以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。以下の説明に用いる各図面は模式的に示すものであり、各構成要素を図面上で認識可能な程度の大きさで示すために、各部材の寸法関係や縮尺等を各構成要素毎に異ならせて示している場合がある。したがって、本発明は、これら各図面に記載された構成要素の数量,構成要素の形状,構成要素の大きさの比率,各構成要素の相対的な位置関係等に関し、図示の形態のみに限定されるものではない。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態の内視鏡を含む内視鏡システムの全体構成を示す概略斜視図である。図2は、本実施形態の内視鏡における操作部において外装部材を取り除いて、その内部構成を示す図である。図3は、図2の[3]−[3]線に沿う断面図である。図4は、本実施形態の内視鏡における操作部において、図2に示す状態からさらに回動操作部材及び折れ止め部材を取り除き操作部内における挿入部口金と回動量検出センサユニットの配置を示す内部構成図である。図5,図6は、本実施形態の内視鏡における挿入部口金及び回動量検出センサユニットのみを取り出して拡大して示す図である。このうち図5は図4と同じ面(図6の矢印符号[5]方向から見た面)を示している。また図6は図4,図5の矢印符号[6]方向から見た面を示している。
まず、本発明の第1の実施形態の内視鏡を含む内視鏡システムの全体構成について、図1を用いて以下に簡単に説明する。
図1に示すように、本実施形態の内視鏡システム1は、内視鏡2と、光源装置3と、ビデオプロセッサ4と、表示装置5とによって主に構成されている。
内視鏡2は、挿入部11と、挿入部11の基端に連設される操作部12と、操作部12から延出されるユニバーサルケーブル13とを備えて構成されている。
挿入部11は、細長で可撓性を有し、操作部12の先端側に長手軸周りに回動可能に連結されている。この挿入部11は、先端部21と、湾曲部22と、一端が湾曲部22の基端に連設され他端が操作部12の先端に連設され細長で長尺の管状部材からなる可撓管部23とによって主に構成されている。
先端部21は、挿入部11の最先端部に設けられ、硬質部材によって形成されていて、内部に、観察光学系及び撮像素子等を含む撮像ユニット等の構造物が収納配置されている。また、先端部21の前面には、挿入部11に挿通配置されている処置具挿通チャンネル(不図示)の先端側開口が設けられている。
湾曲部22は、上記先端部21の基端に連設されており、操作部12からの所定の操作を受けて、例えば上下二方向に湾曲する二方向湾曲機構を備えて構成されている。
可撓管部23は、一端(先端側)が湾曲部22の基端部に連設されており、他端(基端側)が操作部12の先端部に連設された細長で長尺で可撓性を有する管状部材によって形成されている。
なお、挿入部11の各構成部については、本発明の要旨に直接関連する部分ではないので、これらの構成については、従来一般的な内視鏡、例えば気管支用若しくは尿道用内視鏡において適用されているものと同様の構成を有しているものとして、その詳細説明及び図示を省略する。
操作部12は、把持部24と、湾曲操作レバー25と、挿入部を回動操作するための挿入部回動操作ダイヤル26と、処置具挿通チャンネル(不図示)に連通している処置具挿入口27と、折れ止め部28等を有して構成されている。
把持部24は、当該内視鏡2の使用者(ユーザ)が把持する部位であって、当該操作部12の外装部材として機能し、内部に各種の構造物を内蔵する空間を備える筐体である。この把持部24の外面上には、複数の操作部材が設けられている。この複数の操作部材としては、例えば湾曲操作レバー25や、挿入部回動操作ダイヤル26等がある。このうち、例えば湾曲操作レバー25は、不図示の二方向湾曲機構に作用して湾曲部22を例えば上下二方向に湾曲させるための操作部材である。
上記湾曲操作レバー25についていま少し詳しく説明する。例えば、使用者(ユーザ)は、把持部24を把持した手の指のうち、例えば親指を湾曲操作レバー25にかけて、これを所定の方向、例えば図1に示す中立位置の状態から、図1の矢印符号[U]で示す上方向又は同図1の矢印符号[D]で示す下方向に回動させる操作を行う。すると、このような操作を行うことによって、当該湾曲操作レバー25は、不図示の湾曲機構に作用して、湾曲部22を上方向又は下方向の二方向のいずれかに湾曲させることができるように構成されている。
また、挿入部回動操作ダイヤル26は、挿入部11を挿入軸周りに回動させるための挿入部回動機構(図1には不図示。後述する)の一部を構成し、当該挿入部回動機構に作用する操作部材である。この挿入部回動操作ダイヤル26は、挿入部11と操作部12との連設部位近傍に設けられ、操作部12の先端部分と、挿入部11の基端部分に設けられる挿入部口金(図1では不図示。図3〜図6の符号30参照。詳細後述)とを覆うように設けられている。挿入部回動操作ダイヤル26は、挿入部11に対し挿入部口金30(後述)を介して一体となるように構成されている。したがって、使用者(ユーザ)は、上記挿入部回動操作ダイヤル26を、挿入軸周りに回動させる操作を行うことにいって、挿入部11を操作部12に対して挿入軸周りに回動させることができるように構成されている。
処置具挿入口27は、把持部24の先端寄りの部位において側面に突出するように設けられ、当該把持部24の内部、即ち操作部12の内部において処置具挿通チャンネル(不図示)に連通している開口部である。この処置具挿通チャンネルは、操作部12から挿入部11内へと延出し、当該挿入部11を軸方向に挿通配置される管状部材である。したがって、上記処置具挿入口27から細長の処置具(不図示)等を挿入すれば、当該処置具(不図示)は、処置具挿通チャンネル内を挿通した後、その先端が上記挿入部11の先端部21の先端側開口より前方へと突出させることができるように構成されている。
折れ止め部28は、上記挿入部11と上記操作部12との連設部位に設けられ、当該部位における挿入部11の外面を覆うことによって、挿入部11が折れ曲がってしまうことを抑止する役目をしている。そのために、折れ止め部28は、挿入部11の可撓性よりも硬質な管状部材によって形成されている。なお、折れ止め部28は、その断面が先端に向けてテーパー状に形成されている。
ユニバーサルケーブル13は、上述したように操作部12から延出される可撓性を有するチューブ状部材である。このユニバーサルケーブル13の内部には、上記挿入部11及び上記操作部12の内部に挿通されている各種信号ケーブルやライトガイドケーブル等(不図示)が挿通されている。
上記ユニバーサルケーブル13の先端部には、光源用コネクタ14が設けられている。この光源用コネクタ14は光源装置3の照明光供給口に対し着脱自在に接続される。したがって、光源装置3の照明光供給口から出射する照明光は、光源用コネクタ14を介してライトガイドケーブルの入射端部に供給された後、当該ライトガイドケーブルを介して挿入部11の先端部21の前面の照明窓より出射されるように構成されている。
また、光源用コネクタ14からは、信号ケーブル15が延出しており、この信号ケーブル15の先端には信号用コネクタ16が設けられている。そして、この信号用コネクタ16は、ビデオプロセッサ4の接続口に対し着脱自在に接続される。これにより、例えば挿入部11の先端部21の撮像ユニットから延出される信号線や、操作部12内の回路基板等から延出される信号線等が、上記ビデオプロセッサ4と電気的に接続されている。
光源装置3は、内視鏡2に対し照明光を供給するための光源を備えた構成ユニットである。
ビデオプロセッサ4は、内視鏡2における撮像ユニット等の駆動制御を含み、当該内視鏡システム1の各構成部を統括的に制御する制御回路を備えた制御処理部として機能すると共に、上記撮像ユニットによって取得された映像信号を受けて所定の映像信号処理等を行う信号処理部として機能する信号処理及び制御処理ユニットである。またさらに、ビデオプロセッサ4は、後述する回動量検出センサユニット40による検出結果(シャフト部材42(伝達部)の変位量等)に基いて挿入部11の回動角度を演算して信号として出力する演算装置としても機能する。
表示装置5は、上記撮像ユニットによって取得され、上記ビデオプロセッサ4において処理された映像信号を受けて、体腔内の患部等の映像、即ち内視鏡画像を表示するための構成ユニットである。この表示装置5の表示画面においては、図1に示すように、例えば上記内視鏡画像を表示するための画像表示領域5aと、この画像表示領域5a以外の領域において、各種の情報を表示する情報表示領域5b等がある。ここで、情報表示領域5bに表示される情報としては、例えば表示中の内視鏡画像に関連する各種の情報であって、具体的には例えば患者情報等や、表示中の内視鏡画像に関する各種設定値等の情報や、使用中の内視鏡2の先端部の位置情報,方向情報等のほか、上記挿入部11を上記挿入部回動操作ダイヤル26を用いて回動操作を行ったときの挿入部11の回動量に応じた回動角度情報や回動方向情報等がある。
以上のように、本実施形態の内視鏡システム1は構成されている。なお、内視鏡システムにおけるその他の構成については、本実施形態の要旨に直接関連しない部分であるので、その説明は省略し、従来の内視鏡の構成に準じて構成されているものとする。
次に、本実施形態の内視鏡における挿入部回動機構及び回動量検出センサユニットの構成を、図2〜図6を用いて以下に詳述する。
本実施形態の内視鏡2の操作部12の把持部24の内部空間には、板状のメインフレーム31が当該把持部24の内側固定部(不図示)に対して固設されている。このメインフレーム31には、各種の構造物がそれぞれ所定の位置に固定配置されている。ここで、メインフレーム31において、挿入部11と操作部12との接続部分の近傍には、挿入部回動機構及び回動量検出センサユニット40が配設されている。
上記挿入部回動機構は、主に図3に示すように、挿入部口金30と、挿入部ハウジング32と、操作部口金33と、第1環状部材34と、第2環状部材35等を有して構成される。
挿入部口金30は、挿入部11の基端部に設けられ、挿入部11の回動を長手軸に沿う方向の変位に変換する変換部として機能する構成部材である。
即ち、挿入部口金30は、略円筒状に形成され、かつ長軸方向の両端部に開口を有して形成されている。この挿入部口金30は、操作部12の内部において、挿入部口金30の中心軸、即ち挿入部11の回動軸Ax(後述する図5,図6参照)と、操作部12の長軸方向とが略一致するように配設されている。そして、挿入部口金30の一端(先端側)は、挿入部11(の可撓管部23)の基端部に連結されている。この構成により、挿入部口金30の一端(先端側)から可撓管部23が延出する形態となっている。
挿入部口金30の外周側には挿入部ハウジング32が配設されている。この挿入部ハウジング32の外周側には、挿入部回動操作ダイヤル26が配設されている。そして、この挿入部回動操作ダイヤル26の先端側に折れ止め部28が配設されている。
また、挿入部口金30の他端(基端側)の開口の外周縁は、上記長軸に対して傾いた環状の傾斜面30aを有するように形成されている(図3,図4参照)。詳細は後述するが、上記挿入部口金30においては、当該傾斜面30aが設けられていることによって、挿入部11の回動を長手軸に沿う方向(長軸方向)の変位に変換する変換部として機能する。ここで、例えば挿入部口金30(変換部)は、挿入部11の回動量を該回動量と比例する比例回動量に変換する。
一方、操作部12の内部において先端寄りの部位には、略円筒形状で長軸方向両端に開口を有して形成される操作部口金33が配設されている。この操作部口金33の先端部の内側には、上記挿入部口金30の他端(基端側)が内挿嵌合している。そして、当該操作部口金33の基端側の外周には把持部24が設けられている。この場合において、挿入部口金30は、操作部口金33に対して長軸周りに(挿入部口金30の回動軸Ax周りに;図5,図6参照)回動自在となるように、かつ長軸方向(回動軸Axに沿う方向)には移動しないように配設されている。
さらに、操作部口金33の中心軸方向(上記回動軸Axと同方向)の中程の部位の外周側には、第1環状部材34が把持部24と挿入部回動操作ダイヤル26との間に挟まれるように配設されている。第1環状部材34の外周側には、第2環状部材35の基端部が固定されている。これにより、第1環状部材34には、第2環状部材35を介して指標リング29が外挿固定されている。この指標リング29は、上記挿入部回動操作ダイヤル26の回動位置を確認するための指標が設けられた部材である。
なお、当該内視鏡2において、上記操作部12と上記挿入部11との接続部位においては、その内部に各種信号ケーブル,湾曲ワイヤ,ライトガイド,鉗子チャンネル等(不図示)が挿通配置されている。この接続部分において、挿入部口金30と挿入部ハウジング32との間、挿入部ハウジング32と挿入部回動操作ダイヤル26との間、挿入部回動操作ダイヤル26と第2環状部材35との間、第2環状部材35と第1環状部材34との間、第1環状部材34と操作部口金33との間には、複数のOリング等が配設されている。これにより、当該操作部12は、外部に対し水密となるように構成されている。
このような構成により、使用者(ユーザ)が挿入部回動操作ダイヤル26を指標リング29に対して相対的に回動させると、挿入部回動操作ダイヤル26と共に、挿入部口金30,挿入部ハウジング32,折れ止め部28,可撓管部23が、一斉に挿入部11の長軸周りに共に回動する。しかしながら、挿入部回動操作ダイヤル26が操作部12に対して回動させられた場合、操作部口金33,第1環状部材34,第2環状部材35,指標リング29は回動しない状態(操作部12の固定部に対して固定された状態)となっている。
他方、回動量検出センサユニット40は、主に図5,図6に示すように(図2〜図4も参照)、回動量検出センサ41と、シャフト部材42と、付勢ばね43等によって主に構成されている。このうち回動量検出センサ41は、上記メインフレーム31上に搭載配置されている。この回動量検出センサ41は、被検出部であるツマミ部41aを有しており、このツマミ部41aは当該回動量検出センサ41の長軸方向(図5,図6の矢印X1方向)にスライド移動し得るように構成されている。この場合において、当該ツマミ部41aは、緊縮性を有する付勢部材であって、例えばコイルばね等によって形成される付勢ばね43の付勢力を受けて図5,図6に示す矢印X1方向、即ち挿入部11の先端側に向けて(シャフト部材42(伝達部;後述する)の先端部が挿入部口金30(変換部)の傾斜面30aに向けて)常に付勢されている。上記回動量検出センサ41は、ツマミ部41aの長軸方向における変位と、同長軸方向における移動方向を検出するセンサである。つまり、回動量検出センサ41は、操作部12に配設されており、シャフト部材42(伝達部)により伝達された変位を検出する検出センサである。
上記ツマミ部41aには、シャフト部材42の一端42aが係止されている。シャフト部材42は、上記挿入部口金30の回動軸Axと平行となる方向に延出するように配置される棒状部材である。このシャフト部材42の他端42cは、上記挿入部口金30の傾斜面30aの端面に当接するように配置されている。このような構成によって、挿入部口金30が回動軸Ax周りに、つまり図5,図6の矢印R方向に回動すると、上記傾斜面30aが同方向に回動するので、シャフト部材42の他端42cは、挿入部口金30の傾斜面30aの端面に常に当接しつつ、挿入部口金30の傾斜面30aの端面上を相対的に移動する。
挿入部口金30は、回動軸Ax周りに(矢印R方向)回動するが、回動軸Axに沿う方向(矢印X方向)へは移動しないように配設されている。したがって、これにより、当該シャフト部材42は、回動軸Axに沿う方向に、つまり図5,図6の矢印X方向に移動する。つまり、挿入部口金30は、挿入部11の基端部に設けられ、挿入部11の回動を長手軸に沿う方向の変位に変換する変換部である。そして、シャフト部材42は、挿入部口金30(変換部)により生じた(長手軸に沿う方向の)変位を長手軸方向に伝達する伝達部として機能する構成部材となっている。ここで、例えばシャフト部材42(伝達部)は、上記挿入部口金30(変換部)により生じた比例回動量を伝達する構成部である。
なお、本実施形態において示す例では、シャフト部材42は、その長軸方向(回動軸Axと同方向)の中途部分において、当該長軸方向とは直交する方向にオフセットするオフセット部42bを有するように形成されている。このようにオフセット部42bを形成することによって、シャフト部材42の一端42aの上記回動軸Axに対する位置と、他端42cの上記回動軸Axに対する位置とが異なる位置となるように設定することができる。つまり、このことは、シャフト部材42の一端42aに係止される回動量検出センサ41のツマミ部41aの配置を、長軸に直交する平面内において任意の位置に配置するための工夫である。
上述したように、シャフト部材42は、その他端42cを挿入部口金30の傾斜面30aの端面に常に当接させた状態で、上記挿入部口金30の回動軸Axと平行に延出させるように配置されるのが望ましい。しかしながら、上記挿入部口金30の回動軸Ax近傍には、例えば処置具挿通チャンネル等の内部構造物が密に配置されていることから、これらの内部構造物と上記シャフト部材42との干渉を避ける必要がある。そこで、本実施形態のシャフト部材42においては、上述したように、上記オフセット部42bを設けることで、上記シャフト部材42と内部構造物との干渉を避けると共に、当該シャフト部材42がスムースに所定の方向(矢印X方向)への移動がなされるように構成している。
なお、シャフト部材42にオフセット部を設ける形態のほかにも、同様の目的効果を得るための別の形態は種々考えられる。例えば、シャフト部材42を回動軸Axに対して傾斜角度を有するように斜めに配置するような形態でもよい。
なお、操作部12内における回動量検出センサ41の配置は、例えば上記処置具挿入口27や上記挿入部口金30等の配設部位から離れた位置にあるのが望ましい。即ち、上記処置具挿入口27や上記挿入部口金30等の近傍に回動量検出センサ41を配置した場合、処置具チャンネルに挿通される処置具等の体腔内への挿抜によって汚れが付着する可能性がある。そのために、本実施形態においては、操作部12内における回動量検出センサ41は、上記挿入部口金30等から長軸方向に離れた位置に配置している。この場合において、回動量検出センサ41の配置は、上記挿入部口金30の回動を伝えるシャフト部材42の長軸方向の長さを変更するのみで任意に設定し得る。
このように構成された本実施形態の内視鏡2の作用を、以下に説明する。まず、使用者(ユーザ)は、一方の手によって操作部12の把持部24を握る。このとき、任意の指先、例えば親指を湾曲操作レバー25にかけた状態とする。この状態で、湾曲操作レバー25を上記矢印符号[U]又は矢印符号[D]方向に操作すると、挿入部11の湾曲部22は上下二方向のいずれかに湾曲する。
また、使用者(ユーザ)は、この状態において、他方の手を用いて挿入部回動操作ダイヤル26の回動操作を行う。すると、挿入部11は、挿入部回動操作ダイヤル26の回動操作方向に回動する。
このとき、挿入部回動操作ダイヤル26の回動操作に伴って挿入部口金30も同方向に回動している。上述したように、挿入部口金30が同方向、即ち回動軸Ax周りに回動すると、シャフト部材42を介して回動量検出センサ41のツマミ部41aが矢印X方向に移動する。
つまり、挿入部口金30が回動するのに伴って、傾斜面30aに先端が常に当接するシャフト部材42は、矢印X方向に移動する。即ち、挿入部口金30の傾斜面30aは、当該挿入部口金30の回動軸Ax周りの回動動作を、シャフト部材42の長軸方向(X方向)の往復動作に変換する役目をしている。
この場合において、ツマミ部41aは、挿入部11の回動量に応じて長軸方向に所定量だけ移動する。また、ツマミ部41aの長軸方向における移動方向は、挿入部回動操作ダイヤル26の回動方向に対応する。回動量検出センサ41は、ツマミ部41aの移動量及び移動方向に対応する信号を検出する。回動量検出センサ41の出力は、所定の信号ケーブルを介してビデオプロセッサ4内の制御回路へと伝送される。ビデオプロセッサ4の制御回路においては、上記回動量検出センサ41の出力を受けて所定の演算処理等を行って、挿入部回動操作ダイヤル26の回動動作に対応する回動量(に応じた回動角度)や回動方向についての値を算出する。そして、その演算結果を表示装置5の表示画面の所定の領域、即ちメインとなる内視鏡画像の表示領域以外であって、近傍の所定の領域に表示するための制御処理を行う。このときの表示形態としては、例えば単に文字及ぶ数値を表示するといった形態のほか、視覚的に理解しやすい形態の表示、例えばアニメーション表示など、様々な形態が考えられる。
このようにして、使用者(ユーザ)が挿入部回動操作ダイヤル26の回動操作を行うと、その操作と同時に、表示装置5の表示画面上に、回動操作に対応する回動量及び回動方向に関する情報が表示される。その情報表示は、回動操作に連動して連続的に変化するので、使用者(ユーザ)は、内視鏡画像が表示される表示画面から目を離すことなく、常に、挿入部回動操作ダイヤル26の回動操作の状態を把握することができる。
以上説明したように上記第1の実施形態によれば、挿入部11の二方向の湾曲操作を可能とする二方向湾曲機構を有すると共に、操作部12に対して挿入部11を挿入軸周りに回動自在とする挿入部回動機構を備えた軟性の内視鏡2において、挿入部11の回動量及び回動方向を検出するための回動量検出センサユニット40を設け、回動量検出センサユニット40からの出力に基づいて挿入部11の回動量及び回動方向に関する情報を表示装置5の表示画面上に表示するようにしている。
この場合において、挿入部11に連設されている挿入部口金30の回動動作は、当該挿入部口金30の傾斜面30aによって回動量検出センサユニット40に含まれるシャフト部材42を長軸方向(X方向)に往復させる動作に変換される。そして、回動量検出センサ41は、上記シャフト部材42の長軸方向(X方向)への移動を受けて、その移動量及び移動方向を検出することによって挿入部口金30(即ち挿入部11)の回動量及び回動方向を検知する。このようにして検知された挿入部口金30(挿入部11)の回動量及び回動方向に関する情報は、表示装置5の表示画面上の内視鏡画像の表示領域の近傍に表示される。したがって、これにより、使用者(ユーザ)は、内視鏡2の使用中において表示装置5の表示画面上に表示される内視鏡画像から目を離すことなく、常に挿入部回動操作ダイヤル26の回動操作の状態を把握することができる。
通常の場合、上記挿入部回動操作ダイヤル26の回動角度を検知するためには、回動検知センサを挿入部11の回動軸Axに一致させて配置することが望ましい。しかしながら、一般的には、挿入部11の回動軸Ax上には処置具チャンネル等が挿通して配置されている。したがって、この構成で回動検知センサを挿入部11の回動軸Ax上に配置しようとすると、操作部12が大型化したり組み立て性を悪化させてしまうという懸念がある。
そこで、上述した本実施形態のような構成、即ち挿入部口金30(挿入部11)の回動動作を同挿入部口金30(挿入部11)の長軸方向への動作に変換する構成を採用することによって、回動検知センサを使用することなく、容易にかつ確実に挿入部口金30(挿入部11)の回動量及び回動方向を検出することができ、かつ、操作部12の大型化や組み立て性の劣化を抑止することができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態の内視鏡及びこの内視鏡を含む内視鏡システムについて以下に説明する。図7,図8は、本発明の第2の実施形態の内視鏡における挿入部口金と、回動量検出センサユニットに含まれるシャフト部材の一部を拡大して示す要部拡大図である。
本実施形態の基本的な構成は、上述の第1の実施形態と略同様であり、挿入部口金30Aの形状と、この挿入部口金30Aに連結する回動量検出センサユニットに含まれるシャフト部材42Aの形態が異なるのみである。したがって、上述の第1の実施形態と異なる構成についてのみ、以下に詳述し、その他の構成部材については、図面及び説明を省略する。また、図面に現れる部分については、上述の第1の実施形態と同じ符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態の内視鏡において採用されている挿入部口金30Aは、上述の第1の実施形態と同様に、略円筒状に形成されかつ長軸方向の両端部に開口を有して形成されている点においては同様である。しかし、本実施形態の挿入部口金30Aにおいては、図7,図8に示すように、上述の第1の実施形態における挿入部口金30の傾斜面30aが廃されており、その両端の開口周縁部は、当該挿入部口金30Aの回動軸Axに対して略直交する平面に平行に形成されている。
そして、挿入部口金30Aの基端側の周面上には、回動軸Axに対して所定の傾斜角度を有するカム溝30Aaが形成されている。このカム溝30Aaは、上述の第1の実施形態における挿入部口金30の傾斜面30aに相当する構成部である。
上記カム溝30Aaには、シャフト部材42Aのカムピン42Aaがカム結合している。即ち、本実施形態の内視鏡の回動量検出センサユニットに含まれるシャフト部材42Aは、先端部近傍にカムフォロワであるカムピン42Aaを有して構成されている。このカムピン42Aaは、当該シャフト部材42Aの軸方向に直交する方向に突設されるピン形状部である。
なお、本実施形態においては、シャフト部材42Aの長軸方向への移動をカム溝30Aaによって実現するようにしたので、上述の第1の実施形態の回動量検出センサユニットにおける付勢ばねは不要である。その他の構成は上述の第1の実施形態と同様である。
このような構成とした本実施形態の内視鏡においても、挿入部回動操作ダイヤル26を回動させると、これに伴って挿入部口金30Aが図7,図8の矢印R方向に回動して挿入部11を同方向に回動させる。このときの挿入部口金30Aの回動動作は、カムピン42Aaを介してシャフト部材42Aへと伝達され、当該シャフト部材42Aを図7,図8の矢印X方向へと移動させる。
したがって、これにより、本実施形態による構成においても、上述の第1の実施形態と同じ作用を実現することができ、同様の効果を得ることができる。さらに、上述の第1の実施形態において必要とした付勢ばねを省略することができるので、回動量検出センサユニットの構成についてより一層の簡易化に寄与することができる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態の内視鏡及びこの内視鏡を含む内視鏡システムについて以下に説明する。図9〜図12は、本発明の第3の実施形態を示す図である。このうち、図9は、本実施形態の内視鏡における操作部において外装部材を取り除いて、その内部構成を示す図である。図10は、図9の[10]−[10]線に沿う断面図である。図11は、本実施形態の内視鏡における操作部において、図9に示す状態からさらに回動操作部材及び折れ止め部材を取り除き操作部内における挿入部口金と回動量検出センサユニットの配置を示す内部構成図である。図12は、本実施形態の内視鏡における挿入部口金及び回動量検出センサユニットのみを取り出して拡大して示す図である。
本実施形態の基本的な構成は、上述の第1の実施形態と略同様であり、挿入部回動機構と回動量検出センサユニットの構成が異なるのみである。したがって、上述の第1の実施形態と異なる構成についてのみ以下に詳述し、その他の構成部材については、図面及び説明を省略する。また、図面に現れる部分については、上述の第1の実施形態と同じ符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態の内視鏡において採用されている挿入部回動機構の基本的な構成は、従来形態と略同様である。本実施形態においては、従来形態の挿入部口金30Bの基端側に挿入部回動伝達部材37が連設されている。この挿入部回動伝達部材37は、略円筒形状に形成される部材であって、先端側が挿入部口金30Bの基端側に一体に連結している。したがって、挿入部回動操作ダイヤル26の回動操作に応じて挿入部口金30Bが回動軸Ax周りに回動すると、これに伴って挿入部回動伝達部材37も同方向に回動するように構成されている。そして、上記挿入部回動伝達部材37の基端側外周面には、平歯車形態の第1ギヤーであるギヤー部36が形成されている。このギヤー部36には、後述する回動量検出センサユニット40Bに含まれるピニオンギヤー44(詳細後述)が噛合している。
本実施形態の内視鏡における回動量検出センサユニット40Bは、回動量検出センサ41Bと、シャフト部材42Bと、ピニオンギヤ−44と、軸振れ抑止カバー部材45等によって主に構成されている。
ピニオンギヤー44は、上記挿入部回動伝達部材37のギヤー部36に噛合する小径の平歯車であり第2ギヤーである。このピニオンギヤー44は、シャフト部材42Bの先端側の同軸上に固設されている。
ここで、本実施形態においては、伝達部としてのシャフト部材42Bは、上記挿入部回動伝達部材37のギヤー部36(第1ギヤー)から偏心して設けられている。また、シャフト部材42Bは、上記ギヤー部36(第1ギヤー)に噛合して比例回動量を生じさせるピニオンギヤー44(第2ギヤー)と、ピニオンギヤー44と同軸に配設されると共に、操作部12B内に延出してピニオンギヤー44の回動に連動して回動する棒状の回動部材であるシャフト部とを有して構成されている。
一方、上記シャフト部材42Bの基端側には、回動量検出センサ41Bが固設されている。上記シャフト部材42Bは、操作部12Bの内部において上記メインフレーム31上に回動自在に配設されている。なお、上記回動量検出センサ41Bは、シャフト部材42Bの回動量及び回動方向を検出するセンサである。より詳しく言うと、当該回動量検出センサ41Bは、シャフト部材42Bのシャフト部(回動部材)の基端部の回動角度を検知する回動検知センサである。
したがって、このような構成により、上記シャフト部材42Bは、挿入部回動操作ダイヤル26及び挿入部口金30Bの回動を、上記ギヤー部36及びピニオンギヤー44を介して回動量検出センサ41Bへと伝達する役目をしている。
なお、本実施形態においても、上記回動量検出センサ41Bは、挿入部口金30B等の構成部から離れた位置に配置されるのが望ましい。そのために、シャフト部材42Bは、長軸方向においてある程度の長さを有する。この場合において、シャフト部材42Bが回動するとき、その長さが長くなるほど軸振れが生じる傾向がある。そこで、本実施形態においては、シャフト部材42Bの回動時に生じる軸振れを抑止するための軸振れ抑止部材である軸振れ抑止カバー部材45を備えて構成している。軸振れ抑止カバー部材45は、シャフト部材42Bを覆うように配設されている。その他の構成は、上述の第1の実施形態や従来の内視鏡及び内視鏡システムと同様である。
このような構成とした本実施形態の内視鏡においても、挿入部回動操作ダイヤル26を回動させると、挿入部11が同方向に回動すると同時に、上記挿入部回動操作ダイヤル26を回動に伴って挿入部口金30Bが回動軸Ax周りに、即ち図12の矢印R1方向に回動する。すると、挿入部口金30Bと共に上記挿入部回動伝達部材37が同方向に回動する。したがって、ギヤー部36も同方向に回動する。
これを受けて、ギヤー部36に噛合しているピニオンギヤー44がシャフト部材42Bの軸周りに、即ち図12の矢印R2方向において、上記ギヤー部36の回動方向とは反対方向に回動する。これに伴って、シャフト部材42Bもピニオンギヤー44と同方向に回動する。
そして、上記シャフト部材42Bの回動量及び回動方向は、回動量検出センサ41Bによって検出される。その検出結果は、ビデオプロセッサ4の制御回路へと伝送され、これに基づいて、当該制御回路は、挿入部11(挿入部回動操作ダイヤル26)の回動量及び回動方向に関する情報が算出され、それらの情報は、上述の第1の実施形態で説明したのと同様に、表示装置5の表示画面上に所定の形態で表示される。
以上説明したように上記第3の実施形態によれば、挿入部11(挿入部口金30B)の回動軸Axと、シャフト部材42Bの回動中心軸とを、ギヤー(36,44)の噛合によって異なる位置となるように(一致しないように)配置する構成としている。そして、ギヤー(36,44)によって、挿入部口金30Bの回動をシャフト部材42Bへと伝達し、このシャフト部材42Bの基端に設けた回動量検出センサ41Bによって、シャフト部材42Bの回動量及び回動方向を検出する構成としている。
したがって、シャフト部材42B及び回動量検出センサ41Bを、挿入部口金30Bの回動軸Axから径方向にずれた位置に配置する構成としたので、シャフト部材42と内部構造物との干渉を避けることができると同時に、少ない内部空間を有効に活用して回動量検出センサの配置を効率的に行ない得る。これにより、操作部の大型化や組み立て性の劣化を抑止することができる。
また、シャフト部材42Bには、軸振れ抑止カバー部材45を配設することによって、当該シャフト部材42Bの軸振れを抑止することができる。したがって、これによりシャフト部材42Bの回動量及び回動方向を検出する回動量検出センサ41Bの検出精度の向上に寄与することができる。
ところで、操作部に対して挿入部が挿入軸周りに回動自在に構成された内視鏡において、回動操作部材による挿入部の回動量を検出するための回動量検出手段の構成例として、は図13,図14に示すような形態のものがある。
図13に例示する第1の形態の内視鏡においては、挿入部口金30側に固設した指標部材47と、操作部口金33側に固設した回動量検出部材(センサ)46とによって構成された回動量検出手段の周囲空間を保護する保護部材48を設けて構成している。
ここで、指標部材47は、略円環形状に形成され、挿入部口金30の基端部に固設されている。指標部材47の表面には所定の目盛り(スケール)が設けられている(不図示)。この目盛り(スケール)は、当該内視鏡の可撓管部23の回動角度に応じた位置に設けられた位置指示部を構成している。
回動量検出部46は、操作部口金33の内周面に固設されている。この回動量検出部46からはケーブル46aが操作部(12)の内部に向けて延出している。上記回動量検出部46は発光部と受光部とを有する構成される(不図示)。そして、上記回動量検出部46において、発光部はスポット光を発する部材であって、当該発光部からの出射光は上記指標部材47に向けて出射するように構成されている。また、受光部は、上記発光部からの出射され上記指標部材47によって反射された上記スポット光の反射光を受光し得るように構成されている。
このような構成により、挿入部回動ダイアル26が回動されると、指標部材47は当該挿入部回動ダイアル26の回動に応じて共に同方向に回動する。一方で回動量検出部46は挿入部回動ダイアル26に対して回動しない。このとき、回動量検出部46は、回動する指標部材47の目盛り(スケール)を読み取って、指標部材47の移動量を検出することにより、可撓管部23の回動角度を検出することができるように構成されている。なお、当該内視鏡において、その他の構成は、上述の各実施形態と略同様である。
このような構成の第1の形態の回動量検出手段を備えた図13に例示する内視鏡において、上記回動量検出手段(指標部材47,回動量検出部46)の配設部位近傍の空間を覆うように保護部材48が設けられている。
この保護部材48は、上記回動量検出手段(47,48)の周囲空間を、当該内視鏡の他の内部構造物に対して隔離することによって、当該空間への塵埃,減摩剤等の浸入を抑止し、上記回動量検出手段(47,48)、特に回動量検出部46のセンサ面(読み取り面)に塵埃,減摩剤等の付着を抑止し、よって回動量検出手段の検出不良を抑えて回動量の検出精度の向上に寄与するために設けられる構成部材である。なお、上記減摩剤とは、内視鏡内蔵物同士の滑り性確保のために各内蔵物に予め塗布されている塗布剤等を指す。
そのために、保護部材48は、操作部口金33の内周面に対して密着固定される円環形状部48aと、この円環形状部から一体に形成され一部が挿入部口金30の基端部近傍の内周面に摺接する突状部48bとを有して形成されている。突状部48bには、挿入部口金30の内周面に向けて突設し、同内周面に摺接する突起部が形成されている。
なお、保護部材48は、例えばシール性のあるシリコンゴム等の素材によって形成されている。また、保護部材48の突起部は、挿入部回動ダイアル26の回動に応じて回動する挿入部口金30の内周面に摺接している。したがって、保護部材48の突起部と、挿入部口金30の内周面との接触の程度によって回動力量が決定されるように構成されている。
また、図14に例示する第2の形態の内視鏡においては、上記保護部材48に代えて、挿入部口金30Aの一部を用いて回動量検出手段の周囲空間を保護する構成としている。
即ち、図14に例示する第2の形態の内視鏡においては、挿入部口金30Aの外周面に周溝30Aaを有して構成されている。この周溝30Aaは、挿入部口金30Aが操作部口金33に対して挿入配置された状態となったとき、回動量検出手段、即ち指標部材47及び回動量検出部材(センサ)46を配置する空間を形成する。つまり、上記周溝30Aaは、回動量検出手段(47,48)の周囲空間を当該内視鏡の他の内部構造物に対して隔離するために形成される部位である。
この場合において、挿入部口金30Aを操作部口金33に対して挿入配置した状態では、両者間にはO(オー)リング49が介在している。このO(オー)リング49は、上述の第1の形態における保護部材48と同様の機能、即ち上記周溝30Aaによって形成される回動量検出手段(47,48)の周囲空間への塵埃,減摩剤等の浸入を抑止し回動量検出手段の検出不良を抑え、よって回動量の検出精度の向上に寄与する機能を有している。なお、本形態においても、上記回動量検出手段のうち指標部材47は挿入部口金30側に固設され、回動量検出部材(センサ)46は操作部口金33側に固設されている。
上述したように、回動量検出部材(46,47)の周囲空間を保護するように構成すれば、同空間への塵埃等の侵入を抑止することができ、よって、回動量検出部材(46,47)の検出不良を抑えて回動量の検出精度の向上に寄与することができる。
なお、上記第1の形態及び上記第2の形態とも、回動量検出手段において、指標部材47を挿入部口金30側に、回転量検出部材(センサ)46を操作部口金33側に固設した例を示しているが、この例に限られることはない。例えば、指標部材47を操作部口金33側に固設し、回転量検出部材(センサ)46を挿入部口金30側に固設するような構成であってもよく、そのような構成とした場合にも、同様の作用及び効果を得ることができる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用を実施し得ることが可能であることは勿論である。さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせによって、種々の発明が抽出され得る。例えば、上記一実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題が解決でき、発明の効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。この発明は、添付のクレームによって限定される以外にはそれの特定の実施態様によって制約されない。
本出願は、2015年9月30日に日本国に出願された特許出願2015−194223号を優先権主張の基礎として出願するものである。上記基礎出願により開示された内容は、本願の明細書と請求の範囲と図面に引用されているものである。