JP6169664B2 - 床のみ込み式エキスパンションジョイントの段差目地解消装置 - Google Patents

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Description

本発明は、免震建物など左右の建物間に設けられる床のみ込み式エキスパンションジョイントにおいて目地カバー機構部分に使用される段差目地解消装置に関するものである。
エキスパンションジョイントは、建物にかかる外力等の変動要因から発生する応力の伝達を分断するために設けられた分割ラインのことであり、隣接して建てられた左右の建物同士が地震の揺れにより激突することを防ぐために設けられたクリアランス(間隙)を建物の揺れ動きに追従可動する伸縮性のある目地カバー機構で塞ぎ、左右の建物を連結、一体化して使用できるようにするジョイント部材のことである。
従って、エキスパンションジョイントは、その取付け部位により名称が、床用エキスパンションジョイント、壁用エキスパンションジョイント、天井用エキスパンションジョイント、屋根用エキスパンションジョイントと云ったように異なり、その形状や構成も夫々取付け部位により特徴を有している。本発明における床用エキスパンションジョイントの目地装置は、床躯体間のクリアランス(間隙)を塞ぐエキスパンションジョイント本体の構造とその目地カバー機構部分から成り、該目地カバー機構を構成する目地カバー部材が床躯体間のクリアランス間に横架されている構造であることから、地震時の揺れによって生じる床と目地カバー部材間の動きにおいて、目地カバー部材が互いに上部に突出したり、大きな段差溝を作ることなくX方向変位に対応できる床用エキスパンションジョイントを採用するとともに、該床用エキスパンションジョイントの可動部に設けられる目地装置は、前記床と目地カバー部材間の動きにおいて目地カバー部材が互いに突出したり、大きな段差を作ることがあっても、その上部の突出部や段差部を緩やかに塞ぎながら地震時の揺れに対応できるもので、地震時における揺れが続いている場合や、揺れの終息時においても歩行者の避難路としても安全性の高い目地装置を備えた床のみ込み式エキスパンションジョイントを提供するものである。
また、本発明は、床のみ込み式エキスパンションジョイントに用いられ床躯体間のクリアランス(間隙)を塞ぐ目地カバー機構に使用される目地装置に関するもので、該目地装置は、従来装置の如く段差のできる目地装置の欠点を解消する有効な目地装置を提供するものであり、本発明は、特に免震建物など左右の建物間の大きなクリアランス(間隙)を塞ぐ目地カバー機構に使用され経年により損傷が少なく、長い年数の使用に耐えうる段差目地解消装置を提供するものである。
而して、従来の床用エキスパンションジョイントにおける目地カバー機構と目地装置に係る発明は、特開2000−328674号(以下、特許文献1と称する)や特開2011−231527号(以下、特許文献2と称する)が知られている。
上記特許文献1の発明において、請求項2の発明を図12乃至図14を参照に見てみると、特許文献1の発明は、目地部(2)を介して建てられた左右の建物の一方の建物の目地部側の床面に形成された支持凹部(23)に取付けられた目地プレート支持具(24)と前記左右の建物の他方の建物の目地部側の床面に形成された凹部(1)と、この凹部(1)に固定された反目地部側が傾斜のガイド面となる固定金具(4)と、一端が前記目地プレート支持金具(24)に回動可能に取付けられ、他端が前記固定金具(4)のガイド面を除く部位を覆うように取付けられる目地プレート(10A)と、この目地プレート(10A)の他端部に固定的あるいは下部側部位で回動可能に取付けられた前記固定金具のガイド面を覆うゴム等の弾性材で形成された保護体(15)とからなる目地装置と云うものであり、その概要は、目地プレート(目地カバー機構)と弾性材(目地装置)からなる床用エキスパンションジョイントの目地装置であると思われる。
そして、上記引用文献1の発明の効果は、
1)地震等によって目地部の寸法が狭くなった場合、両端部に弾性材で形成された保護体が左右の建物の床面上に突出させることができるので、突出する先端部が弾性材の保護体であるため、従来のように鋭角に形成された金属部が突出するものに比べて安全性の確保を図ることができる。
2)目地プレートの両端部に保護体を取付けるだけであるので、容易に取付けることができる。
3)目地プレートの両端部の保護体を回動可能に取付けることにより、保護体が回動し、該保護体の先端部を左右の建物の床面や一対の固定金具のガイド面に接触する状態でスライド移動させることができるので、揺れ動き時の開口部が小さくなり、より安全に使用することができる。
としており、保護体(15)を他方のみに設けた構成の実施例においても、保護体(15)は先端部が常時固定金具(4)のガイド面(8)や他方の建物3の床面に接触するので、同様の作用効果が得られるとしている。
然しながら、引用文献1の発明の様に左右の建物間に形成される目地部(クリアランス)を目地プレート(目地カバー機構)と弾性材(目地装置)にて塞ぐ構成では、地震時の揺れによって目地部が縮小方向に動いた場合に、図14(引用文献1の符号)の如く目地部の被覆部材となる目地プレート(10A)と保護体15がタイルや化粧板(13)により形成された床面上に大きく突出する動作を起こしてしまう。また、地震の揺れにより目地部が拡大方向に動いた場合には、図8(引用文献1の符号)の如く目地プレート(10)の設置場所となる凹部(1)が段差を有する間隙となって現れるので、地震の揺れが続いている場合に歩行者や避難者に怪我をさせてしまうと云う大きな欠点があった。
次に、上述した引用文献1の大きな欠点を解消するためになされた引用文献2の床用エキスパンションジョイントについて説明する。引用文献2の発明において採用されている目地カバー機構は、隣接する建造物の床相互間の目地(s)に差し渡されて該目地(s)を覆うカバー体(C)の一端を、一方の床の側縁に保持手段を介して少なくとも目地幅方向に移動不能に保持し、該カバー体(C)の他端部を自由端部とする一方、他方の床の側縁に、水平受板(2)と、該水平受板(2)の上部に対設されて該水平受板(2)の外端に一端縁が連結された端部カバー(3)とを備え、該端部カバー板(3)と水平受板(2)間をカバー体(C)の自由端部が摺動可能に挿入される摺動空隙(29)とする摺動受枠体(1)が配設された構成の床目地カバー装置(目地カバー機構)において実施されているものである(引用文献2、図1参照)。
そして、上記目地カバー機構に配設される目地装置の発明その1は、摺動空隙(29)に挿入されるカバー体(C)の自由端部の上面高さが、地震のない常態で前記摺動空隙(29)に挿入されないカバー体(C)の非挿入部(13)の上面高さに比して端部カバー板(3)の自由端部が、その上面を端部カバー板(3)の下面に重ね合わせた状態で摺動空隙(29)に挿入されて、カバー体(C)の非挿入部の上面と端部カバー板(3)の上面とが略同一高さに設けられていることを特徴とする床用目地カバー装置であると思われる(引用文献2、図1乃至図3参照)。
また、引用文献2における目地装置の発明その2は、端部カバー板(3)の上面に化粧シート(5b)が被着されると共に、該端部カバー板(3)の端縁上面に前記化粧シート(5b)の端縁を見切り、かつ先端部がカバー体(C)の非挿入部の上面に乗載される遮蔽板(14)が配設される一方、カバー体(C)の非挿入部の上面に化粧シート(5c)が被着されるとともに、該化粧シート(5c)の端縁を見切る見切り板(15)が前記遮蔽板(14)に対向させてカバー体(C)の非挿入部の上面に配設され、該見切り板(15)の上方からカバー体(C)に螺合される複数の螺子(18)による固定によって見切り板(15)配設位置が調節可能に設けられていることを特徴とする床用目地カバー装置であると思われる(引用文献2、図3乃至5参照)。
而して、引用文献2の発明の効果は、上述の床用エキスパンションジョイントの目地カバー機構を採用し、上記目地装置の発明その1と発明その2を提供することにより、カバー体(C)の上面と端部カバー板(3)の上面との間に段差が生じることがなく、これによって外的美観を向上させることができるとの効果を奏するものとしている。
また、引用文献2の発明の効果は、見切り板(15)の上方からカバー体(C)に螺合される複数の螺子(18)による固定によって見切り板(15)配設位置が調節可能に設けられている構成にあっては、地震が終わった後に、見切り板(15)と遮蔽板(14)の相互間隔が施工時に設定された間隔に比して変化して、見切り板(15)に遮蔽板(14)が乗り上げた状態となったり、逆に見切り板(15)と遮蔽板(14)の間隙が広がり過ぎた状態となった場合に、螺子(18)を取り外して見切り板(15)を移動させ、再度螺子(18)で見切り板(15)を固定することにより、見切り板(15)と遮蔽板(14)の相互間隔を適正間隔に戻すことができるとしており、地震による揺れが収まった時の目地装置の応急処置やメンテナンス迄を考えた床用エキスパンションジョイントにおける目地カバー機構に使用する目地装置を提供するものとしている。
然しながら、上記引用文献2の発明においては、床用エキスパンションジョイントにおける目地装置としての使用が如何に苛酷であり消耗の激しいものであるかの検討がなされていない。
即ち、引用文献2の発明の構成では、図4及び図5に記載の如く遮蔽板14と見切り板15の薄い鋼板間にはどうしても間隙が生じてしまう。また、カバー体(C)の表面は、比較的厚みの薄い端部カバー板(3)上に被着した化粧シート(5b)、端部カバー板(3)に溶接にて接合されている遮蔽板(14)、非挿入部(13)の上部に複数の螺子(18)により固定した見切り板(15)、そして、該見切り板(15)に連続して非挿入部(13)上面に被着された化粧シート(5c)から形成されており、当該目地装置部分は、例えば、病院やホテルの床用エキスパンションジョイントにおける目地装置として使用すると、該目地装置部分上には、通常時において、歩行者は勿論のこと、ベッドやストレッチャー、配膳車、そして重量のある移動式放射線撮影装置などの行き来が頻繁であり、同様にホテル等の建物においては、配膳車、バゲージカート、各種カート等が頻繁に通行するので、目地装置の接続部分は経年により損傷してしまい、長い年数の使用に耐えうる目地装置ではない。
また、上記引用文献2の発明の構成は、遮蔽板(14)の先端部の端縁に下面から外端に向けて昇り勾配で傾斜する傾斜面(19)(図4参照)が形成されており、該遮蔽板(14)に対向する見切り板(15)の端縁には遮蔽板(14)の傾斜面(19)と同方向に傾斜する傾斜面(20)が形成されている。そして、この両傾斜面(19)、(20)により、地震時に隣接する建物(A)、(B)が近接する方向に相対変化した場合に、遮蔽板(14)が見切り板(15)上に容易に乗り上げることができるようになっているが、この状態でも病院やホテルでは、地震の揺れが終息した段階で建物本体に大きな不都合がなければ、診療業務や宿泊業務を続けるので前記床用エキスパンションジョイントの目地装置上をベッドやストレッチャー、配膳車、バゲージカート、各種カート等が頻繁に通行することにより、目地装置は補修前に大きく破損してしまう欠点がある。
特開2000−328674 特開2011−231527
斯くして、本発明は、床のみ込み式エキスパンションジョイントに用いられ床躯体間のクリアランス(間隙)を塞ぐ目地カバー機構に使用される段差目地解消装置に関するものであり、該目地装置は前記特許文献1、及び特許文献2に記載従来の目地装置の欠点を解消する有効な目地装置を提供するものである。また、本発明は、免震建物など左右の建物間の大きなクリアランス(間隙)を塞ぐための床用エキスパンションジョイントに用いられる目地カバー機構の目地装置であり、該目地装置のカバー部材の中板上に載置される端部固定スラット片、回動可能に連結された複数個の中間スラット片、スラット片端部、及び傾斜縁部は、堅牢な作りで可撓性を有しており、カバー部材の天板上に良くなじむ構成で載置され、通常時に歩行者は勿論のことベッドやストレッチャー、配膳車、そして重量のある移動式放射線撮影装置などが行き来する病院や、配膳車、バゲージカート、各種カート等が行き来するホテル等において、目地カバー機構を形成する建物間の目地装置に採用され経年により損傷が少なく、長い年数の使用に耐えうる床用エキスパンションジョイントの目地装置を提供するものである。
また、本発明における従来装置の欠点の解消事項として、従来装置は、地震時の揺れにより目地カバー機構と床面間の可動スペースが拡大され目地カバー機構を構成する目地装置部が特許文献1の図8の如く広がって大きな段差を有した溝を形成する場合があり、この場合に本発明の目地装置は可撓性があり可動面に対して常に接触性の良い構成の目地カバー材を敷設した構成で、目地装置に発生する山型形状部や段差部を覆い歩行者が地震時においても安全に避難できる床のみ込み式エキスパンションジョイントの段差目地解消装置を提供するものである。
更に、本発明においては、特許文献2の図4(A)の如く地震の揺れにより目地カバー機構と床面間の可動スペースが縮小され目地装置の片側(見切り板(15))に対設する目地装置の遮蔽板(14)が乗り上げて上部に突出した状態になることを防止する目地カバー片側収納形式の床用エキスパンションジョイントの目地カバー機構と組み合わせることにより、地震時の揺れが続いている場合においても、目地カバー機構部が上部に大きく突出しても歩行者の避難を妨げることがなく、また、地震の揺れが終息した時点で、凸部や段差部が残ってしまった場合にあっても、中間スラット片を任意に取り除いたり、付加することにより目地装置部分を簡単に修理可能であり、建物本体がダメージない場合において、診療業務や宿泊業務を継続していかなくてはならない病院やホテル等の建物においては、非常に有効な床のみ込み式エキスパンションジョイントの段差目地解消装置を提供するものである。
本発明は、免震建物側の床躯体と該床躯体に対向して建てられた他方の非免震建物側の床躯体間にはクリアランス(間隙部)が設けられており、該クリアランス間に対向して設けられた床躯体端部間にはクリアランスを塞ぐ目地カバー機構のカバー部材が横架され、該カバー部材の一方はクリアランスの巾方向に対して移動不能に固定されており、該カバー部材の他方は自由端部でそのカバー部材の変動量を許容可能な空間を有する目地カバー収納ケーシング内で摺動可能に支承されており、該目地カバー収納ケーシング内で摺動する前記カバー部材の形状は少なくともクリアランスの略2倍以上の巾を持ちその2分の1は前記目地カバー収納ケーシング内に収納されていて地震時の変動量の伸縮に対応可能な目地カバー部材を構成しており、前記目地カバー機構のカバー部材は上部に中板を有し、該中板の固定側はビスにて固定された端部固定スラット片を設け、該端部固定スラット片に対して回動可能に連結された複数個の中間スラット片、及び中間スラット片の自由端部側で回動可能にスラット片端部を設けており、該スラット片端部が前記目地カバー収納ケーシング上に設けられた傾斜縁部を下部に重ねた状態でカバー部材と目地カバー収納ケーシング間の目地部を構成していることを特徴とする床のみ込み式エキスパンションジョイントの段差目地解消装置を提供するものである。
また、本発明において、前記目地カバー機構のカバー部材を構成する端部固定スラット片は、薄く奥行き方向に細長い板形状を有しており、該端部固定スラット片は上面に対向して設けられたV溝を有して床仕上げ材を嵌着でき、該端部固定スラット片は片側側面に上記中間スラット片を回動可能に連結するための嵌合溝部が設けられており、更に前記カバー部材の中板上に載置される端部固定スラット片の下面は湾曲形状にえぐられた中板への載置底面が設けられている床のみ込みエキスパンションジョイントの段差目地解消装置を提供するものである。
更に本発明において、前記目地カバー機構のカバー部材を構成するスラット片端部に連結される複数個の中間スラット片は、夫々薄く奥行き方向に細長い板形状を有しており、該夫々の中間スラット片は上面に対向して設けられたV溝を有して床仕上げ材を嵌着でき、該夫々の中間スラット片の側面には並列する中間スラット片を回動可能に連結するための嵌合部と嵌合溝部が設けられており、更に前記夫々の中間スラット片は一端が自由で可撓性を有して前記カバー部材の中板上に安定して載置されること及び前記傾斜縁部との重合時に傾斜縁部を極端に上部方向に持ち上げないよう夫々の中間スラット片の下面は湾曲形状にえぐられたスラット載置底面が設けられている床のみ込み式エキスパンションジョイントの段差目地解消装置を提供するものである。
そして、本発明は、前記目地カバー機構のカバー部材の可動可能な自由端部側中間スラット片先端部側の嵌合溝部に嵌合部を介して回動可能に連結されているスラット片端部は、その先端において薄く丸み有した係合部を形成して通常時において前記傾斜縁部を下部に重ねた状態でカバー部材と目地カバー収納ケーシング間の目地部を構成している床の見込み式エキスパンションジョイントの段差目地解消装置を提供するものである。
斯くして、本発明は、床用エキスパンションジョイントに用いられ床躯体間のクリアランス(間隙)を塞ぐ目地カバー機構に使用される目地装置に関するものであり、該目地装置は従来の目地装置の欠点を解消する有効な段差目地解消装置を提供するものである。また、本発明は、免震建物など左右の建物間の大きなクリアランス(間隙)を塞ぐための床用エキスパンションジョイントに用いられる目地カバー機構の目地装置であり、該目地装置のカバー部材の中板上に載置される端部固定スラット片、回動可能に連結された複数個の中間スラット片、スラット片端部、及び傾斜縁部は、堅牢な作りで可撓性を有していることから、カバー部材の中板上に良くなじむ構成で載置され、通常時に歩行者は勿論のことベッドやストレッチャー、配膳車、そして重量のある移動式放射線撮影装置などが行き来する病院や、配膳車、バゲージカート、各種カート等が行き来するホテル等において、目地カバー機構を形成する建物間の目地装置に使用され経年により損傷が少なく、長い年数の使用に耐えうる床のみ込み式エキスパンションジョイントの段差目地解消装置を提供可能である。
また、本発明における従来装置の欠点の解消事項として、従来装置は、地震時の揺れにより目地カバー機構と床面間の可動スペースが拡大され目地カバー機構を構成する目地装置部が広がって段差を有した溝を形成する場合があり、この場合に本発明の目地装置は可撓性があり可動面に対して常に接触性の良い構成の目地カバー材を敷設した構成で、目地装置に発生する山型形状部や段差部を覆い歩行者が地震時においても安全に避難できる床のみ込み式エキスパンションジョイントの段差目地解消装置を提供可能である。
更に、本発明においては、特許文献2の従来装置の如く地震の揺れにより目地カバー機構と床面間の可動スペースが縮小され目地装置の片側(見切り板(15))に対設する目地装置の遮蔽板(14)が乗り上げて上部に突出した状態になることを防止する目地カバー片側収納形式の床用エキスパンションジョイントの目地カバー機構と組み合わせることにより、地震時の揺れが続いている場合においても、目地カバー機構部が上部に大きく突出して歩行者の避難を妨げることがなく、また、地震の揺れが終息した時点で、凸部や段差部が残ってしまった場合にあっても、中間スラット片を任意に取り除いたり、付加することにより目地装置部分を簡単に修理可能であり、建物本体がダメージない場合において、診療業務や宿泊業務を継続していかなくてはならない病院やホテル等の建物においては、非常に有効な床のみ込み式エキスパンションジョイントの段差目地解消装置を提供可能である。
本発明の実施形態を説明する側断面図(通常時)。 図1の要部拡大側面図。 (A)目地装置部分のクリアランスが縮小方向に動き始めた状態を示す動作説明図。(B)目地装置部分のクリアランスが最少方向に動いた状態を示す動作説明図。 (C)通常時の目地装置を示す説明図。(D)目地装置部分のクリアランスが最大方向に動き始めた状態を示す動作説明図。
斯くして、本発明は、床用エキスパンションジョイントに用いられ床躯体間のクリアランス(間隙)を塞ぐ目地カバー機構に使用される目地装置に関するものであり、該目地装置は前記特許文献1、及び特許文献2に記載従来の目地装置の欠点を解消する有効な目地装置を提供するものである。また、本発明は、免震建物など左右の建物間の大きなクリアランス(間隙)を塞ぐための床用エキスパンションジョイントに用いられる目地カバー機構の目地装置であり、該目地装置のカバー部材の中板上に載置される端部固定スラット片、回動可能に連結された複数個の中間スラット片、スラット片端部、及び傾斜縁部は、堅牢な作りで可撓性を有しており、カバー部材の中板上に良くなじむ構成で載置され、通常時に歩行者は勿論のことベッドやストレッチャー、配膳車、そして重量のある移動式放射線撮影装置などが行き来する病院や、配膳車、バゲージカート、各種カート等が行き来するホテル等において、目地カバー機構を形成する建物間の目地装置に採用され経年により損傷が少なく、長い年数の使用に耐えうる床のみ込み式エキスパンションジョイントの段差目地解消装置を提供するものである。
また、本発明における従来装置の欠点の解消事項として、従来装置は、地震時の揺れにより目地カバー機構と床面間の可動スペースが拡大され目地カバー機構を構成する目地装置部が特許文献1の図8の如く広がって大きな段差を有した溝を形成する場合があり、この場合に本発明の目地装置は可撓性があり可動面に対して常に接触性の良い構成の目地カバー材を敷設した構成で、目地装置に発生する山型形状部や段差部を覆い歩行者が地震時においても安全に避難できる床のみ込み式エキスパンションジョイントの段差目地解消装置を提供するものである。
更に、本発明においては、特許文献2の図4(A)の如く地震の揺れにより目地カバー機構と床面間の可動スペースが縮小され目地装置の片側(見切り板(15))に対設する目地装置の遮蔽板(14)が乗り上げて上部に突出した状態になることを防止する目地カバー片側収納形式の床用エキスパンションジョイントの目地カバー機構と組み合わせることにより、地震時の揺れが続いている場合においても、目地カバー機構部が上部に大きく突出しても歩行者の避難を妨げることがなく、また、地震の揺れが終息した時点で、凸部や段差部が残ってしまった場合にあっても、中間スラット片を任意に取り除いたり、付加することにより目地装置部分を簡単に修理可能であり、建物本体がダメージない場合において、診療業務や宿泊業務を継続していかなくてはならない病院やホテル等の建物においては、非常に有効な床のみ込み式エキスパンションジョイントの段差目地解消装置を提供するものである。
本発明は、免震建物側の床躯体と該床躯体に対向して建てられた他方の非免震建物側の床躯体間にはクリアランス(間隙部)が設けられており、該クリアランス間に対向して設けられた床躯体端部間にはクリアランスを塞ぐ目地カバー機構のカバー部材が横架され、該カバー部材の一方はクリアランスの巾方向に対して移動不能に固定されており、該カバー部材の他方は自由端部でそのカバー部材の変動量を許容可能な空間を有する目地カバー収納ケーシング内で摺動可能に支承されており、該目地カバー収納ケーシング内で摺動する前記カバー部材の形状は少なくともクリアランスの略2倍以上の巾を持ちその2分の1は前記目地カバー収納ケーシング内に収納されていて地震時の変動量の伸縮に対応可能な目地カバー部材を構成しており、前記目地カバー機構のカバー部材は上部に中板を有し、該中板の固定側はビスにて固定された端部固定スラット片を設け、該端部固定スラット片に対して回動可能に連結された複数個の中間スラット片、及び中間スラット片の自由端部側で回動可能にスラット片端部を設けており、該スラット片端部が前記目地カバー収納ケーシング上に設けられた傾斜縁部を下部に重ねた状態でカバー部材と目地カバー収納ケーシング間の目地部を構成していることが好ましい。
また、本発明において、前記目地カバー機構のカバー部材を構成する端部固定スラット片は、薄く奥行き方向に細長い板形状を有しており、該端部固定スラット片は上面に対向して設けられたV溝を有して床仕上げ材を嵌着でき、該端部固定スラット片は片側側面に上記中間スラット片を回動可能に連結するための嵌合溝部が設けられており、更に前記カバー部材の中板上に載置される端部固定スラット片の下面は湾曲形状にえぐられた中板へのスラット載置底面が設けられていることが好ましい。
更に本発明において、前記目地カバー機構のカバー部材を構成するスラット片端部に連結される複数個の中間スラット片は、夫々薄く奥行き方向に細長い板形状を有しており、該夫々の中間スラット片は上面に対向して設けられたV溝を有して床仕上げ材を嵌着でき、該夫々の中間スラット片の側面には並列する中間スラット片を回動可能に連結するための嵌合部と嵌合溝部が設けられており、更に前記夫々の中間スラット片は一端が自由で可撓性を有して前記カバー部材の天板上に安定して載置されること及び前記傾斜縁部との重合時に傾斜縁部を極端に上部方向に持ち上げないよう夫々の中間スラット片の下面は湾曲形状にえぐられた載置底面が設けられていることが好ましい。
そして、本発明は、前記目地カバー機構のカバー部材の可動可能な自由端部側中間スラット片先端部側の嵌合溝部に嵌合部を介して回動可能に連結されているスラット片端部は、その先端において薄く丸み有した係合部を形成して通常時において前記傾斜縁部を下部に重ねた状態でカバー部材と目地カバー収納ケーシング間の目地部を構成している床用エキスパンションジョイントの目地装置を提供するものである。
図1乃至図3は本発明の実施の形態を説明するもので、図1は本発明の実施形態を説明する側断面図で、目地カバー機構に目地装置を取付けた通常時の状態を示し、図2は前記図1の要部拡大側面図を示しており、図3(A)は目地装置部分のクリアランスが縮小方向に動き始めた状態を示す動作説明図、図3(B)は目地装置部分のクリアランスが最少方向に動いた状態を示す動作説明図、図3(C)は通常時の目地装置を示す説明図、図3(D)は目地装置部分のクリアランスが最大方向に動き始めた状態を示す動作説明図である。
図1及び図2において、1は床用エキスパンションジョイントを示しており、該床用エキスパンションジョイント1において、Aは免震建物側の床躯体、Bは対向して建てられた他方の非免震建物側の床躯体を示し、床躯体Aと床躯体B間にはクリアランス(間隙部)Cが設けられている。そして、前記クリアランスC間の対向する床躯体端部2a、2b間にはクリアランスCを塞ぐ目地カバー機構3のカバー部材4と、該カバー部材4の可動側で支承し、クリアランスCが地震により変動した場合にそのカバー部材4の変動量を許容可能な空間を有する目地カバー収納ケーシング5を有している。
そして、前記床躯体端部2a側のカバー部材4端部は、床躯体端部2aの側壁にボールキャスター6付のスライドレール7を介して保持されており、このスライドレール7によりカバー部材4の端部は床用エキスパンションジョイント1のX方向変位(X)、即ち、クリアランスCの幅方向の動きには移動不能に保持されている。しかし、床用エキスパンションジョイント1のY方向変位の動きに対しては前記スライドレール7により対応できるので、図1や図2において、その奥行き方向や手前方向の動きには対応して前記カバー部材4をスライド動作可能に構成されている。
従って、一端をY方向変位のみにスライド可能でX方向変位に対しては実質上、固定されているカバー部材4は、クリアランスCを塞ぐ床板形状を有する板材であり、設置時において少なくともクリアランスCの略2倍以上の巾を持ち、その2分の1は前記目地カバー収納ケーシング5内に収納されてX方向変位の伸縮に対応可能である。また、カバー部材4は、上部に中板8を有し、該中板8を支持する下地骨材9a、9b等により床用エキスパンションジョイント1のカバー部材4としての荷重に耐えうる構成で、該カバー部材4は、前記床躯体端部2aと目地カバー収納ケーシング5内の滑動受板10上間に横設されており、該横設されたカバー部材4の下部には任意ピッチで前記目地カバー収納ケーシング5内の滑動受板10上に当接して滑動するキャスター11a、11b、11c・・・が設けられており、地震によりクリアランスCが変動した場合に一端を自由端部としたカバー部材4の目地カバー収納ケーシング5側は、その変動に対応してカバー部材4を目地カバー収納ケーシング5内から出し入れすることにより、X方向変位に対応可能である。
更に、図1及び図2において、12aは床躯体Aの上部に貼着された床仕上げ材、12bは床躯体Bの上部に貼着された床仕上げ材、13は前記目地カバー収納ケーシング5の上板を構成する上部カバー材であり、14はその上部カバー材13上に貼着した収納ケーシング用の床仕上げ材で、該収納ケーシング用の床仕上げ材14の端部には傾斜縁部15が設けてある。尚、図1において16は床用エキスパンションジョイントの止水シート、17は耐火帯を示している。
斯くして、床用エキスパンションジョイント1の目地カバー機構3を構成するカバー部材4の上面に設置され床躯体端部2a、2b間のクリアランスCを塞ぐ段差目地解消装置18は、前記カバー部材4の中板8が地震時の揺れに対応して、目地カバー収納ケーシング5にスライド摺動する位置において実施されている。即ち、端部固定スラット片19は床躯体端部2a側のカバー部材4に中板8を介してビス20にて固定されており、該端部固定スラット19に対して回動可能に連結された複数個の中間スラット片21a、21b、21c、21d,21e、21f、21g、21h、21iが前記中板8上に配列されており該中間スラット片21iの端部には中間スラット片21iに対して回動可能にスラット片端部22が連結されている。
また、前記端部固定スラット片19は薄く奥行き方向に細長い板形状を有しており、上面に対向して設けられたV溝23を有して床仕上げ材24を嵌着でき、片側側面に上記中間スラット片21aを回動可能に連結するための嵌合溝部25が設けられており、更に前記カバー部材4の中板8上に載置される端部固定スラット片19下面は湾曲形状にえぐられた載置底面26が設けられている。
次に、上記端部固定スラット片19に連結される中間スラット片21a、21b、21c・・・は、夫々薄く奥行き方向に細長い板形状を有しており、上面に対向して設けられたV溝23を有して床仕上げ材24を嵌着でき、夫々の中間スラット片21a、21b、21c・・・側面には並列する部材を回動可能に連結するための前記嵌合溝部25と円型嵌合部28が設けられており、中間スラット片21a、21b、21c・・・は一端が自由で可撓性を有して前記カバー部材4の中板8上に安定して載置されること、及び後に詳説する前記傾斜縁部15との重合時に傾斜縁部15を極端に上部方向に持ち上げないよう夫々の中間スラット片21a、21b、21c・・・の下面は湾曲形状にえぐられたスラット載置底面29が設けられている。
そして、カバー部材4の可動可能な方向の端部には、中間スラット片20i側面の嵌合溝部28に嵌合部27を介して回動可能に連結されているスラット片端部22が連結されており、該スラット片端部22はその先端において薄く丸み有した係合部31を形成して通常時において、前記傾斜縁部15を下部に重ねた状態でカバー部材4と目地カバー収納ケーシング5間の目地部を構成している。従って、中間スラット片21a、21b、21c・・・とスラット片端部22は前記端部固定スラット片19から連結され、傾斜縁部15側端部が自由で全体的に可撓性を有して前記カバー部材4の中板8上に安定してグラツキなく載置されている。尚、32は前記傾斜縁部15との重合時に傾斜縁部15を極端に上部方向に持ち上げないようにするためにスラット片端部22下面に設けた湾曲形状の載置底面である。
また、上述した端部固定スラット片19、回動可能に連結された複数個の中間スラット片21a、21b、21c・・・、スラット片端部22、及び傾斜縁部15は、アルミ押出し形材や硬度を有するエンプラ材による押出し形材にて製作することにより精度が良く円滑な可撓性のある段差目地解消装置18部分を製造することができる。
斯くして、図3(A)、(B)、(C)、(D)は、上記目地装置18の動作を説明するものであり、図3(A)は、段差目地解消装置18部分のクリアランスCが地震により縮小方向に動き始めた状態を示す動作説明図、図3(B)は、図3(A)の状態が地震の揺れにより進行して段差目地解消装置18部分のクリアランスCが最少方向に動いた状態を示す動作説明図を示している。また、図3(C)は、図1、図2における段差目地解消装置18部の拡大側断面図を示しており、図3(C)は、段差目地解消装置18の設置時、または、通常時の状態を示す説明図、次に、図3(D)は、目地装置部分のクリアランスが最大方向に動いた状態を示す動作説明図を夫々しめしている。尚、図3において、図1、図2と同一符号は、同一構成要素を示している。
図3(A)は、図3(C)に示す段差目地解消装置18の設置時、または通常時の状態から、クリアランスCが地震の揺れにより縮小方向に動き始めた状態を示すもので、クリアランスCの間隙が縮小し始めることにより図3(A)においてスラット片端部22と傾斜縁部15は重なりあって、目地部高さH1を有してカバー部材4の中間板8上に載置されていた状態になり、傾斜縁部15はスラット片端部22及び中間スラット片21iを押し上げ、やがて、完全に傾斜縁部15はスラット片端部22及び中間スラット片21iを押し上げて図3(B)に示すように目地部高さH2を有する高さになる。そして、目地部高さH2は中間スラット片21a、21b、21c・・・と上部カバー材13上に貼着した収納ケーシング用の床仕上げ材14の厚さを有した盛り上がり部を形成するが、該盛り上がり部の高さに到達するアプローチは夫々可動可能に連結されその回動部により可撓性有した中間スラット片21a、21b、21c・・・やスラット片端部22によりなだらかにカバーされた状態に形成されており、地震時の揺れが継続している場合においても極端な凸部を形成しないので、避難路として安全に行き来することが可能である。
また、この中間スラット片21a、21b、21c・・・21i等と上部カバー材13上に貼着した収納ケーシング用の床化粧シート14の厚さを有した盛り上がり部は、地震の終息時において、通常は、図3(C)に示すように段差目地解消装置18の元の設置時に戻る場合が多いが、例えば、地震の揺れが終息した時点で、図3(B)の如く前記盛り上がり部が残ってしまった場合には、中間スラット片21g、21hや21i等を取外すことにより段差目地解消装置18を図3(C)のように修理可能であり、建物本体がダメージない場合において、診療業務や宿泊業務を継続していかなくてはならない建物においては、非常に有効な床用エキスパンションジョイントの目地装置を提供することになる。
次に図3(D)は、段差目地解消装置18部分のクリアランスCが最大方向に動いた状態を示す動作説明図を夫々しめしており、スラット片端部22は傾斜縁部15とカバー部材4の中板8上で離れ、隙間Tを形成するが、その段差目地解消装置18上の隙間Tは、地震の終息時において、通常は、図3(C)に示すように段差目地解消装置18の元の設置時に戻る場合が多いが、例えば、地震の揺れが終息した時点で、図3(C)の如く前記間隙Tが残ってしまった場合には、中間スラット片21iの次に新しい中間スラット片を数本付加することにより段差目地解消装置18を図3(C)のように修理可能であり、建物本体がダメージない場合において、診療業務や宿泊業務を継続していかなくてはならない病院やホテル等の建物においては、非常に有効な床用エキスパンションジョイントの目地装置を提供するものである。
而して、本発明は、免震建物側の床躯体と該床躯体に対向して建てられた他方の非免震建物側の床躯体間にはクリアランス(間隙部)が設けられており、該クリアランス間に対向して設けられた床躯体端部間にはクリアランスを塞ぐ目地カバー機構のカバー部材が横架され、該カバー部材の一方はクリアランスの巾方向に対して移動不能に固定されており、該カバー部材の他方は自由端部でそのカバー部材の変動量を許容可能な空間を有する目地カバー収納ケーシング内で摺動可能に支承されており、該目地カバー収納ケーシング内で摺動する前記カバー部材の形状は少なくともクリアランスの略2倍以上の巾を持ちその2分の1は前記目地カバー収納ケーシング内に収納されていて地震時の変動量の伸縮に対応可能な目地カバー部材を構成しており、前記目地カバー機構のカバー部材は上部に中板を有し、該中板の固定側はビスにて固定された端部固定スラット片を設け、該端部固定スラット片に対して回動可能に連結された複数個の中間スラット片、及び中間スラット片の自由端部側で回動可能にスラット片端部を設けており、該スラット片端部が前記目地カバー収納ケーシング上に設けられた傾斜縁部を下部に重ねた状態でカバー部材と目地カバー収納ケーシング間の目地部を構成していることを特徴とする床のみ込み式エキスパンションジョイントの段差目地解消装置を提供するものである。
また、本発明において、前記目地カバー機構のカバー部材を構成する端部固定スラット片は、薄く奥行き方向に細長い板形状を有しており、該端部固定スラット片は上面に対向して設けられたV溝を有して床仕上げ材を嵌着でき、該端部固定スラット片は片側側面に上記中間スラット片を回動可能に連結するための嵌合溝部が設けられており、更に前記カバー部材の中板上に載置される端部固定スラット片の下面は湾曲形状にえぐられた中板へのスラット載置面が設けられている床のみ込みエキスパンションジョイントの段差目地解消装置を提供するものである。
更に本発明において、前記目地カバー機構のカバー部材を構成するスラット片端部に連結される複数個の中間スラット片は、夫々薄く奥行き方向に細長い板形状を有しており、該夫々の中間スラット片は上面に対向して設けられたV溝を有して床仕上げ材を嵌着でき、該夫々の中間スラット片の側面には並列する中間スラット片を回動可能に連結するための嵌合部と嵌合溝部が設けられており、更に前記夫々の中間スラット片は一端が自由で可撓性を有して前記カバー部材の中板上に安定して載置されること及び前記傾斜縁部との重合時に傾斜縁部を極端に上部方向に持ち上げないよう夫々の中間スラット片の下面は湾曲形状にえぐられたスラット載置底面が設けられている床のみ込み式エキスパンションジョイントの段差目地解消装置を提供するものである。
そして、本発明は、前記目地カバー機構のカバー部材の可動可能な自由端部側中間スラット片先端部側の嵌合溝部に嵌合部を介して回動可能に連結されているスラット片端部、該スラット片端部はその先端において薄く丸み有した係合部を形成して通常時において前記傾斜縁部を下部に重ねた状態でカバー部材と目地カバー収納ケーシング間の目地部を構成している床の見込み式エキスパンションジョイントの段差目地解消装置を提供するものである。
斯くして、本発明は、床用エキスパンションジョイントに用いられ床躯体間のクリアランス(間隙)を塞ぐ目地カバー機構に使用される目地装置に関するものであり、該目地装置は従来の目地装置の欠点を解消する有効な段差目地解消装置を提供するものである。また、本発明は、免震建物など左右の建物間の大きなクリアランス(間隙)を塞ぐための床用エキスパンションジョイントに用いられる目地カバー機構の目地装置であり、該目地装置のカバー部材の中板上に載置される端部固定スラット片、回動可能に連結された複数個の中間スラット片、スラット片端部、及び傾斜縁部は、堅牢な作りで可撓性を有していることから、カバー部材の中板上に良くなじむ構成で載置され、通常時に歩行者は勿論のことベッドやストレッチャー、配膳車、そして重量のある移動式放射線撮影装置などが行き来する病院や、配膳車、バゲージカート、各種カート等が行き来するホテル等において、目地カバー機構を形成する建物間の目地装置に使用され経年により損傷が少なく、長い年数の使用に耐えうる床のみ込み式エキスパンションジョイントの段差目地解消装置を提供可能である。
また、本発明における従来装置の欠点の解消事項として、従来装置は、地震時の揺れにより目地カバー機構と床面間の可動スペースが拡大され目地カバー機構を構成する目地装置部が広がって段差を有した溝を形成する場合があり、この場合に本発明の目地装置は可撓性があり可動面に対して常に接触性の良い構成の目地カバー材を敷設した構成で、目地装置に発生する盛り上がり部や段差部を覆い歩行者が地震時においても安全に避難できる床のみ込み式エキスパンションジョイントの段差目地解消装置を提供可能である。
更に、本発明においては、特許文献2の従来装置の如く地震の揺れにより目地カバー機構と床面間の可動スペースが縮小され目地装置の片側(見切り板(15))に対設する目地装置の遮蔽板(14)が乗り上げて上部に突出した状態になることを防止する目地カバー片側収納形式の床用エキスパンションジョイントの目地カバー機構と組み合わせることにより、地震時の揺れが続いている場合においても、目地カバー機構部が上部に大きく突出して歩行者の避難を妨げることがなく、また、地震の揺れが終息した時点で、凸部や段差部が残ってしまった場合にあっても、中間スラット片を任意に取り除いたり、付加することにより目地装置部分を簡単に修理可能であり、建物本体がダメージない場合において、診療業務や宿泊業務を継続していかなくてはならない病院やホテル等の建物においては、非常に有効な床のみ込み式エキスパンションジョイントの段差目地解消装置を提供可能である。
1 床用エキスパンションジョイント
2a、2b 床躯体端部
3 目地カバー機構
4 カバー部材
5 目地カバー収納ケーシング
6 ボールキャスター
7 スライドレール
8 中板
9a、9b 下地骨材
10 滑動受板
11a、11b、11c・・・ キャスター
12a、12b 床仕上げ材
13 上部カバー材
14 床仕上げ材
15 傾斜縁部
16 止水シート
17 耐火帯
18 段差目地解消装置
19 端部固定スラット片
20 ビス
21a、12b、12c・・・21i 中間スラット片
22 スラット片端部
23 V溝
24 床仕上げ材
25 嵌合溝部
26 載置底面
28 円型嵌合部
29 スラット載置底面
31 係合部
32 載置底面
A 床躯体
B 床躯体
C クリアランス
(X) X方向変位
H1 目地高さ
H2 目地高さ
T 隙間

Claims (4)

  1. 免震建物側の床躯体と該床躯体に対向して建てられた他方の非免震建物側の床躯体間にはクリアランス(間隙部)が設けられており、
    該クリアランス間に対向して設けられた床躯体端部間にはクリアランスを塞ぐ目地カバー機構のカバー部材が横架され、
    該カバー部材の一方はクリアランスの巾方向に対して移動不能に固定されており、
    該カバー部材の他方は自由端部でそのカバー部材の変動量を許容可能な空間を有する目地カバー収納ケーシング内で摺動可能に支承されており、
    該目地カバー収納ケーシング内で摺動する前記カバー部材の形状は少なくともクリアランスの略2倍以上の巾を持ちその2分の1は前記目地カバー収納ケーシング内に収納されていて地震時の変動量の伸縮に対応可能な目地カバー部材を構成しており、
    前記目地カバー機構のカバー部材は上部に中板を有し、
    該中板の固定側はビスにて固定された端部固定スラット片を設け、
    端部固定スラット片に対して回動可能に連結された複数個の中間スラット片、及び中間スラット片の自由端部側で回動可能にスラット片端部を設けており、
    該スラット片端部が前記目地カバー収納ケーシング上に設けられた傾斜縁部を下部に重ねた状態でカバー部材と目地カバー収納ケーシング間の目地部を構成していることを特徴とする床のみ込み式エキスパンションジョイントの段差目地解消装置。
  2. 前記目地カバー機構のカバー部材を構成する端部固定スラット片は薄く奥行き方向に細長い板形状を有しており、
    該端部固定スラット片は上面に対向して設けられたV溝を有して床仕上げ材を嵌着でき、
    該端部固定スラット片は片側側面に上記中間スラット片を回動可能に連結するための嵌合溝部が設けられており、
    更に前記カバー部材の中板上に載置される端部固定スラット片の下面は湾曲形状にえぐられた中板への載置底面が設けられていることを特徴とする請求項1に記載された床のみ込みエキスパンションジョイントの段差目地解消装置。
  3. 前記目地カバー機構のカバー部材を構成するスラット片端部に連結される複数個の中間スラット片は夫々薄く奥行き方向に細長い板形状を有しており、
    該夫々の中間スラット片は上面に対向して設けられたV溝を有して床仕上げ材を嵌着でき、
    該夫々の中間スラット片の側面には並列する中間スラット片を回動可能に連結するための嵌合部と嵌合溝部が設けられており、
    更に前記夫々の中間スラット片は一端が自由で可撓性を有して前記カバー部材の天板上に安定して載置されること及び前記傾斜縁部との重合時に傾斜縁部を極端に上部方向に持ち上げないよう夫々の中間スラット片の下面は湾曲形状にえぐられた載置底面が設けられていることを特徴とする請求項1に記載された床のみ込み式エキスパンションジョイントの段差目地解消装置。
  4. 前記目地カバー機構のカバー部材の可動可能な自由端部側中間スラット片先端部側の嵌合溝部に嵌合部を介して回動可能に連結されているスラット片端部は、
    その先端において薄く丸み有した係合部を形成して通常時において前記傾斜縁部を下部に重ねた状態でカバー部材と目地カバー収納ケーシング間の目地部を構成していることを特徴とする請求項1に記載された床の見込み式エキスパンションジョイントの段差目地解消装置。
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