JP6172622B2 - ベルトプレス - Google Patents

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Description

本発明は、ろ布の張力を加圧機構の押しつけ力に利用し、中心となるロールにろ布を複数回掛け回すことで、押しつけ力を高めて高圧脱水を行うベルトプレスに関する。
従来、ろ布をロールに掛け回して脱水するベルトプレスは、ロールを縦横に数多く並べてそれらにろ布を掛け回したタイプや、大径のロールにろ布を掛けてその上から加圧ベルトや加圧ロール等の加圧装置で押し付けるものがある。
また、特許文献1には中心ロールの周りに掛け回したろ布を折り返し、加圧ロールを介在させて再び中心ロールに掛け回すことで、折り返したろ布が加圧ロールに張力を伝えて加圧力の調整を行うベルトプレスが開示されている。
特公昭57−184500
従来のベルトプレスは、ロール巻き掛け部のせん断力や面圧、ろ布張力による脱水を行うため、ロールを数多く配設している。また、脱水時間を確保するためにはロール本数を増やし、ろ布の長さを長大とする必要があり、装置寸法も大きくなっていた。加圧ベルトのような加圧装置については装置が複雑となり、価格も含めメンテナンス費・消耗品費が高価となってしまう。また、ろ過性能についても従来のベルトプレスでは加圧力が小さく、十分といえるものではなかった。
特許文献1に開示されているベルトプレスは1枚のろ布とロールに汚泥を挟んで脱水するもので、メインロールに当接している部分でしか脱水することができない。よって、最終段加圧ロールから折り返すと装置の機構上、ケーキは排出するしかない。従って、脱水時間はろ布とロールが当接している時間となるため短時間であり、十分な脱水が行えない。
脱水の過程では、加圧ロールが当接する場所から急激に圧力が大きくなるため、含水率が高い汚泥に高圧の圧搾を加えることとなり、サイドリークが発生する。よって、低圧から高圧の圧搾力を加圧して徐々に脱水するような理想的な脱水は行えない。
本発明は、中心となるロールにろ布を複数回掛け回して高圧搾を付与するベルトプレスに関し、加圧工程時にスムーズに走行し、ろ布からのサイドリークを防止するベルトプレスを提供する。
発明のベルトプレスは、ろ布間に汚泥を供給して多数並列したロールに走行自在に掛け回して圧搾脱水するベルトプレスにおいて、中心ロールに巻き掛けたろ布を回帰ロールで折り返して、中心ロールとろ布の間に回帰させることで、中心ロールにろ布を複数回巻き掛け、中心ロール方向にろ布の押しつけ力を付与して圧搾力を高めるとともに、中心ロールに複数回巻き掛けたろ布間に複数の間接ロールを配設し、間接ロールの周面に弾性材を被覆し、圧搾工程の上流側の間接ロールの表面幅方向に凹凸を形成し、最も排出側の間接ロールは軸芯の両端に円筒状の部材を嵌挿して幅方向の中央部の軸芯と中心ロールとの間に隙間を設けたもので、高圧搾となる間接ロールに工夫を施して、間接ロールでの急激な圧力上昇を防止し、低含水率の脱水ケーキの生成を可能とする。
前記弾性材を軸芯の直径の1.5〜2.5倍のパイプ状で形成して軸芯に遊挿すれば、圧搾圧に適宜対応できるため、弾性材を交換せずに汚泥性状の変動にも対応できる。また、間接ロールの凹部と間接ロールの凸部が向かい合い、前記間接ロールの凸部と間接ロールの凹部が向かい合うよう配設すれば、高圧搾時に汚泥に対して立体的に圧力を付与することが可能で、間接ロールでの圧力を分散できる。さらに、前記中心ロールと回帰ロールとの間の無加圧部に加圧部材を配設すると、各ロールで脱水されたろ液(水分)の流下により、無加圧部の汚泥がろ液を吸収して含水率が上昇することを防止できる。
中心ロールと回帰ロールとの間の無加圧部に案内ロールを配設すると、回帰ロールを必要な位置に配設し、全体構成を小型化できる。また、前記中心ロールの前段に、外周面の幅方向に沿って複数の凸条を設けたせん断ロールを配設すると、せん断ロールでろ布に供給した汚泥に対する急激な圧縮を防止し、ろ布からのサイドリークを予防するとともに、汚泥の搬送量を増加できる。
中心ロールに当接したろ布は、間接ロールが中心ロールの中心から放射線状に移動自在なため、ろ布によって間接ロールに押しつけ力が加えられる。同様にして、中心ロールに回帰させたろ布を何度も巻き掛けることで、中心ロールに当接したろ布には巻き掛けたろ布の数だけ、更に押しつけ力を加えることができる。従って、外側に巻き掛けてあるろ布が内側に巻き掛けてあるろ布へ押しつけ力を与えるため、外側から内側にかけて次第に圧力が上昇しており、中心ロールに巻き掛けてあるろ布は最も高い圧力で圧搾される。徐々に圧力を大きくしてゆく脱水となるため、サイドリークが発生せず、理想的な脱水が行える。
中心ロールに巻き掛けてあるろ布は、巻き掛ける回数を増やすごとにろ布走行時間を延長することができ、その他のロールを多数配設してろ布走行時間を確保する必要がなくなる。従って、装置がコンパクトになり、ろ布も短くなる。また、中心ロールに掛け回したろ布とろ布の間には、対向走行するろ布同士の接触を防止する間接ロールを配設するため、ろ布はスムーズに走行する。
間接ロールの周面に弾性材を被覆すると、圧力による変形でろ布との接触箇所が面接触となり、圧搾工程において急激な圧力上昇を防止できる。また、上流側の間接ロールの周面に凹凸を形成すると、汚泥にかかる圧力を分散して間接ロールの線圧による急激な圧力上昇を防止することができる。さらに、圧搾部の最も排出側の間接ロールの中央部に凹部を形成すると、ろ布にかかる圧力を軽減し、汚泥の後退を防止することができる。
本発明に係る多重掛けのベルトプレスの概略側面図である。 同じく、中心ロール近傍の拡大図である。 同じく、間接ロールの拡大断面図である。 本発明に係る多重掛けのベルトプレスの要部側面図である。 同じく、せん断ロールの拡大図である。 同じく、回帰工程と加圧工程との間の無加圧部の詳細図である。 同じく、圧搾工程の間接ロールの要部側面図である。 同じく、圧搾工程の間接ロールの正面図である。 同じく、排出側の間接ロールの正面図である。 同じく、1枚のろ布で形成したろ過空間の断面図である。 同じく、間接ロールを支持するフレームの側面図である。
本発明のベルトプレスは、上下一対のろ布と、ろ布を無端状に張設する複数のロールと、これらを支持するフレームより構成され、一対のろ布間で汚泥を脱水するものである。中心ロールにろ布を円弧状に複数回掛け回すことで、高い圧力を掛けながら脱水できる機構を備えている。複数回掛け回したろ布とろ布の間には、対向走行するろ布同士の接触を防止する間接ロールが配設されている。間接ロールは中心ロールの中心から放射線状に移動自在で、間接ロールに掛け回したろ布の押しつけ力を内側のろ布へ伝え、圧力をかける。ろ布は間接ロールに巻き掛けたろ布から中心ロールに巻き掛けたろ布へ向かうように走行させて脱水を行う。
図1は本発明に係る多重(4重)掛けのベルトプレスの概略側面図である。中心ロール1にろ布2を多重に掛けるベルトプレスは、汚泥を供給する汚泥供給部3と、汚泥を挟んで脱水する上下一対の無端状のろ布2,2と、ろ布2を四回掛け回す中心ロール1と、ろ布2を中心ロール1に案内するせん断ロール4と、ろ布2を中心ロール1に向かって回帰させるために巻き掛ける回帰ロール5(5a〜5c)と、中心ロール1上を多重に対向して走行するろ布2間に配設する間接ロール6(6a〜6c)と、ろ布2から汚泥を剥離する剥離ロール7,7と、汚泥を排出する排出部8と、ろ布2のテンションを調整する緊張ロール9と、で構成される。
図2は中心ロール近傍の拡大図である。中心ロール1にろ布2を多重に掛けると、その分だけ回帰ロール5の設置数も増加する。回帰ロール5の径を小さくすると回帰ロール5部のせん断作用が中心ロール1部の加圧作用以上の加圧力となるため、段階的に加圧力を付与するためにある程度の径が必要となる。
中心ロール1の両側(本実施例では上下)に複数の回帰ロール5…を干渉しない位置に配設するためには所定のスペースが必要となる。必要に応じて中心ロール1と回帰ロール5との間に案内ロール10を配設し、ろ布2の走行進路を変更することで回帰ロール5を必要な位置に配設し、全体構成を小型化できる。
図1の4重掛けのベルトプレスについて詳述する。間接ロール6は中心ロール1の周辺に沿って三段で構成し、外側から一段目を間接ロール6a、二段目を間接ロール6b、三段目を間接ロール6cとする。
上下一対の無端状の重なり合ったろ布2はせん断ロール4に巻き掛け、次に中心ロール1周辺に配設した間接ロール6aに当接して巻き掛けてある。間接ロール6aに巻き掛けたろ布2は、続けて回帰ロール5aに巻き掛ける。回帰ロール5aに巻き掛けたろ布2は中心ロール方向に回帰させて間接ロール6aより内側に配設した間接ロール6bに巻き掛ける。この時、ろ布2は間接ロール6aの中心ロール1側を通るように走行させる。
同様に、間接ロール6bに巻き掛けたろ布2を回帰ロール5bに巻き掛けて回帰させた後、間接ロール6bの内側に配設した間接ロール6cに巻き掛ける。ここでもろ布2は間接ロール6bの中心ロール1側を通るように走行させ、ろ布2を間接ロール6b、間接ロール6c間で挟持するよう走行させる。
そして、間接ロール6cに巻き掛けたろ布2は回帰ロール5cに巻き掛け、回帰させて中心ロール1に当接して巻き掛ける。中心ロール1に巻き掛けたろ布2は間接ロール6cの中心ロール1側を通るよう走行させ、ろ布2は間接ロール6cと中心ロール1で挟持するよう走行させる。
中心ロール1に当接した一対のろ布2はケーキ排出部8で離間し、それぞれ剥離ロール7,7に巻き掛けられ、適宜配設した案内ロール14…を介して無端状に走行させる。
ろ布2を走行させ、各間接ロール6a、6b、6cが中心ロール1の中心から放射線状に移動自在に配設した際の、ろ布2の張力は、それぞれ間接ロール6a、6b、6cを介して中心ロール1側を走行するろ布2に押しつけ力を伝える。
≪間接材≫
図3は間接ロールの拡大断面図である。間接ロール6は、回転自在で軸芯11の周面に弾性材12を被覆した円筒状のロールを用いる。間接ロール6の回転方向がろ布2の走行方向と一致しているため、ろ布2の摩擦は極めて軽減される。また、間接ロール6で構成されるろ布2間の隙間からろ液が排出されることもあり、対向走行するろ布の接触を防止できる径の複数のロールを間接ロール6として用いることが好ましい。間接ロール6は中心ロール1の中心から放射線状に移動自在に配設してある。そのため、間接ロール6の外側を走行するろ布張力により、間接ロール6を介して中心ロール1に当接したろ布2に圧力を加える。従って、中心ロール1に当接したろ布2では、中心ロール1の面圧と共に、間接ロール6の押しつけ力による線圧も加わるため、高圧の脱水が行われる。
このとき、間接ロール6の周面に被覆している弾性材12は、ろ布2の張力によって変形しつつ回転する。具体的には、ろ布2の走行方向に沿って楕円形となるので、ろ布2と間接ロール6の接触面にて急激な圧力上昇となることがない。円形状のロールではろ布2との接触部が線状となり急激な圧力を付与させて汚泥の通過が困難になることもあるが、楕円状ではろ布2との接触面積が広くなり急激な圧力上昇がない。したがって、高い圧力を付与させつつ間接ロール6,6間のろ布2の通過が容易となる。
また、本発明では間接ロール6の移動方向を放射線状としているが、移動方向としては放射曲線状等でもよく、間接ロール6が中心ロール1の円周面から離接自在であればどのような移動方向としてもよい。
複数の間接ロール6・・・は狭い間隔で配設することで、間接ロール6による面圧が連続で加わり、中心ロール1に当接したろ布2に掛ける圧力を均一にすることができる。間接ロール6を円周方向に多く配設し、ろ布2と当接する区間を長くすると長時間圧搾が可能なため、脱水性の悪い汚泥などに適した運転ができる。このように、間接ロール6の大きさ、配設間隔等は処理汚泥に応じて適宜変更することができる。
また、間接ロール6が移動自在であるため、ろ布2を各ロールに巻き掛ける際などの作業性は良い。間接ロール6の移動は支持しているフレーム15で制限されるが、ろ布2と供給する汚泥の厚み分移動できるように支持すれば本発明の作用効果が得られる。
間接ロール6の周面に被覆させる弾性材12として、合成ゴム、合成樹脂等の材料を用いることができるが、ろ布2の張力により変形しつつ広い面積で接触するような復元性がある材料であれば限定しない。また、弾性材12の弾性力、被覆厚等は原液性状等の脱水条件に応じて適宜選択できる。
なお、軸芯11の直径の1.5〜2.5倍程度のパイプ状の弾性材12を、間接ロール6の軸芯11に遊挿してもよい。
各段の間接ロール6a、6b、6cはロールによる面圧を連続的に掛けるため、千鳥状に配設する。なお、原液性状等の脱水条件に応じて、間接ロールを並列状に配設する等、配置位置、配設数等を適宜選択できる。
中心ロール1周辺を走行するろ布2は、それぞれ間接ロール6a、6b、6cに巻き掛けた外側のろ布2から、中心ロール1に当接したろ布2に向かって脱水しながら走行する。外側のろ布2はそれぞれ間接ロール6a、6b、6cを介して内側のろ布2へ押しつけ力を掛けるため、中心ロール1に当接したろ布2に近づくほど外側のろ布2の押しつけ力が加わり、高い圧力が掛けられている。従って低い圧力から徐々に高い圧力で脱水するようになるため、急激に圧力を掛けた際に生じるサイドリークが発生せず、適切な脱水を行える。
≪4重掛け詳細≫
図4は本発明に係る多重(4重)掛けのベルトプレスの要部側面図である。本発明のベルトプレスの中心ロール1に掛け回したろ布2は、ろ過工程A、加圧工程B、回帰工程C、圧搾工程Dを具備する。これらのろ布2は一対の無端状ろ布2が重なり合って構成されており、ろ布2間には汚泥が供給されている。
ろ過工程Aでは、汚泥供給部3より供給された汚泥をろ布2で挟持してせん断ロール4に掛け回してある。一対のろ布2はせん断ロール4に近づくにつれ漸近するため、流動性の高い汚泥であっても徐々にろ過される。せん断ロール4に巻き掛けた一対のろ布2,2において、内周するろ布2の走行速度が速いことから内部にせん断力が生じている。従って、ろ過工程Aでは、せん断ロール4による面圧とろ布2のせん断力が掛かり、汚泥の液分がろ布2を通して外部に排出される。
せん断ロール4の径は後段の圧搾工程に必要な含水率や原液性状に応じて適宜設定する。
≪せん断ロール≫
図5はせん断ロールの拡大図である。せん断ロール4でろ布2に供給した汚泥に対する急激な圧縮を防止し、ろ布2からのサイドリークを予防するため、せん断ロール4の外周面の幅方向に沿って複数の凸条13…を設けている。凸条13は所定の間隔で複数配設しており、ろ布2は凸条13の先端部に接しつつ中心ロール1に送られる。凸条13に接している箇所は、汚泥が圧縮されてろ過される。凸条13に接していない部分は、移動してくる汚泥により若干圧力が強まるとともに、ろ布2にかかる張力が作用して汚泥に圧力を付与する。せん断ロール4で面圧ではなく線圧が汚泥にかかることになり、急激な圧縮作用を奏しない。したがって、ろ布2からのサイドリークを防止するとともに、汚泥の搬送量を増加できる。
加圧工程Bは、ろ布2を間接ロール6aに巻き掛けてある工程を加圧工程B1とし、同様に間接ロール6bに巻き掛けてある工程を加圧工程B2、間接ロール6cに巻き掛けてある工程を加圧工程B3とする。
加圧工程B1では、せん断ロール4から案内されたろ布2を間接ロール6aに巻き掛けてある。間接ロール6aは中心ロール1の中心方向へ放射線状に移動自在に配設しているため、間接ロール6aに掛かる押しつけ力は、間接ロール6aを介して加圧工程B2のろ布2へ伝えられる。加圧工程B1ではろ布2に掛かる張力、せん断力、間接ロール6aによる面圧によって脱水が行われる。
回帰工程C1では、間接ロール6aに巻き掛けたろ布2を、回帰ロール5aに巻き掛けて間接ロール6bに向かって回帰させる。回帰ロール5aの外側から掛け回し、折り返したろ布2は間接ロール6aの内側を通るように走行させる。
図6は回帰工程と加圧工程との間の無加圧部の詳細図である。加圧工程Bでは中心ロール1あるいは間接ロール6からの圧力により脱水され、回帰工程Cでは回帰ロール5によるせん断力により脱水される。その間はろ布2に張力が作用しており、ある程度の圧力が汚泥に作用しているものの、加圧工程B、回帰工程Cで作用する圧力より低い。そのため、各ロールで脱水されたろ液(水分)が流下してくると、この間の汚泥がろ液を吸収して含水率が上昇することがある。そこで、回帰工程Cから加圧工程Bの間の無加圧部に、ろ布2を加圧する加圧部材14を配設する。
加圧部材14としては無加圧部を加圧できるものであれば公知の技術を利用でき、例えば複数の小径ローラや板状部材で一方のろ布2を押圧してもよく、間接ロール6から回帰ロール5に拡開するろ布2,2間に摺接するような大径ローラを順次配設してもよい。
加圧工程B2では、回帰ロール5aで回帰したろ布2を間接ロール6bに巻き掛けてある。ろ布2に掛かる張力、せん断力、間接ロール6bによる面圧が加わると共に、間接ロール6aによる面圧と押しつけ力が加わり、加圧工程B1より高圧な脱水が行われている。
回帰工程C2では間接ロール6bに巻き掛けたろ布2を、回帰ロール5bに巻き掛けて間接ロール6cに向かって回帰してある。回帰ロール5bの外側から掛け回し、折り返したろ布2は間接ロール6bの内側を通るように走行させる。
加圧工程B3では、回帰ロール5bで回帰したろ布2を間接ロール6cに巻き掛けてある。ろ布2に掛かる張力、せん断力、間接ロール6cによる面圧が加わると共に、間接ロール6bによる面圧と押しつけ力と、間接ロール6aの押しつけ力が加わり、加圧工程B2より高圧な脱水が行われている。
回帰工程C3では間接ロール6cに巻き掛けたろ布2を、回帰ロール5cに巻き掛けて中心ロール1に向かって回帰してある。回帰ロール5cの外側から掛け回し、折り返したろ布2は間接ロール6cの内側を通るように走行させる。
圧搾工程Dでは、回帰ロール5cから回帰したろ布2を中心ロール1に当接するよう巻き掛け、且つろ布2を中心ロール1と間接ロール6cに挟持されるよう走行させる。ろ布2は中心ロール1に巻き掛けたことで面圧を受け、更に加圧工程B1、B2、B3で掛けられる押しつけ力が間接ロール6cを押しつけるため、間接ロール6cによる面圧も加わる。加圧工程B1、B2、B3の押しつけ力は圧搾工程Dのろ布2にそのまま伝わり圧搾するため、圧搾工程Dでは脱水工程の中で最も高い圧力で脱水されている。
図7、8は圧搾工程の間接ロールの要部側面図および正面図である。前記で述べたように、中心ロール1と間接ロール6cとの間には大きな圧力が付与されており、回帰ロール5cを反転したろ布2内の汚泥が間接ロール6cに押し返され、スムーズにロール間に入っていかないことがある。そのため、高圧力が発生している中心ロール1に近い間接ロール6cについて、圧搾工程の上流側の間接ロール6cの表面幅方向に凹凸を形成する。
間接ロール6cの表面幅方向に凹凸を形成することで、ろ布2にかかる圧力を分散し、高い圧力が発生する圧搾工程Dの区間を容易に走行できる。ここで、間接ロール6cの後方でろ布2が次に接触する間接ロール6cに凹凸を形成し、さらに凹凸の位相を間接ロール6cと対称にすれば、圧搾工程の初期における圧力不均一を解消でき、効率的に脱水することができる。
なお、凹凸のピッチ、溝深さ等は原液性状等の脱水条件に応じて適宜選択する。
ろ液は各間接ロール6で形成された間隙や、中心ロール1と間接ロール6の微小な隙間から排出される。
図9は排出側の間接ロールの正面図である。最も圧力が高い中心ロール1周縁には、ろ布2の走行方向に沿って複数の間接ロール(6c,6c,…6cn)が配設されている。この間接ロール6cには高い圧力が付与されているので、汚泥性状によっては汚泥が間接ロール6cを通過できずに間接ロール6c直前のろ過空間で滞留する。
そこで、圧力を軽減して汚泥の圧搾に支障がないように、最も排出側の間接ロール6cnと中心ロール1の間の圧力を軽減する。具体的には、間接ロール6cnの幅方向の両端部の径を大きくして中心ロール1に当接回転させることにより、幅方向の中央部の軸芯11と中心ロール1との間に隙間を設ける。間接ロール6cnの幅方向の径の拡大について、軸芯11と一体的に形成する、軸芯11の両端に円筒状の部材を嵌挿する、等の技術を用いることができる。
なお、径の拡大寸法、中心部の幅等は原液性状等の脱水条件に応じて適宜選択する。
圧搾工程Dを経たろ布2は離間して、それぞれ剥離ロール7にてケーキを剥離排出し、無端状となるよう案内ロール14に巻き掛けられる。
なお、一対のろ布2,2に汚泥を供給した後、両端を折り返した状態で圧搾することで、サイドリークを発生し難い高圧搾用の構成としてもよい。また、図10のように無端状の一枚のろ布2上に原液を供給し、幅方向両端を原液供給側に重ね合わせるように折り返すことでろ過空間を形成したベルトプレスを構成してもよい。
≪フレーム≫
図11は本発明に係るベルトプレスの間接材を支持するフレームの側面図である。
フレーム15は中心ロール1の左右に立設され、間接ロール6が中心ロール1の中心から放射線状に移動自在となるよう、間接ロール6の可動域に配設する。フレーム15は、間接ロール6を挿入支持する放射線状の支持穴16を有しており、間接ロール6が挿通自在、更に中心ロール1の中心から放射線状に移動自在に支持できる。
図示しないが、その他のベルトプレスの形態においても、それぞれ対応した支持穴16をフレーム15に形成することで間接ロール6を支持することができるため、同様のフレーム15を利用することができる。
フレーム15には間接ロール6が軸方向へ移動しないように保護板を設けてもよい。ベルトプレスの運転中にフレーム15の外に保護板を配設することで、ろ布2の蛇行により間接ロール6が左右にずれることや、支持穴16からの落下を防止することができる。また、保護板を着脱自在とすることで、メンテナンス時に取り外せば間接ロール6の装着、取り外しが容易に行える。アクリルガラス等の透過性を有する素材を用いると、ベルトプレス運転中に間接ロール6の不具合が早急に発見できる。
フレーム15は間接ロール6を支持できるようなものであればどのようなものでもよいが、実施例でフレーム15は平板状で中心ロール1の軸周辺に開口を設けているため、メンテナンス等の作業性がよくなっている。
この様なフレーム15で間接ロール6を支持することにより、ろ布2による外側からの押しつけ力を中心ロール1方向に伝えることができる。
また、本実施例では支持穴16が放射線状に形成されているが、支持穴16を放射曲線状、あるいは平行状等、間接ロール7が中心ロール1の円周面から離接自在に支持できるのであればどのような支持穴16でも構わない。
本発明に係るベルトプレスは、中心ロールにろ布を複数回掛け回すことで、掛け回されたろ布の押しつけ力により後段のろ布を加圧するベルトプレスである。一つの中心ロールに何度もろ布を掛け回すことにより、後段のろ布に高い脱水圧力を付与して低含水率の脱水ケーキを生成できる。少ないロール本数で脱水時間を確保することができるため装置がコンパクトとなり、産業用あるいは食品用等の汚泥処理や廃棄物処理に有用な高圧搾型ベルトプレスとなる。
1 中心ロール
2 ろ布
4 せん断ロール
5 回帰ロール
6 間接ロール
10 案内ロール
11 軸芯
12 弾性材
13 凸条
14 加圧部材

Claims (6)

  1. ろ布(2)間に汚泥を供給して多数並列したロールに走行自在に掛け回して圧搾脱水するベルトプレスにおいて、
    中心ロール(1)に巻き掛けたろ布(2)を回帰ロール(5…)で折り返して、
    中心ロール(1)とろ布(2)の間に回帰させることで、
    中心ロール(1)にろ布(2)を複数回巻き掛け、
    中心ロール(1)方向にろ布(2)の押しつけ力を付与して圧搾力を高めるとともに、
    中心ロール(1)に複数回巻き掛けたろ布(2)間に複数の間接ロール(6…)を配設し、
    間接ロール(6…)の周面に弾性材(12)を被覆し、
    圧搾工程の上流側の間接ロール(6c,6c…)の表面幅方向に凹凸を形成し、
    最も排出側の間接ロール(6cn)は軸芯(11)の両端に円筒状の部材を嵌挿して幅方向の中央部の軸芯(11)と中心ロール(1)との間に隙間を設けた
    ことを特徴としたベルトプレス。

  2. 前記弾性材(12)を軸芯(11)の直径の1.5〜2.5倍のパイプ状で形成して軸芯(11)に遊挿した
    ことを特徴とした請求項1に記載のベルトプレス。
  3. 前記間接ロール(6c)の凹部と間接ロール(6c )の凸部が向かい合い、前記間接ロール(6c )の凸部と間接ロール(6c )の凹部が向かい合う
    ことを特徴とした請求項1または2に記載のベルトプレス。
  4. 前記中心ロール(1)と回帰ロール(5…)との間の無加圧部に加圧部材(14)を配設する
    ことを特徴とした請求項1〜3の何れか1項に記載のベルトプレス。
  5. 前記中心ロール(1)と回帰ロール(5…)との間の無加圧部に案内ロール(10)を配設する
    ことを特徴とした請求項1〜4の何れか1項に記載のベルトプレス。
  6. 前記中心ロール(1)の前段に、外周面の幅方向に沿って複数の凸条(13…)を設けたせん断ロール(4)を配設した
    ことを特徴とした請求項1〜5の何れか1項に記載のベルトプレス。
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