本発明の一実施形態に係る検体ホルダおよび検体の処理装置について、図1〜19を用いて説明する。図1は、検体の処理装置10を示す概略図である。図1に示すように、検体の処理装置10は、制御装置16と、複数の検体ホルダ20と、搬送路30と、搬送路用レール60と、複数のバイパス路と、バイパス路用レール80と、外部電極部42と、外部ストッパ装置100とを備えている。なお、図3では、ホルダ本体21の内部を示すために、ホルダ本体21の外枠は、2点鎖線で示されている。
制御装置16は、検体の処理装置10の制御を行う。図2は、検体ホルダ20を示す斜視図である。図3は、搬送路30に設置された検体ホルダ20を示す、検体の処理装置10の一部断面図である。図2,3に示すように、検体ホルダ20は、ホルダ本体21と、電動モータ22と、一対の前輪23aと、一対の後輪23bと、ホルダ側制御装置24と、二次電池25と、RFIDタグ26とを備えている。
ホルダ側制御装置24は、電動モータ22の動作を制御するとともに、送受信器としての機能を有しており一例として無線式のICチップで構成されている。なお、図3は、検体ホルダ20に、後述される試験管13が収容されている状態を示しており、図2は、試験管13が収容されていない状態を示している。
ホルダ本体21は、一例として、平面形状が矩形である、箱形状である。ホルダ本体21は、試験管13を収容する収容孔部110を備えている。収容孔部110は、ホルダ本体21の上面に開口している。なお、本実施形態での検体ホルダ20の上下方向は、一例として、重力の作用する方向に平行であり、重力の作用する方向を下方向とする。
収容孔部110は、試験管13の下端部を収容可能な長孔形状である。収容孔部110内には、試験管13を挟持する挟持部111が設けられている。挟持部111は、底壁部112と、複数の腕部113とを備えている。底壁部112は、収容孔部110内に収容されている。腕部113は、底壁部112の周縁部に等間隔離間して設けられており、収容孔部110に沿って延びている。各腕部113の上端部は、内側に向って突出するように湾曲されており、各腕部113の上端部間は狭くなっている。試験管13を収容孔部110内に収容すると、試験管13は、各腕部113の内側に収容される。試験管13は、各腕部113がたわむことによって、上述のように湾曲された腕部113の上端部間に挟持される。
なお、収容孔部110内に試験管13を保持する構造として、複数の腕部113を備える構造を開示したが、他の構造によって、収容孔部110内に試験管13を保持できるようにしてもよい。
検体11は、例えば血液である。検体11は、試験管13内に収容されている。試験管13は、検体11を収容する収容容器の一例である。試験管13の開口端には栓15が取り付けられている。栓15は、着脱可能である。試験管13の外周面には、記録情報の一例としてバーコード14が貼付されている。バーコード14は、検体11の情報を示す。検体11の情報とは、例えば、検体11の整理番号や採血者の氏名などの情報である。
試験管13がホルダ本体21に保持されている状態では、バーコード14は、ホルダ本体21から外側に出ている。また、ホルダ本体21は、例えば保持確認センサ29を備ええている。保持確認センサ29によって、検体11が保持されたこと、および検体11が取り出されたことを検出する。
電動モータ22は、ホルダ本体21内に収容されており、収容孔部110に対して並んで配置されている。なお、収容孔部110に対する電動モータ22の配置については、後で具体的に説明する。
両前輪23aと両後輪23bとは、ホルダ本体21のより下方に設けられている。ホルダ本体21の底壁部120には、一対の車軸支持壁部121が設けられている。両車軸支持壁部121は、互いに離間して配置されており、検体ホルダ20の進行方向に平行に延びている。車軸122は、両車軸支持壁部121に回転自由に支持されている。両前輪23aは、車軸122の両端部に各々固定されている。車軸122がホルダ本体21に対して回転自由であるので、前輪23aは、ホルダ本体21に対して回転自由となる。
後輪23bは、前輪23aと同様にホルダ本体21に支持されている。具体的には、車軸123が両車軸支持壁部121に回転自由に支持されている。なお、図3は、検体ホルダ20の正面を示している。車軸123は、車軸122に対して後方に配置されており、それゆえ、前後方向に車軸122に重なっている。このため、車軸123は、図示されていない。
後輪23bは、車軸123に固定されている。なお、後輪23bは、前輪23aに対して前後方向に重なっており、それゆえ、図3において図示されていない。車軸123がホルダ本体21に対して回転自由であるので、後輪23bは、ホルダ本体21に対して回転自由となる。
これら前輪23aと後輪23bとが回転することによって、検体ホルダ20は、ホルダ本体21の姿勢を垂直に保ったまま走行可能になる。前輪23aと後輪23bとは、幅方向内側が凹む形状である。
前輪23aは、変速機27を介して電動モータ22と連結されている。変速機27は、本実施形態では、一例として、電動モータ22の回転軸22aに連結される第1のギヤ27aと、車軸122に固定される第2のギヤ27bとを備えている。電動モータ22の回転軸22aは、ホルダ本体21の底壁部120を通って前輪23a側に出ている。
第1,2のギヤ27a,27bが互いに噛み合うことによって、電動モータ22の回転軸の回転が車軸122に伝達される。このため、電動モータ22が回転すると、電動モータ22の回転軸の回転が前輪23aに伝達される。このため、検体ホルダ20は、自走可能である。
ホルダ側制御装置24は、ホルダ本体21内に収容されている。ホルダ側制御装置24は、無線で制御装置16と信号の送受信をする。ホルダ側制御装置24は、電動モータ22の動作を制御する。また、ホルダ側制御装置24は、保持確認センサ29と電気的に接続されており、保持確認センサ29の検出結果を制御装置16に送信する。
二次電池25は、ホルダ本体21内に収容されている。二次電池25は、電動モータ22とホルダ側制御装置24とにそれぞれ電気的に接続されており、ホルダ側制御装置24と電動モータ22とに給電している。二次電池25は、充電可能である。
ここで、ホルダ本体21内での、収容孔部110と電動モータ22と二次電池25との位置を説明する。図3に示すように、電動モータ22と二次電池25とは、収容孔部110において、第1の方向Xに並んでいる。第1の方向Xは、収容孔部110と前輪23aとが並ぶ方向である第2の方向Yに垂直な方向である。第2の方向Yは、上下方向である。また、電動モータ22は、二次電池25と収容孔部110との間に配置されている。
RFIDタグ26は、ホルダ本体21内に収容されている。RFIDタグ26は、検体ホルダ20の固有の識別情報が記録されている。上述のように、検体の処理装置10は、複数の検体ホルダ20を備えている。これら複数の検体ホルダ20のRFIDタグ26には、当該RFIDタグ26が設けられる検体ホルダ20を示す情報が記録されており、それゆえ、各検体ホルダ20を識別することができる。
図1に示すように、搬送路30は、後述される複数の処理部どうしを連結しており、検体ホルダ20を、各処理部に案内する。本実施形態では、搬送路30は、一例として、環状に形成されている。なお、図1では、搬送路30は、概略的に示されている。
図4は、搬送路30の一部を上下方向に沿って切断した状態を示す断面図である。図5は、搬送路30の一部を示す側面図である。図4,5に示すように、搬送路30は、一対の側壁部61と、支持枠62とを備えている。側壁部61は、互いに離間して平行に延びている。側壁部61は、ホルダ本体21の底壁部120の外縁が収容される溝61aが設けられている。底壁部120の外縁が溝61に収容されることによって、検体ホルダ20が搬送路30から外れることが防止される。図5に示すように、支持枠62は、複数用いられている。支持枠62は、搬送路30の長手方向に沿って所定間隔離間して側壁部61に対して設けられている。
支持枠62は、下端支持部63と、一対の側壁支持部64とを備えている。下端支持部63は、一方の側壁部61の下端から他方の側壁部61の下端まで延びている。下端支持部63は両側壁部61の下端を支持している。両側壁支持部64は、下端支持部63の両端に接続されており、下端支持部63から立ち上がっている。両側壁支持部64の間に、両側壁部61が配置される。両側壁支持部64は、対向する側壁部61に固定されており側壁部61を支持している。なお、図4は、1つの支持枠62の正面が見える位置で、搬送路30が切断された状態を示している。
図3,4に示すように、搬送路用レール60は、一対用いられており、それぞれ、側壁部61の内面に固定されている。図5に示すように各搬送路用レール60は、側壁部61に沿って延びている。両搬送路用レール60は、互いに同じ形状である。図3,4に示すように、搬送路用レール60は、基部65と、車輪係合部66とを備えている。
基部65は、側壁部61の内面において、上下方向の中間部に固定されている。基部65は、側壁部61から内側に向って延びている。車輪係合部66は、基部65の先端に設けられており、上方に向って延びている。
上述のように、前輪23aと後輪23bとは、幅方向内側が凹む形状である。車輪係合部66は、前輪23aと後輪23bの幅方向内側の凹みに係合する形状である。より具体的には、図3に示すように、車輪係合部66の断面形状は、1つの頂点が上端に位置する三角形状であり、上端部が先細りとなる形状である。
図3は、車輪係合部66が、前輪23aと後輪23bとに係合している状態を示している。図3に示すように、一方の搬送路用レール60の車輪係合部66が、幅方向一方にある前輪23aと後輪23bとの内側に下方から収容される。他方の搬送路用レール60の車輪係合部66が、他方にある前輪23aと後輪23bとの内側に下方から収容される。このように、車輪係合部66上に前輪23aと後輪23bとが載置される状態が、係合部66が車輪に係合することの一例である。このように係合することによって、前輪23aが搬送路用レール60に接触するので、前輪23aが回転すると、検体ホルダ20は、搬送路用レール60に沿って走行するようになる。
図1に示すように、搬送路30には、検体搬入部31と、検体搬出部32と、処理部Aと、処理部Bと、処理部Cと、処理部Dと、読み込み装置33と、複数の確認センサ34とが設けられている。
検体搬入部31は、搬送路30において、図中右端部に設けられている。検体搬入部31は、制御装置16によって制御される。検体搬入部31は、複数のラック36が収容可能となっている。ラック36には、例えば50本の試験管13が収容されている。
検体搬入部31は、例えばロボットアームと、ホルダ検出センサ31aを備えている。試験管13を保持していない検体ホルダ20が検体搬入部31に到達したことをホルダ検出センサ31aが検出すると、制御装置16の制御によってロボットアームがラック36から試験管13を取り出し、検体ホルダ20の収容孔部110内に移す。
検体搬出部32は、制御装置16によって制御される。検体搬出部32は、例えばロボットアームとホルダ検出センサ32aを備えている。試験管13を保持した検体ホルダ20が検体搬出部32に到達したことをホルダ検出センサ32aが検出すると、制御装置16の制御によってロボットアームが試験管13を検体ホルダ20から取り出し、ラック36に移す。
なお、検体搬入部31と検体搬出部32とにおいて、試験管13を検体ホルダ20に移載する手段または試験管13を搬出する手段は、前記したロボットアームに限定されるものではない。別の手段で試験管13が移されてもよい。
それぞれ処理部A〜Dは、搬送路30において、それぞれ検体搬入部31と検体搬出部32との間に設けられ、試験管13の検体11に対して、検査などの所定の処理を施す。それぞれ処理部A〜Dは、制御装置16によって制御される。
それぞれ処理部A〜Dが行う処理の例としては、検体11である血液の血餅を検出したり、または試験管13の栓15を取り除いたり、または分注を行うことなどがある。それぞれ処理部A〜Dがそれぞれ行う処理は、限定されるものではない。また、検体の処理装置10が備える処理部の数も限定されるものではなく、必要な処理部を随時組み込むことができる。
読み込み装置33は、検体搬入部31内に設けられている。読み込み装置33は、制御装置16によって制御される。読み込み装置33は、試験管13が検体ホルダ20に移される際に、試験管13のバーコード14を読み込む。読み込み装置33は、読み込んだ検体11の情報を、制御装置16に送信する。また、読み込み装置33は、検体ホルダ20のRFIDタグ26の情報を読み取り、読み取った情報を制御装置16に送信する。
制御装置16は、読み込み装置33から受信した、試験管13の情報、言い換えると検体11の情報と、検体ホルダ20の情報とを関連付けて記憶する。
搬送路30には、処理部A〜Dを迂回するバイパス路91,92,93,94が設けられている。バイパス路91〜94は、処理部A〜Dの直前の分岐部30a,30b,30c,30dにおいて搬送路30から分岐している。バイパス路91〜94は、処理部A〜Dを迂回した後に、合流部30e,30f,30g,30hにて、搬送路30に合流される。
バイパス路91は、処理部Aを迂回する。バイパス路92は、処理部Bを迂回する。バイパス路93は、処理部Cを迂回する。バイパス路94は、処理部Dを迂回する。バイパス路は、処理部を迂回するために設けられているので、処理部が増えれば、増加した処理部に対応して設けられる。
バイパス路91〜94の構造は、搬送路30の構造と同じであり、側壁部61と同様の側壁部91a〜94aを備えている。両側壁部91a〜94aには、一対のバイパス路用レール80が設けられている。
両バイパス路用レール80は、当該バイパス路用レール80が設けられるバイパス路91〜94に沿って延びている。バイパス路用レール80の構造は、搬送路用レール60の構造と同じであり、基部81と車輪係合部82とを備えている。基部81は、基部65と同じであり、車輪係合部82は、車輪係合部66と同じである。
一方のバイパス路用レール80は、検体ホルダ20の一方の前輪23aと一方の後輪23bとに係合する。他方のバイパス路用レール80は、他方の前輪23aと他方の後輪23bとに係合する。
分岐部30a〜30dと、合流部30e,30f,30g,30hとには、各々、進行方向変更装置70が設けられている。進行方向変更装置70は、分岐部30a〜30dと合流部30e〜30hにおいて、検体ホルダ20の進行方向を変更可能である。分岐部30b〜30dおよび合流部30e〜30hに設けられる進行方向変更装置70の構造は、互いに同じである。
進行方向変更装置70は、分岐部30aでは、検体ホルダ20の進行方向として、搬送路30とバイパス路91との一方を選択する。分岐部30bでは、搬送路30とバイパス路92との一方を選択する。分岐部30cでは、搬送路30とバイパス路93との一方を選択する。分岐部30dでは、搬送路30とバイパス路94との一方を選択する。
また、進行方向変更装置70は、合流部30eでは、搬送路30またはバイパス路91からの進入した検体ホルダ20を搬送路30に導く。合流部30fでは、搬送路30またはバイパス路92から進入した検体ホルダ20を搬送路30に導く。合流部30gでは、搬送路30またはバイパス路93から進入した検体ホルダ20を搬送路30に導く。合流部30hでは、搬送路30またはバイパス路94から進入した検体ホルダ20を搬送路30に導く。
図6は、分岐部30aの近傍を示す概略図である。図6では、搬送路30とバイパス路91とは、概略的に示されている。図6を用いて進行方向変更装置70について説明する。進行方向変更装置70は、底壁部74と、転車台75と、一対の転車台用側壁部76と、一対の転車台用レール77とを備えている。転車台75は、底壁部74の中央に設けられており、回転可能である。転車台75の回転は、制御装置16によって制御される。
両転車台用側壁部76は、転車台75上に離間して固定されており、転車台75とともに回転する。両転車台用側壁部76は、互いに平行に配置されており、その間隔は、搬送路用レール60の両側壁部61間の間隔およびバイパス路91〜94の側壁部91a〜94a間の間隔と同じである。
一対の転車台用レール77は、それぞれ、転車台用側壁部76の内面に固定されている。転車台用レール77の構造は、搬送路用レール60の構造と同じであり、基部78と車輪係合部79とを備えている。基部78は、基部65と同じであり、車輪係合部79は、車輪係合部66と同じである。一方の前輪23aと一方の後輪23bとは、一方の車輪係合部79に係合し、他方の前輪23aと他方の後輪23bとは、他方の車輪係合部79に係合する。
転車台用レール77は、搬送路用レール60およびバイパス用レール80と同じ高さに配置されている。このため、検体ホルダ20は、搬送路30から進行方向変更装置70に進入すると、前輪23aと後輪23bとは、搬送路用レール60から転車台用レール77に係合するようになり、進行方向変更装置70から搬送路30に進入すると、転車台用レール77から搬送路用レール60に係合するようになる。同様に、検体ホルダ20が進行方向変更装置70からバイパス路91に進入すると、前輪23aと後輪23bとは、搬送路用レール60から転車台用レール77に係合するようになる。
図6は、転車台75が第1の位置P1にある状態を示す概略図である。転車台75の第1の位置P1は、分岐部においては搬送路用レール60からバイパス路に導くべく位置であり、合流部においてはバイパス路から搬送路用レール60に導く位置である。このため、分岐部30aにおいては、第1の位置P1は、転車台75が検体ホルダ20を搬送路30からバイパス路91に導くことが可能な位置である。
転車台75が第1の位置P1にある状態では、転車台用レール77は、搬送路用レール60と連結するように延びる。なお、転車台75が回転するため、転車台用側壁部76の長さは、転車台75が回転する際に周囲にぶつかることを防止するように考慮されている。
このため、図6に示すように、搬送路30の側壁部61と転車台用側壁部76との間に隙間S1が設けられる。しかしながら、この隙間S1は、前輪23aと後輪23bの大きさに対して小さい。検体ホルダ20が搬送路用レール60から転車台用レール77に進んだ場合であっても、検体ホルダ20は、搬送路用レール60と転車台用レール77との間の隙間S1によって脱輪することや隙間S1に引っかかることなく、スムーズに転車台用レール77に係合するようになる。図6中、転車台75を通過する前の検体ホルダに符号20aを付して2点鎖線で示し、通過後の検体ホルダに符号20bを付して2点鎖線で示している。
図7は、転車台75によって、検体ホルダ20がバイパス路91に導かれることなく搬送路30に導かれた様子が示されている。図7では、転車台75を通過する前の検体ホルダに符号20aを付して2点鎖線で示し、通過後の検体ホルダに符号20bを付して2点鎖線で示している。
図7に示される転車台75の位置は、第2の位置P2である。第2の位置P2は、転車台用レール77が、分岐部30aに対して下流側の搬送路30の搬送路用レール60に連結される位置であり、本実施形態では、一例として、第1の位置P1に対して略90度回転した位置である。転車台75が第1の位置P1から第2の位置P2に回転することによって、検体ホルダ20は、搬送路30に導かれる。
搬送路30とバイパス路91〜94とには、外部ストッパ装置100が設けられている。外部ストッパ装置100は、検体ホルダ20の走行を停止する必要がある位置に設けられている。
本実施形態では、検体ホルダ20を停止する必要がある箇所は、検体搬入部31において試験管13を搬入する位置と、検体搬出部32において試験管13を搬出する位置と、処理部A〜Dで検体11に対して処理をするべく、検体ホルダ20を停止する位置である。
また、図18に示すように、搬送路30において分岐部30a〜30dの入り口の位置Eと、分岐部30a〜30dの各々において、下流の搬送路側の入り口の位置Gとバイパス路の入り口の位置Fである。
また、図19に示すように、搬送路30において合流部30e〜30hの入り口の位置Hである。また、合流部30e〜30hの各々において下流の搬送路30の入り口の位置Iと、合流部30e〜30hの各々において、第2の位置P2にある転車台用レール77に沿って進んだ位置Jである。また、バイパス路から合流部30e〜30hへの入り口の位置Kである。
なお、図18は、分岐部30a〜30dの周囲を示す平面図であり、共通して用いられる。このため、図18中には、符号30a〜30d,91〜94を並べて記載している。図19は、合流部30e〜30hの周囲を示す平面図であり、共通して用いられる。このため、図19中には、符号30e〜30h,91〜94を並べて記載している。
これら各位置に設けられる外部ストッパ装置100は、同じ構造である。このため、分岐部30aにおいてバイパス路91の入り口に設けられる外部ストッパ装置100を代表して説明する。
図8は、分岐部30aの近傍を示す概略図である。図8は、外部ストッパ装置100の説明のために、各側壁部を省略して示しており、分岐部30aの近傍の搬送路用レール60と、分岐部30aの転車台用レール77とを概略的に示している。
図8に示すように、外部ストッパ装置100は、ストッパ101と、駆動装置102とを備えている。駆動装置102は、制御装置16によって制御される。駆動装置102は、回転軸103を備えており、回転軸103を回転可能である。ストッパ101は、回転軸103の先端に固定されている。
ストッパ101は、板形状であり、駆動装置102によって、ストップ位置P3と、解除位置P4とに選択的に位置決めされる。図8には、検体ホルダ20を示している。図8に示すように、検体ホルダ20は、センサ130を備えている。センサ130は、検体ホルダ20に対して前方のストッパ101を検出可能である。センサ130がストッパ101を検出することの一例としては、センサ130は、例えば金属を検出可能であり、ストッパ101は、この金属を備えている。
ストップ位置P3は、センサ130がストッパ101を検出可能な位置である。本実施形態では、ストップ位置P3は、検体ホルダ20の前方において進行方向に検体ホルダ20と重なる位置である。解除位置P4は、ストップ位置P3に対して上方に回転軸103回りに回転して上がった位置であり、センサ130がストッパ101を検出しない位置である。ストッパ101の位置は、検体ホルダ20が適切な位置で停止できるように設定されている。
センサ130は、ストッパ101を検出すると、ホルダ側制御装置24に信号を送信する。なお、センサ130は、ストッパ101を検出し続けている間は、信号を送信し続ける。また、センサ130は、当該センサ130が設けられる検体ホルダ20に対して先行する検体ホルダ20を検出可能である。例えば、検体ホルダ20のホルダ本体21の周面には、センサ130が検出可能な金属が取り付けられている。
ホルダ側制御装置24は、センサ130から信号を検出すると、つまり、センサ130がストッパ101を検出し続けている間は、電動モータ22を停止し、前輪23aの走行を停止する。
外部ストッパ装置100の動作を、図8,13〜17を用いて説明する。なお、分岐部30aの入り口の位置Eに設けられる外部ストッパ装置100の動作を代表して説明する。図13〜17は、外部ストッパ装置100の動作を示す概略図である。図13に示すように検体ホルダ20が分岐部30aに到達したことを検出すると、図14に示すように制御装置16は、ストッパ101をストップ位置P3に移動する。すると、検体ホルダ20のセンサ130がストッパ101を検出することによって、ホルダ側制御装置24が電動モータ22の駆動を停止する。このことによって、検体ホルダ20は、走行を停止する。
図15に示すように、制御装置16がストッパ101を解除位置P4に移動すると、センサ130がストッパ101を検出しなくなる。このため、ホルダ側制御装置24は、センサ130から信号を受信しなくなるので、電動モータ22の駆動を再開する。このため、図16に示すように、検体ホルダ20は、走行を開始する。
また、図17に示すように、例えば搬送路30上において先行する検体ホルダ20が停止していると、後続の検体ホルダ20は、先行する検体ホルダ20を検出することによって、走行を停止する。
図1に示すように、確認センサ34は、搬送路30において分岐部30a〜30dの各々の入り口の位置Eの近傍と、分岐部30a〜30dの各々と、搬送路30において合流部30e〜30hの各々の入り口の位置Hの近傍と、バイパス路91〜94において合流部30e〜30hの各々の入り口の位置Kの近傍と、合流部30e〜30の各々とに設けられている。
確認センサ34は、検体ホルダ20が、搬送路30において分岐部30a〜30dの各々の入り口の位置Eに到達したこと、分岐部30a〜30dの各々に進入したこと、搬送路30において合流部30e〜30hの各々入り口の位置Hに到達したこと、バイパス路91〜94において合流部30e〜30hの各々の入り口の位置Kに到達したこと、合流部30e〜30の各々に進入したことを検出する。また、確認センサ34は、検体ホルダ20のRFIDタグ26の情報を読み取る。各確認センサ34は、制御装置16に電気的に接続されている。各確認センサ34は、検体ホルダ20を検出したこと、及び、検出した検体ホルダ20のRFIDタグ26の情報とを制御装置16に送信する。
給電装置40は、検体ホルダ20に電力を供給する。給電装置40は、電源装置41と、外部電極部42とを備えている。図1に示すように、電源装置41は、本実施形態では、一例として、搬送路30の外側に設けられている。
図3に示すように、検体ホルダ20は、給電装置40から電力を受けるホルダ側電極部28を備えている。ホルダ側電極部28は、正極28aと、負極28bとを備えている。正極28aと負極28bとは、電極支持部140によって、前輪23aと後輪23bとよりも下方の位置に支持されている。
図9は、検体ホルダ20の下部を拡大して示す斜視図である。図9に示すように、電極支持部140は、ホルダ本体21の底壁部120に固定されている。電極支持部140は、ガイド部141と、正極用スライド部142と、負極用スライド部143と、正極用付勢ばね144と、負極用付勢ばね145と、第1〜3のばね支持部146,147,148とを備えている。
ガイド部141は、ホルダ本体21の底壁部120の下面に設けられる固定用壁部150に固定されている。ガイド部141は、ホルダ本体21の底壁部120に対して、前輪23aと後輪23bとよりも下方に位置しており、幅方向に延びている。
ガイド部141は、基部151と、正極用ガイドレール152と、負極用ガイドレール153とを備えている。基部151は、上述のように、固定用壁部150に固定されており、幅方向に延びている。正極用ガイドレール152は、基部151において幅方向中心から幅方向外側一方に向かって延びている。負極用ガイドレール153は、基部151において幅方向中心から幅方向外側他方に向って延びている。
正極用スライド部142は、正極用ガイドレール152に移動可能に取り付けられており、正極用ガイドレール152に沿って、幅方向に移動可能である。負極用スライド部143は、負極用ガイドレール153に移動可能に取り付けられており、負極用ガイドレール153に沿って、幅方向に移動可能である。
第1のばね支持部146は、ホルダ本体21の固定用壁部150の幅方向中心位置から下方に向かって、正極用スライド部142と負極用スライド部143とよりも下方の位置まで延びている。なお、第1の支持部146は、本実施形態では、一例として、固定用壁部150とは別部材であり、固定用壁部150に、ボルト154によって固定されている。
正極用付勢ばね144は、一例として、コイルばねである。正極用スライド部142の下端部には、正極用付勢ばね144の一端部を支持する第2のばね支持部147が設けられている。正極用付勢ばね144は、その姿勢が幅方向に沿うように、一端部は、第1のばね支持部146に支持されており、他端部は、第2のばね支持部147に支持されている。正極用付勢ばね144は、圧縮された状態で、第1,2のばね支持部146,147間に支持されている。正極用スライド部142は、正極用付勢ばね144に付勢されることによって、幅方向外側に付勢されている。
負極用付勢ばね145は、一例として、コイルばねである。負極用スライド部143の下端部には、負極用付勢ばね145の一端部が支持される第3のばね支持部148が設けられている。負極用付勢ばね145は、その姿勢が幅方向に沿うように、一端部は、第1のばね支持部146に支持されており、他端部は、第3のばね支持部148に支持されている。負極用付勢ばね145は、圧縮された状態で、第1,3のばね支持部146,148間に支持されている。負極用スライド部143は、負極用付勢ばね145に付勢されることによって、幅方向外側に付勢されている。
正極28aは、正極用スライド部142の下端部に固定されている。正極用スライド部142と正極28aとの間には、複数のスペーサ160が介装されている。スペーサ160の枚数を調整することによって、正極28aの上下方向の位置が調整される。正極28aは、正極用スライド部142に固定されているため、正極用スライド部142とともに移動する。正極28aは、二次電池25の正極と電動モータ22の正極とに電線を介して電気的に接続されている。
負極28bは、負極用スライド部143の下端部に固定されている。負極用スライド部143と負極28bとの間には、複数のスペーサ160が介装されている。スペーサ160の枚数を調整することによって、負極28bの上下方向の位置が調整される。負極28bは、負極用スライド部143に固定されているため、負極用スライド部143とともに移動する。負極28bは、二次電池25の負極と電動モータ22の負極とに電線を介して電気的に接続されている。
図3に示すように、外部電極部42は、搬送路30およびバイパス路91〜94に設けられており、検体ホルダ20のホルダ側電極部28に電気的に接続することによって、検体ホルダ20に給電する。なお、外部電極部42は、分岐部30a〜30dと、合流部30e〜30hには、設けられていない。
外部電極部42は、正極42aと、負極42bとを備えている。正極42aは、電源装置41の正極に電気的に接続されている。負極42bは、電源装置41の負極に電気的に接続されている。
正極42aは、搬送路30の一方の側壁部61およびバイパス路91〜94の一方の側壁部91a〜94aの内面に固定されている。正極42aが固定される側壁部は、検体ホルダ20が搬送路30およびバイパス路91〜94に設置された状態において、ホルダ側電極部28の正極28aと対向する側壁部である。負極42bは、他方の側壁部の内面に固定されている。
正極42aと負極42bとは、各々、側壁部の内面において、ホルダ側電極部28の正極28aと負極28bとに対向する位置に設置されている。このため、検体ホルダ20が搬送路30に設置されると、ホルダ側電極部28の正極28aは、正極用付勢ばね144によって、外部電極部42の正極42aに幅方向に押し付けられて接触する。負極28bは、負極用付勢ばね145によって、外部電極部42の負極42bに幅方向に押し付けられて接触する。
分岐部30a〜30dと、搬送路30において分岐部30a〜30dから進入する際の入り口の位置Gの近傍とにわたって、移動用突出部170が設けられている。分岐部30a〜30dと、バイパス路91〜94において分岐部30a〜30dから進入する入り口の位置Kの近傍とにわたって、移動用突出部170が設けられている。
また、合流部30e〜30hと、搬送路30において合流部30e〜30hから進入する入り口の位置Iの近傍とにわたって、移動用突出部170が設けられている。これら、移動用突出部170の構造は、本実施形態では、一例として、全て同じである。
移動用突出部170は、両側壁部の内面に設けられており、幅方向内側に突出している。移動用突出部170は、検体ホルダ20の後述される正極用ガイドローラ181と負極用ガイドローラ182とに当接することによって、ホルダ側電極部28を幅方向内側に移動する機能を有している。移動用突出部170の形状、および、動作については、後で具体的に説明する。まず、正極用ガイドローラ181と負極用ガイドローラ182とについて説明する。
図3,9に示すように、検体ホルダ20は、正極用ガイドローラ181と、負極用ガイドローラ182とを備えている。正極用ガイドローラ181は、正極用スライド部142に設けられる回転軸回りに回転自由に支持されている。回転軸は、上下方向に延びている。
正極用ガイドローラ181は、正極28aよりも上方において幅方向外側に配置されており、正極28aが正極42aに幅方向に接触するときに、搬送路30とバイパス路91〜94との各々の側壁部の内面に接触する位置に配置されている。正極用ガイドローラ181は、正極用スライド部142に支持されているため、正極28aとの相対位置は、変化しない。
負極用ガイドローラ182は、負極用スライド部143に設けられる回転軸回りに回転自由に支持されている。回転軸は、上下方向に延びている。負極用ガイドローラ182は、負極28bより上方において外側に配置されており、負極28bが負極42bに幅方向に接触するときに、搬送路30とバイパス路91〜94との各々の側壁部の内面に接触する位置に配置されている。負極用ガイドローラ182は、負極用スライド部143に支持されているため、負極28bとの相対位置は、変化しない。
移動用突出部170の説明に戻る。上述のように、分岐部30a〜30dと搬送路30とにわたって設けられる移動用突出部170と、分岐部30a〜30dとバイパス路91〜94とにわたって設けられる移動用突出部170と、合流部30e〜30hと搬送路30とにわたって設けられる移動用突出部170とは、同じ構造である。このため、分岐部30aとバイパス路91とにまたがって設けられる移動用突出部170について、説明する。また、両側壁部の各々に設けられる移動用突出部170は、互いに同じ構造である、つまり、正極42a側の移動用突出部170と、負極42b側の移動用突出部170とは、同じ構造である。このため、正極42a側の移動用突出部170を代表して説明する。
図10は、分岐部30aの近傍における、正極28a側の、側壁部61と、転車台用側壁部76と、バイパス路91の側壁部91aとを概略的に示す平面図である。図10に示すように、側壁部76と側壁部91aとの内面にわたって、移動用突出部170が設けられている。
図11は、図10に示されるF11−F11線に沿って示す、分岐部30aおよび分岐部30a内にある検体ホルダ20の断面図である。図11は、分岐部30a内の検体ホルダ20を、検体ホルダ20の進行方向に見ている。図11に示すように、移動用突出部170は、正極用ガイドローラ181と幅方向に対向する位置に設けられている。なお、負極28b側の側壁部に設けられる移動用突出部170は、幅方向に負極用ガイドローラ182に対向する位置に設けられている。
図10に示すように、移動用突出部170は、第1の部分171と、第2の部分172とを備えている。第1の部分171は、転車台用側壁部76に設けられる。第2の部分172は、側壁部76以外の場所であって第1の部分171に対して検体ホルダ20の進行方向に沿って進んだ位置に設けられる。この説明では、移動用突出部170は、分岐部30aとバイパス路91とにわたって設けられるため、第2の部分172は、バイパス路91に設けられる。
第1の部分171は、側壁部76において検体ホルダ20の進行方向に沿って一端から他端まで延びている。第1の部分171は、第1の傾斜部173と、平行部174と、第2の傾斜部175とを有している。
第1の傾斜部173は、側壁部76において検体ホルダ20が進入する側の一端から側壁部76の中腹部までの範囲に設けられている。第1の傾斜部173は、側壁部76の一端から中腹部に進むにつれて、幅方向内側に傾斜する。言い換えると、移動用突出部170の幅L1は、一端では、ほぼ零であり、中腹部に向かうにつれて、大きくなる。第1の傾斜部173の内面は、上下方向に平行な平面である。
平行部174は、側壁部76の中腹部に設けられており、第1の傾斜部173から連続している。平行部174の内面は、第1の傾斜部173の内面に連続している。平行部174の内面は、転車台用レール77と上下方向とに平行である。
第2の傾斜部175は、平行部174から側壁部76の他端までの範囲に設けられている。第2の傾斜部175は、平行部174から他端に向かうにつれて、側壁部76側に傾斜する。言い換えると、第2の傾斜部175の幅L1は、他端に向かうにつれて小さくなる。なお、第2の傾斜部175の他端での幅L1は、零ではない。
第2の部分172は、バイパス路91の入り口の位置Fから検体ホルダ20の進行方向に沿って所定の長さを有している。外部電極部42の正極42aは、第2の部分172の端の位置から設けられている。言い換えると、第2の部分172は、図10に示すように上方から見たときに、外部電極部42の正極42aの先端と上下方向に重なる位置まで延びている。
第2の部分172の内面は、第2の傾斜部175の内面と面一になるように傾斜する平面である。ここで言う、面一になるようにとは、第2の傾斜部175の内面を延長した仮想平面内に第2の部分172の内面が含まれることである。
ここで、移動用突出部170による作用を説明する。図12は、図10に示すF12−F12線に沿って示す、搬送路30の断面図である。図12は、搬送路30において分岐部30aへの入り口の位置Gの近傍を、上下方向に切断した状態を示している。また、図12は、搬送路30に配置される検体ホルダ20を示している。
図12に示すように、搬送路30の両側壁部61には、移動用突出部170が設けられていない。このため、正極用ガイドローラ181は、側壁部61の内面に接触するとともに、正極28aは、外部電極部42の正極42aに接触している。
図11に示すように、検体ホルダ20が分岐部30a内に進入すると、正極用ガイドローラ181が移動用突出部170に接触することによって、正極用ガイドローラ181は、内側に移動される。同様に、負極用ガイドローラ182が移動用突出部170に接触することによって、負極用ガイドローラ182は、内側に移動される。
正極用ガイドローラ181と負極用ガイドローラ182とが内側に移動すると、正極用ガイドローラ181を支持する正極用スライド部142と負極用ガイドローラ182を支持する負極用スライド部143とを介して、正極28aと負極28bとが内側に移動する。このことによって、ホルダ側電極部28の正極28aと外部電極部42の正極42aとの接触が解除され、負極28bと負極42bとの接触が解除される。
なお、正極用ガイドローラ181と負極用ガイドローラ182とは、正極用スライド部142と負極用スライド部143とに支持されるとともに、付勢用ばねによって幅方向外側に付勢されているため、移動用突出部170に当接する状態が保たれる。
正極用ガイドローラ181と負極用ガイドローラ182とが第1の傾斜部173と接触している間は、正極28aと負極28bとは、内側に移動しつづける。正極用ガイドローラ181と負極用ガイドローラ182とが平行部174に接触している間は、正極28a,42a間の距離と、負極28b,42b間の距離は、一定に保たれる。なお、図10中、検体ホルダ20の複数の位置での、正極28aと正極用ガイドローラ181とを示している。
正極用ガイドローラ181と負極用ガイドローラ182とが第2の傾斜部175に接触することによって、正極28a,42a間の距離と負極28b,42b間の距離とが小さくなる。なお、転車台用側壁部76とバイパス路91の側壁部91aとの間には、隙間S1がある。このため、第2の傾斜部175と第2の部分172との間にも隙間S1がある。
しかしながら、この隙間S1は、正極用ガイドローラ181と負極用ガイドローラ182の大きさに対して小さい。正極用ガイドローラ181と負極用ガイドローラ182とは、隙間S1にひっかかることがないように考慮された大きさを有している。このため、正極用ガイドローラ181と負極用ガイドローラ182とは、第2の傾斜部175から第2の部分172に移動する際に、隙間S1に引っかかることなく、スムーズに移動する。
図10に示すように、上方から見ると、正極用ガイドローラ181と正極28aとは、幅方向に延びる仮想直線上に並んでいる。負極用ガイドローラ182と負極28bとは、仮想線上に並んでいる。
このため、正極用ガイドローラ181が第2の部分172に接触している状態では、検体ホルダ20が進行するにしたがって、正極28aは、側壁部76に向かって近づく。そして、正極用ガイドローラ181が第2の部分172の先端に到達したとき、正極28aが、幅方向に沿って、正極42aに接触するようになる。同様に、負極用ガイドローラ182が第2の部分172の先端に到達したとき、負極28bが、幅方向に沿って、負極42bに接触するようになる。
他の分岐部30b〜30dとバイパス路92〜94または搬送路30とにわたる部位においても、正極側の側壁部および負極側の側壁部に、移動用突出部170は同様に設けられる。また、合流部30e〜30hと搬送路30とにわたる部位においても、正極側の側壁部および負極側の側壁部に、移動用突出部170は、同様に設けられる。また、分岐部30a〜30d〜搬送路30にわたる部位においても、同様に設けられる。
分岐部30a〜30dの両側壁部に第1の部分171が設けられ、搬送路30において分岐部30a〜30dから進入する入り口の位置Gの近傍の両側壁部とバイパス路91〜94において分岐部30a〜30dから進入する入り口の位置Fの近傍の両側壁部とに第2の部分172が設けられる。また、合流部30e〜30hの両側壁部に第1の部分171が設けられ、搬送路30において合流部30e〜30hから進入する入り口部の両側壁部に第2の部分172が設けられる。
なお、ホルダ側制御装置24は、ホルダ側電極部28と外部電極部42とが接触する状態では、供給される電力を、電動モータ22に供給して電動モータ22を駆動するとともに二次電池25に供給して二次電池25を充電するよう、電動モータ22と二次電池25とを制御する。また、ホルダ側制御装置24は、分岐部30a〜30dと合流部30e〜30hとにおいて、ホルダ側電極部28と外部電極部42とが離間することによって電力が供給されなくなると、二次電池25から電動モータ22に電力を供給して電動モータ22を駆動するよう、二次電池25と電動モータ22とを制御する。
つぎに、検体の処理装置10の動作の一例を説明する。検体11が収容された試験管13は、ラック36に収容されて検体搬入部31に収容される。検体ホルダ20が検体搬入部31まで進入すると、ホルダ検出センサ31aが検体ホルダ20を検出し、この情報を制御装置16に送信する。
制御装置16は、ホルダ検出センサ31aから情報を受信すると、検体搬入部31に設けられる外部ストッパ装置100のストッパ101を、ストップ位置P3に移動する。このため、検体ホルダ20のセンサ130がストッパ101を検出することによって、検体ホルダ20は走行を停止する。
検体搬入部31では、制御装置16の制御によって、試験管13が検体ホルダ20の収容孔部110に移される。このとき、試験管13に貼付されたバーコード14が読み込み装置33に読み込まれる。また、検体ホルダ20のRFIDタグ26の情報が読み込み装置33に読み込まれる。
読み込み装置33は、読み込んだ検体11の情報と検体ホルダ20の情報とを制御装置16に送信する。制御装置16は、検体11の情報と検体ホルダ20の情報とを受信すると、検体11の情報と検体ホルダ20との情報とを関連付けて記憶する。なお、検体11は、例えば、処理部Aと、処理部Cとにおいて、処理を受ける必要があるものとする。
検体ホルダ20が試験管13を保持したことを、保持確認センサ29が確認すると、ホルダ側制御装置24が制御装置16に、試験管13が収容されたという情報を送信する。制御装置16は、試験管13が収容されたという情報を受信すると、外部ストッパ装置100の駆動装置102を制御して、ストッパ101を解除位置P4に移動する。ストッパ101が解除位置P4に移動されると、検体ホルダ20のセンサ130がストッパ101を検出しなくなるので、ホルダ側制御装置24は、電動モータ22を駆動する。このため、検体ホルダ20は、走行を開始する。
このとき、両前輪23aと両後輪23bとは、搬送路用レール60に係合しているので、検体ホルダ20は、搬送路用レール60に沿って、スムーズに走行する。
検体ホルダ20が分岐部30aの直前まで進むと、分岐部30aの直前に設けられた確認センサ34は、検体ホルダ20が当該直前に到達したこと、及び、当該検体ホルダ20のRFIDタグ26に記憶される情報とを読み取り、制御装置16に送信する。
このように、各確認センサ34は、当該確認センサ34が設けられる部位に検体ホルダ20が到達すると、当該検体ホルダ20の存在を確認するともに当該検体ホルダ20のRFIDタグ26に記憶される情報を読み取り、制御装置16に送信する。
同様に、検体ホルダ20が他の分岐部と合流部に到達すると、当該分岐部と合流部とに設けられる確認センサ34が、検体ホルダ20が分岐部または合流部に到達したこと、及び、この検体ホルダ20のRFIDタグ26に記憶される情報とを制御装置16に送信する。
この説明で用いられる検体ホルダ20に保持される検体11は、一例として、処理部Aで処理を受ける必要がある。制御装置16は、分岐部30aに設けられる確認センサ34から送信される、検体ホルダ20のRFIDタグ26の情報に基づいて、当該検体ホルダ20が保持する検体11が進むべき処理部を判断する。
より具体的には、制御装置16は、上述のように、検体ホルダ20のRFIDタグ26の情報と、当該検体ホルダ20が保持する検体11の情報つまりバーコード14の情報を関連つけて記憶している。制御装置16は、確認センサ34から送信された検体ホルダ20のRFIDタグ26の情報に対応する検体11の情報に基づき、当該検体ホルダ20が保持する検体11に対して必要な処理を行う処理部を判断する。なお、バーコード14には、当該バーコード14が付される試験管13内に収容される検体11が進むべき処理部の情報が記憶されている。
制御装置16は、検体ホルダ20が分岐部30aの入り口の位置Eに到達すると、分岐部30aの入り口の位置Eに設けられる外部ストッパ装置100のストッパ101をストップ位置P3に移動する。検体ホルダ20は、ストッパ101を検出することによって、分岐部30aの入り口の位置Eで停止する。
制御装置16は、転車台75の位置を確認するとともに、転車台75の位置が第1の位置P1にない場合は、転車台75を第1の位置に回転する。転車台75が第1の位置P1に回転されると、制御装置16は、搬送路30において分岐部30aから進入する入り口の位置Gに設けられる外部ストッパ装置100のストッパ101と、バイパス路91の入り口の位置Fに設けられる外部ストッパ装置100のストッパ101とを、ストップ位置P3に移動する。
制御装置16は、分岐部30aの下流において搬送路30の入り口とバイパス路91の入り口との各々に設けられる外部ストッパ装置100のストッパ101がストップ位置P3に移動されると、分岐部30aの入り口の位置Eに設けられる外部ストッパ装置100のストッパ101を解除位置P4に移動する。
分岐部30aの入り口に設けられるストッパ101が解除位置P4に移動されると、検体ホルダ20のセンサ130がストッパ101を検出しなくなるため、ホルダ側制御装置24が電動モータ22の駆動を開始し、検体ホルダ20が走行を開始し、分岐部30a内に進入する。
検体ホルダ20が分岐部30a内に進入すると、検体ホルダ20は、第1の位置P1にある転車台75の転車台用レール77に係合するとともに、バイパス路91の入り口の位置Fに設けられるストッパ101を検出する。このため、検体ホルダ20は、転車台75上で停止する。
分岐部30aに設けられる確認センサ34が検体ホルダ20を検出すると、制御装置16は、転車台75を、第1の位置P1から第2の位置P2に移動する。本実施形態では、検体ホルダ20に設けられるセンサ130は、転車台75の回転によってバイパス路91の入り口の位置Fのストッパ101との相対位置が変化してセンサ130が当該ストッパ101を検出しない位置に移動すると直ぐに搬送路30の入り口に設けられるストッパ101を検出する。このため、転車台75上に配置される間は、検体ホルダ20は、停止している状態が保たれる。
制御装置16は、転車台75が第2の位置P2に移動されると、搬送路30の入り口の位置Gに設けられるストッパ101を解除位置P4に移動する。このことによって、検体ホルダ20は、走行を開始し、処理部Aに到達する。制御装置16は、検体11が処理部Aで処理が施されるという情報に基づいて、予め、処理部Aに設けられるストッパ101をストップ位置P3に移動している。検体ホルダ20は、処理部Aに到達すると、ストッパ101を検出することによって、走行を停止する。ついで、処理部Aにて、処理が施される。
処理部Aでの処理が終了すると、制御装置16は、ストッパ101を解除位置P4に移動する。検体ホルダ20は、処理部Aに設けられるストッパ101が解除位置P4に移動されると、合流部30eに向かって進む。
合流部30eの直前の位置に設けられる確認センサ34によって、検体ホルダ20が合流部30eの入り口の位置Hに到達したことが検出されると、制御装置16は、合流部30eの入り口の位置Hに設けられるストッパ101と、合流部30eにおいて第2の位置P2にある転車台用レール77に沿って進んだ位置Jに設けられるストッパ101と、合流部30eの下流の搬送路30の入り口の位置Iに設けられるストッパ101とを、ストップ位置P3に移動するとともに、転車台75を第2の位置P2まで回転する。
転車台75が第2の位置P2まで回転すると、制御装置16は、入り口の位置Hのストッパ101を解除位置P4に移動し、検体ホルダ20が走行を再開する。検体ホルダ20は、合流部30eの転車台75上に進むと、合流部30eにおいてレール77に沿って前方の位置Jに設けられるストッパ101を検出することによって、走行を停止する。
合流部30eに設けられる確認センサ34が転車台75上に検体ホルダ20上に進入したことを検出すると、制御装置16は、転車台75を、第2の位置P2から第1の位置P1に回転する。
なお、転車台75の回転によって合流部30eに設けられるストッパ101と検体ホルダ20のセンサ130との相対位置関係が変化することによってセンサ130が合流部30eの位置Jに設けられるストッパ101を検出しなくなると、直ぐに搬送路30の入り口の位置Iに設けられるストッパ101を検出する。このため、転車台75が回転している間は、検体ホルダ20は停止している。
制御装置16は、転車台75が第1の位置P1に移動すると、搬送路30の入り口の位置Iに設けられるストッパ101を解除位置P4に移動する。このことによって、検体ホルダ20は走行を再開して搬送路30に進入する。
この検体ホルダ20に保持される検体11は、処理部Bでは処理を受ける必要がない。このため、制御装置16は、この検体ホルダ20が処理部Bの直前の分岐部30bの入り口の位置Eに到達することによって確認センサ34から送信される検体ホルダ20の情報に基づいて、検体ホルダ20が処理部Bを迂回するように、転車台75を制御する。本実施形態では、転車台75は初期位置として第1の位置P1にあるので、制御装置16は、分岐部30bの転車台75を第1の位置P1に保持したままとする。そして、制御装置16は、分岐部30bの入り口の位置E、及び、分岐部30bにおいて、検体ホルダ20の移動を停止しない。具体的には、分岐部30bの入り口の位置Eに設けられるストッパ101と、バイパス路92の入り口の位置Fと位置K,Iに設けられるストッパ101とを、解除位置P4に移動する。このことによって、検体ホルダ20は、分岐部30bからバイパス路92に進入して処理部Bを迂回したのち、合流部30fを通過して搬送路30に戻る。なお、転車台75が第2の位置P2にある場合では、転車台75を第1の位置P1に移動する間、外部ストッパ装置100を制御して、検体ホルダ20の走行を停止する。
この検体ホルダ20に保持される検体11は、処理部Cで処理を受ける必要がある。このため、この検体ホルダ20が分岐部30cの入り口に到達すると、確認センサ34が検体ホルダ20を検出することによって、分岐部30aの場合と同様に、位置E,F,Gの外部ストッパ装置100と検体ホルダ20と転車台75とが制御されて、検体ホルダ20が処理部Cに導かれる。また、処理部Cで処理が施された検体ホルダ20が合流部30gの直前に到達すると、確認センサ34が検体ホルダ20を検出することによって、合流部30eの場合と同様に、位置H,I,Jの外部ストッパ装置100と検体ホルダ20と転車台75とが制御されて、検体ホルダ20が処理部D側に導かれる。
この検体ホルダ20に保持される検体11は、処理部Dでの処理が不要である。このため、検体ホルダ20が分岐部30dの入り口に到達すると、確認センサ34が検体ホルダ20を検出することによって、分岐部30bの場合と同様に、外部ストッパ装置100と検体ホルダ20と転車台75とが制御されて、検体ホルダ20がバイパス路94を移動して、処理部Dを迂回する。
その後、検体ホルダ20が合流部30hの入り口に到達すると、確認センサ34が検体ホルダ20を検出することによって、合流部30eの場合と同様に、外部ストッパ装置100と検体ホルダ20と転車台75とが制御されて、検体ホルダ20が搬送路30に戻る。
検体ホルダ20が検体搬出部32に到達すると、ホルダ検出センサ32aが検体ホルダ20を検出する。制御装置16は、ストッパ101をストップ位置P3に移動する。センサ130がストッパ101を検出することによって、検体ホルダ20は、試験管13を搬出する位置で停止する。
ついで、検体ホルダ20から試験管13が取り出される。試験管13が取り出されたことをホルダ確認センサが確認すると、ホルダ側制御装置24は、試験管13が取り出された情報を制御装置16に送信する。
制御装置16は、検体11が取り出された情報を受信すると、ストッパ101を解除位置P4に移動する。このため、センサ130がストッパ101を検出しなくなるので、検体ホルダ20は、走行を開始し、検体搬入部31に進む。
このように構成される検体の処理装置10は、検体ホルダ20が自走式であるので、搬送路30に検体11を搬送する機構、例えばベルト式コンベア機構などを設ける必要がない。このため、検体の処理装置10は、搬送路30の構造を簡素化することができる。
また、電動モータ22と二次電池25とは、ホルダ本体21内において、収容孔部110に第1の方向Xに沿って並んでいる。このため、検体ホルダ20をコンパクトにすることができる。この点について、具体的に説明する。
検体ホルダ20は、ホルダ本体21に対して第2の方向Yに沿って走行手段の一例である前輪23aと後輪23bとが並んで設けられている。このため、電動モータ22と二次電池25とが、収容孔部110に対して第2の方向Yに並ぶ構造であると、検体ホルダ20は、第2の方向Yに長くなってしまう。しかしながら、本実施形態では、電動モータ22と二次電池25とが、収容孔部110とに対して、第1の方向Xに並んでいることによって、検体ホルダ20が長くなることを抑制することができるので、検体ホルダ20をコンパクトにすることができる。
本実施形態のように、前輪23aと後輪23bとを挟んでホルダ本体21の反対側にホルダ側電極部28が設けられる構造であると、検体ホルダ20が第2の方向Yに長くなる傾向にあるので、電動モータ22と二次電池25とを収容孔部110に対して第1の方向Xに並ぶように配置することは、効果的である。
また、検体ホルダ20が、ホルダ側電極部28を備えることによって、検体ホルダ20の走行中に二次電池25を充電することができるので、二次電池25を充電するために検体ホルダ20を搬送路30から外すなど充電作業が不要となるので、二次電池25を効率よく充電することができる。
また、分岐部30a〜30dと合流部30e〜30hとに移動用突出部170を設け、かつ、検体ホルダ20に移動用突出部170に当接する正極用ガイドローラ181と負極用ガイドローラ182とを設ける簡単な構造で、外部電極部42とホルダ側電極部28との電気的接続を解除することができる。このため、分岐部30a〜30dと、合流部30e〜30hなど、検体ホルダ20の進行方向を変換するためにホルダ側電極部28と外部電極部42との接触を解除する部位の構造を設けやすくなる。
また、移動用突出部170が、第2の部分172と第2の傾斜部175とを備えることによって、電気的接続が解除された外部電極部42とホルダ側電極部28とを、スムーズに再び電気的に接続することができる。
また、各分岐部と各合流部とにおいて検体ホルダ20の進行方向を変更するために、転車台75が用いられる。転車台75を回転するだけで検体ホルダ20の進行方向を変更することができるので、検体の処理装置10の構造を簡素にすることができる。
また、外部ストッパ装置100を用いることによって、検体ホルダ20の走行を停止すべき位置において、検体ホルダ20を停止することができる。
また、検体ホルダ20のセンサ130が、先行する検体ホルダ20を検出することによって走行を停止することができるので、検体ホルダ20どうしが互いに接触することを防止することができる。
本実施形態では、電動モータ22と二次電池25とは、本発明で言う駆動手段の一例を構成する。前輪23aは、本発明で言う走行手段の一例である。分岐部30a〜30dと合流部30e〜30hとは、本発明で言う分岐部の一例である。進行方向変更装置70は、本発明で言う進行方向変更手段の一例である。収容孔部110は、本発明で言う保持部の一例である。電極支持部140は、本発明で言う支持部の一例である。正極用付勢ばね部材144と、負極用付勢ばね部材145とは、本発明で言う付勢手段の一例である。正極用ガイドローラ181と負極用ガイドローラ182とは、本発明で言う、ホルダ側接触部の一例である。
この発明は、上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、上述した実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。
以下に、本願出願の当初の特許請求範囲に記載された発明を付記する。
[1]
検体を保持する保持部を備えるホルダ本体と、
前記ホルダ本体の端部に設けられて前記ホルダ本体を走行可能とする走行手段と、
前記検体ホルダ内において、前記保持部と前記走行手段とが並ぶ方向に対して交差する方向に前記保持部と並んで配置される、前記走行手段を駆動する駆動手段と
を具備することを特徴とする検体ホルダ。
[2]
前記駆動手段は、前記電動モータと、前記電動モータに給電する充電可能な二次電池とを具備し、
前記ホルダ本体に対して前記走行手段側には、前記ホルダ本体に対して外部に位置する外部電極部に電気的に接続することによって前記二次電池を充電可能とするホルダ側電極部が設けられる
ことを特徴とする[1]に記載の検体ホルダ。
[3]
検体を保持する保持部を備えるホルダ本体と、前記ホルダ本体の端部に設けられて前記ホルダ本体を走行可能とする走行手段と、前記検体ホルダ内において、前記保持部と前記走行手段とが並ぶ方向に対して交差する方向に前記保持部と並んで配置される、前記走行手段を駆動する駆動手段とを具備する検体ホルダと、
前記検体に処理を施す処理部と、
前記処理部に前記検体を案内する搬送路と
を具備することを特徴とする検体の処理装置。
[4]
電源装置を具備し、
前記搬送路には、前記電源装置と電気的に接続される外部電極部が設けられ、
前記駆動手段は、前記電動モータと、前記電動モータに給電する充電可能な二次電池とを具備し、
前記検体ホルダは、前記ホルダ本体に対して前記走行手段側に設けられて、前記外部電極部に電気的に接続することによって前記二次電池を充電可能とするホルダ側電極部を具備する
ことを特徴とする[3]に記載の検体の処理装置。
[5]
前記搬送路から分岐して設けられて前記処理部を迂回するバイパス路と、
前記搬送路と前記バイパス路との分岐部に設けられて、前記検体ホルダの進行方向を変更する進行方向変更手段と
を具備し、
前記分岐部には、前記搬送路の内側に向かって突出する移動用突出部が設けられ、
前記検体ホルダは、前記ホルダ側電極を前記搬送路の幅方向に移動可能に支持する支持手段であって、前記外部電極部に接触可能な第1の位置と、前記第1の位置に対して前記搬送路の内側であって前記ホルダ側電極部が前記外部電極と接触しない第2の位置との間で前記ホルダ側電極部を支持する支持手段と、前記ホルダ側電極部と一体に支持されて前記移動用突出部に接触可能なホルダ側接触部であって、前記移動用突出部に接触することによって前記ホルダ側電極部とともに内側に移動されて前記ホルダ側電極部を前記第2の位置に移動するホルダ側接触部と、前記ホルダ側電極部を前記第2の位置側から前記第1の位置に向って付勢する付勢手段と具備する
ことを特徴とする[4]に記載の検体の処理装置。
[6]
前記搬送路上に配置されて選択的に検出位置と非検出位置とに移動可能なストッパと、
前記検体ホルダに設けられて前記検出位置にある前記外部ストッパを検出するセンサと
を具備し、
前記駆動手段は、前記センサの検出結果に基づいて前記走行手段の駆動を停止する
ことを特徴とする[3]〜[5]のいずれか1に記載の検体の処理装置。
[7]
前記センサは、当該センサが設けられる検体ホルダに対して先行する検体ホルダを検出可能であり、前記先行する検体ホルダを検出すると、前記駆動手段は前記走行手段の駆動を停止する
ことを特徴とする[6]に記載の検体の処理装置。