JP6174376B2 - 防水板装置 - Google Patents
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Description
(70、71)と、流入する水流を検知する水流センサ(61)と、を備え、水流センサの検知情報に基づいて、障害物センサを作動させる防水板装置(1)である。
図2(a)は図1(a)に矢印IIaで示した方向、すなわち通路外側から防水板装置1を見た図、図2(b)は図1(a)に矢印IIbで示した方向、すなわち通路内側から防水板装置1を見た図である。
図3は、図1(a)に一点鎖線III−IIIで示した鉛直線に沿った防水板装置1の通路内外方向の断面図である。
図4は、図3と同じ視点の断面図であり、防水板20が上昇した姿勢を示している。
図1乃至図4及び適宜示す各図を参照しつつ防水板装置1について説明する。図1乃至図4、及び以下の説明で参照する各図では、説明のため適宜部材を透視して示している。また、各図では図の見易さのために一部の部材を省略している場合もある。なお、本形態では図1(a)、図1(b)の紙面斜め左下方、及び図3、図4の紙面左が通路外側を表し、その反対側が通路内側を表している。従って図2(a)は通路外側から防水板装置1を見た図、図2(b)は通路内側から防水板装置1を見た図である。ここでは水害時等には、通路外側から水が侵入することとする。
図1(a)、図1(b)からわかるように、防水板装置1は壁の間に形成される通路に設置される。詳しくは、通路を形成する路面下に通路開閉部2が埋設され、通路を形成する壁のそれぞれに機構収容部3が配置される。これにより平常時には図1(a)のように通路は開放されており出入りが可能となっている。一方、水害時等には、図1(b)のように防水板20が上昇して通路の一部を閉鎖してこれ以上の水の侵入を防止することができる。以下、防水板装置1を構成する各部について詳しく説明する。
さらに、図2(a)、図2(b)、図3、図4に表れているように、上方に延びるシール部材27b、27cが、シール部材27aと通路内外方向が同じ位置で、後述する筐体30のガイド30a(図1(a)、図2(a)、図2(b)参照)のそれぞれに設けられている。これにより防水板20が上昇した際、シール部材27b、27cに防水板20の左右方向端部表面が押し付けられて水密が取られる。
従って、これらシール部材27a、27b、27cに防水板20の通路内側面の下端部及び左右両端部が押し付けられて防水板20を挟んで通路外側から通路内側への水漏れを防止している。
このような取水溝16は、仕切り部材13よりも通路外側に配置される。取水溝16は不図示の排水処理設備へと通じている。
導水部材17により、取水溝16から溢れた水を効率よく集水ピット2aに導くことができる。導水部材17はステンレスや鋼により形成されることが好ましい。
これにより、集水ピット2a内に水が滞留することを抑制し、集水バケット19の降下力が減衰することを防ぐ。防水板装置1の動作については後で詳しく説明する。
本形態では底板10を貫通して集水ピット2aの底部から排水するように構成しているが、これに限らず、仕切り部材を貫通して側部から排水するように構成してもよい。
穴19aを設けることにより、意図しないときに防水板装置1が作動して防水板20が上昇してしまうことを防止することができる。すなわち、集水バケット19に何らかの理由で水が流入していたり、小流量で長い時間集水バケット19に水が流入していた場合等には、穴19aが設けられていないと結果的に集水バケット19内に所定量の水が貯留する。これにより意図しないときに防水板装置1が作動してしまう可能性がある。これに対して穴19aを設けておくことによりこのようにして集水バケット19に流入した水は集水バケット19から排水することができる。従って意図しないときの防水板の上昇を防止することができる。詳しくは後で説明する。
防水板20は、水を堰き止めるための堰板となる防水板本体20aと、防水板本体20aの上端部に固着されて路面の一部となる鋼板製のフタ部材20bとを備えている。
一方、受け部材23は、防水板20のうち通路外側下部に配置されている。受け部材23も押圧部材22と同様に傾斜する部位を有している。
押圧部材22と受け部材23とは、図4からわかるように、防水板20が上昇した姿勢において、防水板20の下端部で傾斜した部位同士が重なる位置に配置されている。これにより防水板20が上昇した姿勢において、当該傾斜した部位同士の接触の作用で、第一押しつけ手段21が防水板20を通路内側に押圧する。
図5(a)、図5(b)からわかるように、押圧部材25は、軸25aを中心に回動する車輪25bを備えて構成されている。軸25aは直接又は他の部材を介して後述する筐体30に固定されており、その軸心方向は防水板20の左右方向である。従って車輪25bは通路内外方向を含む平面内で回動することができるように配置されている。
一方、受け部材26は、図5(b)からわかるように、防水板20が上昇した姿勢で押圧部材25に接触する部位が傾斜面となるように構成されている。すなわち防水板20の昇降方向に対して傾斜する面を有している。このような受け部材26は、図2(b)からわかるように、防水板20のうち左右方向端面のそれぞれに配置されている。
また、第二押しつけ手段24は防水板20が最も上昇した姿勢において、防水板20の半分より上で両者が接触するように配置されている。
筐体30は機構収容部3の外殻を形成する部材であり、箱状とされることによりその内側に伝達機構31を含むことができるように構成されている。従って筐体30は板状の部材が組み合わされる等して形成されている。
また、図1(a)、図2(a)、図2(b)からわかるように、筐体30には、防水板20の左右両端部をガイドし、上記したシール部材27b、27cが配置されるガイド30aが設けられている。
本形態では伝達機構31は、吊り上げチェーン32、第一ガイドスプロケット35、第二ガイドスプロケット36、連結ブラケット37、移動スプロケット38、防水板制御手段40、及び防水板減速手段50を備えている。
また、吊り上げチェーン32の両端間は、後述する第一ガイドスプロケット35、第二ガイドスプロケット36、及び移動スプロケット38に巻き掛けられることにより筐体30内に保持される。
また、第一ガイドスプロケット35は、防水板20の上方に配置され、その高さ位置(図3、図4の紙面上下方向位置)は、防水板20が最も上昇した姿勢でも該防水板20を吊り上げチェーン32で保持することができる位置である。一方、第一ガイドスプロケット35の通路内外方向の位置(図3、図4の紙面左右方向位置)は、特に限定されることはないが、第一ガイドスプロケット35の通路内側(図3、図4の紙面右側)から吊り下げチェーン32の一端側が鉛直下方に延び、その一端が防水板20に固定される形態となることが好ましい。これによれば防水板20を真上に引き上げることが可能となり、防水板20のより円滑な上下動が図られる。
第二ガイドスプロケット36は、上記第一ガイドスプロケット35よりも通路外側に配置され、その高さ位置は第一ガイドスプロケット35と概ね同じとされている。
図6には図3のうち、第二ガイドスプロケット36の部位を上方から見た図を示し、これにより制御スプロケット41が表れる図を示した。図7には、防水板制御手段40を通路内側から見た図を示した。また、図8には、防水板制御手段40のうち、カバー45により隠蔽されている部位について説明する図を示した。図8(a)は防水板制御手段40の1つの姿勢、図8(b)は防水板制御手段40の他の姿勢である。
このとき、防水板下降制限アーム42は、第一アーム42aが回動軸40aから第二ガイドスプロケット36の下方に延び、係止突起42cが第二ガイドスプロケット36側に向けて突出するとともに第二アーム42bは通路外側に配置されて上方に向くように配置される。また防水板下降制限アーム42は、弾性部材42dにより係合突起42cが第二ガイドスプロケット36に向かう方向に付勢されている。
一方、防水板上昇制限アーム43は、第一アーム43aが回動軸40aから上方に向かって延び、係止突起43cが制御スプロケット41側に向けて突出するとともに第二アーム43bは通路外側に配置されて回動軸40aから通路外側に向けて延びるように配置される。また防水板上昇制限アーム43は、弾性部材43dにより係合突起43cが制御スプロケット41に向かう方向に付勢されている。
このとき、係止突起43cは制御スプロケット41のVIIIaの方向の回動に対しては弾性部材42d、43dの付勢力に抗して第一アーム43aが回動軸40aを中心にVIIIb方向に回動することができるように構成されおり制御スプロケット41のVIIIa方向の回動を許容する。一方、係止突起43cは制御スプロケット41のVIIIcの方向の回動に対しては、制御スプロケット41のスプロケット歯に係止して制御スプロケット41のVIIIcの方向の回動を制限するように構成されている。そのための構成は特に限定されることはないが、係止突起43cのスプロケット歯への係止位置、係止角度を調整したり、係止突起43cの先端形状を調整したりすることで可能となる。
このとき、係止突起42cは第二ガイドスプロケット36のVIIIdの方向の回動に対しては弾性部材42d、43dの付勢力に抗して第一アーム42aが回動軸40aを中心にVIIIeの方向に回動することができるように構成されおり第二ガイドスプロケット36のVIIIdの方向の回動を許容する。一方、係止突起42cは第二ガイドスプロケット36のVIIIfの方向の回動に対しては、第二ガイドスプロケット36のスプロケット歯に係止して第二ガイドスプロケット36のVIIIfの方向の回動を制限するように構成されている。そのための構成は特に限定されることはないが、係止突起42cのスプロケット歯への係止位置、角度を調整したり、係止突起42cの先端形状を調整したりすることで可能となる。
図9には、防水板減速手段50を通路内側から見た図を示した。また、図10には、防水板減速手段50のカバー55により隠蔽されている部位について説明する図を示した。図10(a)は防水板減速手段50の1つの姿勢、図10(b)は防水板減速手段50の他の姿勢である。
揺動板51が、スリット51aが具備される側とは反対側の端部で回動軸51bを中心に回動(揺動)可能に筐体30に固定される。一方、スリット51aが具備された側の端部は回動軸51b側から上方に延びるように配置される。また、減速スプロケット52は揺動板51に回動可能に固定されているが、本形態では図9からわかるように揺動板51の筐体30側となる面に固定されている。
これにより、防水板20が上昇するために吊り上げチェーン32が移動するに際して減速スプロケット52が回動して吊り上げチェーン32の移動速度を遅くすることができる。従って防水板20の突然の早い上昇を防止することが可能となる。
安全装置部4の具体的な作用については後で説明するが、このような制御手段60を構成する具体的な形態として、例えば制御手段60が、受信手段、演算手段としての中央演算子(CPU)、演算手段による演算の根拠となるプログラムが保存された記憶手段、演算の作業領域としてのRAM、及び演算結果を出力する出力手段を備えている電気回路を例に挙げることができる。
本形態では、上記のように磁気を検知するセンサを用いたがこれに限定されることはなく、他の形態であってもよい。すなわち、水流を受けたフラップ64の移動を電気信号に変換できる機器であればよく、非接触式では光電管センサ等の光学センサを用いることもでき、接触式では汎用のマイクロスイッチ等を挙げることができる。また、軸の回転を直接接続するエンコーダー装置を用いることも可能である。
フラップ64が傾く角度は、導水路17aを流れる水の流量により変わる。すなわち、少流量の場合にはフラップ64の傾きは少なく、大流量の場合にはフラップ64の傾きは大きくなる。ここで警報を発すべき事態は大流量の場合となるので、少流量の場合には水量検知センサ61から信号を発することが無いように構成することが好ましい。そのために開口感知板65の形態によりフラップ64が所定の角度以上に傾いたときにリードスイッチが磁力を感知して信号を発するように構成することができる。
外側物体検知センサ70の検知結果は電気信号として制御手段60に送信される。
外側物体検知センサ70は、図1(a)、図1(b)、図3、図4等に表れているように、一方側の筐体30のうち、防水板20より通路外側の所定の位置に配置され、この部位における他方側の筐体30との間(すなわち通路幅方向全部)の物体の有無を検知する。
外側物体検知センサ70が設置される当該所定の位置は、想定される物体を検知できるように設定することが好ましく、これにより路面からの高さ位置、防水板20からの距離を決めることができる。想定される物体の1つの例として一時的に停車している車両を挙げることができ、このときには車両の全高及び底面の高さ等を考慮する。この他、例えば人や搬送物等が挙げられ、防水板装置1が設置される場所に応じて防水板20の上昇を妨げる物体を考慮すればよい。そして当該物体に応じて外側物体検知センサ70の位置を設定することができる。
その中でも外側物体検知センサ70が防水板20の上昇位置の近傍に配置されていることが好ましい。
また、外側物体検知センサ70は必ずしも1つである必要はなく、検知が想定される物体の高さが異なるため等により1つではいずれかが検知できなくなる虞がある場合、両者を検知することができるように、複数の外側物体検知センサ70を設けてもよい。
内側物体検知センサ71は、図3、図4等に表れているように、一方側の壁のうち、防水板20より通路内側の所定の位置に配置され、この部位における他方側の壁との間(すなわち通路幅方向全部)の物体の有無を検知する。
内側物体検知センサ71が設置される当該所定の位置も外側物体検知センサ70と同様の観点からその配置の位置及び数量を設定することができる。
ブレーキ手段80は、第一ブレーキスプロケット81、第二ブレーキスプロケット82、ブレーキ用チェーン83、及びブレーキ装置84を備えて構成されている。
また、本形態では第一ガイドスプロケット35を制動の対象としたが、これに限らず第二ガイドスプロケット36や他の部材を制動の対象としてもよい。
しかしながら、この流入量が少なく、防水板20を上昇させる程の量ではない場合、上記したように所定の流量以下であるため、その水は矢印Bで示したように集水バケット19へ流入した水の全量が穴19aからの流出して集水バケット19には水が滞留しない。そしてさらに集水バケット19の穴19aから流出した水は矢印Cに示したように排水手段18により排水される。従って、防水板20は上昇することなく平常時と同様の姿勢が保たれる。
なお、この際には水流検知センサ61のフラップ64は流水により回動するが、流量が少ないので傾きが小さいことから、リードスイッチ62bは作動することなく信号を発信しない。従って安全装置部4が作動することもない。
また、防水板20が上昇した際には、図4に示したように第一押しつけ手段21及び第二押しつけ手段24により防水板20は通路内側に移動され、ここに配置されるシール部材27a、27b、27cに押し付けられて高い止水性を確保することができる。本形態では第一押しつけ手段21及び第二押しつけ手段24が上下で同時に防水板20を押し付けるのでより高い止水性を可能としている。
このように防水板20が下降しようとするとき、第二ガイドスプロケット36は図3の視点で時計方向に回動されるはずである。しかしながら、防水板制御手段40が図8(b)の姿勢にあれば、図8(b)にVIIIfで示した時計方向の回動が制限されている。これにより一度上昇した防水板20がその位置よりも降下してしまうことを防止することができる。従って、防水板20が上昇すべくして上昇した後に、意図しない防水板20の下降が起こることを防止することができる。すなわち、防水板20の動作の確実性を向上させることが可能である。またこのときには第一押しつけ手段21、及び第二押しつけ手段24による押しつけ力も維持されるので、止水性も高いまま保持することが可能である。
作動した水流検知センサ61からの信号が制御装置60に受信され例えば所定の時間以上(例えば3秒以上)水流検知センサ61からの信号を受信したときに警報を発する指令をする判断をする(3秒以上連続動作、工程S12)。これにより、誤報を減らして安全装置部4を作動させることができる。工程S12がNoであれば、引き続き水流検知センサ61からの信号を受信し続ける。
工程S15でYesであれば、制御装置60から指令信号を発信してブレーキ手段80を作動させて上記のように防水板20の上昇を規制する(ブレーキ手段作動、工程S16)。
一方、工程S15でNoであれば、制御装置60から指令信号は特に発信することなくブレーキ手段は作動させない(ブレーキ手段作動なし、工程S17)。
以上のように防水板20の上昇が開始されたときには防水板20が突然上昇することが懸念されるが、上記した防水板減速手段50によりこのような突然の上昇が防止される。
2 通路開閉部
3 機構収容部
4 安全装置部
10 底板
11乃至15 仕切り部材
16 取水溝
17 導水部材
18 排水手段
19 集水バケット
20 防水板
21 第一押しつけ手段
24 第二押しつけ手段
27a乃至27c シール部材
28 フタ部材
30 筐体
31 伝達機構
32 吊り上げチェーン
35 第一ガイドスプロケット
36 第二ガイドスプロケット
37 連結ブラケット
38 移動スプロケット
40 防水板制御手段
50 防水板減速手段
61 水流検知センサ
70 外側物体検知センサ
71 内側物体検知センサ
80 ブレーキ手段(規制装置)
81 第一ブレーキスプロケット
82 第二ブレーキスプロケット
83 ブレーキ用チェーン
84 ブレーキ装置
Claims (5)
- 水の流入によって路面から上昇して水を堰き止め可能に形成される防水板と、
前記防水板の上昇位置にある障害物の有無を検知する障害物センサと、
流入する水流を検知する水流センサと、を備え、
前記水流センサの検知情報に基づいて、前記障害物センサを作動させる防水板装置。 - 前記防水板の上昇を妨げる規制装置が前記防水板の上昇位置より高い位置に配置される請求項1に記載の防水板装置。
- 前記障害物センサの検知結果に応じて、前記規制装置が前記防水板の上昇を妨げる請求項2に記載の防水板装置。
- 前記規制装置はブレーキ装置を含むことを特徴とする請求項2又は3に記載の防水板装置。
- 前記障害物センサが前記防水板の上昇位置の近傍に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の防水板装置。
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