JP6171728B2 - 試薬キット及び測定用ソフトウェアサーバ - Google Patents

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Description

本願の発明は、試薬と測定器とを使用して試料の光学的特性を測定することにより当該試料を分析する技術に関するものである。
吸光度測定、比色測定、蛍光や燐光の測定、化学発光の測定など、試料の光学的性質を測定することにより試料を分析することは、材料分析の主要な手法の一つであり、盛んに行われている。このような光学的材料分析において、補助材料として試薬がしばしば使用される。液相試薬に試料を混合して希釈化して測定を行ったり、試料を試薬と反応させ、反応の結果生じる光学的性質の変化を調べることで試料の同定や定量を行ったり、試料を蛍光試薬で標識した上で蛍光測定したりする例が挙げられる。この明細書では、このような試料の分析の際の補助材料を、広く「試薬」と呼ぶ。
このような光学的手法により試料の定量や同定を行う際には、検量線データが一般的に必要である。検量線とは、量、性質などが既知である標準試料とその標準試料について得られる測定データとの関係を示したグラフである。実際の測定結果に対し検量線データを適用することで、検量線データに含まれる基準値との関係で試料に含まれる成分が何であるか判ったり、試料中の特定の成分の量が判ったりする。このような検量線データは、試薬を使用する分析の場合、当然ながら試薬の特性との関係において予め作成される。検量線は、定量を絶対値で行う場合などには校正曲線と呼ばれる場合もある。
一方、このような試料の光学的分析の場合、使用される測定機器は、試料からの光の強度を検出する検出器を備えることになる。検出器においても、感度特性というものがあり、検出器からの出力値と実際の光強度との関係を示すデータ(感度特性データ)が必要である。検出器の感度は、しばしば波長に依存するので、この点も考慮する必要がある。
このように、試料の光学的分析を行う場合、検出器の出力を光強度に置き換え、得られた光強度を検量線データに適用することで、試料の定量や同定が行われる。尚、同定を行う場合、光強度が一定値以上(又は一定値以下)の場合に当該試料が目的物質を含むと同定する場合があり、この場合には、そのような一定値(閾値)のデータも必要になる。
WO2009/057659
上記のように、試料を光学的手法で分析する場合には、検量線データに加えて測定機器側の特性データ(機器特性データ)が必要で、種々の測定を簡便な方法で行うことは難しい場合が多い。光検出器や分光器といった汎用の測定機器を使用し、試薬を使用してある分析をしようとした場合、測定機器のメーカーから提供される機器特性データに従って検出器の出力を光強度に置き換え、予め作成しておいた検量線データにそれを適用して試料の定量なり同定なりを行うことになる。
検量線データは、試薬に応じたものとなるため、試薬メーカーから提供される場合が多い。しかしながら、大量の分析を行ったり、分析を効率的に行ったりする場合には、検量線データへの適用はプログラムにより自動化する必要がある。この場合、測定者は、提供された検量線データに基づいて測定プログラムを予め作成し、測定機器で得られた各光強度を入力して測定結果を得ることになる。測定プログラムは、機器特性データを加味し、測定機器の特性に応じて較正された測定結果を得るものとする必要がある。
しかしながら、このような測定プログラムを測定者が予め作成することは面倒であるし、目的物質が異なったり又は試薬が異なったりすれば、検量線データも異なるので、プログラムを作り変える必要がある。ハードウェア(光検出器や分光器)として汎用のものが使用できる場合であっても、ソフトウェアは殆どの場合、転用がきかない。
その一方、試薬を使用した試料の光学的分析は、非常に伸びている分野でもある。様々な目的物質の定量や同定用に種々の試薬が開発されており、研究用や製品開発用に盛んに利用されている。一例を示せば、遺伝子分析の一つの手法として、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によりDNAを増幅させるPCR法が知られている。PCR法では、ヒトゲノムのような長大なDNA分子のうちの所望のDNA分子から所望のDNA断片だけを選択的に増幅できるので、広く用いられている。この際、核酸に色素試薬を反応させて着色し、光学的測定を行うことでPCR増幅の有無を判定することも行われている。光学的測定は、色素試薬で着色した試料の吸光度の測定である場合が多い。
このような色素試薬により試料を着色した上で光学的測定を行う他の例としては、蛍光観察を行うために試料を蛍光試薬と反応させる手法が挙げられる。このように、各種試薬を使用して試料の分析を行う各種の手法が開発されており、遺伝子研究、新薬や新材料の研究開発など、利用分野が広がってきている。
本願の発明は、このような状況を考慮して為されたものであり、試薬を使用した試料の光学的分析において、測定者の負担を飛躍的に軽減させ、種々の試薬を自由に用いて様々な材料を簡便な方法で分析できるようにすることで、この分野をさらに発展させることを目的としている。
上記課題を解決するため、本願の請求項1記載の発明は、試薬と、クライアントコンピュータと、測定器とを使用して試料の光学的特性を測定することにより当該試料を分析する際に提供される試薬キットであって、
試薬と、試薬を収容した試薬容器と、アクセス情報表示部とを備えており、
アクセス情報表示部は、クライアントコンピュータが測定用ソフトウェアサーバにアクセスすることを可能にする情報を表示するものであって、クライアントコンピュータが実行することで分析結果が得られる測定プログラムと、測定プログラムが実行される際に使用される検量線データとを測定用ソフトウェアサーバからクライアントコンピュータに回数のカウントが可能な状態でダウンロードするためのコードと、試薬提供者毎にダウンロード回数を集計できるよう当該試薬キットを提供した試薬提供者を特定できる提供者特定情報とを含んでいるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項2記載の発明は、前記請求項1の構成において、前記アクセス情報表示部で表示されているアクセス情報は、製品シリアル番号を使用しているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項3記載の発明は、前記請求項1又は2の構成において、前記アクセス情報表示部は、前記クライアントコンピュータが備えたリーダーにより読み取られることが可能な情報コードが表示されたものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項4記載の発明は、前記請求項3の構成において、前記アクセス情報表示部は、光学的に読み取り可能な二次元シンボルであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項5記載の発明は、前記請求項1の構成において、記アクセス情報表示部は、前記試薬容器に表示されたものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項6記載の発明は、請求項1乃至5いずれかに記載の試薬キットが備えた前記アクセス情報表示部で表示されているアクセス情報により前記クライアントがアクセスする前記測定用ソフトウェアサーバであって、
記憶部を備えているとともに、前記測定用ソフトウェアがアップロードされており、
記憶部には、前記クライアントコンピュータからのアクセスがあって測定用ソフトウェアのダウンロードがされた旨と、ダウンロードがされた際のアクセス情報における提供者特定情報とが記憶されているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項7記載の発明は、上記請求項6の構成において、前記記憶部には、前記クライアントコンピュータからのアクセスがあって測定用ソフトウェアのダウンロードがされた際の日時と、当該ダウンロードがされた際のアクセス情報における提供者特定情報とを含む情報をデータベース化して記録したデータベースファイルが記憶されているという構成を有する。
以下に説明する通り、本願発明によれば、試薬キットが有するアクセス情報表示部により測定用ソフトウェアサーバにアクセスすることで測定用ソフトウェアがダウンロード又は実行でき、ダウンロード又は実行された測定用ソフトウェアと測定器とを使用した光学的測定により試料の分析が行えるので、測定者が測定プログラムをプログラミングしたり検量線データを作成したりする必要はない。したがって、 測定者の負担が飛躍的に軽減され、種々の試薬を自由に用いて様々な材料を簡便に分析できるようになる。このため、試薬を使用した試料の光学的分析の分野のさらなる発展に貢献することができる。
また、アクセス情報表示部で表示されるアクセス情報が、試薬メーカーを特定できる情報を含んでいるので、ある測定用ソフトウェアがダウンロードされた際に提供された試薬キットの試薬メーカーをアクセス情報から特定することができる。このため、測定用ソフトウェアの作成料を試薬メーカーに請求することが容易となる。
また、請求項2記載の発明によれば、上記効果に加え、試薬メーカーの特定情報として製品シリアル番号を採用するので、別途、測定用ソフトウェアの管理番号を付与する必要がなく、管理が容易となる。また、アクセス情報の誤りのチェックも可能になるので、測定ミスも事前に防止できる。
また、請求項3記載の発明によれば、上記効果に加え、アクセス情報表示部は、クライアントが備えたリーダーにより読み取られることが可能な情報コードが表示されたものであるので、測定者がアクセス情報を手入力する必要がなく、この点で簡便である。
また、請求項4記載の発明によれば、上記効果に加え、アクセス情報表示部が光学的に読み取り可能な二次元シンボルであるので、情報量が多くなり易いアクセス情報表示部として適したものになる。
また、請求項5記載の発明によれば、上記効果に加え、アクセス情報表示部は、試薬容器に設けられているので、アクセス情報が不明になってしまうことが少なく、この点で利便性が高い。
本願発明の実施形態に係る試薬キットの概略図である。 実施形態におけるアクセス情報の内容及び測定用ソフトウェアサーバの概略について示した図である。 実施形態の測定キットを使用して試料を分析する方法について示した概略図である。 図1から図3に示す実施形態の試薬キットにおける測定用ソフトウェアのアップロードや測定用ソフトウェアの使用料の支払いについて示した概略図である。 測定用ソフトウェアを管理するデータベースファイルの概略図である。 別の実施形態に係る試薬キットの概略図である。
次に、本願発明を実施するための形態(以下、実施形態)について説明する。まず、試薬キットの発明の実施形態について説明する。
図1は、本願発明の実施形態に係る試薬キットの斜視概略図である。試薬キットは、試薬と測定器とを使用して試料の光学的特性を測定することにより当該試料を分析する際に提供されるものであり、通常は、試薬メーカーが製造し、販売することで提供される。
試薬キットにおいて、試薬は試薬容器1に収容されている。この実施形態では、試薬容器1は、フィンチップと呼ばれる逆円錐状の細長い容器である。フィンチップである試薬容器1は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等のプラスチック製である。
図1に示すように、この実施形態の試薬キットは、試薬と、試薬を収容した試薬容器1と、試薬容器1を多数収容した外装箱とから成っている。外装箱は、箱本体11と蓋12とから成る。図1(1)は、蓋12を閉じた状態、(2)は蓋12を開けた状態を示す。
箱本体11には、試薬容器1の断面形状に適合した多数の孔を有する不図示の容器保持体が設けられている。各試薬容器1は、容器保持体に差し込まれた状態で保持されている。
このような実施形態の試薬キットは、アクセス情報表示部2を備えている。アクセス情報表示部2としては、この実施形態では、外装箱の内面の特定の部位となっており、具体的には、蓋12の内面の特定の部位となっている。
この実施形態では、アクセス情報表示部2は、アクセス情報をQRコード(株式会社デンソーウェーブの登録商標)化してシール印刷し、シールを蓋12の内面に貼り付けて形成したものとなっている。したがって、この実施形態では、QRコード化されている情報コードが、アクセス情報表示部2で表示されているアクセス情報ということになる。
アクセス情報表示部2で表示されているアクセス情報は、特定のサーバに対してクライアントコンピュータ(以下、クライアントともいう)がアクセスし、測定用ソフトウェアをダウンロードするか又は実行するための情報である。この実施形態では、測定用ソフトウェアをダウンロードして実行するようになっており、したがって、測定用ソフトウェアをクライアントがダウンロードするための情報を含んでいる。尚、特定のサーバとは、試薬を使用して光学的測定を行って試料を分析する際に使用されるソフトウェアがアップロードされているサーバであり、以下、測定用ソフトウェアサーバと呼ぶ。
アクセス情報表示部2は、QRコードを表示したものであるので、クライアントは、QRコードを撮像できるカメラを備えており、QRコードをデコードするプログラム(以下、デコードプログラム)がインストールされている必要がある。現在市販されているタブレットコンピュータやスマートフォンがこれに該当している。この他、ウエブカメラ等のカメラを接続し、QRコード読み取りソフトウェアがインストールされているノートパソコンやデスクトップパソコンでも良い。
このようなクライアントは、提供された試薬を使用して試料の光学的測定を行う者(測定者)が操作することが想定されている。測定者には、助手のような補助者も含まれる。測定者は、カメラでQRコードを撮像し、クライアントにインストールされているデコードプログラムを実行し、測定用ソフトウェアサーバにアクセスして測定用ソフトウェアをダウンロードする。
図2は、実施形態におけるアクセス情報の内容及び測定用ソフトウェアサーバの概略について示した図である。
測定用ソフトウェアサーバ3としては、幾つかの構成があり得る。一つには、専用のサーバを構築し、測定用ソフトウェアをアップロードしてダウンロードさせる構成である。もう一つは、商用の、ないしは汎用のサーバ上に測定用ソフトウェアをアップロードしてダウンロードさせる構成である。いずれの場合も基本的な仕組みは同じであるが、以下の説明では後者の例を採り上げる。
例えば、タブレットコンピュータやスマートフォン向けのサービスとして、開発されたアプリケーションプログラムを自由に(ある程度の審査はあるが)アップロードさせ、ユーザーに無償又は有償にてダウンロードさせるサービスが広く知られている。グーグル社(Google Inc.)が提供しているGoogle play(同社の登録商標)ストアや、アップル社(Apple Inc.)が提供しているApp store(同社の登録商標)が、これに相当する。以下、このサービスをアプリダウンロードサービスと呼ぶ。
実施形態の試薬キットも、このアプリダウンロードサービスを利用するものとなっている。図2には、クライアント4によってデコードされるアクセス情報の一例が示されている。この例では、測定用ソフトウェアはGoogle playストアにアップロードされていることを想定しており、Google playストアにアクセスして測定用ソフトウェアをダウンロードするものとなっている。Google playストアでは、Google playストアのページにアクセスしてダウンロードするが、直接ダウンロードするためのURLも提供されている。図2に示すアクセス情報表示部2は、このURLをQRコード化したものとなっている。
具体的には、search?q=pname:より右側のコードが、ダウンロードするソフトウェアの名前となっており、このURLで特定される測定用ソフトウェアの配布用ファイル31が測定用ソフトウェアサーバ3の記憶部に記憶されている。このコードがアンドロイド(グーグル社の登録商標)OS上で実行されることにより、この名前の測定用ソフトウェアがインターネット7経由でクライアント4にダウンロードされる。したがって、この例ではこのURLがアクセス情報ということになる。
この際に重要なことは、アクセス情報の中に、この試薬キットを提供した試薬提供者を特定できる提供者特定情報を含んでいることである。この実施形態では、測定用ソフトウェア名は、その試薬キットを提供した試薬メーカーにおける製品の特定情報(製品シリアル番号)を使用した名前としている。これにより試薬提供者の特定を可能にしている。各試薬メーカーは独自のルールで製品シリアル番号を付与している。あるAという試薬メーカーのある製品シリアル番号が別のBという試薬メーカーのある製品シリアル番号と同一である可能性は、理論的にはゼロではないが、限りなくゼロに近い。したがって、製品シリアル番号とその製品シリアル番号を採用している試薬メーカーとの対応表を予め作成しておけば、製品シリアル番号を取得するだけで試薬メーカーの特定が可能である。このような観点から、この実施形態では、製品シリアル番号を使用したソフトウェア名とし、ソフトウェア名を指定してダウンロードする形式のアクセス情報を採用してアクセス情報表示部2としている。
QRコードであるアクセス情報表示部2を読み取ることでダウンロードされる配布用ファイル31は、通常は自己解凍形式とされ、クライアント4の記憶部に記憶される。記憶部とは、内蔵ハードディスクやSDメモリのような外部メモリである。測定用ソフトウェアは、クライアント4上で解凍されて展開される。
展開された測定用ソフトウェアは、実行されることで測定結果が得られる測定プログラムと、測定プログラムが実行される際に使用される検量線データとを含む。検量線データは、測定プログラムに関連付けられたデータファイルであり、測定プログラムが実行された際に参照される。
測定プログラムは、クライアント4上で実行される場合と、測定器上で実行される場合とがある。以下の説明では、一例としてクライアント4上で実行される場合を採り上げる。
図3は、実施形態の測定キットを使用して試料を分析する方法について示した概略図である。本願発明の試薬キットは、種々の光学的測定に適用できるが、図3では、一例として吸光度を測定して材料を分析する場合が示されている。この例では試薬は液相であり、試薬容器1から取り出されて測定用容器51に入れられ、試料が混合、溶解される。図1に示すように、実施形態の試薬キットにおいて試薬容器1はフィンチップであるので、フィンピペットを使用して所定量の試薬が取り出され、テストチューブ(リザーバ管)のような測定用容器51に投入され、分析に利用される。
測定器5は、測定用容器51のホルダー52を備えている。ホルダー52は、光源53や検出器54に対して所定位置で測定用容器51を保持するためのものである。測定器5は、ホルダー52に保持された測定用容器51内の試料に光を照射する光源53と、測定用容器51内を透過した光を検出する検出器54とを備えている。光源53と測定用容器51との間には、必要に応じて各種の光学系55が配置される。光学系55は、波長を選択して試料に光照射するためのフィルタを含み得る。尚、試薬容器1がそのままホルダー52に装着され、分析に使用される場合もある。
例えば、吸光度を測定する測定器5の場合、光源53を白色光源とし、検出器54をRGBセンサとする構成が採用され得る。この他、試料を蛍光試薬で標識し、レーザー光で励起して蛍光強度を測定するような測定器の場合、光源53としてレーザー光源が使用される。
測定器5は、検出器54の出力を送信する送信部56を備えている。この例の測定器5は、出力を無線送信するものとなっており、送信部56は無線送信部となっている。また、検出器54の出力から測定結果を得る測定プログラムが実行されるクライアント4は、測定器5の送信部56に対応した受信部41を備えている。例えば、送信部56及び受信部41としては、Bluetooth(ブルートゥース エスアイジー社の登録商標)通信又は赤外線通信を行うものが採用できる。
クライアント4上では、上述した通り測定プログラムと検量線データがインストールされている。この測定器5を使用して試料の分析をする場合、試薬を測定用容器51に収容して試料を混合、溶解した後、測定用容器51をホルダー52に装着する。そして、光源53を点灯させて測定用容器51からの透過光を検出器54で検出する。検出器54の出力(以下、検出値という)は、送信部56からクライアント4に送信され、クライアント4は受信部41でこれを受信する。クライアント4上では、測定プログラムが予め実行されている。測定プログラムは、受信した検出値をメモリ変数に一時的に格納する。
測定器5では、上記試料からの光(測定光)の強度検出とは別に参照光の強度検出を必要に応じて行う。例えば、試料を投入していない状態の試薬を収容した測定用容器51をホルダー52にセットし、同様に透過光の強度を検出する。測定用容器51をホルダー52に装着しない状態での検出器54の出力を参照光の検出値とする場合もあるし、測定プログラムは、この参照光の検出値もメモリ変数に一時的に格納する。
測定プログラムは、メモリ変数から検出値を読み出し、上記参照光の検出値との比較又は予め記憶されている参照値との比較により測定光の相対的な強度を算出する。そして、算出された強度を検量線データに適用し、試料の同定や定量のような分析が行われる。例えば、検量線データとの比較により、試料中の特定の成分の濃度が測定される。測定結果は、必要に応じて、クライアント4上のディスプレイに表示されたり、USBのようなインターフェースを介して外部に出力されたりする。
上記のような光学的測定による試料の分析において、目的物質が異なったり、分析の内容が異なったりするため、同一の測定器5を使用しつつも異なる試薬を使用して測定を行うことがある。この場合、測定者は、その異なる試薬が提供される試薬キットを入手する。
そして、外装箱の蓋12に設けられているアクセス情報表示部2を同様にクライアント4のカメラで読み取り、測定用ソフトウェアサーバ3にアクセスして当該試薬用の測定用ソフトウェアをクライアント4にダウンロードしておく。その上で、ダウンロードした測定プログラムを実行した状態にしておき、同様に測定用容器51内に試薬と試料とを収容し、測定を行う。検出器54の各出力は、無線通信によってクライアント4に取り込まれ、測定プログラムが検量線データに適用して測定結果を得る。
このように、異なる試薬を入手して試料の分析をしようとするたびに当該試薬容器1上のアクセス情報表示部2が読み込まれ、当該試薬用の測定用ソフトウェアがダウンロードされて使用される。尚、クライアント4上では、各試薬用にそれぞれ測定用ソフトウェアがダウンロードされているから、使用を誤ることがないようにする工夫がされることが好ましい。例えば、試薬名を使用したアイコンがそれぞれ作成されるようにし、アイコンをクリックすることで対応する測定用ソフトウェアのフォルダが開かれるようにする。
次に、このような試薬キットにおけるアクセス情報表示部2の技術的意義について説明するため、測定用ソフトウェアのアップロードや測定用ソフトウェアの使用料の支払いのための技術的手段について説明する。
図4は、図1から図3に示す実施形態の試薬キットにおける測定用ソフトウェアのアップロードや測定用ソフトウェアの使用料の支払いについて示した概略図である。
測定用ソフトウェアは、前述したように試薬の特性に加えて測定器5の特性の両方を加味した検量線データが必要であり、測定プログラムは、分析の内容に応じて検量線データに検出値を適用する必要がある。このため、試薬メーカーにとっては作成が難しい。この実施形態では、この点を考慮し、測定器メーカーが測定用ソフトウェアを作成し、アップロードすることを前提としている。
即ち、図4に示すように、測定器メーカーは、試薬メーカーから試薬の特性データを受領し、自社が提供する測定器5の特性を加味して検量線データと測定プログラムを作成する。そして、測定用ソフトウェアサーバ3にアップロードする。前述したGoogle playストアであれば、測定器メーカーは、開発者登録を行い、アカウントを取得しておく。そして、英語資料の作成、配布用ファイル(ダウンロードされる実行用ファイル)の電子署名等を行った後、測定用ソフトウェアをアップロードする。
また、測定器メーカーは、試薬メーカーから試薬の製品シリアル番号の開示を受ける。そして、作成した測定用ソフトウェアをダウンロードする際の実行用ファイルのファイル名について、製品シリアル番号を使用したファイル名とし、このファイル名を含むアクセス情報(アクセスコード)を作成する。その上で、アクセス情報をQRコードにイメージ化し、QRコードのイメージファイルを試薬メーカーに提供する。試薬メーカーは、提供されたイメージファイルをシール印刷し、外装箱の蓋12の内面にシール貼りすることで、QRコードであるアクセス情報表示部2を有する試薬容器1とする。その上で、ユーザー(測定者)に提供する。測定器メーカーの方でQRコードをシール印刷し、印刷されたQRコードのシールを所定枚数(試薬キットの出荷数を上回る数)試薬メーカーに納入する場合もある。
測定器メーカーは、一つの試薬メーカーから発売される二種以上の試薬キットについてそれぞれ測定用ソフトウェアを作成してアップロードする場合の他、異なる試薬メーカーからそれぞれ試薬の特性データと製品シリアル番号の提供を受け、それぞれ測定用ソフトウェアを作成してアップロードする。したがって、測定器メーカーは、自社が販売する測定器5で使用され得る多数の試薬キットについてそれぞれ測定用ソフトウェアを作成してアップロードする。
この際、実施形態の試薬キットでは、製品シリアル番号の競合がチェックされる。図4に示すように、測定器メーカーの担当者が操作するコンピュータとして管理用コンピュータ6が設けられている。管理用コンピュータ6の記憶部には、測定用ソフトウェアを管理するデータベースファイルを有している。図5は、測定用ソフトウェアを管理するデータベースファイル(以下、試薬ソフトDBF)の概略図である。
図5に示すように、試薬ソフトDBFは、「試薬メーカー名」、「試薬名」、「製品シリアル番号」、「アクセス情報」、「アップロード日」、「通算DL数」、「当期DL数」等のフィールドから成るレコードを多数記録したデータベースファイルである。「アクセス情報」は、QRコード化する際の元の情報であり、図2に示すコードである。「通算DL数」は、そのアクセス情報で特定される測定用ソフトウェアのトータルのダウンロード数である。
測定器メーカーの担当者は、ある試薬メーカーから、発売する試薬の特性データと製品シリアル番号が提供されてソフトウェア作成の依頼があった際、その製品シリアル番号で試薬ソフトDBFを検索し、同一の製品シリアル番号がないかどうかチェックする。同一の製品シリアル番号がなければ、その製品シリアル番号を使用したアクセス情報を表示するアクセス情報表示部2(上記の例ではQRコードを印刷したシール)を作成する。そして、測定用ソフトウェアの作成、アップロード後、図5に示す各フィールドの値を記録し、試薬ソフトDBFを更新する。
また、同一の試薬メーカーにおいて同一の製品シリアル番号というのはあり得ないが、異なる試薬メーカーで偶然に同一の製品シリアル番号になってしまうことはあり得る。この場合、上記試薬ソフトDBFの検索の際、同一の製品シリアル番号が登録されていることで判るので、担当者は、適当な改変により識別できるようにする。例えば、製品シリアル番号の末尾に「−1」とか「−A」といった枝番又は枝記号を加え、その上でアクセス情報に取り込むようにする。
このような手法により、各試薬メーカーから提供される各試薬キットについて専用の測定用ソフトウェアが測定用ソフトウェアサーバ3にアップロードされ、試薬キットに設けられているアクセス情報表示部2によりアクセスがされて、測定用ソフトウェアサーバ3からダウンロードされる。このため、測定者は、自前で測定プログラムをプログラミングしたり、検量線データを作成する必要はない。試薬メーカーも、試薬の特性データを測定器メーカーに開示するだけで良く、ソフトウェア作成という面倒な作業から解放される。
測定器メーカーにとっては、自社の測定器5の特性データを開示しないで済むのに加え、測定器5の販売促進にもつながる。即ち、測定器メーカーは、試薬メーカーに対し、自社の測定器5と試薬キットとをセットにして販売する提案ができるし、自社の測定器5をセットで販売してもらえれば当該試薬キット用のソフトウェアの作成を請け負い、ユーザーに対しては無料でダウンロードできるようにする提案もできる。
また、試薬メーカーにとっては、自社が製造、販売している各試薬の実際の使用量を見積もることができるという効果もある。試薬は、試薬メーカーによって製造、販売された後、卸問屋などの流通業者を経て測定者に届く。試薬メーカーは、自社からの出荷量は把握しているものの、販売された試薬が実際どの程度使用されているかは、把握していない場合が多い。実施形態の試薬キットや測定用ソフトウェアサーバによれば、測定用ソフトウェアのダウンロード数という形で試薬の使用状況を把握することができる。このため、自社が製造、販売した各種試薬のうち、どの試薬の使用頻度が高いかを知ることができ、新製品の開発等に利用することができる。
尚、この実施形態では、測定用ソフトウェアの作成のコストは、最終的には試薬メーカーが負担するものとなっている。即ち、測定用ソフトウェアの作成料の請求は、最終的には測定器メーカーから試薬メーカーに対してなされる。この際、測定用ソフトウェアサーバ3からの測定用ソフトウェアのダウンロード数に応じて費用請求されるようになっており、そのための技術的手段が設けられている。以下、この点について説明する。
図4に示すように、測定用ソフトウェアサーバ3には、各測定用ソフトウェアのダウンロード数を記録したデータベースファイル(以下、DL実績DBF)32が設けられている。DL実績DBF32は、例えば測定用ソフトウェアサーバ3が前述したGoogle playストアである場合、開発者ページを提供するサーバと連動するデータファイルがこれに該当する。他の例の場合でも、FTPサーバはログ記録ファイルを有しており、DL実績DBF32として機能し得る。
図4に示すように、管理用コンピュータ6は、測定用ソフトウェアサーバ3(又はこれと連動するデータサーバ)にアクセスし、DL実績DBF32を開いて各測定用ソフトウェアのダウンロード数のデータを取得する。取得されたデータは、管理用コンピュータ6上の試薬ソフトDBFに記録される。即ち、試薬ソフトDBF上には、同じファイル名(アップロードされた配布用ファイルの名称)が登録されている。したがって、定期的に(例えば月に一回)DL実績DBF32からデータを取得し、同一のファイル名のレコードの「当期DL数」のフィールドに記録する。
このようにして取得されたダウンロード数のデータは試薬メーカーごとに集計され、これに基づいて測定器メーカーから試薬メーカーに使用料が請求される。この際、ダウンロード1回あたりの単価は、試薬キットにより異なる場合がある。即ち、販売数の多い試薬キットの場合には、測定用ソフトウェアのダウンロード数は多くなるが、販売数が少ない場合、ダウンロード数も少なくなる。その一方、測定用ソフトウェアの作成やアップロードの手間はそれほど変わらない。したがって、ダウンロード数に応じた単価とすることが考えられる。
また、試薬メーカーへの請求は、アップロード日を起点とした期間に基づいて行うことも考えられる。例えば、アップロード日から一定期間内に行われたダウンロードについては使用料を請求し、その期間を過ぎた場合にはダウンロードは無料とすることが考えられる。逆に、アップロード日から一定期間内は無料とし、それを過ぎた場合には有料とすることも考えられる。
上記実施形態において、製品シリアル番号は、通常、生産ロット番号を含む。異なる生産ロットの試薬キットについては、通常、測定用ソフトウェアは作り直される。異なる生産ロットの試薬の場合、特性が異なり、したがって検量線が異なってくるからである。つまり、試薬メーカーは生産ロットごとに試薬特性データと当該生産ロット番号を含む製品シリアル番号とを測定器メーカーに提供し、測定器メーカーは当該生産ロット用の測定用ソフトウェアをアップロードするとともに、当該製品シリアル番号を使用したアクセス情報表示部2(上記の例ではQRコードを印刷したシール)を試薬メーカーに所定枚数提供する。例外的に、生産ロット間で試薬の特性に変化がない場合は、生産ロットが変わっても測定用ソフトウェアは作り直されない。この場合、前回の生産ロット用に提供されたアクセス情報表示部2がそのまま使用され、測定者はそのアクセス情報表示部2によって測定用ソフトウェアをダウンロードして使用する。
尚、上記生産ロット毎に測定用ソフトウェアがアップロードされることに関連して、測定用ソフトウェアの使用料がアップロード日からの期間に応じてされる場合、注意を要する。例えば、測定用ソフトウェアのアップロード日から一定期間は無料で、それ以降は有料の契約をしている場合、測定用ソフトウェアの名称は生産ロット毎に異なる名称となるから、常に別の測定用ソフトウェアがアップロードされた扱いになってしまい、契約で定めた一定期間がいつまでも満了しない(いつまでも無料)の状態になり得る。一定期間内は有料の契約の場合には、有料期間がいつまでも満了しない状態になり得る。
これを回避するには、ある試薬の追加生産ロット分の測定用ソフトウェアの使用料の請求に際しては、当該試薬の初期生産ロット分の測定用ソフトウェアのアップロード日を基準にする必要がある。これを行うためには、追加生産ロット分の測定用ソフトウェアを初期生産ロット分の測定用ソフトウェアに関連づけて登録しておく工夫が必要である。例えば、試薬ソフトDBFに、初期生産ロット分であるか追加生産ロット分であるかを識別するフィールドを設けるとともに、追加生産ロット分である場合、初期生産ロット分の測定用ソフトウェアのID等の関連づけ用の情報が記録されるようにする。
上記実施形態の試薬キットによれば、試薬キットが有するアクセス情報表示部2により測定用ソフトウェアサーバ3にアクセスすることで測定用ソフトウェアがダウンロードでき、ダウンロードされた測定用ソフトウェアと測定器5とを使用した光学的測定により試料の分析が行えるので、測定者が測定プログラムをプログラミングしたり検量線データを作成したりする必要はない。したがって、測定者の負担が飛躍的に軽減され、種々の試薬を自由に用いて様々な材料を簡便に分析できるようになる。このため、試薬を使用した試料の光学的分析の分野のさらなる発展に貢献することができる。
また、アクセス情報表示部2で表示されるアクセス情報が、試薬メーカーを特定できる情報を含んでいるので、ある測定用ソフトウェアがダウンロードされた際に提供された試薬キットの試薬メーカーをアクセス情報から特定することができる。このため、測定用ソフトウェアの作成料を試薬メーカーに請求することが容易となる。
この際、試薬メーカーの特定情報として製品シリアル番号を採用するので、別途、測定用ソフトウェアの管理番号を付与する必要がなく、管理が容易となる。とはいえ、製品シリアル番号を転用せずに独自の管理番号を付与しても良いことはもちろんである。但し、この場合には、管理番号と当該管理番号で管理される測定用ソフトウェアが使用される試薬キットの試薬メーカーとを対応させるテーブル(データベースファイルなど)を設けて管理する必要がある。
尚、測定用ソフトウェアサーバ3が備える記憶部としては、クライアント4からのアクセスがあって測定用ソフトウェアがダウンロードされた旨と、ダウンロードがされた際のアクセス情報における提供者特定情報とが記憶されていれば足り、一定期間内のダウンロード数まで記憶されている必要はない。ダウンロード数は、記憶部から情報を取得して別の手段によりカウントすることもできるからである。
また、アクセス情報に製品シリアル番号を含ませることの別の利点は、万が一、表示ミスが発生した場合にチェックできることである。製品シリアル番号は、上記アクセス情報表示部2とは別に、本来のやり方で製品に表示される。製品シリアル番号は、そのままの表記で外装箱に印刷されたり、試薬容器1の外面に表示されたりする。この場合、測定器メーカーにおいてアクセス情報表示部2を誤って作ってしまったり、試薬メーカーにおいて他の種類の試薬キット用のアクセス情報表示部2を付与してしまったりした場合、本来のものとは異なる測定用ソフトウェアを使用してしまうことになり、測定ミスにつながる。この場合、測定用ソフトウェアサーバ3へのアクセスの際にクライアント4上に表示されるアクセス情報(上記の例ではURL)をチェックしたり、ダウンロードしたファイルのファイル名をチェックしたりすることで、製品シリアル番号と異なっていないかチェックすることができる。このため、誤った測定用ソフトウェアを使用することによる測定ミスを未然に防止することができる。
また、アクセス情報表示部2は、外装箱の蓋12の内面に設けられているので、アクセス情報が不明になってしまうことが少ない。アクセス情報表示部2は、紙片に印刷して外装箱内に封入しても良いが、紙片を紛失してしまったり捨ててしまったりするとアクセスできなくなってしまう。この実施形態では、外装箱内で各試薬容器1が保持されているので、試薬容器1をすべて使い切るまでは外装箱が廃棄されることはなく、蓋12の内面のアクセス情報表示部2を読み取ることでいつでもアクセスでき、測定用ソフトウェアをダウンロードできる。
上記以外のアクセス情報表示部2の構成について、図6を使用して説明する。図6は、別の実施形態に係る試薬キットの概略図である。
図6に示す実施形態の試薬キットも、試薬と、試薬を収容した試薬容器1とを備えている。試薬容器1の蓋は密封され、シール貼りされたり、ポリプロピレンのような熱収縮フィルムにより必要に応じて密着して覆われたりする。
また、この実施形態では、試薬容器1は、個装袋13に収容されている。個装袋13も、開口部が密封されており、必要に応じて内部が減圧脱気される。試薬容器1の外面や個装袋13の外面には、試薬の内容や試薬メーカーに関する情報が表示される。尚、図6中の(1)はキット全体を示し、(2)は個装袋13から取り出された試薬容器1が示されている。
この実施形態では、アクセス情報表示部2は、試薬容器1の外面の特定の部位となっている。具体的には、アクセス情報表示部2は、QRコードをシール印刷したものであり、試薬容器1の外面に貼り付けて形成したものとなっている。
この実施形態の試薬キットを使用して試料の分析を行う場合、個装袋13を破って試薬容器1を取り出す。そして、試薬容器1の蓋を開けてピペット等で試薬を取り出し、測定用容器に投入して利用する。この際、試薬容器1の外面に設けられたアクセス情報表示部2を前述したように読み取り、測定用ソフトウェアをダウンロードする。アクセス情報表示部2のコードの詳細や他の部分は、前述した実施形態と同様なので、説明は省略する。
上述した各実施形態において、アクセス情報表示部2はQRコードであるので、クライアント4が備えるカメラで読み取って測定用ソフトウェアサーバ3にアクセスすることができ、測定者において手間がなく非常に簡便である。QRコードは、クライアント4が備えたリーダーにより読み取られることが可能な情報コードの一例であるが、他の二次元シンボルでも良く、バーコードのような一次元シンボルでも良い。但し、アクセス情報表示部2は、測定用ソフトウェアをダウンロードするためのものであるので、長いコード(情報量の多いコード)になり易い。このため、QRコードのような二次元コードの方が適している。尚、アクセス情報表示部2として、単にURLが印刷されただけのものの場合、測定者においてURLを入力してアクセスすることになる。
尚、アクセス情報表示部2が外装箱の蓋12の内面に設けられていたり、個装袋13に入れられた試薬容器1の外面に設けられていたりする構成は、試薬キットの購入者のみが測定用ソフトウェアをダウンロードできるようにする意義を有する。
アクセス情報表示部2については、図1に示す外装箱の外面に設けたり、図6に示す個装袋13の外面に設けたりすることも可能である。しかしながら、この場合、試薬キットを購入していない者(例えば流通業者や販売店の者)も、アクセス情報表示部2を読み取ることができるので、測定用ソフトウェアをダウンロードできてしまう。これを回避するには、上記のように購入者しか見ることができない場所にアクセス情報表示部2を設ければ良く、上記各実施形態がこれに該当する。
上記以外の構成としては、外装箱の外面にアクセス情報表示部2を設けた場合、これを目隠しするシールを貼り付ける構成が考えられる。尚、測定用ソフトウェアのみをダウンロードしても実際に試薬がないと意味がないので、試薬キットの購入者にのみ見える場所にアクセス情報表示部2を設ける必要がない場合もある。この場合には、外装箱の外面や個装袋の外面にアクセス情報表示部2を設けるだけの構成もあり得る。いずれにしても、試薬キットがアクセス情報表示部2を備えていれば、試薬キットの購入者において測定用ソフトウェアサーバ3にアクセスできるので、上記効果が得られることに変わりはない。
上記各実施形態において、アクセス情報表示部2で表示されるアクセス情報は、測定用ソフトウェアサーバ3から測定用ソフトウェアをダウンロードするための情報であったが、ASP(Application Service Provider)やSaaS(Software as a Service)のように、測定用ソフトウェアをサーバ上で利用する構成であっても良い。即ち、測定プログラムをサーバサイドプログラムとし、測定者がクライアント4でアクセス情報表示部2を読み取ることで実行されるようにする。この場合は、測定のたびに測定用ソフトウェアサーバ3へのアクセスがされるので、試薬を使用した測定の回数をモニタできることになり、試薬の使用状況をより詳しく把握できることになるので、好適である。尚、測定のたびにアクセス情報表示部2を読み取るのは面倒であるので、最初にアクセス情報表示部2を読み取ると、アクセス情報がコピーされ、測定プログラムの実行コマンドのショートカットアイコンがクライアント4に作成されるようにすることが好ましい。
尚、上記各実施形態において、検量線データは、測定プログラム内に組み込まれた定数であっても良い。検量線データを変数とし、測定プログラムの実行の際に引数として渡すようにする構成では、追加生産ロット分の測定用ソフトウェアのように検量線データのみが変更になった場合にはソフトウェア作成が容易であるというメリットがある。とはいえ、検量線データのボリュームが小さい場合であるとか、検量線データの測定プログラムの組み込みが自動化できる場合などは、測定プログラム内に検量線データを最初から定数として組み込んでしまう場合もある。
上記各実施形態において、試薬を使用した光学的測定の例として吸光度測定を採り上げたが、本願発明はこれに限られるものではなく、蛍光測定や色度測定、さらには化学発光の測定等、試薬を使用した各種の光学的測定に使用することができる。光源53についても、LEDや標準光源の他、先に述べたようにレーザー光源が使用される場合もある。
また、測定用ソフトウェアサーバ3としては、開発者にある程度自由にソフトウェアをアップロードさせて無償又は有償にてユーザーにダウンロードさせるサーバの他、測定用ソフトウェアを配布するための専用のサーバを構築しても良いし、試薬や光測定器5に関連した情報やサービスの提供を行うウエブサーバにおいて測定用ソフトウェアの配布を行っても良い。
尚、測定用ソフトウェアサーバ3は、複数のコンピュータをつないで仮想的に一つのサーバとして構築されたものの場合もあり、いわゆるクラウドコンピューティングの技術が使用されることもあり得る。
1 試薬容器
2 アクセス情報表示部
3 測定用ソフトウェアサーバ
31 配布用ファイル
32 DL実績DBF
4 クライアント
41 受信部
5 測定器
51 測定用容器
52 ホルダー
53 光源
54 検出器
55 光学系
56 送信部
6 管理用コンピュータ

Claims (7)

  1. 試薬と、クライアントコンピュータと、測定器とを使用して試料の光学的特性を測定することにより当該試料を分析する際に提供される試薬キットであって、
    試薬と、試薬を収容した試薬容器と、アクセス情報表示部とを備えており、
    アクセス情報表示部は、クライアントコンピュータが測定用ソフトウェアサーバにアクセスすることを可能にする情報を表示するものであって、クライアントコンピュータが実行することで分析結果が得られる測定プログラムと、測定プログラムが実行される際に使用される検量線データとを測定用ソフトウェアサーバから前記クライアントコンピュータに回数のカウントが可能な状態でダウンロードするためのコードと、試薬提供者毎にダウンロード回数を集計できるよう当該試薬キットを提供した試薬提供者を特定できる提供者特定情報とを含んでいることを特徴とする試薬キット。
  2. 前記アクセス情報表示部で表示されているアクセス情報は、製品シリアル番号を使用していることを特徴とする請求項1記載の試薬キット。
  3. 前記アクセス情報表示部は、前記クライアントコンピュータが備えたリーダーにより読み取られることが可能な情報コードが表示されたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の試薬キット。
  4. 前記アクセス情報表示部は、光学的に読み取り可能な二次元シンボルであることを特徴とする請求項3記載の試薬キット。
  5. 前記アクセス情報表示部は、前記試薬容器に表示されたものであることを特徴とする請求項1に記載の試薬キット。
  6. 請求項1乃至5いずれかに記載の試薬キットが備えた前記アクセス情報表示部で表示されているアクセス情報により前記クライアントコンピュータがアクセスする前記測定用ソフトウェアサーバであって、
    記憶部を備えているとともに、前記測定用ソフトウェアがアップロードされており、
    記憶部には、前記クライアントコンピュータからのアクセスがあって測定用ソフトウェアのダウンロードがされた旨と、ダウンロードがされた際のアクセス情報における提供者特定情報とが記憶されていることを特徴とする測定用ソフトウェアサーバ。
  7. 前記記憶部には、前記クライアントコンピュータからのアクセスがあって測定用ソフトウェアのダウンロードがされた際の日時と、当該ダウンロードがされた際のアクセス情報における提供者特定情報とを含む情報をデータベース化して記録したデータベースファイルが記憶されていることを特徴とする請求項6記載の測定用ソフトウェアサーバ。
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