JP6177754B2 - 打抜き性と結晶粒粗大化防止特性に優れた浸炭用鋼板および機械構造部品 - Google Patents

打抜き性と結晶粒粗大化防止特性に優れた浸炭用鋼板および機械構造部品 Download PDF

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Description

本発明は、自動車、電車、産業用機械などにおいて、鋼板から打抜きなどのプレス成形工程を経て、更に耐磨耗性や疲労強度を必要とするために浸炭や浸炭窒化などを施して使われる、ギア、クラッチプレート、ブレーキプレート、リクライニングシート、ドアロック部品、チェーン部品などの機械構造部品の素材となる浸炭用鋼板およびその機械構造部品に関するものである。
近年、自動車の燃費向上や産業機械におけるコストダウンと耐久性向上などのニーズがますます強くなり、機械構造部品は、より安価に製造できて耐久性も高いことが求められている。コストダウンの方法として、切削加工から打抜き加工に変更することが採用されているほか、浸炭工程についてもより高温短時間処理を行うことで生産性を向上させることが望まれている。
打抜き性については、球状化焼鈍によって炭化物(セメンタイト)を球状化し、そのサイズを適当な範囲に制御することで改善する技術が多く知られている。しかしながら、球状化焼鈍のための熱処理を行うと、その後の打抜き工程やプレス工程を終えた後の浸炭時に、結晶粒が粗大化しやすくなるという問題があった。特に結晶粒が部分的に粗大化する異常粒成長が起こると、疲労強度の低下や浸炭時の熱処理歪のために寸法精度が低下するなどの不具合が発生する。
粒成長を抑制するために、AlNやTiCなどの粒成長抑制効果を有する析出物が活用されているが、球状化焼鈍時にこれらの析出物が粗大化してしまい、近年採用が進んでいる980℃以上の高温浸炭では、結晶粒粗大化が更に進んで、熱処理歪や疲労強度の低下という問題が生じてしまい、打抜き性の向上と結晶粒粗大化の防止を両立させることは難しかった。
特許文献1には、冷間鍛造性と浸炭時の結晶粒粗大化防止特性の両方を改善するために、TiやBやNを適量添加し、TiC析出物のサイズと量を規定した肌焼鋼が示されている。しかし、この肌焼鋼は主に棒鋼を対象として、冷間鍛造性(実施例では圧縮試験)を評価したものであり、鋼板としたときの打抜き性などの成形性を確保するものではない。
一方、特許文献2には、球状炭化物の球状化率と平均粒径を限定することで鋼板の打抜き性を改善できることが示されている。また、浸炭時の結晶粒粗大化防止のためにTiやBを添加しても良いことが示されている。しかしながら、記載された球状炭化物(セメンタイト)の限定範囲では、打抜き性の向上は十分ではなく、特にC量が0.3%以下のときには、打抜き時にバリが発生しやすいなどの問題が発生することが予想される。また、Tiの炭窒化物のサイズや量を制御することまではしておらず、通常の球状化焼鈍条件を適用すると、炭窒化物が粗大化してしまうため、近年採用が増えている高温浸炭での結晶粒粗大化を防止することはできない。
特許第4964063号公報 特許第4465057号公報
本発明は、上記従来の問題を解決せんとしてなされたもので、打抜き性の向上と結晶粒粗大化の防止という従来では両立が困難な特性を兼ね備えた浸炭用鋼板、およびその浸炭用鋼板から得られる機械構造部品を提供することを課題とするものである。
本発明の打抜き性と結晶粒粗大化防止特性に優れた浸炭用鋼板は、質量%で、C:0.1〜0.3%、Si:0.45%以下(0%を含まない)、Mn:0.1〜0.6%、P:0.03%以下(0%を含まない)、S:0.03%以下(0%を含まない)、Cr:0.90〜2.0%、Al:0.1%以下(0%を含まない)、Ti:0.01〜0.09%、N:0.008%以下(0%を含まない)、O:0.003%以下(0%を含まない)を含有し、残部が鉄および不可避不純物であって、0.01≦[Ti]−3.42[N]≦0.05を満足し、
且つ、Tiを含有する炭化物、炭窒化物、窒化物のうち、組成が、2≦([C]/[N])≦10を満足するものの個数割合が80%以上、それらの平均円相当径が10〜100nmであり、更に、セメンタイトの平均円相当径が0.6μm以下、そのうちアスペクト比が2.0以下の炭化物が80%以上であり、また、フェライト結晶粒の平均円相当径が15μm以下であることを特徴とするものである。但し、前記した各式中、[ ]は質量%を示す。
また、更に、質量%で、Nb:0.01〜0.09%を含有することが好ましい。
また、更に、質量%で、B:0.0005〜0.005%を含有することが好ましい。
また、更に、質量%で、Mo:0.05〜1.5%を含有することが好ましい。
また、更に、質量%で、Cu:0.3%以下(0%を含まない)、Ni:1.0%以下(0%を含まない)の1種または2種を含有することが好ましい。
また、更に、質量%で、Zr:0.20%以下(0%を含まない)、V:0.20%以下(0%を含まない)の1種または2種を含有することが好ましい。
本発明の機械構造部品は、前記浸炭用鋼板から得られた機械構造部品である。
本発明によると、素地鋼板の成分組成を適正な範囲とした上で、Ti炭窒化物の形態、球状炭化物の形態、素地のフェライト結晶粒径を、適正に制御することで、打抜き性の向上と結晶粒粗大化の防止という従来では両立が困難であった特性を両方とも兼ね備えた、打抜き性と結晶粒粗大化防止特性に優れた浸炭用鋼板とすることができる。また、本発明の浸炭用鋼板は、ギア、クラッチプレート、ブレーキプレート、リクライニングシート、ドアロック部品、チェーン部品などの機械構造部品の材料として特に有用である。
実施例において、球状化焼鈍後の鋼板の硬さを測定した位置を示す鋼板の斜視図である。
本発明者は、ギア、クラッチプレート、ブレーキプレート、リクライニングシート、ドアロック部品、チェーン部品などの機械構造部品として有用に用いることができる打抜き性と結晶粒粗大化防止特性に優れた浸炭用鋼板を得るために、鋭意、実験、研究を重ねた。その結果、鋼板の成分組成を適正な範囲とした上で、Ti炭窒化物の形態、球状炭化物の形態、素地のフェライト結晶粒径を、適正に制御することで、目的とする打抜き性の向上と結晶粒粗大化の防止という従来では両立が困難であった特性を両方とも兼ね備え浸炭用鋼板を得ることができることを見出した。
以下、本発明を実施形態に基づき詳細に説明する。
前記したように、本発明の打抜き性と結晶粒粗大化防止特性に優れた浸炭用鋼板は、鋼板の成分組成、Ti炭窒化物の形態、球状炭化物の形態、素地のフェライトの結晶粒径を、適正に制御すること要件とする。以下、本発明の要件である、鋼板の成分組成、Ti炭窒化物の形態、球状炭化物の形態、フェライトの結晶粒径、そして浸炭用鋼板の製造方法の順に詳細に説明する。尚、Ti炭窒化物とは、Tiを含有する炭化物、炭窒化物、窒化物のことを示し、球状炭化物とはセメンタイトのことを示す。
(鋼板の成分組成)
ここでは鋼板の成分組成について説明するが、まず、鋼板が含有する必須添加元素の成分範囲の限定理由について説明する。尚、単位は全て%と記載するが、質量%のことを示す。次の必須添加元素以外の説明においても同様に%は質量%を示す。
・C:0.1〜0.3%
Cは、鋼板の強度確保のために必要な基本的添加元素であるが、鋼板の変形抵抗を低下させるために低減することが好ましい。そこで本発明ではCの含有量の上限を0.3%と定めた。好ましくは0.28%以下、より好ましくは0.23%以下である。しかし、Cをあまりに低減しすぎると、浸炭部品に要求される強度を確保することができなくなる。そこでCの含有量の下限を0.1%と定めた。好ましくは0.12%以上、より好ましくは0.15%以上である。
・Si:0.45%以下(0%を含まない)
Siは、鉄中に固溶し、焼戻し処理時の硬さ低下を抑制するために有効な元素である。ただし、添加量が多すぎると材料の変形抵抗を増大させるために上限を設けた。本発明ではSiの含有量の上限を0.45%と定めた。好ましくは0.40%以下、より好ましくは0.35%以下である。しかし、0%では、上述の焼戻し硬さ低下抑制効果がなくなるばかりでなく、脱酸剤としての役割もなくなるため、0%は含まない。より好ましくは0.1%以上である。
・Mn:0.1〜0.6%
Mnは、鉄やセメンタイト中に固溶し、鋼の変形抵抗を増大させる。しかし、Mnの含有量の増大に伴い縞状の偏析が顕著となり、材質のバラツキが大きくなる結果、冷間鍛造時に割れが発生しやすくなる。従って、Mnの含有量は少ない方が好ましい。よって、Mnの含有量の上限を、0.6%と定めた。好ましくは0.5%以下、より好ましくは0.4%以下である。しかし、Mnは、脱酸剤として作用し、酸化物系介在物量を低減して鋼材の内部品質を高める作用も有する。このような作用を充分に発揮させるためにMnは0.1%以上含有させる必要がある。好ましくは0.15%以上、より好ましくは0.2%以上である。
・P:0.03%以下(0%を含まない)
Pは、鋼中に不可避的に含まれる元素であり、結晶粒界に偏析して部品の衝撃特性を低下させるため、できるだけ低減することが好ましい。そのためPの含有量の上限を0.03%と定めた。好ましくは0.02%以下、より好ましくは0.015%以下である。しかし、工業的に鋼板中のPを0%にすることは困難である。
・S:0.03%以下(0%を含まない)
Sは、鋼中に不可避的に含まれる元素であり、Tiと結合して、Ti硫化物(TiS)やTi炭硫化物(Ti)を形成し得る。このようにTiがSにより消費されると、結晶粒粗大化防止に有効な微細TiC量が減少するため、結晶粒粗大化防止特性が低下する。よって、Sの含有量は、できるだけ少ない方が好ましく、その上限を0.03%と定めた。好ましくは0.02%以下であり、より好ましくは0.015%以下、更に好ましくは0.012%以下である。しかし、工業的に鋼板中のSを0%にすることは困難である。
・Cr:0.90〜2.0%
Crは、焼入性を向上させる作用および炭化物に固溶して硬くする作用によって、浸炭焼入れ後の鋼材全体の硬さを向上させる効果を有するが、他の合金元素(Si、Mn、Ni、MoおよびMn等)と比べ、変形抵抗を増大させない元素である。そこで鋼の変形抵抗を極力低く抑え、且つ鋼板の焼入れ後の硬さを確保するために、本発明では、他の合金元素を低減または省略し、且つCrを必要十分に添加したこと、すなわちCrの下限を0.90%と定めたことを特徴の1つとする。好ましくは1.0%以上、より好ましくは1.1%以上である。しかしCrの含有量があまりにも過剰になると、変形抵抗に悪影響を及ぼし、また焼入性も過剰となる。そこでCrの含有量の上限を2.0%と定めた。好ましくは1.8%以下、より好ましくは1.6%以下である。
・Al:0.1%以下(0%を含まない)
Alは、脱酸剤として作用し、酸化物系介在物量を低減して鋼の内部品質を高める元素である。そこでAlは、好ましくは0.004%以上、より好ましくは0.006%以上、更に好ましくは0.010%以上の量で鋼中に含まれていることが推奨される。特に、Tiを0.05%以上含有させて冷間鍛造性を一段と改善する場合は、溶鋼中の酸素や窒素の活量を下げてTi系介在物(例えば、TiNやTiOなど)の生成を抑制するために、Alを多めに含有させることが好ましい。この場合は、Alの含有量は、例えば、0.04%以上、より好ましくは0.045%以上とすればよい。しかし、Alの含有量が過剰になると、粗大で硬い非金属介在物(Al)が生成し、鋼の疲労特性が低下する。そこでAlの含有量の上限を0.1%と定めた。好ましくは0.07%以下、より好ましくは0.05%以下である。
・Ti:0.01〜0.09%
Tiは、ピンニング効果により浸炭処理時の結晶粒粗大化を抑制する微細なTiCを形成させるために、鋼中に含有させる必要がある。しかしTiの含有量が過剰になると、鋼の変形抵抗が増大してしまう。そこでTiの含有量の上限を、0.09%と定めた。好ましくは0.07%以下、より好ましくは0.06%以下、更に好ましくは0.05%以下、特に好ましくは0.04%以下である。また、Tiの含有量が0.01%を下回った場合、Tiが酸化物や硫化物になって消費される分を差し引くと、TiCの析出量が急激に少なくなり、ピンニング効果が得られなくなる。好ましくは0.02%以上である。
・N:0.008%以下(0%を含まない)
Nは、鋼中に不可避的に含まれる元素であり、Tiと結びついてTiNを形成し、その結果、結晶粒粗大化防止に有効な微細TiC量を低減させるという悪影響を有する。更にNの含有量が過剰になると、粗大なTiN析出物が生成して、冷間鍛造時に割れが発生しやすくなり、またTiと結びつかないNは、鉄中に固溶して変形抵抗を著しく増大させることがある。よって、Nの含有量は、できるだけ少ないことが好ましく、その上限を0.008%と定めた。好ましくは0.006%以下、より好ましくは0.004%以下である。しかし、工業的に鋼板中のNを0%にすることは困難である。
・O:0.003%以下(0%を含まない)
Oは、鋼中に不可避的に含まれる元素であり、過剰に含まれると、粗大な酸化物系介在物が生成して鋼材の疲労特性を低下させるので、できるだけ少なくすることが好ましい。こうした観点からOの含有量は0.003%以下に抑制するのが良い。好ましくは0.002%以下、より好ましくは0.0015%以下である。
・0.01≦[Ti]−3.42[N]≦0.05
上記したように、Tiはピンニング効果を発揮する微細なTiCを形成させるために必要な元素であり、ある程度の含有量を確保する必要がある。しかし、TiがNと化合して形成されるTiN析出物は、結晶粒粗大化防止にほとんど寄与しない。そこで本発明では、Tiの含有量とNの含有量との関係を規定した。具体的にはN(原子量:14.0)は、1質量%あたり、3.42質量%のTi(原子量:47.9)と結合して、TiNを形成し得る。
そこで全てのNがTiと結合してTiNが形成されたとしても、適正量の微細TiCを形成させるために必要なTiの含有量を確保するために、上記式の関係を定めた。良好な結晶粒粗大化防止特性を実現するために、[Ti]−3.42[N]を、0.01以上とする必要がある。好ましくは0.015以上、より好ましくは0.02以上である。しかし、[Ti]−3.42[N]の値が大きくなりすぎると、Tiの含有量および微細なTiCの含有量が過剰になり、変形抵抗が増大する。そこで、[Ti]−3.42[N]は、0.05以下とした。好ましくは0.04以下、より好ましくは0.035以下、特に好ましくは0.03以下である。
本発明の浸炭用鋼板の基本成分組成は上記の通りであり、残部は実質的にFeである。但し原料、資材、製造設備等の状況によって持ち込まれる不可避不純物が鋼中に含まれることは、当然に許容される。また、更に以下に示す元素を積極的に含有させることも有効であり、含有される化学成分(元素)の種類によって浸炭鋼板の特性が更に改善される。
・Nb:0.01〜0.09%
Nbは、Ti添加鋼に複合添加した場合、鋼中のTiと複合して、(Nb,Ti)C、(Nb,Ti)N若しくは(Nb,Ti)CNを形成し、Tiだけの場合よりも微細な炭化物となりやすいため、浸炭時のγ結晶粒の粗大化を抑制する作用を発揮する。Nbの含有量が0.01%未満では、Ti添加だけと比べて特に優れた結晶粒粗大化防止効果が得られない。しかしながら、Nbの含有量が0.09%を超えると、Nb単独の炭・窒化物が生成し、冷間加工時の変形抵抗を増大させることが懸念される。Nbの含有量の好ましい上限は0.07%であり、より好ましくは0.05%以下とするのが良い。
・B:0.0005〜0.005%
Bは、鋼の変形抵抗を増大させず、微量で鋼の焼入性を大幅に向上させる作用を有する元素である。焼入性向上作用を充分に発揮させるために、Bの含有量の下限を0.0005%と定めた。好ましくは0.0008%以上、より好ましくは0.0010%以上である。しかし、Bの含有量が過剰になっても、焼入性向上作用は飽和し、また、B窒化物が形成され冷間鍛造時に割れが発生しやすくなる。そこでBの含有量の上限を0.005%と定めた。好ましくは0.0025%以下、より好ましくは0.0020%以下である。
・Mo:0.05〜1.5%
Moは、表面硬化処理(浸炭など)後の焼入れ時の焼入性を著しく向上させる作用を発揮することに加え、耐衝撃強度の向上にも有効であるので添加しても良い。しかし、過度に添加すると素材が硬くなり被削性が低下する。そこでMoの含有量は1.5%以下とするのが好ましく、より好ましくは1.0%以下、更に好ましくは0.9%以下とする。ただし、添加しても、0.05%に満たないと効果を発揮できない。
・Cu:0.3%以下(0%を含まない)、Ni:1.0%以下(0%を含まない)の1種または2種
Cuは、Feより酸化されにくい元素であるため、鋼材の耐食性を向上させる作用を発揮する。しかし、Cuの含有量が過剰になると鋼材の熱間延性が低下する。従って、Cuの含有量は0.3%以下とするのが好ましく、より好ましくは0.01〜0.2%、更に好ましくは0.01〜0.1%とする。Niも、Cuと同様に鋼材の耐食性を向上させる元素であり、単独で添加してもよいが、Cuと組み合わせて添加することが望ましい。またNiは、鋼材の耐衝撃特性を向上させる効果も発揮する。しかし、過剰に添加すると鋼材のコスト上昇を招く。よって、Niの含有量は1.0%以下とするのが好ましく、より好ましくは0.05〜0.7%、更に好ましくは0.1〜0.4%以下である。
・Zr:0.20%以下(0%を含まない)、V:0.20%以下(0%を含まない)の1種または2種
ZrとVは、いずれもが炭素および窒素と活性な元素であり、微細な析出物を生成することによって、結晶粒粗大化防止特性を向上させることができるので、いずれも0.20%以下の範囲で含有させても良い。これらの元素のより好ましい上限は0.15%であり、更に好ましくは0.1%以下とするのが良い。
(Ti炭窒化物の形態)
Tiを含有する炭化物、炭窒化物、窒化物については、熱処理に対する安定性の観点から、その組成を限定する。すなわち、Cの含有量とNの含有量の関係が、2≦([C]/[N])≦10を満たす場合は、圧延時や球状化熱処理時に安定して所望のTi系析出物のサイズを維持でき、その後の浸炭時にも結晶粒成長抑制効果を十分に発揮することができる。
([C]/[N])が2を下回ると、Nが過剰になってもともとのサイズが粗大になり、平均円相当径が100nmを超えて、10〜100nmの炭窒化物が減ってしまい、粒成長抑制効果が低下する。([C]/[N])が10を超えると、Cの含有量が過剰になって高温での安定性が低下し、浸炭時に固溶してしまい、粒成長抑制効果がなくなる。従って、この組成範囲を満足する析出物ができるだけ多いほうが好ましく、その個数割合が80%以上で効果が十分となり、80%を下回ると効果が小さくなる。
また、2≦([C]/[N])≦10を満たすTi炭窒化物の平均円相当径は10〜100nmである必要がある。平均円相当径が10nm未満であると、微細な炭窒化物が過剰になって冷間加工時の変形抵抗が増大する。一方、平均円相当径が100nmを超えると、粒成長抑制効果を有する炭窒化物が減って粒成長抑制効果が不十分となる。
尚、Tiを含有する炭化物、炭窒化物、窒化物は、抽出レプリカ法を用いて試料作製し、透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)を用いて5万倍の倍率で観察し、少なくとも100個以上の析出物について、エネルギー分散型X線分光法(EDX:Energy Dispersive X−ray Spectroscopy)で組成分析を行い、([C]/[N])を測定することで、平均円相当径を求めることができる。
(球状炭化物の形態)
セメンタイト(球状炭化物)の平均円相当径が0.6μm以下、そのうち、アスペクト比2.0以下の炭化物が80%以上とする。その理由は、平均円相当径が0.6μmを超えるか、或いは球状炭化物の平均アスペクト比が2.0を超える炭化物が20%以上であると、打抜き時にその打抜き断面にき裂が発生し、部品となったときの品質低下につながることがあり、また、穴広げ加工を施した場合にも破壊の起点となることがあるからである。
(フェライト結晶粒の平均円相当径)
打抜き加工時のバリ発生には素地のフェライト結晶粒の平均円相当径が影響する。フェライト結晶粒の平均円相当径が15μmを超えるとバリ高さが急激に大きくなるため、フェライト結晶粒の平均円相当径は15μm以下とした。より好ましくは12μm以下である。また、バリ発生に対しては、球状化焼鈍材の硬さも影響し、Cの含有量が少なすぎるような場合には、硬さが低くなりすぎバリ発生も大きくなる。
尚、フェライト結晶粒の平均円相当径は、電子線後方散乱回折分析装置(EBSD:Electron Backscatter Diffraction)を用いて結晶粒方位を測定し、方位差5度以上を結晶粒界と定義することで算出することができる。
(製造方法)
本発明の溶接継手の作製に用いる厚鋼板を製造する方法は特に限定しないが、確実に製造するには、例えば、以下に説明する方法により製造することが好ましい。
まず、本発明で規定する成分組成を有する鋼材を溶製し、溶解温度から1350℃までを、好ましくは200℃/hr以上の冷却速度で鋳造する。その冷却速度は、好ましくは230℃/hr以上、より好ましくは250℃/hr以上とする。冷却速度を速くすることによって、凝固温度付近で生成するTiNのサイズを小型化しやすくなる。
次に、鋳造した鋳鋼を熱間圧延していくが、加熱温度は少なくとも1220℃以上、好ましくは1250℃以上とする。加熱時にTiを含有する析出物のうち、粗大なTiN以外の微細な炭窒化物や炭化物を一旦固溶させ、その後の圧延工程や球状化焼鈍工程を経て所望の微細な炭窒化物とするためである。熱間圧延時の加熱温度が1220℃を下回ると、加熱時に粗大な炭窒化物が析出してしまい、所望の析出物を得ることができなくなる。熱間圧延時の加熱温度の上限は、熱延材の割れや疵などの発生を防止する観点から1350℃とする。
圧延温度と仕上げ温度(圧延出側温度)は、後工程の球状化焼鈍におけるフェライト粒径の制御およびTi系析出物の制御にも係わる重要な条件である。粗圧延の圧延温度を900〜1100℃とすることで、圧延中のオーステナイト粒の動的再結晶を繰り返してオーステナイト粒を微細化すると共に、主に円相当径50〜200nmの比較的([C]/[N])が小さいTi系炭窒化物を析出させる。
仕上げ圧延では、仕上げ温度を800℃以下とすることで、更にオーステナイト粒径を微細化すると共に、主に円相当径が10〜50μmの比較的([C]/[N])の大きなTi系炭窒化物を析出させる。仕上げ温度が800℃を超えると、組織が粗大となって後の球状化焼鈍の工夫だけでは、球状化炭化物を微細にできなくなる。但し、仕上げ圧延温度が720℃を下回ると、圧延荷重が増大するため、下限は720℃とすることが好ましい。
仕上げ圧延後の冷却速度も重要であり、後の球状化熱処理をできるだけ低温で処理可能にしてTi系炭窒化物を粗大化させないため、熱延材をフェライトと微細なパーライトとベイナイトの混合組織とし、ベイナイト分率30%以上とするために、仕上げ圧延出側温度から400℃までを1℃/秒以上、20℃/秒以下の冷却速度で冷却する。冷却速度が1℃/秒未満では、ベイナイト分率が30%以上とならず、逆に20℃/秒を超えるとベイナイト分率が60%を超えたり、マルテンサイトが生成して熱延板が硬くなりすぎたりして取り扱いが難しくなる。最適な条件は、C、Mn、Crなどの含有量によって異なるので、上記範囲内で適宜調整すると良い。
このようにして得られた熱延鋼板を球状化焼鈍する。球状化焼鈍条件は、通常よりも低温短時間で実施する。通常よりも低温短時間での球状化焼鈍は、熱延板組織を上記のように制御しているために可能になるものであり、Ti系の炭窒化物の粗大化を抑制することが可能になる。詳しくは、加熱温度は700〜735℃とし、保持時間は加熱温度に応じて2〜6時間とし、680℃までの平均冷却速度を0.001〜0.01℃/秒とすると良い。また、平均冷却時間が規定内になるように途中で等温保持しても良い。冷却速度が0.01℃/秒を超えると、再生パーライトが生成して球状炭化物のアスペクト比が大きくなる。一方、0.001℃/秒を下回ると、工業的に時間がかかりすぎるだけでなく、球状炭化物サイズが粗大化しやすくなる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらは何れも本発明の技術的範囲に包含されるものである。
表1に示す種々の化学成分組成の鋼材を、真空溶解炉(容量150kg)を用いて溶製し、150kgのインゴットに鋳造して冷却した。得られたインゴットを用いて、表2に示す各条件で熱間圧延および炭化物球状化焼鈍を施し、幅100mmw、板厚2.4mmtの鋼板とした。鋼板は酸洗をして表面の酸化スケールを除去した。
このようにして得られた各鋼板について、表2に示す条件で球状化焼鈍を実施した。球状化焼鈍後の鋼板の硬さを、図1に示すように、幅wの1/4w位置の圧延方向に平行な縦断面における板厚2.4mmtの1/4t位置で測定した。また、同じ縦断面の1/4tの位置において炭化物粒径とアスペクト比を測定した。
また、各鋼板について、プレス加工性の評価として、打抜き性と穴広げ性を測定した。測定方法は、JIS−Z2256に準じ、直径10mmのパンチによりクリアランス0.30mmで各鋼板を打抜き、バリ高さを測定すると共に、打抜き壁面のき裂の有無を目視で観察した。また、穴広げ工具で穴を広げ、最初のき裂が板厚方向に貫通したときの穴広げ率を算出した。バリ高さ1mm以下、穴壁面き裂なし、穴広げ率が55%以上のものを、打抜き性に優れる鋼板であるとして、合格とした。
一方、各鋼板から浸炭性評価用として、熱延板の中央から20mm×20mm×2.4mmtの試験片を切出し、浸炭温度1025℃で浸炭焼入れした。具体的には、真空浸炭炉(浸炭ガス:アセチレンガス、表面炭素濃度:0.8質量%狙い)において、1025℃で(浸炭:50分、拡散:100分)浸炭を行い、次いで、860℃で60分保持した後、油冷(油温:60℃)した。その後、試験片の圧延方向に平行な縦断面を光学顕微鏡で観察し、断面(20mm×2.4mm)のうち結晶粒径の大きな部分の粒度番号と結晶粒径の小さな部分の結晶粒度番号の差が1.0番以上のものを、異常粒成長ありとして、不合格と評価した。ここで合格のものが結晶粒粗大化防止特性に優れた浸炭用鋼板である。
尚、表1を含め以下の説明では、0.01≦[Ti]−3.42[N]≦0.05を、(1)式として、表3を含め以下の説明では、2≦([C]/[N])≦10を、(2)式として説明する。以上の試験結果を表3に示す。
実施例1〜9は、成分組成が本発明の条件を満足する鋼板を用いて、先に確実に製造するには好ましいとして説明した製造方法に基づき製造した浸炭用鋼板である。これら浸炭用鋼板は、成分組成が本発明の条件を満足しており、且つ好まし製造方法により製造されたため、Ti炭窒化物の形態、球状炭化物の形態、フェライトの結晶粒径が、本発明の規定を満足した。その結果、打抜き性と穴広げ性、結晶粒粗大化防止特性(異常粒成長の評価)の全てで、合格の評価となった。
一方、比較例1〜10は、本発明の条件のうち一つ以上の条件を満足しない鋼板である。
比較例1は、鋼板の成分組成において、Cの含有量が少なすぎて本発明の条件を満足しない比較例であり、その結果、打抜き時のバリ高さが1.2mmと高すぎ不合格となった。
比較例2は、鋼板の成分組成において、Cの含有量が多すぎ本発明の条件を満足しない比較例であり、球状化焼鈍後の鋼板の硬さも硬いため、穴広げ率が46%となり不合格となった。
比較例3は、Tiの含有量が少なく、また(1)式も満足しなかった。その結果、(2)式を満足するTi系炭窒化物の個数割合が80%を下回り、サイズも小さくなりすぎたため、浸炭時の異常粒成長が発生し、不合格となった。
比較例4は、(1)式を満足せず、Nの含有量は単独では満足するものの、Tiの含有量との関係でNが相対的に過剰となり、粗大なTiNが析出して、適度に微細なTi系析物が不足することで、異常粒成長が発生してしまい、不合格となった。
比較例5は、(1)式を満足せず、比較例4とは逆にNの含有量との関係で、Tiが相対的に過剰となり、TiCを主体とする析出物が多くなり、結果として(2)式を満足するTi炭窒化物の個数割合が80%を下回ってしまい、浸炭時に異常粒成長が発生した。その結果、不合格となった。
比較例6は、粗圧延温度が高めであるため、圧延板組織が粗大化して、球状炭化物の平均円相当径やフェライトの平均結晶粒径が粗大となり、その結果、穴広げ率が小さくなり、不合格となった。
比較例7は、圧延時の加熱温度が高いため、Ti系の炭窒化物のサイズが粗大化し、更にフェライトの結晶粒径も粗大化して、打抜き性、結晶粒粗大化防止特性が共に不合格となった。
比較例8は、圧延後の冷却速度が遅いため、熱延板の組織が粗大となり、球状化で完全に球状化できず、更にフェライトの平均結晶粒径も大きくなりすぎため、打抜き性や穴広げ率が不合格となった。
比較例9は、球状化焼鈍の保持時間が長いため、フェライトおよび球状炭化物が粗大化し、打抜き性が不合格となり、また、Ti系炭窒化物も粗大化したため、結晶粒粗大化防止特性も不合格となった。
比較例10は、球状化焼鈍後の冷却速度が速すぎて、再生パーライトを生成してしまい、その結果、球状炭化物のアスペクト比が大きくなり、穴広げ性が不合格となった。

Claims (7)

  1. 質量%で、C:0.1〜0.3%、Si:0.45%以下(0%を含まない)、Mn:0.1〜0.6%、P:0.03%以下(0%を含まない)、S:0.03%以下(0%を含まない)、Cr:0.90〜2.0%、Al:0.1%以下(0%を含まない)、Ti:0.01〜0.09%、N:0.008%以下(0%を含まない)、O:0.003%以下(0%を含まない)を含有し、残部が鉄および不可避不純物であって、
    0.01≦[Ti]−3.42[N]≦0.05を満足し、
    且つ、Tiを含有する炭化物、炭窒化物、窒化物のうち、組成が、2≦([C]/[N])≦10を満足するものの個数割合が80%以上、それらの平均円相当径が10〜100nmであり、
    更に、セメンタイトの平均円相当径が0.6μm以下、そのうちアスペクト比が2.0以下の炭化物が80%以上であり、
    また、フェライト結晶粒の平均円相当径が15μm以下であることを特徴とする打抜き性と結晶粒粗大化防止特性に優れた浸炭用鋼板。
    但し、前記した各式中、[ ]は質量%を示す。
  2. 更に、質量%で、Nb:0.01〜0.09%を含有する請求項1に記載の浸炭用鋼板。
  3. 更に、質量%で、B:0.0005〜0.005%を含有する請求項1または2に記載の浸炭用鋼板。
  4. 更に、質量%で、Mo:0.05〜1.5%を含有する請求項1乃至3のいずれかに記載の浸炭用鋼板。
  5. 更に、質量%で、Cu:0.3%以下(0%を含まない)、Ni:1.0%以下(0%を含まない)の1種または2種を含有する請求項1乃至4のいずれかに記載の浸炭用鋼板。
  6. 更に、質量%で、Zr:0.20%以下(0%を含まない)、V:0.20%以下(0%を含まない)の1種または2種を含有する請求項1乃至5のいずれかに記載の浸炭用鋼板。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の浸炭用鋼板から得られた機械構造部品。
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