JP6176260B2 - 鋼板の形状制御装置及び形状制御方法 - Google Patents

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本発明は、調質圧延工程における鋼板の形状制御装置及び形状制御方法に関するものである。
調質圧延工程は、鋼板の形状を矯正すると共に鋼板の強度を調整するために行われる圧延工程である。一般に、鋼板の形状は、圧延ロールのベンダー力(曲げ力)と片圧下とにより目標形状になるように制御される。一方、鋼板の強度は伸張率又は伸び率と呼ばれる被制御量を目標範囲内に収めることによって制御され、これは圧延機の両圧下位置及び張力を制御することによって実現できる。
ここで、鋼板の形状は伸び差率によって定量評価される。伸び差率とは、図14に示すように、長さ方向の一定区間lに対する幅方向中心位置と幅方向端部位置との間の長さ方向の伸び差Δlの比率を意味する。なお、図14に示す例は、幅方向端部位置の方が幅方向中心位置よりも鋼板Sが伸びている状態を表しており、この状態は耳伸びとされる状態である。そして、鋼板の形状不良度合いは以下に示す数式(1)で定量化される。このようにして鋼板の幅方向の形状を定量評価することができる。
Figure 0006176260
この伸び差率は、以下の数式(2)に示す関数f(x)により近似され、耳伸び、腹伸び、複合伸び等の形状不良に特徴付けられることが一般的である。
Figure 0006176260
ここで、xは鋼板の幅方向位置を示し、−1≦x≦1の範囲内に正規化されている。また、λ〜λは任意の係数を示している。
また、伸張率又は伸び率と呼ばれる物理量eは、圧延機の入側における鋼板速度(入側速度)Vinと圧延機の出側における鋼板速度(出側速度)Voutとの比を用いて以下に示す数式(3)で定義される。
Figure 0006176260
また、圧延機の入側における鋼板の板厚(入側厚)Hin及び圧延機の出側における鋼板の板厚(出側厚)Houtと入側速度及び出側速度との間にはマスフロー一定則が成り立つことから、以下に示す数式(4)が成立する。
Figure 0006176260
これらの数式(3),(4)を用いると、伸張率又は伸び率と呼ばれる物理量eは、鋼板の入側厚Hin及び出側厚Houtを変数とする以下に示す数式(5)でも表現できる。
Figure 0006176260
調質圧延工程における鋼板の形状制御及び伸び率制御に関する技術としては、特許文献1,2及び非特許文献1記載の技術がある。詳しくは、特許文献1には、ベンダー力操作及び両圧下位置操作が鋼板の形状及び伸び率の双方に影響する干渉系であることに着目し、それらの非干渉化を実現するベンダー力操作量及び両圧下位置操作量を同時に算出する技術が記載されている。特許文献2には、板幅方向の伸び差率を一定にする、つまりフラットな鋼板にするベンダー力を求める際に、ベンダー力がそのハード制約上下限に入るように板厚を設定する技術が記載されている。非特許文献1には、伸び率制御において、鋼板先端部の実績情報を用いて鋼板の塑性係数や入側板厚を推定し、推定結果に基づいて両圧下位置のダイナミック設定を行うことにより目標値への追従性を高める技術が記載されている。
特公平7−34931号公報 特許第2888364号公報
上之俊昭、空尾謙嗣、"ダイナミックプロセス制御シミュレータによる板厚・伸び率制御精度向上"、新日鐵技報第379号(2003)
しかしながら、特許文献1記載の技術は、ベンダー力操作量及び圧下操作量を被制御量である形状及び伸び率の次元に変換しているだけであり、非干渉化制御を行っていない。また、アクチュエータの設備制約や伸び率の目標範囲からの逸脱に対する対策については開示、示唆されていない。また、特許文献2記載の技術は、鋼板の形状制御のみを行っており、伸び率制御は行っていない。また、特許文献1記載の技術と同様、伸び率の設定範囲からの逸脱に対する対策については開示、示唆されていない。さらに、非特許文献1記載の技術は、両圧下位置の鋼板形状への影響を考慮してなく、伸び率によっては良好な両圧下位置の設定がかえって鋼板の形状不良を招く可能性がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、伸び率の管理範囲を遵守しつつ、片圧下位置及びベンダー力を補完する形式で両圧下位置及び張力を操作して鋼板形状を平坦にすることが可能な鋼板の形状制御装置及び形状制御方法を提供することにある。
本発明に係る鋼板の形状制御装置は、調質圧延工程における鋼板の形状制御装置であって、調質圧延中の鋼板の幅方向の形状及び伸張率の実績値と調質圧延機の片圧下位置変更量及びベンダー力変更量とを入力として、1制御周期先の鋼板の幅方向の形状及び伸張率を予測する予測部と、操業制約条件の下で前記予測部によって予測された鋼板の幅方向の形状と目標形状との偏差の2乗値が最小になる調質圧延機の両圧下位置変更量及び張力変更量を制御周期毎に算出する算出部と、前記算出部によって算出された調質圧延機の両圧下位置変更量及び張力変更量に基づいて調質圧延機を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る鋼板の形状制御装置は、上記発明において、前記予測部は、鋼板形状に対する片圧下位置変更量の影響係数、鋼板形状に対するベンダー力変更量の影響係数、伸張率に対する片圧下位置変更量の影響係数、及び伸張率に対するベンダー力変更量の影響係数を用いて、1制御周期先の鋼板の幅方向の形状及び伸張率を予測することを特徴とする。
本発明に係る鋼板の形状制御装置は、上記発明において、前記操業制約条件には、両圧下位置及び張力の上下限値、両圧下位置及び張力の変更量の上下限値、及び伸張率の上下限値のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする。
本発明に係る鋼板の形状制御装置は、上記発明において、前記算出部は、鋼板形状に対する両圧下位置変更量の影響係数及び鋼板形状に対する張力変更量の影響係数を用いて、操業制約条件の下で前記予測部によって予測された鋼板の幅方向の形状と目標形状との偏差の2乗値が最小になる2次計画問題を解くことによって、調質圧延機の両圧下位置変更量及び張力変更量を制御周期毎に算出することを特徴とする。
本発明に係る鋼板の形状制御方法は、調質圧延工程における鋼板の形状制御方法であって、調質圧延中の鋼板の幅方向の形状及び伸張率の実績値と調質圧延機の片圧下位置変更量及びベンダー力変更量とを入力として、1制御周期先の鋼板の幅方向の形状及び伸張率を予測する予測ステップと、操業制約条件の下で前記予測ステップにおいて予測された鋼板の幅方向の形状と目標形状との偏差の2乗値が最小になる調質圧延機の両圧下位置変更量及び張力変更量を制御周期毎に算出する算出ステップと、前記算出ステップにおいて算出された調質圧延機の両圧下位置変更量及び張力変更量に基づいて調質圧延機を制御する制御ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明に係る鋼板の形状制御装置及び形状制御方法によれば、伸び率の管理範囲を遵守しつつ、片圧下位置及びベンダー力を補完する形式で両圧下位置及び張力を操作して鋼板形状を平坦にすることができる。
図1は、鋼板の形状及び伸張率の干渉系の構成を示す模式図である。 図2は、本発明の一実施形態である鋼板の形状制御装置の構成を示すブロック図である。 図3は、本発明の一実施形態である形状制御処理の流れを示すフローチャートである。 図4は、鋼板形状に対する片圧下位置、ベンダー力、及び両圧下位置の影響係数を示す図である。 図5は、本発明例における形状制御結果を示す図である。 図6は、本発明例における伸張率制御結果を示す図である。 図7は、本発明例における操作量を示す図である。 図8は、従来例1における形状制御結果を示す図である。 図9は、従来例1における伸張率制御結果を示す図である。 図10は、従来例1における操作量を示す図である。 図11は、従来例2における形状制御結果を示す図である。 図12は、従来例2における伸張率制御結果を示す図である。 図13は、従来例2における操作量を示す図である。 図14は、伸び差率の定義を説明するための図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態である鋼板の形状制御装置について説明する。
〔干渉系の構成〕
始めに、図1を参照して、本発明の制御対象である鋼板の形状及び伸張率の干渉系の構成について説明する。
図1は、本発明の制御対象である鋼板の形状及び伸張率の干渉系の構成を示す模式図である。本発明の制御対象である鋼板の形状及び伸張率の干渉系は、伝達関数表現で図1に示すようにモデル化できる。ここで、図中の変数は、以下に示すように時定数や鋼板の形状及び伸張率に対する影響係数を表したものである。すなわち、Tはレベリング時定数、Tはベンダー力時定数、Tは圧下時定数、Tは前後方張力時定数、gi,1は片圧下位置変更量Δuに対する形状i変化量(iは鋼板の幅方向位置を示し、i=1,2,…,Nである)、gi,2はベンダー力変更量Δuに対する形状i変化量、gi,3は両圧下位置変更量Δuに対する形状i変化量、gi,4は後方張力変更量Δutbに対する形状i変化量、gi,5は前方張力変更量Δutfに対する形状i変化量、hは片圧下位置変更量Δuに対する伸張率変化量、hはベンダー力変更量Δuに対する伸張率変化量、hは両圧下位置変更量Δuに対する伸張率変化量、hは後方張力変更量Δutbに対する伸張率変化量、hは前方張力変更量Δutfに対する伸張率変化量、sはラプラス演算子を示している。これにより、例えば伸張率[%]は以下に示す数式(6)のように表される。
Figure 0006176260
〔形状制御装置の構成〕
次に、図2を参照して、本発明の一実施形態である鋼板の形状制御装置の構成について説明する。
図2は、本発明の一実施形態である鋼板の形状制御装置の構成を示すブロック図である。図2に示すように、本発明の一実施形態である鋼板の形状制御装置1は、コンピュータ等の情報処理装置によって構成され、上位システム2及び調質圧延機を制御する制御システム3と電気的に接続されている。この鋼板の形状制御装置1は、内部の演算処理装置がコンピュータプログラムを実行することによって、実績収集部11、形状制御器12、及びモデル計算部13(形状・伸張率予測部13a,圧下・張力設定部13b)として機能する。これら各部の機能については後述する。
このような構成を有する鋼板の形状制御装置1は、以下に示す形状制御処理を実行することにより、伸び率の管理範囲を遵守しつつ、片圧下位置及びベンダー力を補完する形式で両圧下位置及び張力を操作して鋼板形状を平坦にする。以下、図3に示すフローチャートを参照して、形状制御処理を実行する際の鋼板の形状制御装置1の動作について説明する。
〔形状制御処理〕
図3は、本発明の一実施形態である形状制御処理の流れを示すフローチャートである。図3に示すフローチャートは、上位システム2から形状制御装置1に調質圧延工程の実行指示と共に影響係数gi,1,gi,2,gi,3,gi,4,gi,5,h,h,h,h,h、鋼板の伸張率の目標値、鋼板の伸張率の上下限値eL,eU、及び鋼板の目標形状r(i)(i=1,2,…,N)に関する情報が入力されたタイミングで開始となり、形状制御処理はステップS1の処理に進む。この形状制御処理は、調質圧延工程が実行されている間、所定の制御周期毎に繰り返し実行される。
ステップS1の処理では、実績収集部11が、制御システム3から鋼板形状及び伸張率の実績値を収集し、収集した実績値をモデル計算部13に入力する。また、形状制御器12が、操業オペレータ又は既存の自動形状制御系が設定した片圧下位置変更量Δu及びベンダー力変更量Δuをモデル計算部13に入力する。そして、形状・伸張率予測部13aは、実績収集部11から入力された実績値を用いて、片圧下位置変更量Δu及びベンダー力変更量Δuに関する影響係数gi,1,gi,2,h,hに基づき1制御周期先の鋼板の形状(N点)及び伸張率を予測する。具体的には、鋼板形状の実績値をF(i)(i=1,2,…,N)、伸張率の実績値をeとすれば、1制御周期先の鋼板の形状(N点)及び伸張率の予測値Yは以下に示す数式(7)で求めることができる。これにより、ステップS1の処理は完了し、形状制御処理はステップS2の処理に進む。
Figure 0006176260
ステップS2の処理では、圧下・張力設定部13bが、2次計画問題、すなわち操業制約条件の下で目的関数である鋼板の幅方向の形状と目標形状との偏差の2乗値を最小化する最適化問題を解くことにより、両圧下位置変更量Δu、後方張力変更量Δutb、及び前方張力変更量Δutfを算出する。具体的には、始めに、圧下・張力設定部13bは、ステップS1の処理において求められた形状予測値Y(i)と目標形状r(i)との差に2次計画法で求めたい両圧下位置変更量Δu、後方張力変更量Δutb、及び前方張力変更量Δutfを含めた目的関数Objを以下に示す数式(8)のように定式化する。また、圧下・張力設定部13bは、以下の数式(9)〜(15)に示す両圧下位置、前方張力、及び後方張力の制約と伸張率の管理範囲とを操業制約条件として設定する。この他の操業制約条件として、伸張率の先端からの許容変動範囲制約、板厚上下限制約等が考えられるが、実情に応じて操業制約条件を追加することで所望の特性が得られる。
[目的関数]
Figure 0006176260
[操業制約条件]
・両圧下位置の上下限値
Figure 0006176260
ここで、SLは両圧下位置の下限値、SUは両圧下位置の上限値、Uは現時刻の両圧下位置の実績値を示している。
・両圧下位置変更量の上下限値
Figure 0006176260
ここで、vSLは両圧下位置変更量の下限値、vSUは両圧下位置変更量の上限値を示している。
・前方張力の上下限値
Figure 0006176260
ここで、TfLは前方張力の下限値、TfUは前方張力の上限値、UTfは現時刻の前方張力の実績値を示している。
・前方張力変更量の上下限値
Figure 0006176260
ここで、vTfLは前方張力変更量の下限値、vTfUは前方張力変更量の上限値を示している。
・後方張力の上下限値
Figure 0006176260
ここで、TbLは後方張力の下限値、TbUは後方張力の上限値、UTbは現時刻の後方張力の実績値を示している。
・後方張力変更量の上下限値
Figure 0006176260
ここで、vTbLは後方張力変更量の下限値、vTbUは後方張力変更量の上限値を示している。
・伸張率の上下限値
Figure 0006176260
ここで、eLは伸張率の下限値、eUは伸張率の上限値、eは現時刻の伸張率の実績値を示している。
なお、以下の数式(16),(17)に示す伸張率eの予測式及び関係式から伸張率eの上下限値を書き直すと、以下に示す数式(18)の条件が得られる。
Figure 0006176260
Figure 0006176260
Figure 0006176260
そして、圧下・張力設定部13bは、上記の2次計画問題を内点法等の公知のアルゴリズムで解くことにより、目標との形状偏差を最小化する両圧下位置変更量Δu、後方張力変更量Δutb、及び前方張力変更量Δutfを算出する。これにより、ステップS2の処理は完了し、形状制御処理はステップS3の処理に進む。
ステップS3の処理では、圧力・張力設定部13bは、ステップS2の処理において算出された両圧下位置変更量Δu、後方張力変更量Δutb、及び前方張力変更量Δutfを制御指令として制御システム3に伝送し、調質圧延機を制御する。これにより、ステップS3の処理は完了し、一連の形状制御処理は終了する。
以上の説明から明らかなように、本発明の一実施形態である形状制御処理では、形状・伸張率予測部13aが、調質圧延中の鋼板の幅方向の形状及び伸張率の実績値と調質圧延機の片圧下位置変更量及びベンダー力変更量とを入力として、1制御周期先の鋼板の幅方向の形状及び伸張率を予測する。そして、圧下・張力設定部13bが、操業制約条件の下で予測された鋼板の幅方向の形状と目標形状との偏差の2乗値が最小になる調質圧延機の両圧下位置変更量及び張力変更量を制御周期毎に算出し、算出結果に基づいて調質圧延機を制御する。これにより、伸び率の管理範囲を遵守しつつ、片圧下位置及びベンダー力を補完する形式で両圧下位置及び張力を操作して鋼板形状を平坦にすることができる。
本発明例では、両圧下位置を形状制御に使用することを考える。鋼板形状に対する片圧下位置、ベンダー力、及び両圧下位置の影響係数を図4に示す。また、伸張率に対する片圧下位置、ベンダー力、及び両圧下位置の影響係数は順に、-1.2002e-05[%/μm]、1.3207e-04[%/MPa]、0.0014[%/μm]とした。そして、伸張率の管理範囲は1.0〜1.5[%]、制御周期は100[msec]とした。これに対して、従来例1では、両圧下位置は伸張率制御のみに使用するものとした。従来例1では、鋼板形状とは関係なしに伸張率が目標値となるように圧下操作を行う制御が行われる。伸張率の目標値は1.3[%]とした。また、従来例2では、両圧下位置変更量をゼロとした場合の挙動を調査した。また、アクチュエータ制約は以下の通りであった。
<アクチュエータ制約>
両/片圧下位置上下限値:±5000[μm/s]
両/片圧下位置変更量上下限値:±1000[μm/s]
ベンダー力上下限値:±50[ton/chock]
ベンダー力変更量上下限値:±20[ton/chock/s]
本発明例における形状制御結果、伸張率制御結果、及び操作量をそれぞれ図5,6,7に示し、従来例1における形状制御結果、伸張率制御結果、及び操作量をそれぞれ図8,9,10に示し、従来例2における形状制御結果、伸張率制御結果、及び操作量をそれぞれ図11,12,13に示す。
図5に示すように、本発明例によれば、鋼板形状はほぼ狙い通りに制御できた。また、図6に示すように、伸張率も管理範囲内に収まった。これに対して、従来例1では、図9に示すように、伸張率は狙い通りに制御できているのにも関わらず、図8に示すように、鋼板形状は初期状態よりも悪化した。図10の操作量を見ると、片圧下位置とベンダー力で鋼板形状を矯正しようとしているのにも関わらず、両圧下位置の操作の影響でそれが打ち消されている。このように、従来例1では、形状制御と伸張率制御との間に干渉が生じ、鋼板形状が目標通りに制御できなかった。また、従来例2では、図11に示すように、両圧下位置が変更されていないために、本発明例よりも最終形状が不良になった。以上のことから、本発明例によれば、伸張率の管理範囲内で鋼板形状が目標に近づくように両圧下位置を有効に活用できることが確認された。
以上、本発明者らによってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、本実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例、及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
1 形状制御装置
2 上位システム
3 制御システム
11 実績収集部
12 形状制御器
13 モデル計算部
13a 形状・伸張率予測部
13b 圧下・張力設定部
S 鋼板

Claims (5)

  1. 調質圧延工程における鋼板の形状制御装置であって、
    調質圧延中の鋼板の幅方向の形状及び伸張率の実績値と調質圧延機の片圧下位置変更量及びベンダー力変更量とを入力として、1制御周期先の鋼板の幅方向の形状及び伸張率を予測する予測部と、
    操業制約条件の下で前記予測部によって予測された鋼板の幅方向の形状と目標形状との偏差の2乗値が最小になる調質圧延機の両圧下位置変更量及び鋼板の張力変更量を制御周期毎に算出する算出部と、
    前記算出部によって算出された調質圧延機の両圧下位置変更量及び鋼板の張力変更量に基づいて調質圧延機を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする鋼板の形状制御装置。
  2. 前記予測部は、鋼板形状に対する片圧下位置変更量の影響係数、鋼板形状に対するベンダー力変更量の影響係数、伸張率に対する片圧下位置変更量の影響係数、及び伸張率に対するベンダー力変更量の影響係数を用いて、1制御周期先の鋼板の幅方向の形状及び伸張率を予測することを特徴とする請求項1に記載の鋼板の形状制御装置。
  3. 前記操業制約条件には、両圧下位置及び鋼板の張力の上下限値、両圧下位置及び鋼板の張力の変更量の上下限値、及び伸張率の上下限値のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の鋼板の形状制御装置。
  4. 前記算出部は、鋼板形状に対する両圧下位置変更量の影響係数及び鋼板形状に対する鋼板の張力変更量の影響係数を用いて、操業制約条件の下で前記予測部によって予測された鋼板の幅方向の形状と目標形状との偏差の2乗値が最小になる2次計画問題を解くことによって、調質圧延機の両圧下位置変更量及び鋼板の張力変更量を制御周期毎に算出することを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか1項に記載の鋼板の形状制御装置。
  5. 調質圧延工程における鋼板の形状制御方法であって、
    調質圧延中の鋼板の幅方向の形状及び伸張率の実績値と調質圧延機の片圧下位置変更量及びベンダー力変更量とを入力として、1制御周期先の鋼板の幅方向の形状及び伸張率を予測する予測ステップと、
    操業制約条件の下で前記予測ステップにおいて予測された鋼板の幅方向の形状と目標形状との偏差の2乗値が最小になる調質圧延機の両圧下位置変更量及び鋼板の張力変更量を制御周期毎に算出する算出ステップと、
    前記算出ステップにおいて算出された調質圧延機の両圧下位置変更量及び鋼板の張力変更量に基づいて調質圧延機を制御する制御ステップと、
    を含むことを特徴とする鋼板の形状制御方法。
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