JP6192796B1 - 漏洩検出装置 - Google Patents

漏洩検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6192796B1
JP6192796B1 JP2016237795A JP2016237795A JP6192796B1 JP 6192796 B1 JP6192796 B1 JP 6192796B1 JP 2016237795 A JP2016237795 A JP 2016237795A JP 2016237795 A JP2016237795 A JP 2016237795A JP 6192796 B1 JP6192796 B1 JP 6192796B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
deaeration
water
drain trap
sample solution
degassing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016237795A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018091816A (ja
Inventor
利明 青木
利明 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikkiso Co Ltd
Original Assignee
Nikkiso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikkiso Co Ltd filed Critical Nikkiso Co Ltd
Priority to JP2016237795A priority Critical patent/JP6192796B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6192796B1 publication Critical patent/JP6192796B1/ja
Publication of JP2018091816A publication Critical patent/JP2018091816A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Examining Or Testing Airtightness (AREA)

Abstract

【課題】復水系から採取された漏洩検出のための試料液に溶存する二酸化炭素を脱気する脱気装置において、脱気槽内部の真空度の変化を抑制しながらドレントラップに捕集された凝縮水を排出することで、脱気装置による二酸化炭素の脱気効率を安定させ、もって海水等の漏洩検出の精度をより一層向上させることができる漏洩検出装置を提供する。【解決手段】復水系から採取された試料液に溶存している二酸化炭素を脱気する脱気装置と、脱気された試料液の導電率を測定する導電率計とを備え、脱気装置が、中空糸膜で構成され、試料液を流通させる流通路と、流通路を収容する脱気槽と、脱気槽の内部を減圧するドライポンプと、脱気槽及びドライポンプの間の排気ラインに設けられ、凝縮水を捕集するドレントラップと、ドレントラップに設けられ、捕集した凝縮水を加熱する加熱装置とを有する、漏洩検出装置である。【選択図】図1

Description

本発明は、海水、河川水等を使用して水蒸気を冷却する復水器を有するプラントの循環水系に設けられ、循環水への海水等の漏洩を検出する漏洩検出装置に関する。
火力発電プラント等の発電プラントでは、ボイラで発生した蒸気をタービンのフィンに供給してタービンを回転させ、この回転動力により発電機を駆動させて発電を行う。タービンから排出された蒸気は復水器に送り込まれ、復水器の内部で冷却水との熱交換により冷却されて凝縮(復水)する。凝縮された循環水は、イオンや溶存ガス等が除去された後、復水ポンプ及び給水ポンプによりボイラに供給される。供給された循環水は、ボイラで加熱されて蒸気となり、再度タービンに供給される。発電プラントは、このような循環水系を有する。
復水器には、冷却水が導通する冷却管が設けられており、タービンから排出された蒸気は、冷却管の表面との接触により復水される。冷却水としては、例えば、海水、河川水および湖沼水等(本明細書において「海水等」とも記載する)が利用される。凝縮された循環水は、復水器の貯留槽に貯留された後、復水ポンプによって送出される。復水器における冷却管が損傷し、冷却水(海水等)が循環水系に漏洩すると、海水等に含まれるイオン及び溶存ガス等によって、ボイラやタービン等のプラント機器を腐食させる可能性がある。
従来のプラント循環水系では、循環水への海水等の漏洩を検出するため、循環水の一部を採取して、採取された試料液の導電率を導電率計により測定する漏洩検出装置を設けている。導電率計で測定された試料液の導電率がある閾値を超えると、海水等が循環水へ漏洩したと判断して、警報の表示等又は海水等が漏洩した復水器の停止等の処置が行われる。
しかしながら、海水等の漏洩以外の事象によって、漏洩が発生したとの誤検出を漏洩検出装置が行ってしまうおそれがある。例えば、発電プラントは、機器点検や電力需要等に応じてしばしば停止するが、発電プラントの停止に伴い、復水器が大気に開放されると、空気中の二酸化炭素(CO)が循環水中に溶解し、溶解したCOの一部は炭酸水素イオン(HCO )及び炭酸イオン(CO 2−)に電離する。すると、発電プラントの運転が再開されたときに、これらのCO由来の成分により、測定された試料液の導電率が上昇し、閾値に達してしまうおそれがある。また、補給水を復水器に供給する際にCOが溶け込むことにより、循環水の導電率が上昇する可能性がある。
海水等の漏洩の検出精度の向上を目的として、導電率計により測定する試料液の前処理を行う漏洩検出装置が提案されており、例えば、特許文献1及び特許文献2には、導電率計と脱気装置とを備える海水漏洩検出装置が記載されている。当該脱気装置は、ガス透過性膜を用いて形成された流通路、流通路を収容する脱気槽、及び、脱気槽の内部を減圧する真空ポンプを有しており、流通路に試料液を通過させると、COを含む試料液中の溶存ガスが流通路の外側に移動し、脱気槽の内部に放出され、真空ポンプにより排出される。
このような脱気装置において、溶存ガスとともに試料液に含まれる水が流通路の外側に移動して、水蒸気として脱気槽の内部に放出される。脱気槽の内部に放出された水蒸気は、脱気槽と真空ポンプとの間の排気ライン等において凝縮して凝縮水を形成する場合があるため、凝縮水を捕集する目的で排気ラインにドレントラップを設けることが考えられる。ドレントラップに捕集された凝縮水はいずれかの方法により排出されなければならない。ドレントラップを設けた真空系において、ドレントラップに捕集された凝縮水を系外に排出する手段としては、例えば、特許文献3及び特許文献4に記載の装置が知られている。
特開平6−11406号公報 特開平11−30564号公報 特開2011−112176号公報 特開2014−62567号公報
特許文献3に記載の真空ドレン排出装置では、ドレンを貯留するタンクと、該タンク内に圧縮空気を送る圧縮空気供給手段とを有し、前記タンク内に貯留されたドレンを圧縮空気によって排出している。特許文献4に記載の真空系内ドレン排出装置では、真空系統内のドレン水の滞留部、第一の逆止弁、分岐管、ドレン水を貯留するトラップ、第二の逆止弁をこの順番で連接されたドレン水流下系を備え、トラップ内のドレン水を真空ポンプの排気圧で排出させている。
しかしながら、特許文献3及び特許文献4に記載の装置はいずれも、ドレントラップを一旦真空系から隔離し、ドレントラップの内部を大気圧以上に加圧してドレン水を排出させた後、再びドレントラップを真空系と接続している。そのため、ドレントラップを真空系から隔離する際に、ドレン配管に留まるドレン水の蒸発、或いは真空にする容積の変化等の影響によって真空系の真空度が変化する可能性があり、また、ドレントラップを再び真空系に接続する際に、真空度を大きく低下させる可能性があると考えられる。試料液の前処理装置として脱気装置を備える漏洩検出装置においては、脱気槽の内部の真空度の変化は、COを含む試料液中の溶存ガスの脱気効率に影響を及ぼし、ひいては、循環水への海水等の漏洩検出の精度を左右し得る。
本発明の目的は、復水系から採取された試料液に溶存している二酸化炭素を脱気する脱気装置と、脱気された試料液の導電率を測定する導電率計とを備え、脱気装置が試料液を流通させる流通路、脱気槽、ドライポンプ、排気ラインに設けられたドレントラップとを有する漏洩検出装置において、脱気槽の内部における真空度の変化を抑制しながら、ドレントラップに捕集された凝縮水を排出することにより、脱気装置による二酸化炭素の脱気効率を安定させ、海水等の漏洩検出の精度をより一層向上させることができる漏洩検出装置を提供することにある。
本発明は、冷却水を導通する冷却管により水蒸気を液化して循環水にする復水器を有する発電プラントの復水系に設けられ、復水系から採取された試料液に溶存している二酸化炭素を脱気する脱気装置と、脱気された試料液の導電率を測定する導電率計とを備える、漏洩検出装置であって、脱気装置が、中空糸膜で構成され、試料液を流通させる流通路と、流通路を収容する脱気槽と、脱気槽の内部を減圧するドライポンプと、脱気槽及びドライポンプの間の排気ラインに設けられ、凝縮水を捕集するドレントラップと、ドレントラップに設けられ、捕集した凝縮水を加熱する加熱装置とを有する、漏洩検出装置である。
本発明では、脱気槽及びドライポンプの間の排気ラインに凝縮水を捕集するドレントラップを設け、ドレントラップに捕集した凝縮水を加熱する加熱装置を設けることにより、脱気装置に脱気槽の内部における真空度の変化を抑制しながら、ドレントラップに捕集された凝縮水を排出することができる。これにより、脱気装置による二酸化炭素の脱気効率を安定させ、漏洩検出装置を用いた海水等の漏洩検出の精度をより一層向上させることができる。
本発明の実施形態に係る漏洩検出装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る漏洩検出装置が備える脱気装置の一例を示す図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係る漏洩検出装置10の一例を示す概略構成図である。本実施形態に係る漏洩検出装置10は、発電プラントにおける復水系に設けられる。復水系は、復水器12と、復水ポンプ14と、復水器12及び復水ポンプ14を接続する配管16と、復水ポンプ14の出口に接続する配管18とを備える。
図1に示す復水器12は、給水発電タービンから排出された水蒸気が送り込まれる蒸気凝結器20と、蒸気凝結器20の内部に配置され、冷却水を導通して冷却により水蒸気を液化する冷却管22と、蒸気凝結器20により復水した循環水を貯留する貯留槽24とを備える。復水系に用いられる冷却水としては、例えば海水、河川水および湖沼水等が挙げられる。
漏洩検出装置10は、発電プラントの復水系に設けられ、復水系に含まれる循環水の一部が試料液として採取されて、試料液ライン26を通じて漏洩検出装置10へと送られる。図1に示す漏洩検出装置10では、試料液ライン26は貯留槽24に接続し、貯留槽24に貯留されている循環水が試料液として採取される。試料液を採取する位置は特に制限されず、図1に破線で示すように、復水ポンプ14の出口に接続する配管18に試料液ライン26を接続し、配管18を流れる循環水を試料液として採取してもよい。試料液は、貯留槽24と復水ポンプ14との間の配管16等から採取された循環水であってもよい。また、タービンから排出された蒸気を採取し、これを減圧及び冷却して試料液として用いてもよい。
本実施形態に係る漏洩検出装置10は、試料液に溶存している二酸化炭素(CO)を脱気する脱気装置30と、試料液の導電率を測定する導電率計28とを備える。本実施形態に係る漏洩検出装置10では、復水系で採取された試料液は、ポンプ(図示しない)等により、試料液ライン26および脱気装置30を経て、導電率計28へと送られる。
本実施形態に係る漏洩検出装置10は、導電率計28により試料液の導電率をモニタリングして、塩化物イオン又はナトリウムイオン等の海水等に含まれるイオンに基づく導電率の上昇を検知することにより、海水等の漏洩を検出する機能を有する。本実施形態に係る漏洩検出装置10に用いられる導電率計28としては、試料液の導電率を測定できるものである限り、公知の導電率測定装置がいずれも使用できる。
図2に、本実施形態に係る脱気装置30の一例を示す。本実施形態に係る脱気装置30は、中空糸膜で構成され、試料液を流通させる流通路32、流通路32を収容する脱気槽34、脱気槽34内部を減圧するドライポンプ36、脱気槽34及びドライポンプ36の間の排気ライン54に設けられ、凝縮水を捕集するドレントラップ50、並びに、ドレントラップ50に設けられ、捕集した凝縮水を加熱する加熱装置52を有する。なお、本明細書において、気体の挙動に関して「脱気槽内部」等と記載した場合、脱気槽の内部の空間のうち、流通路32が占める空間を除いた部分であることを意味する。
本実施形態に係る漏洩検出装置10は、導電率計28よりも上流側(復水系側)に設けた脱気装置30により、導電率計28を用いる塩化物イオンに基づく導電率測定に影響し得る、試料液中のCO、炭酸水素イオン(HCO )及び炭酸イオン(CO 2−)の濃度を低減することで、海水等の漏洩検出の精度を向上している。
流通路32は、中空糸膜によって構成されている。中空糸膜は、試料液中の溶存ガス成分を分離できるろ過膜で形成されており、両端に開口部を有している。中空糸膜の一方の開口端は、復水系から採取された試料液が脱気槽34を貫通して導入される導入管42と接続され、他方の開口端は、脱気された試料液を導電率計28に送出する排出管44と接続されている。
流通路32を構成する中空糸膜は、試料液中の溶存ガス成分を分離できるろ過膜で形成され、且つ、両端に開口部を有するものであれば、特に制限なく公知の中空糸膜を用いることができる。中空糸膜は、例えば、1000Å以下の細孔を有するろ過膜を用いて形成されたものでよい。中空糸膜を形成する材料としては、例えば、酢酸セルロース系樹脂、ポリスルホン−シリコーン系樹脂、ポリエーテル−イミド系樹脂、シリコーン−ポリカーボネート系樹脂等が挙げられるが、これらに限定されない。
脱気装置30の流通路32を通過させる試料液の流量は、脱気効率及び試料液の処理量の観点から適宜選択すればよく、例えば、50mL/分以上1L/分以下の範囲とすればよい。脱気装置30の流通路32を通過させる試料液の流量が多すぎると、流通路32を通過する際の試料液と中空糸膜との接触時間が短くなり、脱気装置30による脱気効率の向上効果が十分得られない。一方、脱気装置30の流通路32を通過させる試料液の流量が少なすぎると、導電率計28を用いた試料液の導電率測定に支障が出るおそれがある。
脱気槽34は、流通路32を収容し、ドライポンプ36に接続する排気口46を有する。脱気槽34内部は、脱気槽34に接続しているドライポンプ36によって減圧される。すると、中空糸膜の内外で圧力差が生じ、試料液中のCOを含む溶存ガスが、中空糸膜を通って中空糸膜の外側(減圧側)へと移動する。中空糸膜の外側へ移動した溶存ガスは、排気口46を通ってドライポンプ36へと向かう。これにより、試料液が流通路32を流通する間、試料液中に存在するCO、N、O等の溶存ガスが脱気される。また、試料液に含まれる水の一部も、中空糸膜を通って中空糸膜の外側(減圧側)へと移動し、水蒸気として脱気槽34内部に放出され、排気口46を通ってドライポンプ36へと向かう。
脱気槽34内部は、高い真空度を維持することが好ましく、例えば、脱気槽34内部の気圧は、15kPa以下が好ましく、11kPa以下がより好ましい。脱気槽34内部の真空度が低いと脱気効率が低下するためである。脱気槽34内部の気圧の下限は、特に制限されない。脱気槽34内部の気圧は、脱気槽34に公知の圧力計(図示しない)を設けることによって測定すればよい。
脱気槽34としては、ドライポンプ36による減圧に耐え得る耐圧容器等が用いられる。脱気槽34の内容量は、使用する流通路32のサイズ及び標的とする脱気性能等に基づいて適宜選択すればよく、例えば、0.5L以上5L以下とすればよい。
本実施形態に係る脱気装置30は、脱気槽34とドライポンプ36との間の排気ライン54に、流通路32から発生した水蒸気が排気ライン54で凝結してなる凝縮水を捕集するドレントラップ50を備える。ドレントラップ50を排気ライン54に設けることにより、ドライポンプ36の機器に凝縮水が付着し、ドライポンプ36におけるポンプ性能低下や機器の損傷を防止することができる。
図2に示すドレントラップ50では、脱気槽34と排気ライン54を介して接続する流入管56は、ドレントラップ50の頂部を貫通して下向きに開口し、ドライポンプ36と排気ライン54を介して接続する排気管58は、ドレントラップ50の底部を貫通して上向きに開口する。これにより、ドレントラップ50では、脱気槽34とドレントラップ50との間で凝縮した水を、排気管58の開口と同じレベルの量になるまで溜めることができる。本実施形態に係る脱気装置30に用いられるドレントラップ50においては、凝縮水の排気管58への流出を防止するため、水量が所定量を超えた場合にドライポンプ36を停止する保護機構を設けたものが用いられる。
本実施形態に係る脱気装置30では、図2に示すような排気ライン54においてドライポンプ36と直列して配置されるドレントラップ50に代えて、排気ライン54に凝縮水を捕集するための分岐ラインを設け、当該分岐ラインに凝縮水を捕集するトラップを設けてもよい。排気ライン54においてドライポンプ36と直列して配置されるドレントラップ50は、ドレントラップ50とドライポンプ36との間の距離を短くすることができるため、好ましい。
図2に示す脱気装置30では、ドレントラップ50に加熱装置52が設けられる。加熱装置52は、ドレントラップ50の内部において捕集された凝縮水と触れる位置に設けられ、凝縮水を再度水蒸気に変換するのに十分な熱を凝縮水に供給する。これにより、ドレントラップ50に捕集された凝縮水は、再度水蒸気に気化し、ドライポンプ36から水蒸気として排出される。本実施形態に係る脱気装置30では、ドレントラップ50に捕集された凝縮水を加熱する加熱装置52を設けることにより、脱気槽34内部の真空度の変化を抑制しながら、凝縮水を脱気装置30の真空系外に排出できる。そのため、脱気装置30のCOを含む試料液中の溶存ガスの脱気効率を安定化し、循環水への海水等の漏洩検出の精度をより一層向上させることができる。更に、ドレントラップ50に加熱装置52を設けることにより、ドレントラップ50に設けたドライポンプ36の保護機構を動作させず、脱気装置30の連続運転を図ることができる。
図2に示す凝縮水と触れる位置に設けた加熱装置52は、ヒータ等の公知の加熱手段であればよい。本実施形態に係る脱気装置30では、加熱装置52を常時作動させ、ドレントラップ50の内部が所定の温度に維持されるように制御しながら加熱を行ってもよい。また、加熱装置52は、所定時間ごとに間欠的に加熱を行ってもよく、或いは、ドレントラップ50に設けた水量計(図示しない)で検知された水量が所定値を超えたときに加熱を行ってもよい。加熱装置52による加熱は、脱気槽34内部及びドレントラップ50の真空度、流通路32から発生する水蒸気量等によって異なるが、ドレントラップ50の内部が当該真空度における水の沸点以上となることが好ましく、例えば、ドレントラップ50の内部の気圧が15kPaである場合では55℃以上となるように行うことが好ましい。流通路32からの水蒸気の発生量を安定させる点で、加熱装置52を常時作動させ、ドレントラップ50の内部を所定の温度範囲に維持することが好ましく、これにより、ドレントラップ50の内部に溜まる凝縮水を最小限に抑えることがより一層好ましい。本実施形態に係る脱気装置30では、図2に示す加熱装置52に代えて、ドレントラップ50を加熱するシリコンラバーヒータ、リボンヒータ又は加熱ジャケット等の加熱手段を使用してもよい。
加熱装置52によって凝縮水から気化した水蒸気は、ドレントラップ50を出て排気ライン54を通過し、ドライポンプ36に到達する。ここでの再凝縮を抑制するため、ドレントラップ50とドライポンプ36との間の排気ライン54を短くすることが好ましい。また、ドレントラップ50とドライポンプ36との間の排気ライン54にヒータ、加熱ジャケット等の加熱手段を設けて、排気ライン54を加熱することが好ましい。そのときの加熱温度は、例えば55℃以上である。
脱気槽34内部の気体は、ドライポンプ36が作動することにより排出され、脱気槽34内部が減圧される。本実施形態に係る脱気装置30に用いられるドライポンプ36は、大気圧において作動でき、高い真空度が得られ、且つ、作動液の混入が無いという利点を有する。ドライポンプ36としては、エアフラッシュ機構又はガスバラスト機構を有するものが水分の付着に対して耐性を有するため好ましい。
本実施形態に係る脱気装置30は、試料液を加熱する試料液加熱装置を、脱気槽34よりも上流側(復水系側)に設けていてもよい。COの水への溶解度は水温が高いほど低くなるため、脱気装置30による脱気の直前に試料液加熱装置により試料液を加熱することにより、試料液からのCOの脱気効率を向上させることができる。その一方、水温が高すぎると試料液の水からの水蒸気の生成量が増加する。上記の観点から、試料液加熱装置を用いる場合、脱気装置30に送出される試料液の温度が20℃以上40℃以下になるように加熱することが好ましい。
本実施形態に係る漏洩検出装置10は、陽イオン交換装置を備えることが好ましい。陽イオン交換装置は、試料液中のナトリウムイオン及びカルシウムイオン等の陽イオン(カチオン)を、水素イオンと交換することにより除去する。陽イオン交換装置を備える漏洩検出装置10では、海水等の漏洩検出に際して、導電率計28は塩化物イオン等の陰イオンを測定する。水素イオンはナトリウムイオンやカルシウムイオンと比較して極限モル伝導率が大きいため、陽イオン交換装置により陽イオンを水素イオンと交換することで、導電率計28での塩化物イオン等の検出感度、即ち、海水等の漏洩検出感度を増幅することができる。また、陽イオン交換樹脂を備える漏洩検出装置10は、試料液に注入されたアンモニアやヒドラジン等の防食用薬剤に由来する陽イオンを除去することで、これら防食用薬剤による誤検出を抑制することができる。
本実施形態に係る漏洩検出装置10では、陽イオン交換装置を脱気装置30よりも上流側(復水系側)に設けることが好ましい。循環水に溶解したCOの一部は、循環水中でHCO 及びCO 2−に電離して平衡状態になるところ、試料液を陽イオン交換装置に通過させてそのpHを低下させると、HCO 及びCO 2−の濃度が低下し、COの濃度が高い新たな平衡状態となる。続いて、陽イオン交換装置によりCOがより高濃度となった試料液を脱気装置30に通過させることで、試料液に溶解したCOをより効率的に除去することができる。
本実施形態に係る漏洩検出装置10に用いられる陽イオン交換装置は、試料液中の陽イオンを水素イオンと交換する機能を有する限り、特に限定されず、例えば、公知のカチオン交換樹脂、及び、カチオン交換膜を有する電気式カチオン交換装置等であればよい。
本実施形態に係る漏洩検出装置10は、導電率計28を用いた試料液の導電率の測定結果に基づいて海水等の漏洩の有無を判定する。本実施形態に係る漏洩検出装置10は、例えば、導電率計28から測定された導電率に基づく信号を受信して、予め設定された閾値と比較すること等により海水等の漏洩の有無を判定する、判定手段を有してもよい。判定手段は、例えば、プロセッサや電子回路等のハードウェア資源、コンピュータ等によって実現してもよく、必要に応じてメモリ等のデバイスを利用してもよい。海水等の漏洩の有無を判定する基準となる導電率の閾値は、発電プラントの構造及び機器等に応じて適宜定めればよく、例えば、0.06μs/cm〜1.0μs/cm程度とすればよい。
本実施形態に係る漏洩検出装置10は、試料液の導電率の測定結果に基づいて海水等の漏洩を検出した場合に、例えば、表示手段への表示又は管理者等への通知等によって、海水等の漏洩が検出された旨の報告を行うか、或いは、復水系を構成する機器を制御して、循環水への海水等の混入を抑制する措置を行う。このような検出報告及び機器の制御は、判定手段によって行われてもよいし、海水等の漏洩が検出されたことを示す信号を判定手段から受信した他の制御手段によって行われてもよい。
図2に示す脱気装置30を用いて、ドレントラップ50における凝縮水の捕集、および、加熱装置52によるドレントラップ50に捕集された凝縮水の脱気装置30の系外への排出を行った。
[参考例]
脱気装置30の流通路32に導入する試料液として、純水にCOを添加した溶液を用いた。脱気装置30の上流側に設けたヒータにより、脱気装置30に導入される試料液の液温を40℃に設定した。流通路32としては、日機装株式会社製の脱気膜を使用した。流通路32を流れる試料液の流量は250mL/分であった。脱気槽34の内容量は約1Lであった。ドレントラップ50には、ドレントラップ50の内部の水量を検知する水量計と、当該水量が300mLを超えたときにドライポンプ36の運転を停止する保護機構を設けた。
加熱装置52による加熱を行わずにドライポンプ36を作動させ、脱気槽34内部の気圧が3kPaとなる条件で脱気装置30の運転を行った。その結果、試験開始後からドレントラップ50の内部に水が溜まり始め、その水量が約100mL/時間の速度で増加した。この水量の増加速度は、脱気装置30を約3時間運転させるとドライポンプ36の保護機構が作動することになる速度であった。ドライポンプ36のドレントラップ50の内部に溜まった水は、試料液中の水分が流通路32の外側に移動して発生した水蒸気に由来する凝縮水であると考えられた。
[実施例1]
参考例と同様に脱気装置30の運転を行い、水量計が検知したドレントラップ50内部の水量が300mLを超えたときに、保護機構によりドライポンプ36の運転を停止させる代わりに、加熱装置52を作動させて、ドレントラップ50内部の温度を40℃に維持するように制御した。上記の通り加熱装置52を作動させたこと以外は、参考例と同じ条件で脱気装置30の運転を行った。加熱装置52による加熱を開始して以降、ドレントラップ50内部の水量は減少し、やがて水量計が検知する水量がゼロになった。加熱装置52による加熱を継続したところ、ドレントラップ50に設けた水量計が水の貯留を検知することはなかった。また、加熱装置52による加熱を行っている間、脱気槽34内部の気圧は3kPaを維持した。
実施例1から明らかな通り、本実施形態に係る漏洩検出装置10では、脱気槽34及びドライポンプ36の間の排気ライン54に凝縮水を捕集するドレントラップ50を設け、ドレントラップ50に捕集した凝縮水を加熱する加熱装置52を設けることにより、脱気装置30に脱気槽の内部における真空度の変化を抑制しながら、ドレントラップ50に捕集された凝縮水を排出することができる。これにより、脱気装置30による二酸化炭素の脱気効率を安定させ、漏洩検出装置10を用いた海水等の漏洩検出の精度をより一層向上させることができると考えられる。
10 漏洩検出装置、12 復水器、14 復水ポンプ、16,18 配管、20 蒸気凝結器、22 冷却管、24 貯留槽、26 試料液ライン、28 導電率計、30 脱気装置、32 流通路、34 脱気槽、36 ドライポンプ、42 導入管、44 排出管、46 排気口、50 ドレントラップ、52 加熱装置、54 排気ライン、56 流入管、58 排気管。

Claims (1)

  1. 冷却水を導通する冷却管により水蒸気を液化して循環水にする復水器を有する発電プラントの復水系に設けられ、
    前記復水系から採取された試料液に溶存している二酸化炭素を脱気する脱気装置と、脱気された試料液の導電率を測定する導電率計とを備える、漏洩検出装置であって、
    前記脱気装置が、中空糸膜で構成され、試料液を流通させる流通路と、前記流通路を収容する脱気槽と、前記脱気槽の内部を減圧するドライポンプと、前記脱気槽及び前記ドライポンプの間の排気ラインに設けられ、凝縮水を捕集するドレントラップと、前記ドレントラップに設けられ、捕集した凝縮水を加熱する加熱装置とを有する、漏洩検出装置。
JP2016237795A 2016-12-07 2016-12-07 漏洩検出装置 Active JP6192796B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016237795A JP6192796B1 (ja) 2016-12-07 2016-12-07 漏洩検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016237795A JP6192796B1 (ja) 2016-12-07 2016-12-07 漏洩検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6192796B1 true JP6192796B1 (ja) 2017-09-06
JP2018091816A JP2018091816A (ja) 2018-06-14

Family

ID=59798905

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016237795A Active JP6192796B1 (ja) 2016-12-07 2016-12-07 漏洩検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6192796B1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109974935A (zh) * 2019-04-11 2019-07-05 华能国际电力股份有限公司 一种基于光学原理的凝汽器泄漏快速诊断系统及方法
CN114383788A (zh) * 2022-01-18 2022-04-22 江苏华安科研仪器有限公司 一种致密页岩烃类深冷捕集器
WO2023201892A1 (zh) * 2022-04-21 2023-10-26 苏州西热节能环保技术有限公司 通过疏水管道监测负压系统泄漏空气的系统和方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0611406A (ja) * 1992-06-25 1994-01-21 Nikkiso Co Ltd 海水漏洩検出装置
JPH09222375A (ja) * 1996-02-17 1997-08-26 Japan Organo Co Ltd 海水リークの検出方法及びその装置
JPH10339793A (ja) * 1997-06-06 1998-12-22 Toshiba Corp 水質制御システムおよび水質制御方法
JPH1130564A (ja) * 1997-07-10 1999-02-02 Kansai Electric Power Co Inc:The 海水漏洩検出装置
US6633624B1 (en) * 1999-11-22 2003-10-14 Organo Corporation Condensate demineralization
JP2011112176A (ja) * 2009-11-27 2011-06-09 Shin Etsu Handotai Co Ltd 真空ドレン排出装置
JP2012161723A (ja) * 2011-02-04 2012-08-30 Shimadzu Corp 脱気装置
JP2014062567A (ja) * 2012-09-20 2014-04-10 Orion Mach Co Ltd 真空系内ドレン排出装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0611406A (ja) * 1992-06-25 1994-01-21 Nikkiso Co Ltd 海水漏洩検出装置
JPH09222375A (ja) * 1996-02-17 1997-08-26 Japan Organo Co Ltd 海水リークの検出方法及びその装置
JPH10339793A (ja) * 1997-06-06 1998-12-22 Toshiba Corp 水質制御システムおよび水質制御方法
JPH1130564A (ja) * 1997-07-10 1999-02-02 Kansai Electric Power Co Inc:The 海水漏洩検出装置
US6633624B1 (en) * 1999-11-22 2003-10-14 Organo Corporation Condensate demineralization
JP2011112176A (ja) * 2009-11-27 2011-06-09 Shin Etsu Handotai Co Ltd 真空ドレン排出装置
JP2012161723A (ja) * 2011-02-04 2012-08-30 Shimadzu Corp 脱気装置
JP2014062567A (ja) * 2012-09-20 2014-04-10 Orion Mach Co Ltd 真空系内ドレン排出装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109974935A (zh) * 2019-04-11 2019-07-05 华能国际电力股份有限公司 一种基于光学原理的凝汽器泄漏快速诊断系统及方法
CN109974935B (zh) * 2019-04-11 2023-09-19 华能国际电力股份有限公司 一种基于光学原理的凝汽器泄漏快速诊断系统及方法
CN114383788A (zh) * 2022-01-18 2022-04-22 江苏华安科研仪器有限公司 一种致密页岩烃类深冷捕集器
CN114383788B (zh) * 2022-01-18 2024-03-05 江苏华安科研仪器有限公司 一种致密页岩烃类深冷捕集器
WO2023201892A1 (zh) * 2022-04-21 2023-10-26 苏州西热节能环保技术有限公司 通过疏水管道监测负压系统泄漏空气的系统和方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018091816A (ja) 2018-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6192796B1 (ja) 漏洩検出装置
JP6258721B2 (ja) 冷却水リーク診断システム
JP3100767B2 (ja) 海水漏洩検出装置
JP6235687B1 (ja) 漏洩検出装置
JP2007255838A (ja) ボイラ装置
US6401465B1 (en) Absorption chiller leak detection and location and checking hydrogen removing cells
KR102476859B1 (ko) 배기열 회수 장치 및 그 제어 방법
JP4793645B2 (ja) ガスキャビテーション試験方法および装置
JP6817769B2 (ja) 発電プラントの運用方法およびその制御装置、ならびにそれを備えた発電プラント
JPH1130564A (ja) 海水漏洩検出装置
JP2020172671A (ja) 水素・酸素発生装置
JP3328550B2 (ja) 海水漏洩検出装置
JP6196849B2 (ja) 真空冷却装置
US4432250A (en) Hotwell sampling system
JP5969355B2 (ja) 核燃料冷却方法及び核燃料冷却装置
JP6021739B2 (ja) ボイラ給水系統システム
JP2007263384A (ja) ボイラ装置の運転方法及びボイラ装置
JP5922537B2 (ja) 給水加熱器及び給水加熱器の塩分洗浄方法並びに蒸気タービンユニット
JP2579616Y2 (ja) 連続分析装置
JP4417546B2 (ja) 検塩装置
RU168476U1 (ru) Устройство для контроля и регулирования качества пара в испарителях поверхностного типа
JP3992881B2 (ja) 火力プラント
JP2017020938A (ja) 監視装置、これを備える蒸気タービン設備、及び蒸気タービン設備の監視方法
JP4310241B2 (ja) 系統の薬品の回収方法及び回収装置
KR20180119373A (ko) 발전설비의 부식 방지 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170605

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20170605

TRDD Decision of grant or rejection written
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20170725

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170801

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170808

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6192796

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250