JP6194038B2 - トラック・アンド・ホールド回路 - Google Patents
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Description
本発明は、トラック・アンド・ホールド回路に関する。
例えばアナログ信号をディジタル信号に変換するために、トラック・アンド・ホールド回路が使用される。トラック・アンド・ホールド回路により、入力信号の時間軸を離散化することができる。
トラック・アンド・ホールド回路は、サンプル・ホールド回路とも称される例えば非特許文献1に開示された周知な回路である。
X. Li, W.L.Kuo, Y.Lu, R.Krithivasan, J.D.Cressler, and A.J.Joseph, "A 5-bit, 18GS/sec SiGe HBT Track-and-Hold Amplifier," CSIC 2005.
T.Sakamoto, G.W.Lu, A.Chiba, and T.Kawanishi, " Digital Optical Phase Locked Loop for Real-Time Coherent Demodulation of Multilevel PSK/QAM," OFC, 2010.
近年、ダウンサンプリングと言ったナイキスト周波数以下でサンプリングする技術が注目されている(非特許文献2)。ダウンサンプリングのためのトラック・アンド・ホールド回路に関しては、ホールドした値をデータレートより長いサンプリング周期に渡って保持できることが要求される。
ホールドした値を保持可能な時間は、ホールド容量とリーク電流に依存する。例えば、ホールドした電圧値の変動をΔVとすると、ΔVとホールド容量Choldとリーク電流Ileakの関係は次式のようになる。
ΔV=Ileak×thold/Chold (1)
ここでtholdはホールド時間である。すなわち、リーク電流とホールド容量の間にはトレードオフの関係が存在する。一方、ホールド容量の増加は、通過信号の帯域劣化を起こすため、信号帯域との間でもトレードオフの関係が生じる。
ここでtholdはホールド時間である。すなわち、リーク電流とホールド容量の間にはトレードオフの関係が存在する。一方、ホールド容量の増加は、通過信号の帯域劣化を起こすため、信号帯域との間でもトレードオフの関係が生じる。
リーク電流は、主にホールド容量に接続される増幅回路の入力トランジスタに流れるベース電流である。入力トランジスタの電流増幅率をβ3、当該トランジスタのコレクタ電流をIc3とすると、リーク電流Ileak,convは次式で表せる。リーク電流Ileak,convは、従来のトラック・アンド・ホールド回路のリーク電流を意味する。
Ileak,conv=Ic3/β3 (2)
ダウンサンプリング用途においては、高速な信号を長周期のクロックでホールドするため、ホールド容量の容量値を大きくできない課題がある。したがって、必要な保持可能時間を確保するためには式(2)に示すリーク電流を減少させる必要がある。
ダウンサンプリング用途においては、高速な信号を長周期のクロックでホールドするため、ホールド容量の容量値を大きくできない課題がある。したがって、必要な保持可能時間を確保するためには式(2)に示すリーク電流を減少させる必要がある。
本発明は、この課題に鑑みてなされたものであり、リーク電流を減少させることで信号の帯域劣化を抑えながらホールド時間を延長できるトラック・アンド・ホールド回路を提供することを目的とする。
本発明のトラック・アンド・ホールド回路は、一端が一方の電源に接続されるホールド容量と、前記ホールド容量の他端と入力端子との間に接続されるスイッチと、前記ホールド容量と前記スイッチとの接続点にベース電極が接続される第1トランジスタと、前記一方の電源と前記第1トランジスタのコレクタ電極との間に接続されるコレクタ抵抗と、前記第1トランジスタのエミッタ電極にベース電極が、前記第1トランジスタのコレクタ電極にコレクタ電極が接続され、エミッタ電極が他方の電源に接続される第2トランジスタとを具備する。
本発明によれば、リーク電流を減少させることで信号の帯域劣化を抑えながらホールド時間を延長できるトラック・アンド・ホールド回路を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。複数の図面中同一のものに
は同じ参照符号を付し、説明は繰り返さない。
は同じ参照符号を付し、説明は繰り返さない。
〔第1実施形態〕
図1に、第1実施形態のトラック・アンド・ホールド回路1の構成例を示す。トラック・アンド・ホールド回路1は、単相増幅器10、ホールド容量11、スイッチ20、第1トランジスタ12、第2トランジスタ13、コレクタ抵抗14、を具備する。
図1に、第1実施形態のトラック・アンド・ホールド回路1の構成例を示す。トラック・アンド・ホールド回路1は、単相増幅器10、ホールド容量11、スイッチ20、第1トランジスタ12、第2トランジスタ13、コレクタ抵抗14、を具備する。
単相増幅器10は、入力端子Vinに入力される電圧をそのままスイッチ20に入力するバッファ回路である。単相増幅器10は、一定のトランスコンダクタンスを持ち、入力端子Vinに入力される電圧に比例した電流を出力する目的で挿入される。よって、その必要が無い場合、単相増幅器10は削除しても良い。
ホールド容量11は、一端が一方の電源に接続されるコンデンサである。この例の一方の電源は、正電源VCCである。なお、一方の電源は、正電源VCCである必要は無い。例えば正電源VCCから生成した定電圧でも良い。
スイッチ20は、ホールド容量11の他端と、入力端子Vinとの間に接続される。スイッチ20が導通すると、入力端子Vinの電圧でホールド容量11が充電される。ホールド容量11が入力端子Vinの電圧で充電されるモードは、以降、トラックモードと称する。また、スイッチ20が非導通でホールド容量11に充電された電圧を保持するモードは、以降、ホールドモードと称する。スイッチ20について詳しくは後述する。
第1トランジスタ12は、ホールド容量11とスイッチ20との接続点にベース電極を接続する。第1トランジスタのコレクタ電極と正電源VCCとの間には、コレクタ抵抗14が接続される。
第2トランジスタ13のベース電極は、第1トランジスタ12のエミッタ電極に接続され、第2トランジスタ13のコレクタ電極は、第1トランジスタ12のコレクタ電極に接続され、第2トランジスタ13のエミッタ電極は、負電源VEEに接続される。つまり、第1トランジスタ12と第2トランンジスタ13とは、ダーリントン接続を構成する。
第2トランジスタ13のコレクタ電極は、コレクタ抵抗14の正電源VCCと接続された一端とは異なる他端が接続され、その接続点が出力端子Voutである。
スイッチ20が導通するトラックモードの場合、ホールド容量11は入力端子Vinの電圧で充電される。また、スイッチ20が非導通のホールドモード場合、ホールド容量11に蓄えられた電荷は、第1トランジスタ12と第2トランジスタ13のリーク電流(ベース電流)として放電され、出力端子Voutにはホールド容量11の電圧が出力される。
本実施形態のトラック・アンド・ホールド回路1では、ホールド容量11に蓄えられた電荷が放電して生じるリーク電流を、削減することができる。第1トランジスタ12と第2トランジスタ13の電流増幅率をβ1とβ2とすると、リーク電流Ileak,propは、第2トランジスタ13のコレクタ電流Ic13を用いて次式で表せる。Ileak,propは、本実施形態におけるリーク電流を意味する。
Ileak,prop=Ic13/β2(β1+1) (3)
出力端子Voutを形成するコレクタ抵抗14と第2トランジスタ13の接続点に流れる電流を、従来のトラック・アンド・ホールド回路と同じであると仮定すると、従来のリーク電流Ileak,convと本実施形態のリーク電流Ileak,propとの関係は次式で表せる。
出力端子Voutを形成するコレクタ抵抗14と第2トランジスタ13の接続点に流れる電流を、従来のトラック・アンド・ホールド回路と同じであると仮定すると、従来のリーク電流Ileak,convと本実施形態のリーク電流Ileak,propとの関係は次式で表せる。
Ileak,prop=Ileak,conv/(β1+1) (4)
このように本実施形態のトラック・アンド・ホールド回路1によれば、ホールド容量11からのリーク電流を1/(β1+1)倍に削減することができる。したがって、ホールドモードにおけるホールド容量11の電圧変動を小さくすることができる。その結果、必要な保持可能時間を確保するのに必要なホールド容量11の容量値を削減でき、信号帯域の劣化を抑えることができる。
このように本実施形態のトラック・アンド・ホールド回路1によれば、ホールド容量11からのリーク電流を1/(β1+1)倍に削減することができる。したがって、ホールドモードにおけるホールド容量11の電圧変動を小さくすることができる。その結果、必要な保持可能時間を確保するのに必要なホールド容量11の容量値を削減でき、信号帯域の劣化を抑えることができる。
〔スイッチ〕
スイッチ20は、3個のトランジスタ21,22,23と、1個の抵抗70と、1個の定電流源24とで構成される。コレクタ電極が正電源VCCに接続されたトランジスタ23のベース電極に、単相増幅器10の出力端子と、トランシスタ21のコレクタ電極とが接続される。トランジスタ23のベース電極と正電源VCCとの間に抵抗70が接続される。トランジスタ23のエミッタ電極にはトランジスタ22のコレクタ電極が接続され、その接続点がスイッチ20の出力端となる。
スイッチ20は、3個のトランジスタ21,22,23と、1個の抵抗70と、1個の定電流源24とで構成される。コレクタ電極が正電源VCCに接続されたトランジスタ23のベース電極に、単相増幅器10の出力端子と、トランシスタ21のコレクタ電極とが接続される。トランジスタ23のベース電極と正電源VCCとの間に抵抗70が接続される。トランジスタ23のエミッタ電極にはトランジスタ22のコレクタ電極が接続され、その接続点がスイッチ20の出力端となる。
トランジスタ21とトランジスタ22のエミッタ電極同士が接続され、その接続点は、定電流源24を介して負電源VEEに接続される。そして、トランジスタ21のベース電極にはCLK_信号が接続され、トランジスタ22のベース電極にはCLK信号が接続される。
CLK_信号は、CLK信号を反転した信号である。CLK信号は、トラックモードの場合にCLK=High、ホールドモードの場合にCLK=Lowとなる。よって、トラックモードの場合のCLK_信号はCLK_=Low、ホールドモードの場合はCLK_=Highとなる。High、Lowは論理レベルで有り、Low<Highの関係さえ保たれていれば任意の電圧で良い。
トラックモードの場合、トランジスタ21がオフ(CLK_=Low)であり、トランジスタ23のベース電極には単相増幅器10からベース電流が供給される。また、この場合、トランジスタ22のベース電極の電圧はCLK=Highであるので、トランジスタ23と22にコレクタ電流が流れ、トランジスタ22のコレクタ電極(スイッチ20の出力端)の電圧は、ほぼ入力電圧Vinと等しい電圧になる。つまりトラックモードの場合のスイッチ20は導通(オン)する。
ホールドモードの場合、トランジスタ21がオン(CLK_=High)になり、トランジスタ23のベース電極の電圧は、抵抗70に流れる電流で電圧降下し、負電源VEEに近い電圧になる。したがって、トランジスタ23は、ベース電流が流れないのでオフである。また、トランジスタ23のエミッタ電極にコレクタ電極を接続するトランジスタ22のベース電極の電圧は、この場合、負電源VEEの電圧である。よって、トランジスタ22もオフである。このように、CLK_=Highの場合、スイッチ20は非導通(オフ)であり、入力端子Vinの電圧は、ホールド容量11に伝達されない。
以上説明したようにスイッチ20は、CLK信号でオン・オフ制御されるクロック制御スイッチである。なお、スイッチ20は、クロック制御スイッチである必要はない。単純なスイッチであっても良い。つまりスイッチ20は、入力端子とホールド容量との間に挿入された一回路一接点の単極単投(SPST)のスイッチでも良い。
なお、図1において、トランジスタ13のエミッタ電極は、負電源VEEに直接接続する構成を示したが、エミッタ電極と負電源VEEとの間にエミッタ抵抗を付加しても良い。この部分にエミッタ抵抗を付加した場合は、トランジスタ12,13の利得を、下げる方向で調整することができる。当該エミッタ抵抗の作用は、以降に示す他の実施形態においても同じである。
〔第2実施形態〕
図2に、第2実施形態のトラック・アンド・ホールド回路2の構成例を示す。トラック・アンド・ホールド回路2は、トラック・アンド・ホールド回路1(図1)を差動化したものである。
図2に、第2実施形態のトラック・アンド・ホールド回路2の構成例を示す。トラック・アンド・ホールド回路2は、トラック・アンド・ホールド回路1(図1)を差動化したものである。
トラック・アンド・ホールド回路2は、差動増幅器30、ホールド容量11、スイッチ20、第1トランジスタ12、第2トランジスタ13、コレクタ抵抗14、定電流源15、第3トランジスタ16、第2コレクタ抵抗17、第4トランジスタ18、第2ホールド容量19、第2スイッチ25、を具備する。
差動増幅器30は、差動入力である入力端子V+と入力端子V−にそれぞれ入力される電圧の差分を増幅した電圧を、スイッチ20と第2スイッチ25に入力するバッファ回路である。以降において、入力端子V+は第2入力端子V+と称する。差動増幅器30は、第2入力端子V+と入力端子V−を受け、電流出力に変換する。よって、その必要が無い場合は削除しても良い。
ホールド容量11、スイッチ20、第1トランジスタ12、第2トランジスタ13、コレクタ抵抗14、については、参照符号から明らかなようにトラック・アンド・ホールド回路1と同じ物である。コレクタ抵抗14と第2トランジスタ13のコレクタ電極との接続点は、出力端子V− outである。出力端子V− outは、差動出力である点で異なるが、出力端子Vout(図1)に対応する。
定電流源15は、他方の電源に一方の端子が接続される。この例の他方の電源は、負電源VEEである。定電流源15の他方の端子は、第2トランジスタ13のエミッタ電極に接続される。
第3トランジスタ16のエミッタ電極は、第2トランジスタのエミッタ電極に接続される。第3トランジスタ16のコレクタ電極と一方の電源(正電源VCC)との間には第2コレクタ抵抗17が接続される。第2コレクタ抵抗17と、第3トランジスタ16との接続点は、出力端子V+ outである。
第2トランジスタ13と第3トランジスタ16は、定電流源15によってテール電流が供給される差動対を構成する。出力端子V+ outと出力端子V− outとの間には、第2入力端子V+と入力端子V−に入力された電圧の差を増幅した電圧が出力される。
第4トランジスタ18のエミッタ電極は、第3トランジスタ16のベース電極に、第4トランジスタ18のコレクタ電極は、第3トランジスタ16のコレクタ電極に接続される。このように第4トランジスタ18と第3トランジスタ16とは、ダーリントン接続を構成する。
第4トランジスタ18のベース電極には、一方の電源(正電源VCC)との間に第2ホールド容量19が接続される。第4トランジスタ18のベース電極と第2入力端子V+との間に、第2スイッチ25が接続される。
第2スイッチ25は、3個のトランジスタ26,27,28と、1個の抵抗71と、1個の定電流源29とで構成され、スイッチ20と同じ構成のクロック制御スイッチである。第2スイッチ25は、スイッチ20と同様にトラックモードの場合に導通(オン)し、ホールドモードの場合に非導通(オフ)となる。
トラックモードの場合、第2ホールド容量19は、第2入力端子V+の電圧で充電される。ホールドモードの場合、トラックモードで充電された第2ホールド容量19の電荷は、第3トランジスタ16と第4トランジスタ18を流れるリーク電流となって放電する。
第3トランジスタ16と第4トランジスタ18は、第1トランジスタ12と第2トランジスタ13と同様にダーリントン接続を構成するので、ホールドモードの場合に流れるリーク電流を、式(4)に示すように削減することができる。
つまり、トラック・アンド・ホールド回路2は、ホールドモードにおけるホールド容量11と第2ホールド容量19の端子電圧の電圧変動を小さくすることができる。したがって、必要な保持可能時間を確保するのに必要なホールド容量11と第2ホールド容量19の容量値を削減でき、信号帯域の劣化を抑えることができる。
〔第3実施形態〕
図3に、第3実施形態のトラック・アンド・ホールド回路3の構成例を示す。トラック・アンド・ホールド回路3は、トラック・アンド・ホールド回路1(図1)にバイアス電流源31を付加したものである。
図3に、第3実施形態のトラック・アンド・ホールド回路3の構成例を示す。トラック・アンド・ホールド回路3は、トラック・アンド・ホールド回路1(図1)にバイアス電流源31を付加したものである。
バイアス電流源31は、第1トランジスタ12のエミッタ電極と他方の電源との間に接続され、スイッチ20が導通している間に動作するバイアス電流源である。この例の他方の電源は負電源VEEである。
バイアス電流源31は、例えばトランジスタ32とエミッタ抵抗33とで構成される。トランジスタ32のコレクタ電極は、第1トランジスタ12のエミッタ電極に接続され、トランジスタ32のベース電極にはCLK信号が入力され、トランジスタ32のエミッタ電極は、抵抗33を介して負電源VEEに接続される。
バイアス電流源31は、トラックモードの場合(CLK=High)に、第1トランジスタ12にバイアス電流を流す。このバイアス電流によって、トラックモードにおけるホールド容量11の端子電圧の追随性を向上させることができる。したがって、トラック・アンド・ホールド回路3は、第1実施形態の効果と相まって、信号帯域を広帯域化する効果を奏する。
なお、バイアス電流源31は、スイッチ20が導通している間に所定のバイアス電流を供給できるものであれば、どのように構成しても良い。
〔第4実施形態〕
図4に、第4実施形態のトラック・アンド・ホールド回路4の構成例を示す。トラック・アンド・ホールド回路4は、トラック・アンド・ホールド回路2(図2)に第1バイアス電流源31と第2バイアス電流源40を付加したものである。なお、第1バイアス電流源31は、上記のバイアス電流源31(図3)と同じ物である。
図4に、第4実施形態のトラック・アンド・ホールド回路4の構成例を示す。トラック・アンド・ホールド回路4は、トラック・アンド・ホールド回路2(図2)に第1バイアス電流源31と第2バイアス電流源40を付加したものである。なお、第1バイアス電流源31は、上記のバイアス電流源31(図3)と同じ物である。
第2バイアス電流源40は、第4トランジスタ18のエミッタ電極と負電源VEEとの間に接続され、スイッチ20及び第2スイッチ25が導通している間に動作するバイアス電流源である。第2バイアス電流源40は、第3実施形態のバイアス電流源31と同じものである。
つまり、トラック・アンド・ホールド回路4は、トラックモードにおけるホールド容量11と第2ホールド容量19の端子電圧の追随性を向上させるものである。その動作は、トラック・アンド・ホールド回路1と3の関係と同じである。トラック・アンド・ホールド回路4は、第2実施形態の効果と相まって、信号帯域を広帯域化する効果を奏する。
〔第5実施形態〕
図5に、第5実施形態のトラック・アンド・ホールド回路5の構成例を示す。トラック・アンド・ホールド回路5は、トラック・アンド・ホールド回路4の定電流源15を、スイッチ20が導通していない間(ホールドモード)に動作する定電流源15とし、更に、第1抵抗50と、第2抵抗51と、第3スイッチ52とを付加したものである。
図5に、第5実施形態のトラック・アンド・ホールド回路5の構成例を示す。トラック・アンド・ホールド回路5は、トラック・アンド・ホールド回路4の定電流源15を、スイッチ20が導通していない間(ホールドモード)に動作する定電流源15とし、更に、第1抵抗50と、第2抵抗51と、第3スイッチ52とを付加したものである。
第1抵抗50は、第1トランジスタ12のエミッタ電極に一端が接続される。第2抵抗51は、第4トランジスタ18のエミッタ電極に一端が接続される。第3スイッチ52は、第1抵抗50の他端と第2抵抗51の他端との間に接続され、スイッチ20が導通している間(トラックモード)に導通する。
定電流源15は、トランジスタ53と抵抗54とで構成される。トランジスタ53のコレクタ電極は、第2トランジスタ13と第3トランジスタ16のエミッタ電極に接続される。トランジスタ53のエミッタ電極は、抵抗54を介して負電源VEEに接続される。トランジスタ53のベース電極には、CLK_信号が入力される。
CLK_=Highの場合(ホールドモード)、第2トランジスタ13と第3トランジスタ16は、テール電流が供給され差動対として作用し、ホールド容量11及び第2ホールド容量19から流れるリーク電流を削減することができる。
トラックモードの場合、定電流源15は動作していないので、差動対を構成する第2トランジスタ13と第3トランジスタ16とは作用せず、第1トランジスタ12と第4トランジスタ18とが増幅段を構成する。一方、ホールドモードの場合は、ダーリントン接続された第1トランジスタ12と第2トランジスタ13、及び、第4トランジスタ18と第3トランジスタ16が作用する。
このように、トラックモードとホールドモードとで、ホールド容量11と第2ホールド容量19とにそれぞれ接続される増幅回路の構成が変化するので、2つのモード間で利得が変わってしまう。その結果、トラックモードからホールドモード、又は、その逆にモードが遷移した時の出力端子V− outとV+ outに出力される電圧が変動する。
この電圧変動は、第3スイッチ52と第1抵抗50と第2抵抗51とによって少なくすることができる。トラックモードにおいて増幅段を構成する第1トランジスタ12と第4トランジスタ18の利得は、トラックモードで導通する第3スイッチ52と第1抵抗50と第2抵抗51とで調整できる。なお、第3スイッチ52は、リレーもしくはMOSトランジスタ等で容易に構成することができる。
したがって、それらの値を適切に設定することで、モードが遷移した時の出力端子V− outとV+ outに出力される電圧の変動を抑制することができる。
図6に、トラック・アンド・ホールド回路5を変形したトラック・アンド・ホールド回路6の構成例を示す。トラック・アンド・ホールド回路6は、第2トランジスタ13のエミッタ電極と定電流源15との間に第3抵抗60を、第3トランジスタ13のエミッタ電極と定電流源15との間に第4抵抗61を、それぞれ挿入したものである。第3抵抗60と第4抵抗61の抵抗値を大きくすると、第3トランジスタ13と第4トランジスタ18の利得を下げることができる。
第3抵抗60と第4抵抗61を挿入することで、トラックモードとホールドモードの利得を調整できる要素を増やすことができ、設計の自由度を上げることができる。
以上説明したように本実施形態のトラック・アンド・ホールド回路によれば、ホールド容量のリーク電流を減少させることで信号の帯域劣化を抑えながらホールド時間を延長できるトラック・アンド・ホールド回路を提供することができる。
なお、ダーリントン接続は2段接続を例に説明したが、2段以上であっても良い。その場合、バイアス電流源は最終段をのぞく全てのダーリントン接続したトランジスタのエミッタ電極に接続すると動作速度を高速にすることができる。
また、ダーリントン接続の初段のトランジスタ入力と次段のトランジスタとの間に電位調整用のダイオードもしくはダイオード接続にしたトランジスタを挿入しても良い。また、差動対のテール電流の電流値は、外部の制御回路で変更出来るようにしても良い。また、差動対のテール電流源は、MOSトランジスタで構成しても良い。
また、本実施形態のトラック・アンド・ホールド回路は、NPNトランジスタを例に説明したが他の一般的な回路と同様に、極性の異なるPNPトランジスタで構成することも可能である。このように本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
1,2,3,4,5,6:トラック・アンド・ホールド回路
10:単相増幅器
11:ホールド容量
12:第1トランジスタ
13:第2トランジスタ
14:コレクタ抵抗
15,24,29:定電流源
16:第3トランジスタ
17:第2コレクタ抵抗
18:第4トランジスタ
19:第2ホールド容量
20:スイッチ
21〜23:トランジスタ
25:第2スイッチ
26〜28:トランジスタ
30:差動増幅器
31:バイアス電流源
40:第2バイアス電流源
50:第1抵抗
51:第2抵抗
52:第3スイッチ
60:第3抵抗
61:第4抵抗
10:単相増幅器
11:ホールド容量
12:第1トランジスタ
13:第2トランジスタ
14:コレクタ抵抗
15,24,29:定電流源
16:第3トランジスタ
17:第2コレクタ抵抗
18:第4トランジスタ
19:第2ホールド容量
20:スイッチ
21〜23:トランジスタ
25:第2スイッチ
26〜28:トランジスタ
30:差動増幅器
31:バイアス電流源
40:第2バイアス電流源
50:第1抵抗
51:第2抵抗
52:第3スイッチ
60:第3抵抗
61:第4抵抗
Claims (2)
- 一端が一方の電源に接続されるホールド容量と、
前記ホールド容量の他端と入力端子との間に接続されるスイッチと、
前記ホールド容量と前記スイッチとの接続点にベース電極が接続される第1トランジスタと、
前記一方の電源と前記第1トランジスタのコレクタ電極との間に接続されるコレクタ抵抗と、
他方の電源に一方の端子が接続される定電流源と、
前記第1トランジスタのエミッタ電極にベース電極が、前記第1トランジスタのコレクタ電極にコレクタ電極が接続され、エミッタ電極が前記定電流源の他方の端子に接続される第2トランジスタと
前記第2トランジスタのエミッタ電極に、エミッタ電極が接続される第3トランジスタと、
前記第3トランジスタのコレクタ電極と一方の電源との間に接続される第2コレクタ抵抗と、
前記第3トランジスタのベース電極にエミッタ電極が、前記第3トランジスタのコレクタ電極にコレクタ電極が接続される第4トランジスタと、
前記第4トランジスタのベース電極と一方の電源との間に接続される第2ホールド容量と、
前記第4トランジスタのベース電極と第2入力端子との間に接続される第2スイッチと、
前記第1トランジスタのエミッタ電極と他方の電源との間に接続され、前記スイッチが導通している間に動作する第1バイアス電流源と、
前記第4トランジスタのエミッタ電極と他方の電源との間に接続され、前記第2スイッチが導通している間に動作する第2バイアス電流源と、
を具備し、
前記定電流源は、前記スイッチが導通していない間に動作するものであり、
前記第1トランジスタのエミッタ電極に一端が接続される第1抵抗と、
前記第4トランジスタのエミッタ電極に一端が接続される第2抵抗と、
前記第1抵抗の他端と前記第2抵抗の他端との間に接続され、前記スイッチが導通している間に導通する第3スイッチと
を具備することを特徴とするトラック・アンド・ホールド回路。 - 請求項1に記載したトラック・アンド・ホールド回路において、
前記第2トランジスタのエミッタ電極と前記定電流源との間に接続される第3抵抗と、
前記第3トランジスタのエミッタ電極と前記定電流源との間に接続される第4抵抗と
を具備することを特徴とするトラック・アンド・ホールド回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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