JP6168351B2 - 合成樹脂製キャップ - Google Patents

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Description

本発明は、高温状態の内容液を充填した後に冷却される合成樹脂製の耐熱ボトル等に取り付けて使用される合成樹脂製キャップに関する。
内容液が充填された容器の口筒部にヒンジキャップを取り付け、蓋体を開いた後、キャップ本体側に設けたノズルを介して内容液を注出するようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この種のキャップでは、蓋体を閉じると、蓋体の裏面に設けられた凸状の閉塞栓がノズル内に侵入して密嵌合することにより、液漏れを防止することが可能となっている。
また蓋体の裏面に有頂円筒状の栓部を形成し、蓋体を閉じたときに円筒状の栓部がノズル先端を覆うように被嵌する構成とすることにより封止するタイプのキャップが提案されている(特許文献2の図3参照)。
特開平09−286451号公報 特開2001−130600号公報
充填される内容液がレモン果汁など食品系の液体の場合や化粧液の場合等においては、内容液の劣化を防止する必要があるため、ガスバリヤ性や遮光性を備えた不透明性のボトルを使用すると共にアルミ箔が積層されたシール部材で封止し、その上からキャップを取り付けた状態で市場に流通させる場合がある。
またキャップを装着する対象が、高温状態の内容液を充填した後に冷却される耐熱ボトル等の場合、冷却時に容器内が大きく減圧する。このため、外部からの空気や不純物の侵入を防止する必要があり、より高い気密性及び安全性に優れた打栓によりキャップを取り付けることが行われる。
打栓式のキャップの場合、キャップ本体に形成されたノズルの先端をシール部材で封止することになるが、特許文献1に記載されているような凸状の閉塞栓でノズルを封止すると、シール部材を破断させてしまう虞がある。
他方、特許文献2に記載のキャップにおいては、キャップ本体を容器に打栓したときに、ノズルが上方に突出変形させられることがあり、このときの突出変位量は、キャップ本体と容器側の口筒部の成形精度に左右されやすい。このため、ノズル先端と蓋体の裏面との間に隙間が形成されることになるが、この隙間の寸法を適正に規制しない場合には液漏れが多大になるという問題がある。
本発明は、上記した従来技術における問題点を解消すべく、予めノズル先端がシール材で封止され、容器の口筒部に打栓により取り付けられるタイプのキャップにおいて、シール材を剥した後の使用中の液漏れを発生し難くした合成樹脂製キャップを創出することを課題とする。
上記課題を解決するための手段のうち、本発明の主たる構成は、
容器の口筒部に対して打栓による取り付けを可能とする取付部及び内容液を注出する中空状のノズルを頂壁に備えたキャップ本体と、ノズル先端に剥離可能に接着されたシール材と、ノズルを備えた頂壁を被嵌する有頂筒状の蓋体と、蓋体がキャップ本体を被嵌する状態を維持する係合手段とを有する合成樹脂製キャップであって、
蓋体の裏面に、最も外側に配置されてノズル基端に外側から当接して封止する円筒状の封止周壁と、封止周壁の内側に配置されてノズル先端の外縁部に対向してこの間の流路面積を規制する環状外リブと、さらに環状外リブの内側に配置されてノズル先端の内縁部に対向してこの間の流路面積を規制する環状内リブとを有し、且つ環状外リブと環状内リブとの間にノズル先端が対向する状態において蓋体の裏面とノズル先端との間にシール材が配置されると共に、環状内リブの高さ寸法が環状外リブの高さ寸法よりも低いことを特徴とする、と云うものである。
本発明の主たる構成では、先ずノズル先端の外縁部に対向する環状外リブとノズル先端の内縁部に対向する環状内リブとが、流路面積を小さくすることにより、ノズル先端からの液漏れの抑制を達成し得る。さらに、例えノズル先端から液漏れが発生したとしても、ノズル基端に外側から当接して封止する円筒状の封止周壁がキャップ外への液漏れを堰き止めることを達成する。このように二重、三重の構成を有することにより、使用中における実質的に液漏れの防止を達成しうる。
本発明の他の構成は、主たる構成に、打栓後の蓋体の裏面とノズル先端のシール材との対向距離が、打栓前の対向距離よりも狭くなる方向に変位したときに、環状外リブとノズル先端の外縁部との間の第1隙間及び環状内リブとノズル先端の内縁部との間の第2隙間の少なくとも一方に、シール材の厚み寸法に相当する隙間寸法が形成されるようにした、との構成を加えたものである。
上記構成では、シート材を剥がした使用状態において、第1隙間と第2隙間の一方又は双方の隙間寸法の狭小化を達成し得る。
また本発明の他の構成は、第1隙間の隙間寸法と第2隙間の隙間寸法の少なくとも一方を、0mm以上0.3mm以下の範囲とした、との構成を加えたものである。
上記構成では、第1隙間と第2隙間の少なくとも一方を上記範囲に設定し、隙間内に浸した内容液に表面張力を発生させることにより、液漏れの発生の抑制を達成し得る。
また本発明の他の構成は、上記いずれかの構成に、環状内リブの先端を湾曲形状としたとの構成を加えたものである。
上記構成では、打栓時におけるシート材の破断防止を達成し得る。
また本発明の他の構成は、上記いずれかの構成に、蓋体がキャップ本体に対し、ヒンジ部を介して開閉自在に連結する構成としたとの構成を加えたものである。
上記構成では、いわゆるヒンジキャップを構成し得る。
さらに本発明の他の構成は、上記いずれかの構成に、係合手段は、キャップ本体の周段部と蓋体の周壁の内面との一方に設けられた係合凹部と、他方に設けられた係合凸部との組み合わせとしたとの構成を加えたものである。
上記構成では、蓋体がキャップ本体の上面を被嵌する状態を維持し得る。
本発明は、上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。
本発明の主たる構成においては、ノズル先端の内縁部に環状内リブを対向させることにより、この間の隙間による流路面積を適正に規制して液漏れを抑制することができる。またノズル先端の外縁部に環状外リブを対向させることにより、この間の隙間による流路面積を適正に規制することにより、液漏れをさらに抑制することができる。これにより、容器をシャッフルしたり、横倒しさせたりした程度の使用では液漏れすることのないキャップとすることができる。加えて、ノズル基端に外側から当接して封止する円筒状の封止周壁により、容器を加圧して押し潰した場合であっても、キャップ外への液漏れを堰き止めることができる。このよう本発明の主たる構成では、二重、三重の液漏れ防止策を備えることにより、使用時における実質的な液漏れの発生をほぼ完全に防止することができる。
また主たる構成に、打栓後の蓋体の裏面とノズル先端のシール材との対向距離が、打栓前の対向距離よりも狭くなる方向に変位したときに、環状外リブとノズル先端の外縁部との間の第1隙間及び環状内リブとノズル先端の内縁部との間の第2隙間の少なくとも一方に、シール材の厚み寸法に相当する隙間寸法が形成されるようにしたとの構成を加えたものでは、シート材を剥がした状態において、第1隙間と第2隙間の一方又は双方の隙間寸法を狭小化することができるため、使用時における液漏れの抑制を図ることができる。
また請求項2記載の発明に、第1隙間の隙間寸法と第2隙間の隙間寸法の少なくとも一方を、0mm以上0.3mm以下の範囲とした、との構成を加えたものでは、第1隙間又は第2隙間に毛細管現象により浸入した内容液には表面張力が作用し、内容液が第1隙間又は第2隙間内に保持されて外部へ漏れ出すことがないため、キャップ外への液漏れを抑制することができる。
また請求項3記載の発明に、環状内リブの先端を湾曲形状としたとの構成を加えたものでは、打栓したときに環状内リブがシート材を押圧しても、湾曲形状からなる環状内リブの先端がシート材を突き破ることがなく、シート材の破断を防止することができる。
また請求項4記載の発明に、蓋体がキャップ本体に対し、ヒンジ部を介して開閉自在に連結する構成としたことを加えたものでは、いわゆるヒンジキャップを構成することにより、開蓋した蓋体の亡失を防止することができる。
さらに請求項5記載の発明に、係合手段は、キャップ本体の周段部と蓋体の周壁の内面との一方に設けられた係合凹部と、他方に設けられた係合凸部との組み合わせとしたとの構成を加えたものでは、蓋体がキャップ本体の上面を被嵌する状態を維持することができるため、閉蓋状態にあるキャップが、使用者の意図に反して開蓋状態に至る誤動作の発生を防止することができる。これにより、安全性に優れた合成樹脂製キャップとすることができる。
本発明の合成樹脂製キャップの実施の形態として、開蓋状態にあるヒンジキャップを示す斜視図である。 開蓋状態にあるヒンジキャップを示す平面図である。 開蓋状態にあるヒンジキャップを示す縦断面図である。 閉蓋状態にあるヒンジキャップを示す縦断面図である。 図4の部分拡大図であり、打栓前の状態を示すヒンジキャップの縦断面図である。 打栓後の状態を示すヒンジキャップの縦断面図である。 図6からシール材を剥した状態を示す縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の合成樹脂製キャップの実施の形態として、開蓋状態にあるヒンジキャップを示す斜視図、図2は開蓋状態にあるヒンジキャップを示す平面図、図3は開蓋状態にあるヒンジキャップを示す縦断面図、図4は閉蓋状態にあるヒンジキャップを示す縦断面図、図5は図4の部分拡大図であり、打栓前の状態を示すヒンジキャップの縦断面図、図6は打栓後の状態を部分的に拡大して示すヒンジキャップの縦断面図、図7は図6からシール材を剥した状態を示す縦断面図である。
図1〜図3に示すように、本発明の合成樹脂製キャップ(以下、適宜「キャップ」と称する)Aは、合成樹脂材料を射出成形することにより一体に形成されたキャップ本体10、蓋体20及びヒンジ部30を有し、キャップ本体10と蓋体20とがヒンジ部30を介して開閉自在に連結された構成である。このようなキャップAは、例えば高温状態の内容液を充填した後に冷却される合成樹脂製の耐熱型のボトル容器等に取り付けて使用される。
キャップ本体10は、円筒状の取付周壁11と頂壁12とを備えた有頂筒状の部材であり、取付周壁11の内周面11Aには内方向に突出して容器1の口筒部2に嵌着するための取付部13が周設されている。なお、取付部13は周方向に一定の中心角度で形成された縦溝13aにより仕切られている。
取付周壁11と頂壁12との間には周段部14が周設されており、この上端には後述する蓋体20側に形成された係合凸部24に係合可能な係合凹部15が形成されている。
頂壁12の上面側の中心部には上方に突出する中空状のノズル16が形成されている。ノズル16は、下部側に設けられた円筒状のノズル基端16Aと、上部側のノズル先端16Bとを有し、ノズル基端16Aから上部側のノズル先端16Bに向かって径寸法を徐々に絞り込まれた断面略円弧形状である。そして、ノズル16の内側には開口部17が形成されている。
また頂壁12の下面には、インナーリング部18が垂下設されている。なお、容器1の口筒部2はこのインナーリング部18と外側の取付周壁11との間に挟み込まれることになる(図4参照)。
蓋体20は、取付周壁11と同じ径を有する円筒状の周壁21と、周壁21の一端を覆う天壁部22とを有する有頂円筒状である。周壁21の内面21A側の先端には係合凸部24が形成されており、キャップ本体10側の係合凹部15に係合可能となっている。
天壁部22の裏面23には、最も外側となる位置に円筒状の形成された封止周壁25が垂設され、この封止周壁25の内側に環状外リブ26が、さらにこの環状外リブ26の内側に環状内リブ27が同心円状に一体に形成されている。封止周壁25の内径寸法はノズル基端16Aをシールできる程度の寸法、つまりはノズル基端16Aの外径寸法と同等の寸法で形成されている。封止周壁25の先端には、閉蓋状態としたときにノズル基端16Aの外面に当接して密嵌合状態を作り出す封止部25aが設けられている。
環状外リブ26の内径寸法はノズル先端16Bの外径寸法よりも若干大きい寸法で形成されている。閉蓋状態としたときには、環状外リブ26はノズル先端16Bの外縁部16bと僅かな第1隙間S1を介して対向することになる(図5参照)。
最も内側の環状内リブ27は起伏の緩やかな湾曲形状のリブであり、先端の湾曲部27aとその裾野にあたる傾斜部27bを有して形成されている。なお、閉蓋状態としたときには、外側の裾野にあたる傾斜部27bがノズル先端16Bの内縁部16aと僅かな第2隙間S2を介して対向することになる(図5参照)。
また封止周壁25、環状外リブ26及び環状内リブ27の高さの関係は、最も外側の封止周壁25が最も高く、次に環状外リブ26が高く、最も内側の環状内リブ27が最も低い関係にある。
ノズル先端16Bには、容器1の内圧変動に耐えるシール材40が剥離可能な状態で接着固定される。シール材40は紙製又は合成樹脂製の薄いシート状の部材であり、その一部にガスバリア性及び遮光性を備えるアルミ箔を積層した構成である。このシール材40には摘み部41が延設されており、指で摘んだ摘み部41を引き上げることにより、シール材40をノズル先端16Bから剥がすことが可能となっている。
ヒンジ部30は、キャップ本体10の取付周壁11と蓋体20とを一体的に連結する。具体的には、ヒンジ部30は、中央の主腕部31と、その両側の第1補助腕部32及び第2補助腕部33とを有して構成されている。主腕部31は幅広に形成され、第1補助腕部32と第2補助腕部33とは主腕部31から所定の距離離れた両側の位置に主腕部31を挟んだ状態で形成されている。これら主腕部31、第1補助腕部32及び第2補助腕部33は、キャップ本体10及び蓋体20と一体的に形成されている。なお、第1補助腕部32及び第2補助腕部33は主腕部31よりも幅細に形成され、主腕部31によるキャップ本体10と蓋体20との連結を補強することにより、蓋体20の開閉動作の安定化を図っている。
そして、ヒンジ部30を中心に蓋体20を回動させると、蓋体20側の係合凸部24とキャップ本体10側の係合凹部15とを係合させることができる。これにより、蓋体20がキャップ本体10のノズル16を有する頂壁12を被嵌する閉蓋状態に設定される(図4参照)。すなわち、係合凹部15と係合凸部24とは蓋体20がキャップ本体10を被嵌する状態を維持する係合手段Bとして機能する。
図5に拡大して示すように、キャップAを容器1に打栓する前の閉蓋状態では、封止周壁25の先端の封止部25aがノズル基端16Aの外面に密嵌合状態に当接する。この閉蓋状態では、ノズル16と封止周壁25との間に貯留空間SPが形成される。またシール材40により封止状態にあるノズル先端16Bは、蓋体20の裏面23から離れた下方の位置(対向距離L)にある。なお、シール材40の摘み部41及びその他の外縁部分は、環状外リブ26によって下方に折り曲げられている。
図4に示すように、キャップAを容器1の口筒部2に打栓すると、口筒部2がインナーリング部18と取付周壁11との間に進入する。このとき、取付部13が口筒部2の周囲にリング状に形成された掛止凸部3を乗越えて強固に係合することにより、キャップAを容器側の口筒部2に強固に取り付けることができる。
この際、口筒部2がインナーリング部18をキャップAの中心方向に押圧する(図4参照)。この押圧により、図6に示すようにノズル16が上方に向かって押し出されるように突出変形させられる。なお、図6では、変形前の状態を破線で示し、変形後の突出状態を実線で示している。
ここで、打栓によるノズル16の突出変位量は、キャップAの成形精度や容器1の成形精度によるバラツキがあるため、シール材40を剥した後のノズル先端16Bと蓋体20の裏面23との間の対向距離L(図5参照)はキャップAを備えた容器ごとに異なるものとなる。
第1隙間S1の隙間寸法W1及び第2隙間S2の隙間寸法W2を共に零の場合には、例えば容器1を加圧して押し潰したとしてもノズル先端16Bからの液漏れを完全に防止することができる。また第1隙間S1の隙間寸法W1及び第2隙間S2の隙間寸法W2を完全に零とすることができなくとも、以下の実施例に示すように所定の寸法内に収めることにより、第1隙間S1や第2隙間S2による流路面積を適正に規制してノズル先端16Bからの液漏れを抑制することが可能である。
例えば、本発明の実施例では、環状外リブ26とノズル先端16Bの外縁部16bとの間の第1隙間S1の隙間寸法W1と、環状内リブ27の傾斜部27bとノズル先端16Bの内縁部16aとの間の第2隙間S2の隙間寸法W2とが、それぞれ平均0.2mmとなるように設定している。これは、シート材40の設計上の厚み寸法が0.15mmであることを考慮すると、シート材40でノズル先端16Bを封止した状態における第1隙間S1の隙間寸法W1及び第2隙間S2の隙間寸法W2は、ほぼシール材40の厚み寸法に相当する寸法である。
この場合、内容液は毛細管現象により第1隙間S1や第2隙間S2内に浸入することになるが、内容液は表面張力作用により流路面積の小さい第1隙間S1や第2隙間S2内に留まって保持される。このため、容器1をシャッフルしたり、横倒しさせたりする程度の使用での液漏れを抑制することができる。
なお、容器1に大きな外力を与えて押し潰したときには、第1隙間S1や第2隙間S2内に留まっていた内容液が貯留空間SPに押し出される場合もあり得るが、その場合においてもノズル基端16Aの外面に密嵌合する封止周壁25がキャップAの外部へ液漏れを防止することができる。
ここで隙間寸法W1,W2が0mmの場合にはノズル先端16Bを完全に閉塞することができるため、液漏れの発生を確実に防止することができる。また製造誤差などを考慮し、隙間寸法W1,W2を0.3mm以下とすることにより、通常の使用状態(容器1をシャッフルしたり、横倒しさせたりする程度の使用状態)では液漏れし難いキャップAとすることが可能である。よって、第1隙間S1の隙間寸法W1及び第2隙間S2の隙間寸法W2は、0mm以上0.3mm以下が好ましい。
なお、図6に示すように、打栓によりノズル16が上方に突出変形すると、ノズル先端16Bが、環状外リブ26と環状内リブ27との間に入り込むことになると同時に、環状内リブ27が開口部17内に僅かに進入する。この際、環状内リブ27の先端がシート材40の表面に当接して強制的にシート材40を下方に押し下げることになるが、環状内リブ27の先端は断面湾曲形状からなる湾曲部27aで形成されているため、シート材40が破断するようなことがない。よって、シート材40を剥離する前、即ち容器1の使用を開始する前段階(流通段階)における液漏れを確実に防止することが可能となっている。
以上、実施の形態に沿って本発明の構成とその作用効果について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、第1隙間S1と第2隙間S2の双方を備える構成を示して説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、第1隙間S1と第2隙間S2のいずれか一方のみを備える構成とすることもできる。ただし、外側の第1隙間S1と内側の第2隙間S2の双方を備えた上記構成の方が、液漏れを二重に抑制することが可能であるため、一方の隙間のみを備えた構成に比較してより効果的に液漏れを抑制することができる点で好ましい。
また上記実施の形態では、係合手段Bとして、蓋体20側に係合凸部24を設け、キャップ本体10側に係合凹部15を設けた構成を示して説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、蓋体20側に係合凹部を設け、キャップ本体10側に係合凸部を設けた構成としてもよい。
さらに上記実施の形態では、蓋体20がキャップ本体10に対し、ヒンジ部30を介して開閉自在に連結されるヒンジキャップを示して説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、蓋体20がキャップ本体10から離脱するタイプの合成樹脂製キャップAとすることも可能である。
本発明の合成樹脂製キャップは、予めノズル先端がシール材で封止され、容器の口筒部に打栓により取り付けられる合成樹脂製のキャップの分野における用途展開をさらに広い領域で図ることができる。
1 : 容器
2 : 口筒部
3 : 掛止凸部
10 : キャップ本体
11 : 取付周壁
11A: 内周面
12 : 頂壁
13 : 取付部
13a: 縦溝
14 : 周段部
15 : 係合凹部(係合手段)
16 : ノズル
16A: ノズル基端
16B: ノズル先端
16a: 内縁部
16b: 外縁部
17 : 開口部
18 : インナーリング部
20 : 蓋体
21 : 周壁
21A: 内面
22 : 天壁部
23 : 天壁部の裏面
24 : 係合凸部(係合手段)
25 : 封止周壁
25a: 封止部
26 : 環状外リブ
27 : 環状内リブ
27a: 湾曲部
27b: 傾斜部
30 : ヒンジ部
31 : 主腕部
32 : 第1補助腕部
33 : 第2補助腕部
40 : シール材
41 : 摘み部
A : 合成樹脂製キャップ
B : 係合手段
S1 : 第1隙間
S2 : 第2隙間
SP : 貯留空間
W1 : 第1隙間の隙間寸法
W2 : 第2隙間の隙間寸法

Claims (6)

  1. 容器(1)の口筒部(2)に対して打栓による取り付けを可能とする取付部(13)及び内容液を注出する中空状のノズル(16)を頂壁(12)に備えたキャップ本体(10)と、ノズル先端(16B)に剥離可能に接着されたシール材(40)と、前記ノズル(16)を備えた頂壁(12)を被嵌する有頂筒状の蓋体(20)と、該蓋体(20)がキャップ本体(10)を被嵌する状態を維持する係合手段(B)とを有する合成樹脂製キャップであって、
    前記蓋体(20)の裏面(23)に、最も外側に配置されてノズル基端(16A)に外側から当接して封止する円筒状の封止周壁(25)と、該封止周壁(25)の内側に配置されて前記ノズル先端(16B)の外縁部(16b)に対向してこの間の流路面積を規制する環状外リブ(26)と、さらに該環状外リブ(26)の内側に配置されて前記ノズル先端(16B)の内縁部(16a)に対向してこの間の流路面積を規制する環状内リブ(27)とを有し、且つ前記環状外リブ(26)と前記環状内リブ(27)との間に前記ノズル先端(16B)が対向する状態において前記蓋体(20)の裏面(23)と前記ノズル先端(16B)との間に前記シール材(40)が配置されると共に、前記環状内リブ(27)の高さ寸法が前記環状外リブ(26)の高さ寸法よりも低いことを特徴とする合成樹脂製キャップ。
  2. 打栓後の蓋体(20)の裏面(23)とノズル先端(16B)のシール材(40)との対向距離(L)が、打栓前の対向距離(L)よりも狭くなる方向に変位したときに、環状外リブ(26)とノズル先端(16B)の外縁部(16b)との間の第1隙間(S1)及び環状内リブ(27)とノズル先端(16B)の内縁部(16a)との間の第2隙間(S2)の少なくとも一方に、前記シール材(40)の厚み寸法に相当する隙間寸法が形成されるようにした請求項1記載の合成樹脂製キャップ。
  3. 第1隙間(S1)の隙間寸法(W1)と第2隙間(S2)の隙間寸法(W2)の少なくとも一方を、0mm以上0.3mm以下の範囲とした請求項2記載の合成樹脂製キャップ。
  4. 環状内リブ(27)の先端を湾曲形状とした請求項1乃至3のいずれか一項に記載の合成樹脂製キャップ。
  5. 蓋体(20)がキャップ本体(10)に対し、ヒンジ部(30)を介して開閉自在に連結する構成とした請求項1乃至4のいずれか一項に記載の合成樹脂製キャップ。
  6. 係合手段(B)は、キャップ本体(10)の周段部(14)と蓋体(20)の周壁(21)の内面(21A)との一方に設けられた係合凹部(15)と、他方に設けられた係合凸部(24)との組み合わせとした請求項1乃至5のいずれか一項に記載の合成樹脂製キャップ。
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