JP6174322B2 - ヒアルロン酸の分解制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒアルロン酸の分解制御方法に関する。
ヒアルロン酸は、N−アセチル−D−グルコサミン及びD−グルクロン酸の2糖による繰り返し構造からなる直鎖のムコ多糖であり、生体内において、皮膚、眼、軟骨、滑膜、関節液等に広く存在する。極めて高い保水能力や粘弾性を示すことから、生体内で重要な役割を担う物質として知られており、化粧品、飲食品、医薬品等への利用も広がっている。
生体中のヒアルロン酸が著しく分解を受けると、皮膚においてはしわや弾力消失、関節液においては粘弾性の低下や潤滑効果の低下が生じる等、老化が促進されることが知られている。
また、医薬品や化粧品等の用途に使用されるヒアルロン酸を含有する製剤においても、ヒアルロン酸が分解することによって、製剤の粘性等の物性が変化し、期待する効果が薄れることが問題となっている。ゆえに、ヒアルロン酸を安定化する方法が求められている。
ヒアルロン酸が分解する様式としては、酵素反応によるものと非酵素反応によるものの大きく2つに分けられる。さらに、非酵素反応によるヒアルロン酸の分解様式として、1.酸アルカリによる加水分解、2.超音波による分解、3.高温による分解、4.活性酸素種(Reactive Oxygen Species;ROS)が知られている(例えば、非特許文献1、2参照)。とりわけ生体の環境においては、活性酸素種によるヒアルロン酸の分解が注目されており、関節症の発症や皮膚の老化との関連も指摘されている。
活性酸素種の発生源としては、光(例えば、紫外線等)、酵素(例えば、キサンチンオキシダーゼやミエロペルオキシダーゼ等)、薬品類(例えば、過酸化水素、次亜塩素酸、アスコルビン酸+遷移金属塩等)等が知られている(例えば、非特許文献1−3参照)。
そこで、ヒアルロン酸の分解を防ぐために、この活性酸素種を捕捉することを目的として、例えば、フラボノイド類、アスコルビン酸(ビタミンC)、α−トコフェロール(ビタミンE)等の各種抗酸化剤の活用が提唱されている(例えば、非特許文献2参照)。
しかし、ヒアルロン酸は、アスコルビン酸と遷移金属イオン(鉄イオン、銅イオン)共存下にて分解を受けることが報告されており(例えば、非特許文献3参照)、仮にアスコルビン酸を単独に生体に投与しても、生体内には遷移金属イオンが存在していることから、ヒアルロン酸は分解を受ける可能性が考えられる。したがって、必ずしもすべての抗酸化剤がヒアルロン酸の分解防止に有効であるとは言えない。
ところで、アミノ酸又は蛋白質のアミノ基が還元糖(アルドース)と反応して起こる非酵素的褐変現象は、発見者の名をとってメイラード反応といわれている。このメイラード反応は、醤油、味噌、その他の各種食品の褐色色調、又は褐変現象に関与するものである。
このメイラード反応にあっては、まず、初期段階において、蛋白質等のアミノ基と還元糖とが中性付近で反応してアミンとアルデヒドとの脱水縮合物であるシッフ塩基が形成され、このシッフ塩基がさらにアマドリ転位によってアマドリ転位生成物になる。そして、その後のアマドリ転位生成物の化学変化の段階を後期段階という。この後期段階において、アマドリ転位生成物はまずジカルボニル化合物を経て縮合し、その後さらに複雑な反応系路を経て褐変した蛍光・架橋結合を有する後期段階生成物、すなわちメラノイジンになる。
メイラード反応は、食品内でのみ起こるものではなく、生体内のあらゆる部位で起こっていることが明らかとなってきており、この生体内で起こるメイラード反応が、糖尿病、老化、認知症、癌、高血圧、動脈硬化症などにも関与していることが示唆されている。
しかしながら、生体内で重要な機能を果たすヒアルロン酸とメイラード反応との関連に着目し、メイラード反応物が金属イオンと協働して、ヒアルロン酸を分解するという報告はこれまでになされていない。
また、ポリフェノール類がメイラード反応を抑制することは知られているが(例えば、特許文献1参照)、すでに生成済みのメイラード反応物が金属イオンと協働して引き起こすヒアルロン酸の分解をポリフェノール類が抑制することについては知られていない。
特開平7−324025号公報
「Biotechnology Advance」,(英国),2007年,25巻,p.537−557 「Biomacromolecules」,(米国),2006年,7巻,p.659−668 「Carbohydrate Research」,(蘭国),2007年,342巻,p.1071−1077
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ヒアルロン酸分解促進剤、該ヒアルロン酸分解促進剤を用いたヒアルロン酸分解抑制剤のスクリーニング方法、該スクリーニング方法を用いて選抜したヒアルロン酸分解抑制剤、及びヒアルロン酸の生成、分解が介在する疾患に対する新たな治療手段を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、ヒアルロン酸がメイラード反応物及び金属イオンの共存下にて分解を受け、また、この分解をポリフェノール類が抑制することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1)メイラード反応物及び金属イオンを有効成分とする、ヒアルロン酸分解促進剤。
(2)被験物質のヒアルロン酸分解抑制効果を、上記(1)に記載のヒアルロン酸分解促進剤の存在下でヒアルロン酸の分子量の変化を評価することを特徴とする、ヒアルロン酸分解抑制剤のスクリーニング方法。
(3)上記(1)に記載のヒアルロン酸分解促進剤がヒアルロン酸と共存することに起因するヒアルロン酸の分解作用を抑制する、ポリフェノール類を有効成分とするヒアルロン酸分解抑制剤。
(4)ポリフェノール類が、エラグ酸、プロアントシアニジン、ライチポリフェノール、緑茶ポリフェノール、及びジュンサイポリフェノールから選ばれる1種以上である、上記(3)に記載のヒアルロン酸分解抑制剤。
(5)上記(3)〜(4)に記載のヒアルロン酸分解抑制剤を含有する、化粧品、医薬品又は飲食品。
(6)ヒアルロン酸、及び上記(3)〜(4)記載のヒアルロン酸分解抑制剤を含有する、化粧品、医薬品又は飲食品。
(7)コラーゲン、ヒアルロン酸、及び上記(3)〜(4)記載のヒアルロン酸分解抑制剤を含有する、化粧品、医薬品又は飲食品。
(8)ポリフェノール類を共存させることによって、メイラード反応物及び金属イオンの存在下でのヒアルロン酸の分解を抑制することを特徴とする、ヒアルロン酸の分解抑制方法。
(9)上記(8)記載のヒアルロン酸の分解抑制方法が、ポリフェノール類とヒアルロン酸溶液を混合し、次いで、メイラード反応物と金属イオンとを混合する、又はメイラード反応物及び金属イオンを含有する物質にポリフェノール類を混合し、次いで、ヒアルロン酸を接触させることにより、メイラード反応物及び金属イオンによるヒアルロン酸の分解を抑制することを特徴とする、ヒアルロン酸の分解抑制方法。
に関する。
本発明によれば、メイラード反応物及び金属イオンによるヒアルロン酸分解促進剤、メイラード反応物及び金属イオンによるヒアルロン酸の分解をポリフェノール類により抑制する方法、及びヒアルロン酸分解抑制剤を提供することにある。本発明のヒアルロン酸分解抑制剤は、化粧品、医薬品、飲食品への利用に有用である。
アルギニンを窒素源としたメイラード反応物と鉄イオンによるヒアルロン酸の分解を示す図である。 カゼインペプトンを窒素源としたメイラード反応物と鉄イオンによるヒアルロン酸の分解を示す図である。 酵母エキスを窒素源としたメイラード反応物と鉄イオンによるヒアルロン酸の分解を示す図である。 メイラード反応物及び金属イオンによるヒアルロン酸分解に対する、ヒアルロン酸分解抑制剤の効果を示す図である。 メイラード反応物及び金属イオンによるヒアルロン酸分解に対する、ヒアルロン酸分解抑制剤の効果を示す図である。 メイラード反応物及び金属イオンによるヒアルロン酸分解に対する、ヒアルロン酸分解抑制剤の効果を示す図である。 コラーゲン由来のメイラード反応物及び金属イオンによるヒアルロン酸分解に対する、ヒアルロン酸分解抑制剤の効果を示す図である。 アスコルビン酸及び金属イオンによるヒアルロン酸分解に対する、ヒアルロン酸分解抑制剤の効果を示す図である(比較例)。
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明に関与する物質について説明する。
本発明において、「ヒアルロン酸」とは、N−アセチル−D−グルコサミン及びD−グルクロン酸の2糖による繰り返し構造からなる直鎖の多糖であればよく、由来は特に制限されないが、例えば、ストレプトコッカス属やラクトコッカス属等の乳酸菌由来、鶏冠由来、ヒト由来等が挙げられる。その特性、分子量、分子量分布等は特に制限されないが、例えば、平均分子量1,000〜4,000,000であることが望ましい。平均分子量が異なる市販のヒアルロン酸を2種以上混合して用いることもできる。
ヒアルロン酸の平均分子量は、例えば、サイズ排除クロマトグラフィーと多角度光散乱検出器を組み合わせる方法(SEC/MALS、例えば、「国立医薬品食品衛生研究所報告」,2003年,121巻,p.30−33)やMorgan−Elson法とCarbazol硫酸法の組み合わせ等により求めることができる(特許文献 特開2009−155486号公報参照)。
ヒアルロン酸のカウンターイオンの有無については、特に限定されず、例えば、遊離型、ナトリウムイオン、カリウムイオン等が挙げられる。分解抑制の対象となるヒアルロン酸は、精製等がなされた製品や化粧品や医薬品の製剤中に含有するものであってもよく、飲食品の組成物中に含有するものであってもよく、又は皮膚、関節液、眼等の生体の組織に存在するものであってもよい。
本発明において、「メイラード反応物」とは、アミノ酸、ペプチド若しくは蛋白質等のアミノ基を有する物質がブドウ糖等の還元糖と非酵素的に反応して生成する褐変物質を指し、アミノ基を有する物質と還元糖を加熱して人工的に製造したメイラード反応物と生体内で生成、蓄積しているメイラード反応物が挙げられる。
本発明において、「金属イオン」とは、特に限定されないが、例えば、2価又は3価の鉄イオンは、生体内にも存在し、かつ、メイラード反応物共存下でのヒアルロン酸分解能が高い。
本発明において、「ポリフェノール類」とは、光合成を行う植物のほとんどに含有されているものであり、特に限定するものではないが、フラボン、フラボノール、フラバノン、イソフラボン、アントシアニン、フラバノール等のフラボノイド類、その他の非フラボノイド類、及びこれらの誘導体、重合体等が挙げられる。
ポリフェノール類の具体例としては、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、カテキンガレート、エピカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピガロカテキンガレート、エピガロカテキン、タンニン酸、ガロタンニン、エラジタンニン、カフェー酸、ジヒドロカフェー酸、クロロゲン酸、イソクロロゲン酸、ゲンチシン酸、ホモゲンチシン酸、没食子酸、エラグ酸、ロズマリン酸、ルチン、クエルセチン、クエルセタギン、クエルセタゲチン、ケンフェロール、ゴシペチン、ハイポレチン、アントシアニン、ロイコアントシアニン、プロアントシアニジン、エノシアニン、及びこれらの配糖体や誘導体、重合体、低分子物質、立体異性体から選ばれる1種又は2種以上の混合物が挙げられる。中でも好ましくは、モノマー構造あたりのフェノール性水酸基の数が4個以上である化合物が挙げられる。また、金属のキレート作用が期待できる構造である、隣接したフェノール性水酸基若しくは互変異性が可能な1,2−ジケトン構造、1,3−ジケトン構造のうち少なくとも1以上を有する化合物は、さらに好ましく用いられる。
具体的な物質例として、エラグ酸、プロアントシアニジン、ライチポリフェノール、緑茶ポリフェノール、ジュンサイポリフェノール等が挙げられる。特に化粧品として配合して用いる場合は、エラグ酸が白色であることからさらに好ましい。
本発明において用いられる「プロアントシアニジン」は、各種植物体中に存在する縮合型タンニン、すなわちフラバン−3−オール又はフラバン−3,4−ジオールを構成単位として重合により結合した化合物群であって、酸処理によりシアニジン、デルフィニジン、ペラルゴニジン等のアントシアニジンを生成するものである。結合の様式によってA型、B型が存在する。
プロアントシアニジンには、上記構成単位の重合体(2量体以上)であるプロシアニジン、プロデルフィニジン、プロペラルゴニジン等が含まれる。また、プロアントシアニジンは、上記化合物の立体異性体、配糖体、没食子酸エステル、又はカフェー酸エステル等の各種誘導体が含まれる。
本発明においてプロアントシアニジンは、種々の分子量(重合度)のプロアントシアニジンとして使用できる。また、分子量(重合度)に応じて分画したプロアントシアニジン組成物を単独又は混合して使用することもできる。
プロアントシアニジンは、植物体や微生物体から、当業者に公知の任意の抽出法、発酵法、化学的又は酵素的合成法等により得ることができる。
また、プロアントシアニジンとしては、ブドウの種子又は皮の抽出物であってもよく、市販品であってもよい。
プロアントシアニジンを含む市販品としては、例えば、ブドウ種子由来のプロアントシアニジン、商品名「グラヴィノール」(登録商標 キッコーマンバイオケミファ社製)、りんご果由来のプロアントシアニジン商品名「アップルフェノン」(登録商標 アサヒビール社製)、海岸松の樹皮由来のプロアントシアニジン、商品名「ピクノジェノール」(登録商標 ホーファーリサーチ社製)、商品名「フラバンジェノール」(登録商標 東洋新薬社製)が使用できる。
ライチポリフェノールは、ライチの果実、果皮、種子から、当業者に公知の任意の抽出法、発酵法、化学的又は酵素的合成法等により得ることができる。
また、ライチポリフェノールとしては、ライチの抽出物であってもよく、低分子化されていてもよく、市販品であってもよい。
ライチポリフェノールを含む市販品としては、例えば、オリゴノール(登録商標 アミノアップ化学社製)が使用できる。
緑茶ポリフェノールは、茶葉から、当業者に公知の任意の抽出法、発酵法、化学的又は酵素的合成法等により得ることができる。緑茶ポリフェノールは、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、カテキンガレート、エピカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピガロカテキンガレート、エピガロカテキン等を含有している。
緑茶ポリフェノールを含む市販品としては、例えば、緑茶エキス(バイオアクティブズジャパン社製)が使用できる。
ジュンサイポリフェノールは、ジュンサイ(Brasenia schreberi)から、当業者に公知の任意の抽出法、発酵法、化学的又は酵素的合成法等により得ることができる。ジュンサイポリフェノールは、ジュンサイノシドA、クエルセチン誘導体、ケンフェロール誘導体、ハイポレチン誘導体、ゴシペチン、没食子酸誘導体等を含有している。
ジュンサイポリフェノールを含む市販品としては、例えば、ジュンサイエキス(登録商標 オリザ油化社製)等が使用できる。
次に、メイラード反応物及び金属イオンと接触させたときのヒアルロン酸の分解促進、及びヒアルロン酸分解促進剤の存在下でヒアルロン酸の分子量の変化を評価することによるヒアルロン酸分解抑制剤のスクリーニング、評価方法について説明する。
本発明の一態様において、本発明は、メイラード反応物及び金属イオンを用いて、ヒアルロン酸の分解を促進できることに関する。すなわち、本発明は、メイラード反応物及び金属イオンを有効成分とする、ヒアルロン酸分解促進剤を提供する。
また、本発明の一態様において、発明者は、上記態様のヒアルロン酸分解促進剤を用いて、被験物質のヒアルロン酸分解抑制効果を、メイラード反応物及び金属イオンの存在下でヒアルロン酸の分子量の変化を評価することを特徴とする、ヒアルロン酸分解抑制剤のスクリーニング方法を提供する。
前記ヒアルロン酸分解抑制剤のスクリーニング方法は、例えば、下記の工程を含む:
メイラード反応物、金属イオン、ヒアルロン酸及び被験物質を接触させる方法について説明する。これらの物質はいかなる順番で接触させてもよく、例えば、以下の2つの方法が挙げられる。
(方法1)被験物質とヒアルロン酸溶液をそれぞれ接触、混合させて被験物質及びヒアルロン酸含有製剤を調製し、次いで、メイラード反応物と金属イオンの混合物と接触、混合する。
(方法2)被験物質をメイラード反応物と金属イオンの混合物と予め接触、混合させ、次いで、ヒアルロン酸溶液と接触、混合する。
ヒアルロン酸を溶解する溶媒の種類については、ヒアルロン酸を均一に溶解させるものであれば特に限定されないが、水が好ましく用いられる。
ヒアルロン酸の濃度については、溶解し、かつ、分解の程度を評価できる範囲であれば特に限定されない。用いるヒアルロン酸の分子量が高いほど、溶解できるヒアルロン酸濃度の上限は低下し、例えば、0.001〜10%(w/v)で行うことができる。
ヒアルロン酸の分解度を測定する方法としては、特に限定されないが、例えば、ヒアルロン酸は低分子化するにつれて水溶液の粘性が低下することから、ヒアルロン酸水溶液の粘度を測定する方法が簡便な方法として用いることができる。その他、前述のサイズ排除クロマトグラフィーと多角度光散乱検出器を組み合わせる方法やMorgan−Elson法とCarbazol硫酸法の組み合わせる方法も利用することができる。ヒアルロン酸溶液の粘度で分解度を分析する場合、粘度が高い高分子のヒアルロン酸を用いるのが好ましく、質量平均分子量は1,000,000〜4,000,000、濃度は0.01〜1%とするのが好ましい。
ここで用いるメイラード反応物は、例えば、以下のように調製することができる。まず、窒素源とグルコース等の還元糖を水等の溶媒に溶解する。
窒素源として、アミノ酸類、タンパク(例えば、コラーゲン、カゼイン、大豆プロテイン等)やその加水分解物類(例えば、コラーゲンペプチド、カゼインペプチド、大豆ペプチド、ペプトン類)、又はエキス類(酵母エキス等)等が挙げられ、特にコラーゲンやその分解物はヒトの皮膚に存在するとともに、化粧品の原料としても使用されるので、好ましく用いられる。
本発明のコラーゲンは、由来は特に限定されないが、例えば、ヒト、ブタ等の哺乳類由来や魚由来、化学合成品等を指す。コラーゲンは、構成するアミノ酸の主要なものとして、グリシン、プロリン、ヒドロキシプロリンが知られており、構成比については特に限定されない。本発明のコラーゲンは分解品であってもよく、分解方法や平均分子量は特に限定されない。分解方法としては、例えば、酸・アルカリ分解法、酵素分解法が挙げられる。平均分子量については、好ましくは500〜1,000,000が挙げられる。
窒素源や還元糖の濃度は、特に限定されず、例えば、それぞれ0.1〜20%(w/v)の濃度で行うことができる。溶液のpHは、例えば、pH6〜8、より好ましくはpH7程度に調整することが望ましい。
メイラード反応の条件について、褐変する条件であれば、温度、圧力、pH等の条件は特に限定されないが、例えば、オートクレーブによる加圧・加熱滅菌処理(121℃、15分間、pH7)等の条件が挙げられる。
金属イオンの供給源としては、例えば、鉄から構成される塩として、硫酸鉄(II)、硫酸鉄(III)、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)が好ましく用いられる。
金属イオンの濃度については、特に限定されないが、メイラード反応物の溶液に対して、添加する金属塩の濃度として、例えば、0.001〜1%(w/v)で行うことができる。
また、金属の供給源として、前述のメイラード反応物を調製する際の窒素源に含有しているものを用いてもよい。これらの金属塩の添加については、メイラード反応の前後のどちらでもよい。
上記の金属イオン及びメイラード反応物を、ヒアルロン酸溶液に添加する。金属イオン及びメイラード反応物の添加量については、特に限定されないが、例えば、0.01〜10%(v/v)となるように添加すればよい。
ヒアルロン酸を分解する温度条件については、ヒアルロン酸を分解する条件であれば特に限定されないが、例えば、10〜70℃、好ましくは30〜50℃が挙げられる。
本発明の一態様において、本発明は、メイラード反応物及び金属イオンを有効成分とする、「ヒアルロン酸分解促進剤」であり、当該メイラード反応物及び金属イオンを有効成分とするヒアルロン酸分解促進剤による、ヒアルロン酸の異常な産生促進若しくは異常な分解抑制に起因する症状又は疾患、すなわち、ヒアルロン酸代謝の異常が知られている変形性関節症や関節リウマチの予防、治療又は改善に有用である。
本発明において、「ヒアルロン酸分解抑制剤」とは、メイラード反応物と金属イオン存在下におけるヒアルロン酸の分解を抑制する物質であれば、特に限定されない。すなわち、前述のヒアルロン酸分解抑制物質のスクリーニング、評価の方法を用い、ヒアルロン酸分解抑制剤の候補物質を添加した場合と添加しなかった場合の2つの条件について比較し、候補物質を添加したときにヒアルロン酸の分解が抑制されていることが確認されれば、その候補物質は本発明のヒアルロン酸分解抑制物質といえる。
ヒアルロン酸分解抑制剤として、好ましくはポリフェノール類が用いられ、さらに好ましくはエラグ酸、プロアントシアニジン、ライチポリフェノール、緑茶ポリフェノール、ジュンサイポリフェノール等が用いられ、これらの1種又は2種以上の混合物であってもよい。
ヒアルロン酸分解を抑制する物質について、効果が確認される濃度であれば添加量は、特に限定されないが、例えば、終濃度として0.00001〜5%(w/v)、好ましくは0.0001〜1%(w/v)とすることができる。
上記の方法で見出されたヒアルロン酸分解抑制剤は、生体組織や生体成分(例えば、皮膚、血液、関節液等)にメイラード反応物と金属イオンが存在するため、生体中のヒアルロン酸や人為的に生体内や生体の表面に供したヒアルロン酸の分解も同様に抑制することが期待できる。
したがって、ヒアルロン酸分解抑制剤を含有することを特徴とする化粧品、医薬品若しくは飲食品は、生体組織や生体成分に存在するヒアルロン酸はもちろん、生体組織や生体成分に人為的に供したヒアルロン酸も維持することができるため、老化防止、美容増進、関節疾患改善等に有用である。
本発明にかかるヒアルロン酸分解抑制剤は、水分保持能力が低下している皮膚、例えば、乾皮症、乾燥肌、荒れ肌等の症状や疾患の治療、改善、予防にも有用である。ヒアルロン酸分解抑制剤は、ヒアルロン酸による皮膚の保湿や弾力性に寄与し、加齢に伴う皮膚の乾燥やしわ形成等の防止剤としても機能する。
また、美容分野においては、しわ改善等の組織修復のために高分子ヒアルロン酸ナトリウムの局所注入療法が実施されている。本発明にかかるヒアルロン酸分解抑制剤は、局所投与されたヒアルロン酸の分解を抑制し、しわ改善効果に持続性を付与することができる。
変形性関節炎や関節リウマチなどの疾患においては、ヒアルロン酸の合成と分解のバランスが崩れ、滑膜内のヒアルロン酸が枯渇、低分子量化することが関節機能の低下をもたらす一因であることが知られている。
本発明のヒアルロン酸分解抑制剤は、こうした疾患状態におけるヒアルロン酸の分解を抑制して関節機能の低下を抑制する、関節機能改善薬として機能することが期待できる。なお、関節機能改善には、軟骨の変性変化、滑膜の炎症、疼痛の抑制など、関節機能に関連するすべての症状の改善を含む。
関節機能改善のために高分子ヒアルロン酸ナトリウムの局所注入剤が用いられている。本発明にかかるヒアルロン酸分解抑制剤は、こうした既存のヒアルロン酸製剤と共に用いられることで、ヒアルロン酸の分解を抑制し、関節機能改善効果に持続性を付与することが期待できる。
本発明における「ヒアルロン酸分解抑制剤を含有することを特徴とする化粧品、医薬品又は飲食品」とは、ヒアルロン酸分解抑制剤単体であってもよく、ヒアルロン酸との混合物、コラーゲン、ヒアルロン酸との混合物でもよい。ヒアルロン酸分解抑制剤は、その効果が発揮される条件であれば、溶媒に均一に溶解していても、懸濁状態であってもよい。
さらに、その他の天然素材、防腐剤、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸誘導体やカロテノイド等)、機能性素材、調味料等を配合することができる、一例として、アスコルビン酸エチル等のアスコルビン酸誘導体やアスタキサンチン等のカロテノイド等の抗酸化物質等と組み合わせて使用することもできる。
ヒアルロン酸分解抑制剤を生体組織や生体成分と接触させる場合、予めヒアルロン酸と混合して接触させることもできるし、又はヒアルロン酸分解抑制剤を生体組織や生体成分と接触させた後に、別途ヒアルロン酸を生体組織や生体成分と接触させることもできる。接触方法としては、特に限定されないが、例えば、塗布、注入又は経口摂取や静脈注射後の体内動態輸送等が挙げられる。
本発明のヒアルロン酸分解抑制剤を化粧品とする場合、化粧品に一般に使用されるものが配合可能であり、剤形等に応じて適宜選択され、特に限定されるものではない。
例えば、ワセリン、スクワラン等の炭化水素、ステアリルアルコール等の高級アルコール、ミリスチン酸イソプロピル等の高級脂肪酸低級アルキルエステル、ラノリン酸等の動物性油脂、グリセリン、プロピレングリコール等の多価アルコール、グリセリン脂肪酸エステル、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ポリエチレンアルキルエーテルリン酸等の界面活性剤、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸ブチル等の防腐剤、蝋、樹脂、各種香料、各種色素、クエン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム等の各種無機塩、酪酸、乳酸等の各種酸、水、及びエタノール等が挙げられる。
本発明のヒアルロン酸分解抑制剤を医薬品とする場合、薬学的に許容可能な賦形剤を添加して医薬製剤とすることができる。
医薬製剤は、特に限定されないが、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、液剤、シロップ剤、チュアブル、トローチ等の経口剤、軟膏剤、ゲル剤、クリーム剤、貼付剤等の外用剤、注射剤、舌下剤、吸入剤、点眼剤、坐剤等の剤型であることができる。好ましい剤型は、経口剤である。
本発明のヒアルロン酸分解抑制剤には、湿潤剤、乳化剤、ラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムのような滑沢剤、並びに着色剤、放出剤、コーティング剤、甘味剤、香料、保存剤及び抗酸化剤が含まれていてもよい。
薬学的に許容可能な抗酸化剤の例は、(1)アスコルビン酸、塩酸システイン、硫酸水素ナトリウム、二亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムなどのような水溶性の抗酸化剤、(2)アスコルビルパルミテート、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、プロピルガレート、アルファ−トコフェロールなどのような油溶性の抗酸化剤、並びに(3)クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸などのような金属キレート剤が挙げられる。
経口投与に適した医薬製剤としては、カプセル剤、カシェ剤、丸剤、錠剤、ロゼンジ剤、散剤、顆粒剤、又は水性若しくは非水性液体中の溶液又は懸濁液、又は水中油型若しくは油中水型の液体エマルジョン、エリキシル剤若しくはシロップ剤の形態であってよく、これらの製剤は、所定量のヒアルロン酸分解抑制剤を有効成分として含む。
経口投与用の固形の投与形態において、賦形剤として、(1)クエン酸ナトリウム若しくはリン酸二カルシウムのような薬学的に許容可能な担体、(2)澱粉、乳糖、蔗糖、グルコース、マンニトール、及びケイ酸のような増量剤、(3)カルボキシメチルセルロース、アルギネート類、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、蔗糖及びアカシアのような結合剤、(4)グリセロールのような湿潤剤、(5)寒天、炭酸カルシウム、バレイショ若しくはタピオカ澱粉、アルギン酸、ある種のシリケート及び炭酸ナトリウムのような崩壊剤、(6)パラフィンのような溶解遅延剤、(7)4級アンモニウム化合物のような吸収促進剤、(8)セチルアルコール及びグリセロールモノステアレートのような湿潤剤、(9)カオリン及びベントナイトクレーのような吸着剤、(10)タルク、ステアリン酸カルシウム、固形ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、及びこれらの混合物のような滑沢剤並びに(11)着色剤などが挙げられる。これら賦形剤は、適宜複数種を組み合わせて用いることができる。
医薬組成物は、上記以外の賦形剤を含んでいてもよく、カプセル剤、錠剤及び丸剤の場合、医薬製剤は緩衝剤を含んでいてもよい。また、固形の組成物として、ラクトース又は乳糖、並びに高分子量のポリエチレングリコールなどのような充填剤を用いたソフト及びハードゼラチンカプセルであってもよい。
本発明の組成物の投与量は、対象疾患及び状態、疾患の程度、対象者の年齢、体重等に応じて適宜設定することができる。ヒアルロン酸分解抑制剤の有効な投与量は、0.2〜2,000mgの範囲、好ましくは、例えば、0.4〜200mg/kg体重程度である。
一つの態様において、その日のはじめに摂取される本発明のヒアルロン酸分解抑制剤の1日当たりの1回投与量は、1,000mgである。もう一つの態様において、本発明のヒアルロン酸分解抑制剤は、1日1,000mg投与量となるように、分割して服用してもよい。
典型的な1人前あたり1,000mgのヒアルロン酸分解抑制剤を投与するために、ヒアルロン酸分解抑制剤を飲食品に配合する際の濃度は、飲食品のタイプ及び典型的な1人前の飲食品の量にしたがって変動する。
例えば、本発明のヒアルロン酸分解抑制剤は、飲料1mlにつき0.01〜100mg飲料に添加され、食品1gにつき0.01〜100mgの量で添加されうる。
本発明のヒアルロン酸分解抑制剤の投与経路は、特に限定されず、経口投与でも非経口投与でも投与可能であるが、簡便には経口投与により投与することができる。
本発明のヒアルロン酸分解抑制剤は、摂取容易性の観点から、飲食品に配合することができる。
飲食品としては、サプリメント、特定保健用食品、栄養機能食品、健康食品、機能性食品、健康補助食品、通常の飲食品などが挙げられる。
飲食品の形状としては、ジュース、清涼飲料、ドリンク剤、茶等の液状、ビスケット、タブレット、顆粒粉末、粉末、カプセル等の固形、ペースト、ゼリー、スープ、調味料、ドレッシング等の半流動状などが挙げられる。これらの飲食品は、いずれも当業者に公知の手法を用いて、ヒアルロン酸分解抑制剤を添加して製造することができる。
飲食品は、生活習慣病(例えば、肥満、高血糖、高脂血症、糖尿病、動脈硬化症等)予防作用、血糖上昇抑制作用、生活習慣病改善作用、脂質代謝促進作用、糖質代謝促進作用、脂肪蓄積抑制作用、運動持久力向上作用、運動代替作用等の作用を有する旨の表示を付した飲食品であってもよい。また、体脂肪増加抑制作用を有する旨の表示を付した飲食品であってもよい。
飲食品の摂取量は、用途に応じて適宜調整することができるが、例えば、ヒアルロン酸分解抑制剤を乾燥物換算で、それぞれ、0.1〜1,000mg/日、好ましくは10〜1,000mg/日摂取する量とすることができる。
摂取回数は特に制限されないが、好ましくは1日1〜3回であり、必要に応じて摂取回数を増減してもよい。
本発明の一態様において、飲食品は、飲料又は食品のいずれの形態であってもよく、例えば、クッキー、ナッツ入りチョコレートケーキ、クラッカー、ブレクファストバー、エナジーバー、コーンフレークなどの穀物食及びケーキのようなベークされた食品であっても、果汁飲料、野菜飲料、炭酸飲料、スポーツ飲料、コーヒー又は茶飲料であってもよい。
また、本発明の一態様において、飲食品は、ブドウ加工飲食品の形態であってよく、例えば、ブドウ種子又は皮を原料として用いた、ジュース、ワイン、グレープシードオイル等、並びにこれらを含むスープ、ソース、オイル漬等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例(単に「実施例等」という場合がある)により本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明の技術的範囲は、それらの例により何ら限定されるものではない。
〔メイラード反応物及び金属イオン存在下でのヒアルロン酸の分解〕
(a)アルギニンを窒素源としたメイラード反応物と鉄イオンによるヒアルロン酸の分解
ヒアルロン酸(FCH−200、平均分子量約2,000,000、キッコーマンバイオケミファ社製)を0.5%(w/v)となるようにミリQ水に溶解し、オートクレーブ滅菌して、ヒアルロン酸溶液を調製した。
窒素源として、アルギニンを10%(w/v)、還元糖としてグルコースを8%(w/v)、金属イオン源として、硫酸鉄(II)を0.01%(w/v)となるように水に溶解し、pHを7.0に調整して、オートクレーブにて121℃、15分間処理した(メイラード反応物+鉄。溶液1A)。
比較対照として、下記の溶液も調製した(いずれもpH7.0に調整した)。
・アルギニン10%(w/v)水溶液をオートクレーブにて121℃、15分間処理(溶液1B)
・アルギニン10%(w/v)、硫酸鉄(II)0.01%(w/v)である水溶液をオートクレーブにて121℃、15分間処理(アルギニン+鉄。溶液1C)
・アルギニン10%(w/v)、グルコース8%(w/v)となるように水に溶解し、pHを7.0に調整して、オートクレーブにて121℃、15分間処理(メイラード反応物のみで金属なし。溶液1D)。
・アルギニン10%(w/v)、グルコース8%(w/v)、硫酸鉄(II)0.01%(w/v)である水溶液(アルギニン+グルコース+鉄の混合物で、メイラード反応処理なし。溶液1E)。
37℃で予めインキュベートしたヒアルロン酸溶液30mlに、溶液1A〜1Eをそれぞれ1mlずつ添加、混合して、37℃にて遮光して静置した。
溶液の粘度をTVB−10型粘度計(東機産業社製)で経時的に測定した結果を図1に示す。
結果として、アルギニン+グルコース+鉄を混合し、オートクレーブ処理した溶液1Aについて、粘度低下が確認された。
さらに、ヒアルロン酸の分子量をSEC/MALS(サイズ排除クロマトグラフィー/多角度光散乱検出法)により分析した。
分析条件を下記に記す。
<装置>
HPLC:GPC−101(ポンプ、デガッサ、オーブン、示差屈折計一体型,昭和電工社製)
カラム:Shodex OHpak SB−806M HQ(昭和電工社製)
MALS
光散乱検出器:DAWN HELEOS 8(Wyatt technology社製)解析ソフト:ASTRA Ver 5.3.4(Wyatt technology社製)
HA水溶液の屈折率増分dn/dc:0.152
第2ビリアル定数A2:0.000cm3・mol/g
(文献値は、0.002cm3・mol/gであるが、高分子域で数万程度の分子量差しか与えないので、今回は無視した。)
<分析条件>
カラム槽温度:40℃
溶離液:0.2M 硝酸ナトリウム
流量:0.5ml/min
試料濃度:0.01g/dL
注入量:0.1ml
分析時間:30min
溶液1B〜1Eで処理して16時間経過したヒアルロン酸の平均分子量は約1,500,000であったのに対し、溶液1Aで処理して16時間経過したヒアルロン酸の平均分子量は約700,000まで低下していることがわかった。
なお、鉄単独やグルコース単独では、ヒアルロン酸は分解を受けないことを確認した(data not shown)。
(b)カゼインペプトンを窒素源としたメイラード反応物と鉄イオンによるヒアルロン酸の分解
先の実施例1(a)にならい、下記の溶液を調製した。
窒素源として、カゼインペプトン(TRYPTONE N1、オルガノテクニー社製)を10%(w/v)、還元糖としてグルコースを8%(w/v)、金属イオン源として、硫酸鉄(II)を0.01%(w/v)となるように水に溶解し、pHを7.0に調整して、オートクレーブにて121℃、15分間処理した(メイラード反応物+鉄。溶液2A)。
比較対照として、下記の溶液も調製した(いずれもpH7.0に調整した)。
・カゼインペプトン10%(w/v)水溶液をオートクレーブにて121℃、15分間処理(溶液2B)
・カゼインペプトン10%(w/v)、硫酸鉄(II)0.01%(w/v)である水溶液をオートクレーブにて121℃、15分間処理(カゼインペプトン+鉄。溶液2C)
・カゼインペプトン10%(w/v)、グルコース8%(w/v)となるように水に溶解し、pHを7.0に調整し、オートクレーブにて121℃、15分間処理(メイラード反応物のみで金属なし。溶液2D)。
・カゼインペプトン10%(w/v)、グルコース8%(w/v)、硫酸鉄(II)0.01%(w/v)である水溶液(カゼインペプトン+グルコース+鉄の混合物で、メイラード反応処理なし。溶液2E)。
実施例1(a)と同じ方法で、粘度を測定した結果を図2に示す。結果として、窒素源としてカゼインペプトンを用いた場合でも、グルコース+鉄と混合してオートクレーブ処理した溶液2Aについて、粘度低下が確認された。ヒアルロン酸の分子量をSEC/MALSにより分析した結果、溶液2B〜2Eで処理して16時間経過したヒアルロン酸の平均分子量は約1,500,000であったのに対し、溶液2Aで処理して16時間経過したヒアルロン酸の平均分子量は約600,000まで低下していることがわかった。
なお、硫酸鉄の添加については、メイラード反応の前に添加しても、後に添加しても、ヒアルロン酸の分解効果としては同等であることを確認した(data not shown)。また、鉄塩の種類については、硫酸鉄(II)、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)を用いても同様のヒアルロン酸分解効果が認められ、カウンターイオンの種類やイオンの価数によって影響を受けないことがわかった(data not shown)。また、アスコルビン酸は、銅イオンと共存してヒアルロン酸を分解することが知られていたが(非特許文献3参照)、メイラード反応物については、硫酸銅と共存した場合ではヒアルロン酸の分解効果が確認されなかった(data not shown)。
(c)酵母エキスを窒素源としたメイラード反応物と鉄イオンによるヒアルロン酸の分解
先の実施例1(a)にならい、下記の溶液を調製した。
窒素源として、酵母エキス(Bacto Yeast Extract、ベクトンディッキンソン社製)を10%(w/v)、還元糖としてグルコースを8%(w/v)、金属イオン源として、硫酸鉄(II)を0.01%(w/v)となるように水に溶解し、pHを7.0に調整して、オートクレーブにて121℃、15分間処理した(メイラード反応物+鉄。溶液3A)。
比較対照として、酵母エキス10%(w/v)水溶液をpH7.0に調整し、オートクレーブにて121℃、15分間処理した溶液を調製した(溶液3B)。
実施例1(a)と同じ方法で、粘度を測定した結果を図3に示す。結果として、窒素源として酵母エキスを用いた場合でも、グルコース+鉄と混合してオートクレーブ処理した溶液3Aについて、より著しい粘度低下が確認された。
以上、実施例1(a)〜(c)の結果から、ヒアルロン酸は各種の窒素源とグルコースから生成するメイラード反応物と鉄が両方共存する条件下において、分解を受けることがわかった。
〔メイラード反応物及び金属イオンによるヒアルロン酸分解に対する、ヒアルロン酸分解抑制剤の効果確認1〕
実施例1(a)で調製した0.5%(w/v)ヒアルロン酸溶液30mlにグラヴィノール−S(ブドウ種子エキス、プロアントシアニジン含量約80%、キッコーマンバイオケミファ社製)、エラグ酸(含量約98.9%、キッコーマンバイオケミファ社製)、イソフラボンアグリコン30E(含量約34.4%、うちダイゼイン14.9%、ゲニステイン17.8%、グリシテイン1.7%、キッコーマンバイオケミファ社製)、アスコルビン酸(和光純薬工業社製、比較例)をそれぞれ10mgずつ添加し、均一な溶液若しくは分散液となるように混合した。これらについて、実施例1(c)で調製した溶液3Aを1mlずつ添加し、実施例1と同様に粘度を測定してヒアルロン酸の分解度を調べた結果を図4に示す。
結果として、添加物なしの場合と比較して、グラヴィノール−S、エラグ酸、イソフラボンアグリコン30Eを添加した場合に、ヒアルロン酸の分解が抑制されていることが確認された。
なお、比較例として抗酸化剤であるアスコルビン酸についても確認したが、過去の報告のとおり、ヒアルロン酸の分解を促進していることが確認された。また、抗酸化剤として知られている、α−トコフェロール(ビタミンE)、アスコルビン酸エチル(純正化学工業社製)、アスコルビン酸グルコシド(林原生物化学研究所社製)、ジブチルヒドロキシトルエン(和光純薬工業社製)を用いて同様の試験を行ったが、結果は添加物なしの結果と同等であり、ヒアルロン酸分解抑制効果は確認できなかった(data not shown)。
したがって、非特許文献2に記載の活性酸素種を捕捉する各種抗酸化剤が必ずしもヒアルロン酸の分解防止に有効ではなく、本発明のヒアルロン酸分解抑制剤としては、ポリフェノール類が有用であることがわかった。
〔メイラード反応物及び金属イオンによるヒアルロン酸分解に対する、ヒアルロン酸分解抑制剤の効果確認2〕
実施例1(c)で調製した溶液3A 5mlに、グラヴィノール−S、エラグ酸、イソフラボンアグリコン30Eをそれぞれ50mgずつ添加し、均一な分散液となるように混合した。それぞれ各1mlを、実施例1(a)で調製した0.5%(w/v)ヒアルロン酸溶液30mlに添加し、実施例1と同様に粘度を測定してヒアルロン酸の分解度を調べた結果を図5に示す。
結果として、添加物なしの場合と比較して、グラヴィノール−S、エラグ酸、イソフラボンアグリコン30Eを添加した場合に、ヒアルロン酸の分解が抑制されていることが確認された。その結果を実施例2と比較すると、添加量は同量であるが、分解抑制効果は高いことがわかった。特にエラグ酸を用いた場合は、ヒアルロン酸の分解抑制効果が大きかった。すなわち、メイラード反応物と鉄によるヒアルロン酸分解を抑制するには、予めヒアルロン酸分解抑制剤であるエラグ酸等のポリフェノールをメイラード反応物と鉄に接触させ、そのあとにヒアルロン酸を供することが、ヒアルロン酸の安定性の観点から特に好ましいことがわかった。
また、実施例1(c)で調製した溶液3A 5mlに、キレート剤として知られている、EDTA・2Naを10mM、2mMとなるように添加し、pHを7.0に調整した溶液についても同様に試験を行ったが、ヒアルロン酸分解抑制効果は確認できなかった(data not shown)。したがって、鉄イオンの捕捉効果があるキレート剤が必ずしもヒアルロン酸の分解防止に有効ではなく、本発明のヒアルロン酸分解抑制剤としては、ポリフェノール類が有用であることがわかった。
〔メイラード反応物及び金属イオンによるヒアルロン酸分解に対する、ヒアルロン酸分解抑制剤の効果確認3〕
実施例1(c)で調製した溶液3A 5mlに、オリゴノール(低分子化ライチポリフェノール、ポリフェノール含量80%以上、アミノアップ化学社製)、緑茶エキス(緑茶ポリフェノール、ポリフェノール含量80%以上、バイオアクティブズジャパン社製)、ジュンサイエキス(ジュンサイポリフェノール、エキス含量17%以上、ポリフェノール含量5%以上、オリザ油化社製)をそれぞれ50mgずつ添加し、均一な分散液となるように混合した。それぞれ各1mlを、実施例1(a)で調製した0.5%(w/v)ヒアルロン酸溶液30mlに添加し、実施例1と同様に粘度を測定してヒアルロン酸の分解度を調べた結果を図6に示す。
結果として、添加物なしの場合と比較して、オリゴノール、緑茶エキス、ジュンサイエキスを添加した場合に、ヒアルロン酸の分解が抑制されていることが確認された。
〔メイラード反応物及び金属イオンによるヒアルロン酸分解に対する、ヒアルロン酸分解抑制剤の効果確認3〕
窒素源として、コラーゲンペプチド(酸分解品、平均分子量1000、和光純薬工業社製)を10%(w/v)、還元糖としてグルコースを8%(w/v)、金属イオン源として、硫酸鉄(II)を0.01%(w/v)となるように水に溶解し、pHを7.0に調整して、オートクレーブにて121℃、15分間処理した(メイラード反応物+鉄。溶液5)。
溶液5 5mlに、グラヴィノール−S、エラグ酸、イソフラボンアグリコン30Eをそれぞれ50mgずつ添加し、均一な分散液となるように混合した。それぞれ各1mlを、実施例1(a)で調製した0.5%(w/v)ヒアルロン酸溶液30mlに添加し、実施例1と同様に粘度を測定してヒアルロン酸の分解度を調べた結果を図7に示す。
結果として、添加物なしの場合と比較して、グラヴィノール−S、エラグ酸、イソフラボンアグリコン30Eを添加した場合に、ヒアルロン酸の分解が抑制されていることが確認された。その結果を実施例3と比較すると、コラーゲン由来のメイラード反応物と鉄によるヒアルロン酸の分解に対する抑制効果は、さらに高いことがわかった。特にエラグ酸とグラヴィノールを用いた場合は、ヒアルロン酸の分解抑制効果が大きいため、エラグ酸やプロアントシアニジン等のポリフェノールはコラーゲン由来のメイラード反応物と鉄によるヒアルロン酸の分解の抑制に特に効果を発揮する可能性が示された。
(比較例1)
〔アスコルビン酸及び金属イオンによるヒアルロン酸分解に対する、ヒアルロン酸分解抑制剤の効果確認〕
10mMアスコルビン酸水溶液に0.01%硫酸鉄(II)を添加した溶液4を調製した。溶液4 5mlに対して、エラグ酸を50mg添加し、均一な懸濁液となるように混合した。溶液4、本懸濁液1mlを、実施例1(a)で調製した0.5%(w/v)ヒアルロン酸溶液30mlにそれぞれ添加し、実施例1と同様に粘度を測定してヒアルロン酸の分解度を調べた結果を図8に示す。
結果として、アスコルビン酸と鉄によるヒアルロン酸の分解においては、エラグ酸はヒアルロン酸の分解抑制効果を示さなかった。したがって、ヒアルロン酸分解の原因物質の種類によって、ヒアルロン酸分解抑制の効果は異なり、ポリフェノール類がメイラード反応物及び金属イオンによるヒアルロン酸分解の抑制剤となりうることは容易に類推できるものではないことが示された。
〔ヒアルロン酸分解抑制剤の皮膚への塗布効果の確認〕
下記の3種の溶液6a〜6c若しくは懸濁液を調製した。
(溶液6a)0.01%(w/v)ヒアルロン酸溶液(FCH−200、平均分子量約2,000,000、キッコーマンバイオケミファ社製)
(溶液6b)0.01%(w/v)エラグ酸
(溶液6c)0.01%(w/v)ヒアルロン酸溶液+0.01%(w/v)エラグ酸
溶液6a〜6cを下記の7a〜7dの方法で、冬季で乾燥肌を有する3名について皮膚(腕)4か所に1回/日、3日間、繰り返し塗布した。
(方法7a)溶液6aを10μl塗布
(方法7b)溶液6bを10μl塗布
(方法7c)溶液6cを10μl塗布
(方法7d)溶液6bを10μl塗布して3分経過後、溶液6aを10μl塗布
使用後の皮膚の状態についてヒアリングした結果、方法7cや方法7dで塗布した部分が、状態としてより良好であるという感想が得られた。
本発明のヒアルロン酸分解防止剤を用いると、メイラード反応と金属イオンによるヒアルロン酸の分解を防止することができるため、生体内若しくは生体に供したヒアルロン酸の安定性を向上させることができる。したがって、本発明のヒアルロン酸分解防止剤は、化粧品、医薬品、飲食品等、産業上の利用に極めて有用である。

Claims (4)

  1. メイラード反応物及び鉄イオンを有効成分とする、ヒアルロン酸分解促進剤。
  2. 被験物質のヒアルロン酸分解抑制効果を、請求項1に記載のヒアルロン酸分解促進剤の存在下でヒアルロン酸の分子量の変化を評価することを特徴とする、ヒアルロン酸分解抑制剤のスクリーニング方法。
  3. ポリフェノール類を共存させることによって、メイラード反応物及び鉄イオンの存在下でのヒアルロン酸の分解を抑制することを特徴とする、ヒアルロン酸の分解抑制方法。
  4. 請求項に記載のヒアルロン酸の分解抑制方法が、ポリフェノール類とヒアルロン酸溶液を混合し、次いで、メイラード反応物と鉄イオンとを混合する、又はメイラード反応物及び鉄イオンを含有する物質にポリフェノール類を混合し、次いで、ヒアルロン酸を接触させることにより、メイラード反応物及び鉄イオンによるヒアルロン酸の分解を抑制することを特徴とする、ヒアルロン酸の分解抑制方法。
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