JP2005075805A - 酵素阻害剤 - Google Patents

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Hiroshi Uyama
浩 宇山
Genichi Kurisawa
栗沢元一
Shuon Tei
主恩 鄭
Shiro Kobayashi
小林四郎
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Abstract

【課題】 フラボノイドの持つ種々の機能を有し、マトリックスメタロプロテアーゼ、ウロキナーゼ、ヒアルロニダーゼ及びエラスターゼに対する高い阻害活性をも有するフラボノイド誘導体を提供する。
【解決手段】 エピガロカテキンガレートを酸化重合することにより、マトリックスメタロプロテアーゼ、ウロキナーゼ、ヒアルロニダーゼ及びエラスターゼの活性阻害作用を有する高分子阻害剤であり、腫瘍性湿潤及び転移、慢性関節リウマチ、動脈硬化、変形性関節症、歯周疾患、HIV感染症、糖尿病合併症、動脈瘤、肝硬変、潰瘍形成、骨疾患、肺繊維症、皮膚炎、皮膚アレルギー並びに皮膚老化からなる群から選ばれる1種以上の症状又は現象の治療薬あるいは予防剤として使用する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、酵素活性阻害剤に関するものであり、医薬品、化粧品及び食品の分野で好適に利用される。特に本発明はマトリックスメタロプロテアーゼ及びウロキナーゼによる細胞外マトリックスの分解によってひきおこされる変形性関節症や慢性関節リウマチ等の関節疾患、癌細胞の転移、歯肉炎の治療や予防の治療や予防、ヒアルロニダーゼによる炎症、アレルギーの治療や予防、マトリックスメタロプロテアーゼ、ヒアルロニダーゼ及びエラスターゼによる皮膚老化の予防に有用な酵素阻害剤に関する。
哺乳動物の結合組織はコラーゲンやプロテオグリカンなどを主成分とする細胞外マトリックスにより構成されている。細胞外マトリックスの代謝はこれを分解する酵素であるマトリックスメタロプロテアーゼと、その生体内阻害因子であるTIMP(tissue inhibitor of metalloproteinases)とのバランスにより主に調節されている。マトリックスメタロプロテアーゼはその構造と基質特異性の違いから、コラゲナーゼ(MMP−1)、ゼラチナーゼ(MMP−2及び9)、ストロメライシン(MMP−3及び10)などの酵素分子種が知られている。コラゲナーゼ(MMP−1)及びゼラチナーゼ(MMP−2)はゼラチン(変性コラーゲン)、IV型コラーゲン(基底膜)、V型コラーゲン、フィブロネクチン(軟結合組織及び基底膜に存在する高度にクロスリンクした高分子の多機能性糖タンパク質)及びエラスチン(動脈、腱、皮膚などの弾性組織の特殊成分をなす構造タンパク質)を変性させることが知られている。
マトリックスメタロプロテアーゼと生体内阻害因子とのバランスが崩れ、マトリックスメタロプロテアーゼが過剰の状態になると、細胞外マトリックスの分解が促進する。これらの病的状態は関節炎、腫瘍性湿潤及び転移、歯周疾患、異所性脈管形成、組織の腫瘍、血管再閉塞及び再狭窄、骨疾患、HIV感染並びに糖尿病合併症等の治癒を遅延させる主要な原因となっている。従って、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤はこれらの疾病の治療薬または予防剤として有用である。
そこで、疾患の治療及び予防を目的としたマトリックスメタロプロテアーゼ(MMPs)に対する阻害剤の開発が行われている。例えば、これまでにポリフェノール化合物であるフラボン類、アントシアニジン類(特許文献1参照)、柑橘類に由来するフラボノイド類(特許文献2参照)、種々のカテキン化合物(特許文献3参照)、タンニン化合物(特許文献4参照)がMMPsを阻害することが明らかとなり、種々の疾患治療剤としての可能性が示唆されている。
尚、ポリフェノール化合物に関しては、従来より、緑茶ポリフェノールの主成分カテキン、エピカテキン、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート等のフラボノイド類に抗酸化性や殺菌作用があることが知られている。さらに抗ガン作用、抗炎症作用、紫外線吸収作用、毛細血管の強化、血圧上昇抑制、血圧降下作用、記憶力向上、肝機能向上、脂肪吸収抑制、ストレス抑制、女性ホルモンバランス調整、抗腫瘍作用、突然変異抑制、血中コレステロール抑制、整腸作用等の効果も知られており、食品、香粧品素材や生医学分野への応用が期待されている。
また、人の皮膚は表皮、真皮、皮下組織の三層に大別され、表皮と真皮は基底膜を介して接している。真皮は結合組織からなり、細胞外空間は細胞外マトリックスによって満たされている。真皮は皮膚の弾力、張りに大きく影響する。皮膚の老化に伴う変化、例えばしわ、くすみ、きめの消失、弾力性の低下等に紫外線が大きく関与し、これらの変化が細胞外マトリックス成分の減少・変性や基底膜損傷によることが知られている。皮膚上でのゼラチナーゼの発現は紫外線照射により大きく増加し、紫外線による細胞外マトリックスの減少変性の原因の一つとなり、皮膚のしわの形成の主要な要因であると考えられている。そのため、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤の中でもゼラチナーゼ阻害剤は、種々の細胞外マトリックスを保護し、皮膚の老化を防ぐ上で重要である。
ウロキナーゼ(尿型プラスミノーゲンアクチベーター、u−PA)はプラスミノーゲン中の単一のペプチド結合に高度に特異的なセリンプロテアーゼである。ウロキナーゼはプラスミノーゲンを活性型の繊維素溶解酵素であるプラスミンへと変換する。さらに活性化されたプラスミンは、フィブリン、フィブロネクチンやラミニンなどを基質とするほか、不活性型のマトリックスメタロプロテアーゼを活性型へと変換し、コラーゲンの融解を促進する。
ウロキナーゼが関与する生理プロセスとしては、血管形成、新生血管形成骨再形成、子宮内の胚着床、免疫細胞の炎症部位への湿潤、排卵、乳房退縮、子宮退縮、前立腺退縮、精子生成、創傷修復及び器官分化中における組織再成形及び臓器分化、線維形成、腫瘍の隣接域への局所侵入、関節炎における組織破壊等が挙げられる。従って、ウロキナーゼ阻害剤は抗血管形成、抗関節炎、抗炎症、抗湿潤、抗骨粗しょう症、抗網膜症、避妊、腫瘍抑制に関する活性を有する。ウロキナーゼ阻害剤に関しては、エピガロカテキンガレートにその阻害活性があることが報告されている(非特許文献1参照)。
ヒアルロニダーゼは動物の結合組織に広く分布するヒアルロン酸の加水分解酵素であり、動物の睾丸や蛇毒、細菌等に存在する。ヒアルロニダーゼは皮膚の保湿を保つヒアルロン酸を減少させ、皮膚のはりを失わせる原因となる。また、ヒアルロニダーゼはヒアルロン酸の分解により炎症やアレルギーを引き起こすことが知られている。従って、ヒアルロニダーゼ阻害剤は、炎症、抗アレルギー症等の皮膚疾病の治療剤もしくは予防剤、または皮膚老化の抑制剤として有用である。ヒアルロニダーゼ阻害剤に関し、茶抽出カテキン類に阻害活性があることが知られている(特許文献5参照)。
エラスターゼは皮膚真皮に存在するエラスチンの加水分解酵素である。エラスチンは繊維状のコラーゲンに絡みつくように存在するコイル状の硬タンパク質であり、弾性体のように伸びたあとに元に戻る性質を示し、コラーゲンと協同して皮膚にはりや弾力を与えている。紫外線暴露や老化によりエラスターゼが過剰発現した場合にエラスチンが変性・破壊されることにより皮膚の弾力性低下につながると考えられている。従って、エラスターゼ阻害剤は、皮膚老化の抑制剤として有用である。また、エラスチンは細胞外マトリックスの一種であるため、エラスターゼ阻害剤はマトリックスプロテアーゼと同様の病気の治療薬や予防剤ともなる。エラスターゼ阻害剤に関し、フラボノイド類に阻害活性があることが知られている(特許文献6参照)。
特開平8−104628号公報 特開2000−80035号公報 特開2000−226329号公報 特開2000−344672号公報 特開平6−9391号公報 特開2003−2820号公報 J. Jankun, S. H. Selman, R. Swiercz, E. Skrzypezak−Jankun, Nature 1997, 387, 561 L. Mejias, M. H. Reihmann, S. Sepulveda−Boza, H. Ritter, Macromol. Biosci. 2002, 2, 24 M. Kurisawa, J. E. Chung, Y. J. Kim, H. Uyama, S. Kobayashi, Biomacromolecules 2003, 4, 469
しかし、上記特許文献1〜4に記載の従来のマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤は、毒性が強かったり阻害活性が低かったり等、未だ阻害剤としては不十分である。また、上記非特許文献1に記載のウロキナーゼ阻害剤もあまり活性が高くなく、エピガロカテキンガレートを用いた臨床応用の報告例は無い。特許文献5に記載のヒアルロニダーゼ阻害剤や特許文献6に記載のエラスターゼ阻害剤にしても満足できるほどの高い阻害活性を有していない。
それ故、本発明の課題はフラボノイドの持つ種々の機能を有し、マトリックスメタロプロテアーゼ、ウロキナーゼ、ヒアルロニダーゼ及びエラスターゼに対する高い阻害活性をも有するフラボノイド誘導体を提供することにある。
その課題を解決するために、この発明の阻害剤は、
エピガロカテキンガレートを酸化重合させて高分子化したものであることを特徴とする。
この発明の阻害剤は、フラボノイドの一種であるエピガロカテキンガレートを単に酸化重合させたものであるから、抗酸化性や殺菌作用などのフラボノイド類が有する種々の作用を引き継いでいる。そして、高分子化することにより、酵素に対する阻害活性が著しく高められている。
本発明の阻害剤は、マトリックスメタロプロテアーゼ、ウロキナーゼ、ヒアルロニダーゼ及びエラスターゼに対する阻害作用を有するので、種々の疾病に対する治療剤、予防剤、抗皮膚老化剤として有望である。また、エピガロカテキンガレートの酸化重合体は、このような酵素阻害作用以外にもエピガロカテキンガレートに起因する種々の機能を有しており、香粧品用及び食品用素材として有望である。
エピガロカテキンガレートは、溶媒中所定温度で酸化酵素触媒とともに混合することにより、容易に酸化重合されうる(非特許文献2及び3参照)。エピガロカテキンガレートの酸化重合で使用される触媒は、フェノール類の酸化を起こすのに十分な酸化能を有するものであれば特に制限はないが、オキシダーゼまたはペルオキシダーゼが好ましい。オキシダーゼの具体例としては、ラッカーゼ、チロシナーゼ、フェノラーゼ、ビリルビンオキシダーゼが挙げられる。これらの酵素は種々の起源のものが使用でき、特に制限はないが、例えば植物由来、細菌由来、坦子菌類由来のものを使用することができる。これらの中で、ラッカーゼは酸化能が高く、しかも酸化剤として空気中の酸素が利用できるために、特に好ましく使用することができる。ラッカーゼの例としては、漆の木から得られるラッカーゼ、またはPyricularia属、Pleurotus属、Pycnoporus属、Polystictus属、Mycelopthora属もしくはNeurospora属の微生物ラッカーゼを挙げることができる。特にPycnoporus属、Mycelopthora属のラッカーゼを好ましく使用できる。なお使用する触媒は、精製・未精製を問わない。触媒量はエピガロカテキンガレート1gに対して通常1〜1,000,000ユニット、好ましくは3〜500,000ユニット、さらに好ましくは5〜200,000ユニットである。
エピガロカテキンガレートの酸化重合で使用される溶媒としては、モノマーと触媒が共に溶解するものが好ましく、水または有機溶媒と水の混合溶媒が挙げられる。水は蒸留水や脱イオン水でもよいが、水の代わりに緩衝液を用いてもよい。緩衝液を用いる場合はpH2〜12の範囲が望ましい。緩衝液の種類としては、酢酸緩衝液、リン酸緩衝液、炭酸緩衝液等が望ましいが、これらに限定されるものではない。
混合溶媒を用いる場合の有機溶媒は水と相溶する溶媒がより好ましい。水と相溶する有機溶媒として、メタノール、エタノール、エチレングリコール、2,2,2−トリフルオロエタノール、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、ニトロメタン、ニトロベンゼン、ピリジン、1,4−ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。これらは単独あるいは混合物として使用される。また、有機溶媒−水の混合比はモノマーと酵素触媒が共に溶解する任意の量を用いることができる。好ましくは1:99〜90:10、特に好ましくは1:99〜70:30の範囲が望ましい。
反応温度は、酵素触媒が不活性化しない温度が望ましい。好ましくは0〜100℃の範囲であり、より好ましくは10〜60℃の範囲である。反応温度が高い場合は、一般に酵素は失活するが、混合溶媒系によっては酵素を安定化するので、その場合は高い反応温度も採用可能となる。
上記重合反応によって得られる酸化重合体の数平均分子量は通常500から10,000の範囲である。
エピガロカテキンガレートの酸化重合体(以下、「エピガロカテキンガレート酸化重合体」という。)からなる本発明の酵素阻害剤を医薬品として使用する際には、治療及び予防に有効な量のエピガロカテキンガレート酸化重合体が製薬学的に許容できる担体または希釈剤とともに製剤化されるとよい。製剤中の有効成分の量も限定されるものではないし、本発明の効果を損なわない範囲内で他の薬剤と併用することも可能である。
本発明の酵素阻害剤は経口または非経口のいずれでも投与できる。非経口投与として静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、関節膣などの投与経路が挙げられる。投与量は年齢、個人差、病状等に依るので特に限定されないが、0.1〜500mg/kg(体重)、好ましくは1〜100mg/kg(体重)で、通常、一日量を1回又は数回に分けて投与する。
本発明の阻害剤を抗老化用化粧剤として用いる場合、有効成分であるエピガロカテキンガレート酸化重合体に加えて、本発明の効果を損なわない範囲内で、通常の化粧品に用いられる他の成分、例えば油性成分、界面活性剤、アルコール類、水、保湿剤、美白剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、各種皮膚栄養剤等を必要に応じて適宜配合することができる。
本発明の阻害剤はその剤型が特に限定されるものではなく、溶液系、可溶化計、乳化系、粉末分散系、水−油二層系、水−油−粉末三層系、軟膏、ゲル等の任意の剤型が適用される。また、使用形態も任意であり、例えば化粧水、乳液、クリーム、パック、ファンデーション、毛髪用化粧料等に用いることができるが、これら例示に限定されるものではない。
本発明の阻害剤をあらゆる食品に添加してもよい。本発明の阻害剤を添加する食品としては、ジュース等の清涼飲料類、牛乳やヨーグルト等の乳酸飲料、チョコレート、ビスケット、飴などの菓子類が挙げられる。
以下に、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
−酵素阻害剤の製造例−
50ミリリットルのナスフラスコにエピガロカテキンガレートを50ミリグラム取り、5ミリリットルの酢酸緩衝液(pH=5)を加えて溶液を調製した。この溶液に5ユニットのラッカーゼを加え、空気下、室温で攪拌した。反応開始から24時間後、排除分子量1000の透析チューブを用いて、反応混合物の透析を行った。透析チューブ内の溶液を凍結乾燥し、50ミリグラムのポリマーを得た。得られたポリマーをアセチル化したところ、そのアセチル化物の数平均分子量は2400、分子量分布は1.3であった。得られたポリマーがエピガロカテキンガレート酸化重合体であることはUV及びIR測定により確認した。
比較のために、以上のポリマー製造過程においてエピガロカテキンガレートに代えてカテキンを出発モノマーとした以外は同一条件でカテキンの酸化重合体を製造した。
以下の試験例1乃至4において、これらの酸化重合体もしくはモノマーを種々の濃度で緩衝溶液に溶解したものを阻害剤溶液とする。そして、阻害剤溶液のうち、エピガロカテキンガレート酸化重合体、エピガロカテキンガレート、カテキン酸化重合体及びカテキンを溶解したものを各々試料1、試料2、試料3及び試料4と称する。
−試験例1−(MMP−2活性阻害の検討)
1.試薬の調製
市販のBIOMOL社製MMP−2キット(Colorimetric Assay Kit for Drug Discovery AK−408)を購入した。キットに付属のThiopeptolide溶液(主成分はオリゴタンパク質Ac-PLG-[2-mercapto-4-methyl-pentanoyl]-LG-Oet)を同じく付属の1XBuffer(緩衝溶液)で25倍に希釈することにより、細胞外マトリックス模擬溶液を調製した。同じく付属のMMP−2溶液を1XBufferで70倍に希釈することによりMMP−2希釈溶液を調製した。
2.測定
96wellマイクロプレートに、1XBuffer50μLと濃度の異なる阻害剤溶液20μL、MMP−2希釈溶液20μLを混合した後、37℃で15分間インキュベートした。インキュベート後に細胞外マトリックス模擬溶液10μLを加えた時点から412nmにおける吸光度を10分間測定した。測定開始時の吸光度と10分後の吸光度との差を吸光度変化量とした。コントロールには、阻害剤溶液の代わりに阻害剤を溶かすのに用いた溶媒即ち緩衝溶液のみを加えたものを用いた。この吸光度変化量を用いて下記式より阻害率を求めた。
Figure 2005075805
試料1のMMP−2阻害能は濃度増大とともに大きくなった。また、試料1のIC50(50%阻害に必要な試料濃度)は40μMであったのに対して、試料2のIC50は150μMであった。この結果から、エピガロカテキンガレート酸化重合体の優れた酵素阻害能が明らかとなった。尚、試料1の阻害率はエピガロカテキンガレートモノマーユニット単位の濃度で評価した。
−試験例2−(ウロキナーゼ活性阻害の検討)
1.試薬の調製
濃度50mMのTris緩衝液に最終濃度が0.01%になるようにtween80とPEG8000を加えることにより、pH8.8の緩衝溶液を調製した。American Diagnostica Inc.,Greenwich,Connecticut社製のSpectrozyme(carbobenzyl−L−(γ)−Glu(α−t−BuO)−Gly−Arg−p−nitroanilide・2C25OH)を上記緩衝溶液で希釈することにより、0.25mMのSpectrozyme溶液を調製した。ウロキナーゼ(人由来)を1mg/mLとなるように緩衝溶液に溶解することにより、ウロキナーゼ溶液を調製した。
2.測定
96wellマイクロプレートに、緩衝溶液40μLとウロキナーゼ溶液50μLと濃度の異なる阻害剤溶液10μLを混合した後、37℃で15分間インキュベートした。Spectrozyme溶液50μLを加えた時点から405nmにおける吸光度を10分間測定した。コントロールには、阻害剤溶液の代わりに阻害剤を溶かすのに用いた溶媒即ち緩衝溶液のみを加えたものを用いた。この吸光度変化量から阻害率を求めた。吸光度変化量の定義及び阻害率の計算式は、試験例1と同じである。測定値に基づく阻害率の算出結果を図1に示す。
図1に見られるように、エピガロカテキンガレート酸化重合体(試料1)のウロキナーゼ阻害能は、エピガロカテキンガレート(試料2)よりも著しく増幅されることが明らかとなった。さらに、比較試料としてカテキンの酸化重合体(ポリカテキン、試料3)及びカテキン(試料4)によるウロキナーゼ阻害は全く進行しないことが明らかとなった。以上の結果より、本発明に属する試料1は特異的にウロキナーゼを阻害することが明らかとなった。
−試験例3−(ヒアルロニダーゼ活性阻害の検討)
1.試薬の調製
ヒアルロニダーゼ(bovine testis由来)をpH5酢酸緩衝液に溶解することにより、7.5mg/mL(3750unit/mL)ヒアルロニダーゼ溶液を調製した。1mg/mLとなるようにヒアルロン酸ナトリウムを蒸留水に溶解するヒアルロン酸ナトリウム溶液を調製した。48/80(Sigma社製)、CaCl2及びNaClを、それらの最終濃度がそれぞれ0.1mg/mL、2.5mM及び0.15MとなるようにpH5酢酸緩衝液に溶解させることにより、活性化剤を調製した。p−ジメチルベンズアルデヒド1gを10規定HCL2.5mLに溶解させ、pH5酢酸緩衝液7.5mLを加えることにより、p−DABA溶液を調製した。
2.測定
pH5酢酸緩衝液200μLに阻害剤溶液40μLとヒアルロニダーゼ溶液40μLを加え、37℃で15分間インキュベートした後、活性化剤160μLを加え、さらに37℃で20分間インキュベートした。インキュベート後、ヒアルロン酸ナトリウム溶液400μLを加え、37℃で40分間インキュベートした後、0.4規定NaOH溶液160μLを加え10分間氷冷した。さらにpH9.1ホウ酸緩衝液160μLを加え、3分間煮沸した後、10分間氷冷した。96wellマイクロプレートに、上記氷冷後の溶液120μLとp−DABA溶液100μLを加えて37℃で10分間インキュベートした後、585nmにおける吸光度を測定した。コントロールには、阻害剤溶液の代わりに阻害剤を溶かすのに用いた溶媒即ち緩衝溶液のみを加えたものを用いる。この吸光度を用いて下記式より阻害率を求めた。測定値に基づく阻害率の算出結果を図2及び図3に示す。
Figure 2005075805
図2に見られるように、試料1のヒアルロニダーゼ阻害能は、試料2よりも著しく増幅されることが明らかとなった。また、比較試料として試料3及び試料4を用いた際のヒアルロニダーゼ阻害能を検討したところ、図3に見られるように、試料4の阻害能は全く認められなかったのに対し、試料3では阻害率は試料添加濃度に伴い漸増し、25%程度の阻害率が認められた。しかし、その阻害能は試料1の80%強より大きく劣るものであった。以上の結果より、本発明に属する試料1はヒアルロニダーゼを非常に効果的に阻害することが明らかとなった。
−試験例4−(エラスターゼ活性阻害の検討)
1.試薬の調製
0.2mol/LのTris緩衝液を調整し、緩衝溶液とした。1unitのエラスターゼ(Human leukocyte由来)1mLの緩衝液に溶解し、10倍に希釈して0.1unit/mLとすることにより、エラスターゼ溶液を調製した。2.95mgのN−Methoxysuccinyl−Ala−Ala−Pro−Valp−nitroanilideを緩衝液溶解し、1mMの溶液を調整することにより、基質溶液を調製した。
2.測定
96wellマイクロプレートに阻害剤溶液20μLとエラスターゼ溶液60μLを加え、37℃で10分間インキュベートした後、基質溶液120μLを加え、さらに37℃で60分間インキュベートした。インキュベート後、400nmにおける吸光度を測定した。コントロールには、阻害剤溶液の代わりに阻害剤を溶かすのに用いた溶媒のみを加えたものを用いた。この吸光度変化量から阻害率を求めた。吸光度変化量の定義及び阻害率の計算式は、試験例1と同じである。測定値に基づく阻害率の算出結果を図4に示す。
試料1及び試料2のエラスターゼ阻害能は試料濃度領域において異なる挙動を示した。図4に見られるように、試料1の低濃度領域(10-2μmol/L以下)では、阻害が10%程度認められたのに対し、試料2では全く阻害が起きなかった。高濃度領域試料(10-2μmol/L以上)では両者ともに阻害率は75%程度であった。また、試料3の阻害は試料4に比べて有意に増幅されており高濃度領域で75%程度の阻害活性が見られたが、試料1と異なり低濃度領域では阻害活性が認められなかった。
試料1〜4の濃度とウロキナーゼ活性阻害作用との関係を示すグラフである。 試料1と2の濃度とヒアルロニダーゼ活性阻害作用との関係を示すグラフである。 試料3と4の濃度とヒアルロニダーゼ活性阻害作用との関係を示すグラフである。 試料1と2の濃度とエラスターゼ活性阻害作用との関係を示すグラフである。 試料3と4の濃度とエラスターゼ活性阻害作用との関係を示すグラフである。

Claims (8)

  1. エピガロカテキンガレートの酸化重合体を有効成分として含有することを特徴とする酵素阻害剤。
  2. 前記酸化重合体が、500−10,000の数平均分子量を有する請求項1に記載の酵素阻害剤。
  3. 酵素がマトリックスメタロプロテアーゼ、ウロキナーゼ、ヒアルロニダーゼ若しくはエラスターゼである請求項1に記載の酵素阻害剤。
  4. 腫瘍性湿潤及び転移、慢性関節リウマチ、動脈硬化、変形性関節症、歯周疾患、HIV感染症、糖尿病合併症、動脈瘤、肝硬変、潰瘍形成、骨疾患、肺繊維症、皮膚炎、皮膚アレルギー並びに皮膚老化からなる群から選ばれる1種以上の症状又は現象の治療薬あるいは予防剤として使用する請求項1に記載の酵素阻害剤。
  5. 前記酸化重合体の濃度が、10-2μmol/L以下である請求項1に記載の酵素阻害剤。
  6. エピガロカテキンガレートの酸化重合体を有効成分として含有することを特徴とする医薬。
  7. エピガロカテキンガレートの酸化重合体を有効成分として含有することを特徴とする化粧剤。
  8. エピガロカテキンガレートの酸化重合体を有効成分として含有することを特徴とする健康食品。
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