JP6176573B2 - 逆電力検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力系統に接続される分散電源から電力系統への逆電力を検出する逆電力検出装置に関する。
近年、太陽光発電装置、蓄電装置、燃料電池、コージェネレーション装置、蓄電池を搭載した電動車両など、電力系統に接続することが可能であって、しかも電力を出力することが可能な分散電源が普及してきている。国内の電力会社は、現状では、太陽光発電装置が発電した電力を電力系統に逆潮流することは許容しているが、一般の需要家が他の分散電源から出力される電力を電力系統に逆潮流することは禁止している。したがって、分散電源を電力系統に接続する場合に、分散電源から電力系統への逆電力(つまり、電力の逆潮流)が生じないように、電力の流れを監視することが必要である。
特許文献1には、逆潮流が発生した場合において、逆潮流電力に蓄電池から放電された電力が含まれると判定される場合、蓄電池からの放電を中止する必要があることが記載されている。逆潮流を検出するために設けられる逆潮流センサは、単相三線式の電力系統に対して、2本の電圧線の交流電流をそれぞれ検出する2個の電流計(電流センサ)と、それぞれの電圧線と中性線との間の交流電圧を検出する2個の電圧計とを備える。逆潮流センサは演算部を備え、演算部は、電圧計が検出した交流電圧と電流計が検出した交流電流との位相差に基づいて有効電力を算出し、有効電力の値に基づいて逆潮流が生じているか否かを判断している。
特開2013−74637号公報
ところで、特許文献1は、逆潮流センサを構成する2個の電流計が電圧線に正しく取り付けられていることを前提として逆潮流が生じているか否かを判断している。しかしながら、2本の電圧線にそれぞれ電流計を設ける必要があり、逆潮流の検出には交流電流の位相を用いるから、電圧線に対して電流計を誤って取り付けたとすると、逆潮流が生じているときに誤って正常と判断する可能性がある。
本発明は、電圧線ごとの通過電流を監視するセンサが正しく取り付けられているか否かにかかわらず、逆電力が生じている可能性を検出することを可能にした逆電力検出装置を提供することを目的とする。
本発明に係る逆電力検出装置は、非電圧線との線間電圧が交流である複数本の電圧線を備え、かつ電力系統と分散電源とに電気的に接続された電路において、前記電圧線ごとの電流を監視する複数個のセンサから出力を取得する取得部と、前記電力系統と前記分散電源との連系点における電力の向きおよび大きさを、前記取得部が取得した前記センサの出力および前記線間電圧のすべての組み合わせについて求める演算部と、前記演算部が求めた電力に前記分散電源から前記電力系統に向かう向きの逆電力が含まれている場合、もっとも大きい逆電力の値を、前記分散電源の出力を管理する制御部に与える出力部とを備えることを特徴とする。
この逆電力検出装置において、前記電路は単相3線式であって、前記センサは、2本の電圧線のそれぞれに取り付けられる2個の電流トランスであり、前記出力部は、一方の電流トランスで計測された電流値をI1、他方の電流トランスで計測された電流値をI2とし、前記非電圧線に対する一方の電圧線の線間電圧をV1、前記非電圧線に対する他方の電圧線の線間電圧をV2とするとき、I1×V1+I2×V2とI1×V2+I2×V1とのうち、逆電力の向きの電力であり、かつ絶対値が大きいほうの値を前記制御部に与えることが好ましい。
この逆電力検出装置において、前記制御部は、前記出力部から通知された逆電力の値が所定の閾値以上であると前記分散電源の出力を停止させることが好ましい。
この逆電力検出装置において、前記制御部は、前記演算部が求める電力に逆電力が生じないように前記分散電源の出力を調節することが好ましい。
本発明に係る別の逆電力検出装置は、非電圧線との線間電圧が交流である複数本の電圧線を備え、かつ電力系統と分散電源とに電気的に接続された電路において、前記電圧線ごとの電流を監視する複数個のセンサから出力を取得する取得部と、前記電力系統と前記分散電源との連系点における電力の向きおよび大きさを、前記取得部が取得した前記センサの出力および前記線間電圧のすべての組み合わせについて求める演算部と、前記演算部が求めた電力に前記分散電源から前記電力系統に向かう向きの逆電力が含まれている場合、逆電力が発生していることを、前記分散電源の出力を管理する制御部に通知する出力部とを備えることを特徴とする。
この逆電力検出装置において、前記制御部は、前記出力部から逆電力の発生が通知されると、前記分散電源の出力を停止させることが好ましい。
この逆電力検出装置において、前記取得部は、前記分散電源が電力を出力している期間にのみ前記センサから出力を取得することが好ましい。
この逆電力検出装置において、前記分散電源は、蓄電装置であることが好ましい。
本発明の構成によれば、複数本の電圧線を通過する電流を、複数個のセンサで電圧線ごとに監視し、演算部が、分散電源と電力系統との連系点の電力の向きおよび大きさを、センサの出力および線間電圧のすべての組み合わせについて求める。さらに、演算部が求めた電力に分散電源から電力系統に向かう向きの逆電力が含まれている場合、出力部は、もっとも大きい逆電力の値を、分散電源の出力を管理する制御部に与える。この構成を採用していることにより、電圧線ごとの通過電流を監視するセンサが正しく取り付けられているか否かにかかわらず、逆電力が生じている可能性が検出される。つまり、逆電力に関して安全側に判断することが可能になる。
実施形態を示すブロック図である。 同上の使用例を示すブロック図である。 同上の動作説明図である。
以下に説明する逆電力検出装置10は、非電圧線L0との線間電圧が交流である複数本の電圧線L1,L2を備え、かつ電力系統40と分散電源(蓄電装置22)とに電気的に接続された電路41に用いられる。この逆電力検出装置10は、取得部111,112と演算部12と出力部13とを備える。取得部111,112は、電圧線L1,L2ごとの電流を監視する複数個のセンサ421,422から出力を取得する。演算部12は、電力系統40と分散電源との連系点における電力の向きおよび大きさを、取得部111,112が取得したセンサ421,422の出力および前記線間電圧のすべての組み合わせについて求める。出力部13は、演算部12が求めた電力に分散電源から電力系統40に向かう向きの逆電力が含まれている場合、もっとも大きい逆電力の値を、分散電源の出力を管理する制御部223に与える。
電路41は単相3線式が望ましい。この場合、センサ421,422は、2本の電圧線L1,L2のそれぞれに取り付けられる2個の電流トランスであることが望ましい。ここに、一方の電流トランス(センサ421)で計測された電流値をI1、他方の電流トランスで計測された電流値をI2とし、前記非電圧線に対する一方の電圧線の線間電圧をV1、前記非電圧線に対する他方の電圧線の線間電圧をV2とする。出力部13は、I1×V1+I2×V2とI1×V2+I2×V1とのうち、逆電力の向きの電力であり、かつ絶対値が大きいほうの値を制御部223に与えることが望ましい。
制御部223は、出力部13から通知された逆電力の値が所定の閾値以上であると分散電源の出力を停止させることが望ましい。あるいはまた、制御部223は、演算部12が求める電力に逆電力が生じないように分散電源の出力を調節することが望ましい。
また、別の逆電力検出装置において、演算部12は、電力系統40と分散電源との連系点における電力の向きおよび大きさを、取得部111,112が取得したセンサ421,422の出力および前記線間電圧を用いて求める。出力部13は、演算部12が求めた電力に分散電源から電力系統40に向かう向きの逆電力が含まれている場合、逆電力が発生していることを、分散電源の出力を管理する制御部223に通知する。
なお、蓄電池システムの目的により、逆電力検出装置10は、連系ブレーカ33の一次側に設けられることもあるが、以下の説明は電路41に用いた場合を例に説明する。
制御部223は、出力部13から逆電力の発生が通知されると、分散電源の出力を停止させることが望ましい。
取得部111,112は、分散電源が電力を出力している期間にのみセンサ421,422から出力を取得することが望ましい。また、分散電源は、蓄電装置22であることが望ましい。
以下、実施形態をさらに詳しく説明する。図2に示す構成例は一例である。図示例において、分電盤30は、主幹ブレーカ31と主幹ブレーカ31の二次側の電路に接続された複数個の分岐ブレーカ32とを備える。さらに、分電盤30は、主幹ブレーカ31の一次側の電路に接続された連系ブレーカ33と、分岐ブレーカ32と並列に接続される連系ブレーカ34とを備える。分岐ブレーカ32は、主幹ブレーカ31の二次側の電路を複数系統の電路に分岐させる。分岐ブレーカ32により分岐されたそれぞれの電路は電気負荷35に電力を供給する。
連系ブレーカ33は、電力系統40と主幹ブレーカ31との間に挿入され、連系ブレーカ33には太陽光発電装置21が接続される。したがって、主幹ブレーカ31は、電力系統40から受電可能であるだけではなく、太陽光発電装置21からも受電可能になっている。また、太陽光発電装置21が発電した電力は電力系統40に逆潮流させることが可能になっている。太陽光発電装置21は、太陽電池211と太陽電池211が発電した直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナ(PCS:Power Conditioning System)212とを備える。
連系ブレーカ34は、主幹ブレーカ31の二次側の電路と蓄電装置22との間に挿入される。図示する構成において、蓄電装置22から出力される電力は、主幹ブレーカ31の二次側の電路を通して電気負荷35に供給可能になっている。たとえば、太陽光発電装置21の発電が停止する夜間に、蓄電装置22から電気負荷35に電力を供給することが可能である。
蓄電装置22は、蓄電池221と、蓄電池221の充電および放電を行う電力変換器(充放電器)222を備える。また、図示例において、太陽光発電装置21と蓄電装置22とは独立した構成として記載されているが、パワーコンディショナ212と電力変換器222とは共通の筐体に収納されていてもよい。この場合、パワーコンディショナ212と電力変換器222とを組み合わせた電力変換装置が構成され、電力変換装置に、太陽電池211と蓄電池221とが接続されることにより、太陽光発電装置21と蓄電装置22とを備える構成と同様の動作を行う。
ところで、電力系統40の正常時に蓄電装置22から電力を出力する場合、蓄電装置22から出力される電力は電力系統40に逆潮流させることが禁止されている。そのため、蓄電装置22から電力系統40への逆電力が生じているか否かを監視する必要がある。逆電力は、電力系統40に向かって遡る有効電力を意味している。図示する構成では、電力系統40と蓄電装置22との連系点は、主幹ブレーカ31と連系ブレーカ33との間になる。すなわち、主幹ブレーカ31と連系ブレーカ33との間の電路41が、電力系統40と蓄電装置22とに電気的に接続された連系点になる。連系点は、主幹ブレーカ31の1次側(連系ブレーカ33側)ではなく2次側(分岐ブレーカ32側)であってもよい。すなわち、連系ブレーカ33より下流であって、かつ分岐ブレーカ32よりも上流であればよい。
本実施形態では、電力系統40から電力を引き込む配線方式として単相3線式を想定している。したがって、電路41は、図3に示すように、2本の電圧線L1,L2と1本の非電圧線(中性線)L0との3線で構成されている。線路の呼び名は様々であるが、一例として、電圧線L1,L2をU相,W相、中性線L0をV相と呼ぶことがある。なお、3相4線式などの他の配線方式であっても本実施形態の技術思想は適用可能である。
連系点(電路41)において逆電力を監視するために、電路41において、電圧線L1を通過する電流を監視するセンサ421と、電圧線L2を通過する電流を監視するセンサ422とが設けられている。それぞれのセンサ421,422は、あらかじめ敷設されている電路41に取り付けることが可能となるように、クランプ式の電流センサ(電流トランス)が用いられる。すなわち、センサ421,422は、開閉可能な環状のコアに検出用の巻き線を巻き付けた構成を備えている。センサ421,422は、それぞれ独立した部材であって、電圧線L1,L2ごとに個々に取り付けられる。
ところで、蓄電装置22は出力を管理する制御部223を備える。制御部223は、逆電力が生じると蓄電装置22の出力を停止させる機能と、逆電力が生じないように蓄電装置22の出力を調節する機能とを有している。ここに、逆電力が生じると蓄電装置22の出力を停止させる機能は、逆電力の禁止を保証するために必要である。また、逆電力が生じないように蓄電装置22の出力を調節する機能は、蓄電装置22の出力を可能なかぎり電気負荷35で利用する場合に必要である。
制御部223は、逆電力検出装置10が求めた電圧線L1,L2ごとの電力に基づいて蓄電装置22の出力を管理する。逆電力検出装置10は、制御部223とともに蓄電装置22に設けることが望ましいが、蓄電装置22とは別に逆電力検出装置10を設けることも可能である。また、逆電力検出装置10は、個別部品で構成することが可能であるが、A/D変換器を内蔵したマイコンにより実現し、以下に説明する動作をデジタル値の演算により処理することが望ましい。この場合、マイコンを以下に説明する逆電力検出装置10として機能させるプログラムが必要である。この種のプログラムは、工場出荷前にマイコンにあらかじめ実装されるが、インターネットのような電気通信回線を通して更新用のプログラム(アップデータ)を提供可能にすることが望ましい。更新用のプログラムは、着脱可能なメモリカードのような、コンピュータが読み取り可能な記録媒体を用いて提供してもよい。
逆電力検出装置10は、2個のセンサ421,422の出力をそれぞれ取得する取得部111,112を備える。取得部111,112は、センサ421,422の出力をサンプリングし、デジタル値に変換する機能(すなわち、A/D変換の機能)を備える。センサ421,422は電路41の電流を検出しているが、電路41において逆電力を検出するには、電路41におけるそれぞれの電圧線L1,L2と非電圧線L0との線間電圧も必要である。そのため、取得部111,112は、主幹ブレーカ31あるいは連系ブレーカ33に電路41を接続している端子から電路41の線間電圧を取得する。この線間電圧は、電力変換器222の端子から取得してもよい。また、逆電力検出装置10が分岐ブレーカ32からの電力供給を受ける端子から取得してもよい。
取得部111,112が取得した電圧線L1,L2ごとの電流の値および電圧の値は、演算部12に入力される。演算部12は、取得部111,112から受け取った電流および電圧の情報を用いて連系点における電力の向きおよび大きさを電圧線L1,L2ごとに求める。
いま、図3に示すように、電圧線L1と非電圧線L0との線間電圧の値をV1、センサ421が監視する電流の値をI1とし、電圧線L2と非電圧線L0との線間電圧の値をV2、センサ422が監視する電流の値をI2とする。これらの値は、瞬時値(サンプリング値)である。センサ421,422が誤りなく取り付けられている場合、演算部12が求める電力の瞬時値は、電圧線L1についてはI1×V1になり、電圧線L2についてはI2×V2になる。
図3において、センサ421,422に付記しているドット(・)は、センサ421,422の極性を表している。ところで、センサ421,422を電圧線L1,L2ごとに取り付ける場合、取付不良の場合と、非電圧線L0にセンサ421,422を取り付ける場合とを除くと、センサ421,422の電圧線L1,L2への取付方の組み合わせは、8通りになる。すなわち、それぞれの電圧線L1,L2に対するセンサ421,422の極性が2通りずつであり、センサ421,422と電圧線L1,L2との組み合わせが2通りであるから、2×2×2通りの組み合わせになる。
なお、センサ421,422に対する取付不良の場合と、一方のセンサ421,422を非電圧線L0に取り付ける場合とを含めると、合計では37通りの組み合わせがあり、このうち1つの組み合わせ方のみが正しい組み合わせになる。
ここで、施工時において、センサ421,422が正しく取り付けられているか否かを確認するために、以下の作業を行う場合を想定する。まず、分電盤30に接続されているすべての電気負荷35(あるいは、電気負荷35が接続されているすべての分岐ブレーカ32)がオフにされ、太陽光発電装置21が切り離される。つまり、電力系統40に蓄電装置22のみが接続されている状態になる。
この状態で、電力系統40の電力による蓄電装置22の充電を開始させると、電力系統40と蓄電装置22との間でのみ流れる電流を電路41において監視することが可能になる。したがって、この状態では、センサ421,422が正しく取り付けられていれば、演算部12が算出する電力の向きは、電力系統40から蓄電装置22に向かう向き(買電方向)になる。ここで、買電方向を電路41を通過する電力の正の向きに定めておく。
逆電力検出装置10における演算部12は、蓄電装置22に蓄電を開始してから電流が安定する期間(たとえば、5秒間)が経過した後に、センサ421,422の出力に基づいて電路41を通過する電力を算出する。演算部12は、電力の大きさだけではなく、電力の向きを求める必要があるから、交流電圧の数サイクル(たとえば、5サイクル)の期間において、電力の平均値を求める。次に、蓄電装置22の蓄電を停止させてから電流が安定する期間が経過した後に、演算部12は、交流電圧の数サイクル(蓄電時の期間と同じ長さの期間)において、電力の平均値を求める。
演算部12は、蓄電装置22に蓄電を行った期間で求めた電力の平均値と、蓄電装置22に蓄電を行わない期間で求めた電力の平均値とが求められると、次に両平均値の差分を求める。理想的な状態では、蓄電装置22に蓄電を行っている期間にのみ電路41に正の電力が得られ、蓄電装置22に蓄電を行っていない期間には電路41を電力が通過しないから、両平均値の差分は蓄電装置22を充電する電力にほぼ一致すると考えられる。
演算部12は電路41を通過する電力の大きさと電力が通過する向きとを求めるだけであって、演算部12の出力は、出力部13を通して制御部223に与えられる。制御部223は、蓄電装置22の電力変換器222に入力される電力の値あるいは電力変換器222から出力される電力の値と上記差分とを比較する。
そして、電力変換器222に入力される電力に対して上記差分が所定範囲(たとえば、20%)内であれば、制御部223は、センサ421,422が正常に取り付けられていると判断する。つまり、電力変換器222に入力される電力(平均値)をX、上記差分をYとするとき、制御部223は、0.8X≦Y≦1.2Xであれば、センサ421,422が正常に取り付けられていると判断する。
図3(a)に示す取付状態を、センサ421,422と電圧線L1,L2との正しい取付状態とすると、上述した37通りの組み合わせのうちで、正しい取付状態を除く36通りの組み合わせは、誤った取付状態ということになる。誤った取付状態のうち後述する1つの取付状態を除けば、上述した手順で取付状態の誤りを検出することが可能である。
蓄電装置22の施工時において、センサ421,422の取付状態を確認する作業は、蓄電装置22(あるいは、電力変換装置)に付設されているリモコン装置23を用いて行えばよい。リモコン装置23は、蓄電装置22の動作に関する情報を表示する表示器と、蓄電装置22の動作を指示する操作器とを備える。また、リモコン装置23は、蓄電装置22の施工あるいは保守を行う業者が利用するための動作モードを有しており、この動作モードにおいてセンサ421,422の取付状態を確認する。
センサ421,422の取付状態を確認するために、電気負荷35あるいは分岐ブレーカ32をオフにしたときには、リモコン装置23にメッセージが表示される。このメッセージがリモコン装置23に表示された状態で、リモコン装置23に処理の開始を指示すると、制御部223は、逆電力検出装置10の出力を用いて上述した処理を行い、センサ421,422が正常に取り付けられているか否かを自動的に判定する。
判定の結果はリモコン装置23に表示され、センサ421,422の取付状態が正常と判定された場合は、蓄電装置22の運転が許可される。一方、センサ421,422の取付状態が正常ではないと判定されると、リモコン装置23に取付状態が正常ではないことが表示される。この時点でセンサ421,422の取付状態を修正し、取付状態を確認する処理を再度行えば、上述した動作が繰り返される。また、センサ421,422の取付状態が正常でないと判定された後、センサ421,422の取付状態を修正して取付状態を確認しなければ、蓄電装置22の運転開始を指示したときに、取付状態が未確認であることがリモコン装置23に表示される。この場合、蓄電装置22の運転開始を指示しているにもかかわらず、蓄電装置22の運転は停止する。
なお、制御部223での判定結果は図示しない不揮発性メモリに格納され、不揮発性メモリに格納された判定結果が正常の場合は蓄電装置22の運転が可能であり、判定結果が正常ではない場合は蓄電装置22の動作が停止する。なお、蓄電装置22の出荷時には、不揮発性メモリには、正常ではないことを示す情報が格納されており、センサ421,422の取付状態を確認する処理を行って正常であることが確認された後でなければ、蓄電装置22が運転できないようにしてある。
ところで、図3(b)のように、センサ421,422が誤った電力線L1,L2に取り付けられ、しかも電圧線L1,L2に対するセンサ421,422の極性も誤っている場合、演算部12から得られる出力は、正しい組み合わせと同じになる。つまり、電圧線L1にセンサ422、かつ電圧線L2にセンサ421が取り付けられた状態であって、しかも電圧線L1,L2に対してセンサ421,422の極性が両方とも逆であると、センサ421,422が正しく取り付けられていると誤認される。そのため、上述した処理によって、センサ421,422の取付状態を確認しても、図3(b)に示す誤接続は検出されない。
そこで、本実施形態は、蓄電装置22の運転中に、逆電力検出装置10が以下の情報を制御部223に引き渡すことによって、制御部223が逆電力の発生を検出できるようにしている。すなわち、仮にセンサ421,422が誤って取り付けられている場合であっても、蓄電装置22が運用できるように、逆電力検出装置10から蓄電装置22に引き渡す情報として以下の情報を用いる。
以下では、電圧線L1と非電圧線L0との線間電圧の値をV1、電圧線L2と非電圧線L0との線間電圧の値をV2とし、センサ421が計測した電流の値をI1、センサ422が計測した電流の値をI2とする。
図3(a)のように、センサ421,422の取付状態が正しい場合、電圧線L1を通過する電力はV1×I1であり、電圧線L2を通過する電力はV2×I2になる。一方、図3(b)のように、センサ421,422を取り付ける電圧線L1,L2と極性とがともに逆である場合、電圧線L1を通過する電力の値はV1×I2であり、電圧線L2を通過する電力の値はV2×I1になる。したがって、図3(a)の状態では、電路41を通過する電力の合計値は、V1×I1+V2×I2であり、図3(b)の状態では、電路41を通過する電力の合計値は、V1×I2+V2×I1になる。
蓄電装置22から出力された電力が電力系統40に逆潮流しないことを保証するには、どちらの値が得られたにせよ、主幹ブレーカ31から連系ブレーカ33に向かう電力が生じていないことを保証すればよい。ここに、センサ421,422の取付状態について、図3(b)に示す状態以外の誤りは、上述したように、施工時においてあらかじめ排除されているとみなせる。また、図3(b)に示す誤りが生じているか否かは検出できないが、V1×I1+V2×I2とV1×I2+V2×I1との値は、線間電圧の値V1,V2と、センサ421,422の出力に基づく電流の値I1,I2とを用いることによって算出できる。
つまり、演算部12は、線間電圧の値V1,V2と、電流の値I1,I2とのすべての組み合わせについて電力を求め、電力線L1,L2ごとに求めた電力の合計値を、想定されるセンサ421,422の取付状態ごとに求める。本実施形態では、2個のセンサ421,422を2本の電力線L1,L2に取り付ける場合について、正しい取付状態(1種類)と誤った取付状態(1種類)しかないから、演算部12は、2種類の取付状態についてそれぞれ電力の合計値を求める。つまり、演算部12は、線間電圧の値V1,V2と、センサ421,422が計測した電流の値I1,I2とを用いて、V1×I1+V2×I2と、V1×I2+V2×I1との値を求める。
ここで、本実施形態では、買電方向を正の向きに定めている。また、図3において電流に付記した矢印の向きは逆電力の向きを表している。つまり、電流は交流であるから矢印は電流の向きではなく、演算部12が求める電力の向きである。演算部12が求めた電力の2種類の合計値は出力部13に引き渡される。
出力部13は、演算部12が求めた両方の合計値の符号によって、逆電力の向きの電力か否かを判断し、逆電力の向きである合計値のうち、大きいほうの値を制御部223に引き渡す。つまり、値x1,x2,…,xnのうちの最大値が、max(x1,x2,…,xn)で表されるとすると、出力部13は、合計値の符号によって逆電力の向きか否かを判断し、符号が負である場合に、max(|V1×I1+V2×I2|,|V1×I2+V2×I1|)を制御部223に引き渡す。
上述の構成により、制御部223は、逆電力検出装置10から引き渡された電力の値に基づいて、センサ421,422の取付状態が正常か異常かにかかわらず、逆電力が生じている可能性を判断することが可能になる。つまり、逆電力検出装置10の演算部12および出力部13が上述のように動作するから、制御部223の仕様を変更しなくとも、制御部223は、蓄電装置22から電力系統40への逆電力が生じるのを防止する。具体的には、制御部223は、逆電力検出装置10から引き渡された電力の値が所定の閾値を超えると蓄電装置22の運転を停止させる動作と、逆電力検出装置10から引き渡された電力の大きさに応じて出力を調整する動作との少なくとも一方を行う。
上述した動作例では、演算部12が求めた複数種類の電力の合計値について、出力部13が大小を比較しているが、連系点において逆電力が生じる場合に、蓄電装置22の運転を停止させるだけであれば、逆電力の大きさを求める必要はない。逆電力が生じないように、蓄電装置22の運転を停止させるためにだけ逆電力検出装置10を用いる場合、演算部12は、センサ421,422が監視する電流と線間電圧とを組み合わせた電力を求めるだけでよい。
図3に示した符号を用いて説明すると、演算部12は、V1×I1,V2×I2,V1×I2,V2×I1から求められる電力をそれぞれ求めるのである。出力部13は、いずれかの電力の符号が逆電力の向きを示している場合に、制御部223に対して逆電力が発生していることを通知する。また、制御部223は、逆電力の発生が出力部13から通知されると、蓄電装置22の運転を停止させる。この動作によって、センサ421,422が誤って取り付けられているか否かにかかわらず、蓄電装置22から電力系統40への逆電力が生じないように、安全側に動作させることが可能になる。
ところで、本実施形態の目的は、蓄電装置22から電力系統40への逆潮流が生じないようにすることであるから、逆電力検出装置10を動作させるのは、蓄電装置22が運転している期間のみでよい。つまり、蓄電装置22の運転に連動して逆電力検出装置10を動作させることが望ましい。
上述した動作例では、センサ421,422の取付状態にかかわらず、図3(a)のように正しく接続されている場合と、図3(b)のように誤って取り付けられている場合とを想定して、電力の合計値を2種類計算している。つまり、上述した構成例では、蓄電装置22の出力による逆電力が生じないように、安全側に動作させることが可能である。ただし、図3(a)のようにセンサ421,422が正しく取り付けられている場合に、逆電力が生じていないにもかかわらず、蓄電装置22の出力が停止する可能性がある。そこで、図3(a)の取付状態であるとみなして、演算部12がV1×I1+V2×I2のみを計算する動作モードを設けておくことが望ましい。動作モードの選択は、リモコン装置23を用いて行うことが望ましい。
なお、本実施形態では、太陽光発電装置21と蓄電装置22とが分散電源として用いられているが、蓄電装置22に代えて、燃料電池、ガスエンジンを備えるコージェネレーション装置、あるいはその複合体など、他の分散電源を用いることが可能である。ただし、これらの分散電源を用いる場合、施工時におけるセンサ421,422の取付状態は、上述した手順で確認することができないから、他の手順で確認する必要がある。
10 逆電力検出装置
22 蓄電装置
12 演算部
13 出力部
40 電力系統
41 電路
111,112 取得部
223 制御部
421,422 センサ
L0 非電圧線
L1,L2 電圧線

Claims (8)

  1. 非電圧線との線間電圧が交流である複数本の電圧線を備え、かつ電力系統と分散電源とに電気的に接続された電路において、前記電圧線ごとの電流を監視する複数個のセンサから出力を取得する取得部と、
    前記電力系統と前記分散電源との連系点における電力の向きおよび大きさを、前記取得部が取得した前記センサの出力および前記線間電圧のすべての組み合わせについて求める演算部と、
    前記演算部が求めた電力に前記分散電源から前記電力系統に向かう向きの逆電力が含まれている場合、もっとも大きい逆電力の値を、前記分散電源の出力を管理する制御部に与える出力部とを備える
    ことを特徴とする逆電力検出装置。
  2. 前記電路は単相3線式であって、
    前記センサは、2本の電圧線のそれぞれに取り付けられる2個の電流トランスであり、
    前記出力部は、
    一方の電流トランスで計測された電流値をI1、他方の電流トランスで計測された電流値をI2とし、前記非電圧線に対する一方の電圧線の線間電圧をV1、前記非電圧線に対する他方の電圧線の線間電圧をV2とするとき、
    I1×V1+I2×V2とI1×V2+I2×V1とのうち、逆電力の向きの電力であり、かつ絶対値が大きいほうの値を前記制御部に与える
    請求項1記載の逆電力検出装置。
  3. 前記制御部は、前記出力部から通知された逆電力の値が所定の閾値以上であると前記分散電源の出力を停止させる
    請求項1又は2記載の逆電力検出装置。
  4. 前記制御部は、前記演算部が求める電力に逆電力が生じないように前記分散電源の出力を調節する
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の逆電力検出装置。
  5. 非電圧線との線間電圧が交流である複数本の電圧線を備え、かつ電力系統と分散電源とに電気的に接続された電路において、前記電圧線ごとの電流を監視する複数個のセンサから出力を取得する取得部と、
    前記電力系統と前記分散電源との連系点における電力の向きおよび大きさを、前記取得部が取得した前記センサの出力および前記線間電圧のすべての組み合わせについて求める演算部と、
    前記演算部が求めた電力に前記分散電源から前記電力系統に向かう向きの逆電力が含まれている場合、逆電力が発生していることを、前記分散電源の出力を管理する制御部に通知する出力部とを備える
    ことを特徴とする逆電力検出装置。
  6. 前記制御部は、前記出力部から逆電力の発生が通知されると、前記分散電源の出力を停止させる
    請求項5記載の逆電力検出装置。
  7. 前記取得部は、前記分散電源が電力を出力している期間にのみ前記センサから出力を取得する
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の逆電力検出装置。
  8. 前記分散電源は、蓄電装置である
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の逆電力検出装置。
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