JP6178173B2 - シフト装置 - Google Patents
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Description
ボス部は、モータと一体回転する。マニュアルシャフトは、ボス部に設けられるボス孔に挿入されている。ボス孔は、マニュアルシャフトとの間に遊びを備えている。すなわち、マニュアルシャフトは、ボス部が先の遊び分だけ回転した後に当該ボス部に連動する。ディテントは、弧にあたる部位が山と谷とが交互に連続する被押圧部とされた略扇型とされている。ディテントは、扇の要にあたる部位においてマニュアルシャフトに連結されている。ディテントは、マニュアルシャフトと一体回転する。ディテントスプリングは、球状の押圧部を備えている。ディテントスプリングは、押圧部を介して被押圧部をディテントの要に向かって常時付勢する。すなわち、ディテントは、押圧部が被押圧部の谷に収まるように回転する力を受ける。ディテントは、ボス孔とマニュアルシャフトとの間の遊びの分だけ回転が許容されているので、モータが停止しても最大で先の遊びの分だけ回転する。これにより、モータが停止すると押圧部が被押圧部の谷に収まる。被押圧部の谷の位置は、トランスミッションの変速位置と対応しているので、モータが停止すると変速位置が切り替わる。
[第1の実施形態]
図1に示すように、シフト装置1は、シフタ2と、シフタセンサ3と、シフトバイワイヤ制御装置4(以下、SBWECU4)と、アクチュエータ5と、トランスミッション6とを備えている。
シフタセンサ3は、シフタ2の操作位置に応じた操作位置信号を生成する。
SBWECU4は、モータ駆動回路41と、メモリ42と、を備えている。メモリ42には、図8に示すように、後述するトランスミッション6の各変速ギアに対応付けられた対応電圧値及び対応電圧閾値が記憶されている。図1に示すように、モータ駆動回路41は、操作位置信号を通じてトランスミッション6のどの変速ギアが選択されたかを認識するとアクチュエータ5に設けられるモータ51に給電する。また、モータ駆動回路41は、モータ駆動回路41は、アクチュエータ5に設けられる回転角センサ60が生成する回転角信号(検出値)の認識を通じて実際にトランスミッション6のどの変速ギアが選択されたかを認識するとともに、シフタ2の操作位置に対応する変速ギアが選択されたことを認識すると、モータ51への給電を停止する。なお、メモリ42は記憶部に、対応電圧値は対応値に、対応電圧閾値は設定閾値に、SBWECU4は制御部に、それぞれ相当する。
なお、図1に示すように、アクチュエータ5は、マニュアルシャフト55の回転角に応じて電圧値を検出する回転角センサ60を備えている。回転角センサ60は、定期的に検出値に応じた回転角信号を生成する。
シフタ2が操作されることに伴ってトランスミッション6のギアが切り替わる場合におけるディテント機構部52の動きについて説明する。まず、トランスミッション6がリバースギアからニュートラルギアに切り替わるときについて説明する。なお、図5(b)に示すように、ディテントスプリング58の押圧部58bは、第2の谷部62の谷底に位置しているものとする。また、図3に示すように、ボス孔54の内周壁とマニュアルシャフト55との間の遊びσは、マニュアルシャフト55の回転方向両側に設けられているものとする。
次に、トランスミッション6が切り替えられるときのディテント56の位置と回転角センサ60が検出する回転角信号(検出値)との関係について図7(a)及び図7(b)を参照して説明する。
次に、図9に示すフローチャートを参照してトランスミッション6のギアを変更するときにおけるモータ駆動回路41の処理について説明する。当該処理は、モータ駆動回路41は、操作位置信号の受信を契機として開始する。なお、モータ駆動回路41は、回転角センサ60を通じて定期的にマニュアルシャフト55の回転角を認識する。
ステップS4でNO、すなわち、検出値変化速度が頂点越え変化速度以下である場合には、押圧部58bが山部の斜面を駆け上がっている最中であるので、当該処理を繰り返す。
ステップS6でYES、すなわち、検出値が電圧VRを下回る場合には、リバースギアとパーキングギアとの間を切り替えている途中である。この場合、図6(f)に示すように、押圧部58bが山部と谷部との間の斜面に位置している。モータ駆動回路41は、押圧部58bが谷部に近づくようにディテント56を回転させるべく給電を続ける。次に、モータ駆動回路41は、図9に示すように、検出値が一定となるか否かを判断する(ステップS7)。ステップS7でNO、すなわち、検出値が変化している場合には、押圧部58bが谷部の底部に到達していないので、当該処理を繰り返す。
なお、波部57は、押圧部58bと摺動することにより摩耗する。このため、回転軸Oに対して谷部の谷底の位置(角度)が変化するおそれがある。これにより、変速ギアの対応電圧値が実際に選択されたトランスミッション6の変速ギアに対応しなくなるおそれがある。その点、この実施形態では、対応電圧値をディテント56が停止して検出値が一定となる度に当該検出値に更新する。シフタ2により選択された変速ギアとトランスミッション6の変速ギアとが異なりにくい。
(1)ボス孔54の内周壁とマニュアルシャフト55の側壁との間に、マニュアルシャフト55の回転方向に対応する遊びσを設けた。そして、その遊び量を、ディテント56の回転軸Oに対する隣り合う山部の頂点と谷部の谷底とがなす複数の中心角のうち最小のものである5°に設定した。これにより、マニュアルシャフト55と一体回転するディテント56は、モータ51が停止してディテントスプリング58の押圧力により回転しても許容される回転は遊び量に相当する5°分だけである。従って、ディテントスプリング58の押圧部58bは、ディテント56がディテントスプリング58の押圧力によって回転しても山部を乗り越えることはできない。これにより、シフタ2により選択された変速ギアとトランスミッション6の変速ギアとが異なりにくい。
次に、シフト装置1の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態と第2の実施形態との主たる相違点は、トランスミッション6の変速ギアを切り替えるときにおけるモータ51の回転速度である。そのため、第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
次に、図10に示すフローチャートを参照してトランスミッション6のギアを変更するときにおけるモータ駆動回路41の処理について説明する。当該処理は、モータ駆動回路41は、操作位置信号の受信を契機として開始する。
ステップS24でYES、すなわち、検出値が電圧VRと電圧VPとの間にある場合には、パーキングギアとリバースギアとの間を切り替えていることが確定する。そして、パーキングギアからリバースギアに切り替えている場合には電圧VP+8を、リバースギアからパーキングギアに切り替えている場合には電圧VR−8を、検出したか否かを判断する(ステップS25)。ステップS25でNO、すなわち、パーキングギアからリバースギアに切り替えている場合には電圧VP+8を、リバースギアからパーキングギアに切り替えている場合には電圧VR−8を、検出していない場合には、当該処理を繰り返す。
(3)モータ51への給電の停止直前のデューティーを給電の開始時と比較して小さくした。これにより、モータ51への給電の停止直前は、給電の開始時と比較して電圧値の変化速度が遅くなっている、すなわち、ディテント56の回転速度が遅くなっているので、押圧部58bが谷部の谷底に収まりやすい。換言すれば、押圧部58bが隣の山部の頂点を越えにくいので、シフタ2により選択された変速ギアとトランスミッション6の変速ギアとが異なりにくい。
・上記第1の実施形態において、モータ駆動回路41は、対応電圧値は更新しなくてもよい。このように構成した場合でも、上記第1の実施形態の(1)の効果を認識することができる。
・上記各実施形態において、トランスミッション6は、パーキングギア、リバースギア、ニュートラルギア、ドライブギア、及びローギアの5つの変速ギアを備えるものであったが変速ギアの数はこれに限定されない。谷部の数が変速ギアの数に対応していれば変速ギアの数は適宜変更してもよい。
Claims (3)
- シフタと、前記シフタの変位に基づきモータを回転させる制御部と、前記モータに連動するディテント機構と、前記ディテント機構に連動して変速ギアを複数の中から選択するトランスミッションと、を備えるシフト装置において、
前記ディテント機構は、ボス孔を有し前記モータに連動して回転するボス部材と、
前記ボス孔に挿入され、前記ボス部材に連動して回転するマニュアルシャフトと、
前記マニュアルシャフトと一体回転するディテントと、
前記ディテントに前記変速ギアの数と同数の谷部と、谷部同士の間に設けられる山部とからなる被押圧部を前記ディテントの回転中心に向かって常時押圧する押圧部を有するディテントスプリングと、を備え、
前記ボス孔と前記マニュアルシャフトとの間には前記マニュアルシャフトの回転方向に遊びが設定され、その遊び量は、隣り合う山部の頂点と谷部の谷底とがなす複数の中心角のうち最小のものと等しく設定されるシフト装置。 - 請求項1に記載のシフト装置において、
前記ディテント又は前記マニュアルシャフトの回転位置を検出する検出センサと、
前記複数の変速ギアのそれぞれと対応付けられた前記検出センサの検出結果である対応値を記憶する記憶部と、を備え、
前記制御部は、前記記憶部の前記対応値に対応する前記検出センサの検出結果を認識したときに前記モータの回転を停止させるものであって、前記モータの回転を停止させた後における単位時間当たりの前記検出センサの検出結果の変化量が、予め変化がないと判断する設定閾値を下回った場合には、そのときの前記検出センサの検出結果に前記記憶部の前記対応値を更新するシフト装置。 - 請求項1又は2に記載のシフト装置において、
前記ディテント又は前記マニュアルシャフトの回転位置を検出する検出センサと、
前記複数の変速ギアのそれぞれと対応付けられた前記検出センサの検出結果である対応値を記憶する記憶部と、を備え、
前記制御部は、前記検出センサの検出結果が前記対応値に近づくにつれ前記モータの回転速度を遅くするシフト装置。
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