JP2014156317A - ローラ - Google Patents

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真 川原
Toshio Fujiwara
利夫 藤原
Takashi Kuraoka
隆志 鞍岡
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Abstract

【課題】プリンター、コピー機、FAX等といった印刷機能を有する機器に用いられるローラであって、被印刷物をスムーズに送り、かつ、印刷画像品質を高い状態に維持することができるローラを提供する。
【解決手段】印刷機能を有する機器に使用されて被印刷物を送るローラ1であって、棒状の芯体2と、芯体2の外周面に螺旋状に巻回されて配置される易滑性樹脂繊維を含む線材3を備え、芯体2と、線材3とが熱融着されていることを特徴とするローラ1。
【選択図】図1

Description

本発明は、プリンター、コピー機、FAX等といった印刷機能を有する機器に用いられるローラに関する。
従来、プリンター、コピー機、FAX等といった印刷機能を有する機器の内部には、紙等の被印刷物を搬送するため搬送手段が設けられており、当該搬送手段の作用により、被印刷物を、トナーを転写する転写部や、トナーを定着させる定着部等に導いている。搬送手段としては種々のものがあるが、軸線方向に沿って間隔を置いて複数配設したローラ対が用いられるものが多い。これらローラ対は、駆動側のローラと従動側のローラとを上下方向に互いに圧接させて構成したものが一般的である。
一方、定着部では、紙等の被印刷物上に形成されたトナー像を熱と圧力で被印刷物に定着させる熱定着方式が最も多く採用されており、当該熱定着方式では、被印刷物上のトナー像を被印刷物に定着させる際、被印刷物を高温に加熱した熱ローラ間に通すため、トナーが熱により軟化する。軟化したトナーは、冷却されて固化するまで時間が掛かるため、軟化したままのトナーを保持した被印刷物がローラによって搬送されることとなる。
この場合、従来多く使用されているPOM(ポリアセタール系樹脂)製のローラでは、被印刷物上のトナーがローラの外周面に付着してしまい、次に送られてくる被印刷物上にトナーが転写されてしまうという問題がある。このようなローラ表面へのトナー付着を防止するために、ローラの表面を高離型性のフッ素樹脂で被膜したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−226146号公報
しかしながら、従来多く使用されているPOM(ポリアセタール系樹脂)製のローラや、表面を高離型性のフッ素樹脂で被膜したローラの場合、その表面が平滑面であることから、被印刷物との接触面積が大きく摩擦係数が高い状態となり、スムーズに紙等の被印刷物を送ることに限界があった。
また、ローラ表面が平滑面であることから、紙粉がローラ表面に固着して堆積し易いという問題があり、ローラに付着した紙粉が被印刷物側に転移してしまい、印刷画像品質の低下を招くといった問題もあった。
本発明は、かかる問題を解決すべくなされたものであって、プリンター、コピー機、FAX等といった印刷機能を有する機器に用いられるローラであって、被印刷物をスムーズに送り、かつ、印刷画像品質を高い状態に維持することができるローラを提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、印刷機能を有する機器に使用されて被印刷物を送るローラであって、棒状の芯体と、前記芯体の外周面に螺旋状に巻回されて配置される易滑性樹脂繊維を含む線材とを備え、前記芯体と、前記線材とが熱融着されていることを特徴とするローラにより達成される。なお、前記易滑性樹脂繊維は、フッ素樹脂繊維であることが好ましい。
このようなローラによれば、被印刷物と接触する部分は、線材の最外部(頂部)になるため、被印刷物とローラとの接触面積を減じることが可能となり、被印刷物との摩擦係数を小さくすることができ、高い摺動性を確保することが可能となる。また、被印刷物とローラとの接触面積を減じることが可能となる結果、被印刷物とローラとの接触音を低減することも可能となる。更に、被印刷物との接触により発生する細かい紙粉を螺旋状に巻回される線材間に形成される凹部に導くことができるため、被印刷物との接触部分に紙粉が残留することを効果的に抑制でき、紙粉が被印刷物に転移して印刷画像品質が低下するような事態を効果的に防止することができる。また、本発明に係るローラにおいては、線材が易滑性樹脂繊維を含むように構成しているため、例えば、コピー機等における印刷部のトナー定着部や、当該定着部の下流側に本発明に係るローラを用いた場合であっても、定着部を通過直後の溶融状態にあるトナーが、ローラ側に転移することを効果的に抑制でき、次に送られてくる被印刷物にトナーが付着すること(オフセット)を防止し、高い印刷画像品質を維持することができる。また、仮に、定着部を通過直後の溶融状態にあるトナーがローラ側に転移したとしても、その転移したトナーは、易滑性樹脂繊維を含むように構成される線材の表面を流れて、線材間に形成される凹部に導かれることとなるため、次に送られてくる被印刷物にトナーが付着すること(オフセット)を効果的に防止することができる。
このローラにおいて、前記線材は、導電性を有することが好ましい。このような構成を採用することにより、ローラが帯電することを効果的に抑制することができ、電気的作用(静電気)によって紙粉等が線材に吸着されることを防止することが可能となる。
また、前記芯体の外表面からの前記線材の高さは、10μm以上200μm以下であることが好ましい。
また、前記芯体は、導電性材料により構成されており、前記線材は、前記芯体よりも磁性が低い材料により形成されており、前記芯体の外表面に巻回された前記線材の外側から前記芯体を電磁誘導加熱し、加熱された前記芯体の熱によって前記線材と前記芯体との対向領域の少なくともいずれか一方を溶融させて、前記線材と前記芯体とが熱融着されることが好ましい。
このように電磁誘導加熱を行うことにより、芯体と線材とを熱融着させる場合、芯体の表面に配設された線材の外表面の形状が熱溶解によって変形することを効果的に防止することができ、被印刷物との摺動性を良好な状態に維持することができる。
本発明によれば、プリンター、コピー機、FAX等といった印刷機能を有する機器に用いられるローラであって、被印刷物をスムーズに送り、かつ、印刷画像品質を高い状態に維持することができるローラを提供することができる。
本発明の一実施形態に係るローラの概略構成要部正面図である。 図2のA−A断面図である。 図1に示すローラの変形例を示す概略構成要部正面図である。 図1に示すローラの要部拡大断面図である。 図1に示すローラの変形例を示す断面図である。 ローラの各種形状を例示するためのローラ正面図である。 図1に示すローラの変形例を示す断面図である。 線材の断面形状を説明するための説明図である。
以下、本発明の実施形態にかかるローラについて添付図面を参照して説明する。なお、各図は、構成の理解を容易ならしめるために部分的に拡大・縮小、省略している。図1は、本発明の一実施形態に係るローラ1の概略構成要部正面図であり、図2は、図1のA−A断面図である。本発明に係るローラ1は、例えば、プリンター、コピー機、FAX等といった印刷機能を有する機器の内部に配置されて紙等の被印刷物を送るローラ1であって、図1及び図2に示すように、芯体2と、芯体2の外周面に螺旋状に巻回されて配置される線材3とを備えている。
芯体2は、長尺な金属製の棒状体であり、その断面は円形となるように構成されている。この芯体2は、ステンレス材や、アルミニウム材等の各種金属材料から構成することができる。また、この芯体2としては、プリンターやコピー機等の印刷機能を有する機器において、被印刷物を搬送する際にローラ1として従来から用いられるシャフトローラを利用することができる。なお、芯体2の材料としては、金属材料に限定されず、強靭で剛性の高い樹脂材料から形成してもよく、或いは、金属製のシャフトローラの表面を樹脂材料により被覆した構造の物も使用することができる。この芯体2の全長や直径は、ローラ1が設置される機器の大きさに合わせて適宜設定されるものであるが、通常、その全長が200mm〜800mmの範囲、直径が2mm〜30mmの範囲として形成される場合が多い。
線材3は、芯体2の外周面に螺旋状に巻回されて配置される部材であり、芯体2と線材3とは、熱融着されて一体化されている。
線材3は、易滑性樹脂繊維を含む線状部材であり、芯体2への熱融着後において、芯体2の外表面からの線材3の高さが、10μm以上200μm以下となるものを好ましく使用できる。易滑性樹脂繊維としては、潤滑性や離型性を有するフッ素樹脂繊維が好ましい。このようなフッ素樹脂繊維としては、例えば、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA、融点300〜310℃)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、融点330℃)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP、融点250〜280℃)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE、融点260〜270℃)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF、融点160〜180℃)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE、融点210℃)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(EPE、融点290〜300℃)等、及び、これらのポリマーを含むコポリマー等のフッ素系樹脂から形成した疎水性樹脂繊維を挙げることができる。なかでも、優れた摺動特性を有することから、PFA、PTFE、FEP、ETFE、PVDFが好ましい。また、易滑性樹脂繊維としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド系高分子物質、無水マレインサン系高分子物質、アクリルアミド系高分子物質、水溶性ナイロンとうの親水性樹脂繊維を使用することもできる。これら樹脂繊維により線材3を製造する方法は特に限定されず、例えば、原料を押出成形により紡糸する方法等の従来公知の方法を用いることができるが、押出成形後、延伸成形を施すことにより製造することが好ましい。延伸成形を施しつつ線材3を形成した場合、線材3の強度が向上し線材3の耐久性が高まる。
ここで、易滑性樹脂繊維を含む線材3とは、易滑性樹脂単体により製造される線状部材の他、種類の異なる易滑性樹脂を組み合わせて製造される線状部材や、易滑性樹脂及び金属材料を組み合わせて製造される線状部材、易滑性樹脂及び非金属材料を組み合わせて製造される線状部材を含む概念である。線材3の形態としては、単線でもよく、或いは、同一種類の単線同士を撚り合わせて形成される撚線であってもよい。また、種類の異なる単線を撚り合わせて形成される撚線であってもよい。
芯体2に線材3を巻き付ける方法としては種々の方法を採用することができる。例えば、芯体2を回転させつつ、線材3の供給位置を一定の速度で芯体2の軸心方向に送ることにより、芯体2の外表面に線材3を螺旋状に配置することができる。或いは、線材3の供給位置を所定位置に固定しつつ、芯体2を回転させながら当該芯体2をその軸心方向に移動させることにより、芯体2の外表面に線材3を螺旋状に配置することができる。
図1及び図2に示すローラ1においては、芯体2の外表面上において螺旋状に巻回されて配置される線材3は、芯体2の長手方向に沿う方向に隣り合う線材同士が、芯体2の長手方向に沿う方向に所定の間隔を設け、線材間に凹部4が形成されるように構成されている。隣り合う線材間の線材ピッチは、50μm以上1000μm以下に設定することが好ましい。ここで、線材ピッチは、図2に示すように、芯体2の長手方向に沿う方向に隣り合う線材同士の中心間距離を表す概念である。また、隣り合う線材間に間隔を設けず、隣り合う線材同士が互いに密着するように構成してもよい。なお、隣り合う線材同士が互いに密着するように構成した場合であっても、図3に示すように、線材間に凹部4が形成される。
ここで、線材3は、芯体2の外表面に熱融着されているが、線材3を芯体2の外表面に熱融着させる方法としては、例えば、線材3を芯体2の外表面に螺旋状に巻回した後、加熱することによって線材3を溶融させて、線材3を芯体2の表面に融着させる方法を挙げることができる。加熱方法としては、例えば、チャンバー型熱処理装置を用い、芯体2に巻回された線材3の外側から熱を付与することにより行うことができる。
また、特に、芯体2を、導電性材料(電気を通しやすい材料)により構成するとともに、線材3を、芯体2よりも磁性が低い材料により形成する場合には、芯体2上に配置された線材3の外側から芯体2を電磁誘導加熱装置により電磁誘導加熱し、加熱された芯体2の熱によって線材3と芯体2との対向領域の少なくともいずれか一方を溶融させて、線材3を芯体2に融着させるようにして、線材3を芯体2の外表面に合着させることが好ましい。なお、芯体2よりも磁性が低い材料とは、芯体2よりも磁性が弱い材料の他、磁性が無い材料を含む概念である。なお、電磁誘導加熱とは、電磁調理器(IHクッキングヒーター)や高周波溶接等にも利用されている加熱方式の一種であり、コイルに交流電流を流すことにより磁界(磁束密度)の変化を生じさせ、その磁界内に置いた導電性物質に誘導電流(渦電流)を発生させて、その抵抗により導電性物質自体を発熱させる原理を利用した加熱方式である。
電磁誘導加熱された芯体2に生じる誘導電流の密度は、芯体2の中心からその表面に近いほど高くなることから、芯体2の内部に比べてその表面の方が早く加熱(集中して加熱)されることとなる。したがって、芯体2の融点が線材3の融点よりも低い場合には、集中して加熱される芯体2の表面(芯体2における線材3との対向領域(接触領域))が溶融することとなる。また、線材3の融点が芯体2の融点よりも低い場合には、芯体2が発した熱が線材3に伝わって、線材3における芯体2との対向領域(接触領域)が溶融することとなる。なお、電磁誘導加熱装置に流れる電流(コイルに流れる交流電流)の周波数を高く設定することにより、芯体2において発熱する部位をその表面に集めることができ、逆に、電流の周波数を低く設定することにより芯体2の内部も均一に発熱させることができるため、電磁誘導加熱装置に流れる電流の周波数を適宜変更できるように構成することが好ましい。
このように電磁誘導加熱を行うことにより、線材3と芯体2との接触界面及びその近傍で速やかに軟化又は溶融するため、線材3の物性に寄与する分子配向を維持しやすく、上記線材3の機械的強度をより高く保つことができる。また、外部からの伝熱又は輻射、エネルギー線照射等による加熱と異なり、線材3と芯体2との接触界面及びその近傍のみで軟化又は溶融するため、ローラ1の外表面となる側の表面形状が変化することを抑制でき、線材表面の形状が変形することに起因した摺動性低下を効果的に防止することができる。
また、芯体2の外表面に線材3をより強固に接着させるためには、プライマーなどの接着剤を芯体2の外表面に塗布した後に、当該芯体2の外表面に線材3を巻回して線材3を形成し、その後、加熱することによって接着剤及び線材3を溶融させて、芯体2上に線材3を融着させることが好ましい。
本実施形態に係るローラ1は、上述のような構成を有しているため、例えば、芯体2の表面に線材3を配置し、加熱処理を行うという簡便な方法により製造されるため、製造に要する時間を短縮でき、製造コストを下げることが可能となる。また、従来のローラ1は、芯体2に対して樹脂材料をコーティングして被膜を形成するようにして構成しているため、ローラ1の外形寸法を均一に維持することが難しいという側面もあったが、本実施形態のローラ1は、所定太さの芯体2の表面に対して、所定太さの線材3を配置して形成するため、ローラ1の外形寸法を均一に維持することが容易となる。
また、本実施形態に係るローラ1によれば、被印刷物と接触する部分は、線材3の最外部(頂部)になるため、被印刷物とローラ1との接触面積を減じることが可能となり、被印刷物との摩擦係数を小さくすることができ、高い摺動性を確保することが可能となる。また、被印刷物とローラ1との接触面積を減じることが可能となる結果、被印刷物とローラ1との接触音を低減することも可能となる。
更に、被印刷物との接触により発生しローラ1側に転移する細かい紙粉やその他の異物を、螺旋状に巻回される線材間に形成される凹部4に堆積させることができるため、被印刷物との接触部分に紙粉等が残留することを効果的に抑制でき、紙粉等が被印刷物に転移して印刷画像品質が低下するような事態を効果的に防止することができる。特にフッ素樹脂繊維を含むようにして線材3を構成した場合、フッ素樹脂繊維は、その表面エネルギーが低いため、ローラ1側に転移した紙粉等の異物を隣り合う線材間に形成される凹部4側に確実に導いて当該凹部4にて紙粉等を保持させることができるため、次に送られてくる被印刷物に紙粉等の異物が付着することをより一層効果的に防止することができる。
また、本実施形態に係るローラ1においては、線材3が離型性に優れる易滑性樹脂繊維を含むように構成しているため、例えば、コピー機等における印刷部のトナー定着部や、当該定着部下流側に本発明に係るローラ1を用いた場合であっても、定着部を通過直後の溶融状態にある被印刷物上のトナーが、ローラ1側に転移することを効果的に抑制でき、次に送られてくる被印刷物にトナーが付着すること(オフセット)を防止し、高い印刷画像品質を維持することができる。また、仮に、定着部を通過直後の溶融状態にあるトナーがローラ1側に転移したとしても、その転移したトナーは、易滑性樹脂繊維を含むように構成される線材3の表面を移動して、隣り合う線材間に形成される凹部4に導かれて保持されることになるため、次に送られてくる被印刷物にトナーが付着すること(オフセット)を効果的に防止することができる。特にフッ素樹脂繊維を含むようにして線材3を構成した場合、フッ素樹脂繊維は、その表面エネルギーが低いため、ローラ1側に転移したトナーを隣り合う線材間に形成される凹部4に確実に導いて当該凹部4にてトナーを保持させることができるため、次に送られてくる被印刷物にトナーが付着することをより一層効果的に防止することができる。
また、本実施形態のローラ1は、芯体2と、当該芯体2の表面に設けられる線材3とが熱融着されて構成されている。熱融着時の温度条件を適宜設定することにより、図4の要部拡大断面図に示すように、芯体2と線材3との熱融着部5に、線材3の熱融着前の最大幅よりも幅の小さい幅細部51を形成することができる。この熱融着部5における幅細部51は、線材3と芯体2との熱融着時に、線材3における芯体2との接触箇所が溶融し、その後冷却されて固化することにより形成される。このように、本実施形態に係るローラ1において、線材3の熱融着部5に幅細部51からなるくびれ部を形成する場合、かかるくびれ部(幅細部51)に、被印刷物との接触により発生する紙粉やトナー等をより一層保持させることが可能となり、紙粉等が被印刷物に転移することを効果的に抑制することが可能となる。なお、熱融着部5におけるくびれ部(幅細部51)は、被印刷物に接触する部分ではないため、かかるくびれ部が被印刷物との摺動性に対して悪影響は与えない。
このように本実施形態に係るローラ1は、高い摺動性を有しスムーズに被印刷物を送ることができ、更に、高い印刷画像品質を維持することができるローラであるといえる。
以上、本発明に係るローラ1について説明したが、具体的構成は、上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施形態においては、図1及び図2に示すように、芯体2の外周面を被覆する線材3は、芯体2に巻回される一層の線材層として構成されているが、例えば、図5の断面図に示すように、芯体2の外周面上に螺旋状に巻回される線材3が複数の層を形成するように線材3を構成してもよい。また、このように線材3が複数の層を形成するようにローラ1を構成する場合、芯体2の中央部分や両端部分において重ねられる層の数を変化させて、ローラ1の中心部分と端部分との間でローラ1の直径が異なるように構成し、ローラ1の使用目的に応じて、例えば、図6(a)〜(c)の正面図に示すように、テーパクラウン型ローラ(図6(a))、ラジアルクラウン型ローラ(図6(b))、逆クラウン型ローラ(図6(c))等の各種形状のローラ1として構成してもよい。
また、上記実施形態においては、図1及び図2に示すように、芯体2の外周面に一本の線材3を螺旋状に巻回してローラ1を形成しているが、例えば、図7の要部拡大断面図に示すように、太さが小さい第2の線材6も併せて芯体2の外周面に螺旋状(二重螺旋状)に巻回して被覆することによりローラ1を形成してもよい。このような構成を採用する場合、隣り合う線材3,3の間に第2の線材6が配置されることとなるため、紙粉が導かれる凹部4領域を分割してその数を増加させることができる。また、径の大きい線材3が被印刷物に接し、径の小さい第2の線材6は被印刷物と接触しないため、被印刷物に対するローラ1の摺動性は低下しない。つまり、被印刷物に対するローラ1の摺動性を維持しつつ、より多くの紙粉を保持して当該紙粉が被印刷物側に転移することを抑制することが可能となる。なお、線材3,3間に第2の線材6を配置し、凹部4領域を分割することにより、図7からも明らかなように、紙粉が導かれる凹部4の入口を狭く構成することができる。これにより、凹部4に導かれた紙粉やトナー粉が、当該凹部4から離脱しにくくなり、より一層、紙粉やトナーが被印刷物側に転移することが防止される。
また、上記実施形態においては、図1及び図2に示すように、断面形状が円形である線材3を用い、当該線材3を芯体2の外周面に被覆するようにしてローラ1を構成しているが、このような断面形状が円形の線材3の代わりに、多角形の断面形状を有する線材3や、楕円の断面形状を有する線材3、扇型の断面形状を有する線材3等の断面が非円形である線材3を使用してもよい。ここで、多角形の断面形状を有する線材3とは、例えば、図8(a)に示す断面視三角形状や、(b)に示す断面視五角形状、(c)に示す断面視星形状のように、角が立った多角形状の断面を有する線材3の他、図8(d)〜(f)に示すような、角に丸みを帯びた断面視三角形状、断面視五角形状、断面視星形状等の断面を有する線材3や、図8(g)〜(i)に示すような、いびつに変形した断面視三角形状、断面視五角形状、断面視星形状等の断面を有する線材3を含む概念である。このように断面が非円形である線材3を用いた場合、断面が円形である線材3を用いた場合よりも、複雑な側面形状を有する凹部4を形成することができるため、紙粉等の保持力を高めることが可能となり、紙粉等が被印刷物側に転移することを防止することができる。なお、このような断面非円形の線材3を用いてローラ1を形成した場合であっても、被印刷物と接する部分は、線材3の最外部(頂部)となることから、被印刷物に対するローラ1の摺動性は低下しない。
また、芯体2に巻回される線材3は、導電性を有するように構成してもよい。線材3に導電性を付与する方法としては、例えば、線材3に含まれる易滑性樹脂繊維を製造する段階において、フッ素系樹脂等の原料中に予め所定量のカーボンブラック等の導電性材料を混合分散し、その後、押出成形等により紡糸する方法を例示することができる。また、易滑性樹脂繊維から形成された単線と導電性を有する金属材料から形成された単線とを撚り合わせることによっても、導電性を有する線材3を得ることができる。このように、線材3が導電性を有するように構成することにより、線材3が帯電することを効果的に抑制することができ、電気的作用(静電気)によって紙粉等が線材3に吸着されることを防止することが可能となる。
また、本実施形態において、芯体2に対する線材3の巻き方向を、例えば、芯体2の中央部を境にして逆方向とするように構成してもよい。例えば、芯体2の一方端から中央部までの間では、線材3を右巻きとなるように巻回し、中央部から他方端までの間では、線材3を左巻きとなるように巻回して構成してもよい。このように線材3の巻き方向が、芯体の中央部を境界として反対方向となるように構成した場合、ローラ1により搬送される被印刷物の蛇行やシワの発生を効果的に抑制することが可能となる。なお、芯体2に対する線材3の巻き方向を逆方向とする境界は、芯体2の中央部に限定されない。また、線材3の巻き方向を逆方向とする境界を複数個所設け、例えば、芯体3の一方端から他方端にかけて、線材3を右巻きに巻回する領域、及び、線材3を左巻きに巻回する領域が繰り返されるように構成してもよい。
1 ローラ
2 芯体
3 線材
4 凹部
5 熱融着部
51 幅細部(くびれ部)
6 第2の線材

Claims (5)

  1. 印刷機能を有する機器に使用されて被印刷物を送るローラであって、
    棒状の芯体と、前記芯体の外周面に螺旋状に巻回されて配置される易滑性樹脂繊維を含む線材とを備え、
    前記芯体と、前記線材とが熱融着されていることを特徴とするローラ。
  2. 前記線材は、導電性を有することを特徴とする請求項1に記載のローラ。
  3. 前記易滑性樹脂繊維は、フッ素樹脂繊維であることを特徴とする請求項1又は2に記載のローラ。
  4. 前記芯体の外表面からの前記線材の高さは、10μm以上200μm以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のローラ。
  5. 前記芯体は、導電性材料により構成されており、
    前記線材は、前記芯体よりも磁性が低い材料により形成されており、
    前記芯体の外表面に巻回された前記線材の外側から前記芯体を電磁誘導加熱し、加熱された前記芯体の熱によって前記線材と前記芯体との対向領域の少なくともいずれか一方を溶融させて、前記線材と前記芯体とが熱融着される請求項1から4のいずれかに記載のローラ。
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