JP6172229B2 - ワイヤ放電加工装置、その制御方法及びプログラム、ウエハの製造方法。 - Google Patents

ワイヤ放電加工装置、その制御方法及びプログラム、ウエハの製造方法。 Download PDF

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Description

本発明は、ワイヤ放電加工装置、その制御方法及びプログラム、ウエハの製造方法の技術に関する。
従来よりシリコンインゴットを多数の薄片にスライスするための装置としてワイヤソーが知られているが、近年ワイヤ放電加工技術を用いてワークを薄板にスライスする技術がある。
例えば、特許文献1には、巻取りスプールに隣接して配置されるカメラが撮影した画像を解析することによって、ワイヤの少なくとも1つの物理的状態の変化を検出する技術が開示されている。
例えば、特許文献2には、ワイヤカット放電加工装置に於いて、走行移動するワイヤ電極と通電子間の接触部を遮光状態に形成する暗室と、接触部で発生する放電光を受光して電気信号に変換する光電素子と、電気信号に応じて操作出力を出力する手段と、操作出力により作動する作動体とを備えることによって、放電光の発生を確実に検出することができる技術が開示されている。
特開2013−94959号公報 特開平8−336728号公報
しかしながら特許文献1に開示された技術は加工溝の均一性を監視するものではない。
また、特許文献2に開示された技術のように放電光で検出した場合には、どの方向に放電加工が進行しているのかはわからず加工溝の均一性を監視するものではない。
本発明は、並設されたワイヤでインゴットを放電加工する際にインゴットの加工の進行が遅れないように適切な制御を行うことが可能な仕組みを提供することを目的とする。
本発明は、並設して走行する複数のワイヤに一括して接触する同一の給電子であって、前記複数のワイヤに加工電源を供給する前記給電子を備え、当該複数のワイヤによる放電を用いてインゴットを加工するワイヤ放電加工装置であって、前記複数のワイヤの走行方向に沿う向きで撮影された画像であって、当該複数のワイヤにより設けられる前記インゴットの複数の加工溝を識別可能な前記画像を取得する取得手段と、前記取得手段で取得された前記画像に基づいて、前記複数の加工溝のうち加工深さが異なる加工溝があるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段により前記加工深さが異なる加工溝があると判断される場合には、前記複数のワイヤと前記インゴットとの相対的な距離を離した後に、前記複数のワイヤと前記インゴットとの相対的な距離を近づけて加工を再開するよう制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明により、並設されたワイヤでインゴットを放電加工する際にインゴットの加工の進行が遅れないように適切な制御を行うことが可能な仕組みを提供することが可能となる。
本発明のワイヤ放電加工システムを正面から見た図である。 本発明のワイヤ放電加工装置を正面から見た拡大図である。 本発明における極間状態(電圧と電流)と、加工電源のパルス(ON/OFF)周期を示したものである。 本発明における電気回路と各種部品の配置を示した図である。 本発明における電気回路と各種部品の配置を示した図である。 本発明のワイヤ放電加工装置におけるワイヤ電極と被加工物間の放電状況を監視するための構成図を示した図である。 複数の加工電極ワイヤの内1本だけ加工の進行が遅れたときの状態を観察点b側から監視した画像情報の一例を示した図である。 正常時の加工進行状況とその時の変化するパルス列信号(濃淡データ)を関連づけた図である。 加工遅れ発生時の加工進行状況とその時の変化するパルス列信号(濃淡データ)を関連づけた図である。 ワイヤぶれ時発生時の加工進行状況とその時の変化するパルス列信号(濃淡データ)を関連づけた図である。 本発明の加工状況の監視処理の流れを示すメインフローチャートを示した図である。 本発明の画像解析フローチャートを示した図である。 本発明の制御コンピュータのハードウエア構成を示した図である。 従来技術であるワイヤ毎に個別に給電する方式における電気回路を示した図である。 本発明の加工遅れ発生時の電源装置の対応処理を示すフローチャートを示す図である。 本発明の加工ぶれ発生時のワイヤ放電加工装置の対応処理を示すフローチャートを示す図である。
図1を説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るワイヤ放電加工装置1を前方から見た外観図である。尚、図1に示す各機構の構成は一例であり、目的や用途に応じて様々な構成例があることは言うまでもない。
図1は本発明におけるワイヤ放電加工システム(半導体基板または太陽電池基板の製造システム)の構成を示す。ワイヤ放電加工システムは、ワイヤ放電加工装置1、電源装置2、加工液供給装置50から構成されている。ワイヤ放電加工システムは、並設された複数本のワイヤの間隔で放電により被加工物を薄片にスライスすることができる。
ワイヤ放電加工装置1には、サーボモータにより駆動されるワーク送り装置3がワイヤ103の上部に設けられ上下方向にワーク105を移動できる。本発明ではワーク105が下(重力)方向に送られ、ワーク105とワイヤ103の間で放電加工がおこなわれる。なお、本明細書において、上下とは重力方向における上方向と下方向にそれぞれ対応し、左右とはワイヤ放電加工装置を正面から見た場合の左及び右にそれぞれ対応する。
電源装置2には、サーボモータを制御する放電サーボ制御回路が放電の状態に応じて効率よく放電を発生させるために放電ギャップを一定の隙間に保つように制御し、またワーク位置決めを行い、放電加工を進行させる。
加工電源回路(図4)は、放電加工のための放電パルスをワイヤ103へ供給するとともに、放電ギャップで発生する短絡などの状態に適応する制御を行いまた放電サーボ制御回路への放電ギャップ信号を供給する。
加工液供給装置50は、放電加工部の冷却、加工チップ(屑)の除去に必要な加工液をポンプによりワーク105とワイヤ103へ送液すると共に、加工液中の加工チップの除去、イオン交換による電導度(1μS〜250μS)の管理、液温(20℃付近)の管理を行う。おもに水が使用されるが、放電加工油を用いることもできる。
メインローラ8,9には、ワークを所望する厚さで加工出来るようにあらかじめ決められたピッチ、数で溝が形成されており、ワイヤ供給ボビンからの張力制御されたワイヤが2つのメインローラに必要回数巻きつけられ、巻き取りボビンへ送られる。ワイヤ速度は100m/minから900m/min程度が用いられる。2つのメインローラが同じ方向でかつ同じ速度で連動して回転することにより、ワイヤ繰出し部から送られた1本のワイヤ103がメインローラ(2つ)の外周を周回し、並設されている複数本のワイヤ103を同一方向に走行させることができる(すなわち走行手段となる)。
ワイヤ103は図5に示すように、1本の繋がったワイヤであり、図示しないボビンから繰り出され、メインローラの外周面のガイド溝(図示しない)に嵌め込まれながら、当該メインローラの外側に多数回(最大で2000回程度)螺旋状に巻回された後、図示しないボビンに巻き取られる。
ワイヤ放電加工装置1は、電源ユニット2と電線513を介して接続されており、電源ユニット2から供給される電力により作動する。
ワイヤ放電加工装置1は、図1に示すように、ワイヤ放電加工装置1の土台として機能するブロック15と、ブロック15の上部の中に設置されている、ワーク送り装置3と、接着部4と、ワーク105と、加工液槽6と、メインローラ8と、ワイヤ103と、メインローラ9と、給電子ユニット10と、給電子104と、を備えている。
図2を説明する。図2は、図1に示す点線16枠内の拡大図である。
メインローラ8,9にはワイヤ103が複数回巻きつけられており、メインローラに刻まれた溝に従い、所定ピッチでワイヤ103が整列している。メインローラは中心に金属を使用し、外側は樹脂で覆う構造である。
2つのメインローラの間であって、メインローラ8,9の内部のほぼ中央部の上の位置には、給電子ユニット10に取り付けられた給電子104が配置され、給電子104は、上向きに露出する表面をワイヤに接触させることで走行する複数本のワイヤ103に加工電圧を一括して給電する。
給電子104はワイヤ103の10本と一括接触することで、加工電源部からの放電パルス503(図3)を10本のワイヤに供給している。給電子104が配置される位置は、ワーク105の両端からのワイヤの長さがほぼ等しくなる(511L1=511L2)位置に設けてある。給電子104には、機械的摩耗に強く、導電性があることが要求され超硬合金が使用されている。
2つのメインローラの間であって、メインローラ8,9の内部のほぼ中央部の下の位置には、ワーク送り装置3に取付けたワーク105を配置し、ワーク送り装置3がワーク105を下方向に送り出すことでスライス加工が進行する。
メインローラの下の位置に加工液槽6を設け、ワイヤ103およびワーク105を浸漬し、放電加工部の冷却、加工チップの除去を行う。加工液槽6は加工液を貯留し、送り出されたワークを浸漬するためのものである。
ワイヤ103の本数を10本に対して一括接触する給電子104を1個で示しているが、給電子あたりのワイヤ本数や給電子の総数を必要数に応じて変更できることは言うまでもない。
ブロック15は、ワーク送り装置3と接合されている。また、ワーク送り装置3は、ワーク105と接着部4により接着(接合)されている。
本実施例では、加工材料(ワーク105)として、シリコンインゴットを例に説明する。
接着部4は、ワーク送り装置3と、ワーク105とを接着(接合)するためのものであれば何でもよく、例えば、電導性の接着剤が用いられる。
ワーク送り装置3は、接着部4により接着(接合)されているワーク105を上下方向に移動する機構を備えた装置であり、ワーク105を保持した状態でワーク送り装置3が下方向(重力方向)に移動することにより、ワーク105をワイヤ103の方向に近づけることが可能となる。ワーク送り装置3は給電子104よりも低い位置に配置されている。保持するワーク105が加工液に浸漬されるように、ワーク送り装置3は、ワーク105を、メインローラ8,9を周回するワイヤに接近する方向に送り出している。
加工液槽6は、加工液を貯留するための容器であり複数のメインローラ8,9を周回するワイヤの外側に配置されている。加工液は、例えば、抵抗値が高い脱イオン水である。ワイヤ103と、ワーク105との間に、加工液が設けられることにより、ワイヤ103と、ワーク105との間で放電が起き、ワーク105を削ることができる。
メインローラ8、9には、ワイヤ103を巻き付けるための溝が複数列形成されており、その溝にワイヤ103が巻き付けられている。そして、メインローラ8、9が右又は左回転することにより、ワイヤ103が走行する。また、図2に示すように、ワイヤ103は、メインローラ8、9に巻き付けられ、メインローラ8、9の上側、及び下側にワイヤ列を形成している。
また、ワイヤ103は、伝導体であり、電源装置2から電圧が供給された給電子ユニット10の給電子104と、ワイヤ103とが接触することにより、当該供給された電圧が給電子104からワイヤ103に印加される。すなわち、給電子104がワイヤ103に電圧を印加する。
そして、ワイヤ103と、ワーク105との間で放電が起きてワーク105を削り(放電加工)、薄板状のシリコン(シリコンウエハ)を作成することができる。
図3を説明する。図3は、本発明の極間での放電電圧(Vgn)及び極間での放電電流(Ign)の変化とTr1、Tr2のON/OFF動作(タイミングチャート)を示す。グラフの横軸は時間を示す。
まずトランジスタTr1 504をONし、誘発電圧を印加する。このときワイヤ103とワーク105間(極間)は絶縁されているため、ほとんど極間での放電電流は流れない。その後、極間での放電電流が流れ始めて放電を開始するとVgnが電圧降下することで、放電開始が検出されてTr2をONにし、大きな極間での放電電流を得る。所定時間経過後にTr2をOFFする。Tr2のOFFから所定時間経過した後に再び一連の動作を繰り返す。
図4を説明する。図4は本発明における複数本のワイヤ(10本)に一括で加工電圧を給電する一括給電方式での電気回路2とワイヤ放電加工装置1との関係を示す。加工電流であるワイヤ電流と極間での放電電流が流れている状態が示されている。図4は、図5に示す電気回路2との等価回路を示している。
仮に図14に示す従来方式の電気回路400を、複数本のワイヤ(10本)に一括で加工電圧を給電する一括給電方式での電気回路にそのまま導入したとすれば、加工電源部から給電点の間にて加工電流を制御するために、複数本のワイヤ(10本)に供給されるワイヤ電流の合計(10倍)の加工電流が供給されるように、Rmをメインローラ8、9を巻回する周回数(10回)で割った抵抗値である電流制限抵抗体を加工電源部から給電点との間に設置すればよい。まず、このようにRm/10に固定された抵抗値を持つ電流制限抵抗体を加工電源部から給電子との間に設置した場合を説明する。
10本全てのワイヤとワークとの間で放電状態が均一にかつ同時に起こった場合には、10本のワイヤで放電電流が均等に分散され、固定された抵抗値(Rm/10)に応じた放電電流が各ワイヤとワークとの間に供給されるので、過剰な放電電流の供給は問題とならない。
しかしながら、10本全てのワイヤとワークとの間で放電状態が均一にかつ同時に起こらなかった場合には、固定された抵抗値(Rm/10)に応じたワイヤ電流が、放電状態になったワイヤとワークとの間に集中して供給されるので、過剰なワイヤ電流の供給が問題となる。つまり、10本の中で1本のみが放電状態になった場合には、本来1本のワイヤとワークに供給されるべきワイヤ電流の10倍のワイヤ電流が、放電状態になっているワイヤとワークに供給され、ワイヤが断線してしまう。
配線513はインピーダンス(抵抗)505を有する、加工電源部(Vmn)マイナス側に接続する上り用のケーブルである。配線513は、加工電源部(Vmn)から給電子104に加工電圧を供給する。配線514はインピーダンス(抵抗)520を有する、加工電源部(Vmn)プラス側に接続する下り用のケーブルである。
本発明の配線513の抵抗値Rmn505は従来方式の加工電流制限抵抗体のように抵抗値を所定の値に固定するものではなく、本実施形態におけるワイヤ放電加工装置は、10本の中で1本のみが放電状態になった場合であっても、放電状態となった本数に応じて抵抗値が変動するように制御できる機構を備えている。
さらに、本発明の抵抗値Rmn505がワイヤ抵抗Rwn509と比べて十分に小さな抵抗値になる範囲で用いることで、加工電流を制限するにあたってワイヤ抵抗Rwn509の方が支配的になり、抵抗値Rmn505の影響はほぼ無視することができる。
つまり、加工電源部501から給電子104までの間に流れ、極間ではワーク105に放電する放電電流となる加工電流の上限を制限する電流制限抵抗体を備えなくてもよい。または、Rmnをメインローラ8、9を巻回する周回数(10回)で単純に割った抵抗値よりもさらに小さい抵抗値にすればよい。
つまり各ワイヤの抵抗Rwn509であるインピーダンスを利用することで、各ワイヤのワイヤ電流Iwnが安定して供給されるので、ワイヤ電流の集中が起こらなくすることができる。抵抗(Rwn)509はワイヤ1本毎のワイヤによる抵抗である。
ここで給電子104から放電部までのワイヤ抵抗値とは、走行するワイヤ(1本)の給電子104と接触してから放電部までのワイヤの長さよる抵抗である。例えば、ワイヤ10本(メインローラ8、9を10周巻回する)に一括で給電する場合の各ワイヤ抵抗をそれぞれRw1、Rw2、…、Rw10とする。
従来方式のようにRmを1本毎のワイヤ電流(Iw)や放電電流(Ig)を制限する抵抗とするのではなく、Rwnを1本毎のワイヤ電流(Iw)や放電電流(Ig)を制限する抵抗とすることで、1本毎のワイヤ電流(Iwn)や放電電流(Ign)を制限することができる。つまり給電点(給電子)と放電点(放電部)との距離(長さL)を変えることで任意の抵抗値に設定することができる。つまりVmn=60V、Vgn=30V、Rwn=10Ωとした場合には、Iwn(Ign)=(60V−30V)/10Ω=3Aとなる。
なお、上記の計算式では、ワイヤ抵抗(Rwn)による給電点から放電点までの電圧降下を30Vとしたが、加工電源部から給電点までの電圧降下を起こす抵抗(Rmn)による給電点から放電点までの電圧降下は考慮していない。
つまり本発明である一括給電方式の場合にはIwnは、Rwnにより決定されるので、1本毎に所望のワイヤ電流(Iwn)や放電電流(Ign)を得るためには、加工電源部から給電点までの電圧降下を起こす抵抗RmnがRmn<Rwnの関係になるように設定される。
また各ワイヤ個別のワイヤ抵抗Rwnは(1)ワイヤの材質による電気抵抗値ρ、(2)ワイヤの断面積B、(3)ワイヤの長さL、の3つのパラメータからRwn=(ρ×B)/Lの関係式によりで定めることができる。
加工電源部501は加工電圧Vmnを供給する。ここでVmnは放電加工に必要な加工電流を供給するために設定される加工電圧である。Vmnは任意の加工電圧に設定することができる。さらに従来方式よりも加工電流の供給量が大きくなるので、加工電源部501は加工電源部401と比べると大きな電力(加工電圧と加工電流の積)を供給する。加工電源部501は給電子104に加工電圧(Vmn)を供給する。
加工電源部502は誘導電圧Vsnを供給する。ここでVsnは放電を誘発するために設定される誘発電圧である。加工電源部502は、さらにワイヤとワークとの間にて放電電圧(放電電流)の状態をモニターし、ワーク送り装置3の制御に利用する目的にも使用される。Vsnは任意の誘発電圧に設定することができる。さらに従来方式よりも誘発電流の供給量が大きくなるので、加工電源部502は加工電源部402と比べると大きな電力を供給する。加工電源部502は給電子104に誘発電圧Vsnを供給する。
トランジスタ(Tr2)503は、加工電圧VmnのON(導通)状態とOFF(非導通)状態をスイッチングで切り替える。トランジスタ(Tr1)504は、誘発電圧VsnのON(導通)状態とOFF(非導通)状態をスイッチングで切り替える。
極間での放電電圧(Vgn)507は、放電中にワイヤ103とワーク105との間に印加される電圧である。例えば、ワイヤ10本に一括で給電する場合の各放電電圧をそれぞれVg1、Vg2、…、Vg10とする。
放電によりワイヤ103とワーク105との間に放電極間電圧が印加される部分が放電部である。放電部において、走行する複数本のワイヤと給電子との接触により走行する複数本のワイヤに一括で給電された加工電圧をワークに放電する。
極間での放電電流(Ign)508は、放電中にワイヤ103とワーク105との間に流れる電流である。例えば、ワイヤ10本に一括で給電する場合の各放電電流をそれぞれIg1、Ig2、…、Ig10とする。
放電によりワイヤ103とワーク105との間に放電電流が流れる部分が放電部である。放電部において、走行する複数本のワイヤと給電子との接触により走行する複数本のワイヤに一括で給電された加工電圧をワークに放電する。
ワイヤ電流(Iwn)510はワイヤ1本毎に個別に供給される。例えば、ワイヤ10本に一括で給電する場合の各ワイヤ電流をそれぞれIw1、Iw2、…、Iw10とする。
給電点から放電点までの距離L 511は給電点(給電子)から放電点(ワーク)までのワイヤの長さである。
図5を説明する。図5は本発明における複数本のワイヤ(10本)に一括で加工電圧電流を給電する一括給電方式の電気回路2により複数本のワイヤに一括給電していることを示す。なお、図5に示すワイヤ放電加工装置1の構成の配置は図1及び2に示すワイヤ放電加工装置1の構成の配置と異なっているが、それぞれ電気的な構成は同様であることに留意されたい。
給電子104は走行する複数本のワイヤに一括で接触する。ワーク105と対向する位置に設けた、1ヶ所の給電子104から放電パルスを印加し、放電加工を行う。メインローラを巻回するワイヤ103の本数(10本)に対して1つの電源回路2が接続されている。以下、図5の配置を参照して、ワイヤに流れる加工電流(各ワイヤ電流の合計)を説明する。
図5に示すように、給電点(給電子104とワイヤ103が接触する位置)から放電点(ワイヤ103とワーク105との間)に流れるワイヤ電流は左右のメインローラの2方向に流れるので、各方向に対するワイヤ抵抗が存在している。長さ511L1は電流が左のメインローラ方向に流れた場合の給電点と放電点との長さ(距離)であり、該長さがL1の場合に定まるワイヤ抵抗をRw1aとする。長さ511L2は電流が右のメインローラ方向に流れた場合の、放電点と給電点との長さ(距離)であり、該長さがL2の場合に定まるワイヤ抵抗をRw1bとする。
ワイヤ103がメインローラ8、9を1周巻回する長さを2mとする。給電子104とワーク105とは、1周巻回する長さのほぼ半分の距離に配置されているので、放電点と給電点との距離(ワイヤの長さL)を1mである。ここで、給電子から放電部までを走行するワイヤの距離は0.5mよりも長ければよい。
ワイヤ103の材質の主成分は鉄であり、ワイヤの直径は0.12mm(断面積0.06×0.06×πmm2)である。ワイヤの抵抗値Rw1a、Rw1bはそれぞれ、ワイヤの長さが同じ長さ(L1=L2=1m)であるので各々のワイヤ抵抗値を同一の20Ω程度とすれば、Rw1aとRw1bによる1本(メインローラ8、9を1周巻回する)の合成のワイヤ抵抗値は10Ω程度となる。
また、図5のようにL1及びL2の長さによるワイヤ抵抗値を同じ抵抗値にするために、L1とL2の長さが同じになるように給電子104を配置することが好ましいが、L1とL2の長さの違いが10%程度(例えばL1が1mでL2が1.1m)異なるように給電子104を配置しても特に問題はない。放電電圧Vg1〜Vg10がほぼ等しい場合、VmnがそれぞれのRw1〜Rw10に印加されているので、Iw1〜Iw10は全て同じワイヤ電流である。ここでワイヤ抵抗による電圧降下値(Rw1×Iw1)と放電電圧(Vgn)からVmnを求める。給電子104から放電部までの電圧降下は走行するワイヤの抵抗による電圧降下である。
Rw1=10Ω(給電子104から放電部までの抵抗値)。Iw1=3A、Vgn=30Vとすれば、Vmnは以下のようになる。Vmn=10(Ω)×3(A)+30V=60V。よって給電子から放電部までの電圧降下は10Vよりも大きく、給電子から放電部までの抵抗値は1Ωよりも大きければよい。尚、Rwn=(ρ×B)/Lの関係式により、ワイヤのパラメータによりワイヤ抵抗による電圧降下値を設定してもよい。
よって、10本全てのワイヤとワークとの間で放電状態が均一にかつ同時に起こった場合のRmnを計算すると、全てのワイヤで放電状態となり10本のワイヤにIw1=3Aが流れている場合は、加工電源部から給電点との間では全体で10本×3A=30Aの加工電流が必要となり、この加工電源部から給電点との間の電圧降下をVmnの100分の1(0.6V)とすれば、この場合のRmnは以下のようになる。加工電源部から給電子104までの電圧降下は1Vよりも小さく、加工電源部から給電子までの電圧降下は、給電子から放電部までの電圧降下よりも小さければよい。Rmn(加工電源部501から給電子104までの抵抗値)=0.6V/30A=0.02Ω。よって加工電源部から給電子までの抵抗値は0.1Ωより小さく、加工電源部から給電子までの抵抗値は、給電子から放電部までの抵抗値よりも小さければよい。また、加工電源部から給電子104までの電圧降下と給電子104から放電部までの電圧降下との比は10倍以上である。さらに、加工電源部から給電子104までの抵抗値と給電子から放電部までの抵抗値との比が10倍以上である。ここで、Rmnを考慮して10本の加工電流をもとめると(60V−30V)/((10Ω/10本)+0.02Ω)=29.41Aとなり、ワイヤ1本当たりの加工電流は2.941Aとなる。
また、10本全てのワイヤとワークとの間で放電状態が均一にかつ同時に起こらなかった場合に1本のワイヤ電流が流れたとしても、ワイヤ1本当たりの加工電流は(60V−30V)/(10Ω+0.02Ω)=2.994Aとなり、10本全てのワイヤとワークとの間で放電状態が均一にかつ同時に起こった場合と比べても大きな差は生じない。
また更なる効果として、複数本であるN本(メインローラ8、9をN周巻回する)のワイヤに1箇所(一括)で給電する場合には、1本のワイヤ毎に個別に給電したときの加工速度に比べて加工速度が1/Nとなるが,本発明によれば、N本のワイヤへ1箇所(一括)で給電した場合においても1本のワイヤへ個別に給電したときと同等の加工速度を維持することができる。
図6を説明する。図6は、本発明のワイヤ放電加工装置1におけるワイヤ電極と被加工物間の放電状況を監視するための構成図である。
被加工物(ワーク)とワイヤ電極間の放電(加工部分)を監視できる場所は、ワイヤ電極がワークに接近する側(観察点a)とワイヤ電極がワークから離れる側(観察点b)およびワイヤ電極がワークを加工している領域(観察点c)の3箇所存在する。
901aは観察点aに設置される監視カメラであり、放電加工されるワークの加工溝の映像(画像)をリアルタイムで監視する。
901bは観察点bに設置される監視カメラであり、放電加工されるワークの加工溝の映像(画像)をリアルタイムで監視する。
901cは観察点c(水中)に設置される監視カメラであり、放電加工されるワークの加工溝の映像(画像)をリアルタイムで監視する。
この内、観察点aまたはbのいずれか1点または2点を観察することにより、複数のワイヤによる加工の進行状況を把握することができる。さらに観察点Cを観察することにより外部から見えないワーク内部の加工状態も把握することができる。
撮像/受光素子としてはCCDやCMOS等のカメラを直接もしくは光ファイバー等を介して設置して画像として情報を取り込む手段として撮像/受光素子901a、901b、901cを観察点a、b、cのワークとワイヤ電極間の放電状態を監視する位置にそれぞれ固定し、放電加工中の画像情報を常時解析(画像処理)システムに供給する。
103zは複数の加工電極であるワイヤ103の内で1本だけが加工の進行が遅れたときの状態を示した一例で、本例では1本の進行が遅いため加工溝の長さが他の溝より浅くなっている。
また、図6は観察点Bに対して直角方向から見た図で、進行の遅いワイヤ103zはここまま遅れ方が大きくなると正常なワイヤ位置と比べて下方に押し下げられ、加工ワーク105と接触してしまうため断線してしまう。
図7を説明する。図7は、複数の加工電極ワイヤ103の内1本だけ加工の進行が遅れたときの状態を観察点b側から監視した画像情報の一例で、本例では左から3本目のワイヤである103zの進行が遅いため加工溝の長さが他の溝よりも短くなっている。
図8を説明する。図8は、図12の画像解析フローチャートにおいて、各ワイヤの加工先端近傍の取得画像を解析して加工された溝の形状を二次元スキャンして得られた電気信号を二値化処理したものである。この二値化処理された濃淡データのX軸は加工溝の有り無しでありY軸は加工溝の有りの長さである。正常な加工時には加工進行状況に応じて(1)のように変化するパルス列信号(濃淡データ)が得られる。(1)のように濃淡データのX軸とY軸の位置のパルス波形が常時均一であるので正常(均一)であると判断される。
図9を説明する。図9は、図12の画像解析フローチャートにおいて、各ワイヤの加工先端近傍の取得画像を解析して加工された溝の形状を二次元スキャンして得られた電気信号を二値化処理したものである。この二値化処理された濃淡データのX軸は加工溝の有り無しでありY軸は加工溝の有りの長さである。加工遅れ時には加工進行状況に応じて(2)のように変化するパルス列信号(濃淡データ)が得られる。(2)のように濃淡データのY軸の位置のパルス波形が不均一であるので異常(加工遅れ)であると判断される。
図10を説明する。図10は、図12の画像解析フローチャートにおいて、各ワイヤの加工先端近傍の取得画像を解析して加工された溝の形状を二次元スキャンして得られた電気信号を二値化処理したものである。この二値化処理された濃淡データのX軸は加工溝の有り無しでありY軸は加工溝の有りの長さである。ワイヤぶれ時発生時には加工進行状況に応じて(3)のように変化するパルス列信号(濃淡データ)が得られる。(3)のように濃淡データのX軸の位置のパルス波形が不均一であるので異常(ワイヤぶれ)であると判断される。
図11を説明する。図11は、本発明の加工状況の監視処理の流れを示すメインフローチャートである。
ステップS101では、ワイヤ放電加工装置1は撮像/受光素子からの画像情報を取込む。つまりワイヤ放電加工装置1はワーク105の近傍に配置された監視カメラ901により撮影され、複数本のワイヤにより加工された複数箇所の加工溝を含むワーク画像を所定の間隔(例えば10秒間隔で1枚撮影)で順次取得する(画像取得手段)。
つまりここでは、放電加工の状況を監視するカメラにより撮影され、並設されたワイヤにより放電加工された複数箇所の加工溝を含んだワークの画像を取得している。
ステップS102では、ワイヤ放電加工装置1は図12の画像解析(画像処理)のフローチャートで変換・解析されて正常/異常の判断を行う。
ステップS103では、ワイヤ放電加工装置1はS102での判断結果に基づいて、電源装置2が実行するワーク送り関連する制御や加工電源に関連する制御に対して異常対応処理を行う。なおステップS103の詳細な説明を図15で行う。
ステップS104では、ワイヤ放電加工装置1はS102での判断結果に基づいて、ワイヤ放電加工装置1が実行するワイヤの走行に関連する制御に対して異常対応処理を行う。なおステップS104の詳細な説明を図16で行う。
図12を説明する。
図12は、本発明の画像解析フローチャートであり、図8〜図10は取得画像とその取得画像から正常/異常の解析用に変換されたパルス信号の一例である。
撮像/受光素子をカメラとした場合、画像解析フローチャートは入手したデータを取得後即時に解析し、放電加工溝の並び方(XまたはY方向)をあらかじめ記憶している正常パターン画像における加工溝の並び方と比較(画像マッチング)して、放電の状況が正常/異常かを判断する。また、各ワイヤ電極が放電により発光するX,Y座標を、取得した二次元画像内の加工溝放電光のX,Y座標情報として解析し、加工溝の並び方を特定して図7のように加工遅れワイヤ103zによる加工溝の遅れや横ずれを検出してもよい。
ステップS200では、ワイヤ放電加工装置1は加工溝の状態監視を継続するかを判断するために、加工が無事終了した加工が終了したかを判断する。加工が終了していない(いいえ)した場合にはS201に進む。加工が終了したと判断(はい)した場合にはS208に進む。
ステップS201では、ワイヤ放電加工装置1はS101で取得した画像の上述の二値化処理を行う。
二値化処理ではまず、ワイヤ放電加工装置1は取得されているワーク画像毎に、複数箇所の加工溝の加工状況にそれぞれ相当するパルス波形中の波形強度に高低差(Y軸のピーク高低)を生成する(波形強度生成手段)。
二値化処理では次に、ワイヤ放電加工装置1は取得されているワーク画像毎に、複数箇所の加工溝の加工状況にそれぞれ相当するパルス波形中の波形間隔に間隔差(X軸のピーク間隔)を生成する(波形間隔生成手段)。
ステップS202では、ワイヤ放電加工装置1はS201で二値化処理したパルス波形を解析する。つまりワイヤ放電加工装置1は複数箇所の加工溝の加工状況が略均一であるかいなかを判断するために、取得されているワーク画像毎に略均一であるかいなかを判断可能な情報を解析したパルス波形から検出する(画像解析手段)。
このようにステップS201及びステップS202では取得されたワークの画像から、複数箇所の加工溝毎の加工状況にそれぞれ相当させた波形強度でパルス波形を生成し、加工状況の進行度に基づいた強度差を解析している。さらにステップS201及びステップS202では取得されたワークの画像から、複数箇所の加工溝毎の加工状況にそれぞれ相当させた波形間隔でパルス波形を生成し、前記加工状況の進行度に基づいた間隔差も解析している。
ステップS203では、ワイヤ放電加工装置1は正常なパルス波形と比較し、正常なパルス波形と同じ高さ(Y軸)のピーク数が所定数よりも少ないかいなかを判断する。少ないと判断(≠)した場合にはS204に進む。同じと判断(=)した場合にはS205に進む(判断手段)。つまりワイヤ放電加工装置1はS201で生成された波形強度の高低差が所定条件を満たしたと判断した場合には、S203では複数箇所の加工溝の加工状況がワークの移動する方向に略均一ではないと判断すべき情報として検出している。つまりここでは、取得した画像に含まれる複数箇所の加工溝の並び方に基づいて、並設されたワイヤの間隔のまま放電加工が進行しているか否かを判断している。
ここではさらに、解析された強度差に基づいて、取得した画像に含まれる複数箇所の加工溝の並び方はワークが移動する方向に均一であるか否かを検出している(加工遅れ検出手段)。ここでの(≠)または(=)の判断は加工遅れの検出による結果を用いて判断している。
ステップS204では、ワイヤ放電加工装置1は図9のような加工遅れが発生していると判定する。ここでステップS204において監視領域の一部もしくは全部に放電の異常や部分的な加工の遅れを感知した場合には、パルス電源及びワイヤソーに対して加工異常の情報を通知して図11のステップS103またはステップS104にて必要な対応を行う例えば、操作パネルに異常を表示したり、ブザーで通知したり、加工が遅れた分のワークを戻したり、加工条件を部分的な遅れを緩和する設定に自動的に変更したり、ワイヤ電極の張力を調整したりする。
なおここでパルス電源とは電源装置2内部の加工電源部501、502によるパルス電圧の設定値を制御するためのパルス電圧の制御部(図示しない)である。
なおここでワイヤソーとはワイヤ放電加工装置1内部のメインローラ8、9によるワイヤ走行スピードの設定値を制御するための走行スピードの制御部(図示しない)である。
なおここでワイヤソーとはワイヤ放電加工装置1内部のワーク送り装置3によるサーボ電圧の設定値を制御するためのサーボ電圧の制御部(図示しない)である。
つまりワイヤ放電加工装置1はS202で略均一ではないと判断すべき情報が検出された場合には、複数本のワイヤによるワーク105の加工に関連するワイヤ放電加工装置何れかの動作を停止または抑制するように制御する(動作制御手段)。ステップS203で進行していない(≠)と判断される場合には、進行していると判断される場合(=)の放電加工の進行に関連する動作を停止または抑制するように制御している。
ステップS205では、ワイヤ放電加工装置1は正常な(または一定時間前に解析済みの)パルス波形と比較し、正常なパルス波形と同じ位置(X軸)のピーク座標が所定位置よりもずれているかいなかを判断する。比較するパルス波形は予め記憶させていた基準のパルス波形でも良い。ずれていると判断(≠)した場合にはS206に進む。同じ位置であると判断(=)した場合にはS207に進む(判断手段)。つまりワイヤ放電加工装置1はS201で生成された波形間隔の間隔差が所定条件を満たしたと判断した場合には、S205では複数箇所の加工溝の加工状況がワイヤの振動する方向に略均一ではないと判断すべき情報として検出している。
つまりここでも、取得した画像に含まれる複数箇所の加工溝の並び方に基づいて、並設されたワイヤの間隔のまま放電加工が進行しているか否かを判断している。
ここではさらに、解析された間隔差に基づいて、取得した画像に含まれる複数箇所の加工溝の並び方はワイヤが振動する方向に均一であるか否かを検出している(加工ぶれ検出手段)。ここでの(≠)または(=)の判断は加工ぶれの検出による結果を用いて判断している。
ステップS206では、ワイヤ放電加工装置1は図10のようなワイヤぶれが発生していると判定する。ここでステップS206において監視領域の一部もしくは全部に放電の異常や部分的なワイヤのぶれを感知した場合には、パルス電源及びワイヤソーに対して加工異常の情報を通知して図11のステップS103またはステップS104にて必要な対応を行う。例えば、操作パネルに異常を表示したり、ブザーで通知したり、加工が遅れた分のワークを戻したり、加工条件を部分的な遅れを緩和する設定に自動的に変更したり、ワイヤ電極の張力を調整したりする。
つまりワイヤ放電加工装置1はS202で略均一ではないと判断すべき情報が検出された場合には、複数本のワイヤによるワーク105の加工に関連するワイヤ放電加工装置何れかの動作を停止または抑制するように制御する(動作制御手段)。ステップS205で進行していない(≠)と判断される場合には、進行していると判断される場合(=)の放電加工の進行に関連する動作を停止または抑制するように制御している。
ステップS207では、ワイヤ放電加工装置1は図8のように正常に加工が進んでいると判定し、加工処理をそのまま継続し、さらに監視も継続する。
ステップS208では、ワイヤ放電加工装置1は監視(画像解析)を終了する。
また、撮像/受光素子を一次元方向に多数の受光素子を並べたラインセンサとした場合にはさらに簡易的に放電加工状態を観察できる。解析(画像処理)システムはラインセンサから入手したデータを即時に解析するが、元の情報は画像ではなくライン上に並んだ各受光素子が受けた放電の強さによる光量の情報のため、個々の受光素子の光量を、あらかじめ記憶している正常状態の光量を基準値として比較して、基準値より光量が少ない場合は放電が異常と判断する。
図13を説明する。図13は、ワイヤ放電加工装置1が内蔵する制御コンピュータ1000のハードウエア構成図である。
なお、制御コンピュータ1000をワイヤ放電加工装置1の外部に別体で設けてもよい。
図13において、MPU(CPU)1001は、システムバス1004に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM1002あるいは外部メモリ1011には、CPU1001の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。
RAM1003は、CPU1001の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU1001は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM1002あるいは外部メモリ1011からRAM1003にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
入力コントローラ1005は、キーボード(KB)1009や不図示のマウス等のポインティングデバイス等からの入力を制御する。ビデオコントローラ1006は、表示部1010への表示を制御する。なお、表示部1010はCRTだけでなく、液晶ディスプレイ等の他の表示器であってもよい。これらは必要に応じて管理者が使用するものである。また表示部は指やペン等にてユーザが表示画面内の対象位置を指定するタッチパネル機能を含むものであってもよい。
メモリコントローラ1007は、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶するハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ1011へのアクセスを制御する。
通信I/Fコントローラ1008は、LAN1012またはWANなどの、ネットワーク(通信回線)を介して外部装置と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
なお、CPU1001は、例えばRAM1003内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、表示部1010上での表示を可能としている。また、CPU1001は、CRT上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
本発明を実現するための後述する各種プログラムは、外部メモリ1011に記録されており、必要に応じてRAM1003にロードされることによりCPU1001によって実行されるものである。さらに、上記プログラムの実行時に用いられるデータファイル及びデータテーブル等も、外部メモリ1011または記憶部に格納されている。
また、本発明におけるプログラムは、ワイヤ放電加工方法に従ったワイヤ放電加工動作を制御コンピュータ1000が実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体はワイヤ放電加工動作を実行可能なプログラムとして記憶している。
(本発明の他の実施形態)
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、ワイヤ放電加工装置1に供給し、そのシステムあるいはワイヤ放電加工装置内のコンピュータ(またはCPUやMPU)が非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体は本発明を構成することになる。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM, BD−ROM、磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
また、読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
また、本発明は、複数の機器から構成されるワイヤ放電加工システムに適用しても、1つの機器からなるワイヤ放電加工装置に適用してもよい。また、本発明は、ワイヤ放電加工システムあるいはワイヤ放電加工装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのワイヤ放電加工システムあるいはワイヤ放電加工装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ,データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
図14を説明する。図14は、従来方式である、ワイヤ毎に個別に加工電圧を給電する個別給電方式での電気回路400とワイヤ放電加工装置4000を示す。
加工電源部401は加工電圧Vmを供給する。ここでVmは放電加工に必要な電流を供給するために設定される加工電圧である。Vmは60V〜150Vで任意の加工電圧に設定することができる。
加工電源部402は誘発電圧Vsを供給する。ここでVsは放電を誘発するために設定される誘発電圧である。加工電源部402は、さらにワイヤとワークとの間の極間での電圧(放電電流)の状態をモニターする目的にも使用される。Vsは60V〜300Vで任意の誘発電圧に設定することができる。
トランジスタ(Tr2)403は、加工電圧VmのON(導通)状態とOFF(非導通)状態をスイッチングで切り替える。トランジスタ(Tr1)404は、誘発電圧VsのON(導通)状態とOFF(非導通)状態をスイッチングで切り替える。
電流制限抵抗体を用いて固定の抵抗値(Rm)405を設定することで、1本毎のワイヤ電流(Iw)や極間での放電電流(Ig)を制限する。Rmは1Ω〜100Ωで任意の抵抗値に設定することができる。つまりVm=60V(ボルト)、Vg=30V、Rm=10Ωとした場合で、Iw(Ig)=(60V−30V)/10Ω=3A(アンペア)となる。
なお、上記の計算式では、加工電源(Vm)から給電点(給電子)までの電圧降下を30Vとしたが、ワイヤ抵抗(Rw)による給電点から放電点までの電圧降下は考慮していない。
つまり従来方式である個別給電方式の場合には加工電流Iwの値は、電流制限抵抗体の抵抗Rmにより決定されるので、1本毎に所望のワイヤ電流や放電電流(Ig)を得るためには、ワイヤ抵抗RwがRm>Rwの関係になるように設定される。
電流制限抵抗体を用いて固定の抵抗値(Rs)406を設定することで放電を誘発する誘発電流を制限する。Rsは1Ω〜100Ωで任意の抵抗値に設定することができる。
放電電圧(Vg)407は、放電中にワイヤ103とワーク105との間(極間)に印加される極間での放電電圧である。放電電流(Ig)408は、放電中にワイヤ103とワーク105との間に流れる極間での放電電流である。加工電流(Iw)410はワイヤ1本毎に個別に供給される。
図15を説明する。図15は、本発明の加工遅れ発生時の電源装置2の対応処理を示すフローチャートである。
ステップS301では、ワイヤ放電加工装置1はパルス電源のサーボ制御パラメータを変更する。
ステップS302では、ワイヤ放電加工装置1は図8のように正常に加工が進んでいると判定し、加工処理をそのまま継続し、さらに監視も継続する。
ステップS303では、ワイヤ放電加工装置1はステップS203で並設されたワイヤの間隔のまま放電加工が進行していないと判断してから所定時間(例えば10分後)経過したかを判断し、所定時間経過したあとのワークの画像を取得する。
ステップS304では、ワイヤ放電加工装置1は所定時間経過したあとに取得した画像を用いて、並設されたワイヤの間隔のまま放電加工が進行しているか否かを再度解析する(再解析手段)。
ステップS305では、ワイヤ放電加工装置1はステップS304で再度解析した結果に基づいて、ワイヤの間隔のまま放電加工が進行していないことによる加工不良が回復しているか否かを判断する(回復判断手段)。
ステップS306では、ワイヤ放電加工装置1はステップS305で回復していると判断した場合には、動作制御手段により停止または抑制するように制御した放電加工の進行に関連する動作を正常復帰している。回復した場合にはステップS301で変更していたパラメータを元に戻している。
ステップS307では、ワイヤ放電加工装置1は図8のように正常に加工が進んでいると判定し、加工処理をそのまま継続し、さらに監視も継続する。
ステップS308では、ワイヤ放電加工装置1はステップS305で回復していないと判断した場合には、ステップS204で停止または抑制するように制御した放電加工の進行に関連する動作を異なる制御種別に切り替える。ワイヤ放電加工装置1は放電を一時停止してからワーク位置を後退させる。
ステップS309では、ワイヤ放電加工装置1は放電間隙を確保させてから加工を再開する。
ステップS310では、ワイヤ放電加工装置1は所定時間(例えば10分後)経過したかを判断し、所定時間経過したあとのワークの画像を取得する。
ステップS311では、ワイヤ放電加工装置1はステップS305とはワイヤの間隔のまま放電加工が進行していないことによる加工不良が回復しているか否かを判断するための複数の異なる加工不良レベル(加工不良大)が管理されている。
ステップS312では、ワイヤ放電加工装置1はS311で再度解析した結果に基づいて、ワイヤの間隔のまま放電加工が進行していないことによる加工不良が回復しているか否かを判断する(第2の回復判断手段)。
ステップS313では、ワイヤ放電加工装置1は異なる加工不良レベルに応じて動作制御手段が放電加工の進行に関連する動作を停止または抑制するように制御する制御種別を切り替えている。ワイヤ放電加工装置1は警報を通知する。
ステップS314では、ワイヤ放電加工装置1は放電加工を中止する。
図16を説明する。図16は、本発明の加工ぶれ発生時のワイヤ放電加工装置1の対応処理を示すフローチャートである。
ステップS401では、ワイヤ放電加工装置1は加工ぶれの主たる原因は、ワイヤ走行状態の制御不良であることが多いので、加工ぶれが検知された場合には、ワイヤ走行スピードおよび(または)ワイヤテンションを変更する。
ステップS402では、ワイヤ放電加工装置1は図8のように正常に加工が進んでいると判定し、加工処理をそのまま継続し、さらに監視も継続する。
ステップS403では、ワイヤ放電加工装置1はステップS205で並設されたワイヤの間隔のまま放電加工が進行していないと判断してから所定時間(例えば10分後)経過したかを判断し、所定時間経過したあとのワークの画像を取得する。
ステップS404では、ワイヤ放電加工装置1は所定時間経過したあとに取得した画像を用いて、並設されたワイヤの間隔のまま放電加工が進行しているか否かを再度解析する(再解析手段)。
ステップS405では、ワイヤ放電加工装置1はステップS404で再度解析した結果に基づいて、ワイヤの間隔のまま放電加工が進行していないことによる加工不良が回復しているか否かを判断する。
ステップS406では、ワイヤ放電加工装置1は回復した場合にはステップS401にて変更していたワイヤ走行スピードおよび(または)ワイヤテンションを元に戻す。
ステップS407では、ワイヤ放電加工装置1は図8のように正常に加工が進んでいると判定し、加工処理をそのまま継続し、さらに監視も継続する。
ステップS408では、ワイヤ放電加工装置1は警報を通知する。
ステップS409では、ワイヤ放電加工装置1は放電加工を中止する。
1 ワイヤ放電加工装置
2 電源装置
3 ワーク送り装置
10 給電子ユニット
103 ワイヤ電極
104 給電子(一括)
105 ワーク(シリコンインゴット)
204 給電子(個別)
901 監視カメラ

Claims (8)

  1. 並設して走行する複数のワイヤに一括して接触する同一の給電子であって、前記複数のワイヤに加工電源を供給する前記給電子を備え、当該複数のワイヤによる放電を用いてインゴットを加工するワイヤ放電加工装置であって、
    前記複数のワイヤの走行方向に沿う向きで撮影された画像であって、当該複数のワイヤにより設けられる前記インゴットの複数の加工溝を識別可能な前記画像を取得する取得手段と、
    前記取得手段で取得された前記画像に基づいて、前記複数の加工溝のうち加工深さが異なる加工溝があるか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段により前記加工深さが異なる加工溝があると判断される場合には、前記複数のワイヤと前記インゴットとの相対的な距離を離した後に、前記複数のワイヤと前記インゴットとの相対的な距離を近づけて加工を再開するよう制御する制御手段と
    を備えることを特徴とするワイヤ放電加工装置。
  2. 前記制御手段は、前記判断手段により前記加工深さが異なる前記加工溝があると判断される場合には、前記複数のワイヤによる前記インゴットの放電を一時停止してから、前記複数のワイヤと前記インゴットとの相対的な距離を離すように制御し、前記複数のワイヤと前記インゴットの相対的な距離を放電が発生する放電間隔となるように近づけた後に、放電を再開するように制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載のワイヤ放電加工装置。
  3. 前記取得手段は、前記判断手段により前記加工深さが異なる加工溝があると判断されたときから所定時間経過後に前記画像を再度取得し、
    前記判断手段は、前記所定時間経過後に取得された前記画像に基づいて、前記加工深さが異なる加工溝があるか否かを再度判断する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のワイヤ放電加工装置。
  4. 前記制御手段は、前記判断手段により前記所定時間経過後に取得された前記画像に基づいて前記加工深さが異なる加工溝があると判断された場合に、前記インゴットの加工を中止するように制御する
    ことを特徴とする請求項3に記載のワイヤ放電加工装置。
  5. 前記給電子に加工電源を供給する加工電源部から当該給電子までの抵抗値が、当該給電子から前記インゴットに放電される放電部までの抵抗値よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のワイヤ放電加工装置。
  6. 並設して走行する複数のワイヤに一括して接触する同一の給電子であって、前記複数のワイヤに加工電源を供給する前記給電子を備え、当該複数のワイヤによる放電を用いてインゴットを加工するワイヤ放電加工装置の制御方法であって、
    前記ワイヤ放電加工装置が、
    前記複数のワイヤの走行方向に沿う向きで撮影された画像であって、当該複数のワイヤにより設けられる前記インゴットの複数の加工溝を識別可能な前記画像を取得する取得工程と、
    前記取得工程で取得された前記画像に基づいて、前記複数の加工溝のうち加工深さが異なる加工溝があるか否かを判断する判断工程と、
    前記判断工程により前記加工深さが異なる加工溝があると判断される場合には、前記複数のワイヤと前記インゴットとの相対的な距離を離した後に、前記複数のワイヤと前記インゴットとの相対的な距離を近づけて加工を再開するよう制御する制御工程と
    を備えることを特徴とするワイヤ放電加工装置の制御方法。
  7. 並設して走行する複数のワイヤに一括して接触する同一の給電子であって、前記複数のワイヤに加工電源を供給する前記給電子を備え、当該複数のワイヤによる放電を用いてインゴットを加工するワイヤ放電加工装置で実行可能なプログラムであって、
    前記ワイヤ放電加工装置を、
    前記複数のワイヤの走行方向に沿う向きで撮影された画像であって、当該複数のワイヤにより設けられる前記インゴットの複数の加工溝を識別可能な前記画像を取得する取得手段と、
    前記取得手段で取得された前記画像に基づいて、前記複数の加工溝のうち加工深さが異なる加工溝があるか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段により前記加工深さが異なる加工溝があると判断される場合には、前記複数のワイヤと前記インゴットとの相対的な距離を離した後に、前記複数のワイヤと前記インゴットとの相対的な距離を近づけて加工を再開するよう制御する制御手段
    として機能させることを特徴とするプログラム。
  8. 並設して走行する複数のワイヤに一括して接触する同一の給電子が前記複数のワイヤに加工電源を供給し、当該複数のワイヤによる放電を用いてインゴットを加工することで得られるウエハの製造方法であって、
    前記インゴットと前記複数のワイヤとを近接させ、前記複数のワイヤによる複数の加工溝を設ける加工溝形成工程と、
    前記複数の加工溝のうち、加工の深さが異なる加工溝があるか否かを判断し、加工深さが異なる加工溝があると判断される場合に、前記複数のワイヤと前記インゴットとの相対的な距離を離す離間工程と、
    前記離間工程の後に、前記複数のワイヤと前記インゴットとの距離を近づける近接工程と、
    を備えることを特徴とするウエハの製造方法。
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