JP6182270B2 - 複合部材 - Google Patents

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Description

本発明は、芯材と線状表面部材とを有する複合部材であって、芯材と線状表面部材との接着強力が高く、摺動複合部材として使用された場合に優れた摺動性を発揮することのできる複合部材に関する。
運輸機器、農業機械、建築機械、住宅設備等においては、引く、押す、回転させる等の手元の操作による作用を、遠隔部又は狭小部の部品へエネルギーロスを最小限にして伝達させるために、摺動部材が用いられている。
摺動部材には、強靱で柔軟性に富み、摺動性が高く、耐久性に優れること等の性能が求められる。
従来、例えば、金属等からなる基材の表面に多孔質層を設け、この多孔質層に固体潤滑剤を含む摺動層を含浸被覆させた摺動部材が知られている。例えば、特許文献1には、基材と、この基材の表面に設けられた多孔質層と、この多孔質層に含浸被覆された摺動層とを備え、前記摺動層は、ポリベンゾイミダゾールと、1〜70vol%の固体潤滑剤とを含む構成としたことを特徴とする摺動部材が記載されている。しかしながら、特許文献1に記載された摺動部材では、摺動抵抗が大きくなりすぎたり、潤滑油を併用する場合には摺動層の接着力が低下してしまったりすることがあった。また、基材の種類が限定されやすい問題もあった。
特開2004−19759号公報
本発明は、芯材と線状表面部材とを有する複合部材であって、芯材と線状表面部材との接着強力が高く、摺動複合部材として使用された場合に優れた摺動性を発揮することのできる複合部材を提供することを目的とする。
本発明は、芯材に、単線の線状表面部材が巻き付けられ、合着されている複合部材であって、前記芯材が、導電性材料を含有し、前記線状表面部材を構成する材料が合成樹脂であり、前記線状表面部材の合着前の断面形状が、重心から外郭線の第1の点までの距離(D1)と、第2の点までの距離(D2)とが相違する楕円形状又は三角形状であり、重心から外郭線までの距離の最小値(Dmin)が5μm以上であり、かつ、下記式(1)に示す変動幅が100%以上、400%以下である複合部材である。
以下、本発明を詳述する。
Figure 0006182270
式(1)中、Rは、重心から外郭線までの距離の変動幅を表し、Dmaxは、重心から外郭線までの距離の最大値を表す。
本発明者は、所定の材料からなる芯材に、線状表面部材が巻き付けられ、合着されている複合部材は、摺動複合部材として使用された場合に優れた摺動性を発揮できることを見出した。これは、巻き付けられた状態で合着されている線状表面部材によって複合部材の外表面に表面凹凸が形成され、摩擦抵抗が低減されるためと考えられる。
更に、本発明者は、線状表面部材の合着前の断面形状を、重心から外郭線の第1の点までの距離(D1)と、第2の点までの距離(D2)とが相違する形状とすることにより、芯材と線状表面部材との接着強力が高く、摺動複合部材として使用された場合に優れた摺動性を発揮することのできる複合部材が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の複合部材は、芯材に、線状表面部材が巻き付けられ、合着されている複合部材である。
このような構造を有することにより、本発明の複合部材は、摺動複合部材として使用された場合に優れた摺動性を発揮することができる。これは、巻き付けられた状態で合着されている線状表面部材によって複合部材の外表面に表面凹凸が形成され、摩擦抵抗が低減されるためと考えられる。
図1に、本発明の複合部材の一例を模式的に示す。図1に示す本発明の複合部材1においては、芯材2の外周に沿って線状表面部材3が巻き付けられ、合着されている。図1に示す本発明の複合部材1の外表面には、巻き付けられた状態で合着されている線状表面部材3によって、表面凹凸が形成されている。
上記線状表面部材の合着前の断面形状は、重心から外郭線の第1の点までの距離(D1)と、第2の点までの距離(D2)とが相違する形状である。
「重心から外郭線の第1の点までの距離(D1)と、第2の点までの距離(D2)とが相違する形状」とは、「重心から外郭線までの距離が、外郭線上の位置によって変動する形状」ということもできる。第1の点及び第2の点は、いずれも外郭線上の任意の点であればよく、特に限定されない。
図2に、本発明の複合部材における線状表面部材の合着前の断面形状の一例を模式的に示す。図2に示す線状表面部材3の合着前の断面形状は、楕円形状であり、重心から外郭線の第1の点までの距離(D1)と、第2の点までの距離(D2)とが相違している。
上記線状表面部材の合着前の断面形状が、重心から外郭線の第1の点までの距離(D1)と、第2の点までの距離(D2)とが相違する形状であることにより、上記線状表面部材は、芯材に巻き付けられた状態でひねり力を受けても、回転するためには回転位置に応じて位置エネルギーが変化するため、回転を生じにくい。そのため、芯材に線状表面部材を合着させる前であっても、芯材に対する線状表面部材の位置関係は安定している。これにより、本発明の複合部材を、芯材と線状表面部材との接着強力が高く、摺動複合部材として使用された場合に優れた摺動性を発揮することのできる複合部材とすることができる。
なお、上記線状表面部材は、自ずと芯材に対する位置関係が安定するような向きで、芯材に巻き付けられる。
図3に、本発明の複合部材の一例を模式的に示す。図3に示す本発明の複合部材1においては、線状表面部材3の合着前の断面形状は、楕円形状であり、図4に示す複合部材(芯材に、合着前の断面形状が真円形状の線状表面部材が巻き付けられ、合着されている複合部材5)と比較して、芯材2に対する線状表面部材3の接触面積が大きい。
上記線状表面部材の合着前の断面形状は、重心から外郭線までの距離の最小値(Dmin)が、5μm以上である。上記Dminが5μm未満であると、優れた摺動性を発現できなくなる。上記Dminの好ましい下限は15μm、好ましい上限は150μmである。
また、重心から外郭線までの距離の最大値(Dmax)は、10μm以上であることが好ましい。上記Dmaxが10μm未満であると、優れた摺動性を発現できなくなることがあることがある。上記Dmaxのより好ましい下限は30μm、好ましい上限は300μmである。
上記線状表面部材の合着前の断面形状は、重心から外郭線の第1の点までの距離(D1)と、第2の点までの距離(D2)とが相違する形状であること、及び、Dminが5μm以上であることに加えて、下記式(1)に示す重心から外郭線までの距離の変動幅が100%以上である。
上記変動幅が100%未満であると、複合部材の密着性が低下する場合がある。上記変動幅は、150%以上であることが好ましい。また、上記変動幅の上限は特に限定されないが、400%であることが好ましい。
なお、重心から外郭線までの距離の変動幅は、下記式(1)で表される。
Figure 0006182270
式(1)中、Rは、重心から外郭線までの距離の変動幅を表し、Dmaxは、重心から外郭線までの距離の最大値を表す。
上記線状表面部材の合着前の断面形状として、具体的には、楕円形状、ラグビーボール形状、タマゴ形状等の扁平形状、三角形状、Y字形状、W字形状、M字形状、十字形状、多角形状、又は、かまぼこ形状が好ましい。なお、上記かまぼこ形状とは、英大文字D型の形状をいう。
上記線状表面部材の合着前の断面形状が楕円形状である場合、長径は特に限定されないが、好ましい下限は1μm、好ましい上限は5mmである。長径が1μm未満であると、芯材に対する位置関係を安定させる効果が充分に得られず、芯材と線状表面部材との接着強力が低下することがある。長径が5mmを超えると、複合部材の摺動性が低下することがある。長径のより好ましい下限は2μm、より好ましい上限は4mmである。
また、短径も特に限定されないが、好ましい下限は0.5μm、好ましい上限は3mmである。短径が0.5μm未満であると、巻き付けられた状態で合着されている線状表面部材によって形成される表面凹凸の凹部が浅くなり、複合部材の摺動性が低下することがある。短径が3mmを超えると、巻き付けられた状態で合着されている線状表面部材によって形成される表面凹凸の凸部が、摺動相手材と接触する面積が大きくなり、複合部材の摺動性が低下することがある。短径のより好ましい下限は0.9μm、より好ましい上限は2.5mmである。
上記線状表面部材の合着前の断面形状が三角形状である場合、底辺は特に限定されないが、好ましい下限は1μm、好ましい上限は5mmである。底辺が1μm未満であると、芯材に対する位置関係を安定させる効果が充分に得られず、芯材と線状表面部材との接着強力が低下することがある。底辺が5mmを超えると、複合部材の摺動性が低下することがある。底辺のより好ましい下限は2μm、より好ましい上限は4mmである。
また、高さも特に限定されないが、好ましい下限は0.5μm、好ましい上限は3mmであり、より好ましい下限は0.9μm、より好ましい上限は2.5mmである。
上記線状表面部材の合着前の断面形状の重心から外郭線の第1の点までの距離(D1)及び第2の点までの距離(D2)、長径及び短径(楕円形状の場合)、底辺及び高さ(三角形状の場合)等は、例えば、マイクロスコープにより撮影した線状表面部材の画像を採寸する方法等により測定することができる。
上記線状表面部材を構成する材料は特に限定されず、例えば、鉄、ステンレス等の金属、フッ素系樹脂、親水性樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の合成樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。なかでも、芯材への巻き付け及び合着の容易さの観点から、合成樹脂が好ましく、摺動複合部材として使用された場合の複合部材の摺動性をより一層高められることから、フッ素系樹脂、親水性樹脂、ポリオレフィン系樹脂がより好ましい。
上記フッ素系樹脂として、具体的には例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF、融点160〜180℃)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、融点330℃)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP、融点250〜280℃)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA、融点300〜310℃)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE、融点260〜270℃)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE、融点210℃)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(EPE、融点290〜300℃)等、及び、これらのポリマーを含むコポリマー等が挙げられる。なかでも、優れた摺動特性を有することから、PTFE、FEP、PFA、ETFEが好ましい。
上記親水性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド系高分子物質、無水マレイン酸系高分子物質、アクリルアミド系高分子物質、水溶性ナイロン等が挙げられる。
上述の親水性樹脂は、例えば、熱可塑性樹脂と併用して使用することもできる。上記親水性樹脂と併用する熱可塑性樹脂としてはポリウレタン、ポリアミド、EVOH等のように、親水性基を分子中に有する親水性熱可塑性樹脂が、熱処理により溶融又は軟化させられる点で好ましい。
上記線状表面部材の形態としては、単線でもよく、或いは、同一種類の単線同士を撚り合わせて形成される撚線であってもよい。また、種類の異なる単線を撚り合わせて形成される撚線であってもよい。
上記線状表面部材を製造する方法は特に限定されず、例えば、原料を押出成形により紡糸する方法等の従来公知の方法を用いることができる。上記線状表面部材が複数の樹脂を併用するものである場合は、溶融混錬して混合する方法や芯鞘やサイドバイサイド、海島構造等のコンジュゲート部材とする方法、それぞれ繊維状のものを用いて引き揃え、合撚、複合紡績、カバリングなどの加工繊維とする方法が例示できる。特に芯鞘コンジュゲート、またはサイドバイサイドコンジュゲートとすることが好ましい。コンジュゲートとすることで芯材との融着を良好に保ちつつ所望の滑り性を実現することができる。
上記芯材は、例えば、棒状、線材状、円柱状、中空円筒状等であってもよいし、これらを束にしたものであってもよい。
上記芯材の断面形状が略円形状である場合、直径は特に限定されないが、好ましい下限は0.05mm、好ましい上限は1000mmであり、より好ましい下限は0.07mm、より好ましい上限は900mmである。
上記芯材は、導電性材料を含有する。
上記導電性材料は特に限定されないが、鉄、ステンレス、コバルト系合金、擬弾性を示す合金(超弾性合金を含む)等の金属が好ましい。なかでも、上記芯材が、金属を含有していることが好ましく、更に、上記線状表面部材が、電磁誘導加熱された上記芯材からの熱伝導により、軟化又は溶融して上記芯材に合着されていることがより好ましい。
この場合、上記線状表面部材が上記芯材との接触界面及びその近傍で速やかに軟化又は溶融するため、上記線状表面部材の物性に寄与する分子配向を維持しやすく、上記線状表面部材の機械的強度をより高く保つことができる。また、外部からの伝熱又は輻射、エネルギー線照射等による加熱と異なり、上記線状表面部材が上記芯材との接触界面及びその近傍のみで軟化又は溶融するため、複合部材の外表面となる側の表面凹凸を維持しやすく、摺動性を高めることができる。
なお、電磁誘導加熱とは、コイルに交流電流を流すことにより磁界(磁束密度)の変化を生じさせ、その磁界内に置いた導電性材料に誘導電流(渦電流)を発生させて、その抵抗により導電性材料自体を発熱させる原理を利用した加熱方式である。
また、上記電磁誘導加熱による合着方法以外に、高温条件で加熱する方法、遠赤外線加熱やレーザー等のエネルギー線照射等で加熱する方法、加熱圧着する方法等を用いてもよい。
上記芯材の形態としては、単線でもよく、或いは、同一種類の単線同士を撚り合わせて形成される撚線であってもよい。また、種類の異なる単線を撚り合わせて形成される撚線であってもよい。
上記芯材は、金属を含有する場合、具体的には例えば、金属フィラーを含有する樹脂性成形品(例えば、円筒状フィルム、線材等)、複数の、金属を含有する線材及び/又は金属を含有しない線材の撚り線、中心部分と表面部分とが異なる材料で形成されている線材(例えば、金属からなる中心部分の外表面に熱硬化性樹脂をコーティングした線材等)等であることが好ましい。
上記線状表面部材が、電磁誘導加熱された上記芯材からの熱伝導により、軟化又は溶融して上記芯材に合着されるためには、上記線状表面部材を構成する材料は、上記芯材を構成する材料の軟化温度よりも低い軟化温度を有することが好ましい。
本発明の複合部材を製造する方法は特に限定されないが、芯材に線状表面部材を巻き付け、上述したような電磁誘導加熱により芯材に線状表面部材を合着させる方法が好ましい。芯材に線状表面部材を巻き付ける方法は特に限定されず、例えば、カバリング糸を製造するために使用されるカバリング装置を用いて、ピッチ0.1μm〜5mm程度、好ましくは0.15μm〜4mm程度で巻き付ける方法等が挙げられる。
なお、線状表面部材は、芯材に巻き付けられた状態でひねり力を受けても、回転するためには回転位置に応じて位置エネルギーが変化するため、回転を生じにくい。そのため、芯材に線状表面部材を合着させる前であっても、芯材に対する線状表面部材の位置関係は安定している。
本発明の複合部材の用途は特に限定されないが、例えば、運輸機器、農業機械、建築機械、住宅設備等において用いられる摺動複合部材として好適に使用される。本発明の複合部材は、芯材と線状表面部材との接着強力が高く、摺動複合部材として使用された場合に優れた摺動性を発揮することができる。
本発明によれば、芯材と線状表面部材とを有する複合部材であって、芯材と線状表面部材との接着強力が高く、摺動複合部材として使用された場合に優れた摺動性を発揮することのできる複合部材を提供することができる。
本発明の複合部材の一例を模式的に示す斜視図である。 本発明の複合部材における線状表面部材の合着前の断面形状の一例を模式的に示す図である。 本発明の複合部材の一例を模式的に示す断面図である。 芯材に、合着前の断面形状が真円形状の線状表面部材が巻き付けられ、合着している複合部材を模式的に示す断面図である。 実施例1及び2において芯材の外周に沿って線状表面部材を当接させた状態を模式的に示す断面図である。 実施例3において芯材の外周に沿って線状表面部材を当接させた状態を模式的に示す断面図である。 実施例4において芯材の外周に沿って線状表面部材を当接させた状態を模式的に示す断面図である。 比較例1において芯材の外周に沿って線状表面部材を当接させた状態を模式的に示す断面図である。 摺動性評価の方法を模式的に示す概略図である。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。特に、線状表面部材、芯材の材質については、他の物質を適用可能であり、当該実施例に限定されない。
(実施例1)
(1)線状表面部材の製造
PFA樹脂を押出成形により紡糸し、合着前の断面形状が表1に記載の楕円形状である、モノフィラメントの線状表面部材を製造した。なお、線状表面部材の合着前の断面形状の重心から外郭線の第1の点までの距離(D1)及び第2の点までの距離(D2)、重心から外郭線までの距離の最小値(Dmin)及び最大値(Dmax)、長径及び短径(楕円形状の場合)、底辺及び高さ(三角形状の場合)等は、マイクロスコープにより撮影した線状表面部材の画像を採寸する方法により測定した。
また、Dmin及びDmaxから、上記式(1)を用いて変動幅(%)を算出した。
更に、D1とD2とが、同一であるか、又は、相違するかを確認した。
(2)複合部材の製造
芯材として、SUS304の撚り線(断面形状は、直径約1.5mmの円形状である)を用いた。
カバリング装置により、この芯材の外周に沿って上記で得られた線状表面部材を図5に示す向きで当接させ、ピッチ約300μm(芯材の長手方向)のらせん状に巻き付けた。次いで、電磁誘導加熱装置により、芯材との接触界面及びその近傍の線状表面部材を加熱溶融させた後、自然冷却により芯材に線状表面部材を合着させ、複合部材を得た。加熱条件については、芯材の表面温度が最高390℃を20秒間保持するように、線状表面部材が巻き付けられた状態の芯材の通過速度と、電磁誘導加熱装置の出力とを調整した。
(実施例2〜5、比較例1〜6)
線状表面部材の合着前の断面形状を表1に示すように変更し、得られた線状表面部材を、芯材の外周に沿って表1に示す模式図の向きで当接させたこと以外は実施例1と同様にして、複合部材を得た。
なお、全ての実施例及び比較例で得られた線状表面部材の合着前の断面積は、同程度であった。
<評価>
実施例及び比較例で得られた複合部材について、以下の評価を行った。結果を表1に示した。
(接着強力)
密着性評価装置を用いて、以下の評価を行った。
複合部材の端から100mm程度の位置を、密着性評価装置に備えられた一対の挟持片の間に挟み、この状態で、複合部材の端を長手方向に引っ張った。このときの一対の挟持片と複合部材との間の引っ掛かりに起因する抵抗力を測定した。
なお、芯材と線状表面部材との接着強力が低い場合には、線状表面部材が剥がれやすいため、複合部材は一対の挟持片の間を滑りやすくなり、測定される抵抗力は低い値となる。一方、芯材と線状表面部材との接着強力が高い場合には、線状表面部材が剥がれにくいため、複合部材は一対の挟持片の間を滑りにくくなり、測定される抵抗力は高い値となる。
また、抵抗力が1kgf以上であった場合を◎、0.5kgf以上1kgf未満であった場合を○、0.5kgf未満であった場合を×とした。
(摺動性)
図9に示すように、4つの溝付きローラ71に可撓性を有するパイプ72を沿わせて配置し、このパイプ72内に複合部材8を通し、当該複合部材8の一方端に錘73を吊り下げると共に、複合部材8の他方端にフォースゲージ74を接続し、当該フォースゲージ74を一軸駆動装置75にて上方に牽引することにより、フォースゲージ74にて計測されるパイプ72内を摺動する複合部材8の動摩擦力に基づいて複合部材8の摺動性を評価した。
ここで、複合部材8の一方端に吊り下げられる錘73の重量は400gとし、一軸駆動装置75の牽引速度を、2.0mm/secとした。また、複合部材8が挿通されるパイプ72として、内径が2.0mm、内面材料がポリエチレンの可撓性円管を使用した。フォースゲージ74は、イマダ社製、デジタルフォースゲージ(ZP−50N)を使用した。
動摩擦力が8N未満であった場合を◎、8N以上10N以下であった場合を○、10Nを超える場合を×とした。
Figure 0006182270
本発明によれば、芯材と線状表面部材とを有する複合部材であって、芯材と線状表面部材との接着強力が高く、摺動複合部材として使用された場合に優れた摺動性を発揮することのできる複合部材を提供することができる。
1 本発明の複合部材
2 芯材
3 線状表面部材
4 表面凹凸の凹部
5 複合部材
6 芯材
7 線状表面部材

Claims (3)

  1. 芯材に、単線の線状表面部材が巻き付けられ、合着されている複合部材であって、
    前記芯材が、導電性材料を含有し、
    前記線状表面部材を構成する材料が合成樹脂であり、
    前記線状表面部材の合着前の断面形状が、重心から外郭線の第1の点までの距離(D1)と、第2の点までの距離(D2)とが相違する楕円形状又は三角形状であり、
    重心から外郭線までの距離の最小値(Dmin)が5μm以上であり、かつ、
    下記式(1)に示す変動幅が100%以上、400%以下である
    ことを特徴とする複合部材。
    Figure 0006182270
    式(1)中、Rは、重心から外郭線までの距離の変動幅を表し、Dmaxは、重心から外郭線までの距離の最大値を表す。
  2. 重心から外郭線までの距離の最大値(Dmax)が10μm以上であることを特徴とする請求項1記載の複合部材。
  3. 芯材が、金属を含有しており、かつ、線状表面部材が、電磁誘導加熱された前記芯材からの熱伝導により、軟化又は溶融して前記芯材に合着されていることを特徴とする請求項1又は2記載の複合部材。
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