JP6175051B2 - ワクチン組成物を調製するプロセス - Google Patents

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Description

本発明はアミノ酸と結合した修飾された抗原を含む無菌組成物の製造方法に関する。
ワクチン接種は最も良く知られた最も成功している免疫原理のヒト健康への応用例である。導入されかつ認可されるためには、ワクチンが有効でなければならず、全てのワクチンの効力は時々再吟味されている。有効なワクチンは、所望の免疫応答を誘導し;貯蔵時に安定であり;かつ十分な免疫原性を有しなければならない。不活化ワクチンについては、特に、投与後の抗原放出を検査することがしばしば必要である。
抗原が懸濁アミノ酸と結合すると、投与後の抗原放出の遅延を生じ、それにより安全性を高める一方、効力を最適化することが示されている。しかしかかる抗原を含む製剤の製造には問題があり、抗原のアミノ酸への吸着は除去する必要のある望ましくない化学副産物を生じる。さらに、このプロセスは無菌条件下で行わなければならない。最終製品が懸濁液であるのでこれを濾過により無菌化できないし、また活性成分が生物であるのでこれを熱殺菌することはできない。従って、無菌懸濁液を無菌セット内で遠心分離により製造することが多い。
米国特許第4,070,455号は、その中に分散されたグルタルアルデヒド処理したアレルゲンを有するチロシンの細かく粉砕した微粒子を記載している。この微粒子は、チロシンを含む強酸水溶液をグルタルアルデヒド処理したブタクサ花粉の溶液と混合し、次いで得られる溶液を中和することにより調製する。修飾したアレルゲンを含有するチロシンの微粒子を遠心分離により除去する。
欧州特許第0988862号は、免疫感作に用いる抗原、TH-1誘導性アジュバントと難水溶性アミノ酸の製剤を記載している。この製剤は、抗原とTH1-誘導性アジュバントの溶液を強酸水溶液中の難溶性アミノ酸または誘導体の溶液と混合する一方、この溶液の混合物を中和し、それにより難溶性アミノ酸と抗原を共沈降させることによって調製する。得られる調製物を遠心分離により溶液から除去し、新しいバッファーとアジュバントを加えて再構成する。
アミノ酸/抗原調製物を除去するための遠心分離の使用は、しっかりとした無菌曝露およびオペレーター相互作用に強く依存する。本発明はこの問題を取り上げる。
米国特許第4,070,455号 欧州特許第0988862号
本発明は、クロスフロー濾過を用いて抗原/アミノ酸吸着物を分離する系を作製することにより先行技術の諸問題を克服する。本系はデッド・エンド濾過に通常使われる水蒸気滅菌可能な焼結ステンレス鋼フィルターを、特注設計の閉循環ループ系に取り込むことにより適合させる。この系は、新しいバッファーを加えて体積と仕様を維持するので、抗原/アミノ酸吸着物とその化学副産物をフィルターを通して取り出すことが可能になる。
不溶でありかつ無菌設備で製造しなければならない修飾したアレルゲン−チロシン吸着物(MATA:modified allergen tyrosin adsorbate)製品は最終段階で無菌化または濾過出来ないことに基づいて、この技術が必要となった。無菌を確保するために、封じられた定置洗浄(CIP:clean in place)定置蒸気殺菌(SIP:steam in place)系を開発する必要があった。本系の封じられた特性は、製剤およびバッファー交換ステップの間、不溶性MATA成分を溶液中に懸濁したまま維持しなければならないことを意味した。これを達成するために、本明細書に記載した連続クロスフロー濾過系を開発した。
閉鎖系の性質と水蒸気殺菌が可能であることによって、ハードウエアを無菌セットの外側に設ける(それでも制御された生産区域内にある)ことが可能になる。本発明の方法は、閉鎖した無菌系を有することにより、実質的に抗原製品の環境への曝露を少なくする。それ故に本発明は現行の生産方法を超える明白な利点を有する。本方法はまた、物理的な介入の必要を軽減し、本方法が誤ちおよび微生物汚染両方から受ける危険を回避する。
本発明の第1の態様によれば、アミノ酸に吸着された1種以上の抗原を含む組成物を調製する方法であって、
(i)1種以上の抗原の溶液を酸水溶液中のアミノ酸の溶液と混合する一方、前記溶液の混合物を中和し、それにより1種以上の抗原とアミノ酸を含む吸着物を形成するステップ;
(ii)その吸着物をクロスフロー濾過によりバッファー中に分離し、それにより前記組成物を形成するステップ;および
(iii)前記組成物を回収するステップ
を含み、ステップ(i)〜(iii)を無菌環境でかつ閉鎖系内にて実施する前記方法を提供する。
好ましくは、アミノ酸は難溶性アミノ酸である。
好ましくは、アミノ酸はチロシン、トリプトファンまたはそれらの誘導体である。より好ましくは、アミノ酸はチロシンである。
好ましくは、1種以上の抗原はグルタルアルデヒドにより修飾されている。
特に好ましい実施形態において、1種以上の抗原は、花粉、ダニ、かび、細菌またはウイルスに由来する。
一実施形態において、本方法はグルタルアルデヒドで修飾されかつチロシンに吸着された1種以上の花粉抗原を含む組成物を調製する方法であって、
(i)1種以上の花粉抗原をグルタルアルデヒドで修飾するステップ;
(ii)クロスフロー濾過を用いて過剰のグルタルアルデヒドを除去し、修飾された花粉溶液を形成するステップ;
(iii)修飾された花粉溶液を酸水溶液中のチロシンの溶液と混合する一方、前記溶液の混合物を中和し、それにより修飾された花粉とチロシンを含む吸着物を形成するステップ;
(iv)前記吸着物をクロスフロー濾過によりバッファー中に分離しそれにより前記組成物を形成するステップ;および
(v)前記組成物を回収するステップ
を含み、ステップ(iii)〜(v)は無菌環境でかつ閉鎖系内にて実施する前記方法である。好ましくは、ステップ(iii)〜(v)をEU GMPグレード'C'/ISOクラス7環境で実施する。好ましくは、ステップ(i)および(ii)をEU GMPグレード'B'/ISOクラス5環境で実施される。
他の実施形態において、本方法はグルタルアルデヒドで修飾されかつチロシンに吸着された1種以上の花粉抗原を含む組成物を調製する方法であって、
(i)1種以上の花粉抗原を溶液中に抽出して花粉抽出溶液を形成するステップ;
(ii)花粉抽出溶液を濾過して固体を除去するステップ;
(iii)クロスフロー濾過を実施して花粉抗原を含む保持液(retentate)を単離するステップ;
(iv)1種以上の花粉抗原をグルタルアルデヒドで修飾するステップ;
(v)クロスフロー濾過を用いて過剰のグルタルアルデヒドを除去し、修飾された花粉溶液を形成するステップ;
(vi)修飾した花粉溶液を無菌濾過するステップ;
(vii)修飾した花粉溶液を酸水溶液中のチロシンの溶液と混合する一方、前記溶液の混合物を中和し、それにより修飾した花粉とチロシンを含む吸着物を形成するステップ;
(viii)クロスフロー濾過により吸着物をバッファー中に分離しそれにより前記組成物を形成するステップ;および
(ix)前記組成物を回収するステップ;
を含み、ステップ(vii)〜(ix)は無菌環境でかつ閉鎖系内にて実施する前記方法である。好ましくは、ステップ(vii)〜(ix)はEU GMPグレード‘C’/ISOクラス7環境で実施される。好ましくは、ステップ(i)〜(vi)はEU GMPグレード‘B’/ISOクラス5環境で実施される。
花粉抗原は、限定されるものでないが、Bent花粉、Foxtail花粉、Sweetvernal花粉、False oat花粉、Brome花粉、Crested dogstail花粉、Cocksfoot花粉、Fescue花粉、Yorkshire fog花粉、Rye grass花粉、Timothy花粉、Meadow花粉および栽培ライムギ花粉であってもよい。
好ましくは、1種以上の抗原はBent花粉、Foxtail花粉、Sweetvernal花粉、False oat花粉、Brome花粉、Crested dogstail花粉、Cocksfoot花粉、Fescue花粉、Yorkshire fog花粉、Rye grass花粉、Timothy花粉、Meadow花粉および栽培ライムギ花粉から成る。
好ましくは、花粉抽出溶液を0.2μm細孔サイズのフィルターを用いて濾過する。
言い換えれば、組成物は好ましくは、Bent花粉、Foxtail花粉、Sweetvernal花粉、False oat花粉、Brome花粉、Crested dogstail花粉、Cocksfoot花粉、Fescue花粉、Yorkshire fog花粉、Rye grass花粉、Timothy花粉、Meadow花粉および栽培ライムギ花粉から成る群の花粉の全てを含む。
好ましくは花粉を、好ましくはpH6.5のフェノール緩衝化生理食塩水溶液(好ましくは塩化ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム(12水)、80%w/w液状フェノールおよび注射用水(WFI)を含む)中に、約2〜約8℃にて、より好ましくは約5℃にて抽出する。
好ましくは抽出を約12〜30時間、より好ましくは約14〜約24時間、なおより好ましくは約18時間実施する。
好ましくは、本明細書に記載の保持液(retentate)を単離するおよび/または過剰グルタルアルデヒドを除去するために用いるクロスフロー濾過は5〜10kDa分子量カットオフの膜を用いて実施する。より好ましくは、膜は10kDa分子量カットオフを有する。
好ましくは吸着物を分離するために用いるクロスフロー濾過は、ポリ-焼結ステンレス鋼フィルター、より好ましくは5μmポリ-焼結ステンレス鋼フィルターを用いて、好ましくは1.1〜1.3 barの圧力で実施する。
抗原とアミノ酸を含む吸着物は、抗原を強酸、好ましくは無機酸、好ましくは塩酸(HCl)中のアミノ酸と混合する一方、その混合物を好ましくはNaOHで中和することにより形成する。中和は、pHを6.5〜7.5、好ましくは 6.8〜7.2の範囲内の値への調節を意味する。中和の間に、いつも、または少なくとも長時間、pHは平衡から移動しない、すなわち、6.5〜7.5または好ましくは 6.8〜7.2の範囲外に移動しないことが望ましい。
好ましくは強酸は約3.5M〜約4.5M、好ましくは約3.8Mのモル濃度を有するHClである。好ましくはNaOHは約3〜約3.5、好ましくは約3.2Mのモル濃度を有する。
好ましくは組成物はワクチン組成物である。
好ましい実施形態において、組成物はワクチンとして使用し、抗原はかかるワクチンにおいて有用なものである。
様々な実施形態において、MPL、3-DMPLまたはそれらの誘導体もしくは塩などのアジュバントを本組成物に加えることができる。
本発明の他の態様によって、本発明の方法により調製した組成物が提供される。
アミノ酸吸着物を分離するために用いるクロスフロー濾過系の模式図である。 クロスフロー濾過に用いるポリ-焼結ステンレス鋼フィルターの模式図;図はフィルターハウジング(A)およびアセンブリーin-situ(B)を示す。 花粉抗原の抽出液中への抽出を表す模式図である。VL001中のEvans溶液を5℃ +/- 3℃に冷却し、2000mlを抜き出し、予め計量した花粉を懸濁した。この溶液をVL001に加え、ここで、時間と温度をPLCと関連データロガーにより制御しかつ監視記録して、抽出を18時間行った。抽出溶液を次いで、0.2μmフィルター列を通して濾過した後、次の段階へ移動した。 花粉抗原を含む保持液(retentate)を単離するためのクロスフロー濾過の模式図である。抽出液をTFFフィルターカセットを通して再循環し、ここでダイア濾過により低分子量物質を廃棄物の方へ除去し、高分子量物質を循環中の溶液に保持する。廃棄物で受けた体積をEvans溶液により置き換えてTNL01中に送る。この操作は5体積交換が起こるまで実施する。 花粉抗原のグルタルアルデヒドによる修飾の模式図である。予め計量したグルタルアルデヒドをダイア濾過した溶液に加えた。一度加えた後、その溶液を修飾するために1〜2時間撹拌したまま放置する。 過剰グルタルアルデヒドの除去の模式図である。修飾が完了するとダイア濾過を5体積交換が起こるまで再び繰り返す。これは修飾プロセス中に使われなかったグルタルアルデヒドを除去する作業である。 修飾した溶液をTFF系からリン酸添加容器CGV020中に分散させるステップを示す模式図である。予め作製したリン酸バッファーを次いで加え、溶液を混合する。これで共沈降段階に進む準備ができる。 PLC制御がNaOHおよびHCl/チロシンの添加速度と整合するように作用して正しい比率での中和を確実にする方式を示す模式図である。生理食塩水洗浄段階の間、生理食塩水を加えて廃棄物への体積損失に置換えることを確実にする。全ての重要なデータが紙および電子コピーとして記録される。 5μmクロスフローフィルターを通して再循環することにより、いかにしてVL003内の溶液の塩濃度を低下させるかを示す模式図である。廃棄物への体積損失は低濃度生理食塩水バッファーにより置換えられ、その結果、全体の塩含量を低下する。 生理食塩水洗浄が完了すると、無菌濾過した圧縮空気をVL003に適用して懸濁液を導管を通して、無菌セット中に置かれた専用貯蔵容器VL005へ強制排出することを示す模式図である。 共沈降反応を、次いでタンジェンシャルフロー濾過系からの修飾された抽出物/リン酸バッファー混合液を用いて繰返すことを示す模式図である。 全ての配管を示す共沈降系の模式図である。 (図12−1の続き) 設計段階の図であって、共沈降固体の塩低減中に、洗浄液が通過するポンプ、クロスフローフィルターおよび浸透液滅菌フィルター0.2μmの間の連結を示す。
詳細な説明
本発明の様々な好ましい特徴と実施形態をここで非限定の例を用いて記載しよう。
本発明の実施は、特に断らない限り、化学、分子生物学、微生物学、組換えDNAおよび免疫学の慣用の技法を使い、かかる技法は当業者の能力内のものである。かかる技法は文献に説明されている。例えば、J. Sambrook, E. F. Fritsch, and T. Maniatis, 1989, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Second Edition, Books 1-3, Cold Spring Harbor Laboratory Press;Ausubel, F. M. et al (1995および定期的増補, Current Protocols in Molecular Biology, ch. 9, 13, and 16, John Wiley & Sons, New York, N.Y.);B. Roe, J. Crabtree, and A. Kahn, 1996, DNA Isolation and Sequencing: Essential Techniques, John Wiley & Sons;J. M. Polak and James O’D. McGee, 1990, In Situ Hybridization: Principles and Practice; Oxford University Press;M. J. Gait (Editor), 1984, Oligonucleotide Synthesis: A Practical Approach, Irl Press;D. M. J. Lilley and J. E. Dahlberg, 1992, Methods of Enzymology: DNA Structure Part A: Synthesis and Physical Analysis of DNA Methods in Enzymology, Academic Press;ならびにE. M. Shevach and W. Strober, 1992および定期的増補, Current Protocols in Immunology, John Wiley & Sons, New York, NY.を参照されたい。これらの一般的テキストはそれぞれ本明細書に参照により組み込まれる。
抗原
用語「抗原」は免疫応答の適応要素、すなわちB細胞もしくはT細胞、または両方が特異的に認識し得る分子を示す。
本発明に用いる抗原は好ましくは免疫源、すなわち、免疫細胞を活性化してそれ自身に対する免疫応答を生じさせる抗原である。
抗原は組換え手法またはペプチド合成により、または自然供給源もしくは抽出物から得ることができるし、また、いずれかの生存または非生存生物に由来してもよい。
抗原は細菌、例えば、炭疽菌、キャンピロバクター、コレラ菌、ジフテリア菌、腸内毒素原性大腸菌、ジアルジア、淋菌、ヘリコバクター・ピロリ菌、ヘモフィルスインフルエンザB型菌、ヘモフィルス・インフルエンザ分類不可能菌、髄膜炎菌、百日咳、肺炎球菌、サルモネラ菌、赤痢菌、B群連鎖球菌、A群連鎖球菌、破傷風菌、ビブリオ・コレラ菌、エルシニア菌、ブドウ球菌、シュードモナス種およびクロストリジウム種などに由来してもよい。
あるいは抗原は、ウイルス、例えば、アデノウイルス、1〜4血清型デングウイルス、エボラウイルス(Jahrling et al., Arch Virol Suppl, 11:135-140, 1996)、腸内ウイルス、肝炎ウイルスA〜E血清型(Blum, Digestion 56:85-95, 1995;Katkov, Med Clin North Am 80:189-200, 1996;Lieberman and Greenberg、Adv Pediatr Infect Dis 11:333-3631996;Mast et al., Annu Rev Med 47:257-266, 1996)単純ヘルペスウイルス1または2型、ヒト免疫不全ウイルス(Deprez et al.、Vaccine 14:375-382、1996)、インフルエンザ、日本ウマ脳炎ウイルス、麻疹(measles)ウイルス、ノーウォークウイルス、パピローマウイルス、パルボウイルスB19、ポリオウイルス、狂犬病ウイルス、ロタウイルス、風疹ウイルス、麻疹(rubeola)ウイルス、ワクシニアウイルス、他の抗原、例えばマラリア抗原、水痘、および黄熱病をコードする遺伝子を含有するワクシニア構築物などに由来してもよい。寄生虫は、例えば:赤痢アメーバ(Zhang et al., Infect Immun 63:1349-1355);プラスモディウム属(Bathurst et al., Vaccine 11:449-456, 1993)、トキソプラスマ、および蠕虫を含む。
好ましい実施形態において、抗原はアレルゲンである。用語「アレルゲン」は、欲しない免疫過敏性またはアレルギー性反応を誘発する抗原を記載するのに用いられる。アレルギーは環境抗原(アレルゲン)に対する過敏応答である。
本発明に用いるアレルゲンは、アレルギー誘発物質、例えば、限定されるものでないが、花粉(例えば、Bent(ベント)花粉、Foxtail(エノコログサ)花粉、Sweetvernal(ハルガヤ)花粉、False oat(偽燕麦草)花粉、Brome(スズメノチャヒキ)花粉、Crested dogstail(クレステド・ドッグステイル)花粉、Cocksfoot(カモガヤ)花粉、Fescue(ウシノケグサ)花粉、Yorkshire fog(ヨークシャイア・フォッグ)花粉、Rye grass(ホソムギ)花粉、Timothy(チモシー)花粉、Meadow(牧草)花粉および栽培ライムギ花粉、Ragweed(ブタクサ)花粉、Mugwort(オオヨモギ)花粉、Birch(カバノキ)花粉、Alder(ハンノキ)花粉、Hazel(ハシバミ)花粉、Oliv(オリーブ)花粉、Pariateria(イラクサ)花粉、Acer negundo(メープル)花粉、Cypress(イトスギ)花粉およびCryptomeria japonica(日本スギ)花粉)、食物、昆虫毒液、かびおよび動物由来の材料、例えば動物毛皮、またはダニ、例えばハウスダストダニ(例えば、D. farinaeまたはD. pteronyssinusまたはBlomia tropicalis)から誘導することができる。
好ましくは、本発明に用いる抗原は花粉抗原である。好ましくは花粉抗原はBent花粉、Foxtail花粉、Sweetvernal花粉、False oat花粉、Brome花粉、Crested dogstail花粉、Cocksfoot花粉、Fescue花粉、Yorkshire fog花粉、Rye grass花粉、Timothy花粉、Meadow花粉および栽培ライムギ花粉である。
抗原を公知の物質、例えば、限定されるものでないが、ホルムアルデヒドまたはグルタルアルデヒド、好ましくはグルタルアルデヒドとの反応により、化学的に修飾することができ、この修飾は抗原の所望の免疫原性特性を保持または増強する一方、欲しない有害な効果の回避を助ける。かかる修飾は当技術分野では公知である。
アミノ酸
好ましくは、本発明に用いるアミノ酸は25℃にて約1.1g/100ml H2O以下の溶解度を有する。特に好ましいアミノ酸はチロシンまたはトリプトファンであり;より不溶性のチロシンが好ましい。これらのアミノ酸の製薬上許容される誘導体、例えば、ベンジル-オクタデカノイル-L-チロシンも本発明の範囲内に含まれる。
調製
本発明の組成物は、抗原の水溶液を強酸水溶液中のアミノ酸と混合し、そして溶液の混合物を中和し、それによりアミノ酸と抗原を共沈降させることにより調製する。
典型的には抗原の水溶液を、好ましくはpH 6.3〜7.2にて強酸水溶液中のアミノ酸の溶液と混合する。通常、強酸は無機酸、好ましくは塩酸である。このステップで用いる抗原の溶液は典型的には0.15g/ml以下の抗原タンパク質を含有する。一実施形態において、用いるアミノ酸の溶液は24%w/vである。
得られる抗原とアミノ酸の溶液の混合物を中和する。中和の間に、いつも、または少なくとも長時間、溶液のpHが平衡から移動しないことが望ましい。この条件は、溶液の激しい撹拌と、所望であれば、所要量の塩基だけの使用により適合することができる。様々な緩衝化剤、例えば緩衝化生理食塩水溶液を抗原の溶液に加えることが有用であり、混合および中和段階中のpH制御を助けることができる。
中和を行う特に有用な1つの方法は、アミノ酸の溶液と中和塩基の流れを分離して抗原溶液中に流し入れることである。加える両溶液の流れの速度をpH状態により、すなわち、一方もしくは両方の溶液の流れを調節する設備により制御して、反応混合物のpHが実質的に所定のレベルに一定になるようにする。本発明者らは最適な結果が通常6.5〜7.5、好ましくは6.8〜7.2の範囲内のpH制御により得られることを見出したが、正確なpHは抗原の性質に依って変わりうる。
中和するとアミノ酸の即時沈降が起こり、それにより抗原溶液が吸蔵および/または吸着される。
クロスフロー濾過
様々な粒子の分画に利用されている一方法はクロスフロー濾過またはタンジェンシャルフロー濾過(TFF)である。クロスフロー濾過は溶液または懸濁液中の成分をサイズまたは分子量差に基づいて分離する膜を用いる分離プロセスである。クロスフロー濾過では、濾過する溶液または懸濁液を、クロスフロー方式で膜表面を通過させる。濾過の推進力は膜通過圧である。濾液が膜表面を通過する速度はまた、濾過速度を制御して膜の詰まり防止を助ける。クロスフロー濾過は膜表面を横切る保持液(retentate)を再循環するので、膜汚れを最小化し、高い濾過速度を維持し、製品回収を向上する。
クロスフロー設備は一般に、ポンプ、供給液貯蔵容器、濾過モジュールおよびエレメントを接続する導管を含む。使用において、供給液を供給液貯蔵容器から濾過モジュールへ導く一方、所望の体積の保持液(retentate)が得られるまで、濾過モジュールからの保持液(retentate)を濾過モジュールから供給液貯蔵容器へ再循環する。
修飾された抗原およびアミノ酸から成る吸着物を分離するために、本発明で用いるクロスフロー濾過は、5μm細孔サイズポリ-焼結ステンレス鋼フィルターを用いて 1.1〜1.3 barの圧力を維持して実施することが好ましい。
閉鎖系
閉鎖系は、組成物の系外環境への曝露を防止する単離された系である。組成物は、閉鎖系を構成する配管および機械要素の直接環境にのみ曝される。本発明の閉鎖系は組成物の汚染を防止する。本閉鎖系は、組成物を系外の環境から断絶し、夾雑物が系に進入するのを阻止することを確実にすることにより、この目的を達成する。
アジュバント
アジュバントを本発明の方法により作製した組成物に加えることができる。好ましいアジュバントはTH1-誘導性アジュバントである。TH1-誘導性アジュバントは抗原に対するTH1応答を増強するアジュバントである。
TH1-誘導性アジュバントとしてのアジュバントの有効性は、様々なアジュバントも含むワクチンにおいて、この抗原の投与から得られる抗原に対する抗体のプロファイルを確認することにより確認することができる。
好ましくは、アジュバントは修飾されたリポ多糖である。米国特許第4,912,094号に記載の腸内細菌のリポ多糖(LPS)は強力な免疫賦活薬である。しかし、これはまた、有害かつしばしば致命的な反応を誘発しうる。今ではLPSに関連する内毒素活性は脂質A成分から生じることが公知である。従って、本発明は、より好ましくは、脂質Aの解毒した誘導体を用いる。Ribi ImmunoChem社は、元来は精製解毒内毒素(RDE)として知られた脂質Aの誘導体を生産したが、これはモノホスホリル脂質A(MPL)として知られるようになった。米国特許第4,912,094号に記載のように、MPLは、中強度(例えば0.1N HCl)の無機酸溶液中のグラム陰性菌(例えばサルモネラ属)の七炭糖を含まない突然変異体から得たLPSもしくは脂質Aを30分間程度還流することにより生産される。この処理により還元末端グルコサミンの位置1におけるリン酸部分が消失する。さらに、コア炭水化物が非還元性グルコサミンの6'位置から除去される。
好ましくは、しかし、解毒された脂質Aが非還元グルコサミンの6'位置に結合したコア部分を保持する修飾されたLPSまたは脂質Aを用いる。かかるLPSおよび脂質Aの誘導体も米国特許第4,912,094号に記載されている。さらに詳しく、米国特許第4,912,094号は、前記リポ多糖の位置3'にて還元末端グルコサミンとエステル結合しているリポ多糖のβ-ヒドロキシミリスチン酸アシル残基だけを選択的に除去する方法(本方法は前記リポ多糖をアルカリ加水分解にかけることを含む)により得られる修飾されたリポ多糖を開示している。かかるデ-O-アシル化したモノホスホリル脂質A(MPL)、ジホスホリル脂質A(DPL)およびLPSを本発明で用いてもよい。従って、好ましい実施形態において、本発明は、還元性末端グルコサミンの位置3'がデ-O-アシル化されたMPL、DPLまたはLPSを用いる。これらの化合物はそれぞれ3-DMPL、3-DDPLおよび3-DLPSとして公知である。
米国特許第4,987,237号において、式:
Figure 0006175051
[式中、R1およびR2はHであり、R3はC、Hおよび任意にO、NおよびSから成る(2個以上の原子が同じかまたは異なってもよい)直鎖または分枝鎖の炭化水素であり、ここでC原子の総数は60を越えず、そしてサークルはMPL核を表す]
を有するMPLの誘導体が記載されている。
あるいはMPL誘導体は式:
Figure 0006175051
[式中、
Figure 0006175051
により表わされる誘導体のセグメントは2〜60個のC原子を含有し、R3はC、Hおよび任意にO、NおよびSから成る(2個以上の原子が同じかまたは異なってもよい)直鎖または分枝鎖の炭化水素であり、そしてxは最小が1であり、全xセグメントのC原子の総数が60を越えない任意の全数であってよく、そして各R3の化学構造はそれぞれのかかるセグメントで同じかまたは異なってもよく、そしてサークルはMPL核を表す]
存在するまたは利用しうるLPSまたは脂質Aの全てのかかる誘導体または塩を本発明は用いることができる。好ましくは、誘導体および塩は製薬上許容されるものである。
組成物の用量と投与
本発明により作製した組成物を投与製剤に適合したやり方で、かつ予防上および/または治療上有効でありうる量で被験者に投与することができる。投与する量は一般に1用量当たり5μg〜250μgの抗原の範囲であり、治療する被験者、被験者の免疫系の抗体を合成する能力、および所望される保護の程度に依存する。好ましい範囲は1用量当たり約20μg〜約40μgである。
好適な用量サイズは約0.5mlである。従って、皮下注射の用量は、例えば、0.5%アジュバントを混合した免疫源20μgを含有する0.5mlを含みうる。
投与すべき所要活性成分の正確な量は、医師の判断に依存し、各被験者に特有のものでありうる。
組成物は単一用量スケジュールで、または好ましくは複数回用量スケジュールで与えることができる。複数回用量スケジュールは、ワクチン接種の主なコースは1〜20の分離用量であり、次いで、免疫応答の維持および/または補強に必要なその後の時間間隔において、例えば、1〜4か月に第2用量、そしてもし必要であれば、数か月後に続いて他の用量を与えうるというものである。用量レジメンはまた、少なくとも部分的に、個人の必要性により決定され、医師の判断に依存するであろう。
さらに、抗原を含有する組成物を他の免疫調節剤、例えば、免疫グロブリンと一緒に投与してもよい。
本発明のさらなる好ましい特徴を、非限定の実施例を用いてかつ付属する図面を参照してここに記載しよう。
13種の草の花粉(Bent花粉、Foxtail花粉、Sweetvernal花粉、False oat花粉、Brome花粉、Crested dogstail花粉、Cocksfoot花粉、Fescue花粉、Yorkshire fog花粉、Rye grass花粉、Timothy花粉、Meadow花粉および栽培ライムギ花粉)を特注のステンレス鋼容器内でEvans溶液(pH 6.5)(塩化ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム(12水)、80%w/w液状フェノールおよび注射用水)により5℃にて18時間撹拌しながら抽出する。その混合物をPallフィルターまたは類似フィルターで0.2μm以下に濾過して固体を除去する。プロセス制御装置は温度と抽出容器への冷却剤の流れを調節する。プロセスの抽出期間の終わりに濾液を試験してプロセスの有効性を確認する。これらの試験にはpH、IgE反応性、IgG効力、アレルゲンおよびポリマープロファイルが含まれる。
花粉抽出物をここで、Cogentタンジェンシャルフロー系を通過させることによりダイア濾過処理をする(処理条件:透過膜圧0.2〜0.6 Bar、5体積交換、10kDa分子量カットオフ膜を使用)。保持液(retentate)をクリーンな衛生化容器に配給し、10重量%グルタルアルデヒド溶液を加え、そして2時間修飾を行ってアレルゴイドを形成させる。このプロセスの利点はIgEを減じかつIgG誘導能を保持することである。修飾の程度は色々であるが、50〜100%のオーダーとすべきである。
修飾した抽出物を次いで、Cogentタンジェンシャルフロー系を通して、Evans溶液pH 7.0(塩化ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム(12水)、80%w/w液状フェノールおよび注射用水)に対し、5〜10kDa 分子量カットオフの膜を用いて第2のダイア濾過ステップを行い、過剰のグルタルアルデヒドを除去する。最終抽出物(薬物)を、一級アミンロス;タンパク質含量;IgE反応性;IgG効力およびポリマープロファイルを含む一式の品質保証試験にかける。
前記薬物を0.2μm細孔サイズのフィルターを通してクリーンな予め衛生化した容器中に滅菌濾過し、それにさらに滅菌濾過リン酸塩バッファー(リン酸二水素ナトリウム(2水)、リン酸二ナトリウム(12水)、注射用水)を所要の濃度まで加える。3.8M塩酸中の24%無菌L-チロシンと3.2M水酸化ナトリウムを同時に、高せん断攪拌機を備えた反応容器に加えると共沈降が起こる。このプロセスにより塩含量が高くなるが、これは閉鎖系において5μmクロスフローポリ-焼結ステンレス鋼フィルターを用いてチロシン沈降物を洗浄することにより低下する。5μmクロスフローフィルターを用いて分離を行い、失った体積を低い濃度生理食塩水バッファーで置き換え、チロシンに吸着されたアレルゴイドを次いで新しくクリーンな予め殺菌した保存容器中に無菌圧縮空気を適用して懸濁液を強制的に送ることにより、回収する。全材料に対する配管はClean in Place(CIP)/Steam in Place(SIP)である。
製造後、活性バルクを特注の設備に入れ、希釈容器に移してチロシンとMPLを添加しかつ混合し、そして3mlのブチルセラム栓付きバイアル中に無菌充填する。
例示した方法は、プロセスの重要な態様に対する論理的コントロールを有し、Nova Septum無菌接続を利用して偽陽性汚染結果の可能性を最小化する。本方法はコンプライアンスを得るためのインプロセスコントロールおよびインライン試験を有する。
本設備は有害物質への作業員の曝露を最小化しかすクリーン・インプレース、スチーム・インプレース技法を利用して全く実証されたクリーンかつ無菌のプロセスを提供する。
上記明細書に記載した全ての出版物は本明細書に参照により組み込まれる。本発明の記載した方法と系の様々な修飾と変化は、本発明の範囲と精神から逸脱することなく当業者には明らかである。本発明は特定の好ましい実施形態と関係付けて記載されているが、請求の範囲に記載の本発明はかかる特定の実施形態に過度に限定されるべきでない。実際、生化学およびバイオテクノロジーまたは関連分野における業者に明らかである本発明を行うための記載した様式の様々な修飾は、以下の請求の範囲内にあると意図している。

Claims (14)

  1. アミノ酸に吸着された1種以上の抗原を含む組成物を調製する方法であって、
    (i)1種以上の抗原の溶液を酸水溶液中のアミノ酸の溶液と混合する一方、前記溶液の混合物を中和し、それにより1種以上の抗原とアミノ酸を含む吸着物を形成するステップ;
    (ii)前記吸着物をクロスフロー濾過によりバッファー中に分離し、それにより前記組成物を形成するステップであって、該クロスフロー濾過をポリ-焼結ステンレス鋼フィルターを使って実施する、ステップ;および
    (iii)前記組成物を回収するステップ
    を含み、ステップ(i)〜(iii)を無菌環境でかつ定置洗浄(CIP)および定置蒸気殺菌(SIP)閉鎖系内にて実施する前記方法。
  2. アミノ酸がチロシンである、請求項1に記載の方法。
  3. 1種以上の抗原をグルタルアルデヒドで修飾する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 1種以上の抗原が花粉由来である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. グルタルアルデヒドで修飾されかつチロシンに吸収された1種以上の花粉抗原を含む組成物を調製するステップを含む請求項1に記載の方法であって、
    (i)1種以上の花粉抗原をグルタルアルデヒドで修飾するステップ;
    (ii)クロスフロー濾過を用いて過剰のグルタルアルデヒドを除去し、修飾された花粉溶液を形成するステップ;
    (iii)修飾された花粉溶液を酸水溶液中のチロシンの溶液と混合する一方、前記溶液の混合物を中和し、それにより修飾された花粉とチロシンを含む吸着物を形成するステップ;(iv)前記吸着物をクロスフロー濾過によりバッファー中に分離し、それにより前記組成物を形成するステップであって、該クロスフロー濾過をポリ-焼結ステンレス鋼フィルターを使って実施する、ステップ;および
    (v)前記組成物を回収するステップ;
    を含み、ステップ(iii)〜(v)は無菌環境でかつ定置洗浄(CIP)および定置蒸気殺菌(SIP)閉鎖系内にて実施する、上記方法。
  6. グルタルアルデヒドで修飾されかつチロシンに吸着された1種以上の花粉抗原を含む組成物を調製するステップを含む請求項1に記載の方法であって、
    (i)1種以上の花粉抗原を溶液中に抽出して花粉抽出溶液を形成するステップ;
    (ii)花粉抽出溶液を濾過して固体を除去するステップ;
    (iii)クロスフロー濾過を実施して花粉抗原を含む保持液(retentate)を単離するステップ;
    (iv)1種以上の花粉抗原をグルタルアルデヒドで修飾するステップ;
    (v)クロスフロー濾過を用いて過剰のグルタルアルデヒドを除去し、修飾された花粉溶液を形成するステップ;
    (vi)修飾された花粉溶液を無菌濾過するステップ;
    (vii)修飾された花粉溶液を酸水溶液中のチロシンの溶液と混合する一方、前記溶液の混合物を中和し、それにより修飾した花粉とチロシンを含む吸着物を形成するステップ;
    (viii)前記吸着物をクロスフロー濾過によりバッファー中に分離し、それにより前記組成物を形成するステップであって、該クロスフロー濾過をポリ-焼結ステンレス鋼フィルターを使って実施する、ステップ;および
    (ix)前記組成物を回収するステップ;
    を含み、ステップ(vii)〜(ix)は無菌環境でかつ定置洗浄(CIP)および定置蒸気殺菌(SIP)閉鎖系内にて実施する、上記方法。
  7. 組成物が花粉抗原:ベント(Bent花粉、エノコログサ(Foxtail花粉、ハルガヤ(Sweetvernal花粉、偽燕麦草(False oat花粉、スズメノチャヒキ(Brome花粉、クレステド・ドッグステイル(Crested dogstail花粉、カモガヤ(Cocksfoot花粉、ウシノケグサ(Fescue花粉、ヨークシャイア・フォッグ(Yorkshire fog花粉、ホソムギ(Rye grass花粉、チモシー(Timothy花粉、牧草(Meadow花粉および栽培ライムギ花粉を含むものである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 抽出ステップ(i)をフェノール緩衝化溶液を用いて約2〜約8℃にて約18時間実施する、請求項6または7に記載の方法。
  9. 過剰グルタルアルデヒドをクロスフロー濾過を用いて除去するステップを5〜10kDa分子量カットオフの膜を使って実施する、請求項5〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. ポリ-焼結ステンレス鋼フィルターが5μm細孔サイズフィルターである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 抗原とアミノ酸を含む吸着物を、抗原を約3.8Mのモル濃度を有するHCl中のアミノ酸と混合する一方、その混合物を約3.2Mのモル濃度を有するNaOHで中和することにより形成する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記組成物を注射のための所望の濃度に希釈する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. アジュバントを前記組成物に加える、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. アジュバントがMPL、3-DMPLまたはその誘導体もしくは塩である、請求項13に記載の方法。
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