JP6172623B2 - ベルトプレス - Google Patents
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Description
その他、特許文献1には、無端状の一枚のろ布を、ろ布の進行方向に対して垂直に二つ折り状に保持し、二つ折りした部分に汚泥を供給して加圧ローラーで脱水するベルトプレスが開示されている。
同様に、特許文献3には、諸味を三つ折りにしたろ布で包んで圧搾する装置で、ろ布を三つ折りに畳む装置が開示されている。
よって、脱水時に外部から圧力を掛け、ろ過空間の汚泥が横方向へ逃げた場合に、サイドリークが発生し汚泥がろ布の端部からはみ出す恐れがあった。
これらのことからベルトプレスは、圧搾の圧力に制限されることが多く、脱水ケーキ含水率等で他の脱水機に劣ることもしばしばあった。
また、ろ過室をシールするための特別な機器を必要としない。さらに、無端状のろ布を走行させながら脱水を行うため、連続的に脱水を行うことが出来る。
また、第一せん断ロールの周囲に複数の噛み込みロールを配設し、第一せん断ロールとともに回転させることで、ろ布と第一せん断ロールの間に間隙が生じ、その間隙に汚泥を保持して脱水を行うことができる。
間隙に入り込んだ汚泥は後方の噛み込みロールによって保持されるため、圧力によって後方へ押しのけられることはない。よって、より高圧による脱水も可能となる。
第一せん断ロールを大きくして圧力を下げる必要もないため、第一せん断ロールは小さいものでもよく、装置自体をコンパクトにできる。
第一せん断ロールとろ布の間隙に分離されたろ液が容易に流れ込むため、ろ液を容易に排出できる。
図1は本発明に係るベルトプレスの概略側面図である。
本発明のベルトプレス1は、複数のローラー2…と、該複数のローラー2…に掛け回して走行自在とした無端状の一枚のろ布3と、ろ布3上に汚泥を供給するホッパー4と、ろ布3の幅方向の両側方から汚泥供給側にろ布3を折り返し、折り返したろ布3を重ね合わせてろ過空間5を形成する折り装置6と、折り返したろ布3を巻き掛けるせん断ロール7と、折り返したろ布3を展開する展開ローラー8と、を備える。
そのため、第一せん断ロール7aには汚泥の噛み込み量を増加させるため、第一せん断ロール7aの周辺に噛み込みロール16を配設している。
図2(a)に示す無端状のろ布3は、幅方向の両側端から1/3幅の箇所を、何れもろ布3進行方向に延びかつ汚泥供給側に折り返す折り部9a、9bとする。まず、前記1/3幅の箇所の一方の折り部9aで1/3幅の部分(折り面10a)が内側に折り返され、次いで前記1/3幅の箇所の他方の折り部9bで1/3幅の部分(折り面10b)が内側に折り返される。従って、ろ布3は折り面10a、10bがそれぞれ内側で重なるように折り返されて三つ折りとなり、三つ折りの内部にろ過空間5を形成する。
また、折り返したろ布3の折り面10a、10bが重なり、ろ過空間5をシールする。外部から加圧することで、折り面10a、10bの重なり部分のシールの強度は大きくなるため、折り面10a、10bの重なり部分から汚泥が漏れ出ることはない。
本発明の実施例では三つ折りのろ布3を用いているが、他の折り方でも本発明の効果が得られる。
また、折り返したろ布3の折り面10a、10bが重なり、ろ過空間5をシールする。外部から加圧することで、折り面10a、10bの重なり部分のシールの強度は大きくなるため、折り面10a、10bの重なり部分から汚泥が漏れ出ることはない。三つ折りに比べ、折り面10a、10bの重なる面積が小さいため、有効ろ過面積を広くとることができる。
高圧な脱水を行うためにせん断ロール7を配設すると、急激な圧搾により汚泥の後退が発生してしまう。そのため、ろ過空間5に最初に高圧がかかる第一せん断ロール7aには、高い圧力がかかることによる汚泥の後退を防ぐため、噛み込みロール16を配設する。
図3は、本発明に係るせん断ロールの側面図である。
ろ布3が折り返されてろ過空間5を形成し最初に巻き掛けるロールを第一せん断ロール7aとし、第一せん断ロール7aの周縁には、複数の噛み込みロール16を配設している。噛み込みロール16は第一せん断ロール7aの周縁に固定され、第一せん断ロール7aの回転に伴い周縁を回転する。
噛み込みロール16は、丸棒あるいはパイプの他、突条のものをろ布3の幅方向に沿わせて複数配設する。
噛み込みロール16の高さ及び間隔は、互いに隣接する噛み込みロール16の頂点を結ぶ直線が第一せん断ロール7aの外周面に接するように設定することにより、ろ布3と第一せん断ロール7aの外周面との間に隙間を確保しつつ、ろ布3を安定支持できる。
従って、噛み込みロール16を設けることにより、ろ布3をこれらの噛み込みロール16で支持し、第一せん断ロール7aとの接触面を減らすことができる。
従って、ろ布3と第一せん断ロール7aの周縁との間に隙間が形成されるため、内側に位置するろ布3がこの隙間の分だけ第一せん断ロール7a側に撓んで、外側のろ布3と共に原料を包み込む。ろ布3は噛み込みロール16と接する箇所で高圧がかかったとしても、第一せん断ロール7aとの隙間に汚泥が逃げるため、多くの汚泥が後退することはない。
このため、ろ布3のろ過空間5に供給された汚泥は急激に圧縮されることが無く、後退しないため、処理量が減少することはない。また、ろ布3による包み込み作用と相俟って汚泥のサイドリークも予防される。
図4は、本発明に係る第一せん断ロールの要部側面図である。
本実施例では、第一せん断ロール7aの軸方向に沿って配設される噛み込みロール16は、噛み込みロール16に固着した棒状部材17にねじ加工を施し、棒状部材17を第一せん断ロール7aに挿通させ、ナット18によって固定する。よって、噛み込みロール16の高さは第一せん断ロール7aの周縁方向に調節自在である。
噛み込みロール16の配設位置は、第一せん断ロール7aの中心から離れるほどろ布3が大きく撓む。従って、噛み込みロール16の高さが高くなるほど、汚泥の噛み込み量が増加する。同様に、噛み込みロール16の高さが高くなると、圧搾力を低下させることもできる。よって、噛み込みロール16の高さを調節することで、汚泥の噛み込み量、圧搾力を自在に調節することができる。
噛み込みロール16の高さを自在に調節可能であれば、噛み込みロール16の固定手段は公知のものを採用できる。
本発明の折り装置6は、ろ布3をU型に折り曲げる押圧ローラー11とガイドローラー12、ろ布3を水平に案内するガイド棒13a、13bで構成されている。また、U型に折り曲げられたろ布内へ汚泥を供給できる位置にホッパー4を配設している。
ガイド棒13a、13bの接するろ布3の底部に、補助棒14を水平に配設すると、ガイド棒13a、13bの押しつけによるろ布3の撓みがなくなり、ろ布3を三つ折りにする際にズレが生じない。ガイド棒13、補助棒14は棒状、板状等が用いられる。
そこで、折り重ねたろ布3の折り面10a、10bの上方に押え板15として平板を配設してもよく、ろ過空間5の内圧に対抗させることで、汚泥が漏れだすことを防止できる。
複数のせん断ロール7に巻き掛けられたろ布3は、展開ローラー8にて三つ折りとなったろ布3が展開され、剥離装置によって脱水ケーキが排出される。三つ折りになったろ布3を展開して展開ローラー8に巻き掛けて走行させることで、三つ折りになっていたろ布3がせん断ロール7から展開ローラー8の間で自然に展開する。
高圧で脱水した脱水ケーキは剥離性が良いため、剥離装置として配設した剥離ローラーにろ布3を巻き掛けること等で、脱水ケーキを容易に剥離できる。本実施例では、展開ローラー8を剥離ローラーとして用いている。
2 ローラー
3 ろ布
4 ホッパー
5 ろ過空間
6 折り装置
7 せん断ロール
7a 第一せん断ロール
8 展開ローラー
9a、9b 折り部
11 押圧ローラー
12 ガイドローラー
13a、13b ガイド棒
16 噛み込みロール
Claims (4)
- 無端状の一枚のろ布(3)を複数のローラー(2…)に走行自在に掛け回したベルトプレス(1)において、
ろ布(3)上に汚泥を供給するホッパー(4)と、
ろ布(3)の幅方向の両側方から汚泥供給側にろ布(3)を折り返し、折り返したろ布(3)を重ね合わせてろ過空間(5)を形成する折り装置(6)と、
折り返したろ布(3)を巻き掛けるせん断ロール(7)と、
折り返したろ布(3)を最初に巻き掛ける第一せん断ロール(7a)の周縁に複数配設した噛み込みロール(16)と、
折り返したろ布(3)を展開する展開ローラー(8)と、を備え、
前記折り装置(6)は、ろ布(3)を下方へ押圧してU型の底部を形成させる押圧ローラー(11)と、
押圧ローラー(11)の両側方でろ布(3)両側方を折り曲げてU型の両側面を形成するガイドローラー(12)と、
U型に折り曲がったろ布(3)の両側面を内側に折り曲げる複数のガイド棒(13a、13b)と、を備えることを特徴とするベルトプレス。 - 前記噛み込みロール(16)の高さは、第一せん断ロール(7a)の周縁方向に調節自在とすることを特徴とする請求項1に記載のベルトプレス。
- 前記ろ過空間(5)の幅方向両端をろ布(3)の折り部(9a、9b)で形成することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のベルトプレス。
- 前記ろ布(3)の幅方向の両側方から1/4幅を超え、1/3幅以下の箇所を折り部(9a、9b)とする
ことを特徴とする請求項3に記載のベルトプレス。
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