JP6186313B2 - 内燃機関およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は内燃機関に関し、特に、排気ポート構造が改善された内燃機関およびその製造方法に関する。
従来の自動二輪車において、例えば、4サイクル内燃機関に接続された排気装置の排気管の途中にサブチェンバを備えた構成のものがある(例えば、特許文献1参照)。このサブチェンバは、金属板等のボックスあるいはケース状に形成されて、その内部が空洞になっている。そして、このサブチャンバの空洞が排気管の適所に設けられた連通孔を介して繋がった構造である。
このように構成されたサブチェンバは、排気管容積を増大させることで、例えば内燃機関の低回転域における排気脈動を吸収したり、その反射波を利用して吸・排気効率を向上させている。
実開平4−52992号公報
しかしながら、前掲の内燃機関を有する自動二輪車の構造においては、サブチェンバを設けることで、サブチャンバの設置箇所周辺の部品と干渉する虞があるため、レイアウト上制約があった。また、従来においては、サブチャンバは、前掲のごとく金属板等を用いてケース状に形成されるので、その製作において部品点数が増えるだけでなく、金属板の折り曲げ加工などを必要とし製造工数が多くなってしまうという課題があった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、設置箇所周辺の部品と干渉の虞やレイアウト上の制約がなく、かつ部品点数も増大並びに製造工数が多くなることのないサブチャンバ機能を備える内燃機関を提供することにある。
また、レイアウト上の制約がなく製造工数が多くなることのないサブチャンバ機能を備える内燃機関の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、シリンダヘッドのシリンダ内の燃焼室からの排気を、排気管に接続する排気ポートを介して行う内燃機関において、前記排気ポートの排気流路の途中に排気流路壁面が凹んだ凹部が設けられ、
前記内燃機関は、複数の気筒を有しており、前記凹部が、気筒数に応じて複数形成され、
前記排気ポートが複数の内側排気ポートと該内側排気ポートの外側に配置する複数の外側排気ポートとを有して成り、該外側排気ポートが前記内側排気ポートに向って曲がるように構成されており、前記凹部が前記外側排気ポートの曲げられた部分の外側に配置されており、前記凹部は、前記排気ポートの内壁における曲箇所に設けられ
前記凹部(85)は、その内部空間が円柱形状に構成され、前記凹部(85)の直径(W)は前記凹部(85)の深さ(d1)より大きいことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の構成に加えて、複数の前記排気ポートと、複数の前記排気ポートが合流する合流部と、排気管と接続するエキゾーストマニホールド部が、前記シリンダヘッドに一体に形成されることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の構成に加えて、前記凹部は、複数の排気ポートが合流する合流部よりも排気流路の上流側に設けられることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の構成に加えて、前記凹部は複数設けられており、その形成位置が前記排気ポートを通り且つ前記シリンダヘッドの中心線を挟んで対称となる位置に配置されていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の構成に加えて、前記シリンダヘッドの前面には左右一対の点火プラグ用の孔が設けられており、前記内側排気ポートは、前記左右一対の点火プラグに挟まれるように配置したことを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の内燃機関を製造する内燃機関の製造方法において、
前記凹部を、前記シリンダヘッドの鋳造時に中子を用いて形成する工程を含むことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、燃焼室から排出された排気ガスは、排気ポートの凹部に流れ込むことにより、排気ガス流量および流速の低下を防ぐことができ、排出損失を低減させることができる。この結果、極めて簡易な構造で内燃機関のトルクを向上させることができ、しかも、排気ポート内に凹部を設ける構造であるので、内燃機関周辺部品のレイアウトに制約を加えることがない。凹部が外側排気ポートの曲げられた部分の外側、すなわち、シリンダヘッドの内側に曲げられて少スペース(曲がった空きスペース)になった部分に配置されることによって、スペースを有効に利用でき、凹部を設けた部分のサイズ増大を許容することができる。また、排気ポートの内壁における曲箇所に凹部が設けられることにより、排気ポートの容積を効果的に大きくでき排気に流れがより円滑となり、排出損失を効果的に防止される。
また、凹部が例えば四角柱のような角部分を有する形状に比べて生産性がよい。特に、シリンダヘッドが鋳造にて製造される場合、鋳造時の砂の排出性がよく生産性に優れている。
請求項2の発明によれば、シリンダヘッド内で複数の排気ポートを合流させ、その下流のエキゾーストマニホールド部で排気管と接続させるので、排気管の本数を削減し、構造を単純化することができる。
請求項3の発明によれば、排気の流れを、排気流路の上流側で良くすることができ、排気ポート全体の流れを良くすることができる。また、凹部が設けられた箇所は、排気ポートを構成する壁部が適宜な凹凸構造となることで、合流部近傍の剛性を向上させることができる。
請求項の発明によれば、複数の気筒を備える内燃機関で、該気筒ごとに凹部を設ける構成においても、その配置位置が気筒に対して同じ条件の構成となり、気筒ごとの出力のばらつきの発生を抑えて均衡にでき、内燃機関出力を効果的に向上できる。
請求項の発明によれば、内側排気ポートの幅方向大きさを左右一対の点火プラグ用の孔よりも内側に形成するという規定を設けたので、内燃機関を幅方向にコンパクトにすることができる。
請求項の発明によれば、シリンダヘッドの鋳造時において、凹部を、中子によって簡単に形成できるので、サブチャンバ機能を備える内燃機関の生産性に優れている。
本発明に係る自動二輪車の一実施形態を説明する左側面図である。 図1に示すエアクリーナ及び収納ボックスの周辺の拡大左側面図である。 図1に示すシリンダ部の周辺の拡大左側面図である。 図3に示すシリンダ部の周辺の拡大正面図である。 図3に示すシリンダ部の周辺の拡大斜視図である。 図5に示すシリンダヘッドから点火プラグキャップを取り外した状態の拡大斜視図である。 シリンダヘッド(ヘッドカバを外した状態)の単品の平面図である。 図7の上半分を取外した状態のシリンダヘッドであって、シリンダヘッドの内部空間の下側を示す概略斜視図である。 図8に示すシリンダヘッドにおける排気ポートの内部空間を示す仮想空間を示した斜視図である。 排気行程における排気ポートの質量流量を示すグラフである。 排気行程における排気ポートの流速を示すグラフである。 排気行程における排気ポートの排気圧力を示すグラフである。
以下、本発明に係る内燃機関を備える自動二輪車の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとし、以下の説明において、前後、左右、上下は、操縦者から見た方向に従い、図面に車両の前方をFr、後方をRr、左側をL、右側をR、上方をU、下方をD、として示す。
図1に示すように、本実施形態の内燃機関30(以下、「エンジン」とも云う)を備えた自動二輪車10は、車体フレーム11を有し、この車体フレーム11は、合成樹脂製の車体カバー20で覆われている。
車体フレーム11は、前端に設けられるヘッドパイプ12と、ヘッドパイプ12の上部左右から後方斜め下方に向けて延出する左右一対のメインフレーム13と、メインフレーム13の後端から後方に向けて水平に延びた後、後方凸状に屈曲しつつ下方に延出する左右一対のセンターフレーム14と、ヘッドパイプ12の下部左右から後方斜め下方に向けて延出する左右一対のダウンフレーム15と、を備える。また、図示しないが、車体フレーム11は、センターフレーム14の後上部及び後端部からそれぞれ後方に延出して、互いの後部を連結する左右一対のシートステー及び左右一対のミドルフレームを更に備える。
ヘッドパイプ12には、左右一対のフロントフォーク21が左右に転舵自在に支持され、これらフロントフォーク21は下方に延びてその下端に前輪WFが軸支される。フロントフォーク21の上部にはステアリングハンドル22が連結される。センターフレーム14には、ピボットプレート23が設けられ、ピボットプレート23には、ピボットボルト23Aを介してリヤフォーク24の前端が回動自在に支持される。リヤフォーク24の後端には、後輪WRが軸支され、リヤフォーク24は不図示のリヤクッションを介して上下に揺動自在に支持される。
左右一対のシートステー上方には、運転者用シートと同乗者用シートとを一体にした乗員用シート25が設けられる。なお、図示は省略しているが、燃料タンクは、車体フレーム11の後部間(シートステー、ミドルフレーム間)に設けられている。
また、上下に間隔を空けて配置されるメインフレーム13とダウンフレーム15間には、互いを連結する第1及び第2補強フレーム16,17が設けられる。この第1補強フレーム16は、ダウンフレーム15の前端部から後方に延びてダウンフレーム15とメインフレーム13間を連結し、第2補強フレーム17は、第1補強フレーム16の後端近傍にてメインフレーム13から下方に延びてメインフレーム13とダウンフレーム15間を連結する。
メインフレーム13及びセンターフレーム14の水平部分14Aの下方、且つ、センターフレーム14の下方延出部分14Bの前方には、エンジン30が支持される。このエンジン30は、水冷式の並列2気筒エンジンであり、クランクケース31の前上部に前傾して配置されるシリンダ部32を有する。また、エンジン30は、クランクケース31の前上部が左右一対のメインフレーム13の後端部13Aに支持され、クランクケース31の後上部がセンターフレーム14の水平部分14A及び下方延出部分14B間に設けられる左右一対のエンジンハンガ14Cに支持され、シリンダ部32が左右一対のダウンフレーム15の後端部15Aに支持されている。
また、シリンダ部32は、クランクケース31の前上部に一体形成されるシリンダブロック32Aと、シリンダブロック32Aの上部に連結されるシリンダヘッド32Bと、シリンダヘッド32Bの上部を覆うシリンダヘッドカバー32Cと、を備える。また、クランクケース31の下端部にはオイルパン33が連結されている。また、シリンダヘッドカバー32Cの前方にはラジエータ41が配置されている。また、車両左側のセンターフレーム14の下端部にはサイドスタンド42が取り付けられている。
エンジン30から出力される回転駆動力は、クランクケース31の後部左側面に突設される出力軸43、出力軸43に取り付けられるドライブスプロケット44、後輪WRの左側に取り付けられるドリブンスプロケット45、及びドライブスプロケット44とドリブンスプロケット45との間に巻回されるドライブチェーン46を介して後輪WRに伝達される。
また、図2に示すように、シリンダヘッド32Bの背面に形成されるインテークマニホールド部34には、エンジン吸気系を構成するスロットルボディ51及びエアクリーナ装置52が順に接続されている。また、図1及び図3に示すように、シリンダヘッド32Bの前面に形成されるエキゾーストマニホールド部35には、エンジン排気系を構成する排気管53及びマフラー54が順に接続されている。
また、図2に示すように、エアクリーナ装置52の後方、且つ左右一対のセンターフレーム14の上方には、フルフェイス型のヘルメット26を収納可能な容量を有する収納ボックス55が配設されている。また、エアクリーナ装置52と収納ボックス55との間には、バッテリー56、ヒューズボックス57、及び傾斜センサ58が設けられている。
そして、図4〜図7に示すように、シリンダヘッド32Bの前面には、気筒数(本実施形態では2気筒)に応じて不図示の点火プラグを収容する筒状部60,60がエンジン30の車両搭載時の車両左右方向の中心線CL挟んで形成されている。
また、図4及び図5に示すように、各筒状部60,60には、筒状部60内で不図示の点火プラグに接続され、上部側面にハイテンションコード71が接続される点火プラグキャップ70がそれぞれ嵌合されている。
また、図4〜図7に示すように、筒状部60,60のシリンダヘッド32Bから突出する部分には、ハイテンションコード71を筒状部60の側方に向けた状態で収容する略U字状の切欠部61がそれぞれ形成されている。
また、点火プラグキャップ70は、図3に示すように、シリンダヘッドカバー32Cとシリンダヘッド32Bとの締結面36の下端よりも後方に配置されている。
また、図4〜図6に示すように、シリンダヘッド32Bの前面の左右一対の点火プラグキャップ70間に、排気管53を接続する排気ポート80を有するエキゾーストマニホールド部35が形成されている。
本実施形態においては、エンジン30は、周知のごとくシリンダヘッド32Bのシリンダ内の気筒(燃焼室)からの排気を、排気ポート80を介して行う。そして、本実施形態のもっとも大きな特徴は、図8に示すように、排気ポート80の排気流路の途中に排気流路壁面85aが凹んだ凹部85が設けられている構造である。また、本実施形態においては、凹部85は、例えば、適宜容積(直径W、深さd1)の円柱形状の空間(図9参照)として形成されている。
なお、凹部85の形成位置、形状、容積などは、排気ポート80の構造、容積さらにはエンジン排気量など種々の要素を考慮して設定することができる。
また、図8に示すように、シリンダヘッド32Bには、2個の点火プラグ用の孔である筒状部60、吸気ポート90の繋がった4個の吸気弁用孔91および排気ポート80に繋がった4個の排気弁用孔81が設けられている。
すなわち、本実施形態のエンジン30は2気筒の4サイクルエンジンとして構成され、各吸気・排気弁用孔91,81に装着された弁が、図7に示すように、吸気弁装着部91iおよび排気弁装着部81eとしてシリンダヘッド32Bの上部に突出され、図示しない吸気弁および排気弁が動弁機構によって適宜駆動されるように構成されている。
また、本実施形態のエンジン30においては、凹部85は、それぞれの気筒に対応して2個形成されている。したがって、各凹部85は気筒ごとに排気ガス流量・流速に影響を与えることができる。
また、本実施形態のエンジン30においては、凹部85は、複数の排気ポート80が合流する合流部83よりも排気流の上流側に設けられた構成となっている。また、凹部85が設けられた箇所は、排気ポート80を構成する壁部の外面が凸部86(図3〜図8参照)として外側に若干膨らむ構造で、壁面構造として凹凸が増えた構造となっている。
本実施形態のエンジン30においては、排気ポート80が2つの内側排気ポート80Bと該内側排気ポート80Bの外側に配置する2つの外側排気ポート80Aから構成されている。そして、外側排気ポート80Aは、その下流側が内側排気ポート80Bに向かって曲がるように構成されて合流部83を形成している。
このような排気ポート80の構成において、凹部85は外側排気ポート80Aの曲げられた部分の外側に配置されている。凹部85は、排気ポート80の排気流路壁面85aにおいて湾曲率が大きい箇所に設けられる。
本実施形態のエンジン30においては、前掲のごとく凹部85が2個設けられ、その形成位置が排気ポート80を通り且つシリンダヘッド32Bの中心線CLを挟んで対称となるように配置されている。
図7に示すようにシリンダヘッド32Bの上側部分が被せられた状態における排気ポート80の形状については、実際には見えないので、図9に排気ポート80の内部空間を仮想空間として立体的に示す。
図9では、排気流AFの排気流路の全体を示す排気流路80vが2つの内側排気ポート80Bに対応する内側排気流路80Bvと2つの外側排気ポート80Aに対応する外側排気流路80Av、各流路が合流する合流路83vを有していることが立体的に示してある。そして、外側排気流路80Avの外側に、筒状の空間として凹部85によって形成される凹部空間85vが形成されている。
なお、図9において、排気弁の弁棒が貫通して若干の広がり空間を形成するので、排気弁貫通部81vとして概略図示してある。
本実施形態のエンジン30の製造において、前掲のシリンダヘッド32Bは鋳造にて製造される。
この場合、凹部85の形成には、鋳造時において、円柱形状の中子を用いるだけでよく、これまでの製造工程とほとんど変わることなく製造することができる。
(実施例)
以下、実施例について図10〜図12を参照して説明する。
実施例として凹部85を設けた場合と、比較例として凹部を設けない場合との排気ガス流の流量(図10)、排気ガス流の流速(図11)、排気ガス流の排圧(図12)の各データを測定した。
なお、図10〜図12において、実施例のデータは実線、比較例のデータは点線にて示してある。
(実施例の条件)
(1)図8および図9の排気ポート80の構造を有したエンジン
(2)使用エンジン・・・・・排気量700cc程度の2気筒4サイクルエンジン
(3)排気ポート80の容積(凹部含まない)・・・・131cc(バルブ込み)
(4)凹部85の寸法(円柱形)・・・直径Wが18mm、深さd1が13mm
(5)凹部85の形成位置・・・・排気ポート開口部80cの略中心から距離d2が61.8mm(排気ポートの全長に対して略中間の位置)
(比較例の条件)
凹部85がないこと以外は上記実施例と同じ条件とした。
実施例のデータと比較例のデータとを比較すると、
排気ガス流量においては、凹部85が無い比較例に比べて、図10に示すグラフのh1、h2およびh3で示す部分のように、排ガス流量の低下が少なくなる改善が見られた。
また、排気流速については、図11に示すグラフのh4、h5およびh6で示す部分のように、改善が見られる。すなわち、凹部85を有することにより、排気行程後期における排気ガス流AFの流速の低下が軽減された。
さらに、排気圧については、図12に示すグラフのh7、h8およびh9で示す部分のように、排気行程後期における排圧を低減する効果を得られた。
以下、前掲のように構成された本実施形態のエンジン30の作用について説明する。
先ず、エンジン30の運転に伴い作動する動弁機構の作動により、吸気弁と排気弁とが適宜開閉させられる。
すなわち、吸気弁が吸気ポート90を開いたとき、混合気が吸気ポート90を通って燃焼室(気筒)に吸入されて、燃焼させられる。そして、この燃焼による熱エネルギーが動力変換されて出力され、自動二輪車10の後輪WRに伝えられる。
燃焼によって生じた排気ガス流AFは、図9に示す排気ポート開口部80c側から合流路83v側に向かって4つの排気流路が形成される。
燃焼室から排出された排気ガス流AFのうち外側排気流路80Avの排気ガス流AFは、排気ポート80の凹部85の凹部空間85vに流れ込む。これにより、排気ガス流量においては、図10のグラフのh1、h2およびh3で示す部分のように、改善が見られる。
すなわち、簡易チャンバー効果により単位時間当たりの流量に変化が生じて、排ガスの排出損失を低減させることができる。
また、排気流速については、図11のグラフのh4、h5およびh6で示す部分のように、改善が見られる。
すなわち、凹部85を有することにより、排気行程後期における排気ガス流AFの流速の低下を軽減し、排気損失を低減して、この結果、エンジンのトルク改善効果が得られる。
さらに、排気圧については、図12のグラフのh7、h8およびh9で示す部分のように、改善が見られる。
すなわち、凹部85を有することにより、簡易チャンバー効果を発揮することができ、気筒内のガス交換の排出損失を低減することができる。特に、排気行程後期における排圧を低減する効果を得られる。
また、凹部85が気筒ごとに設けられているということは、排気ガス流量の低減防止効果および流速の低下を防ぐ効果並びに排圧の低減効果を気筒ごとに発揮でき、エンジン出力を効果的に高めることができる。
排気ポート80の内壁面において、流路が大きく湾曲するところで、湾曲率の大きいところの外側に凹部85が設けられることにより、排気ポートの容積を効果的に大きくでき排気に流れがより円滑となり、排出損失を効果的に防止される。また、凹部85か形成されている配置位置条件が、気筒ごとに同条件であるので、各気筒の出力のばらつきの発生を抑えて均衡にでき、エンジン出力を効果的に向上されている。
凹部85が外側排気ポート80Aの曲げられた部分の外側、すなわち、シリンダヘッド32Bの内側に曲げられて少スペース(曲がった空きスペース)になった部分に配置されることにより、スペースを有効に利用でき、凹部85を設けた部分のサイズ増大を許容することができる。しかも、排気ポート内に凹部85を設ける構造であり、図3〜図8を見て判るように、凹部85が形成された部分の外観は若干の凸部86が形成されるだけで、エンジン周辺部品のレイアウトに制約を加えない。
さらに、凹部85が設けられた箇所は、排気ポート80を構成する壁部が適宜な凹凸構造となることで、合流部近傍の剛性が向上している。
また、凹部85が円筒形状となっていることで、例えば四角柱のような角部分を有する形状に比べると、シリンダヘッドが鋳造にて製造される場合、鋳造時の砂の排出性がよく生産性がよい。
以上、上記実施形態は自動二輪車について説明したが、本発明はこれに限るものではなく他の車両でもよい。また、上記実施形態における凹部85の形状、大きさ、数量、開口の向き、さらには形成位置等においては、エンジンの他の条件を考慮して適宜変更することができる。
10 自動二輪車
11 車体フレーム
30 内燃機関(エンジン)
32 シリンダ部
32A シリンダブロック
32B シリンダヘッド
32C シリンダヘッドカバー
35 エキゾーストマニホールド部
36 締結面
37 カムチェーン室
38 水ポンプ
53 排気管
60 筒状部
80 排気ポート
80A 外側排気ポート
80B 内側排気ポート
81 排気弁用孔
83 合流部
85 凹部
85a 排気流路壁面
90 吸気ポート
91 吸気弁用孔
CL 中心線
AF 排気ガス流

Claims (6)

  1. シリンダヘッド(32B)のシリンダ内の燃焼室からの排気を、排気管(53)に接続する排気ポート(80)を介して行う内燃機関(30)において、前記排気ポート(80)の排気流路の途中に排気流路壁面(85a)が凹んだ凹部(85)が設けられ、
    前記内燃機関(30)は、複数の気筒を有しており、前記凹部(85)が、気筒数に応じて複数形成され、
    前記排気ポート(80)が複数の内側排気ポート(80B)と該内側排気ポート(80B)の外側に配置する複数の外側排気ポート(80A)とを有して成り、該外側排気ポート(80A)が前記内側排気ポート(80B)に向って曲がるように構成されており、前記凹部(85)が前記外側排気ポート(80A)の曲げられた部分の外側に配置されており、
    前記凹部(85)は、前記排気ポート(80)の内壁における曲箇所に設けられ
    前記凹部(85)は、その内部空間が円柱形状に構成され、前記凹部(85)の直径(W)は前記凹部(85)の深さ(d1)より大きいことを特徴とする内燃機関(30)。
  2. 複数の前記排気ポート(80)と、複数の前記排気ポート(80)が合流する合流部(83)と、排気管(53)と接続するエキゾーストマニホールド部(35)が、前記シリンダヘッド(32B)に一体に形成されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関(30)。
  3. 前記凹部(85)は、複数の前記排気ポート(80)が合流する合流部(83)よりも排気流路の上流側に設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関(30)。
  4. 前記凹部(85)は複数設けられており、その形成位置が前記排気ポート(80)を通り且つ前記シリンダヘッド(32B)の中心線(CL)を挟んで対称となる位置に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関(30)。
  5. 前記シリンダヘッド(32B)の前面には左右一対の点火プラグ用の孔(60)が設けられており、前記内側排気ポート(80B)は、前記左右一対の点火プラグに挟まれるように配置したことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の内燃機関(30)。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の内燃機関(30)を製造する内燃機関(30)の製造方法において、前記凹部(85)を、前記シリンダヘッド(32B)の鋳造時に中子を用いて形成する工程を含むことを特徴とする内燃機関(30)の製造方法。
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