JP6181152B2 - アペリン阻害剤としてのポリペプチドおよびその使用 - Google Patents

アペリン阻害剤としてのポリペプチドおよびその使用 Download PDF

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Description

発明の分野:
本発明は、アペリン阻害剤としてのポリペプチドおよびそれらの使用に関する。
発明の背景
オーファンレセプターAPJ(アンギオテンシンIIタイプ1レセプターまたはAT1に関係する推定上のレセプタータンパク質)は、7個の膜貫通ドメインを有するアミノ酸380個から構成されるGタンパク質共役レセプターである。オーファンレセプターAPJの内因性リガンドを探索して、アペリン(APJ内因性リガンド)と呼ばれるペプチドがウシ胃抽出物から最初に単離され、対応するヒトタンパク質がこの発見から推定された。
アペリンポリペプチドは、最初にアミノ酸77個のタンパク質(プレプロアペリンと呼ばれる)として産生され、それが切断されて、それぞれがAPJレセプターに対して高親和性(nM範囲)を有するアミノ酸36個(プロアペリン)、アミノ酸17個、およびアミノ酸13個の切断産物を産生する。アペリン−17およびアペリン−13のペプチドサイズは、アペリンポリペプチドがAPJと相互作用する能力に必要かつ十分である。現在、成熟アペリンペプチド(アペリン−17またはアペリン−13)へのアペリン前駆体(プロアペリンまたはアペリン−36)の変換のメカニズムおよび機能は十分には分かっていない。
アペリンおよびAPJレセプターは、どちらも脳に広く分布するが、特に視床下部の視索上核(SON)および室傍核(PVN)に高度に発現される。二重ラベリング研究は、これらの2種の核内でアペリンおよびそのレセプターがバソプレシン(AVP)と共に大型細胞ニューロンのサブセットに共局在していることを実証している。AVPの合成および放出の両方の増加によって特徴づけられる泌乳中のラットにおいて、アペリンの中枢注射は、AVPニューロンの位相電気活動を阻害し、AVPの全身放出を減少させて利尿を誘導する。まとめると、これらのデータは、アペリンがAVPの抗利尿作用の天然阻害剤であることを示唆している。そのうえ、全身投与されたアペリンは、動脈圧を減少させ、心収縮性を増加させ、心負荷を減少させる。
発明の概要:
本発明は、配列番号:1に示される配列[アペリン−36]の18、19、22または23位の少なくとも1個のアルギニン残基が置換または欠失されている配列を含むポリペプチドに関する。
発明の詳細な説明
本発明は、配列番号:1に示される配列[アペリン−36]の18、19、22または23位の少なくとも1個のアルギニン残基が置換または欠失されている配列を含むポリペプチドに関する。
一態様では、本発明によるポリペプチドは、配列番号:2に示される配列[アペリン−77]の59、60、63、または64位の少なくとも1個のアルギニン残基が置換または欠失されている配列を含む。
一態様によると、1、2、3、または4個のアルギニン残基が置換または欠失されている。
アルギニン残基の置換(1個または複数)は、切断部位の欠失および非プロセシング型のアペリンの生成につながる任意のアミノ酸で行うことができる。典型的には、アルギニン残基(1個または複数)は、アスパラギン、グルタミン、セリン、トレオニン、チロシン、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニンおよびトリプトファンからなる群より選択される中性アミノ酸によって独立して置換されている場合がある。特定の一態様では、アルギニン残基は、セリン残基によって独立して置換され、別の特定の態様では、全てのアルギニン残基がセリン残基によって置換されている。
本発明のポリペプチドは、任意の化学的、生物的、遺伝的または酵素的技法などの、当技術分野において本質的に公知の任意の技法の単独または組み合わせによって産生することができるが、これらに限られない。
所望の配列のアミノ酸配列を知ることで、当業者は、ポリペプチドの産生のための標準技法によって容易に該ポリペプチドを産生することができる。例えば、ポリペプチドは、周知の固相法を使用して、好ましくは市販のペプチド合成装置(Applied Biosystems(Foster City, California)製など)を使用して、製造業者の説明書にしたがって合成することができる。
または、本発明のポリペプチドは、当技術分野において現在周知のような組換えDNA技法によって合成することができる。例えば、これらのフラグメントは、所望の(ポリ)ペプチドをコードするDNA配列を発現ベクターに組み入れ、所望のポリペプチドを発現するであろう適切な真核または原核生物ホストに当該ベクターを導入した後にDNA発現産物として得ることができ、その後、そのホストから周知の技法を用いてポリペプチドを単離することができる。
本発明のさらなる目的は、本発明のポリペプチドの機能保存性変異体であって、18、19、22または23位の少なくとも1個のアルギニン残基が欠失または置換されたままである変異体を包含する。「機能保存性変異体」は、タンパク質または酵素中の所与のアミノ酸残基が、ポリペプチドの全体のコンフォメーションおよび機能を変化させずに、類似の性質(例えば極性、水素結合ポテンシャル、酸性、塩基性、疎水性、芳香族など)を有するが、これらに限られない、アミノ酸によるアミノ酸の置換などにより変更された変異体である。タンパク質において保存されていると示されるアミノ酸以外のアミノ酸は、異なる場合があり、その結果、類似の機能の任意の2種のタンパク質の間のタンパク質またはアミノ酸配列類似パーセントは、変動する場合があり、例えば、Cluster法(類似性がMEGALIGNアルゴリズムに基づく)などのアライメントスキームにより決定されるとき70%〜99%の場合がある。「機能保存性変異体」には、また、BLASTまたはFASTAアルゴリズムによって決定されるとき、少なくとも60%、好ましくは少なくとも75%、最も好ましくは少なくとも85%、なおいっそう好ましくは少なくとも90%のアミノ酸同一性を有するポリペプチドであって、比較対象のネイティブなタンパク質または親タンパク質と同じまたは実質的に類似の性質または機能を有するポリペプチドが含まれる。
特定の一態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号:1と少なくとも90%のアミノ酸同一性を有する配列の18、19、22または23位のアルギニン残基が置換または欠失されている配列からなるまたはそれを含む。
特定の一態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号:2と少なくとも90%のアミノ酸同一性を有する配列の59、60、63、または64位のアルギニン残基が置換または欠失されている配列からなるまたはそれを含む。
一態様では、本発明によるポリペプチドは、配列番号:3で示される配列(アペリン−77マウス)の59、60、63、または64位の少なくとも1個のアルギニン残基が置換または欠失されている配列を含む。
一態様では、本発明によるポリペプチドは、配列番号:4で示される配列(アペリン−77ラット)の59、60、63、または64位の少なくとも1個のアルギニン残基が置換または欠失されている配列を含む。
一態様では、本発明によるポリペプチドは、配列番号:5で示される配列(アペリン−77ウシ)の59、60、63、または64位の少なくとも1個のアルギニン残基が置換または欠失されている配列を含む。
一態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号:8(LVQPRGSRNGPGPWQGGSSKFSSQRPRLSHKGPMPF)と少なくとも90%のアミノ酸同一性を有する配列からなるまたはそれを含む。
一態様では、本発明のポリペプチドは、配列番号:8で示される配列(LVQPRGSRNGPGPWQGGSSKFSSQRPRLSHKGPMPF)からなるまたはそれを含む。
本発明のポリペプチドは、単離された(例えば精製された)形態で使用することができ、または膜もしくは脂質小胞(例えばリポソーム)などのベクター中に収容することができる。
本発明のさらなる一目的は、本発明のポリペプチドをコードする配列を含む核酸に関する。
典型的には、前記核酸は、プラスミド、コスミド、エピソーム、人工染色体、ファージまたはウイルスベクターなどの任意の適切なベクター中に含まれうるDNAまたはRNA分子である。用語「ベクター」、「クローニングベクター」および「発現ベクター」は、ホストを形質転換し、導入された配列の発現(例えば転写および翻訳)を促進するように、DNAまたはRNA配列(例えば外来遺伝子)をホスト細胞に導入することができるビヒクルを意味する。
それで、本発明のさらなる一目的は、本発明の核酸を含むベクターに関する。
そのようなベクターは、対象に投与したときに前記ポリペプチドの発現を引き起こすまたは指令するために、プロモーター、エンハンサー、ターミネーターなどの調節エレメントを含む場合がある。さらに、ベクターは、1個または複数の複製起点および/または選択マーカーを含みうる。プロモーター領域は、コード配列に関して同種または異種の場合があり、in vivo用などの任意の適切なホスト細胞での遍在的、構成的、調節的および/または組織特異的発現を提供する。プロモーターの例には、細菌プロモーター(T7、pTAC、Trpプロモーターなど)、ウイルスプロモーター(LTR、TK、CMV−IEなど)、哺乳動物遺伝子プロモーター(アルブミン、PGKなど)他が含まれる。
プラスミドの例には、例えばpUC、pcDNA、pBRなどの複製起点を含む複製プラスミドまたは組み込みプラスミドが含まれる。ウイルスベクターの例にはアデノウイルスベクター、レトロウイルスベクター、ヘルペスウイルスベクターおよびAAVベクターが含まれる。そのような組換えウイルスは、パッケージング細胞をトランスフェクションすることまたはヘルパープラスミドもしくはウイルスを用いた一過性トランスフェクションによるなどの、当技術分野で公知の技法によって産生することができる。
本発明のさらなる一目的は、本発明による核酸および/またはベクターによってトランスフェクション、感染または形質転換された細胞に関する。用語「形質転換」は、ホスト細胞が導入後の遺伝子または配列を発現して、所望の物質を、典型的には導入後の遺伝子または配列によってコードされるタンパク質または酵素を産生するように、「外来」(すなわち外因性または細胞外)遺伝子、DNAまたはRNA配列をホスト細胞に導入することを意味する。導入されたDNAまたはRNAを収容および発現するホスト細胞は、「形質転換」されている。
本発明の核酸は、適切な発現系で本発明の組換えポリペプチドを産生するために使用することができる。用語「発現系」は、例えばベクターによって保有されホスト細胞に導入された外来DNAによってコードされるタンパク質の発現に、適切な条件のホスト細胞および適合性ベクターを意味する。
一般的な発現系には、大腸菌ホスト細胞およびプラスミドベクター、昆虫ホスト細胞およびバキュロウイルスベクター、ならびに哺乳動物ホスト細胞およびベクターが含まれる。ホスト細胞の他の例には、原核細胞(細菌など)および真核細胞(酵母細胞、哺乳動物細胞、昆虫細胞、植物細胞など)が含まれる。特定の例には、大腸菌、KluyveromycesまたはSaccharomyces酵母、哺乳動物細胞系(例えばVero細胞、CHO細胞、3T3細胞、COS細胞など)および初代または樹立哺乳動物細胞培養物(例えばリンパ芽球、線維芽細胞、胚細胞、上皮細胞、神経細胞、脂肪細胞などから産生したもの)が含まれるが、これらに限られない。
本発明は、また、本発明によるポリペプチドを発現している組換えホスト細胞を産生するための方法であって、(i)上記組換え核酸またはベクターをコンピテントなホスト細胞にin vitroまたはex vivoで導入すること、(ii)得られた組換えホスト細胞をin vitroまたはex vivoで培養すること、ならびに(iii)場合により、前記ポリペプチドを発現および/または分泌する細胞を選択することからなるステップを含む方法に関する。前記のように、そのような組換えホスト細胞は、本発明によるポリペプチドの産生のために使用することができる。
本発明は、さらに、(i)本発明による形質転換されたホスト細胞を、本発明によるポリペプチドを発現させるために適した条件で培養すること;および(ii)発現されたポリペプチドを回収することからなるステップを含む、前記ポリペプチドを産生する方法に関する。
特定の態様では、本発明のポリペプチドの治療有効性を高めるために、本発明のポリペプチドを改変できることが考えられている。そのような改変は、毒性を減少させる、循環時間を増大させる、または生体内分布を改変するために使用することができる。例えば、潜在的に重要な治療用化合物の毒性は、生体内分布を改変する多様な薬物担体ビヒクルとの組み合わせにより顕著に減少させることができる。
薬物バイアビリティーを高めるための戦略は、水溶性ポリマーの利用である。様々な水溶性ポリマーは、生体内分布を改変する、細胞取り込み様式を改善する、生理学的バリアを通した透過性を変化させる、および身体からのクリアランス速度を改変することが示されている。ターゲティング効果または徐放効果のいずれかを達成するために、ポリマー鎖上に末端基として、骨格の部分として、またはペンダント基として薬物部分を含む水溶性ポリマーが合成されている。
ポリエチレングリコール(PEG)は、その高度の生体適合性および改変の容易さから、薬物担体として広く使用されている。様々な薬物、タンパク質、およびリポソームへの連結は、滞留時間を高め、毒性を減少させることが示されている。PEGは、鎖末端のヒドロキシル基を経由して、および他の化学的方法を介して、活性薬剤に結合させることができるが、PEG自体は1分子あたり最大で2種の活性薬剤に限定される。異なる一アプローチでは、PEGとアミノ酸とのコポリマーも適切な場合がある。それは、それらのコポリマーがPEGの生体適合性を保持するが、1分子あたり多数の結合点という追加的な利点(より多くの薬物負荷を提供する)を有し、多様な用途に適するように結合点を合成的に設計することができるからである。当業者は、薬物の効果的な改変のためのPEG化技法を認識している。例えば、PETとリシンなどの三官能性モノマーとの交互ポリマーからなる薬物送達ポリマーが使用されている。PEG鎖(典型的には2000ダルトン以下)は、安定なウレタン結合を経由してリシンのa−およびe−アミノ基に連結される。そのようなコポリマーは、PEGの所望の性質を保持する一方で、ポリマー鎖に沿って厳密にコントロールおよび前決定された間隔で反応性ペンダント基(リシンのカルボン酸基)を提供する。反応性ペンダント基は、誘導体化、架橋形成、または他の分子とのコンジュゲーションのために使用することができる。これらのポリマーは、ポリマーの分子量、PEGセグメントの分子量、および薬物とポリマーとの間の切断可能な結合を変化させることによって、安定で長時間循環性のプロドラッグを産生するために有用である。PEGセグメントの分子量は、薬物/連結基複合体の間隔およびコンジュゲートの分子量あたりの薬物量(より小さなPEGセグメントはより大きな薬物負荷を与える)に影響する。一般に、ブロックコポリマーコンジュゲートの全体的な分子量を増大させることは、コンジュゲートの循環半減期を増大させるであろう。それにもかかわらず、コンジュゲートは容易に分解可能であるか、または糸球体濾過許容限界値未満の分子量(例えば45kDa未満)を有するかのいずれかでなければならない。
本発明のさらなる一目的は、アペリン阻害剤としての本発明のポリペプチドに関する。
様々な疾患の病態生理に果たすアペリンの役割は、Pitkin SL, Maguire JJ, Bonner TI, Davenport AP. International Union of Basic and Clinical Pharmacology. LXXIV. Apelin receptor nomenclature,distribution,pharmacology,and function. Pharmacol Rev. 2010 Sep;62(3):331-42. Epub 2010 Jul 6. Reviewに記載されている。
したがって、本発明によるポリペプチドは、中枢神経系の機能(バソプレシンのニューロン活性およびバソプレシンの全身放出、飲酒行動、食物摂取)、心血管機能(血圧、心筋収縮性)、免疫機能、消化管機能、代謝機能、生殖機能などのモデュレーションに適切な場合があり、したがって、多様な疾患の治療剤および/または予防剤として使用することができる。
したがって、本発明は、哺乳動物におけるアペリンによって媒介される疾患、状態または障害を治療および/または予防するための方法であって、それを必要とする哺乳動物に本発明のポリペプチドの治療有効量またはその薬学的組成物を投与するステップを伴う方法である。
本発明のポリペプチドの投与によって治療または予防できる疾患、状態および/または障害は、例えば:
− 神経原性糖尿病(例えば糖尿病性腎症、糖尿病性ニューロパチー、糖尿病性網膜症などの糖尿病合併症)、肺ガン、敗血症性ショック、口渇障害のような病状を含めたバソプレシン不適合分泌(SIADH);
− 心血管疾患:心不全、腎臓病(例えば腎不全、腎炎など)、高血圧、肝硬変、動脈硬化症、肺気腫、肺水腫;
− 代謝性疾患:肥満、食欲低下、過食、多食、高コレステロール血症、高グリセリド血症、高脂血症;
− 老年認知症、脳血管性認知症、家系性変性疾患(genealogical denaturation degenerative disease)による認知症(例えばアルツハイマー病、パーキンソン病、ピック病、ハンチントン病など)、感染症に起因する認知症(例えばクロイツフェルト・ヤコブ病などの遅延ウイルス感染)、内分泌疾患、代謝性疾患、または中毒に関連する認知症(例えば甲状腺機能低下症、ビタミンB12欠乏症、アルコール中毒症、様々な薬物、金属、または有機化合物によって起こる中毒)、腫瘍によって起こる認知症(例えば脳腫瘍)、および外傷性疾患による認知症(例えば慢性硬膜下血腫)、うつ、多動児症候群(小脳障害(microencephalopathy))、意識障害、不安障害、統合失調症、恐怖症などの様々な種類の認知症;
− 成長ホルモン分泌障害(例えば巨人症、先端巨大症など)、高プロラクチン血症、乳汁漏出症
− ガン(例えば乳ガン、リンパ性白血病、膀胱ガン、卵巣ガン、前立腺ガンなど);
− ならびに膵炎、ターナー症候群、神経症、関節リウマチ、脊髄損傷、一過性脳虚血、筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症、骨折、創傷、アトピー性皮膚炎、骨粗鬆症、喘息、てんかん、不妊症
である。
本発明のポリペプチドは、術後栄養状態改善剤として、または強心薬、血管拡張剤もしくは利尿剤として使用することができる。
特定の一態様では、本発明のポリペプチドは、アペリンの抗凝集機能の阻害のために使用することができる。
別の態様では、本発明のポリペプチドは、血管新生疾患の処置のために使用することができる。
「血管新生疾患」は、調節されていない血管新生に関連する疾患である。典型的には、血管新生疾患には、乳ガン、結腸ガン、直腸ガン、肺ガン、中咽頭ガン、下咽頭ガン、食道ガン、胃ガン、膵臓ガン、肝臓ガン、胆嚢ガンおよび胆管ガン、小腸ガン、腎臓ガン、膀胱ガン、尿路上皮ガン、女性生殖管ガン(子宮頸、子宮、および卵巣ならびに絨毛ガンおよび妊娠性絨毛疾患を含む)、男性生殖管ガン(前立腺、精嚢、精巣および胚細胞腫瘍を含む)、内分泌腺ガン(甲状腺、副腎、および下垂体を含む)、および皮膚ガンなどの原発および転移固形腫瘍、ならびに血管腫、黒色腫、肉腫(骨および軟部組織から生じる肉腫ならびにカポジ肉腫を含む)ならびに星状細胞腫、神経膠腫、神経膠芽腫、網膜芽腫、神経腫、神経芽腫、シュワン腫、および髄膜腫などの脳腫瘍、神経腫瘍、眼腫瘍が含まれるが、これらに限られない。血管新生疾患は、また、白血病ならびにホジキンおよび非ホジキンリンパ腫などの造血器悪性腫瘍から生じる腫瘍に関する。血管新生疾患は、また、関節リウマチ、免疫性関節炎および変形性関節炎;糖尿病網膜症、未熟児網膜症、角膜移植後拒絶反応、水晶体後線維増殖症、血管新生緑内障、ルベオーシス、黄斑変性(例えば加齢性黄斑変性)による網膜新生血管、低酸素症、感染または外科的介入に関連する眼血管新生、および他の異常な眼血管新生状態などの様々な眼疾患に関する。血管新生疾患には、さらに、乾癬などの皮膚疾患;血管腫およびアテローム性プラーク内毛細血管増殖などの血管疾患;オスラー・ウェーバー症候群;心筋血管新生;プラーク新血管新生;毛細血管拡張症;血友病性関節;血管線維腫;および創部の肉芽形成が含まれる。他の血管新生疾患には、腸管癒着症、クローン病、アテローム性動脈硬化症、強皮症、および肥厚性瘢痕、すなわちケロイド、ネコひっかき病(Rochele ninalia quintosa)および潰瘍(Helicobacter pylori)などの血管新生を病的結果として有する疾患などの内皮細胞の過剰または異常な刺激によって特徴づけられる疾患が含まれるが、これらに限られない。
本発明のポリペプチドは、血管新生の減少のために使用される。血管新生を減少させるために有効な量は、未処置対照被験体またはプラセボ処置対照に比べて少なくとも約15%〜80%またはそれを超える減少に対応する。
ガンの処置のために、本発明のポリペプチドは、血管新生が重要な過程である原発腫瘍および転移腫瘍の両方の処置のために使用することができる。したがって、本発明のポリペプチドは、上記腫瘍に起因する転移の阻害に有用な場合がある。本発明のポリペプチドは、単独で、または放射線療法および/もしくは化学療法などの補助療法と組み合わせて使用することができる。
本発明のポリペプチドは、任意の治療剤と組み合わせて使用することができる。例えば、本発明のポリペプチドは、ガン化学療法剤;VEGFアンタゴニストなどの1種または複数の他の治療剤と共に投与することができる。ポリペプチドは、他の物質または療法の前、それと同時、またはその後に投与することができる。ポリペプチドは、外科手術、放射線、骨髄移植、化学療法処置などの標準的なガン療法への補助療法として投与することができる。
本発明のポリペプチドを、薬学的に許容されうる賦形剤、および場合により生分解性ポリマーなどの徐放性マトリックスと組み合わせて薬学的組成物を形成させることができる。
経口、舌下、皮下、筋肉内、静脈内、経皮、局所または直腸投与用の本発明の薬学的組成物において、活性主薬を単独で、または別の活性主薬と組み合わせて、単位投与形態で、従来の薬学的支持体との混合物として、動物およびヒトに投与することができる。適切な単位投与形態は、錠剤、ゲルカプセル剤、散剤、顆粒剤および経口懸濁剤または液剤などの経口経路形態、舌下および頬側投与形態、エアロゾル、植込剤、皮下、経皮、局所、腹腔内、筋肉内、静脈内、皮下、経皮、髄腔内および鼻腔内投与形態ならびに直腸投与形態を含む。
好ましくは、薬学的組成物は、注射可能な製剤に対して薬学的に許容されうるビヒクルを含有する。これらは、特に等張無菌塩類溶液(リン酸一ナトリウムもしくはリン酸二ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウムもしくは塩化マグネシウムなど、またはそのような塩の混合物)、または場合により滅菌された水または生理塩類溶液を添加したときに注射液の構成を可能にする、乾燥組成物、特に凍結乾燥組成物の場合がある。
注射用途に適した薬学的剤形には、無菌水溶液または分散物;ゴマ油、ラッカセイ油または水性プロピレングリコールを含む製剤;および無菌注射液または分散物の即時調製用の無菌粉末が含まれる。剤形は、全ての場合で無菌でなければならず、容易なシリンジ通過性が存在する程度に流動性でなければならない。剤形は、製造および保存の条件で安定でなければならず、細菌および真菌などの微生物の混入作用から保護されなければならない。
本発明の化合物を遊離塩基または薬理学的に許容されうる塩として含む溶液は、ヒドロキシプロピルセルロースなどの界面活性剤と適切に混合された水に入れて調製することができる。分散物は、また、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、およびその混合物に入れて、ならびに油に入れて調製することができる。通常の保存および使用条件で、これらの調製物は、微生物の成長を阻止するための保存料を含有する。
ポリペプチドは、中性または塩形態で(in a neutral or salt form)組成物に入れて製剤化することができる。薬学的に許容されうる塩には、酸付加塩(タンパク質の遊離アミノ基と形成される)が含まれ、酸付加塩は、例えば、塩酸もしくはリン酸などの無機酸、または酢酸、シュウ酸、酒石酸、マンデル酸などの有機酸と形成される。遊離カルボキシル基と形成された塩は、また、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カルシウム、または水酸化鉄(III)などの無機塩基、およびイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ヒスチジン、プロカインなどの有機塩基から得ることができる。
担体は、また、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリコール、および液状ポリエチレングリコールなど)を含有する溶媒または分散媒、その適切な混合物、および植物油の場合がある。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングの使用によって、分散物の場合は必要とされる粒子径の維持によって、および界面活性剤の使用によって維持することができる。微生物の作用の阻止は、様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなどによってもたらすことができる。多くの場合で、等張化剤、例えば糖類または塩化ナトリウムを含ませることが好ましい。注射用組成物の長期吸収は、吸収を遅延させる薬剤、例えばモノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンを組成物中に使用することによってもたらすことができる。
無菌注射液は、必要量の活性ポリペプチドを、上に列挙した他の成分のいくつかと共に適切な溶媒中に混合し、必要に応じて濾過滅菌することによって調製される。一般に、分散物は、塩基性分散媒および上に列挙した成分からの必要な他の成分を含有する無菌ビヒクル中に様々な無菌活性成分を混合することによって調製される。無菌注射液の調製用の無菌粉末の場合、好ましい調製方法は、活性成分と任意の追加的な所望の成分との粉末を予め濾過滅菌されたその溶液から回収する真空乾燥および凍結乾燥技法である。
製剤化されると、溶液は、投薬製剤と適合性の方法および治療的に有効な量で投与される。製剤は、上記注射液の種類などの多様な投薬剤形で容易に投与されるが、薬物放出カプセルなども採用することができる。
水溶液状態での非経口投与のために、例えば溶液を必要により適切に緩衝化し、液体希釈剤を最初に十分な塩類溶液またはグルコースで等張にすべきである。これらの特定の水溶液は、特に静脈内、筋肉内、皮下および腹腔内投与に適切である。これに関して、採用できる無菌水性媒は、本開示に照らして当業者に公知である。例えば、1回量を等張NaCl溶液1ml中に溶解し、皮下注入液1000mlに添加するか、提案された注入部位に注射するかのいずれかを行うことができる。処置される被験体の状態に応じて、投薬量のいくらかの変動が必然的に起こる。いずれにせよ、投与担当の人物が、個別の被験体に適切な用量を決定する。
ポリペプチドは、1回約0.0001〜1.0ミリグラム、または約0.001〜0.1ミリグラム、または約0.1〜1.0または約10ミリグラムほどまでも含むように治療用混合物内に製剤化することができる。複数回数を投与することもできる。処置のために、使用されるポリペプチドの用量は、疾患の重症度、患者の年齢および体重、ならびに投与経路および処置の期間に依存する。ポリペプチドの投与回数は、疾患の重要度に応じて変動しうる。例えば、ポリペプチドは、3ヶ月に1回、3ヶ月に1回、2ヶ月に1回、毎月1回、毎月2回または毎月3回投与される。ポリペプチドは、また、1日1回、1日2回、またはそれよりも多く投与することができる。ある条件で、ポリペプチドは連続的に投与される。ポリペプチドが投与される期間は、多様な要因、例えば疾患の重症度、患者の年齢および処置に対する患者の応答のいずれかに応じて変動しうる。
静脈内または筋肉内注射などの非経口投与のために製剤化された本発明の化合物に加えて、他の薬学的に許容されうる剤形には、例えば経口投与用の錠剤または他の固形剤;リポソーム製剤;持続放出カプセル;および現在使用されている任意の他の剤形が含まれる。
以下の図面および実施例により本発明をさらに例示する。しかし、これらの実施例および図面は、どのような形であれ本発明の範囲を限定するものとして解釈すべきでない。
アペリン−77、アペリン−36、アペリン−17およびアペリン−13の模式図である。 多様な動物種におけるアペリン−77の配列を示す図である。 ヒトアペリンタンパク質のプロセシングを示すイムノブロッティング図である。ヒトアペリンcDNAはアミノ酸残基77個のタンパク質をコードする。新たに合成されたアペリンは、アミノ酸36、17および13個の成熟形態を生成するためにタンパク質分解的にプロセシングされるプレプロタンパク質である。本発明者らは、アペリン配列のC末端にV5タグを付加して、ヒトアペリンをpIRES2−eGFPベクターにクローニングした。アペリン前駆体のアミノ酸配列を検査すると、2個の二塩基性モチーフ(RRKおよびFRRQR)がプロタンパク質コンバターゼ(PC)によって認識されたが、これは、これらのコンバターゼがアペリンの成熟に関与していることを示唆している。アペリンのプロセシングに関与するPCを特定するために、フューリン欠損細胞系であるLoVo細胞にアペリンおよび各PCを一過性同時発現させた。トランスフェクションの24時間後に上清を採集し、V5抗体を用いてイムノブロッティングすることによってプロアペリンのプロセシングについて分析した。(a)に示すように、プロアペリンをコードするベクターおよび対照ベクターを同時トランスフェクションされたLoVo細胞から得られた培地の分析は、インタクトなアペリン前駆体に対応する見かけの分子量8〜9kDaを有するバンドを示している。アペリンおよび異なるコンバターゼ(フューリン、PACE4、PC5またはPC7)をコードするベクターを細胞に同時トランスフェクションすることにより、フューリンの発現だけが、免疫反応性前駆体のレベル低下と同時にアペリン−17およびアペリン−13に対応する3〜4および2〜3kDaの2種の産物が出現することに関連することが明らかとなった。 HEK293細胞におけるアペリンおよび/またはPC阻害剤、すなわちPCプロセグメント(プロフューリン、プロPC5)およびα1−アンチトリプシンのフューリン−モチーフ変異体(α1−PDX)の発現を示す図であって、アペリン単独のHEK293細胞における発現が100%のプロセシングが得られたが、アペリンおよびPC阻害剤を細胞に同時トランスフェクションするとアペリンのプロセシングが阻害されたことを示す図である。 野生型または突然変異アペリン(mut1、mut2)をHEK293細胞にトランスフェクションし、これらの細胞から得られた培地をウエスタンブロッティングによって分析したことを示す図である。突然変異体1(mut1)はアペリンの第1切断部位(RR60K)に突然変異を示し、突然変異体2(mut2)はアペリンの第2切断部位(RR64QR)に突然変異を示す。野生型アペリン、mut1またはmut2を有するこれらの細胞の発現は、アペリンのプロセシングに影響しない。これらの細胞における2個の突然変異部位を有するアペリンの発現がアペリンのプロセシングを防止した。非プロセシング形態だけがこれらの条件で検出される。 APJアンタゴニスト(F13A)および非プロセシング型二重突然変異アペリン−36(アペリン−DM)は、アペリンによる血小板機能の阻害にAPJが果たす役割を確認することを示す図である。対照としてのPBS(黒棒線);F13A(100nM;白棒線);アペリン(10nM;灰色棒線)またはF13A(100nM)+アペリン(10nM)(網がけ棒線)と共に予備インキュベーションされたヒト血小板のトロンビン誘導凝集。 APJアンタゴニスト(F13A)および非プロセシング型二重突然変異アペリン−36(アペリン−DM)は、アペリンによる血小板機能の阻害にAPJが果たす役割を確認することを示す図である。蛍光分光光度計を使用してヒト血小板における細胞内Ca2+動員([Ca2+)をリアルタイムでモニターした。Fura−2−AMをロードされたヒト血小板を、対照としてのPBS(黒棒線);F13A(100nM;白棒線);アペリン(10nM;灰色棒線)またはF13A(100nM)+アペリン(10nM)(網がけ棒線)と共に3分間予備インキュベーションした後、トロンビン(100mU/mL)で刺激した。F13A単独は尾出血時間、血小板凝集およびCa2+動員に作用を有さないが、それをアペリンと共に注射するとアペリン単独の阻害作用が防止される。 APJアンタゴニスト(F13A)および非プロセシング型二重突然変異アペリン−36(アペリン−DM)は、アペリンによる血小板機能の阻害にAPJが果たす役割を確認することを示す図である。対照としてのPBS(●);F13A(500nmol/kg;■);アペリン(50nmol/kg;○)またはF13A(500nmol/kg)+アペリン(50nmol/kg)(□)の静脈内注射を受けている野生型マウスにおける尾出血時間。 APJアンタゴニスト(F13A)および非プロセシング型二重突然変異アペリン−36(アペリン−DM)は、アペリンによる血小板機能の阻害にAPJが果たす役割を確認することを示す図である。対照としてのPBS(●);アペリン(50nmol/kg;○);アペリン−36(500nmol/kg;△);アペリン−DM(500nmol/kg;■)、アペリン−36+アペリン(▲)またはアペリン−DM+アペリン(□)の静脈内注射を受けている野生型マウスの尾出血時間。 HUVECの増殖および運動性を示す図である。HUVECから血清を一晩欠乏させ、次に、HUVECをアペリン野生型(10ng/ml)および/またはアペリンmut−36(10ng/ml)の存在下でVEGF存在下または非存在下で24時間処理した。Cell Titer 96非放射性細胞増殖アッセイを使用して細胞増殖を評価した。
方法:
非プロセシング型突然変異アペリン(アペリン−DM)ペプチドの合成:アペリンの非プロセシング型突然変異体(アペリン−DM)をEurogentecが合成した。ペプチド合成の間に、プロアペリンの2個の切断部位(18RRKFRR)を18SSKFSSアミノ酸配列により置換し、アペリン−DM突然変異ペプチド:LVQPRGSRNGPGPWQGGSSKFSSQRPRLSHKGPMPF(配列番号:8)を生成させた。
洗浄済み血小板の調製:
ヒト血小板
健康ドナーから10%(v/v)クエン酸三ナトリウム(3.8%)上に静脈血を採集した。全てのドナーから書面のインフォームドコンセントを得た。遠心分離(120g;15分;20℃)により多血小板血漿(PRP)を入手し、以前に記載されたように分画遠心法により血小板を単離した15。CaClを有さない改変タイロード−HEPES緩衝液(137mM NaCl、2mM KCl、0.3mM NaHPO、5.5mMグルコース、5mM Hepes、12mM NaHCO、pH7.3)中に血小板のペレットを再懸濁した。
マウス血小板
ペントバルビタールナトリウム(60mg/kg)の腹腔内注射によってマウスを麻酔した。Xylocain(登録商標)(0.5%v/v)を局所麻酔薬として使用した。心臓穿刺によって全血を採集し、80μM PPACKおよび10%(v/v)ACD−C緩衝液(124mMクエン酸ナトリウム、130mMクエン酸、110mMデキストロース、pH6.5)と混合して凝集を防止した。全血を160gで7分間遠心分離することによって多血小板血漿(PRP)を得た。670gで10分間遠心分離することによってPRPから血小板を入手し、アピラーゼ(100mU/mL)およびPGE(1μM)の存在下で洗浄して血小板活性化を最小化し、次にCaClを有さない改変タイロード−HEPES緩衝液中に再懸濁した16
血液分析および出血時間:マウスについての標準パラメーターを使用して自動血球計数器を用いて全血球算およびヘマトクリットを決定した。一晩絶食した動物に対する出血時間アッセイは、PBS、アペリン−13、アペリン−36、アペリン−DMまたはF13Aを後眼窩静脈叢に注射後、尾先端(先端から3mm)を切断し、直ちに37℃の塩類溶液中に浸すことによって行った。次に本発明者らは、出血が止まるまでにかかった時間を記録した。この時点を過ぎて少なくとも60秒間、尾出血をモニターし、出血が再び開始しないことを確実にした。出血が止まらなかった場合、尾出血アッセイを600秒で中止した。
血小板の凝集:血小板凝集は、1mM CaClの存在下における洗浄済み血小板(3×10/mL)の37℃の撹拌懸濁液を通過する光透過率を、Chronolog血小板凝集計(Chronolog Corporation, USA)を使用して測定することによってモニターした。記載した場合、血小板を最初にアペリン−13、アペリン−36、アペリン−DMまたはF13Aと共に37℃で3分間インキュベーションした。血小板凝集は、コラーゲン、トロンビン、またはADPを添加することによってトリガーした。凝集についての代表的なトレースは、少なくとも3回の独立した実験から得た。結果は、100%に設定したブランク(血小板なしの緩衝液)に対する光透過率の変化パーセントとして表現する。
流動条件でのin vitro血栓形成:血栓形成は、以前に記載されたように動脈剪断条件(剪断速度1000s−1)での線維性コラーゲンマトリックスを用いた全血灌流アッセイで評価した16。簡潔には、ガラス製ミクロキャピラリーチューブ(Vitrocom Hollow Rectangle capillaries; Fiber Optic Center, New Bedford, MA)に線維性コラーゲン(50μg/mL;一晩;4℃)をコーティングした。血液試料を80μM PPACK中に採集し、ローダミン6G(10μg/mL)で蛍光ラベルし、PBSまたはアペリン−13と共に5分間インキュベーションした。次に、KD Scientificシリンジポンプ(Fisher Bioblock Scientific, Illkirch, France)を用いて、コーティング後のガラス製ミクロキャピラリーを通して、ラベルされた全血を灌流した。リアルタイムの血栓形成は、Metamorph 7.0r1ソフトウェア(Universal Imaging Corporation)と連動した倒立落射蛍光顕微鏡(Nikon Eclipse TE2000-U; Champigny sur Marne, France)を用いて記録した。血栓形成は、平均蛍光強度(MFI)として決定した。
細胞内遊離Ca2+濃度([Ca2+)の測定:2μM Fura−2−AMと共に37℃で45分間インキュベーションすることによって、ヒト血小板にFura−2をロードした。次に、350gで15分間遠心分離することによって細胞を採集し、HEPES緩衝塩類溶液(145mM NaCl、10mM HEPES、10mM D−グルコース、5mM KCl、1mM MgSO、pH7.4)中に再懸濁し、0.1%(w/v)BSAを補充した。磁気撹拌した細胞懸濁液の2mL分量から、蛍光分光光度計(Varian Ltd., Madrid, Spain)を励起波長340および380nmならびに発光505nmで使用して37℃で蛍光を記録した。[Ca2+の変化は、Fura−2 340/380蛍光比を用いてモニターし、Grynkiewiczら19の方法により較正した。トロンビンによるCa2+の放出は、それを添加してから2.5分間、毎秒試料を採取して[Ca2+増加の積分を用いて推定し、以前に記載されたようにnM単位で表現した20
統計解析:統計的有意性は、GraphPad Prism統計ソフトウェア(San Diego, CA)を使用して、表示のようにStudentのt検定、両側Mann-Whitney U検定または一元配置ANOVAに続くTurkey検定を用いて評価した。
結果:
遍在性発現Gタンパク質共役レセプターであるAPJの内因性リガンドとして同定されて、アペリンは、心血管系、体液ホメオスタシス、および脂肪インスリン系に複数の生理学的作用を発揮する。アペリンの発現および/または活性の脱調節は、心不全、アテローム性動脈硬化症、2型糖尿病、および肥満などの様々な疾患に連結していた。しかし、成熟アペリンペプチド、すなわちアペリン−36、アペリン−17およびアペリン−13へのアペリン前駆体(プロアペリン)の変換のメカニズムおよび機能は十分には分かっていない(図1)。シグナルペプチドの除去後、プロアペリンのタンパク質分解的切断が塩基性モチーフ内で起こり、この過程におけるプロタンパク質コンバターゼ(PC)ファミリーのメンバーの関与を示唆している。細胞トランスフェクション実験を用いて、プロアペリンのプロセシングがフューリン阻害剤であるセルピン、すなわちα1−アンチトリプシン(α1−PDX)およびプロセグメント、すなわちプロフューリン(ppフューリン)およびプロPC5(ppPC5)によって阻害されることが見いだされた。部位特異的突然変異誘発分析から、RR(60)KFおよびKFRR(64)QRのプレアペリン切断部位が確認された(図1A)。同時に、PC活性欠損細胞系LoVoから見いだされたプロアペリンプロセシングの欠如は、対塩基性アミノ酸切断酵素4(PACE4)であるPC5またはPC7によってではなく、フューリンの発現によって回復した(図2)。
アペリンの機能に及ぼす突然変異アペリンペプチド(DM)の作用を検討するために、本発明者らは、最近特定された血小板凝集に対するアペリンの機能に果たすDMの役割を分析した。トロンビンによるヒト血小板の前処理は、それらの凝集およびCa2+動員を誘導した。成熟アペリン−13またはプロアペリン(アペリン−36)の存在下で、これらの血小板の機能は阻害された。APJレセプターアンタゴニスト性アペリン−13(F13A)および合成非プロセシング型二重突然変異アペリンペプチド(アペリン−DM)と共に血小板をインキュベーションすると、トロンビン誘導凝集およびCa2+動員に及ぼすアペリンの阻害作用が打ち消された(図4)。したがって本発明者らは、マウス尾出血アッセイを用いて、アペリン−13またはアペリン−36の静脈内注射が出血時間の有意な増加を誘導したことを見いだした。この作用はF13Aおよびアペリン−DMによって阻害された(図5)。RT−PCRおよび免疫ブロッティング分析の使用から、ヒト血小板がアペリンおよびそのレセプターAPJをRNAおよびタンパク質レベルで発現することが明らかとなった。これらの細胞ではフューリンも発現されていた。本発明者らの結果は、フューリンによるアペリンのプロセシングを実証し、機能的アペリン/APJ系を有する血小板凝集阻害による代謝障害を処置するための薬剤として非プロセシング型突然変異アペリンペプチド使用の可能性を強調するものである。
本発明者らは、合成アペリン突然変異ペプチド(配列番号:8)が、VEGFにより誘導される内皮細胞の増殖および遊走を阻害することを見いだした(図5)。
合成活性アペリン−13および非プロセシング型突然変異アペリンを使用して、本発明者らは、ニワトリ漿尿膜(CAM)アッセイおよびマウス大動脈輪アッセイによって評価したとき、アペリン−13が新血管の形成を誘導したが、後者は新血管新生を防止することを見いだした。結論として、活性アペリン−13aaは新血管の形成を誘導したが、非プロセシング型突然変異アペリンの添加はこの過程を遮断した。
同様に、皮膚逆受身アルサス反応アッセイの使用により、アペリンが組織炎症を増大させたが、突然変異非プロセシング型アペリンはこれらの過程を阻害したことが明らかとなった。
まとめると、これらの結果は、アペリン突然変異ペプチドがin vitroおよびin vivoで生物学的作用を仲介できることを示している。本発明者らは、現在、腫瘍血管新生およびリンパ脈管新生療法にこの新たに特定された阻害剤および/または誘導体を使用する可能性を評価している。
参考文献:
本出願にわたり、様々な参考文献が、本発明が属する技術の現状を説明している。これらの参考分館の開示は、これによって参照により本開示に組み入れられる。

Claims (10)

  1. 配列番号:1に示される配列の18、19、22および23位のアルギニン残基がセリン残基に換さ列を含むポリペプチド。
  2. 配列番号:2に示される配列の59、60、63および64位のアルギニン残基がセリン残基に換さ列を含む、請求項1記載のポリペプチド。
  3. 薬物としての使用のための、請求項1または2記載のポリペプチド。
  4. 血管新生疾患の処置における使用のための、請求項1−のいずれか記載のポリペプチド。
  5. ガンの処置における使用のための、請求項1−3のいずれか記載のポリペプチド。
  6. 請求項1または2記載のポリペプチドをコードする配列を含む核酸。
  7. 請求項記載の核酸を含むベクター。
  8. 請求項記載の核酸または請求項記載のベクターによってトランスフェクション、感染または形質転換された細胞。
  9. 請求項1または2記載のポリペプチドを産生するための、請求項記載の細胞の使用。
  10. (i)請求項記載の形質転換されたホスト細胞を、ポリペプチドを発現させるために適した条件で培養すること;および、(ii)発現されたポリペプチドを回収することからなるステップを含む、請求項1または2記載のポリペプチドを産生する方法。
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