JP6170746B2 - 多機能消防車 - Google Patents
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Description
特許文献2には、一般には梯子車と言われる高所における消火機能及び救助機能を備えた消防車が開示されている。
特許文献3及び特許文献4には、高所における消火機能を備えた消防車が開示されている。
特許文献5には、水槽を備えた消防車において、消防活動用資機材を保管する収納スペースを荷台に備えた消防車が開示されている。
これらに対して、特許文献5では、水槽及び放水ユニットの両側部に、消防活動用資機材を保管する収納スペースを配置している。
従って、特許文献5に記載されている消防車は、消火や救助において極めて優れている。
しかし、特許文献5に記載されている消防車においても、バスケットを備えて、消火や救助を行える高所作業機能を有してない。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の多機能消防車において、前記ブーム装置の収納時には、前記バスケットの床面が垂直方向となるように前記バスケットを収納したことを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1又は請求項2に記載の多機能消防車において、前記ブーム装置の収納時には、前記バスケットを前記機材収納部の上面又は前記キャビンの上面より低い位置に配置したことを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の多機能消防車において、前記第1ブームの前記他端が、前記キャビンに至らないことを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の多機能消防車において、前記第2ブームを、多段式の伸縮ブームとしたことを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の多機能消防車において、前記荷台に、ポンプ装置と水槽とを搭載し、一対の前記機材収納部の間の前記空間に、前記ポンプ装置と前記水槽とを配置し、前記ポンプ装置を、前記キャビンと前記水槽との間に配置したことを特徴とする。
請求項7記載の本発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の多機能消防車において、前記水槽の重心位置を、後輪の車軸上、又は前記車軸よりも前方としたことを特徴とする。
請求項8記載の本発明は、請求項1から請求項7に記載の多機能消防車において、前記荷台には圧縮空気泡消火装置を搭載し、一対の前記機材収納部の間の前記空間で、前記キャビンと前記ポンプ装置との間に、前記圧縮空気泡消火装置を配置したことを特徴とする。
図1は本実施例による多機能消防車の(a)正面図、(b)上面図、及び(c)後方側側面図である。
荷台20は、車輌の後方に配置される。キャビン10は車輌の前輪11に、荷台20は車輌の後輪21に位置する。
荷台20の両側部には、機材収納部34を配置している。機材収納部34は、シャッターなどの開閉扉を備えている。一対の機材収納部34の間には、前方から後方にかけて空間が形成され、この空間に、ポンプ装置31、水槽32、圧縮空気泡消火装置33、及びブーム装置40を配置している。荷台20の前方と後方とには、機材収納部34を設けることなく開放している。
ポンプ装置31は、キャビン10と水槽32との間に配置している。ブーム装置40を構成するターンテーブル41は、水槽32より後方に配置している。
なお、ブーム装置40には、水槽32の消火用水又は圧縮空気泡消火液を流す流路管22を備え、バスケット42には、この流路管22に接続された放水銃(図示せず)を備えている。また、荷台20の下方には、4つのジャッキ23を備えている。
ブーム装置40は、ターンテーブル41に旋回ポスト43を介して一端を接続した第1ブーム44と、第1ブーム44の他端に一端を接続した第2ブーム45とを備えている。
バスケット42は、第2ブーム45の他端に、旋回接手46を介して取り付けている。
旋回ポスト43は、ターンテーブル41とともに旋回動作する。旋回ポスト43には、第1油圧シリンダ47の一端を設けている。第1油圧シリンダ47の他端は、第1ブーム44の他端側に設けている。第1ブーム44は、第1油圧シリンダ47によって水平面に対して80度まで上がることができる。
第2ブーム45は、第2油圧シリンダ48によって起伏でき、第2ブーム45の起伏角度は、水平面に対してマイナス65度からプラス75度の範囲である。第2ブーム45は、多段式の伸縮ブームとしている。第2ブーム45を、多段式の伸縮ブームとしたことで、使用時には第2ブーム45を伸ばすことでき、高所における消火や救助を行える。
ブーム装置40の収納時には、バスケット42の床面42aが垂直方向となるようにバスケット42を収納する。このように、バスケット42の床面42aが垂直方向となるように収納することで、収納時におけるバスケット42高さを低くできる。
圧縮空気泡消火装置33は、キャビン10とポンプ装置31との間に配置している。キャビン10の下方に配置されるエンジンからPTOを介して動力を得るポンプ装置31を水槽32に近い位置に配置し、圧縮空気泡消火装置33をキャビン10とポンプ装置31との間に配置することで、伝達機構や水配管を必要最小限とすることができる。
図3に示すように、ブーム装置40を用いる場合には、4つのジャッキ23を伸ばして車輌を地面に固定する。
図3は、第2ブーム45を動作させることなく、第1ブーム44を動作させるとともに旋回接手46を動作させて、床面42aが地面上又は地面に近接させた位置となるようにバスケット42を配置している。
荷台20の両側部には機材収納部34を配置しているが、荷台20の後方には機材収納部34を配置していないため、後方空間34bを利用してバスケット42を車輌後方に近い位置に配置することができる。
特に、消火や救助現場では、車輌の停車位置に十分な空間があるとは限らないため、バスケット42を車輌後方の近い位置に降ろすことで作業性が高まる。
図4では、ブーム装置40を、高所位置(a)、低所位置(b)、及び遠隔位置(c)に動作させた状態を合わせて図示している。
ターンテーブル41を荷台20の後方に配置し、第2ブーム45を多段式の伸縮ブームとしているので、車輌を作業現場に近づけることで、ブーム装置40を垂直に近い状態とすることができ、従って、第1ブーム44及び第2ブーム45の長さを有効に活用して高所位置にバスケット42を位置させることができる。
また、ターンテーブル41を荷台20の後方に配置し、第2ブーム45を多段式の伸縮ブームとし、更に荷台20の後方には機材収納部34を配置していないので、車輌を作業現場に近づけることで、車輌より下方の低所位置にバスケット42を位置させることができる。
また、第2ブーム45を多段式の伸縮ブームとしているので、車輌を作業現場に近づけることで、車輌から離れた遠隔位置にバスケット42を位置させることができる。
なお、本実施例では、一対の機材収納部34の間に、ポンプ装置31、水槽32、及び圧縮空気泡消火装置33を配置したが、ポンプ装置31、水槽32、及び圧縮空気泡消火装置33に代えて更に機材収納部34を配置してもよい。
また、水槽32及び圧縮空気泡消火装置33については、少なくとも一方が搭載されない場合もある。
20 荷台
21 後輪
31 ポンプ装置
32 水槽
33 圧縮空気泡消火装置
34 機材収納部
34a 後方部
34b 後方空間
40 ブーム装置
41 ターンテーブル
42 バスケット
44 第1ブーム
45 第2ブーム
46 旋回接手
Claims (8)
- 運転席を有するキャビンと、機材収納部を搭載する荷台とを備えた多機能消防車であって、
前記荷台の両側部に、前記機材収納部を配置し、
一対の前記機材収納部の間に前方から後方にかけて空間を形成し、前記荷台の後方の前記空間に、ブーム装置を構成するターンテーブルを配置し、
前記ブーム装置が、
前記ターンテーブルに一端を接続した第1ブームと、
前記第1ブームの他端に一端を接続した第2ブームと、
前記第2ブームの他端に配置したバスケットと
を有し、
前記ブーム装置の収納時には、前記バスケットを一対の前記機材収納部の間の前記空間に配置したことを特徴とする多機能消防車。 - 前記ブーム装置の収納時には、前記バスケットの床面が垂直方向となるように前記バスケットを収納したことを特徴とする請求項1に記載の多機能消防車。
- 前記ブーム装置の収納時には、前記バスケットを前記機材収納部の上面又は前記キャビンの上面より低い位置に配置したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の多機能消防車。
- 前記第1ブームの前記他端が、前記キャビンに至らないことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の多機能消防車。
- 前記第2ブームを、多段式の伸縮ブームとしたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の多機能消防車。
- 前記荷台に、ポンプ装置と水槽とを搭載し、
一対の前記機材収納部の間の前記空間に、前記ポンプ装置と前記水槽とを配置し、
前記ポンプ装置を、前記キャビンと前記水槽との間に配置したことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の多機能消防車。 - 前記水槽の重心位置を、後輪の車軸上、又は前記車軸よりも前方としたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の多機能消防車。
- 前記荷台には圧縮空気泡消火装置を搭載し、
一対の前記機材収納部の間の前記空間で、前記キャビンと前記ポンプ装置との間に、前記圧縮空気泡消火装置を配置したことを特徴とする請求項1から請求項7に記載の多機能消防車。
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