JP6194621B2 - 熱交換器及び吸着式ヒートポンプ - Google Patents
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Description
したがって、凝縮した液を再び同一の熱交換器で蒸発させることは困難となる。また、蒸発器においても、貯留されている液の全量に対して、熱量を制御しながら必要量を蒸発気化させることは困難であり、例えばポンプで汲み上げて再度蒸発器に噴きかける等の操作が不可欠となる。
作動流体の蒸発及び凝縮を行なう伝熱面と、伝熱面に突出して設けられ、伝熱面の法線方向と交差する方向に開口する開口部を有し、伝熱面において凝縮し該伝熱面を移動する液状の作動流体を収容して一時的に保持する凹状の流体収容部を有する流体保持部材と、流体保持部に保持された作動流体との間で熱交換する熱交換流体が流通する流体流路と、を設け、作動流体が水であり、熱交換流体の温度が5℃以上90℃以下であり、流体保持部材は、開口部の内接円の直径又は開口部の内接楕円の短軸長さが2.48×10 −3 m以下であるとして構成されたものである。
このような事情に鑑み、本発明の第1の態様においては、伝熱面の法線方向と交差する方向に開口する開口部を有し、伝熱面において凝縮し該伝熱面を(例えば水平方向に対して重力方向側に)移動する液状の作動流体を前記開口部を通じて収容し一時的に保持する凹状の流体収容部(例えば伝熱面の法線方向と直交する方向が反重力方向である場合に該反重力方向に開口する開口部が設けられた凹形の流体収容部など)を有する流体保持部材を、伝熱面に配設することで、作動流体を凝縮させた際に体積力によって作動流体が伝熱面から脱離する現象、つまり伝熱面に作動流体が均一的に存在しない状態となる現象が抑制される。したがって、凝縮後の作動流体に有効に作用する伝熱面が拡大することになり、凝縮後に蒸発させる場合にも、伝熱面に均一的に作動流体が存在した状態が確保され、作動流体との間の熱交換効率が高められる。これにより、作動流体の凝縮と蒸発とを切り替える際の顕熱ロスが低減され、凝縮時又は蒸発時のいずれに関わらず、熱の有効利用が図られる。
また、凝縮後の液体の作動流体は、所定の凹形に形成された流体収容部に収容されることで、熱交換器の姿勢に関わらず、作動流体は安定的に保持されるので、熱交換効率が安定化し、顕熱ロスの低減効果が安定的に得られる。
したがって、第1の態様に係る熱交換器は、熱エネルギーの利用効率に優れている。
また、「体積力によって伝熱面の少なくとも一部から作動流体が脱離する現象」の概念には、重力によって伝熱面の少なくとも一部から作動流体が垂れ落ちる現象が含まれる。
流体保持部材は、伝熱面を流れる液体状態の作動流体を引き込んで保持するものであるため、作動流体が液化される伝熱面と接していることが、作動流体の保持性の点で好ましく、流体保持部材が両方の伝熱面間を橋渡すように接して設けられている場合がより効果的である。但し、液化された作動流体を引き込んで保持できればよいため、流体保持部材が必ずしも伝熱面に接していなくてもよく、その場合には、下記式(1)で定義される毛管長以下の位置に流体保持部材を配置することで熱交換効率を高めることができる。
式(1)において、κ−1は、毛管長(m)を表し、σは、前記凝縮した作動流体の表面張力係数(N/m)を表し、ρは、前記凝縮した作動流体の密度(kg/m3)を表し、gは重力加速度(m/s2)を表す。
また、開口部の内接円の直径又は内接楕円の短軸長さは、開口部が長尺形状である場合には、この長尺形状の幅方向長さに相当する(以下、同様である)。
さらに、開口部の内接円の直径又は内接楕円の短軸長さは、開口部が円形状である場合は円の直径を示し、開口部が楕円形状である場合は楕円の短軸長さを示す(以下、同様である)。
また、重力加速度gは9.8(m/s2)とする(以下、同様である)。
Lc1・σcosθ1 > ρaV1 ・・・式(2)
式(2)において、Lc1は、開口部の周長さ(m)を表し、σは、凝縮した作動流体の表面張力係数(N/m)を表し、θ1は、凝縮した作動流体の、流体収容部の壁面における接触角(°)を表し、ρは、凝縮した作動流体の密度(kg/m3)を表し、aは、凝縮した作動流体に働く加速度(m/s2)を表し、V1は、凹状の流体収容部に保持される作動流体の体積(m3)を表す。
σ、θ1、ρ、及びaが固定された条件下では、式(2)は、実質的にLc1とV1との関係、ひいては凹部の周長さと凹部の深さとの関係を示している。
aで表される加速度としては、重力加速度g、遠心加速度が挙げられ、重力加速度gが好ましい。
式(1)で定義される毛管長κ−1については、既述の通りである。
開口部の内接円の直径又は内接楕円の短軸長さが毛管長κ−1よりも小さくなり、流体保持部材に保持された作動流体(水)に働く毛管力が作動流体(水)に働く重力よりも大きくなるので、毛管現象をより効果的に利用することができ、凹状の流体保持部材での作動流体の保持性が向上する。
長軸長さ/短軸長さの比率が上記範囲であることで、この比率が3.0を超える場合に比べ、流体収容部における壁面(底面及び側壁面)と熱交換流体との間での熱伝達効率が向上するので、作動流体の蒸発及び凝縮がより効率良く行なわれる。例えば、作動流体を蒸発させる際には、作動流体を取り囲む凹状の流体収容部の壁面(底面及び側壁面)全体を通じてこの作動流体を効率良く加熱するので、作動流体をより効率良く蒸発させることができる。
流体収容部が、連続面を有する材料で形成されている場合、その材料の温度変化に伴なう温度変化分の熱量ロスが発生する。そのため、配設しようとする流体収容部の大きさよりも小サイズの棒材や板材を用い、これらを所定の間隔をもって配列することによって所望とする形状を作製すると、棒材等の間の隙間分に相当する材料に由来する熱量ロスを減じることができる。これにより、熱交換器としての熱エネルギーの利用効率をより高めることができる。
この場合、棒材等の配置間隔は、既述のように、液体状態の作動流体を保持できればよいため、下記式(1)で定義される毛管長κ−1以下の範囲で設けることが可能である。式(1)で定義される毛管長κ−1については、既述の通りである。
κ−1 = (σ/ρg)1/2 ・・・ 式(1)
既述の第1の態様に係る熱交換器と、作動流体の吸着及び脱着を行なう吸着材を含む吸着器と、を設け、熱交換器と吸着器との間で作動流体を授受する構成としたものである。
前記関係を満たしていることで、吸着器における吸着材から脱着した作動流体の全て(全質量)を、熱交換器における流体保持部材で保持することができる。これにより、熱交換器で作動流体を蒸発させる際の効率がより向上し、吸着式ヒートポンプにおける熱の利用効率がより向上する。
本発明によれば、熱の利用効率に優れた吸着式ヒートポンプが提供される。
本発明の熱交換器の第1実施形態を図1〜図4を参照して説明する。本実施形態は、複数の蒸発凝縮室と熱交換流体が流通する複数の流体流路とを交互に配置し、作動流体として水を用いて構成したものである。
直交流型の熱交換器の構成としては、例えば、特開2012−172902号公報や特開2012−163264公報に記載の熱交換型反応器の構成を参照することができる。
すなわち、流体保持部材24では、毛管力が伝熱面に対して平行な方向に働く。これは、伝熱面から壁内部方向に凹部を形成した態様のように、毛管力が伝熱面に垂直な方向に働く態様とは異なる。
熱交換流体F2としては、エタノール等のアルコール、水、油類、これらの混合物等、熱交換流体として通常用いられる流体(好ましくは液体)を用いることができる。熱交換流体F2としては、単一物質を用いてもよいし、2種以上の混合物を用いてもよい。
熱交換器10では、作動流体F1の凝縮を行なう際には、流体流路30に供給された熱交換流体F2の熱に基づき、伝熱面及び伝熱面の近傍に存在する気体状態の作動流体F1が冷却されて凝縮する。凝縮した作動流体F1は、流体保持部材24内に液体状態で保持される。
一方、作動流体F1の蒸発を行なう際には、流体流路30に供給された熱交換流体F2の熱に基づき、流体保持部材24内に保持されている液体状態の作動流体F1が加熱されて蒸発する。
これにより、本実施形態の熱交換器10では、作動流体F1を蒸発させる際の熱交換効率に優れており、凝縮から蒸発に切り替える際に生じやすい顕熱ロスを大幅に低減することができる。
なお、流体保持部材24の開口部の幅方向長さ(幅長)Wは、流体保持部材24の開口部の内接楕円の短軸長さに相当する。
式(1)において、κ−1は、毛管長(m)を表し、σは、凝縮した作動流体の表面張力係数(N/m)を表し、ρは、凝縮した作動流体の密度(kg/m3)を表し、gは重力加速度(m/s2)を表す。
例えば、熱交換流体F2の温度(熱交換器10の作動温度)が5℃以上90℃以下である場合であって、作動流体F1が水であるときは、流体保持部材24の開口部の幅方向長さWは、2.48×10−3m以下(より好ましくは0.01×10−3m以上2.48×10−3m以下)であることが好ましい(表1参照)。また、熱交換流体F2の温度が5℃以上80℃以下である場合であって、第2流体F2が水であるときは、幅方向長さWは、2.55×10−3m以下(より好ましくは0.01×10−3m以上2.55×10−3m以下)であることが好ましい(表1参照)。
また、熱交換流体F2の温度が5℃以上90℃以下である場合であって、作動流体F1がアンモニアであるときは、流体保持部材24の開口部の幅方向長さWは、0.96×10−3m以下(より好ましくは0.01×10−3m以上0.96×10−3m以下)であることが好ましい(表2参照)。また、熱交換流体F2の温度が5℃以上80℃以下である場合であって、第2流体F2がアンモニアであるときは、幅方向長さWは、1.26×10−3m以下(より好ましくは0.01×10−3m以上1.26×10−3m以下)であることが好ましい(表2参照)。
また、熱交換流体F2の温度が5℃以上90℃以下である場合であって、作動流体F1がメタノールであるときは、流体保持部材24の開口部の幅方向長さWは、1.47×10−3m以下(より好ましくは0.01×10−3m以上1.47×10−3m以下)であることが好ましい(表3参照)。また、熱交換流体F2の温度が5℃以上80℃以下である場合であって、第2流体F2がメタノールであるときは、幅方向長さWは、1.53×10−3m以下(より好ましくは0.01×10−3m以上1.53×10−3m以下)であることが好ましい(表3参照)。
また、熱交換流体F2の温度が5℃以上50℃以下である場合であって、作動流体F1がエタノールであるときは、流体保持部材24の開口部の幅方向長さWは、1.46×10−3m以下(より好ましくは0.01×10−3m以上1.46×10−3m以下)であることが好ましい(表4参照)。また、熱交換流体F2の温度が5℃以上80℃以下である場合であって、第2流体F2がエタノールであるときは、幅方向長さWは、1.53×10−3m以下(より好ましくは0.01×10−3m以上1.53×10−3m以下)であることが好ましい(表4参照)。
なお、ここでいう体積力としては、重力以外にも、慣性力(例えば遠心力)等の、伝熱面の少なくとも一部から作動流体F1を脱離させる方向の力も挙げられる。
Lc1・σcosθ1 > ρaV1 ・・・式(2)
式(2)において、Lc1は、前記凹部の周長さ(m)を表し、σは、凝縮した作動流体の表面張力係数(N/m)を表し、θ1は、凝縮した作動流体と前記凹部の壁面との接触角(°)を表し、ρは、凝縮した作動流体の密度(kg/m3)を表し、aは、凝縮した作動流体に働く加速度(m/s2)を表し、V1は、前記凹部に保持される作動流体の体積(m3)を表す。
ここでいう体積力が重力である場合、aで表される加速度は、重力加速度gである。
また、作動流体F1と、凹部の側壁の材質及び凹部の側壁の表面性状と、が特定されれば、θ1が特定される。
また、熱交換器10に慣性力が加わらない条件下では、aは重力加速度gと定まる。
以上の点を考慮すると、σ、θ1、ρ、及びaが特定された条件下では、式(2)は、実質的にはLc1とV1との関係、即ち流体保持部材24の周長さ(2×幅方向長さW+2×長手方向長さL)と流体保持部材24の深さDとの関係を示している。
開口部の形状としては、伝熱面に配列する際の配列密度(すなわち伝熱面の単位面積当たりの液保持量)や加工性等の観点から、矩形状が好ましい。
本発明の熱交換器の第2実施形態について図5を参照して説明する。本実施形態は、第1実施形態において伝熱面に配列した流体保持部材の配列形態を他の形態に変更した変形例を示すものである。なお、第1実施形態と同様の構成要素には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
本発明の熱交換器の第3実施形態について図6を参照して説明する。本実施形態は、第1実施形態において伝熱面に配列した流体保持部材の配列形態を他の形態に変更した変形例を示すものである。なお、第1実施形態と同様の構成要素には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
本発明の熱交換器の第4実施形態について図7を参照して説明する。本実施形態は、第1実施形態において伝熱面に配列した流体保持部材の形成態様を、棒材を配列した不連続面で形成した形態に変更した変形例を示すものである。なお、第1実施形態と同様の構成要素には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
また、棒状突起材を用いることで、流体保持部材は隙間のある形状に構成されるので、隙間分に相当する材料起因の顕熱ロスが抑制され、軽量化も図れる。
したがって、作製しようとする流体保持部材より小サイズの棒状材料等の突起材を用いて隙間をあけて所望形状に成形することは、熱エネルギーの利用効率をより高めるのに有効である。
式(1)において、κ−1は、毛管長(m)を表し、σは、凝縮した作動流体の表面張力係数(N/m)を表し、ρは、凝縮した作動流体の密度(kg/m3)を表し、gは重力加速度(m/s2)を表す。
式(1)の詳細については、第1実施形態において既述した通りである。
棒状等の突起材の形状には、特に制限はないが、少なくとも一部が、角柱形状、円柱形状、楕円柱形状、角錐形状、円錐形状、又は楕円錐状である形状が好適である。
本発明の熱交換器及びこれを備えた吸着式ヒートポンプの第1実施形態を図8を参照して説明する。本実施形態は、第1実施形態の熱交換器と、作動流体を吸脱着する吸着材を備えた吸着器と、で吸着式ヒートポンプ(以下、単に「ヒートポンプ」ともいう。)を構成し、熱交換器と吸着器との間の作動流体の授受により作動するようにしたものである。
このうち、活性炭、メソポーラスシリカ、ゼオライト、シリカゲルが好ましく、活性炭、ゼオライト、シリカゲルが更に好ましく、ゼオライト、シリカゲルが特に好ましい。
作動流体F1として水を用いる場合には、吸着材としては、ゼオライト、シリカゲルが特に好ましく、ゼオライトが最も好ましい。
吸着材122は、吸着材(及び必要に応じバインダー等のその他の成分)を含む吸着材層の形態となっていてもよい。
しかし、熱交換器10は流体保持部材24を備えており、姿勢に依らず、液体状態の作動流体F1を保持できるものである。したがって、吸着式ヒートポンプ100の姿勢は、上記例のほか、吸着器110を重力方向側に、熱交換器10を重力方向とは反対側に、それぞれ配置させた姿勢、作動流体F1の流通方向が重力方向に対し交差(例えば直交)する姿勢等、その他の姿勢であってもよい。
12・・・筐体
20・・・蒸発凝縮室
24,34・・・流体保持部材(凹形)
32・・・棒状突起材(ピン)
36・・・流体収容部
30,130・・・流体流路
100 吸着式ヒートポンプ
110 吸着器
120 吸着室
F1 作動流体
F2 熱交換流体
Claims (15)
- 作動流体の蒸発及び凝縮を行なう伝熱面と、
前記伝熱面に突出して設けられると共に、前記伝熱面の法線方向と交差する方向に開口する開口部を有し、前記伝熱面において凝縮し該伝熱面を移動する液状の前記作動流体を収容して一時的に保持する凹状の流体収容部を有する流体保持部材と、
前記流体保持部材に保持された作動流体との間で熱交換する熱交換流体が流通する流体流路と、
を備え、
前記作動流体が水であり、
前記熱交換流体の温度が5℃以上90℃以下であり、
前記流体保持部材は、前記開口部の内接円の直径又は前記開口部の内接楕円の短軸長さが2.48×10−3m以下であり、
前記流体保持部材は、棒材又は板材を、所定の間隔で前記伝熱面から突出する向きに前記伝熱面に配列することにより凹形に形成されている熱交換器。 - 前記流体保持部材は、前記流体収容部に毛管現象を利用して液状の前記作動流体を保持する請求項1に記載の熱交換器。
- 前記流体保持部材に保持される作動流体に働く毛管力が、該作動流体に働く体積力よりも大きい請求項1又は請求項2に記載の熱交換器。
- 前記流体保持部材の前記凹状の流体収容部は、開口部の内接円の直径又は内接楕円の短軸長さが、下記式(1)で定義される毛管長κ−1以下である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の熱交換器。
κ−1 = (σ/ρg)1/2 ・・・ 式(1)
〔式(1)において、κ−1は、毛管長(m)を表し、σは、凝縮した作動流体の表面張力係数(N/m)を表し、ρは、凝縮した作動流体の密度(kg/m3)を表し、gは重力加速度(m/s2)を表す。〕 - 前記流体保持部材の前記凹状の流体収容部は、下記式(2)で表される関係を満たす請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の熱交換器。
Lc1・σcosθ1 > ρaV1 ・・・式(2)
〔式(2)において、Lc1は、開口部の周長さ(m)を表し、σは、凝縮した作動流体の表面張力係数(N/m)を表し、θ1は、凝縮した作動流体の、流体収容部の壁面における接触角(°)を表し、ρは、凝縮した作動流体の密度(kg/m3)を表し、aは、凝縮した作動流体に働く加速度(m/s2)を表し、V1は、凹状の流体収容部に保持される作動流体の体積(m3)を表す。〕 - 前記流体保持部材の前記凹状の流体収容部は、開口部の内接円又は開口部の内接楕円における、短軸長さに対する長軸長さの比率(長軸長さ/短軸長さ)が、1.0以上3.0以下である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の熱交換器。
- 前記流体保持部材は、前記伝熱面に千鳥状に配列されている請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の熱交換器。
- 前記間隔が、下記式(1)で定義される毛管長κ−1以下である請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の熱交換器。
κ−1 = (σ/ρg)1/2 ・・・ 式(1)
〔式(1)において、κ−1は、毛管長(m)を表し、σは、凝縮した作動流体の表面張力係数(N/m)を表し、ρは、凝縮した作動流体の密度(kg/m3)を表し、gは重力加速度(m/s2)を表す。〕 - 前記流体保持部材における前記流体収容部は、前記伝熱面の法線方向と直交する方向に開口しており、前記流体保持部材は、前記流体収容部に伝熱面を重力方向に流下する液状の前記作動流体を収容する請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の熱交換器。
- 壁面の少なくとも一部が前記伝熱面である蒸発凝縮室を備えた請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の熱交換器。
- 前記蒸発凝縮室と、前記流体流路と、が交互に配置されている請求項10に記載の熱交換器。
- 壁面の少なくとも一部が前記伝熱面である前記蒸発凝縮室と、前記流体流路と、が交互に配置されており、
前記蒸発凝縮室は、蒸発凝縮室及び流体流路が交互に配置される方向において互いに対向する2つの伝熱面を有し、前記流体保持部材は、前記2つの伝熱面の少なくとも一方と接して形成された請求項11に記載の熱交換器。 - 前記流体保持部材は前記2つの伝熱面の一方に接して形成され、かつ、前記流体保持部材が接していない他方の伝熱面と前記流体保持部材との距離が下記式(1)で定義される毛管長κ−1以下である請求項12に記載の熱交換器。
κ−1 = (σ/ρg)1/2 ・・・ 式(1)
〔式(1)において、κ−1は、毛管長(m)を表し、σは、凝縮した作動流体の表面張力係数(N/m)を表し、ρは、凝縮した作動流体の密度(kg/m3)を表し、gは重力加速度(m/s2)を表す。〕 - 請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載の熱交換器と、
作動流体の吸着及び脱着を行なう吸着材を含む吸着器と、
を備え、前記熱交換器と前記吸着器との間で作動流体を授受する吸着式ヒートポンプ。 - 前記熱交換器の前記流体保持部材が保持できる最大量の液体の質量Aと、前記吸着器の前記吸着材が吸着できる最大量の作動流体を凝縮させたときの質量Bと、が質量A≧質量Bの関係を満たす請求項14に記載の吸着式ヒートポンプ。
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