JP7257887B2 - 電源装置 - Google Patents
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Description
本発明は、一次側が電力系統に対して接続される主幹ブレーカを備え、主幹ブレーカの二次側に接続されている単相3線式の電力線に接続される分岐ブレーカを複数備えている受電設備に接続される電源装置に関する。
特許文献1(特開2018-191453号公報)には、発電装置が、受電設備の一部である分電盤が備える主幹ブレーカの二次側端子と分岐ブレーカとの間の所定部位に接続されたシステムが記載されている。一例として、交流200V電源として機能する発電装置を、主幹ブレーカの二次側端子に接続する例が記載されている。
電源装置を、主幹ブレーカではなく、主幹ブレーカの二次側に接続されている単相3線式の電力線に接続される分岐ブレーカに接続するような変更も可能である。つまり、特許文献1に記載のシステムのように、主幹ブレーカの二次側端子に対して電源装置を接続するといった特別な接続形態ではなく、既存の分岐ブレーカの何れか一つに対して電源装置を接続するという接続形態を採用することもできる。
但し、電源装置を分岐ブレーカに接続した場合、図3を用いて以下に説明するように、主幹ブレーカにはその遮断容量を超える電流が流れていないにも関わらず、主幹ブレーカの二次側の電気経路の一部でその遮断容量を超える電流が流れる可能性がある。
図3は、電源装置が、複数の分岐ブレーカのうちの一つの分岐ブレーカの二次側に接続された分散型電源システムの構成を示す図である。図示するように、電力系統1から引き込まれた引込線に対して電力量計2が接続され、その電力量計2に接続される電力線3が分電盤Bに引き込まれている。分電盤Bでは、電力線3の上流側(電力系統側)から見て、主幹ブレーカ4と複数の分岐ブレーカ5とが順に設置される。単相3線式の受電設備の場合、電力線3は、電圧線であるU相線及びV相線と、中性線であるN相線との合計3本の電力線3u,3n,3vで構成されている。分岐ブレーカ5としては、U相の電力線3uとN相の電力線3nとに接続される100V用の分岐ブレーカ5a,5bと、V相の電力線3vとN相の電力線3nとに接続される100V用の分岐ブレーカ5c,5dとが設けられる。発電装置などを用いて実現される電源装置7は、分岐ブレーカ5cに接続される交流100V電源である。加えて、分岐ブレーカ5a,5b,5dのそれぞれには電力負荷装置6a,6b,6dが接続されており、それぞれでの負荷に応じて、電力系統及び電源装置の少なくとも一方から電力が供給される。
例えば、主幹ブレーカ4の遮断容量が60Aである場合、主幹ブレーカ4の二次側の電力線3には60Aの電流を流すことができる配線等が用いられるのが通常である。
図3に示した例では、主幹ブレーカ4を流れるV相電流は54Aであり、電源装置7が電力線3のV相に供給する供給電流は7Aである。この場合、主幹ブレーカ4を流れるV相電流は遮断容量未満(60A未満)であるため、主幹ブレーカ4が遮断作動することはない。ところが、図3に示す例では、電源装置7が電力線3のV相に供給する供給電流は7Aであるため、主幹ブレーカ4を流れるV相電流(54A)と電源装置7が電力線のV相に供給する供給電流(7A)との合計電流は61Aとなり、主幹ブレーカ4の遮断容量を上回っている。このように、主幹ブレーカ4の分岐ブレーカ5に電源装置7が接続されている場合には、主幹ブレーカ4の二次側の電気経路の一部で流れる過電流が放置される可能性がある。
図3に示した例では、主幹ブレーカ4を流れるV相電流は54Aであり、電源装置7が電力線3のV相に供給する供給電流は7Aである。この場合、主幹ブレーカ4を流れるV相電流は遮断容量未満(60A未満)であるため、主幹ブレーカ4が遮断作動することはない。ところが、図3に示す例では、電源装置7が電力線3のV相に供給する供給電流は7Aであるため、主幹ブレーカ4を流れるV相電流(54A)と電源装置7が電力線のV相に供給する供給電流(7A)との合計電流は61Aとなり、主幹ブレーカ4の遮断容量を上回っている。このように、主幹ブレーカ4の分岐ブレーカ5に電源装置7が接続されている場合には、主幹ブレーカ4の二次側の電気経路の一部で流れる過電流が放置される可能性がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、主幹ブレーカの二次側の電気経路の一部で過電流が継続して流れることを防止できる電源装置を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る電源装置の特徴構成は、一次側が電力系統に対して接続される主幹ブレーカを備え、前記主幹ブレーカの二次側に接続されている単相3線式の電力線に接続される分岐ブレーカを複数備えている受電設備に接続される電源装置であって、
複数の前記分岐ブレーカのうち、前記電力線のU相及びV相のうちの一方とN相とに接続されている一つの分岐ブレーカの二次側に接続され、
前記主幹ブレーカを流れるU相電流と前記電力線のU相に供給する供給電流との合計電流、又は、前記主幹ブレーカを流れるV相電流と前記電力線のV相に供給する供給電流との合計電流が、前記主幹ブレーカに設定されている遮断容量以上になった場合、前記電力線への電流の供給を停止する給電停止処理を行う点にある。
複数の前記分岐ブレーカのうち、前記電力線のU相及びV相のうちの一方とN相とに接続されている一つの分岐ブレーカの二次側に接続され、
前記主幹ブレーカを流れるU相電流と前記電力線のU相に供給する供給電流との合計電流、又は、前記主幹ブレーカを流れるV相電流と前記電力線のV相に供給する供給電流との合計電流が、前記主幹ブレーカに設定されている遮断容量以上になった場合、前記電力線への電流の供給を停止する給電停止処理を行う点にある。
上記特徴構成によれば、複数の分岐ブレーカのうち、電力線のU相及びV相のうちの一方とN相とに接続されている一つの分岐ブレーカの二次側に接続されている電源装置は、主幹ブレーカを流れるU相電流と電源装置自身が電力線のU相に供給する供給電流との合計電流、又は、主幹ブレーカを流れるV相電流と電源装置自身が電力線のV相に供給する供給電流との合計電流が、主幹ブレーカに設定されている遮断容量以上になった場合、電力線への電流の供給を停止する給電停止処理を行う。つまり、電源装置が電力線への電流の供給を停止することで、電力系統から主幹ブレーカを経由して供給される電流値以上の電流が主幹ブレーカの二次側の電気経路に流れることは無くなる。その結果、主幹ブレーカの動作が正常であれば、主幹ブレーカの二次側の電気経路の一部に過電流が継続して流れることを回避できる。
本発明に係る電源装置の別の特徴構成は、一次側が電力系統に対して接続される主幹ブレーカを備え、前記主幹ブレーカの二次側に接続されている単相3線式の電力線に接続される分岐ブレーカを複数備えている受電設備に接続される電源装置であって、
複数の前記分岐ブレーカのうちの一つの分岐ブレーカの二次側に接続され、
前記主幹ブレーカを流れるU相電流と前記電力線のU相に供給する供給電流との合計電流、又は、前記主幹ブレーカを流れるV相電流と前記電力線のV相に供給する供給電流との合計電流が、前記主幹ブレーカに設定されている遮断容量以上になった場合、前記電力線への電流の供給を停止する給電停止処理を行う点にある。
複数の前記分岐ブレーカのうちの一つの分岐ブレーカの二次側に接続され、
前記主幹ブレーカを流れるU相電流と前記電力線のU相に供給する供給電流との合計電流、又は、前記主幹ブレーカを流れるV相電流と前記電力線のV相に供給する供給電流との合計電流が、前記主幹ブレーカに設定されている遮断容量以上になった場合、前記電力線への電流の供給を停止する給電停止処理を行う点にある。
上記特徴構成によれば、複数の分岐ブレーカのうちの一つの分岐ブレーカの二次側に接続されている電源装置は、主幹ブレーカを流れるU相電流と電源装置自身が電力線のU相に供給する供給電流との合計電流、又は、主幹ブレーカを流れるV相電流と電源装置自身が電力線のV相に供給する供給電流との合計電流が、主幹ブレーカに設定されている遮断容量以上になった場合、電力線への電流の供給を停止する給電停止処理を行う。つまり、電源装置が電力線への電流の供給を停止することで、電力系統から主幹ブレーカを経由して供給される電流値以上の電流が主幹ブレーカの二次側の電気経路に流れることは無くなる。その結果、主幹ブレーカの動作が正常であれば、主幹ブレーカの二次側の電気経路の一部に過電流が継続して流れることを回避できる。
本発明に係る電源装置の更に別の特徴構成は、前記受電設備は、前記主幹ブレーカの一次側に接続される電力線のU相及びV相を流れる電流を検出する電流検出部を備え、
前記電流検出部で検出される電流を参照して前記主幹ブレーカを流れるU相電流及びV相電流を決定する点にある。
前記電流検出部で検出される電流を参照して前記主幹ブレーカを流れるU相電流及びV相電流を決定する点にある。
上記特徴構成によれば、電流検出部は、主幹ブレーカの一次側に接続される電力線のU相及びV相を流れる電流を検出する。例えば、受電設備での合計の電力使用量を検出するための検出器や、受電設備から電力系統への逆潮流電力を検出するための検出器として使用するために、主幹ブレーカの一次側に接続される電力線のU相及びV相を流れる電流を検出するための検出器が設けられていれば、その検出器を本特徴構成の電流検出部として利用できる。
本発明に係る電源装置の更に別の特徴構成は、前記受電設備は、前記主幹ブレーカの一次側に接続される電力線のU相及びV相のうちの一方を流れる電流とN相を流れる電流とを検出する電流検出部を備え、前記電流検出部で検出される電流を参照して前記主幹ブレーカを流れるU相電流及びV相電流を決定する点にある。
上記特徴構成によれば、電流検出部は、主幹ブレーカの一次側に接続される電力線のU相及びV相のうちの一方を流れる電流とN相を流れる電流とを検出する。U相とN相とに跨って接続される電力負荷装置が存在する場合、U相を流れる電流と同じ大きさの電流がN相にも流入し、V相とN相とに跨って接続される電力負荷装置が存在する場合、V相を流れる電流と同じ大きさの電流がN相にも流入する。従って、電力線のU相及びV相のうちの一方を流れる電流の検出値とN相を流れる電流の検出値とを用いて、U相及びV相及びN相の各相を流れる電流値を全て特定できる。
<第1実施形態>
以下に図面を参照して本発明の第1実施形態に係る電源装置7について説明する。
図1は、第1実施形態の電源装置7が設けられる分散型発電システムを概略的に示す図である。図示するように、分散型発電システムは、一次側が電力系統1に対して接続される主幹ブレーカ4を備え、主幹ブレーカ4の二次側に接続されている単相3線式の電力線3に接続される分岐ブレーカ5を複数備えている受電設備としての分電盤Bを備える。分電盤Bは、上流側(電力系統1側)の第1分電盤B1と、下流側の第2分電盤B2とで構成される。例えば、第1分電盤B1は母屋に設けられる分電盤であり、第2分電盤B2は母屋と同じ敷地に建てられた離れ等に設けられる分電盤である。電力系統1から引き込まれた引込線に対して電力量計2が接続され、その電力量計2に接続される電力線3が第1分電盤B1に引き込まれている。
以下に図面を参照して本発明の第1実施形態に係る電源装置7について説明する。
図1は、第1実施形態の電源装置7が設けられる分散型発電システムを概略的に示す図である。図示するように、分散型発電システムは、一次側が電力系統1に対して接続される主幹ブレーカ4を備え、主幹ブレーカ4の二次側に接続されている単相3線式の電力線3に接続される分岐ブレーカ5を複数備えている受電設備としての分電盤Bを備える。分電盤Bは、上流側(電力系統1側)の第1分電盤B1と、下流側の第2分電盤B2とで構成される。例えば、第1分電盤B1は母屋に設けられる分電盤であり、第2分電盤B2は母屋と同じ敷地に建てられた離れ等に設けられる分電盤である。電力系統1から引き込まれた引込線に対して電力量計2が接続され、その電力量計2に接続される電力線3が第1分電盤B1に引き込まれている。
第1分電盤B1では、電力線3の上流側(電力系統1側)から見て、遮断器としての主幹ブレーカ4と複数の分岐ブレーカ5とが順に設置される。単相3線式の受電設備の場合、電力線3は、電圧線であるU相線及びV相線と、中性線であるN相線との合計3本の電力線3u,3n,3vで構成されている。分岐ブレーカ5としては、U相の電力線3uとN相の電力線3nとに接続される100V用の分岐ブレーカ5e,5f、V相の電力線3vとN相の電力線3nとに接続される100V用の分岐ブレーカ5g、U相の電力線3uとV相の電力線3vとN相の電力線3nとに接続される200V用の分岐ブレーカ5hが設けられる。電源装置7は、複数の分岐ブレーカ5のうちの一つの分岐ブレーカ5hの二次側に接続される交流200V電源である。
本実施形態の電源装置7は、電力変換回路部7aと、電源部7bと、電源制御部7cとを備える。電源部7bは、発電装置や充放電装置などを用いて構成される。例えば、発電装置としては、燃料電池を備える装置や、エンジンとそのエンジンによって駆動される発電機とを備える装置などの様々な装置を用いることができる。充放電装置としては、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、鉛電池などの蓄電池(化学電池)や、キャパシタ、フライホイールなどの様々な装置を用いることができる。電力変換回路部7aは、電源部7bから供給される電力を所望の電圧、周波数、位相の電力に変換して電力線3に出力するインバータなどの回路を用いて実現される。尚、電源部7bが充放電装置を用いて構成される場合、電力変換回路部7aは、電力線3から電源部7bへ電力を充電させることもできる。電源部7b及び電力変換回路部7aの動作は電源制御部7cが制御する。
分岐ブレーカ5e,5f,5gのそれぞれには電力負荷装置6e,6f,6gが接続されており、それぞれでの負荷に応じて、電力系統1及び電源装置7の少なくとも一方から電力が供給される。
第2分電盤B2では、電力線3の上流側(電力系統1側)から見て、遮断器としてのブレーカ10と複数の分岐ブレーカ5とが順に設置される。ブレーカ10には、上流側(電力系統1側)の第1分電盤B1から延びる電力線3(3u,3n,3v)が引き込まれている。分岐ブレーカ5としては、U相の電力線3uとN相の電力線3nとに接続される100V用の分岐ブレーカ5i、V相の電力線3vとN相の電力線3nとに接続される100V用の分岐ブレーカ5jが設けられる。
分岐ブレーカ5i,5jのそれぞれには電力負荷装置6i,6jが接続されており、それぞれでの負荷に応じて、電力系統1及び電源装置7の少なくとも一方から電力が供給される。
第1分電盤B1は、主幹ブレーカ4の一次側に接続される電力線3のU相及びV相を流れる電流を検出する電流検出部8を備える。図1に示す例では、電力系統1への逆潮流電力を検出するための検出器として、U相の電力線3uを流れる電流を検出する電流検出部8uと、V相の電力線3vを流れる電流を検出する電流検出部8vとが設けられている。電流検出部8u,8vは、電力線3における電流値を検出するために用いられるカレントトランス(計器用変流器)などを用いて構成される。電流検出部8u,8vの検出結果は電源装置7の電源制御部7cに伝達される。電流検出部8u,8vは、電力線3における電流値を検出するために用いられるカレントトランス(計器用変流器)などを用いて構成される。電流検出部8u,8vの検出結果は電源装置7の電源制御部7cに伝達される。その結果、電源制御部7cは、電流検出部8で検出される電流を参照して主幹ブレーカ4を流れるU相電流及びV相電流を決定できる。
次に、電源装置7で行われる給電停止処理について説明する。
本実施形態では、電源制御部7cは、主幹ブレーカ4を流れるU相電流と電力線3のU相に供給する供給電流との合計電流、又は、主幹ブレーカ4を流れるV相電流と電力線3のV相に供給する供給電流との合計電流が、主幹ブレーカ4に設定されている遮断容量以上になった場合、電力線3への電流の供給を停止する給電停止処理を行う。
本実施形態では、電源制御部7cは、主幹ブレーカ4を流れるU相電流と電力線3のU相に供給する供給電流との合計電流、又は、主幹ブレーカ4を流れるV相電流と電力線3のV相に供給する供給電流との合計電流が、主幹ブレーカ4に設定されている遮断容量以上になった場合、電力線3への電流の供給を停止する給電停止処理を行う。
具体的に説明すると、主幹ブレーカ4を流れるU相電流は電流検出部8uで検出されて電源装置7に伝達され、主幹ブレーカ4を流れるV相電流は電流検出部8vで検出されて電源装置7に伝達される。また、電源装置7が電力線3のU相に供給する供給電流と電力線3のV相に供給する供給電流とは電源制御部7cにとっては既知である。そして、電源制御部7cは、主幹ブレーカ4を流れるU相電流と電力線3のU相に供給する供給電流との合計電流、及び、主幹ブレーカ4を流れるV相電流と電力線3のV相に供給する供給電流との合計電流の両方の値を監視する。そして、電源制御部7cは、主幹ブレーカ4を流れるU相電流と電力線3のU相に供給する供給電流との合計電流、及び、主幹ブレーカ4を流れるV相電流と電力線3のV相に供給する供給電流との合計電流のそれぞれの監視結果と、内部メモリ(図示せず)などに記憶している、主幹ブレーカ4に設定されている遮断容量とを対比し、各合計電流が遮断容量以上になっているか否かを判定する。
例えば、V相電流に着目すると、主幹ブレーカ4を流れるV相電流が54Aであり、電源装置7が電力線3のV相に供給する供給電流が7Aである場合、それらの合計電流は61Aになる。電源制御部7cは、その合計電流の計算結果と、内部メモリ(図示せず)などに記憶している、主幹ブレーカ4に設定されている遮断容量とを対比し、この例であれば合計電流が遮断容量以上になっていると判定する。同様に、電源制御部7cは、U相電流についても、主幹ブレーカ4を流れるU相電流と電力線3のV相に供給する供給電流との合計電流が遮断容量以上になっているか否かを判定する。
そして、電源制御部7cは、U相及びV相のうちの少なくとも一方の合計電流が遮断容量以上になっていれば、電力変換回路部7a及び電源部7bの動作を制御して、電力線3への電流の供給を停止する給電停止処理を行う。つまり、電源装置7が電力線3への電流の供給を停止することで、電力系統1から主幹ブレーカ4を経由して供給される電流値以上の電流が主幹ブレーカ4の二次側の電気経路に流れることは無くなる。その結果、主幹ブレーカ4の動作が正常であれば、主幹ブレーカ4の二次側の電気経路の一部に過電流が継続して流れることを回避できる。
<第2実施形態>
第2実施形態の電源装置7は、100V用の分岐ブレーカ5に接続される点で上記実施形態と異なっている。以下に第2実施形態の電源装置7について説明するが、上記実施形態と同様の構成については説明を省略する。
第2実施形態の電源装置7は、100V用の分岐ブレーカ5に接続される点で上記実施形態と異なっている。以下に第2実施形態の電源装置7について説明するが、上記実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図2は、第2実施形態の電源装置7が設けられる分散型発電システムを概略的に示す図である。図示するように、分散型発電システムは、一次側が電力系統1に対して接続される主幹ブレーカ4を備え、主幹ブレーカ4の二次側に接続されている単相3線式の電力線3に接続される分岐ブレーカ5を複数備えている受電設備としての分電盤Bを備える。電力系統1から引き込まれた引込線に対して電力量計2が接続され、その電力量計2に接続される電力線3が分電盤Bに引き込まれている。
分電盤Bでは、電力線3の上流側(電力系統1側)から見て、遮断器としての主幹ブレーカ4と複数の分岐ブレーカ5とが順に設置される。単相3線式の受電設備の場合、電力線3は、電圧線であるU相線及びV相線と、中性線であるN相線との合計3本の電力線3u,3n,3vで構成されている。分岐ブレーカ5としては、U相の電力線3uとN相の電力線3nとに接続される100V用の分岐ブレーカ5a,5b、及び、V相の電力線3vとN相の電力線3nとに接続される100V用の分岐ブレーカ5c,5dが設けられる。つまり、電源装置7は、複数の分岐ブレーカ5のうち、電力線3のU相及びV相のうちの一方とN相とに接続されている100V用の一つの分岐ブレーカ5cの二次側に接続される交流100V電源である。
分岐ブレーカ5a,5b,5dのそれぞれには電力負荷装置6a,6b,6dが接続されており、それぞれでの負荷に応じて、電力系統1及び電源装置7の少なくとも一方から電力が供給される。
本実施形態では、受電設備の一部である分電盤Bは、主幹ブレーカ4の一次側に接続される電力線3のU相及びV相を流れる電流を検出する電流検出部8を備える。図2に示す例では、電力系統1への逆潮流電力を検出するための検出器として、U相の電力線3uを流れる電流を検出する電流検出部8uと、V相の電力線3vを流れる電流を検出する電流検出部8vとが設けられている。
次に、電源装置7で行われる給電停止処理について説明する。
本実施形態では、電源制御部7cは、主幹ブレーカ4を流れるU相電流と電力線3のU相に供給する供給電流との合計電流、又は、主幹ブレーカ4を流れるV相電流と電力線3のV相に供給する供給電流との合計電流が、主幹ブレーカ4に設定されている遮断容量以上になった場合、電力線3への電流の供給を停止する給電停止処理を行う。
本実施形態では、電源制御部7cは、主幹ブレーカ4を流れるU相電流と電力線3のU相に供給する供給電流との合計電流、又は、主幹ブレーカ4を流れるV相電流と電力線3のV相に供給する供給電流との合計電流が、主幹ブレーカ4に設定されている遮断容量以上になった場合、電力線3への電流の供給を停止する給電停止処理を行う。
具体的に説明すると、主幹ブレーカ4を流れるU相電流は電流検出部8uで検出されて電源装置7に伝達され、主幹ブレーカ4を流れるV相電流は電流検出部8vで検出されて電源装置7に伝達される。また、電源装置7が電力線3のV相に供給する供給電流は電源制御部7cにとっては既知である。そして、電源制御部7cは、主幹ブレーカ4を流れるU相電流と電力線3のU相に供給する供給電流との合計電流、及び、主幹ブレーカ4を流れるV相電流と電力線3のV相に供給する供給電流との合計電流の両方の値を監視する。そして、電源制御部7cは、主幹ブレーカ4を流れるU相電流と電力線3のU相に供給する供給電流との合計電流、及び、主幹ブレーカ4を流れるV相電流と電力線3のV相に供給する供給電流との合計電流のそれぞれの監視結果と、内部メモリ(図示せず)などに記憶している、主幹ブレーカ4に設定されている遮断容量とを対比し、各合計電流が遮断容量以上になっているか否かを判定する。
例えば、主幹ブレーカ4を流れるV相電流が54Aであり、電源装置7が電力線3のV相に供給する供給電流が7Aである場合、それらの合計電流は61Aになる。電源制御部7cは、その合計電流の計算結果と、内部メモリ(図示せず)などに記憶している、主幹ブレーカ4に設定されている遮断容量とを対比し、この例であれば合計電流が遮断容量以上になっていると判定する。そして、電源制御部7cは、電力変換回路部7a及び電源部7bの動作を制御して、電力線3への電流の供給を停止する給電停止処理を行う。つまり、電源装置7が電力線3への電流の供給を停止することで、電力系統1から主幹ブレーカ4を経由して供給される電流値以上の電流が主幹ブレーカ4の二次側の電気経路に流れることは無くなる。その結果、主幹ブレーカ4の動作が正常であれば、主幹ブレーカ4の二次側の電気経路の一部に過電流が継続して流れることを回避できる。
<別実施形態>
<1>
上記実施形態では、本発明の電源装置について具体例を挙げて説明したが、その構成は適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、本発明の電流検出部として、電力系統1への逆潮流電力を検出するための検出器を利用する例を説明したが、受電設備での合計の電力使用量を検出するための検出器(例えば電力量計2等)の機能を利用してもよい。
<1>
上記実施形態では、本発明の電源装置について具体例を挙げて説明したが、その構成は適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、本発明の電流検出部として、電力系統1への逆潮流電力を検出するための検出器を利用する例を説明したが、受電設備での合計の電力使用量を検出するための検出器(例えば電力量計2等)の機能を利用してもよい。
<2>
上記実施形態では、電流検出部8が電力線3のU相及びV相を流れる電流を検出するように構成されている場合を説明したが、電流検出部8が、主幹ブレーカの一次側に接続される電力線のU相及びV相のうちの一方を流れる電流とN相を流れる電流とを検出するように構成されてもよい。そのような場合であっても、U相とN相とに跨って接続される電力負荷装置が存在すればU相を流れる電流と同じ大きさの電流がN相にも流入し、V相とN相とに跨って接続される電力負荷装置が存在すればV相を流れる電流と同じ大きさの電流がN相にも流入する。従って、電流検出部8が電力線のU相及びV相のうちの一方を流れる電流とN相を流れる電流とを検出すれば、例えば電源制御部7cはその検出値とを用いてU相及びV相及びN相の各相を流れる電流値を全て特定できる。つまり、電源制御部7cは、電流検出部8で検出される電流を参照して主幹ブレーカ4を流れるU相電流及びV相電流を決定できる。
上記実施形態では、電流検出部8が電力線3のU相及びV相を流れる電流を検出するように構成されている場合を説明したが、電流検出部8が、主幹ブレーカの一次側に接続される電力線のU相及びV相のうちの一方を流れる電流とN相を流れる電流とを検出するように構成されてもよい。そのような場合であっても、U相とN相とに跨って接続される電力負荷装置が存在すればU相を流れる電流と同じ大きさの電流がN相にも流入し、V相とN相とに跨って接続される電力負荷装置が存在すればV相を流れる電流と同じ大きさの電流がN相にも流入する。従って、電流検出部8が電力線のU相及びV相のうちの一方を流れる電流とN相を流れる電流とを検出すれば、例えば電源制御部7cはその検出値とを用いてU相及びV相及びN相の各相を流れる電流値を全て特定できる。つまり、電源制御部7cは、電流検出部8で検出される電流を参照して主幹ブレーカ4を流れるU相電流及びV相電流を決定できる。
<3>
上記第2実施形態では、電源装置7が電力線3のU相及びV相の何れに接続されているのかが既知であるならば、電源制御部7cが、主幹ブレーカ4を流れる電流と電源装置7が電力線3に供給する供給電流との合計電流の監視を、電源装置7が接続されている方の相のみについて行うことでもよい。
上記第2実施形態では、電源装置7が電力線3のU相及びV相の何れに接続されているのかが既知であるならば、電源制御部7cが、主幹ブレーカ4を流れる電流と電源装置7が電力線3に供給する供給電流との合計電流の監視を、電源装置7が接続されている方の相のみについて行うことでもよい。
<4>
上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用でき、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変できる。
上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用でき、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変できる。
本発明は、主幹ブレーカの二次側の電気経路の一部で過電流が継続して流れることを防止できる電源装置に利用できる。
1 電力系統
3(3u,3v,3n) 電力線
4 主幹ブレーカ
5(5a~5j) 分岐ブレーカ
7 電源装置
8 電流検出部
3(3u,3v,3n) 電力線
4 主幹ブレーカ
5(5a~5j) 分岐ブレーカ
7 電源装置
8 電流検出部
Claims (4)
- 一次側が電力系統に対して接続される主幹ブレーカを備え、前記主幹ブレーカの二次側に接続されている単相3線式の電力線に接続される分岐ブレーカを複数備えている受電設備に接続される電源装置であって、
複数の前記分岐ブレーカのうちの一つの分岐ブレーカの二次側に接続され、
前記主幹ブレーカを流れるU相電流と前記電力線のU相に供給する供給電流との合計電流、又は、前記主幹ブレーカを流れるV相電流と前記電力線のV相に供給する供給電流との合計電流が、前記主幹ブレーカに設定されている遮断容量以上になった場合、前記電力線への電流の供給を停止する給電停止処理を行う電源装置。 - 一次側が電力系統に対して接続される主幹ブレーカを備え、前記主幹ブレーカの二次側に接続されている単相3線式の電力線に接続される分岐ブレーカを複数備えている受電設備に接続される電源装置であって、
複数の前記分岐ブレーカのうち、前記電力線のU相及びV相のうちの一方とN相とに接続されている一つの分岐ブレーカの二次側に接続され、
前記主幹ブレーカを流れるU相電流と前記電力線のU相に供給する供給電流との合計電流、又は、前記主幹ブレーカを流れるV相電流と前記電力線のV相に供給する供給電流との合計電流が、前記主幹ブレーカに設定されている遮断容量以上になった場合、前記電力線への電流の供給を停止する給電停止処理を行う電源装置。 - 前記受電設備は、前記主幹ブレーカの一次側に接続される電力線のU相及びV相を流れる電流を検出する電流検出部を備え、
前記電流検出部で検出される電流を参照して前記主幹ブレーカを流れるU相電流及びV相電流を決定する請求項1又は2に記載の電源装置。 - 前記受電設備は、前記主幹ブレーカの一次側に接続される電力線のU相及びV相のうちの一方を流れる電流とN相を流れる電流とを検出する電流検出部を備え、
前記電流検出部で検出される電流を参照して前記主幹ブレーカを流れるU相電流及びV相電流を決定する請求項1又は2に記載の電源装置。
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-
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- 2019-06-13 JP JP2019110411A patent/JP7257887B2/ja active Active
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