JP2010108866A - 面発光装置 - Google Patents

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裕司 黒川
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義明 川嶋
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Abstract

【課題】導光棒の端部に発生する暗部を効率良くなくすことを可能とした面発光装置を提供することを目的とする。
【解決手段】端面(16、17)及び発光面(12)を有する導光棒(11)を複数有する積層体(10)と、導光棒の端面から光を入射するLED素子(31)と、導光棒の端面から入射された光を導光棒の発光面から出光させるための光偏向手段(R)と、光散乱面を有し且つ導光棒の端面に設けられた溝部(60)を有することを特徴とする面発光装置(1)。
【選択図】図8

Description

本発明は、面発光装置に関し、特に複数の導光棒から構成される面発光装置に関する。
導光板の端面に複数の切り欠きを設け、LED素子からの光を端面から導光板に入射することによって、導光板に入射する光を均一且つ高輝度に導光板から放出させるようにした面発光装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、端面及び発光面を有する複数の導光棒から構成される積層体を有し、導光棒の端面から光を入射して、発光面から光を出光させる面発光装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−118416号公報 特開2007−227074号公報
しかしながら、導光棒の端面からLED素子によって光を入射させる場合に、光が入射する部分の端面近傍の端部に暗部が形成されてしまい、発光面の根元が暗く見えてしまうという問題があった。また、特許文献1に記載される導光板のように、光が入射される導光棒の端面に単なる複数の切り欠きを設けても、複数の切り欠きの表面が滑らかである事等から、切り欠き部から入射した光が両側に広がって、効率良く導光棒の端部の暗部をなくすことができないという問題があった。
そこで、本発明は、上記の問題点を解消することを可能とした面発光装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、導光棒の端部に発生する暗部を効率良くなくすことを可能とした面発光装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明に係る面発光装置は、端面及び発光面を有する導光棒を複数有する積層体と、導光棒の端面から光を入射するLED素子と、導光棒の端面から入射された光を導光棒の発光面から出光させるための光偏向手段と、光散乱面を有し且つ導光棒の端面に設けられた溝部を有することを特徴とする。
本願発明に係る面発光装置では、溝部は、導光棒の端部の暗部解消率が50%以上且つ前記導光棒の端部と中央部とのコントラスト比が12以下となるように形成されていることが好ましい。
また、本発明に係る面発光装置では、導光棒の端面における平坦部の比率は、30%以上、80%以下の範囲内にあることが好ましい。
さらに、本発明に係る面発光装置では、溝部の溝幅は、50μm以上、500μm以下の範囲内にあることが好ましい。
さらに、本発明に係る面発光装置では、溝部の深さは、20μm以上、680μm以下の範囲内にあることが好ましい。
さらに、本発明に係る面発光装置では、光散乱面の算術平均粗さは、0.2μm以上、24.0μm以下の範囲内にあることが好ましい。
本発明によれば、光が入射される導光棒の端面に光散乱面を有する溝部を設けたので、溝部の光散乱面において入射光が散乱するため、導光棒の端部における暗部を無くすことが可能となった。
また、本発明によれば、導光棒の端部の暗部を解消することができると共に、導光棒の中央部と端部のコントラスト比を所定の範囲内に維持することが可能となった。
以下、本発明に係る面発光装置を図面を参照しながら説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
図1は、本発明に係る面発光装置を壁掛けパネルとして構成した壁掛けパネル型面発光装置1の発光面側から見た正面図である。また、図2は、図1におけるAA´断面図である。本実施形態では、壁掛けパネル型面発光装置1を500×500mmに設定した。しかしながら、壁掛けパネル型面発光装置1のサイズはこれに限定されることなく、様々なサイズに形成することができる。
図1及び2に示すように、壁掛けパネル型面発光装置1は、複数の導光棒11を積層した導光体として機能する積層体10、枠体20、第1のLED光源部30、第2のLED光源部40等から構成されている。第1及び第2のLED光源部30及び40は、積層体10を図1における図中の上下から挟むように配置され、枠体20内に固定されている。また、積層体10の発光面側(図2において、図中上側)には、透光性を有する樹脂で形成された板状の保護プレート21が配置されている。また、積層体10の裏側(図2において、図中下側)には反射シート25が配置されている。
なお、保護プレート21は、透光性を有する樹脂によって形成されても良いし、面発光装置1は保護プレート21を有していなくても良い。また、反射シート25は、第1及び第2のLED光源部30及び40からの光を効率良く、発光面側に反射するのに役立つが、必ずしも面発光装置1に備えられている必要はない。さらに、面発光側からの光を制御するために、積層体10に拡散シートやプリズムシートを配置するようにしても良い。
また、図1及び図2の例では、積層体10の上下にLED光源部を配置したが、光量が十分な場合には、一方にのみLED光源部を配置することもできる。
図3は、第1のLED光源部30の概略を示した図である。
第1のLED光源部30は、複数のLED31、回路基板32、リフレクター部33及び電子部品34等から構成される。回路基板32上には、複数のLED31が等間隔で配置され、各LEDはリフレクター部33で個々に覆われている。リフレクター部33の内部には、アルミ蒸着がなされており、LED31からの光を効率よく導光棒11へ伝達する機能を有している。なお、リフレクター部33の内部は鏡面仕上げがなされていたり、白色の塗料が塗布されたりしていても良い。
各LED31は、R色LED素子35、G色LED素子36及びB色LED素子37が一つにパッケージされたタイプのLEDであって、入力信号によって、各素子からの光の混色によって複数の色の発光を行うことができる。各LED31は、制御部38による制御タイミング及び指定色に従い、電源供給部39から供給される電流によって指定された色で発光する。なお、各LED31は、R色の単色LED、G色の単色LED、B色の単色LED又はW(ホワイト)色の単色LEDであっても良い。また、単色LEDを使用する場合には、複数のLEDを1つの後述する導光棒に対応するように配置することが、多彩な発光が可能となる点で好ましい。また、LEDとしては、上述のチップ型のほか、オーバル型や砲弾型の各種のLEDを使用することができる。
なお、第2のLED光源部40の構成も、前述した第1のLED光源部と同様であるので、ここではその説明を省略する。
図4は、導光棒11の一例を示す図である。
導光棒11は、縦(a)460mm、横(b)10mm、幅(又は高さ)(c)8mmのポリカーボネート樹脂(以下、PC樹脂と言う)で構成されている。なお、導光棒11は、PMMA樹脂、MS樹脂、PET等のポリエステル樹脂、PSt樹脂、COP樹脂、COC樹脂、PP樹脂やPE樹脂当のオレフィン樹脂、PVC樹脂、アイオノマー樹脂、ガラス等によって構成しても良い。
導光棒11は、発光面12、発光面12と対向する裏面13、発光面12と隣り合う側面14及び15、発光面12と略90度の傾きを有しLED光源部からの光を入射するための端面16及び17を有している。導光棒11の発光面12には、端面16及び/又は端面17から入射したLED光源部30及び/又はLED光源部40からの光を、発光面12側から出射するための光偏向手段が形成されている。また、光偏向手段については後述する。
導光棒11の裏面13、側面14及び15は、導光棒11内に進入した光が、これらの面において界面反射をして外部に出射しないように、平滑に磨き仕上げがなされている。なお、平滑に磨き仕上げを行う代わりに、導光棒11の裏面13、側面14及び15には、低屈折率層を設けたり、反射層を設けたりすることもできる。さらに、裏面13には、光を有効に発光面12に反射させるために、鏡面仕上げをしたり、高屈折率又は高反射率の塗料を塗布したり、発光面12と同じような光偏向手段を形成したりすることができる。
第1及び第2のLED光源部30及び40からの光が入射する導光棒11の端面16及び17には、複数の溝部が形成されている。また、溝部については後述する。
図5は、積層体10と第1のLED光源部30との関係を示す斜視図である。
導光体として機能する積層体10は、発光面12を面発光装置1の発光面側に向け、複数の導光棒11の側面14及び15を合わせるようにして、複数個(例えば、45本)重ねて構成されている。また、第1のLED光源部30のリフレクター部33の大きさは、ちょうど1本の導光棒の一方の端面16又は17の大きさと同じに構成されており、1本の導光棒11に対して、1つのリフレクター部33が対応している。即ち、1本の導光棒11に対して、1つのLED31が対応して配置されている。
また、各LED31の光の放射中心が、各導光棒11の長手方向と平行になるように各LED31が配置されていることが好ましく、各LED31の光の放射中心が、各導光棒11の長手方向の中心線と一致するように各LED31が配置されていることが更に好ましい。
なお、図示していないが、第2のLED光源部40の各リフレクター部43及び各LED41も、導光棒11の他の端面16又は17側に、第1のLED光源部30と同様に、配置されている。
以下、光偏向手段について説明する。
導光棒11の発光面12全体には、光偏向手段が形成されており、端面16又は17から進入した光が光偏向手段で散乱し、発光面12から出光する。ここでは、発光面12全体に、粗面化処理が施されており、粗面化によって微細な凹凸形状が発光面12上に形成されている。粗面化処理の一例として、導光棒11の発光面12上全体に、z方向に沿って、V字状の溝R(深さ3μm、幅20μm、ピッチ1mm)を均一に形成した。したがって、V字状の溝は、光偏向手段(R)として機能する。
また、V字状の溝のピッチを、導光棒11の端部と中央部とで異ならせるようにすることも可能である。V字状の溝のピッチが短い場所では、散乱が多く、出光が多い。したがって、導光棒11の端部(LED発光部に近い側)のピッチを大きく(例えば、50mm)し、導光棒の中央部(LED発光部から遠い側)のピッチを小さく(例えば、50μm)すれば、導光棒11の全体からほぼ均一な出光を行うように制御することも可能となる。
また、V字状の溝を設ける方向は、必ずしも、z方向に限らず、x方向、y方向、及び/又はw方向に沿って形成されていても良い(図4参照)。また、V字状の溝は連続するもののみならず、断続的に形成しても良い。例えば、V字状の溝の深さは、3〜6μmが好ましく、幅は20〜40μmが好ましく、ピッチは50μm〜5mmが好ましい。しかしながら、V字状の溝の深さ、幅及びピッチは、これらの値に限定されるものではなく、適宜他の最適な値を取ることが可能である。
光偏向手段(R)としては、上述したV字状の溝以外にも、U字状の溝、レーザによって刻印された又は印刷されたドット形状(ドット状の微小な凹凸)、逆四角錘状の凹部を配列したものであっても良い。また、光偏向手段(R)としては、溶剤、プラズマ又は電子照射等によるエッチング加工により得られるランダムな凹凸、逆V字状の凸部、又は逆U字状の凸部であっても良い。さらに、光偏向手段(R)は、例えば、図4に示す、x方向、y方向、z方向及び/又はw方向に沿って、発光面12全体に形成されていることが好ましい。
さらに、光偏向手段(R)は、導光棒11に添加された拡散材であっても良い。添加される拡散材としては、ガラス、シリカ、マイカ、合成マイカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、モンモリロナイト、カオリンクレー、ベントナイト、ヘクトライト等の無機粒子、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、アルミナ等の金属酸化物粒子、アクリルビーズ、スチレンビーズ、ベンゾグアナミン、シリコーン等の有機ポリマー粒子を用いることができる。例えば、中空複層体10をPC樹脂で形成した場合、PC樹脂100部に対して、拡散材として平均粒径2μmのシリコーンを0.05部添加した場合のヘーズ率は67.3%、同シリコーンを0.1部添加した場合のヘーズ率は83%、同シリコーンを0.5部添加した場合のヘーズ率は93%となる。なお、拡散材を添加した場合のヘーズ率は、10%以上99%以下であることが好ましい。10%未満であると光の散乱効果が十分ではなく、99%以上であると出光特性が悪化し、光量が極めて低くなってしまうからである。
ところで、発光面12の粗面化処理は、鋸による切削加工、自動切削器(例えば、NCルーター)による切断加工、ブラスト加工、研磨機材による面加工、エンボス成形加工等によって行うことができる。
鋸による切削加工では、樹脂のバルクから自動丸鋸切断機等によって導光棒を切り出す場合に、鋸刃による切削で粗面化された面をそのまま発光面12とすることができる。この場合、上面16及び下面17は、平滑に磨き仕上げと後述する溝部の形成を行うことが必要となる。樹脂のバルクを順次切削することにより導光棒11を形成した場合には、切削によって裏面13も粗面化されているが、裏面13が粗面のまま使用しても良いし、鏡面仕上げしても良い。
さらに、ブラスト加工では、高速噴射機で、導光棒11の表面に粒子を噴出して、ランダムな凹凸形状を形成して、発光面12とすることができる。
さらに、研磨機材として例えばヤスリを用い、表面を削り取るようにして導光棒11の表面の加工を行い、発光面12とすることができる。
さらに、導光棒11を押し出し成形によって製造する場合に、金型自体にランダムな凹凸形状を設けたり、成形後の冷却前に表面マット加工用のロール間を通過させたりすることによって、発光面12を形成することも可能である。
以下、溝部について説明する。
図6は、導光体の端部の発光状況を示す図である。
図6(a)は、端面16に溝部を形成せず、単に平滑面とした導光棒11´(後述するサンプルNo.1に対応)の発光状況の一例を示している。図6(b)は、端面16に溝部を形成した導光棒11(後述するサンプルNo.7に対応)の発光状況の一例を示している。
図6(a)及び図6(b)において、領域50は、暗部領域を示し、領域51は、明部領域を示している。図6(a)に示す端面16に溝部を形成していない導光棒11´では、図6(b)に示す端面16に溝部を形成している導光棒11と比較して、多くの暗部領域が発生し、発光面12の長手方向における均一な発光を阻害している。
なお、暗部領域50は、暗部解消率を用いて比較する。LED素子の直上の点Sを基準にして、暗部領域50の端を横切る線M1及びM2を引き、線M1及びM2が成す角度α(°)を求め、α/180×100を暗部解消率(%)とする。図6(a)に示す導光棒11´では、α1=74°であり、暗部解消率は41.1%である。これに対して、図6(b)に示す導光棒11では、α2=138°であり、暗部解消率は76.6%である。暗部解消率が50より小さくなると、暗部領域50が目立ち、ユーザに好ましくない印象を与えることが経験上知られている。したがって、第1の条件として、暗部解消率が50%以上になるように、溝部60が、導光棒11の端面16に形成されることが必要である。
図7は、コントラスト比の測定方法を説明するための図である。
図7に示すように、暗室(室温23°、湿度50%RH)の中で、導光棒11を1本だけ点灯させ、距離q(2m)離れた位置から、測定器90(TOPCON社製BM−7視野角0.2度)を利用して、導光棒11の発光面12の中央部の点t1及び端部の点t2の輝度(cd/m2)を測定した。導光棒11の長手方向の長さaが460mmの場合、点t1の導光棒11の端面からの長さdは230mmとし、点t2の導光棒11の端面からの長さeは20mmとした。また、導光棒のコントラスト比を(端部の点t2の輝度)/(中央部の点t1の輝度)と設定した。
前述したコントラスト比が12より大きくなると、面発光装置1に利用される導光棒11の端部でのみ輝度が高く、中央部で輝度が低く、面発光装置1の全体の光量バランスが崩れるといった印象をユーザに与えることが経験上知られている。したがって、第2の条件として、コントラスト比が12以下となるように、溝部60が、導光棒11の端面16に形成されることが必要である。
本発明に係る面発光装置1では、導光棒11の端面16及び17側から光を入射し、発光面12から光を出光する。特に、端面16及び17に溝部60を多く設け、導光棒11の端部の暗部を解消しようとすると、入射した光の多くが導光棒11の端部で散乱し、導光棒11の中央部から出光しないという問題がある。そこで、導光棒11の端部における暗部を解消しながら、導光棒の中央部と端部とで光量に大きな差がでないようにする必要がある。即ち、暗部解消率が50%以上且つコントラスト比が12以下となるように、溝部60が、導光棒11の端面16に形成されることが必要である。そのような条件を満たすように、溝部を形成することによって、良好な面発光装置1を提供することが可能となる。
図8は、導光棒の端面の断面拡大図である。
V字状の溝部60は、導光棒11の端面16上に、発光面12に対して垂直に複数本、設けられている。なお、溝部は、必ずしも、発光面に対して垂直に形成する必要ななく、例えば、ある角度(斜め45度等)を持って形成されても良い。また、V字上の溝部60は、深さhを有し、また2つの光散乱面P1及びP2を有している。なお、図8は、端面16に形成された溝部60について説明しているが、端面17にも同様な溝部が形成される。
端面16上には、溝部60が形成されている部分と、それ以外の平坦部61が存在する。平坦部61の幅をn1、溝部60の幅をn2とし、端面16全体における平坦部の幅の合計をN1、端面16全体における溝部の幅の合計をN2とした場合、平坦部率(%)は、N1/(N1+N2)×100となる。平坦部率に応じて、端面に入射する光の散乱度合いが変化する。即ち、平坦部率に応じて、導光棒11の暗部解消率及びコントラスト比が変化する。
端面16及び17の溝部は、所定の形状を持つ切削加工用バイトを作製し、そのバイトで端面16及び17を切削することで加工した。
レーザー顕微鏡(キーエンス社製カラー3Dレザー顕微鏡VK−9500)を400倍に設定して試料表面を観察し、プロファイルを作成して溝部の溝幅及び溝深さの計測を行った。
光散乱面P1及びP2は所定の算術平均粗さ(Ra)を有する微小な凹凸を有し、これによって入射される光が散乱されて、暗部の発生を防止することが可能となる。算術平均粗さ(Ra)は、レーザ顕微鏡(キーエンス社製カラー3Dレーザ顕微鏡VK−9500)を400倍で利用し、JISB0601(2001)に基づいて求めた。
図9は、平坦部率を変化させた場合の暗部解消率及びコントラスト比の測定結果を示す図である。
サンプルNo.1〜サンプルNo.8は、同じ溝幅(220μm)及び同じ溝深さ(35μm)を有し、同じ光散乱面の算術平均粗さ(Ra=5.29μm)を有する溝部を形成し、平坦部率のみを変化させて作成したものである。図9は、作成したNo.1〜No.8のサンプルについて、前述した方法によって、平坦部率(%)、暗部解消率(%)及びコントラスト比を測定した結果である。
サンプルNo.1は、平坦部率=100%、即ち、溝部60を形成していないものであって、コントラスト比は12以下であるが、暗部解消率=41.1%と、導光棒11の端部に暗部が形成されてしまうという問題が生じる(図6(a)参照)。同様に、サンプルNo.2は、平坦部率=86.6%であって、溝部60を少しだけ形成した例であって、コントラスト比は12以下であるが、やはり暗部解消率=42.2%と、導光棒11の端部に暗部が形成されてしまうという問題が生じる。逆に、サンプルNo.8は、平坦部率=22.9%であって、溝部60を多く形成した例であって、その為暗部解消率=76.6%と暗部は十分に解消されているが、溝部60を多く形成しすぎたため、コントラスト比=13.23となり、導光棒の中央部の輝度が低下してしまうという問題がある。
これに対して、サンプルNo.3〜サンプルNo.7では、暗部解消率が50%以上且つコントラスト比が12以下であって、良好な面発光装置を構成することが可能となる。以上より、平坦部率が30%以上、80%以下の場合に、良好な面発光装置を提要することが可能となることが理解できる。即ち、平坦部率が80%より大きい場合には、導光棒の端面において光の散乱が十分になされないため暗部が十分に解消されず、平坦部率が30%より小さい場合には、導光棒の端面における光の散乱が多く発生し、導光棒の中央部に伝わっていく光が少なくなって、全体の光量バランスが崩れてしまう。
図10は、溝幅を変化させた場合の暗部解消率及びコントラスト比の測定結果を示す図である。
サンプルNo.9〜サンプルNo.13は、同じ溝深さ(35μm)を有し、同じ光散乱面の算術平均粗さ(Ra=5.29μm)を有する溝部を調整して形成し、同じ平坦部率(約70%)となるようにして、溝幅のみを変化させて作成したものである。図10は、作成したNo.9〜No.13のサンプルについて、前述した方法によって、平坦部率(%)、暗部解消率(%)及びコントラスト比を測定した結果である。なお、溝幅に応じて端面16及び17を加工するための切削加工用バイトを作製し、そのバイトを利用して端面を切削することにより様々な溝幅を有するサンプルを作成した。
図10に示すように、測定したサンプルNo.9〜No.13では、全て暗部解消率が50%以上且つコントラスト比が12以下であって、良好な面発光装置を構成することが可能となる。以上より、少なくとも、溝幅が50μm以上、500μm以下の場合に、良好な面発光装置を提要することが可能となることが理解できる。なお、溝幅が50μmより小さくなると、光を偏向する効果は得られるが、光を散乱する効果は低く、導光棒の端部の暗部を解消する効果は低い。また、溝幅が500μmより大きくなると、溝の存在がはっきりと視認できるようになり、逆に外観上の悪影響を与えてしまう。
図11は、溝深さを変化させた場合の暗部解消率及びコントラスト比の測定結果を示す図である。
サンプルNo.14〜サンプルNo.18は、同じ溝幅(220μm)を有し、同じ光散乱面の算術平均粗さ(Ra=5.29μm)を有する溝部を調整して形成し、同じ平坦部率(約70%)となるようにして、溝深さのみを変化させて作成したものである。図11は、作成したNo.14〜No.18のサンプルについて、前述した方法によって、平坦部率(%)、暗部解消率(%)及びコントラスト比を測定した結果である。なお、溝深さに応じて端面16及び17を加工用バイトを作製し、そのバイトを利用して端面を切削することにより、様々な溝深さを有するサンプルを作成した。
図11に示すように、測定したサンプルNo.14〜No.18では、全て暗部解消率が50%以上且つコントラスト比が12以下であって、良好な面発光装置を構成することが可能となる。以上より、少なくとも、溝深さが20μm以上、680μm以下の場合に、良好な面発光装置を提要することが可能となることが理解できる。なお、溝深さが20μmより小さくなると、光を偏光する効果は得られるが、光を散乱する効果は低く、導光棒の端部の暗部を解消する効果は低い。また、溝深さが680μmより大きくなると、溝の存在がはっきりと視認できるようになり、逆に視覚上の悪影響を与えてしまう。
図12は、光散乱面の粗さを変化させた場合の暗部解消率及びコントラスト比の測定結果を示す図である。
サンプルNo.19〜サンプルNo.23は、同じ溝幅(220μm)及び同じ溝深さ(35μm)を有する溝部を調整して形成し、同じ平坦部率(約70%)となるようにして、光散乱面の算術平均粗さのみを変化させて作成したものである。図12は、作成したNo.19〜No.23のサンプルについて、前述した方法によって、平坦部率(%)、暗部解消率(%)及びコントラスト比を測定した結果である。なお、前述した切削加工用バイトの切削条件(切削速度等)を変更することにより、様々な粗さを有するサンプルを作成した。
図12に示すように、測定したサンプルNo.19〜No.23では、全て暗部解消率が50%以上且つコントラスト比が12以下であって、良好な面発光装置を構成することが可能となる。以上より、少なくとも、光散乱面の算術平均粗さが0.2μm以上、24μm以下の場合に、良好な面発光装置を提要することが可能となることが理解できる。なお、光散乱面の算術平均粗さが0.2μmより小さくなると、光散乱面が実質上平滑面に近くなり、十分な光散乱を発生させることができなくなる。また、光散乱面の算術平均粗さが24μmより大きくなると、端面16で光を散乱しすぎて、中央輝度の低下を引き起こし、コントラスト比のバランスが崩れてしまう。
次に、図1に示す面発光装置における発光方法について説明する。
まず、第1のLED光源部30の各LED31から射出した光は、導光棒11の端面16及び/又は17の一方側から導光棒11内に進入する。端面16及び/又は17から入射した光は、端面16及び/又は17に設けられた溝部60の光散乱面P1及びP2で散乱されて、左右方向に広がる。また、導光棒11内に入射した光は、導光棒11の裏面13、側面14及び15で反射しながら反対側に配置されたLED41に向かって進んで行く(例えば、図2の光L1参照)。しかしながら、導光棒11の発光面12全体に光偏向手段(R1)を設けられているので、導光棒11内に入射した光は光偏向手段に入射して、散乱を起こす(例えば、図2の点P1参照)。散乱を起こした光の内の所定量は、発光面12側から外部に出光される。なお、散乱して再度導光棒11内に戻る光もあるが、導光棒11の裏面13、側面14及び15、反射シート25等によって反射され、何れは、再度反射面12で散乱して、面発光装置1の外部へ出光することとなる。
前述したように、導光棒11は、裏面13、側面14及び15を全て、平滑に磨き仕上げがなされているため、導光棒11に進入した光は、実質的に進入した導光棒11内のみを進むか又はその導光棒11の発光面12から出光し、隣り合う他の導光棒11へはほとんど拡散していかない構成となっている。
図13は、積層体の発色を説明するための図である。
図13は、複数の導光棒11から構成される導光体として機能する積層体10を利用した場合を示している。前述したように、導光棒11は、裏面13、側面14及び15を全て、平滑に磨き仕上げがなされているため、導光棒11に進入した光は、実質的に進入した導光棒11内のみを進み、進入した導光棒11の発光面12からのみ出光し、隣り合う他の導光棒11へは拡散していかない。すなわち、制御部38により、ストライプ柄を積層体10上に表示することができる。
したがって、図13に示すように、各導光棒11に対応するLED31が、R光とB光を交互に射出する場合、導光棒11の発光面12も交互にR色とB色を発光することとなる。さらに、端面16及び/又は17に溝部(サンプルNo.7に相当)が形成されているため、暗部が良好に解消された上に、端部と中央部のコントラスト比が小さく、全体として良好な面発光装置として機能する。
図14は、積層体の他の発色を説明するための図である。
図14は、複数の他の導光棒71から構成される積層体70を利用した場合を示している。他の導光棒71では、導光棒11と異なり、発光面と隣り合う側面について、平滑な磨き仕上げを行っていない。即ち、導光棒71では、発光面と隣り合う側面も、発光面と同様に、粗面化処理がなされている。したがって、導光棒71に進入したR色及びB色は、導光棒71が隣り合う側面近傍(領域82)でのみ加法混色し、赤紫色となって、導光棒71の発光面側から出射する。また、導光棒71の発光面側の中央部分(領域80がR色、領域81がB色)では、R色及びB色の概ねストライプ柄が表現できる。
本発明に係る壁掛けパネル型面発光装置の発光面側から見た正面図である。 図1に示す壁掛けパネル型面発光装置の断面図である。 LED光源部の概略構成を示す図である。 導光棒の一例を示す図である。 積層体とLED光源部との関係を示す斜視図である。 導光体の端部の発光状況を示す図である。 コントラスト比の測定方法を説明するための図である。 導光棒の端面の断面拡大図である。 平坦部率を変化させた場合の暗部解消率及びコントラスト比の測定結果を示す図である。 溝幅を変化させた場合の暗部解消率及びコントラスト比の測定結果を示す図である。 溝深さを変化させた場合の暗部解消率及びコントラスト比の測定結果を示す図である。 光散乱面の粗さを変化させた場合の暗部解消率及びコントラスト比の測定結果を示す図である。 積層体の発色を説明するための図である。 積層体の他の発色を説明するための図である。
符号の説明
1 壁掛けパネル型面発光装置
10 積層体
11 導光棒
12 発光面
16、17 端面
20 枠体
30 第1のLED光源部
31、41 LED
33、43 カバー部
60 溝部
61 平滑部
R 光偏向手段

Claims (6)

  1. 面発光装置であって、
    端面及び発光面を有する導光棒を複数有する積層体と、
    前記導光棒の前記端面から光を入射するLED素子と、
    前記導光棒の前記端面から入射された光を前記導光棒の発光面から出光させるための光偏向手段と、
    光散乱面を有し、前記導光棒の前記端面に設けられた溝部と、
    を有することを特徴とする面発光装置。
  2. 前記溝部は、前記導光棒の端部の暗部解消率が50%以上且つ前記導光棒の端部と中央部とのコントラスト比が12以下となるように形成されている、請求項1に記載の面発光装置。
  3. 前記導光棒の前記端面における平坦部の比率が30%以上、80%以下の範囲内にある、請求項1又は2に記載の面発光装置。
  4. 前記溝部の溝幅は、50μm以上、500μm以下の範囲内にある、請求項1又は2に記載の面発光装置。
  5. 前記溝部の深さは、20μm以上、680μm以下の範囲内にある、請求項1又は2に記載の面発光装置。
  6. 前記光散乱面の算術平均粗さは、0.2μm以上、24.0μm以下の範囲内にある、請求項1又は2に記載の面発光装置。
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