E6との交差角θ4は、一例として140度であり、第5の縁部E5と第6の縁部E6との交差角θ5は、一例として110度である。つまり、第1の縁部E1と第2の縁部E2との交差角は、第4の縁部E4と第5の縁部E5との交差角より大きくなっている。尚、第2の切削工具T2は、単結晶ダイヤモンド製であると好ましい。
図1の3軸超精密加工機を用いた金型の加工工程について説明する。図1において、回転部RTに取り付けた第1の切削工具T1を、金型の素材WKの側方(図で奥側)における切削開始点に位置させる。金型の素材WKの表面WPには、Ni−Pメッキが施されているものとする。まず、Y軸ステージYSの位置を調整し、回転機構RSにより回転部RTを回転させ、第1の切削工具T1をその周方向に回転させる。かかる状態から、X軸ステージXSをX方向に移動させると、金型の素材WKが、第1の切削工具T1の回転軌跡内に相対移動し、すくい面SPにより加工面(ここでは上面)WPを回転軌跡に沿った円弧状に切削することができる。切削工具Tの回転速度に対して、X軸ステージXSの移動速度が遅ければ、円弧状の溝を連続する形で、断面を図14(a)に示す直線状の溝GVを形成できる。X軸ステージXSが金型の素材WKの全長以上の距離にわたって移動(走査)することで、最初の溝加工が終了する。
その後、Y軸ステージYSにより第1の切削工具T1をY軸方向に上昇させ、金型の素材WKとの干渉を回避しつつ、X軸ステージXSを逆のX方向に移動させまた下降させて切削開始点に戻す。更にZ軸ステージZSにより、第1の切削工具T1の刃幅(図14(a)参照)以下の所定量だけワークWSを相対移動させた後、再び第1の切削工具T1を回転させながら、X軸ステージXSをX方向に移動させることで、隣接した平行な溝GVの加工を行える。このようにして、溝加工が終了するごとに切削開始点に切削工具Tを戻し、その都度Y軸ステージYSを微量移動させることで、図14(b)に示すごとき複数の溝構造を形成することができる。
かかる加工方法は、フライカット加工と呼ばれる方法であるが、第1の切削工具T1が回転走査しているために、周期的に金型の素材WKから離れることから、摩擦熱による切削工具T1の温度上昇を抑え、その損耗を抑制することができる。又、第1の切削工具T1が金型の素材WKから周期的に離れるので、切削加工により生じた切れ粉を自然に除去することが可能となる。しかしながら、第1の切削工具T1を回転させることなく、X方向に移動させるシェーパ加工を行っても良い。
次いで、第1の切削工具T1を回転部RTから取り外して、図14(b)に示すように、複数の溝GVを含む金型の素材WKの上面WPにサンドブラスト処理を行って、上面WP全体に粗面処理を施す。
その後、第2の切削工具T2を回転部RTから取り付けて、光学検出部OSより金型の素材WKの溝GVを観察しつつ(溝GVの位置を検出する検出工程)、すくい面SPの第6の縁部E6が、切削を開始する一つの溝GVの溝底に当接するようにZ軸ステージZSを微小移動させる。溝GVの形状をプローブ等で実際に測定した後、第2の切削工具T2を位置合わせしても良い。このとき、第2の切削工具T2の第4の縁部E4の溝底に対する傾き角は、第1の切削工具T1の第1の縁部E1で切削した溝斜面に対する傾き角よりも1度以上小さく、且つ第2の切削工具T2の第5の縁部E5の溝底に対する傾き角は、第1の切削工具T1の第2の縁部E2で切削した溝斜面に対する傾き角よりも1度以上小さくなっている。
かかる状態から、回転機構RSにより回転部RTを回転させ、第2の切削工具T2をその周方向に回転させながらX軸ステージXSをX方向に移動させることで、直線溝GVの溝底を切削加工することができる。X軸ステージXSが金型の素材WKの全長以上の距離にわたって移動することで、最初の溝加工が終了する。
その後、Y軸ステージYSにより第2の切削工具T2をY軸方向に上昇させ、金型の素材WKとの干渉を回避しつつ、X軸ステージXSを逆のX方向に移動させまた下降させて切削開始点に戻す。更にZ軸ステージZSにより、第2の切削工具T2の刃幅(図14(c)参照)以下の所定量だけワークWSを相対移動させた後、再び第2の切削工具T2を回転させながら、X軸ステージXSをX方向に移動させることで、隣接した溝GVの溝底加工を行える。このようにして、溝加工が終了するごとに切削開始点に切削工具Tを戻し、その都度Y軸ステージYSを微量移動させることで、図14(c)に示すごとき複数の溝構造を形成することができる。
このようにして形成した溝GVの断面を図14(d)に示す。溝GVは、第1の切削工具T1の第1の縁部E1により切削された平面状の第1の斜面S1と、第1の切削工具T1の第2の縁部E2により切削された平面状の第2の斜面S2と、第1の斜面S1と第2の斜面S2に挟まれた平面状の溝底BTとを有する。ここで、第1の斜面S1と第2の斜面S2とは、サンドブラスト加工により表面粗度が高くなっている。一方、溝底BTは、第2の切削工具T2の第6の縁部E6により鏡面化加工されている。
但し、第2の切削工具T2の第4の縁部E4により、溝GVの溝底BTに隣接した第1斜面の一部(SB1)が角度付けされつつ切削され、第5の縁部E5により、溝GVの溝底に隣接した第2斜面の一部(SB2)が角度付けされつつ切削され、それぞれ鏡面となっている。
上述のようにして製造された金型を用いた樹脂の成形工程について上記図4を参照して説明する。
不図示の金型温度調節機により、図4の金型121、122を成形に適する温度まで加熱する。これにより、両金型121、122においてキャビティを形成する金型部分の表面やその近傍の温度を成形に適する温度状態とすることができる。
次に、図4(a)に示すように、可動側金型121を固定側金型122側に向けて前進させて型閉じを開始させる。その後、可動側金型121と固定側金型122とが必要な圧力で締め付けられる型締めが行われる。
次に、図4(b)に示すように、不図示の射出装置を動作させて、型締めされた両金型121、122との間のキャビティ中に、光学用透明樹脂である溶融樹脂を、ゲート121aを介して必要な圧力で注入する射出を行わせる。
溶融樹脂をキャビティ内に導入した後は、キャビティ中の溶融樹脂が放熱によって徐々に冷却されるので、かかる冷却にともなって溶融樹脂が固化し成形が完了するのを待つ。
次に、図4(c)に示すように、可動側金型121を固定側金型122から離間させる型開きを行う。その後、成形品の突き出しが行われ、成形品である成形体は離型される。以上により、光学素子の成形が完了する。
本実施形態の製造方法により製造された金型を用いて樹脂の成形を行うことで、断面が台形状の複数の山部であって、その斜面が粗面とされ、ランド部が鏡面化された表面を有する平行平板状の光学素子1(図11)を転写成形することができる。このとき、図14(d)に示すように溝GVの溝底BTが鏡面化されているので、離型性を高めることができる。加えて、第1斜面の一部(SB1)と第2斜面の一部(SB2)も鏡面化されているので、溝底BTと第1斜面S1及び第2斜面S2の交差部に、固化した樹脂が引っ掛かって離型を阻害したり或いは離型時に欠損したりするという不具合を回避できる。
図15は、本実施形態の変形例を示す図である。第1の工程において、同一の溝内で第1の切削工具T1を、幅方向の位置を変えながら複数回走査することにより、1つの溝GVを形成することもできる。これにより、任意の幅の溝GVを形成することができる。
図16は、本実施形態の変形例を示す図である。例えば図13(c)に示すすくい面SPを、第6の縁部E6回りに紙面に対して傾けてゆくと、金型の素材に対する相対移動方向(図16で左右方向)に投影したときに、投影像における第6の縁部E6に対する第4の縁部E4、第5の縁部E5の傾き角が大きくなって、図13(b)に示す第1の切削工具T1のすくい面SPの形状に近くなる。これを利用して、単一の切削工具Tを用いて、回転部RTに対する取り付け角を変更することで、第1の切削工具T1の機能と、第2の切削工具T2の機能とを発揮できる。より具体的には、図16において、切削工具Tを金型の素材WKの加工面WPの法平面に対して角度αで取り付けて第1の工程を行い、粗面加工後に、切削工具Tを金型の素材WKの加工面WPの法平面に対して角度β(|α|>|β|を満たす)で取り付けて第3の工程を行うことで、同様に金型を製造できる。このとき、切削工具Tは、図16に示すようにすくい角が負となることが望ましい。
本実施形態にかかる金型により成形された光学素子の用途について説明すると、上記図11のように、かかる光学素子を導光板1として、面発光する照射面を備えた照明ユニットUに用いることができる。かかる照明ユニットUは上記図12のように照明スタンドSTに利用できる。照明ユニットUおよび照明スタンドSTは、上記図11,図12と同様の構成であるので、具体的な説明を省略する。
本実施形態によれば、図12において、照明スタンドSTを机上30の奥に配置して、照明ユニットUの射出面(第1主面11)を机上面に対して平行に配設しても、最大強度照明光は観察者40側に傾いているので、手元を十分明るく照明できる。
本発明は、明細書に記載の実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態・変形例を含むことは、本明細書に記載された実施形態や技術思想から本分野の当業者にとって明らかである。例えば、インプリント成形においても本発明は適用可能である。また、図13において第1の切削工具T1の第1の縁部E1、第2の縁部E2,第3の縁部E3,もしくは第2の切削工具T2の第4の縁部E4、第5の縁部E5は、円弧状であっても良い。
1 導光体、光学素子
2 発光素子
3 ケース
4 反射板
5 拡散板
11 第1主面
12 第2主面
13 入射面
15 光路偏向手段
21 基板
30 机上
31 台座部
32 支柱
40 観察者
BS ベース
BT 溝底
E1 第1の縁部
E2 第2の縁部
E3 第3の縁部
FP 平滑面転写部
GV 溝
HP 粗面転写部
OS 光学検出部
RS 回転機構
RT 回転部
S1 第1の斜面
S2 第2の斜面
SP すくい面
ST 照明スタンド
T 切削工具
TH 支持部
U 照明ユニット
WK 金型の素材
WP 加工面
XS X軸ステージ
YS Y軸ステージ
ZS Z軸ステージ
AX 切削点
E4 第4の縁部
E5 第5の縁部
E6 第6の縁部
T1 第1の切削工具
T2 第2の切削工具

Claims (23)

  1. 金型より成形された成形体であって、前記金型との離型方向に対して傾斜した1つもしくは複数の斜面を含む凸部を備え、前記凸部の前記斜面の一部の領域を粗面とし、前記粗面は算術平均粗さRa>0.2μmの面であり、前記粗面より前記凸部の頂点に近い側である前記頂点の近傍を前記粗面よりも面粗度が低い平滑面とすることを特徴とする成形体。
  2. 前記平滑面は、前記凸部の前記頂点から前記斜面に沿って5μm以上にわたって延在していることを特徴とする請求項1に記載の成形体。
  3. 前記金型との離型方向に対して、前記斜面の少なくとも1つは45度未満の傾き角で傾斜していることを特徴とする請求項1又は2に記載の成形体。
  4. 前記金型は複数の溝を有しており、前記斜面は、前記溝の側面により転写されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の成形体。
  5. 前記溝は、前記離型方向に対して直交する溝底を有し、前記側面のうち外側の領域を前記粗面を転写する粗面転写部とし、前記溝底及び前記側面の外側の領域と前記溝底との間に挟まれた前記側面の内側の領域を前記平滑面を転写する平滑面転写部とすることを特徴とする請求項4に記載の成形体。
  6. 前記溝は、前記離型方向に対して直交する溝底を有し、前記溝底と前記側面のうち外側の領域とを前記粗面を転写する粗面転写部とし、前記側面の外側の領域と前記溝底との間に挟まれた前記側面の内側の領域を前記平滑面を転写する平滑面転写部とすることを特徴とする請求項4に記載の成形体。
  7. 前記金型は複数の円錐面を有しており、前記斜面は、前記円錐面により転写されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の成形体。
  8. 前記成形体は、光学用透明樹脂より成形された光学部品であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の成形体。
  9. 前記光学部品は、入射光を前記粗面により拡散する機能を有する導光体であることを特徴とする請求項8に記載の成形体。
  10. 光学素子を成形する金型の製造方法であって、
    金型の素材を切削可能なすくい面が、第1の縁部と、前記第1の縁部に対して第1の角度で交差する方向に延在する第2の縁部と、前記第1の縁部と前記第2の縁部とをそれぞれ連結する第3の縁部とを含む第1の切削工具を用いて、金型の素材の表面に複数の溝を形成する第1工程と、
    前記複数の溝を含む前記金型の素材の表面に粗面加工を施す第2工程と、
    金型の素材を切削可能なすくい面が、第4の縁部と、前記第4の縁部に対して前記第1の角度より小さい第2の角度で交差する方向に延在する第5の縁部と、前記第4の縁部と前記第5の縁部とをそれぞれ連結する直線状の第6の縁部とを含む第2の切削工具を用いて、前記第3の縁部により形成された前記複数の溝の溝底及び当該溝底に隣接する斜面の前記溝底近傍を平面状に加工する第3工程と、を有することを特徴とする金型の製造方法。
  11. 前記第1の切削工具の前記第1の縁部は直線状であり、前記第1の縁部により切削される前記複数の溝の第1斜面は平面であり、前記第1の切削工具の前記第2の縁部は直線状であり、前記第2の縁部により切削される前記複数の溝の第2斜面は平面であり、前記第1の切削工具の前記第3の縁部は直線状であり、前記第3の縁部により切削される前記複数の溝の溝底は平面であることを特徴とする請求項10に記載の金型の製造方法。
  12. 前記第2の切削工具の前記第4の縁部により、前記複数の溝の前記溝底に隣接した第1斜面の一部を切削し、前記第2の切削工具の前記第5の縁部により、前記複数の溝の前記溝底に隣接した第2斜面の一部を切削することを特徴とする請求項11に記載の金型の製造方法。
  13. 前記金型の素材の切削加工時に、前記第2の切削工具の前記第4の縁部の前記溝底に対する傾き角は、前記第1の切削工具の前記第1の縁部の前記溝底に対する傾き角よりも1度以上小さく、且つ前記第2の切削工具の前記第5の縁部の前記溝底に対する傾き角は、前記第1の切削工具の前記第2の縁部の前記溝底に対する傾き角よりも1度以上小さいことを特徴とする請求項11又は12に記載の金型の製造方法。
  14. 前記第1の工程において、前記第1の切削工具と前記金型の素材とは直交する3軸方向に相対駆動されるようになっており、前記第3の工程において、前記第2の切削工具と前記金型の素材とは直交する3軸方向に相対駆動されるようになっていることを特徴とする請求項10〜13のいずれか1項に記載の金型の製造方法。
  15. 前記第1の工程と前記第3の工程のうち少なくとも一方における切削はフライカット方式であることを特徴とする請求項10〜14のいずれか1項に記載の金型の製造方法。
  16. 前記第1の工程と前記第3の工程のうち少なくとも一方における切削はシェーパ方式であることを特徴とする請求項10〜15のいずれか1項に記載の金型の製造方法。
  17. 前記金型の素材の切削加工時に、前記第1の切削工具の前記第1のすくい面を、前記金型の素材に対する相対移動方向に投影したときに、前記複数の溝の断面形状に一致することを特徴とする請求項10〜16のいずれか1項に記載の金型の製造方法。
  18. 前記第1の工程において、同一の溝内で前記第1の切削工具を複数回走査することにより、1つの溝を形成することを特徴とする請求項10〜17のいずれか1項に記載の金型の製造方法。
  19. 前記第3の工程の前に、前記第1の工程で形成した複数の溝の位置を検出する検出工程を有することを特徴とする請求項10〜18のいずれか1項に記載の金型の製造方法。
  20. 前記第2の切削工具は単結晶ダイヤモンド製であることを特徴とする請求項10〜19のいずれか1項に記載の金型の製造方法。
  21. 前記金型の素材における前記複数の溝を形成する表面には、メッキ層が形成されていることを特徴とする請求項10〜20のいずれか1項に記載の金型の製造方法。
  22. 離型方向に対して傾斜した1つもしくは複数の斜面を含む溝を備え、前記溝の前記斜面の一部の領域が、算術平均粗さRa>0.2μmの粗面であり、前記粗面より前記溝の溝底に近い側である前記溝底の近傍が、前記粗面よりも面粗度が低い平滑面であることを特徴とする金型。
  23. 金型により成形された光学素子であって、前記金型との離型方向に対して傾斜した1つもしくは複数の斜面を含む凸部を備え、前記凸部の前記斜面の一部の領域が、算術平均粗さRa>0.2μmの粗面であり、前記粗面より前記凸部の頂点に近い側である前記頂点の近傍が、前記粗面よりも面粗度が低い平滑面であることを特徴とする光学素子。
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