JP6171994B2 - 成形性に優れた高強度鋼板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高強度鋼板を製造する方法に関するものであり、詳しくは、熱延鋼帯の全幅および全長にわたって軟質なフェライト相を主体とする金属組織を生成させることによって、熱延板焼鈍(たとえば箱焼鈍等)を施すことなく、成形性に優れた高強度鋼板を製造する方法を提案するものである。
従来から熱間圧延においては、仕上げ圧延で所定の板厚に圧延した熱延鋼帯を、ランナウトテーブル上で冷却し、ダウンコイラでコイルに巻取っている。比較的軟質(いわゆる軟鋼等)の熱延鋼帯は、ランナウトテーブル上の冷却によって変態が完了し、フェライトとパーライトが全長にわたって生成した後に、コイルに巻取られる。その結果、コイルに巻取った熱延鋼帯から鋼板を得るために種々の加工(たとえは冷間圧延等)を施す際、組織が軟質で十分な変形能を有するため、加工が容易で、その鋼板を所定の形状(たとえば自動車の車体等)に成形するための加工(たとえば剪断、プレス等)を支障なく行なうことができる。
一方で、近年、自動車用鋼板の分野では、環境保護の観点から車体の軽量化が求められている。高強度鋼板を採用すれば、自動車の車体の軽量化は可能であるが、高強度鋼板は硬質であり、成形性に関連する機械的特性(たとえば延性、伸び等)が劣るという問題がある。そこで、強度の向上と成形性の改善とを両立させた鋼板を製造する技術が検討されている。
たとえば特許文献1には、C、Si、Mn等の元素を多量に添加して、成形性に優れた高強度鋼板を得る技術が開示されている。しかし、これらの元素、とりわけMnは、フェライト変態を遅延させる作用を有しているので、熱延鋼帯をランナウトテーブル上で冷却してコイルに巻取るときには、フェライト変態がほとんど生じておらず、そのコイルをコイルヤードに保管する間に、温度が低下することによって様々な変態が進行する。特に、コイルの内周部(すなわち熱延鋼帯の先端部)と外周部(すなわち熱延鋼帯の尾端部)は、冷却速度が大きくなるので、Mnを多量に含有する熱延鋼帯は、フェライト変態が進行せず、硬質の金属組織が生成し易い。その結果、冷間圧延における荷重が増大し、圧延速度の低下、ひいては生産性の低下を招く。さらに、コイルの巻き周期に応じた硬さ変動が生じて、寸法精度や機械的特性の劣る部位が発生し、歩留りの低下を招く惧れもある
このような問題を解消するためには、コイルに巻取られた熱延鋼帯の全幅および全長にわたって軟質な金属組織を均一に生成させる必要がある。冷間圧延する前のコイルに箱焼鈍を施すことによって、熱延鋼帯の組織の軟質化を図ることは可能であるが、高強度鋼板の製造コストの上昇のみならず、表面性状の劣化を招く。しかも、熱延鋼帯が脆化して、冷間圧延にて破断し易くなるという問題が生じる。そこで、巻取った後の冷却過程で様々な処置を施すことによって、コイルに箱焼鈍を施すことなく、熱延鋼帯に好適な金属組織を生成させる技術が検討されている。
たとえば特許文献2には、熱延鋼帯をコイルに巻取った後に、そのコイルの搬送装置や保管場所にてコイルの内周部や外周部に接触する部分を加熱する、あるいは接触しない部分を冷却することによって、フェライトを生成させ得る冷却速度を保持する技術が開示されている。この技術は、局所的な加熱あるいは冷却を行なう装置が必要であり、かつ燃料消費量が増加するので、高強度鋼板の製造コストの増大を招く。さらに、局所的な加熱、冷却に起因する機械的特性の変動が生じる惧れもある。
さらに特許文献3には、830〜950℃の範囲で熱間圧延を行ない、次いで650℃まで平均20〜90℃/秒の冷却速度で冷却し、その後、470〜640℃の温度域まで平均5〜30℃/秒の冷却速度で冷却してコイルに巻取ることによって、フェライトとパーライトを生成させる技術が開示されている。この技術は、上記の冷却速度をランナウトテーブル上で確保するために、仕上げ圧延から巻取りまでの所要時間を延長せざるを得ないので、粗圧延から仕上げ圧延を経て巻取りに至る一連の熱間圧延の操業に適用することは困難である。また、上記の冷却速度を確保しつつ操業を行なえば、熱延鋼帯の生産性の低下、ひいては高強度鋼板の生産性の低下を招く。
特許文献4には、熱延鋼帯の先端部を冷却し、中央部や尾端部の温度よりも40〜80℃低下させてコイルに巻取る技術が開示されている。この技術は、熱延鋼帯を巻取る際に、その先端部がマンドレルに接触して冷却され、その結果、先端部の機械的特性が変動するのを防止するものである。この技術は、巻取りを開始する時の局所的な冷却を緩和するものであり、熱延鋼帯をコイルに巻取った後の冷却過程で尾端部に生じる変態を制御することは困難である。
特開2011-42879号公報 特開2013-81990号公報 特開2013-76117号公報 特開平7-124621号公報
本発明は、従来の技術の問題点を解消し、熱延鋼帯をコイルに巻取った後の冷却過程における変態を制御することによって、コイルに箱焼鈍を施すことなく、熱延鋼帯の全幅および全長にわたって軟質な金属組織(すなわちフェライトの単相組織またはフェライトとパーライトとの混合組織)を均一に生成させ、次いで、その熱延鋼帯に冷間圧延等を施して、成形性に優れた高強度鋼板を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者は、熱延鋼帯の全幅および全長にわたって軟質な金属組織を均一に生成させる技術を検討するにあたって、熱延鋼帯を巻取ったコイルの内周部と外周部の冷却速度が、中央部よりも大きくなる点に着目した。つまり、コイルの内周部と外周部は大気と接触する面積が広いので、放散される熱量が増加して、冷却速度が大きくなる。この冷却速度の相違は、冷却した後の金属組織が不均一に生成される原因となる。
そして、コイルの内周部と外周部の温度履歴、および中央部の温度履歴を調整して、フェライト変態を均一に進行させる技術について詳細に研究した。その結果、熱延鋼帯の素材となる鋼スラブの成分を適正に設計するとともに、熱延鋼帯をコイルに巻取る前に、熱延鋼帯の先端部(すなわちコイルの内周側に位置する部位)の温度と、熱延鋼帯の尾端部(すなわちコイルの外周側に位置する部位)の温度と、を予め上昇させておき、中央部の温度よりも高くして巻取り、さらに保熱しながら冷却することによって、巻取った後の熱延鋼帯の全幅および全長にわたって均一なフェライト変態を生じさせることが可能となることを見出した。
さらに、その後の酸洗、冷間圧延、焼鈍を通常の設定条件で行なうことによって、高強度鋼板の脆化を抑え、優れた成形性が得られることが分かった。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものである。
すなわち本発明は、C:0.03〜0.25質量%、Si:0.01〜3.0質量%、Mn:2.1〜3.1質量%、P:0.10質量%以下、S:0.02質量%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを熱間圧延して熱延鋼帯とし、熱延鋼帯の先端から鋼帯全長の20%以内の範囲である先端部の巻取り温度TTおよび尾端から鋼帯全長の30%以内の範囲である尾端部の巻取り温度TB を600℃以上とし、前記熱延鋼帯の長手方向の中央から前方に鋼帯全長の25%以内および後方に鋼帯全長の25%以内の範囲である中央部の巻取り温度TC を530〜570℃となるように熱延鋼帯の長手方向の温度分布を調整して熱延鋼帯を巻取ってコイルとなし、コイルを保熱しながら冷却し、次いでコイルに巻取られた熱延鋼帯に酸洗、冷間圧延、焼鈍を施す成形性に優れた高強度鋼板の製造方法である。
ここで熱延鋼帯の先端部は、熱延鋼帯の進行方向の先端とその近傍を意味し、コイルに巻取る際に、コイルの内周部に位置する部位である。尾端部は、熱延鋼帯の進行方向の後端とその近傍を意味し、コイルの外周部に位置する部位である。中央部は、熱延鋼帯の長手方向の中央近傍を意味し、コイルの中間に位置する部位であり、上記の通り、長手方向の中央から前後に鋼帯全長の25%以内であるから、合計50%以内の範囲となる。
さらに、熱延鋼帯の先端部と中央部の間の温度、および尾端部と中央部の間の温度を、いずれもTCからTT 漸増、T C からT B ヘ漸増するように熱延鋼帯の長手方向の温度分布を調整することが好ましい。
また、コイルを、530〜570℃の温度範囲に6時間以上保持するように保熱しながら冷却することが好ましい。
さらに、コイルを保熱カバー内に収納して、コイルの全幅および全長にわたって、保熱することが好ましい。
本発明によれば、熱延鋼帯を巻取ったコイルに箱焼鈍を施すことなく、熱延鋼帯の全幅および全長にわたってフェライトの単相組織またはフェライトとパーライトとの混合組織を生成させることができ、その結果、熱延鋼帯に通常の設定条件で冷間圧延等を施して成形性に優れた高強度鋼板を得ることが可能となるので、産業上格段の効果を奏する。
コイルの冷却履歴とフェライトノーズとの関係の一例を示すグラフである。 コイルの冷却履歴とフェライトノーズとの関係の他の例を示すグラフである。 コイルの冷却履歴の変化の一例を示すグラフである。 熱延鋼帯の巻取り温度の分布の一例を示すグラフである。 コイルの冷却履歴とフェライトノーズとの関係の他の例を示すグラフである。
まず、本願発明に係る熱延鋼帯の素材となる鋼スラブの成分について説明する。
C:0.03〜0.25質量%
Cは、熱延鋼帯の強度、ひいては高強度鋼板の強度を高めるとともに、残留オーステナイトを生成させて、伸びを向上する作用を有する元素である。C含有量が0.03質量%未満では、強度と伸びを向上させる効果が得られない。一方で、0.25質量%を超えると、高強度鋼板の溶接性が著しく劣化する。したがって、Cは0.03〜0.25質量%の範囲内とする。
Si:0.01〜3.0質量%
Siは、Cと同様に、熱延鋼帯の強度、ひいては高強度鋼板の強度を高めるとともに、高強度鋼板の加工性の向上に寄与する元素である。Si含有量が0.01質量%未満では、その効果が得られない。一方で、3.0質量%を超えると、赤スケール等の発生に起因する表面性状の劣化を引き起こすばかりでなく、化成処理やめっきに悪影響を及ぼす。したがって、Siは0.01〜3.0質量%の範囲内とする。
Mn:2.1〜3.1質量%
Mnは、熱延鋼帯の強度、ひいては高強度鋼板の強度を高める作用を有し、かつCCT線図やTTT線図におけるフェライトノーズの位置を大きく変動させるので、重要な元素である。Mn含有量が2.1質量%未満では、十分な強度が得られず、また、熱延鋼帯をコイルに巻取る前のランナウトテーブル上でフェライト変態が進行し、コイル全長にわたって均質なフェライト組織が生成される。これは、Mn含有量が2.1質量%未満の熱延鋼帯に本発明を適用する必要がないことを意味する。一方で、3.1質量%を超えると、本発明を適用して熱延鋼帯の長手方向の温度分布を調整しても、コイルの冷却過程でフェライト変態が生じない。したがって、Mnは2.1〜3.1質量%の範囲内とする。
なお、CCT線図とTTT線図については後述する。
P:0.10質量%以下
Pは、伸びフランジ性や靭性に悪影響を及ぼす元素であり、P含有量が0.10質量%を超えると、高強度鋼板の伸びや靭性が低下するばかりでなく、溶接性も劣化する。したがって、Pは0.10質量%以下とする。一方で、P含有量を過度に低減すると、製造コストの増大を招く。したがって、Pは0.002〜0.10質量%の範囲内が好ましい。
さらに本願発明に係る熱延鋼帯は、AlとNを下記の範囲で含有しても良い。
Al:0.02〜0.1質量%
Alは、脱酸剤として溶鋼の溶製工程で添加する元素であるが、その脱酸作用のみならず、AlNを形成して、高温で結晶粒が粗大に成長するのを抑制する作用も有する。Al含有量が0.02質量%未満では、この効果が得られない。一方で、0.1質量%を超えると、溶鋼の清浄度が低下する。したがって、Alは0.02〜0.1質量%の範囲内が好ましい。
N:0.008質量%以下
Nは、Alと結合してAlNを形成し、結晶粒の粗大化を抑制する作用を有するので、適量を含有させることが好ましい。ただしN含有量が0.008質量%を超えると、高強度鋼板の溶接性が低下する。したがって、Nは0.008質量%以下が好ましい。
また、強度と成形性を一層高めるために、Nb、Ti、Vを含有させても良い。Nb、Ti、Vは、いずれも炭窒化物を形成し、析出強化によって高強度鋼板の強度の向上に寄与する元素である。このような効果を得るためには、いずれも0.005質量%以上を含有させることが好ましい。一方で、いずれの元素も0.15質量%を超えて含有しても効果が飽和して、含有量に見合う効果が期待できなくなる。その結果、製造コストの増大を招く。したがってNb、Ti、Vを含有させる場合は、各元素の含有量をそれぞれ0.005〜0.15質量%の範囲内とすることが好ましい。そしてNb、Ti、Vの中から、必要に応じて1種または2種以上を選択して含有させることが好ましい。
これらの元素に加えて、Cr、Ni、Cu、Mo、B、Ca等、必要な元素を含有させることは、本発明の効果を何ら妨げるものではなく、その含有量は適宜設定すれば良い。
上記した成分以外は、Feおよび不可避的不純物である。
ここで、CCT線図とTTT線図について説明する。
仕上げ圧延した後の熱延鋼帯をランナウトテーブル上で冷却する、あるいはコイルに巻取った後に冷却する過程における変態挙動を予測し、それに基づいて、室温まで冷却して得られる金属組織を予測するために、CCT線図(連続冷却変態線図)やTTT線図(恒温変態曲線図)が広く用いられている。CCT線図は、所定の成分の鋼をオーステナイト域から種々の冷却速度で連続冷却してフェライトに変態する温度と時刻を図示するものであり、TTT線図は、オーステナイト域から所定の温度まで冷却した後、その温度で保持し、フェライト変態の開始までの時間を図示したものである。
本発明に係る熱延鋼帯はMnを多量に含有しているので、CCT線図やTTT線図におけるフェライトノーズが、一般の熱延鋼帯よりも長時間側(すなわち103〜105秒)に存在する。
熱延鋼帯は、コイルに巻き取った後に空冷されるので、大気に接触するコイルの内周部および外周部の冷却速度は大きくなり、短時間で温度が低下する。一方、コイルの中央部は大気にほとんど接触しないので、冷却速度は小さくなり、冷却に長時間を要する。つまり、コイルの内周部は熱延鋼帯の先端部に相当し、コイルの外周部は熱延鋼帯の尾端部に相当することから、熱延鋼帯の先端部、尾端部、中央部の温度履歴に差異が生じ、その結果、熱延鋼帯の成分により、熱延鋼帯の長手方向で異なる金属組織が生成される。
図1は、熱延鋼帯を巻取ったコイル(巻取り温度620℃)を空冷する際の、コイルの外周部の温度推移を示す曲線(以下、温度履歴という)TE(計算結果)、コイルの中央部の温度履歴MID(計算結果)と、フェライトノーズαSとの関係の一例を示すグラフである。なおコイルの内周部の温度履歴は、図1中のTEとほぼ同等であるから、図示を省略する。
図1に示すように、フェライトノーズが103〜104秒の範囲に存在する場合は、温度履歴の差異に起因して、コイルの内周部と外周部に生成する金属組織は、中央部に生成する金属組織と相違する。したがって熱延鋼帯の長手方向に異なる金属組織が生成し、機械的特性(たとえば強度、伸び等)や寸法、表面性状が変動するので、高強度鋼板を加工して製造する自動車の車体等の歩留りが低下する。
熱延鋼帯の中央部の巻取り温度を強制的に低下させれば、機械的特性が長手方向に変動するのを抑制することは可能であるが、硬質な金属組織が生成されるので、冷間圧延における圧延荷重の増加等の問題が生じる。これに対して、熱延鋼帯を全長にわたってフェライトを主相とする軟質な金属組織とすれば、冷間圧延を支障なく行なうことができる。
次に、フェライトを主相とする軟質な金属組織を得るために好適な、温度履歴とフェライトノーズの関係について説明する。
Mn含有量の変化に起因するフェライトノーズの位置の変動を調査するために、表1に示す成分の鋼スラブ(鋼記号A〜E)を、1200℃で均熱(2時間)した後に、1000℃で圧延(総圧下率90%)して熱延鋼帯とし、さらにコイルに巻取った。引き続きそのコイルを550〜650℃で保持(1〜100時間)した後に、空冷して室温まで冷却した。そして、得られた金属組織を調査して、フェライトノーズの位置を推定した。その結果を図2に示す。図2中のコイルの外周部の温度履歴TEと中央部の温度履歴MIDは図1と同じである。
Figure 0006171994
図2に示す通り、Mn含有量が2.1質量%の鋼記号Aでは、フェライトノーズは103秒より短時間側に存在し、Mn含有量が2.5質量%の鋼記号B、Eでは、フェライトノーズは103〜104秒の範囲、Mn含有量が2.9質量%の鋼記号Cでは、フェライトノーズは104〜105秒の範囲、Mn含有量が3.4質量%の鋼記号Dでは、フェライトノーズは105秒より長時間側に存在する。
図3は、熱延鋼帯を巻取ったコイル(巻取り温度620℃)を保熱カバー内に収納して、保熱しながら冷却する際の、コイルの外周部の温度履歴te(計算結果)、中央部の温度履歴mid(計算結果)と、を示すグラフである。なお内周部の温度履歴は、図3中のteとほぼ同等であるから、図示を省略する。また、図3中のコイルの外周部の温度履歴TEと中央部の温度履歴MIDは図1と同じである。
図3に示す通り、コイルを空冷する場合は、103秒程度までコイルの全長の温度を巻取り温度(620℃)−50℃の範囲に維持できることが分かる(温度履歴TEおよびMID参照)。これに対して、保熱カバーを用いて保熱しながら冷却する場合は、105秒程度までコイルの全長の温度を巻取り温度(620℃)−50℃の範囲に維持できる(温度履歴teおよびmid参照)。
つまり、Mn含有量が小さく、103秒程度でフェライト変態が生じる成分の熱延鋼帯は、コイルを空冷することによって、全長にわたってフェライト変態させることが可能であるから、本発明を適用する必要はない。一方、Mn含有量が大きく、フェライトノーズが103〜105秒の範囲となる成分の熱延鋼帯は、空冷によって全長にわたってフェライト変態を生じさせることが困難であるから、保熱しながら冷却することが好ましい。保熱して温度履歴とフェライトノーズの関係を調整することによって、全長にわたってフェライト変態を生じさせることが可能となる。
熱延鋼帯を巻取ったコイルの冷却速度を低下する手段は、必ずしも保熱カバーに限定しない。電気炉等の加熱手段を用いて保熱することが可能である。ただし加熱手段を用いると、燃料消費量が増加し、製造コストの増大を招く。したがって、保熱カバー等の簡便な手段で保熱することが好ましい。
保熱カバーは、内壁を低輻射材と耐火物で覆うことが好ましい。また、コイルを1個ずつカバーする寸法にしても良いし、あるいは複数のコイル(10〜40個程度)をまとめてカバーする寸法にしても良い。また、保熱カバーを用いることによって、コイルの全幅にわたって冷却速度を適正に保ち、その結果、全幅にわたってフェライト変態を生じさせるという効果も得られる。
次に、熱延鋼帯の巻取り温度について説明する。
本発明は、既に述べた通り、熱延鋼帯の全長にわたってフェライト変態を生じさせるために、コイルを保熱しながら冷却するものであるから、室温に冷却されるまでに長時間を要する。そのため巻取り温度によっては、内部酸化が生じて、表面性状が劣化し、化成処理やめっきに悪影響を及ぼすという問題が生じる惧れがある。そこで、熱延鋼帯を種々の温度で保持して、内部酸化の進行状況(すなわち酸化層の厚み)を調査した。その結果、熱延鋼帯の温度が570℃以下であれば、105秒保持しても内部酸化は発生せず、600℃以上になると、104秒保持すると内部酸化が顕著に現われることが分かった。
ところで、熱延鋼帯をコイルに巻取った後、保熱カバー等で保熱を施すまでに、コイルのハンドリングや搬送に10分程度を要する。そのため、熱延鋼帯の巻取り温度を、たとえば570℃に設定すると、コイルの内周部と外周部の温度は520℃程度に低下し、その温度から保熱しながら冷却しても、フェライト変態は生じない。また、熱延鋼帯の巻取り温度を、たとえば620℃に設定すると、コイルの内周部と外周部の温度は570℃程度に保熱されてフェライト変態が生じるが、中央部は長時間620℃に保持されるので内部酸化が生じる。
そこで、熱延鋼帯の先端部と尾端部の巻取り温度を高く設定し、中央部の巻取り温度を低く設定する。具体的には、熱延鋼帯の先端部の巻取り温度TTと尾端部の巻取り温度TBを600℃以上とし、中央部の巻取り温度TCを530〜570℃とする。ここで、熱延鋼帯の先端部は熱延鋼帯の先端から鋼帯全長の20%以内の範囲、尾端部は熱延鋼帯の尾端から鋼帯全長の30%以内の範囲、中央部は熱延鋼帯の長手方向の中央から前方に鋼帯全長の25%以内および後方に鋼帯全長の25%以内の範囲(合計50%以内)とする。
また、巻取り温度TT、TB、TCを規定する部位の中間、すなわち熱延鋼帯の先端部と中央部の間、および尾端部と中央部の間の温度は、いずれもTCからTTヘ漸増、TCからTBヘ漸増するように熱延鋼帯の長手方向の温度分布を調整する。
このように巻取り温度を設定することによって、熱延鋼帯の全長にわたって温度履歴とフェライトノーズの位置を適正に保ち、フェライト変態を生じさせることができる。
熱延鋼帯の温度分布は、ランナウトテーブル上で吹付ける冷却水の噴射条件を変化させることによって調整できる。つまり、先端部と尾端部では冷却水の噴射を停止する、あるいは噴射密度を小さくして、巻取り温度が高くなるように調整する。中央部では噴射密度を大きくして、巻取り温度が低くなるように調整する。このようにして温度分布を調整した一例を図4に示す。
そして、図4に示す巻取り温度の分布を有する熱延鋼帯をコイルに巻取り、さらに10分経過した後に保熱カバーで覆うことによって、保熱しながら冷却した場合の、コイルの外周部の温度履歴TE(計算結果)と中央部の温度履歴MID(計算結果)を図5に示す。図5中のフェライトノーズA〜Dは図2と同じである。
図5から明らかなように、コイルの外周部(すなわち熱延鋼帯の尾端部)では600℃を超える温度に102秒程度保持されているが、内部酸化の発生が懸念されるレベルではない。またコイルの外周部および中央部が、ともに550℃を超える温度に105秒程度保持されており、本発明に係る成分を有する熱延鋼帯では、全幅および全長にわたってフェライト変態が生じる。
このようして熱延鋼帯をコイルに巻取った後の、高強度鋼板を製造するまでの一連の工程(たとえば酸洗、冷間圧延、焼鈍等)は、何ら制約を受けることなく、通常通りの設定で操業できる。そして熱延鋼帯が軟質な金属組織を有する故に、得られた高強度鋼板においても、冷間圧延に起因する脆化が抑制され、優れた成形性を発現する。
表2に示す成分の鋼スラブ(鋼記号F〜K)を、連続熱間圧延機で圧延して、幅1200mm、板厚2.0〜3.5mmの熱延鋼帯とし、引き続き、直径760mmのマンドレルを用いてコイルに巻取った。
Figure 0006171994
その熱延鋼帯の先端部の巻取り温度TTと尾端部の巻取り温度TB、中央部の巻取り温度TC、および各部位の全長に対する割合は表3に示す通りである。なお表3にて、中央部の全長に対する割合は、熱延鋼帯の中央から前後に設けられる範囲の合計を示す。たとえばNo.6の場合、中央部の割合が70%であるが、これは熱延鋼帯の中央から前方に鋼帯全長の35%および後方に鋼帯全長の35%の範囲を意味する。
Figure 0006171994
保熱カバーの使用の有無を、表3に併せて示す。なお保熱カバーを使用した場合の、巻取りを完了した後、保熱カバーで覆うまでの所要時間は8〜12分であった。
このようにしてコイルに巻取った熱延鋼帯を、塩酸で酸洗し、さらに5スタンドのタンデムミルで総圧下率50%の冷間圧延を行なった後、800℃で30秒保持して焼鈍を施した。そして冷間圧延にて、熱延鋼帯の尾端におけるゲージ変動の有無を調査した。その結果を表3に示す。表3中の○はゲージ変動が生じなかったもの、×はゲージ変動が発生したものである。ゲージ変動は、板厚の寸法精度の低下が原因で発生するので、ゲージ変動が生じなかったもの(○)は、寸法精度が良好であることを意味する。
また、冷間圧延の荷重の変化を調査した結果を表3に示す。表3中の○は荷重が通常の範囲で圧延できたもの、×は荷重が増加したため、所定の板厚まで圧延できなかったものである。冷間圧延の荷重が増加せず、通常の範囲で圧延できたもの(○)は、製造コスト増大、工程増加することなく、成形性に優れた高強度鋼板を製造することが可能なことを意味する。
さらに、冷間圧延によって得られた高強度鋼板の内部酸化に起因する欠陥の有無を調査した結果を表3に示す。表3中の○は欠陥が認められなかったもの、×は欠陥が発生したものである。
従来例であるNo.1は、Mn含有量が小さいので、本発明を適用せず、熱延鋼帯の全長を同一の巻取り温度で巻取った後、保熱カバーを使用せずに空冷しても、冷間圧延の操業および高強度鋼板の寸法精度、表面性状に問題はない。
従来例であるNo.2、3は、Mn含有量がNo.1よりも大きいので、熱延鋼帯の全長を同一の巻取り温度で巻取った後、保熱カバーを使用せずに空冷することによって、得られた高強度鋼板の寸法精度、表面性状が劣化した。
比較例であるNo.4、5は、熱延鋼帯(No.2、3と同じ成分)を保熱カバーを用いて保熱しながら冷却したが、巻取り温度が全長にわたって同一であるから、得られた高強度鋼板の寸法精度、表面性状が劣化した。
比較例であるNo.6は、熱延鋼帯(No.2、3と同じ成分)の先端部および尾端部の巻取り温度TTBを、中央部の巻取り温度TCよりも高くし、かつ保熱カバーを用いて保熱しながら冷却したが、中央部が長すぎるので、得られた高強度鋼板の寸法精度が劣化した。
発明例であるNo.7、8は、Mn含有量がNo.1よりも大きいものの、本発明の範囲を満たす熱延鋼帯に本発明を適用した例であり、冷間圧延の操業および高強度鋼板の寸法精度、表面性状に問題はない。
比較例であるNo.9は、巻取り温度を高くした先端部の範囲が広いので、表面性状が劣化した。
従来例であるNo.10は、Mn含有量が本発明の範囲を超えるので、冷間圧延の荷重が増加した。
発明例であるNo.11〜13は、Mn含有量がNo.1よりも大きいものの、本発明の範囲を満たす熱延鋼帯に本発明を適用した例であり、冷間圧延の操業および高強度鋼板の寸法精度、表面性状に問題はない。
比較例であるNo.14は、保熱カバーを使用せず、空冷したので、冷間圧延の荷重が増加した。
比較例であるNo.15は、巻取り温度を高くした尾端部の範囲が広いので、表面性状が劣化した。

Claims (1)

  1. C:0.03〜0.25質量%、Si:0.01〜3.0質量%、Mn:2.1〜3.1質量%、P:0.10質量%以下、S:0.02質量%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを熱間圧延して熱延鋼帯とし、該熱延鋼帯の先端から鋼帯全長の20%以内の範囲である先端部の巻取り温度TTおよび尾端から鋼帯全長の30%以内の範囲である尾端部の巻取り温度TBを600℃以上とし、前記熱延鋼帯の長手方向の中央から前方に鋼帯全長の25%以内および後方に鋼帯全長の25%以内の範囲である中央部の巻取り温度TCを530〜570℃となるように前記熱延鋼帯の長手方向の温度分布を調整して、さらに、前記熱延鋼帯の前記先端部と前記中央部の間の温度、および前記尾端部と前記中央部の間の温度を、いずれも前記T C から前記T T ヘ漸増、前記T C から前記T B ヘ漸増するように前記熱延鋼帯の長手方向の温度分布を調整して、前記熱延鋼帯を巻取ってコイルとなし、該コイルを保熱カバー内に収納して、前記コイルの全幅および全長にわたって、530〜570℃の温度範囲に6時間以上保持するように保熱しながら冷却し、次いで前記コイルに巻取られた前記熱延鋼帯に酸洗、冷間圧延、焼鈍を施すことを特徴とする成形性に優れた高強度鋼板の製造方法
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