JP6182300B2 - 標的核酸の検出方法 - Google Patents
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Description
第2のプライマーは、標的核酸中の第2の塩基配列を識別する第2の識別配列を含んでいる。
(1)ハイブリダイゼーションの効率化(迅速化)
(2)ラベリングの効率化
(3)検出感度の高度化
(4)工程の簡略化(迅速化)−特に二重鎖を一本鎖とする変性工程の省略による
本明細書に開示される検出方法は、特定の水素結合数の範囲の検出用配列の検出用プローブと標的核酸又はその増幅断片とをハイブリダイズ可能に接触させるハイブリダイゼーション工程を備えている。
本明細書に開示される検出方法(以下、単に本検出方法という。)は、図2Aに示すように、固相体を準備する工程を備えることができる。こうした固相体は、検出方法の実施に先立って予め準備していてもよいし、商業的に入手してもよいし、検出方法の実施毎に調製してもよい。
図2Aに示すように、増幅工程は、第1のプライマーと第2のプライマーとを用いて実施する。核酸増幅工程における核酸増幅法は、PCRを始めとするDNAポリメラーゼ反応を用いてDNAを増幅して二重鎖DNA断片を取得する各種の公知の方法が挙げられる。
第1のプライマーは、標的核酸に予め関連付けられた検出用プローブに相補的なタグ配列と標的核酸中の第1の塩基配列を識別する第1の識別配列とを含んでいる。これらの塩基配列の長さ等は特に限定されず、標的核酸の標的配列の内容に応じて適宜決定される。
第1の識別配列は、核酸増幅により、標的核酸を増幅するための配列であり、標的核酸中の標的配列の一部を構成する第1の塩基配列と特異的にハイブリダイズできる。第1の識別配列は、第1の塩基配列と高い選択性でハイブリダイズ可能な程度に相補的に設定される。好ましくは完全に相補的(特異的)に設定される。
タグ配列は、タグ配列は、増幅断片が検出用プローブとハイブリダイゼーションを可能とするための配列であり、標的核酸を検出するものであるため、標的核酸毎に検出用プローブの検出用配列にハイブリダイズ可能に設定される。典型的には、検出用配列に相補的な塩基配列となっている。したがって、一つの標的核酸は、一つの検出用プローブに対応付けられることになる。タグ配列の水素結合数は、既に説明したように、好ましくは検出用プローブの検出用配列の水素結合数に一致し、好ましくは、55以上125以下であり、より好ましくは、55以上63以下である。
タグ配列を有するプライマーの一部と第1の識別配列を有するプライマーの他の一部とは直接連結されることはなく、これらの間には連結部位を有している。連結部位は、鋳型鎖に含まれたとき、DNAポリメラーゼ反応を抑制又は停止可能な部位である。DNAポリメラーゼ反応は、鋳型となる核酸(ないし塩基)がないとそれ以上DNA鎖を伸長しないとされている。このため、本発明の連結部位は、DNAポリメラーゼによるDNA伸長時の鋳型となりえない構造を有している。すなわち、本連結部位は、天然塩基又は天然塩基と対合する天然塩基の誘導体(天然塩基等)を含まない。こうした天然塩基等を含まないことで、前記鋳型となることを回避して、DNAポリメラーゼによるDNA鎖の伸長を抑制又は回避できる。したがって、本連結部位は、天然塩基等を有しないない単なる骨格鎖だけであってもよい。すなわち、糖−リン酸骨格や、他の公知の人工オリゴヌクレオチドに適用される骨格であってもよい。なお、DNAポリメラーゼは、各種公知のDNAポリメラーゼが包含される。典型的には、各種PCRなどの核酸増幅法に用いられるDNAポリメラーゼが挙げられる。
5’−O−CmH2m−O−3’ 式(1)
(式中、5’は、5’側のリン酸ジエステル結合の酸素原子を表し、3’は、3’側のリン酸ジエステル結合のリン酸原子を表し、mは2以上40以下の整数を表す。)、
5’−(OCnH2n)l−v3’ 式(2)
(式中、5’は、5’側のリン酸ジエステル結合の酸素原子を表し、3’は、3’側のリン酸ジエステル結合のリン酸原子を表し、nは2以上4以下の整数を表し、lは、2以上の整数であって、(n+1)×lは40以下となる整数を表す。)
図2Aに示すように、第2のプライマーは、標的核酸中の第2の塩基配列を識別する第2の識別配列を含んでいる。これらの塩基配列の長さ等は特に限定されず、標的核酸の標的配列の内容に応じて適宜決定される。
第2の識別配列は、核酸増幅により、第1のプライマーとともに標的核酸を増幅するための配列であり、標的核酸中の標的配列の他の一部を構成する第2の塩基配列と特異的にハイブリダイズできる。第2の識別配列は、第2の塩基配列と高い選択性でハイブリダイズ可能な程度に相補的に設定される。好ましくは完全に相補的(特異的)に設定される。
図2Aに示すように、標識物質結合領域は、予め標識物質を備えることができる。標識物質は、固相上で検出用プローブに結合したDNA二重鎖断片を検出するためのものである。標識物質としては従来公知のものを適宜選択して用いることができる。それ自体励起されると蛍光シグナルを発する蛍光物質などの各種色素であってもよいし、さらに酵素反応や抗原抗体反応により第2成分と組み合わせて各種シグナルを発する物質であってもよい。典型的には、Cy3、Alexa555、Cy5、Alexa647等の蛍光標識物質を用いることができる。また、ビオチンとストレプトアビジンHPRとを組み合わせのほか、DIG等を用いて基質による処理等による発色による検出を用いてもよい。標識物質結合領域は、標識物質を、第2の塩基配列に対して直接あるいは適当なリンカーを介して公知の方法により連結して備えている。
標識物質結合領域を備えるとき、標識物質結合領域と第2の識別配列とは、直接連結されていてもよいが、これらの間には連結部位を有していることが好ましい。特に、図2Bに示すように、標識物質結合領域が標識プローブと相互作用してこれを結合する塩基配列を有しているときにおいて好ましい。連結部位は、既に第1のプライマーにおいて説明したとおりである。
次に、図2A〜図2Cに示すように、ハイブリダイゼーション工程を実施する。ハイブリダイゼーション工程は、増幅工程で得られた増幅断片と検出用プローブとをタグ配列によりハイブリダイズ可能に接触させる工程である。ハイブリダイゼーション工程によれば、図2A〜図2Cに示すように、増幅工程で得られたDNA二重鎖断片のタグ配列と、固相体上の検出用プローブの検出用配列と一定条件下において特異的にハイブリダイズ部可能な程度に相補的であるとき、これらはハイブリダイズし固相体上の所定の検出用プローブにおいて二重鎖を形成する。ハイブリダイゼーション工程後において、適宜洗浄工程をさらに含んでいてもよい。
検出工程は、前記固相体上の前記増幅断片と前記検出用プローブとのハイブリダイズ産物を検出する工程である。
本発明の核酸増幅剤は、図1Aに第1のプライマー等として示すように、5’側から第1の任意の塩基配列と増幅しようとする核酸中の第1の塩基配列を識別する第1の識別配列とを含み、前記第1の塩基配列と前記第1の識別配列との間に、DNAポリメラーゼ反応を抑制又は停止可能な連結部位を有するオリゴヌクレオチド誘導体を含んでいる。本核酸増幅剤がこうした連結部位を含むことで、本核酸増幅剤を少なくとも一つのプライマー等として核酸増幅法で用いる場合であって、増幅反応で得られた核酸増幅剤を含むDNA鎖が鋳型鎖となるとき、当該連結部位は、伸長鎖におけるDNAポリメラーゼ反応の抑制又は停止ポイントとして作用し、連結部位以降は、鋳型鎖として機能しなくなる。この結果、連結部位以降の鋳型鎖に相補的な伸長鎖が形成されないことになる。この結果得られるDNA二重鎖断片は、図1Aに示すように、一方の5’側に第1の任意の塩基配列の一本鎖を有するDNA二重鎖となる。
(1)DNAマイクロアレイの作製
(2)標的核酸とプライマーの調製と増幅
(3)ハイブリダイズ
(4)スキャナーを用いた検出
プラスチック板に、3’末端をアミノ基で修飾した合成オリゴDNA(株式会社日本遺伝子研究所製)を溶かした水溶液を検出用プローブとして、日本ガイシ株式会社にてGENESHOT(登録商標である)スポッターを用いてスポットした。使用した合成オリゴDNA配列は、配列番号1〜100から高速ハイブリダイゼーションが可能な以下の33種を選択した。
増幅に使用したゲノムDNAは、ヒト由来とし、ヒトゲノム中の6つの標的核酸((1)〜(6))に特異的な以下の表に示すプライマーP1−1〜P1−6(日本遺伝子研究所製)、P2−1〜P2−6(日本遺伝子研究所製)及びP3−1〜P3−6(日本遺伝子研究所製)を準備した。なお、各系列は以下の構成(5’から3’として表示)とした。なお、P3系のプライマーのプロピレン基部分は、以下の式に示すGlenResearch社のホスホアミダイト試薬であるSpacer PhophoamiditeC3を用いて通常のオリゴヌクレオチド合成方法に準じて合成された。
P2系のプライマー:
F:標識プローブの結合配列(タグ配列)+P1系の各標的核酸に対する塩基配列
R:合成オリゴヌクレオチドプローブの塩基配列と同一の塩基配列からなるタグ配列+P1系の各標的核酸に対する塩基配列
(なお、P2系プライマーを用い場合には、このタグ配列と相補的な塩基配列の相補鎖も増幅されるため、当該相補鎖がプローブとハイブリダイズし、増幅断片を検出できる。)
P3系プライマー:
F:標識プローブの結合配列+連結部位X(プロピレン鎖)+P1系の各標的核酸に対する塩基配列
R:合成オリゴヌクレオチドプローブの塩基配列と相補的な塩基配列からなるタグ配列+連結部位X(プロピレン鎖)+P1系の各標的核酸に対する塩基配列
(試薬調製)
dH2O 4.0μl
2×multiplex PCR master mix 5.0μl
プライマー混合物(各500nM) 0.5μl
ゲノムDNA(50ng/μl) 0.5μl
合計 10.0μl
(2)で得た増幅サンプルをマイクロアレイ上に固定した検出用プローブとハイブリダイズするために、以下のHybri controlとHybri solutionを調製し、これからハイブリダイズ用の試薬を調製した。PrimerMixには、標識用プローブ(蛍光修飾したオリゴヌクレオチドでありP2系及びP3系プライマーのFの5’側に結合する。)(25μM)を含んでいる。なお、Hybri controlに使用したAlexa555−rD1_100は、D1_100の対応する配列に相補な配列の5´末端をAlexa555で標識したものを用いた。
Alexa555−rD1_100(100nM) 10μl
TE(pH8.0) 390μl
合計 400μl
20×SSC 2.0ml
10%SDS 0.8ml
100% Formamide 12.0ml
100mM EDTA 0.8ml
milliQ 24.4ml
合計 40.0ml
Hybri control 1.5μl
Primer Mix 1.0μl
Hybri solution 9.0μl
小計 10.5μl
増幅サンプル 3.0μl
合計 18.0μl
ハイブリダイズ後、以下の組成の洗浄液を満たしたガラス染色バットに、ハイブリダイズ反応終了後のマイクロアレイ基板を浸漬し、5分間上下振とうし、滅菌水を入れたガラス染色バットにマイクロアレイ基板を移し、1分間上下振とうし、2000rpmで1分間遠心乾燥し、マイクロアレイ基板表面に残った水分を除去した。
(洗浄液の組成)
milliQ 188.0ml
20×SSC 10.0ml
10%SDS 2.0ml
合計 200.0ml
Appleied Precision社ArrayWoRxを使用して適宜、露光時間を調節し、蛍光画像を取得した。プラスチック基板についての結果を、図4及び図5に示す。
Hybri control 1.5μl
Primer Mix 3.5μl
Hybri solution 9.0μl
小計 14.0μl
増幅サンプル 4.0μl
合計 18.0μl
(1)メンブレンタイプDNAマイクロアレイの作製
メルクミリポア製Hi−Flow Plus メンブレンシート(60mm x 600mm)に以下の表に示す塩基配列からなるキャプチャーDNAプローブ溶液を、特開2003−75305号公報に記載されている吐出ユニット(インクジェット法)を用いた日本ガイシ株式会社GENESHOT(登録商標)スポッターを用いて、スポットした。使用した合成オリゴDNA配列は、文献(Analytical Biochemistry 364(2007)78-85)のSupplementary Table1記載のD1_1からD1_100の100種のうち以下の表7に示す4種の配列をプローブとして使用した。なお、プローブとしては、オリゴヌクレオチドの3‘末端をアミノ基で修飾した配列を使用した。
図6に示す配置でストリーム状のラインでアレイ化した。なお、図6に示すアレイでは、プローブの固定化領域を明示するために、プローブ固定化溶液を染料で着色してストリーム状にスポットした。また、図6に示すアレイでは、ハイブリダイズ産物を検出するプローブ固定化領域を想定しやすいように、顔料を含む液体をプローブ固定化領域に近接してストリーム状(帯状)にスポットした。
増幅に使用したゲノムDNAとしてはヒト由来のものを使用し、以下の表8及び表9に示すP2系プライマー及びP3系のプライマーをそれぞれ使用した。また、実施例1と同様に、ゲノムDNAに対してこれらのプライマーを用いて増幅反応を実施し、QIAGEN社のMinElute PCR Purification Kitにて精製を行った後、アガロース電気泳動により意図した長さで増幅していることを確認した。
(2)にて増幅したサンプルを用いてメンブレンタイプDNAマイクロアレイへの反応及びその検出手順は以下の通りとした。展開液及びラテックス液についてはエーエムアール株式会社製を使用した。ラテックス液は、青色系の着色剤を含有するポリスチレン系のラテックスビーズに各Fプライマーの標識プローブ結合配列に相補的な配列のオリゴDNAを固定したものを100nMの濃度になるように展開液で希釈して用いた。なお、オリゴDNAのビーズへの固定化は、オリゴDNAの5’末端をアミノ基で修飾したオリゴDNAとラテックス表面のカルボキシル基との間で共有結合を形成して行った。展開液には、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)を使用した。
展開液 35.0μl
ラテックス液 5.0μl
サンプル 10.0μl
total 50.0μl
上記ハイブリダイズサンプル各50μlを変性等のために加熱することなく0.2mlチューブに加えて、メンブレンタイプDNAマイクロアレイを差込んでクロマトグラフィーによる展開型ハイブリダイゼーションを開始した。サンプル液は約20分間ですべて吸い上がり反応は完了した。反応終了後、メンブレンタイプDNAマイクロアレイを風乾した。
メンブレンタイプDNAアレイの乾燥後の発色の有無を目視で確認した。結果を図7に示す。図7に示すように、P2系プライマーを用いる従来法では、発色を確認できなかったのに対し、P3系プライマーを用いる方法では、濃い発色を確認できた。以上のことから、P3系プライマーを用いることで、ハイブリダイゼーション形態にかかわらず、ハイブリダイゼーション検出感度が向上することがわかった。また、P3系プライマーを用いることで熱変性することなく、ハイブリダイゼーションが可能であることもわかった。
(1) クロマト用メンブレンへの検出用プローブのスポット及び固定
ミリポア製ニトロセルロースメンブレンに、文献(Analytical Biochemistry 364(2007)78-85)のSupplementary Table 1記載の配列の3’末端側をアミノ基で修飾した配列の合成オリゴDNA水溶液(株式会社日本遺伝子研究所製のものを日本ガイシ株式会社にて調製)を検出用プローブとし、日本ガイシ株式会社にてGENESHOT(登録商標)スポッターを用いてスポットした(図8)。今回使用した合成検出用プローブは、文献(Analytical Biochemistry 364(2007)78-85)のSupplementary Table1記載のD1_1からD1_100の100種のうち任意の51種の配列の3’末端側をアミノ基で修飾したものである(表10)。スポットの後、Spectroline社のUV照射装置(XL−1500UV Crosslinker)を用いて、200〜500mJ/cm2程度の紫外線光の照射を行った。
検出用プローブが固定されたクロマト用メンブレンを用いた標的配列を有するオリゴヌクレオチドDNAの検出手順は以下の通りとした。尚、今回の検出に使用したオリゴヌクレオチドDNA配列は表11の通りである。具体的には文献(Analytical Biochemistry 364(2007)78-85)のSupplementary Table1記載の配列から任意に選んだ配列の3’末端側にSupplementary Table1記載のED−1配列を付加した配列の標的オリゴヌクレオチドDNAである。
(展開液の組成)
標的オリゴヌクレオチドDNA水溶液 5μl
ラテックス液 5μl
PBS 35μl
合計 45μl
配列番号101〜136:プライマー
Claims (8)
- 2以上の標的核酸を検出する方法であって、
前記2以上の標的核酸のそれぞれ予め関連付けられ前記標的核酸を検出するための2以上の検出用配列を含む2以上の検出用プローブと前記標的核酸の増幅産物とをハイブリダイズ可能に接触させるハイブリダイゼーション工程と、
前記ハイブリダイゼーション工程に先立って、
前記2以上の標的核酸のそれぞれ予め関連付けられた前記検出用プローブに相補的なタグ配列と前記2以上の標的核酸中の各第1の塩基配列を識別する第1の識別配列とを含み、前記タグ配列と前記第1の識別配列との間に、DNAポリメラーゼ反応を抑制又は停止可能な連結部位を有する1又は2以上の第1のプライマーと、前記標的核酸中の各第2の塩基配列を識別する第2の識別配列を含む1又は2以上の第2のプライマーと、を用いて、核酸増幅反応を実施する増幅工程と、
を備え、
前記検出用配列の少なくとも1つと前記タグ配列の少なくとも1つとの間の水素結合数は、連続して15以上17以下である、方法。 - 前記増幅産物は、二本鎖の一方にのみ二本鎖から突出した一本鎖部分を有し、当該一本鎖部分に前記タグ配列を備える標的核酸の増幅産物である、請求項1に記載の方法。
- 前記連結部位は、天然塩基又は天然塩基と対合する天然塩基の誘導体を含まない、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記連結部位は、リン酸ジエステル結合を介して前記プライマー中のヌクレオチドに隣接される、元素数が2以上40以下であって置換されていてもよいアルキレン鎖又はポリオキシアルキレン鎖を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 前記連結部位は、以下のいずれかの式で表される、請求項4に記載の方法。
5’−O−CmH2m−O−3’ 式(1)
(式中、5’は、5’側のリン酸ジエステル結合の酸素原子を表し、3’は、3’側のリン酸ジエステル結合のリン酸原子を表し、mは2以上40以下の整数を表す。)、
又は、
5’−(OCnH2n)l−O−3’ 式(2)
(式中、5’は、5’側のリン酸ジエステル結合の酸素原子を表し、3’は、3’側のリン酸ジエステル結合のリン酸原子を表し、nは2以上4以下の整数を表し、lは、2以上の整数であって、(n+1)×lは40以下となる整数を表す。) - 1又は2以上の標的核酸を検出するために用いるプローブセットであって、
それぞれ異なる1又は2以上の検出用配列を有する複数の検出用プローブと、前記検出用プローブに相補的なタグ配列と、前記1又は2以上の標的核酸中の各第1の塩基配列を識別する第1の識別配列とを含み、
前記タグ配列と前記第1の識別配列との間に、DNAポリメラーゼ反応を抑制又は停止可能な連結部位を有する1又は2以上の第1のプライマーと、前記標的核酸中の各第2の塩基配列を識別する第2の識別配列を含む1又は2以上の第2のプライマーとを含み、
前記検出用配列の少なくとも1つと前記タグ配列の少なくとも1つとの間の水素結合数は、連続して15以上17以下である、プローブセット。 - 1又は2以上の標的核酸を検出するためのキットであって、
それぞれ異なる1又は2以上の検出用配列を有する複数の検出用プローブと、前記検出用プローブに相補的なタグ配列と、前記1又は2以上の標的核酸中の各第1の塩基配列を識別する第1の識別配列とを含み、
前記タグ配列と前記第1の識別配列との間に、DNAポリメラーゼ反応を抑制又は停止可能な連結部位を有する1又は2以上の第1のプライマーと、前記標的核酸中の各第2の塩基配列を識別する第2の識別配列を含む1又は2以上の第2のプライマーとを含み、
前記検出用配列の少なくとも1つと前記タグ配列の少なくとも1つとの間の水素結合数は、連続して15以上17以下である、プローブセットと、
前記プローブセットが保持された固相体と、
を備える、キット。 - 前記固相体は、展開型ハイブリダイゼーション用である、請求項7に記載のキット。
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