以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図13は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示している。図1において、遊技機本体1は、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に左右一側、例えば左側のヒンジ3により開閉自在に枢着された前枠4とを備えている。前枠4の前側には、ガラス扉5と前面板6とが上下に配置され、夫々ヒンジ3と同じ側のヒンジ7により前枠4に開閉自在に枢支されている。なお、ガラス扉5と前面板6とを一つの扉体としてもよい。
前面板6の前側には、払い出し手段(図示省略)から払い出された遊技球を貯留して発射手段(図示省略)に供給する上皿8が上部側に配置され、またその上皿8の下側には、例えば上皿8が満杯のときにその余剰球を貯留する下皿9が左端側に、発射手段を作動させるための発射ハンドル10が右端側に夫々設けられている。更に、上皿8等を前側から覆う上皿カバー11上には、例えば左右方向の略中央に演出用の操作ボタン12が設けられている。
前枠4には、ガラス扉5の後側に対応して遊技盤21が着脱自在に装着されている。遊技盤21の前面側には、発射手段から発射された遊技球を案内するガイドレール22が環状に装着されると共に、そのガイドレール22の内側の遊技領域23に、センターケース24、普通図柄始動手段25、特別図柄始動手段26、大入賞手段27、普通入賞手段28等の各種遊技部品が配置されている。
センターケース24には、液晶式等の画像表示手段29の他、普通図柄表示手段31、特別図柄表示手段32、普通保留個数表示手段33、予告報知演出手段(第1報知演出手段)34等が設けられている。また、画像表示手段29は、演出図柄表示手段35、特別保留個数表示手段36等を構成している。
普通図柄始動手段25は、普通図柄表示手段31による図柄変動を開始させるためのもので、遊技球が通過可能な通過ゲートにより構成され、例えばセンターケース24の左側に配置されており、遊技球の通過を検出可能な遊技球検出手段(図示省略)を備えている。
普通図柄表示手段31は、普通図柄を変動表示するためのもので、複数個の普通図柄(例えば「○」「×」の2種類)に対応する複数個の発光体(例えばLED)を備え、普通図柄始動手段25が遊技球を検出することに基づいてそれら複数の発光体が所定順序で発光するように点滅して、普通図柄始動手段25による遊技球検出時に取得された普通乱数情報に含まれる当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致する場合には当たり態様(所定態様)に対応する例えば「○」側の発光体が点灯し、それ以外の場合には外れ態様に対応する例えば「×」側の発光体が点灯して停止する。
普通図柄始動手段25による遊技球検出時に取得された普通乱数情報は、予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として保留記憶され、普通図柄表示手段31による図柄変動が開始される毎に順次消化される。普通乱数情報の記憶個数(普通保留個数)は普通保留個数表示手段33によって遊技者に報知される。
特別図柄始動手段26は、特別図柄表示手段32による図柄変動を開始させるためのもので、例えば上下2つの始動入賞手段26a,26bと、下始動入賞手段26bを開閉する開閉手段37と、始動入賞手段26a,26bに入賞した遊技球を夫々検出する遊技球検出手段(図示省略)とを備え、例えばセンターケース24の下側に配置されている。上始動入賞手段26aは開閉手段等を有しない非開閉式入賞手段である。下始動入賞手段26bは、開閉手段37により遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能(又は開状態よりも入賞困難)な閉状態とに切り換え可能な開閉式入賞手段で、普通図柄表示手段31の変動後の停止図柄が当たり態様となった場合に発生する普通利益状態において、開閉手段37が所定時間閉状態から開状態に変化するように構成されている。
特別図柄表示手段(図柄表示手段)32は、特別図柄を変動表示するためのもので、1個又は複数個、例えば1個の特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、特別図柄始動手段26が遊技球を検出すること、即ち上下2つの始動入賞手段26a,26bの何れかに遊技球が入賞することを条件に特別図柄を所定時間変動表示して、始動入賞手段26a,26bへの入賞時に取得された特別乱数情報に含まれる大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致する場合には所定の大当たり態様(特定態様)で、小当たり判定値と一致する場合には所定の小当たり態様で、それ以外の場合には外れ態様で停止するようになっている。
本実施形態では、大当たり態様が複数種類、例えば第1〜第4の4種類設けられている。なお、大当たり態様、小当たり態様及び外れ態様の各態様には夫々数字図柄等を割り当ててもよいし、遊技者がその特別図柄の種類を容易に区別できないように、任意の線や点の組み合わせのような特別な意味を持たない図柄を割り当ててもよい。
特別図柄始動手段26への遊技球入賞時に取得された特別乱数情報は、予め定められた上限保留個数、例えば4個を限度として保留記憶され、特別図柄表示手段32による図柄変動が開始される毎に順次消化される。特別乱数情報の記憶個数(特別保留個数)は、特別保留個数表示手段36が画像表示手段29上に例えば特別保留個数分の保留表示画像Xを表示することにより遊技者に報知される。このように、特別保留個数表示手段36は画像表示手段29上に上限保留個数分の保留表示部を備え、特別保留個数分の保留表示部に保留表示画像Xを表示する(保留表示態様とする)ことにより特別保留個数を報知するようになっている。
保留表示画像Xには、保留1〜4個目に対応する保留表示画像X1〜X4と、当該変動(特定図柄変動)に対応する保留表示画像X0とが存在し、特別図柄の変動が新たに開始される際には、保留表示画像X1〜X4がそれぞれ前側に1個ずつシフトして保留表示画像X0〜X3に変化した後、当該変動に対応する保留表示画像X0については所定のタイミング、例えば当該変動の終了時点で消去されるようになっている。なお、特別乱数情報が保留記憶されるのは図柄変動に供されるまで、即ち対応する図柄変動(特定図柄変動)が開始されるまでであるため、保留表示画像X1がX0に変化した時点で特別乱数情報は保留状態ではなくなるが、便宜上、X0についても保留表示画像と呼ぶものとする。
また、特別保留個数表示手段36は、特別保留個数の報知と共に、特別利益状態(後述する)の発生に関する予告演出を行う予告演出手段としても機能するように構成されている。即ち、新たに保留記憶された特別乱数情報に対応する保留表示画像X1〜X4がX0まで順次シフトされる際の表示態様(演出態様)の変化パターンである保留表示パターンが複数種類設けられており、特別保留個数表示手段36は、各保留記憶に対応する保留表示画像X0〜X4を、先読み判定の結果に基づいて選択された保留表示パターンに従って表示することにより、特別利益状態の発生に関する予告演出を行うようになっている。
ここで先読み判定とは、取得された特別乱数情報について、特別図柄の変動に供されるよりも前(ここでは特別乱数情報が取得されたとき)に行われるものであって、例えば大当たり判定乱数値が大当たり判定値と一致するか否かの大当たり判定等を行うようになっている。この先読み判定の詳細については後述する。なお本実施形態では、保留表示画像X0〜X4はそれぞれ白色、青色、赤色、虹色の4種類の表示色(演出態様)で表示可能であるとする。
演出図柄表示手段35は、例えば特別図柄表示手段32による特別図柄の変動表示と並行して演出図柄を変動表示するもので、1個又は複数個、例えば左右方向に3個の演出図柄を例えば各種の演出画像と共に画像表示手段29上で変動表示可能に構成されており、特別図柄始動手段26が遊技球を検出した場合、即ち上下2つの始動入賞手段26a,26bの何れかに遊技球が入賞した場合に、例えば特別図柄の変動開始と同時に複数種類の変動パターンの何れかに従って演出図柄の変動を開始すると共に、特別図柄の変動停止と同時に最終停止するように、演出図柄を左、右、中等の所定の順序で停止させるようになっている。
なお本実施形態では、特別図柄が第1〜第4大当たり態様、小当たり態様、外れ態様で停止する場合には、演出図柄はそれに対応して第1〜第4大当たり演出態様、小当たり演出態様、外れ演出態様で停止するものとする。ここで、演出図柄の停止図柄態様については、例えば第1大当たり演出態様及び小当たり演出態様は、複数(3つ)の図柄のうちの少なくとも1つが他と異なる「非ぞろ目」の停止図柄態様のうちで予め定められた1又は複数、第2〜第4大当たり演出態様は複数(3つ)の図柄が全て同じ図柄で揃った「ぞろ目」の停止図柄態様、外れ態様は「非ぞろ目」の停止図柄態様のうち、第1大当たり演出態様及び小当たり演出態様以外の停止図柄態様で構成されているものとする。
また、演出図柄の変動パターンには、リーチ状態を経ることなく外れ演出態様となるリーチなし通常変動パターンと、リーチ状態を経て外れ演出態様又は大当たり演出態様となるリーチ変動パターンとがある。リーチ変動パターンによる演出図柄の変動中には、リーチ状態の成立後にリーチ演出が行われる。
大入賞手段27は、遊技球が入賞可能な開状態と入賞不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉板39を備えた開閉式入賞手段で、特別図柄表示手段32の変動後の特別図柄が特定態様、即ち第1〜第4大当たり態様又は小当たり態様となることに基づいて特別利益状態、即ち大当たり状態又は小当たり状態が発生したときに、開閉板39が所定の開放パターンに従って前側に開放して、その上に落下した遊技球を内部へと入賞させるようになっている。
本実施形態では、特別利益状態における大入賞手段27の開放パターンとして、15R開放パターン、2R開放パターン及び1R開放パターンの3種類が用意されており、図4に示すように、特別図柄の変動後の停止図柄が第2〜第4大当たり態様となった場合には15R開放パターンが、第1大当たり態様となった場合には2R開放パターンが、小当たり態様となった場合には1R開放パターンがそれぞれ選択されるようになっている。
15R開放パターンは、大入賞手段27を、開放してから所定時間(例えば28秒)経過するかそれまでに所定個数(例えば9個)の遊技球が入賞することを条件に閉鎖する動作を15ラウンド行うように設定されている。2R開放パターンは、大入賞手段27を0.2秒開放する動作を2ラウンド行うように設定されている。1R開放パターンは、大入賞手段27を0.2秒×2回開放する動作を1ラウンド行うように設定されており、外見上は2R開放パターンと同じである。即ち、第1大当たり態様と小当たり態様の場合で大入賞手段27の開放パターンに外見上の違いはない。
予告報知演出手段34は、特別保留個数表示手段36による予告演出に関する報知演出を行うもので、例えば一又は複数のLED34aにより例えば多色発光が可能に構成されており、予告演出による保留表示画像Xの表示色(演出態様)の変化等に対応して所定の発光色で発光することにより報知演出を実行可能となっている。この報知演出の詳細については後述する。
図2は本パチンコ機の制御系のブロック図である。図2において、41は主制御基板、42は演出制御基板で、これら各制御基板41,42は、遊技盤21に装着されたセンターケース24、その他の複数個の遊技部品を裏側から一括して覆う裏カバーの裏側等、前枠4及び遊技盤21を含む遊技機本体1の裏側の適宜箇所に着脱自在に装着された基板ケースに夫々収納されている。
主制御基板41は、遊技動作を統括的に制御するもので、CPU,ROM,RAM等により構成される普通乱数作成処理手段51、普通始動口チェック処理手段52、普通乱数記憶手段53、普通図柄処理手段54、普通図柄表示制御手段55、普通利益状態発生手段56、特別乱数作成処理手段61、特別始動口チェック処理手段62、特別乱数記憶手段63、特別図柄処理手段64、特別図柄表示制御手段65、特別利益状態発生手段66、特別遊技状態発生手段67、先読み判定手段68、制御コマンド送信手段69等を備えている。
普通乱数作成処理手段51は、変動後の普通図柄を当たり態様とするか否かの判定に用いる当たり判定乱数等を所定時間毎に繰り返し発生するように構成されている。普通始動口チェック処理手段52は、普通図柄始動手段25による遊技球の検出に基づく処理を行うもので、普通図柄始動手段25が遊技球を検出することに基づいて、普通乱数作成処理手段51で作成された当たり判定乱数値等の普通乱数情報を1個取得し、その普通乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば各4個)を限度として先入れ先出し式の普通乱数記憶手段53に記憶させるように構成されている。
普通図柄処理手段54は、普通図柄の変動表示に関する処理を行うもので、普通図柄表示手段31が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段53に1個以上の普通乱数情報が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に、普通乱数記憶手段53に記憶されている普通乱数情報の待ち行列からその先頭の当たり判定乱数値を取り出し、その当たり判定乱数値が予め定められた当たり判定値と一致するか否かに応じて当たり/外れの判定を行う当たり判定機能、当たり/外れの判定結果に基づいて普通図柄の変動後の停止図柄の種類を選択する普通停止図柄選択機能、普通図柄の変動時間を選択する変動時間選択機能等を備えている。
なお本実施形態では、当たり判定に用いる当たり判定値の数を、後述する開放延長状態中とそれ以外とで異ならせることにより、図3に示すように開放延長状態中の当たり確率(例えば1/1.3)がそれ以外のときの当たり確率(例えば1/10)よりも高く設定されている。
普通図柄表示制御手段55は、普通図柄処理手段54による普通図柄処理に基づいて普通図柄表示手段31の表示制御を行うもので、普通図柄表示手段31が変動表示可能な状態となり且つ普通乱数記憶手段53に1個以上の普通乱数情報が記憶されていること(普通保留個数が1以上であること)を条件に普通図柄表示手段31による普通図柄の変動を開始させ、普通図柄処理手段54で選択された変動時間が経過することに基づいて、同じく普通図柄処理手段54で選択された停止図柄で普通図柄の変動を停止させるようになっている。
普通利益状態発生手段56は、普通図柄処理手段54による判定結果が当たり判定となり、普通図柄表示手段31の変動後の停止図柄が当たり態様となった場合に、下特別始動口26bの開閉手段37を例えば複数種類の開閉パターンの何れかに従って開状態に変化させるようになっている。本実施形態では、通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)と、この通常開閉パターンよりも開放時間及び/又は開放回数が大となるように設定された特別開閉パターン(例えば2秒×3回開放)の2種類の開閉パターンが設定されており、図3に示すように開放延長状態中以外は通常開閉パターンが、開放延長状態中は特別開閉パターンが選択されるようになっている。
特別乱数作成処理手段61は、大当たり/小当たり/外れの判定に用いる大当たり判定乱数の他、大当たり判定の場合の停止図柄態様の選択に用いる大当たり図柄乱数、外れ判定の場合の停止図柄の選択に用いる外れ図柄乱数、演出図柄の変動パターンの選択に用いる変動パターン乱数、その他の所定の乱数を繰り返し発生する特別乱数作成処理を行うように構成されている。
特別始動口チェック処理手段(乱数情報取得手段)62は、特別図柄始動手段26への遊技球の入賞に基づく処理を行うもので、特別図柄始動手段26が遊技球を検出すること、即ち特別始動口26a,26bの何れかに遊技球が入賞すること(図柄始動条件の成立)に基づいて、特別乱数作成処理手段61で作成された大当たり判定乱数値、大当たり図柄乱数値等の特別乱数情報を1個取得し、その特別乱数情報を予め定められた上限保留個数(例えば各4個)を限度として先入れ先出し式の特別乱数記憶手段(乱数情報記憶手段)63に記憶させるように構成されている。
特別図柄処理手段64は、特別図柄の変動表示に関する処理を行うもので、特別図柄表示手段32が変動表示可能な状態となり且つ特別乱数記憶手段63に1個以上の特別乱数情報が記憶されていること(特別保留個数が1以上であること)を条件に、特別乱数記憶手段63に記憶されている特別乱数情報の待ち行列からその先頭の大当たり判定乱数値を取り出し、その大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値又は小当たり判定値と一致するか否かに応じて大当たり/小当たり/外れの判定を行う大当たり判定機能、大当たり判定の場合に、特別乱数記憶手段63に大当たり判定乱数値と共に記憶されている大当たり図柄乱数値に基づいて第1〜第4大当たり態様の何れかを選択し、小当たり判定の場合に、例えば1又は複数種類の小当たり態様の何れかを抽選等により選択し、外れ判定の場合に、例えば1又は複数種類の外れ態様の何れかを抽選等により選択する特別停止図柄選択機能、大当たり/小当たり/外れの判定結果と、新たに取得された変動パターン乱数値とに基づいて演出図柄の変動パターンを選択する変動パターン選択機能等を備えている。なお以下の説明では、第1〜第4大当たり態様が選択された場合の大当たりの種類を夫々第1〜第4大当たりとして区別するものとする。
特別図柄表示制御手段65は、特別図柄表示手段32の表示制御を行うもので、特別図柄処理手段64による特別図柄処理に基づいて特別図柄表示手段32による特別図柄の変動を開始させると共に、選択された演出図柄の変動パターンに対応する変動時間が経過することに基づいて所定の停止図柄で特別図柄の変動を停止させるようになっている。
特別利益状態発生手段66は、特別図柄処理手段64による大当たり判定結果(内部抽選結果)に基づいて特別利益状態(利益状態)を発生させるためのもので、大当たり状態発生手段(利益状態発生手段)66aと小当たり状態発生手段66bとを備えている。大当たり状態発生手段66aは、特別図柄処理手段64による大当たり/小当たり/外れの判定結果が大当たりとなり、特別図柄表示手段32による特別図柄の変動後の停止図柄が第1〜第4大当たり態様の何れかになった場合に、大入賞手段27が所定の開放パターンに従って開放する大当たり状態を発生させるように構成されている。本実施形態では、大当たり状態における大入賞手段27の開放パターンとして2R,15Rの2種類が設けられており、第1大当たりの場合には2R開放パターンが、第2〜第4大当たりの場合には15R開放パターンが夫々選択されるようになっている(図4)。
小当たり状態発生手段66bは、特別図柄処理手段64による大当たり/小当たり/外れの判定結果が小当たりとなり、特別図柄表示手段32による特別図柄の変動後の停止図柄が小当たり態様となった場合に、大入賞手段27が所定の開放パターンに従って開放する小当たり状態を発生させるように構成されている。小当たり状態における大入賞手段27の開放パターンは例えば1種類で、第1大当たり態様の場合の2R開放パターンと外見上同じ動作が行われる1R開放パターンが設定されている(図4)。
特別遊技状態発生手段67は、特別利益状態発生後に遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるためのもので、例えば大当たりの種類に応じて、確変状態、開放延長状態を個別に発生させるようになっている。
確変状態中は、大当たり判定値の数が例えば1個から10個へ増加されることにより、大当たりとなる確率が低確率(例えば1/350)から高確率(例えば1/35)に切り換えられるようになっている。この確変状態は、大当たり状態の終了後に開始され、例えば次の大当たり状態が発生するまで継続される。
また、開放延長状態中は、下特別始動口26bの開閉手段37の開閉パターンが通常開閉パターン(例えば0.2秒×1回開放)からそれよりも開放時間及び/又は開放回数が大となる特別開閉パターン(例えば2秒×3回開放)へ切り換えられる他、例えば特別図柄に関して特別図柄表示手段32の変動時間が通常変動時間よりも短い短縮変動時間に切り換えられ、普通図柄に関して当たり確率が通常確率(例えば1/10)から高確率(例えば1/1.3)へ、変動時間が通常変動時間(例えば27秒)から短縮変動時間(例えば2.7秒)へ、夫々切り換えられるようになっている。この開放延長状態は、大当たり状態の終了後に開始され、例えばその開始後に特別図柄が所定回数(例えば50回)変動するか、それまでに次の大当たり状態が発生した時点で終了する。
本実施形態では、図4に示すように、第3,第4大当たりの場合には確変状態と開放延長状態との両方が発生し、第2大当たりの場合には開放延長状態のみが発生する。また、第1大当たりの場合には確変状態は常に発生するが、開放延長状態については、例えば大当たり発生時点の開放延長状態発生の有無に応じて、開放延長状態中であった場合には引き続き開放延長状態が発生し、開放延長状態中でなかった場合には開放延長状態は発生しない(いわゆる潜伏確変)ようになっている。
先読み判定手段68は、特別図柄始動手段26が遊技球を検出したときに取得される特別乱数情報の内容を、特別図柄処理手段64による大当たり判定よりも前(図柄変動に供されるよりも前)の所定時点、例えばその特別乱数情報を取得した時点で先読み判定するもので、例えばその特別乱数情報に含まれる大当たり判定乱数値が大当たり判定値と一致するか否かに応じて、例えば大当たり判定乱数値が大当たり判定値、小当たり判定値の何れとも一致しない「外れ保留記憶」、大当たり判定乱数値が小当たり判定値と一致する「小当たり保留記憶」、大当たり判定乱数値が大当たり判定値と一致する「大当たり保留記憶」の何れであるかを判定するようになっている。
なお、この先読み判定結果を用いて行う予告演出等の内容に応じて、例えば大当たり図柄乱数値、変動パターン乱数値等の先読み判定を行ってもよい。もちろん、変動パターン乱数値の先読み判定を行う場合には、変動パターン乱数値は、大当たり判定乱数値等と同様、特別図柄始動手段26が遊技球を検出したときに取得する必要がある。
制御コマンド送信手段69は、所定の制御コマンドを一方向通信により演出制御基板42等のサブ制御基板側に送信して制御指令を与えるためのもので、特別図柄処理手段64による特別図柄処理に基づいて、特別図柄の変動開始時に、特別保留個数の減少を示す保留減少コマンド、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンド、演出図柄の変動後の停止図柄態様の抽選を指示する停止図柄コマンドをこの順序で演出制御基板42側に送信し、特別図柄の変動終了時に演出図柄の変動停止を指示する変動停止コマンドを演出制御基板42側に送信する機能、特別図柄始動手段26による遊技球検出時に増加後の特別保留個数等を示す保留増加コマンドを演出制御基板42側に送信する機能、遊技状態が変化する際に遊技状態コマンドを演出制御基板42側に送信する機能等を備えている。
保留減少コマンドは、図5に示すように例えば減少後の特別保留個数(ここでは0〜3個)に応じて複数種類(ここでは4種類)設けられている。また保留増加コマンドは、図5に示すように例えば増加後の特別保留個数(ここでは1〜4個)に応じた複数種類(ここでは4種類)のコマンドが、先読み判定手段68による先読み判定結果、即ち外れ保留記憶、小当たり保留記憶、大当たり保留記憶の3種類に応じて3組設けられている。
演出制御基板42は、画像表示手段29、予告報知演出手段34、音声出力手段71、電飾手段72等の各種演出手段を制御するためのもので、図柄変動演出制御手段73、特別保留個数表示制御手段74、予告演出制御手段75、予告報知演出制御手段76等を備えている。
図柄変動演出制御手段73は、演出図柄の変動表示制御及びそれに伴う音声出力手段71、電飾手段72等の制御を行うもので、主制御基板41から変動パターンコマンドを受信し、その後所定時間内に停止図柄コマンドを受信することを条件に、演出図柄の変動後の停止図柄を抽選により決定すると共に変動パターンコマンドで指定された変動パターンに基づいて画像表示手段29上で所定の演出画像と共に演出図柄の変動を開始させ、変動停止コマンドを受信したときに、抽選により決定された停止図柄態様で演出図柄の変動を停止させ、またその演出図柄の変動表示に合わせて音声出力手段71から所定の効果音を出力し、電飾手段72を所定のパターンで発光させるようになっている。
特別保留個数表示制御手段(保留記憶数報知制御手段)74は、特別保留個数表示手段36による画像表示手段29への特別保留個数(保留記憶数)の表示制御を行うもので、特別図柄始動手段26により新たに遊技球が検出され、主制御基板41から保留増加コマンドを受信したときに、その保留増加コマンドが第何番目の保留記憶に対応するものであるかに基づいて、画像表示手段29上に保留表示画像X1〜X4を1個追加的に表示し、また特別図柄の変動開始時に主制御基板41から保留減少コマンドを受信したときに、画像表示手段29上に表示されている保留表示画像X1〜X4をそれぞれX0〜X3にシフトすると共に、その後の所定のタイミング、例えば当該図柄変動が終了するときに保留表示画像X0を消去するようになっている。
予告演出制御手段75は、先読み判定手段68による先読み判定結果に基づく予告演出を制御するもので、最終表示態様選択手段75a、保留表示パターン選択手段75b等を備えており、特別乱数情報が取得されてからその特別乱数情報に対応する図柄変動(特定図柄変動)までの期間中における保留表示画像Xの表示色(演出態様)の変化を規定する保留表示パターンを、例えば保留増加コマンドを受信した時点で複数種類の中から選択するようになっている。
最終表示態様選択手段75aは、各特別乱数情報に対応する保留表示画像Xの最終表示態様を選択するもので、例えば主制御基板41から保留増加コマンドを受信したときに、予め設けられた最終表示態様選択テーブルに基づいて、その新たな特別乱数情報に対応する最終表示色を選択するように構成されている。最終表示態様選択テーブルには、図6に示すように、保留増加コマンドより得られる先読み判定結果(大当たり、小当たり、外れの何れか)毎に、複数種類の最終表示態様(ここでは白、青、赤、虹の4種類の表示色)の選択率が設定されている。なお、本実施形態では表示色の変化は白→青→赤→虹の順序に従って0〜3段階の何れかとなっており、例えば白から青を飛ばして赤に変化することはあっても、赤から青や白への変化はないものとする。
図6に示す最終表示態様選択テーブルの場合、例えば主制御基板41から保留増加コマンド“B524H”(図5参照)を受信した場合には、白、青、赤、虹の4種類の表示色の何れかがそれぞれ20,30,40,10%の確率で選択される。なお、図6に示す最終表示態様選択テーブルでは、4種類の最終表示態様のうち、虹色については先読み判定結果が大当たりの場合にのみ選択され、先読み判定結果が小当たり及び外れの場合には選択されない設定となっている。従って、4種類の最終表示態様のうち、虹色が最も大当たり期待度が高く、保留表示画像X0が虹色で表示された場合にはその図柄変動で必ず大当たり態様となる。
また、図6に示す最終表示態様選択テーブルでは、白、青、赤の各表示態様に関しては、先読み判定結果が大当たりの場合には赤色が、小当たりの場合には青色が、外れの場合には白色がそれぞれ最も高い選択率に設定されている。従って、虹色を除く3種類の表示態様では、赤色が最終表示態様となる場合が最も大当たり期待度が高く、白色が最終表示態様となる場合が最も大当たり期待度が低い。
なお、本実施形態の保留表示パターンでは白以外の色から白に変化することはないため、最終表示態様として白が選択された場合、その特別乱数情報に対応する保留表示画像Xの表示色は最初から最後まで白のまま変化しない。従って、予告演出を行わない場合の保留表示画像Xの表示色を例えば白とした場合、最終表示態様として白が選択されることが即ち予告演出を実行しない旨の抽選結果に等しい。もちろん、予告演出を行うか否かについては最終表示態様選択手段75aとは別に抽選等により決定してもよい。
保留表示パターン選択手段75bは、保留記憶された特別乱数情報に対応する保留表示画像Xの変化状態を規定する保留表示パターンを選択するもので、例えば最終表示態様選択手段75aによって最終表示態様が選択された場合に、予め設けられた保留表示パターン選択テーブルに基づいて、新たに保留記憶された特別乱数情報に対応する保留表示パターンを選択するように構成されている。保留表示パターン選択テーブルでは、1又は複数の保留表示パターンについてそれらの選択率が設定されており、選択対象とする保留表示パターンの種類毎、即ち例えば新たな特別乱数情報が何番目の保留記憶であるか、また最終表示態様選択手段75aで選択された最終表示態様が何れであるかに応じて複数種類の保留表示パターン選択テーブルが設けられている。なお、以下の説明では第0番目(当該図柄変動に対応)から第4番目の保留記憶をそれぞれ保留0〜保留4というものとする。
例えば図7は最終表示態様が虹色の保留表示パターンを選択対象とする保留表示パターン選択テーブルを示しており、図7(a)〜(d)が、それぞれ新たに記憶された特別乱数情報が保留4〜保留1である場合の保留表示パターンA41〜A46,A31〜A36,A21〜A26,A11〜A13を選択対象とする保留表示パターン選択テーブルA4〜A1である。同様に、図8は最終表示態様が赤色の保留表示パターンB41〜B48,B31〜B35,B21〜B25,B11〜B13を選択対象とする保留表示パターン選択テーブルB4〜B1を、図9は最終表示態様が青色の保留表示パターンC41〜C44,C31〜C33,C21〜C23,C11〜C12を選択対象とする保留表示パターン選択テーブルC4〜C1を、図10は最終表示態様が白色の保留表示パターンD41,D31,D21,D11を選択対象とする保留表示パターン選択テーブルD4〜D1をそれぞれ示している。
なお、図7〜図10に示す保留表示パターン選択テーブルは全ての保留表示パターンを選択対象とするものとはなっていない。例えば、図7に示す保留表示パターン選択テーブルA4〜A1では、保留1以前に虹色となる保留表示パターンは選択対象とはなっていない。
図7〜図10に示す保留表示パターン選択テーブルを用いる場合、例えば主制御基板41から保留増加コマンド“B524H”(図5参照)を受信し、最終表示態様選択手段75aによって最終表示態様として虹色が選択された場合には、保留4に対応する保留表示パターン選択テーブルA4(図7(a))に基づいて保留表示パターンA41〜A46の何れかがそれぞれ30,25,20,15,7,3%の確率で選択される。
なお本実施形態の予告演出では、保留表示画像Xの表示色が変化するタイミングと、保留表示画像Xがシフトするタイミングとは必ずしも一致せず、保留表示画像Xがシフトして新たに特別図柄変動が開始されてからその特別図柄変動が終了するまでの任意のタイミングでその保留表示画像Xの表示色が変化するようになっている。例えば保留表示パターンA41においては、保留表示画像X4が保留表示画像X3にシフトした後、次のシフトまでの所定のタイミングで白から青に変化し、保留表示画像X3が保留表示画像X2にシフトした後、次のシフトまでの所定のタイミングで青から赤に変化し、保留表示画像X1が保留表示画像X0にシフトした後、当該図柄変動中の所定のタイミングで赤から虹色に変化する。
また、例えば全ての保留表示パターンは複数のタイプに分類されており、本実施形態では、最初から最後まで表示態様が変化しない「タイプT0」、1回分の最大変化幅が1段階である「タイプT1」、1回分の最大変化幅が2段階である「タイプT2」、1回分の最大変化幅が3段階である「タイプT3」の4種類のタイプが設けられている。例えば、図8(c)に示す「赤→赤→赤」の保留表示パターンB21はタイプT0、同じく「青→赤→赤」の保留表示パターンB22はタイプT1、同じく「白→白→赤」の保留表示パターンB25はタイプT2、図7(b)に示す「白→白→白→虹」の保留表示パターンA36はタイプT3となっている。ここで、タイプT0の保留表示パターンが、表示態様が変化しない不変表示パターンであり、それ以外の全ての保留表示パターンが可変表示パターンである。
また、図7〜図10に示す各保留表示パターン選択テーブルでは、例えば次のようなルールに従って各保留表示パターンの選択率が設定されている。即ち、まずタイプT0→T1→T2→T3の順に選択率が低くなっており、タイプが同じ複数の保留表示パターンに関しては、最初の表示態様の順位が低い表示パターンほど選択率が低く、更にタイプも最初の表示態様も同じ複数の保留表示パターンに関しては、表示態様の変化タイミングが遅い保留表示パターンほど選択率が低くなっている。
保留表示パターン選択手段75bによって保留表示パターンが選択されると、その保留表示パターンに従って特別保留個数表示制御手段74により画像表示手段29上に保留表示画像が表示される。例えば主制御基板41から保留増加コマンド“B524H”(図5参照)を受信し、最終表示態様選択手段75aによって最終表示態様として虹色が選択され、保留表示パターン選択手段75bによって保留表示パターンA41が選択された場合には、その時点で既に画像表示手段29上に表示されている保留表示画像X1〜X3に加えて新たに白色の保留表示画像X4が表示される。そして、その保留表示画像X4は、主制御基板41から保留減少コマンドを受信する毎にX4→X3→X2→X1→X0とシフトされるが、そのシフトと同時又はその後の所定のタイミングで表示色(演出態様)が白→青→赤→赤→虹へと順次変更される。
予告報知演出制御手段(報知演出制御手段)76は、予告演出に関する報知演出を制御するもので、例えば図12に示す予告報知演出制御処理を所定時間毎(例えば4ms毎)に実行することにより、第1報知演出と第2報知演出との2種類の報知演出を実行させることが可能となっている。
第1報知演出は、遊技球が特別図柄始動手段26に入賞したとき、即ち特別乱数情報を取得したときに実行するもので、特別保留個数表示手段36によって新たに表示される保留表示画像Xの表示色(演出態様)に対応する発光色(報知態様)で予告報知演出手段34が所定時間(例えば1秒間)発光するようになっている。
第2報知演出は、保留記憶されている特別乱数情報に対応する保留表示画像Xの表示色が変化したときに実行するもので、例えばその変化後の表示色(演出態様)に対応する発光色(報知態様)で予告報知演出手段34が所定時間(例えば1秒間)発光するようになっている。
図11に示す予告報知演出制御処理では、まず既に表示中であった保留表示画像Xの少なくとも一つについて表示色が変化したか否かを判定する(S1)。保留表示画像Xの少なくとも一つについて表示色が変化した場合には(S1:Yes)、図13(a)に示すように、その変化後の表示色に対応する発光色で予告報知演出手段34を発光させるが(S3:第2報知演出)、複数の保留表示画像Xについて表示色が変化した場合には、図13(b)に示すように、それらのうちで最先の保留記憶に対応する保留表示画像Xを優先する。即ち、複数の第2報知演出については、第1の図柄始動条件に基づいて取得された第1乱数情報に関する第2報知演出が、それよりも後の第2始動条件に基づいて取得された第2乱数情報に関する第2報知演出よりも優先される。
一方、S1で既に表示中であった保留表示画像Xの中に表示色が変化したものが存在しない場合には(S1:No)、特別図柄始動手段26に遊技球が入賞したか否かを判定する(S2)。そして、特別図柄始動手段26に遊技球が入賞したと判定された場合には(S2:Yes)、図13(c)に示すように、新たに表示された保留表示画像Xの表示色に対応する発光色で予告報知演出手段34を発光させる(S4:第1報知演出)。
このように、第1報知演出と第2報知演出とでは第2報知演出の方が優先される。従って、例えば新たな特別図柄変動の開始と略同時に特別図柄始動手段26に遊技球が入賞し、第1報知演出と第2報知演出との実行タイミングが略同時に到来した場合には第2報知演出が優先され、図13(d)に示すように、予告報知演出手段34は保留表示画像Xの変化後の表示色に対応する発光色で発光する。以上のように、予告報知演出制御手段76による報知演出は、例えば図12に示す優先順位に従って実行される。
なお、特別保留個数が上限個数である4個の状態で新たに特別図柄始動手段26に遊技球が入賞したとき、その入賞時に取得された特別乱数情報は保留記憶されず、従って対応する保留表示画像Xも表示されないが、その始動入賞に係る第1報知演出は実行可能に構成してもよい。この場合の予告報知演出手段34の発光色(報知態様)は、予告演出の何れかの演出態様に対応する発光色(例えば白)でもよいし、予告演出の演出態様に対応する発光色とは異なる発光色(例えば黄色)でもよい。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機では、予告演出に関する報知演出を制御する予告報知演出制御手段(報知演出制御手段)76を備え、報知演出は、特別乱数情報(乱数情報)が取得されたときにその特別乱数情報に対応する演出態様に応じた報知態様で報知する第1報知演出と、特別乱数情報が取得された後に演出態様が変化したときにその変化に応じた報知態様で報知する第2報知演出とを含み、第1報知演出よりも第2報知演出を優先して実行可能に構成しているため、予告演出の状況を遊技者に正しく認識させることが可能である。
図14は本発明の第2の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、第1報知演出と第2報知演出との実行タイミングが略同時に到来した場合には、予告報知演出手段(第1報知演出手段)34により第2報知演出を実行すると共に、音声出力手段(第2報知演出手段)71により第1報知演出を実行するように構成した例を示している。なお、図14に示す予告報知演出制御処理以外の構成は第1の実施形態と共通である。
本実施形態の予告報知演出制御処理(図14)が第1の実施形態に係る予告報知演出制御処理(図11)と異なるのはS5,S6の処理が追加されている点のみである。即ち、S1において保留表示画像Xの少なくとも一つについて表示色が変化したと判定された場合には(S1:Yes)、特別図柄始動手段26への入賞があったか否かに拘わらず、その変化後の表示色(複数の保留表示画像Xで色変化があった場合にはそれらのうちで最先の保留記憶を優先)に対応する発光色で予告報知演出手段34を発光させるが(S3:第2報知演出)、特別図柄始動手段26への入賞もあったと判定された場合には(S5:Yes)、新たに表示された保留表示画像Xの表示色に対応する第1報知演出は、予告報知演出手段34ではなく音声出力手段71によりその表示色に対応する例えば「保留赤」等の音声を出力することにより行われる(S6)。
このように、第1報知演出と第2報知演出との実行タイミングが略同時に到来した場合には、第2報知演出を優先して予告報知演出手段(第1報知演出手段、視覚的報知手段)34により第2報知演出を実行すると共に、音声出力手段(聴覚的報知手段)71等、予告報知演出手段(第1報知演出手段)34とは異なる第2報知演出手段により第1報知演出を実行するように構成してもよい。なお、第2報知演出手段は音声出力手段71等の聴覚的報知手段に限られるものではなく、画像表示手段、発光手段、可動体等の演出手段でもよい。
図15は本発明の第3の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、大当たり状態(特定利益状態)が発生する場合には、第2報知演出よりも第1報知演出を優先して実行可能に構成した例を示している。なお、図15に示す予告報知演出制御処理以外の構成は第1の実施形態と共通である。
本実施形態の予告報知演出制御処理(図15)が第1の実施形態に係る予告報知演出制御処理(図11)と異なるのはS7,S8の処理が追加されている点のみである。即ち、S1において保留表示画像Xの少なくとも一つについて表示色が変化したと判定された場合には(S1:Yes)、特別図柄始動手段26への入賞があったか否かを判定し(S7)、特別図柄始動手段26への入賞があったと判定された場合には(S7:Yes)、新たに取得された特別乱数情報は大当たりに対応するものであるか否かを判定する(S8)。
そして、特別図柄始動手段26への入賞がなかった場合には(S7:No)、保留表示画像Xの変化後の表示色(複数の保留表示画像Xで色変化があった場合にはそれらのうちで最先の保留記憶を優先)に対応する発光色で予告報知演出手段34を発光させる(S3)が、特別図柄始動手段26への入賞はあったが新たに取得された特別乱数情報は大当たりに対応するものでない場合(S8:No)についても、第2報知演出を優先して、その変化後の表示色(複数の保留表示画像Xで色変化があった場合にはそれらのうちで最先の保留記憶を優先)に対応する発光色で予告報知演出手段34を発光させる(S3)。
一方、保留表示画像Xの少なくとも一つについて表示色が変化した(S1:Yes)だけでなく特別図柄始動手段26への入賞もあり(S7:Yes)、しかも新たに取得された特別乱数情報が大当たりに対応するものである場合には(S8:Yes)、第1報知演出を優先して、新たに表示された保留表示画像Xの表示色に対応する発光色で予告報知演出手段34を発光させる(S4)。
このように、原則として第1報知演出よりも第2報知演出を優先するが、大当たり状態(特定利益状態)が発生する場合には、第2報知演出よりも第1報知演出を優先して実行可能に構成してもよい。なお、特定利益状態は大当たり状態に限られるものではなく、例えば小当たり状態を含む特別利益状態等であってもよい。
また同様に、第1特別乱数情報とそれよりも後に取得された第2特別乱数情報とについて略同時に保留表示画像Xの演出態様に変化があった場合、原則として第2特別乱数情報に関する第2報知演出よりも第1特別乱数情報に関する第2報知演出を優先するが、大当たり状態等の特定利益状態が発生する場合には、第1特別乱数情報に関する第2報知演出よりも第2特別乱数情報に関する第2報知演出を優先して実行可能に構成してもよい。
図16は本発明の第4の実施形態を例示し、第1の実施形態を一部変更して、特別図柄の変動中に当該図柄変動に係る予告演出について第2報知演出を行う場合に、その第2報知演出を第1報知演出よりも優先して実行するように構成した例を示している。なお、図16に示す予告報知演出制御処理以外の構成は第1の実施形態と共通である。
本実施形態の予告報知演出制御処理(図16)が第1の実施形態に係る予告報知演出制御処理(図11)と異なるのはS9,S10の処理が追加されている点のみである。即ち、S1において保留表示画像Xの少なくとも一つについて表示色が変化したと判定された場合には(S1:Yes)、特別図柄始動手段26への入賞があったか否かを判定し(S9)、特別図柄始動手段26への入賞があったと判定された場合には(S9:Yes)、S1で表示色が変化したと判定された保留表示画像Xは保留表示画像X0であるか否かを判定する(S10)。
そして、特別図柄始動手段26への入賞がなかった場合には(S9:No)、保留表示画像Xの変化後の表示色(複数の保留表示画像Xで色変化があった場合にはそれらのうちで最先の保留記憶を優先)に対応する発光色で予告報知演出手段34を発光させる(S3)が、特別図柄始動手段26への入賞があり且つS1で表示色が変化したと判定された保留表示画像Xが保留表示画像X0であった場合(S10:Yes)についても、第2報知演出を優先して、その変化後の表示色(複数の保留表示画像Xで色変化があった場合にはそれらのうちで最先の保留記憶を優先)に対応する発光色で予告報知演出手段34を発光させる(S3)。
一方、保留表示画像Xの少なくとも一つについて表示色が変化した(S1:Yes)だけでなく特別図柄始動手段26への入賞もあり(S9:Yes)、しかもS1で表示色が変化したと判定された保留表示画像Xが保留表示画像X0でなかった場合には(S10:No)、第1報知演出を優先して、新たに表示された保留表示画像Xの表示色に対応する発光色で予告報知演出手段34を発光させる(S4)。
このように、特別図柄の変動中に当該図柄変動に係る予告演出について第2報知演出を行う場合にはその第2報知演出を第1報知演出よりも優先して実行し、それ以外の場合には第1報知演出を第2報知演出よりも優先して実行可能に構成してもよい。
図17は本発明の第5の実施形態を例示し、第4の実施形態を一部変更して、特別図柄の変動中で且つリーチ演出時に当該図柄変動に係る予告演出について第2報知演出を行う場合に、その第2報知演出を第1報知演出よりも優先して実行するように構成した例を示している。なお、図17に示す予告報知演出制御処理以外の構成は第4の実施形態と共通である。
本実施形態の予告報知演出制御処理(図17)が第4の実施形態に係る予告報知演出制御処理(図16)と異なるのはS11の処理が追加されている点のみである。即ち、S1において保留表示画像Xの少なくとも一つについて表示色が変化したと判定された場合には(S1:Yes)、特別図柄始動手段26への入賞があったか否かを判定し(S9)、特別図柄始動手段26への入賞があったと判定された場合には(S9:Yes)、S1で表示色が変化したと判定された保留表示画像Xは保留表示画像X0であるか否かを判定する(S10)。また、S1で表示色が変化したと判定された保留表示画像Xが保留表示画像X0であった場合には(S10:Yes)、その時点で演出図柄に関するリーチ演出中であるか否かを判定する(S11)。
そして、特別図柄始動手段26への入賞がなかった場合には(S9:No)、保留表示画像Xの変化後の表示色(複数の保留表示画像Xで色変化があった場合にはそれらのうちで最先の保留記憶を優先)に対応する発光色で予告報知演出手段34を発光させるが(S3)、特別図柄始動手段26への入賞があり且つS1で表示色が変化したと判定された保留表示画像Xが保留表示画像X0であり、しかもリーチ演出中であった場合(S11:Yes)についても、第2報知演出を優先して、その変化後の表示色(複数の保留表示画像Xで色変化があった場合にはそれらのうちで最先の保留記憶を優先)に対応する発光色で予告報知演出手段34を発光させる(S3)。
一方、保留表示画像Xの少なくとも一つについて表示色が変化した(S1:Yes)だけでなく特別図柄始動手段26への入賞もあり(S9:Yes)、しかもS1で表示色が変化したと判定された保留表示画像Xが保留表示画像X0でなかった場合(S10:No)、或いはS1で表示色が変化したと判定された保留表示画像Xが保留表示画像X0ではあったがリーチ演出中でない場合には(S11:No)、第1報知演出を優先して、新たに表示された保留表示画像Xの表示色に対応する発光色で予告報知演出手段34を発光させる(S4)。
このように、特別図柄の変動中で且つリーチ演出中に当該図柄変動に係る予告演出について第2報知演出を行う場合にはその第2報知演出を第1報知演出よりも優先して実行し、それ以外の場合には第1報知演出を第2報知演出よりも優先して実行可能に構成してもよい。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、保留表示画像Xを先読み判定結果に基づく表示態様で表示することにより予告演出を行う場合、その表示態様は色に限られるものではなく、任意の図形、絵柄等でもよい。また、予告演出に用いる特別保留個数表示手段は、画像表示手段29に保留表示画像Xを表示するものに限られず、例えばLED等の発光手段により構成してもよい。
また、報知演出を行う報知演出手段は、複数色で発光可能な発光手段に限られるものではなく、液晶等の画像表示手段、可動体を有する可動手段、音声出力手段、或いはそれらの組み合わせであってもよい。
予告演出を行う予告演出手段(例えば特別保留個数表示手段36)による演出態様と、報知演出を行う報知演出手段(例えば予告報知演出手段34)による報知態様とは、互いに対応関係にあればよく、実施形態のように同じ色等である必要はない。例えば、予告演出に係る演出態様が複数種類のキャラクター画像である場合には、報知態様は例えばそれらのキャラクター画像に対応する複数種類の発光色としてもよい。また、各演出態様と各報知態様とは夫々1対1に対応している必要はなく、例えば1つの演出態様に複数の報知態様が対応していてもよいし、複数の演出態様に1つの報知態様が対応していてもよい。
予告演出において演出態様(例えば保留表示画像Xの表示色)が変化するタイミングは、例えば保留表示画像Xがシフトするタイミング等、所定のタイミングに固定されていてもよい。
また本発明は、アレンジボール機、雀球遊技機等の各種弾球遊技機の他、スロットマシン等の弾球遊技機以外の遊技機においても同様に実施することが可能である。